JPH06346805A - 燃料省エネルギー装置 - Google Patents

燃料省エネルギー装置

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JPH06346805A
JPH06346805A JP16008693A JP16008693A JPH06346805A JP H06346805 A JPH06346805 A JP H06346805A JP 16008693 A JP16008693 A JP 16008693A JP 16008693 A JP16008693 A JP 16008693A JP H06346805 A JPH06346805 A JP H06346805A
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JP
Japan
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magnet
fuel
magnets
ceramic
filter
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JP16008693A
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Inventor
Mitsuo Watanabe
光男 渡辺
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車等の燃料タンクに取り付けて、その内
部に燃料を通過させることにより、燃料の燃焼効率を高
めると共に、排気ガス中の有害物質の減少を可能とする
燃料省エネルギー装置を提供する。 【構成】 蓋11,12 によって両端が閉じられた中空筒体
1の内部に、中空筒体1の入口側から出口側へ向かって
複数のセラミックス部2とセラミックス部2と同数の磁
石部3がそれぞれ交互に設置されると共に、最終端の磁
石部3に隣接してフィルタ部4、空室5がその順に設置
されており、セラミックス部2が複数の遠赤外線発生放
射セラミックスボール21によって構成され、磁石部3が
互いに吸引する磁極が隣接するように並列に配置された
複数の磁石31と複数の磁石31を両端から挟み、かつ相互
に係止された2枚の支持体32,33 によって構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料省エネルギー装置
に関する。さらに詳しくは、ガソリン等の燃料の燃焼効
率を高めるために使用する燃料省エネルギー装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車社会の発達した現代においては、車か
ら排出されるNOx(窒素酸化物の総称)、HC(炭化
水素)、CO(一酸化炭素)等の排出ガスによる環境へ
の影響が大きな社会問題となっており、従来より車から
はき出される有害物質を押さえる目的で排出ガス規制が
実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の自動
車は排出ガス規制にはパスしているものの、将来への環
境に及ぼす影響を考慮すると未だ十分とはいえず、ま
た、ガソリンエンジンに供給される燃料の熱量のなか
で、有効なパワーとして利用されるエネルギーは全負荷
でも30%どまりであり、ディーゼルエンジンにおいても
60%どまりであるため、限りある資源の有効活用という
観点からまだまだ研究の余地はあるものの、エンジンの
開発改良等については現在の技術では対応が困難であ
る。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑み、例えば、ガ
ソリン車においては燃料タンクとキャブレターとの間
に、また、ディーゼル車においては燃料タンクとフィー
ルドポンプとの間にそれぞれ取り付けて、その内部に燃
料を通過させることにより、燃料の燃焼効率を高め、燃
費の大幅な向上を図ると共に、排気ガス中の有害物質の
減少を可能とする燃料省エネルギー装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の燃料省エネルギ
ー装置は、燃料吸入口を備えた入口側蓋および燃料排出
口を備えた出口側蓋によって両端が閉じられた中空筒体
の内部に、該中空筒体の入口側から出口側へ向かって複
数のセラミックス部と該セラミックス部と同数の磁石部
がそれぞれ交互に設置されると共に、最終端の磁石部に
隣接してフィルタ部、空室がその順に設置されており、
前記セラミックス部が、複数の遠赤外線発生放射セラミ
ックスボールによって構成され、前記磁石部が、互いに
吸引する磁極が隣接するように並列に配置された複数の
磁石と該複数の磁石を両端から挟み、かつ相互に係止さ
れた2枚の支持体によって構成されていることを特徴と
する。
【0006】また、本発明の燃料省エネルギー装置は、
中空筒体の内部に、該中空筒体の入口側から出口側へ向
かってセラミックス部、複数の磁石部、フィルタ部、空
室がその順に形成されていることを特徴とする。
【0007】また、本発明の燃料省エネルギー装置は、
各磁石部が、中空筒体内に嵌挿しうる1枚の短柱状磁石
によって形成され、該磁石の軸方向には複数の小孔が形
成されていることを特徴とする。
【0008】さらに、本発明の燃料省エネルギー装置
は、複数の磁石部が、中心線に対して対称な位置にそれ
ぞれ切欠きが形成された(n+1 )個の同種類の円板状
磁石、中心線に対して対称な位置にそれぞれ切欠きが形
成されたn個の異種類の円板状磁石および複数の固定リ
ングから構成されており、同種類の円板状磁石と異種類
の円板状磁石が、互いに吸引する磁極が対向するように
交互に、かつ、対向する磁極間で前記切欠きが重なり合
わないように設置されると共に、各磁石の両磁極面に固
定リングが設置されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の燃料省エネルギー装置は、複数の遠赤
外線発生放射セラミックスボールによって形成されたセ
ラミックス部、磁石によって形成された磁石部、フィル
タ部および空室によって構成されているため、燃料タン
クから供給される燃料は、セラミックス部内を通過する
際には、燃料の有する遠赤外線が遠赤外線発生放射セラ
ミックスボールより放射される遠赤外線と共鳴を起こし
て自己発熱作用が促され、また、磁石部内を通過する際
には、燃料の分子が磁石により形成される磁場によって
より微分化されるため、燃焼効率を高めることができ
る。
【0010】また、第1発明の燃料省エネルギー装置
は、複数のセラミックス部と互いに吸引する磁極が隣接
するように並列に設置された複数の磁石が2枚の支持体
の間に挟まれて構成された複数の磁石部がそれぞれ交互
に形成されているため、燃料は遠赤外線と磁場の影響を
交互に受けることができるので、燃焼効率を高めること
ができる。
【0011】また、第2発明の燃料省エネルギー装置
は、中空筒体の入口側から出口側へ向かって1個のセラ
ミックス部と複数の磁石部がその順に設置されているた
め、燃料は遠赤外線および磁場の影響を集中的に受ける
ことができる。
【0012】また、第3発明の燃料省エネルギー装置
は、各磁石部が、軸方向に複数の小孔が形成された1枚
の磁石によって形成されているため、中空筒体内に磁石
部を容易に取付設置することができる。
【0013】さらに、第4発明の燃料省エネルギー装置
は、複数の磁石部が、中心軸に対して対称な位置にそれ
ぞれ切欠きが形成された(n+1 )個の同種類の円板状
磁石、中心軸に対して対称な位置にそれぞれ切欠きが形
成されたn個の異種類の円板状磁石を備えており、同種
類の円板状磁石と異種類の円板状磁石が、互いに吸引す
る磁極が対向するように交互に、かつ、対向する磁極間
で前記切欠きが重なり合わないように設置されているた
め、同種類の円板状磁石間、異種類の円板状磁石間およ
び同種類の円板状磁石と異種類の円板状磁石間でそれぞ
れ磁界が発生し、非常に強い磁場が形成されることとな
り、また、燃料は一旦磁石に衝突することとなるので、
燃料は効果的に非常に強い磁場を受けることができる。
【0014】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づき説明
する。まず、本発明の燃料省エネルギー装置に組み込ま
れて使用される遠赤外線発生放射セラミックスボール、
フェライト磁石およびネオジム磁石には、ガソリン等の
燃料に含まれる有害物質の除去作用があることを確認す
べく、以下の実験を実施した。 (1) 実験の概要 5個のコップにそれぞれ100cc のガソリンを入れ同一条
件下で自然蒸発させた場合に、ガソリン成分の色素によ
るコップ内側への着色の有無を調べる。なお、本実験で
燃料としてガソリンを使用したのは、以下の理由によ
る。 ガソリンは、軽油、灯油等に比べて自然蒸発(気
化)しやすいため、実験をスムーズに実施することがで
きる。 ガソリン自体には色が付いているため、蒸発後の結
果が容易に確認できると共に、危険防止に好都合であ
る。 (2) 実験の方法 実験A:コップにガソリン100cc のみを入れて自然蒸発
させる。 実験B:コップにガソリン100cc 、遠赤外線発生放射セ
ラミックスボール(直径約20mmの球状物)5個およびネ
オジム磁石(直径10mm、厚さ5mmの短柱体)3個を入れ
て自然蒸発させる。 実験C:コップにガソリン100cc および遠赤外線発生放
射セラミックスボール(直径約20mmの球状物)5個を入
れて自然蒸発させる。 実験D:コップにガソリン100cc 、ネオジム磁石(直径
10mm、厚さ5mmの短柱体)3個を入れて自然蒸発させ
る。 実験E:コップにガソリン100cc 、フェライト磁石(直
径10mm、厚さ5mmの短柱体)3個を入れて自然蒸発させ
る。 (3) 実験期間 以上の要領で、平成5年3月19日〜3月31日までの13日
間にわたって実験を実施し、以下の実験結果を得た。な
お、実験期間を13日間としたのは、コップにガソリン10
0cc を入れて自然蒸発させた場合、実験開始後5〜6日
目後にコップの内側に水滴が付着し始め、9〜10日後に
ガソリンはほぼ蒸発し、12〜13日後には完全に蒸発して
しまうからである。 (4) 実験結果 (a) 実験Aの結果 実験開始後5〜6日目頃よりコップの内側に水滴が
付着した。 7〜8日目頃からコップの内側に付着した水滴が乾
燥し、ガソリン特有のピンク色がオレンジ色になってそ
の色素がコップの内側に付着した。 12〜13日後にはガソリンが完全に蒸発し、コップの
底および底付近はオレンジ色の色素が付着した。 (b) 実験Bの結果 実験開始後5〜6日目頃よりコップの内側に水滴が
付着した。 7〜8日目頃からコップの内側に付着した水滴が乾
燥するが、上記(a) のようなオレンジ色の色素の付着
は一切認められず、コップは透明のままであった。 12〜13日後にはガソリンが完全に蒸発し、コップの
底および底付近にも一切の色素の付着はなく、コップは
透明のままであった。 (c) 実験Cの結果 上記(b) の結果とほぼ同様であり、コップは透明のまま
であった。 (d) 実験Dおよび実験Eの結果 ネオジム磁石を使用した実験Dとフェライト磁石を使用
した実験Eの結果は、ほぼ同様であった。すなわち、 実験開始後5〜6日目頃よりコップの内側に水滴が
付着した。 7〜8日目頃からコップの内側に付着した水滴が乾
燥するが、ガソリン特有のピンク色がオレンジ色になっ
てその色素がコップの内側にかすかに付着した。 12〜13日後にはガソリンが完全に蒸発し、コップの
底および底付近には一切の色素の付着はなく、コップは
透明のままであった。
【0015】上記実験結果より、ガソリンを遠赤外線発
生放射セラミックスボールの間に通過させると、ガソリ
ンの有する遠赤外線が遠赤外線発生放射セラミックスボ
ールより放射される遠赤外線と共鳴を起こして自己発熱
作用が促され、また、ガソリンをネオジム磁石またはフ
ェライト磁石に通過させると、ガソリンの分子がネオジ
ム磁石またはフェライト磁石により形成される磁場によ
ってより微分化されるため、ガソリンが蒸発した場合に
はコップの内側には色素が一切付着しないという結果が
得られた。
【0016】(第1実施例)本実施例は第1発明につい
ての実施例である。図1は、第1発明の一実施例である
燃料省エネルギー装置Aを示している。この燃料省エネ
ルギー装置Aは、ガソリン車においては燃料タンクとキ
ャブレターとの間に、また、ディーゼル車においては燃
料タンクとフィールドポンプとの間にそれぞれ取り付け
て使用されるもので、両端が閉じられた中空筒体1と、
該中空筒体1の内部に形成される7つのセラミックス部
2、7つの磁石部3、フィルタ部4および空室5から構
成されている。
【0017】中空筒体1は、図1〜2に示すように、円
筒体であり、該円筒体の入口側は燃料吸入口13を備えた
入口側蓋11によって閉じられ、また、出口側は燃料排出
口14を備えた出口側蓋12によって閉じられている。そし
て、燃料吸入口13は入口側ホース15によって燃料タンク
(図示省略)に接続され、燃料排出口14は出口側ホース
16によってキャブレターまたはフィールドポンプ(図示
省略)に接続されている。
【0018】なお、中空筒体1の断面形状は、特に制限
はなくどのようなものでも使用できるが、加工の容易
さ、その内部に後述するセラミックス部2、磁石部3お
よびフィルタ部4を形成しなければならないことを考慮
すると、本実施例のように円筒体を使用することが好ま
しい。
【0019】また、本実施例では、円筒体としては長さ
650mm 、直径89.1mm、肉厚3mmのステンレス鋼管を使用
し、燃料吸入口13および燃料排出口14としてはそれぞれ
長さ30mm、直径10.5mm、肉厚2mmのステンレス鋼管を使
用したが、その寸法は自在に設定することができる。
【0020】セラミックス部2は、図2に示すように、
第1セラミックス部2A、第2セラミックス部2B、第
3セラミックス部2C、第4セラミックス部2D、第5
セラミックス部2E、第6セラミックス部2Fおよび第
7セラミックス部2Gによって7個形成されており、後
述する7個の磁石部3と交互に設置されている。そし
て、各セラミックス部2A・2B・2C・2D・2E・
2F・2Gは、図3に示すように、複数の遠赤外線発生
放射セラミックスボール21によって形成されている。
【0021】なお、本実施例では、セラミックス部2を
7個形成し、また、セラミックス部2の1個当たりの長
さを70〜80mmとし、さらに、1個当たりにつき径10〜30
mmの遠赤外線発生放射セラミックスボール21を25〜30個
ランダムに詰め込んで、該遠赤外線発生放射セラミック
スボール21と通過燃料との接触面積を十分に確保した
が、エンジンの容量等に応じて、セラミックス部2の個
数、遠赤外線発生放射セラミックスボール21の寸法、個
数等は自在に設定することができる。
【0022】磁石部3は、図2に示すように、第1磁石
部3A、第2磁石部3B、第3磁石部3C、第4磁石部
3D、第5磁石部3E、第6磁石部3Fおよび第7磁石
部3Gによって7個形成されており、前述した7個のセ
ラミックス部2と交互に設置されている。
【0023】そして、各磁石部3A・3B・3C・3D
・3E・3F・3Gは、図4〜6に示すように、複数の
磁石31、前磁石支持体32および後磁石支持体33によって
構成されている。すなわち、各磁石部は、複数の磁石31
を両端から挟むように2枚の磁石支持体32,33 が設置さ
れ、かつ2枚の磁石支持体32,33 は複数の係止材34によ
って相互に結び付けられて、複数の磁石31と2枚の磁石
支持体32,33 が一体化されて磁石部ユニットmが形成さ
れている。ここで、複数の磁石31は、図5および図7に
示すように、互いに吸引する磁極Nと磁極Sが隣接する
ように並列に設置されている。
【0024】なお、本実施例では、磁石部3を7個形成
したが、エンジンの容量等に応じて、磁石部3の個数を
自在に設定することができる。ただし、磁石部3は前記
セラミックス部2と交互に形成されるため、セラミック
ス部2の個数と同一でなければならない。また、本実施
例では、磁石部3の1個当たりの長さを5〜7mmとし、
1個当たりにつき径10〜15mm、厚さ3〜5mmのフェライ
ト磁石を13〜15個使用したが、磁石の寸法や個数等はエ
ンジンの容量等に応じて自在に設定することができると
共に、磁石としてはコバルト磁石またはネオジム磁石を
使用することも可能である。また、本実施例では、磁石
支持体32,33 として直径82mm、1mmメッシュのステンレ
ス金網を使用したが、磁石を両端から挟んで固定できる
メッシュ状のものであれば特に制限はない。さらに、本
実施例では、係止材34として4本の針金を使用したが、
磁石支持体32,33 相互間を堅固に結び付けることができ
れば、係止材34の種類については特に制限なくどのよう
なものでも使用することができ、また、その本数も自在
に設定することができる。
【0025】フィルタ部4は、図2に示すように、第7
磁石部3Gに隣接して設置されているものであり、図8
に示すように、第1フィルタ41と第2フィルタ42によっ
て構成されている。
【0026】第1フィルタ41は、第7磁石部3Gの後磁
石支持体33に隣接して設置され、1枚のフィルタを幾重
にも折り重ねて形成されており、また、第2フィルタ42
は、複数枚のフィルタが重ね合わされ、第1フィルタ41
に隣接して設置されている。
【0027】なお、フィルタ41,42 は、ろ過作用を有す
る耐油性の紙または布であれば、とくに制限なくどのよ
うなものでも使用できるが、本実施例では第1フィルタ
41としては、約2500平方センチメートルのろ紙を無作為
に幾重にも折り重ねたものを使用している。したがっ
て、その表面には、図9に示すように、無数の折りじわ
pが形成されている。また、第2フィルタ42としては、
直径82mmのろ紙を5枚重ねて使用している。
【0028】そして、第2フィルタ42の両端には、該第
2フィルタ42を挟むように2枚の第2フィルタ支持体、
すなわち前第2フィルタ支持体45と後第2フィルタ支持
体46が設置されており、本実施例では、第2フィルタ支
持体45,46 として直径82mm、1mmメッシュのステンレス
金網を使用している。また、第1フィルタ41および第2
フィルタ42を固定するために、第2フィルタ支持体45,4
6 の両側に固定リング、すなわち前固定リング43と後固
定リング44が取り付けられている。
【0029】空室5は、図2に示すように、第2フィル
タ42と中空筒体1の出口側蓋12との間に形成される空間
である。
【0030】つぎに、中空筒体1の内部にセラミックス
部2、磁石部3、フィルタ部4および空室5を形成する
方法について説明する。まず、図2に示すように、中空
筒体1の入口側(図2の右端側)を入口側蓋11で閉じ、
出口側(図2の左端側)から複数の遠赤外線発生放射セ
ラミックスボール21を無作為に詰め込んでいき、第1セ
ラミックス部2Aを形成する(図3参照)。
【0031】つぎに、第1セラミックス部2Aに隣接し
て、図4に示す磁石部ユニットmを嵌挿し、第1磁石部
3Aを設置する。以下同様にして、第2セラミックス部
2B、第2磁石部3B、第3セラミックス部2C、第3
磁石部3C、第4セラミックス部2D、第4磁石部3
D、第5セラミックス部2E、第5磁石部3E、第6セ
ラミックス部2F、第6磁石部3F、第7セラミックス
部2Gおよび第7磁石部3Gをその順に設置する。
【0032】つぎに、図8に示すように、第7磁石部3
Gの後磁石支持体33に隣接して第1フィルタ41を設置す
る。そして、該第1フィルタ41の左端に隣接するように
前固定リング43を嵌挿し、該前固定リング43に当接する
ように前第2フィルタ支持体45を嵌挿する。つぎに、5
枚の第2フィルタ42を重ねて嵌挿し、後第2フィルタ支
持体46を嵌挿した後、該後第2フィルタ支持体46に当接
するように後固定リング44を嵌挿し、フィルタ部4を設
置する。
【0033】最後に、フィルタ部4と出口側蓋12との間
の空間によって空室5を形成すると共に、出口側蓋12を
閉じることによって燃料省エネルギー装置Aが完成す
る。
【0034】つぎに、セラミックス部2、磁石部3、フ
ィルタ部4および空室5の作用について説明する。各セ
ラミックス部2は、複数の遠赤外線発生放射セラミック
スボール21によって形成されており、該遠赤外線発生放
射セラミックスボール21からは波長8〜14ミクロンの遠
赤外線が放射されている。したがって、燃料タンクから
供給される燃料が各セラミックス部内を通過する際に、
燃料の有する波長12〜14ミクロンの遠赤外線が遠赤外線
発生放射セラミックスボール21から放射されている波長
8〜14ミクロンの遠赤外線と共鳴を起こして自己発熱作
用が促される。
【0035】各磁石部3は、互いに吸引する磁極Nと磁
極Sが隣接するように複数の磁石31が並列に設置されて
いるため、各磁石部3の周囲には磁場が形成されてい
る。したがって、燃料が各磁石部3を通過する際には、
燃料の分子が磁場によってより微分化される。
【0036】フィルタ部4は、約2500平方センチメート
ルのろ紙を無作為に幾重にも折り重ねた第1フィルタ41
と直径82mmのろ紙を5枚重ねた第2フィルタ42から形成
されているため、燃料がフィルタ部4を通過することに
よって遠赤外線発生放射セラミックスボール21の破片等
の不純物が除去される。すなわち、遠赤外線発生放射セ
ラミックスボール21は、本来1ミクロン程度の大きさの
パウダー状のものを球状に丸め、焼成したものであるた
め、燃料ポンプにより吸い上げられた燃料が、高速度で
セラミックスボール21に当たるとセラミックスボール21
の周囲が一部剥離し、その破片が不純物として燃料内に
混入している場合に、その破片等の不純物がフィルタ4
1,42 によって除去されることとなる。ここで、第1フ
ィルター41の表面に無数の折りじわpが形成されている
ため(図9参照)、該折りじわpによってセラミックス
ボール21の破片等の不純物がろ紙の一か所に集中しにく
いので、効果的に不純物を除去することができる。な
お、不純物の大部分は、第1フィルター41で除去される
ため、第2フィルタ42の負担は少ないので、不純物を効
率的に除去することができる。
【0037】空室5は、燃焼効率が高められ、かつセラ
ミックスボール21の破片等の不純物を含まない燃料の貯
蔵室の役目を果たすところである。
【0038】以上のように、本第1実施例の燃料省エネ
ルギー装置Aは、該装置A内をガソリン等の燃料が通過
する際に、燃料は自己発熱作用を促されると共に、燃料
の分子が微分化されるため、燃料の燃焼効率が高められ
る。したがって、燃料はより完全燃焼しうる状態に近づ
けられるため、燃焼によって発生する窒素酸化物や一酸
化炭素等を減少させることができると共に、燃費を大幅
に向上させることができる。
【0039】また、現在の大型ディゼルエンジンの大部
分は、直噴式(直接噴射式)、すなわち、ピストン上部
にある燃焼室の主室に直接燃料が噴出する方式であり、
燃焼効率が良いといわれているが、その燃焼室により微
分化し燃料分子を吹き込むことにより、燃焼効率が上が
り燃費が向上すると共に、排気ガス中に含まれる黒煙、
NOx、HC、CO等の数値が下がるので、排気ガスに
よる大気汚染を防止することができる。
【0040】(第2実施例)本実施例は第2発明につい
ての実施例である。図10は、第2発明の一実施例である
燃料省エネルギー装置Bを示している。この燃料省エネ
ルギー装置Bは、第1実施例の燃料省エネルギー装置A
と同様に、燃料タンクとキャブレター(ガソリン車の場
合)または燃料タンクとフィールドポンプ(ディーゼル
車の場合)との間にそれぞれ取り付けて使用されるもの
で、両端が閉じられた中空筒体6と、該中空筒体6の内
部に形成される1つのセラミックス部7、8つの磁石部
8、フィルタ部9および空室10から構成されている。
【0041】中空筒体6は、図10に示すように、第1実
施例の中空筒体1と同様に形成されており、その寸法も
自在に設定できるが、本実施例では長さ650mm 、直径8
9.1mm、肉厚3mmのステンレス鋼管を使用し、燃料吸入
口53および燃料排出口54としてはそれぞれ長さ30mm、直
径10mm、肉厚2mmのステンレス鋼管を使用した。
【0042】セラミックス部7は、図3に示すように、
複数の遠赤外線発生放射セラミックスボール21によって
形成されている。なお、本実施例では、セラミックス部
7を1個形成し、セラミックス部7の長さを400 mmと
し、さらに、径10〜30mmの遠赤外線発生放射セラミック
スボール21を180 〜230 個ランダムに詰め込んで、該遠
赤外線発生放射セラミックスボール21と通過燃料との接
触面積を十分に確保したが、エンジンの容量等に応じ
て、セラミックス部7の長さ、遠赤外線発生放射セラミ
ックスボール21の寸法、個数等は自在に設定することが
できる。
【0043】磁石部8は、図10に示すように、前記セラ
ミックス部7の終端部(図10に示すセラミックス部7の
左端部)に隣接して、第1磁石部8A、第2磁石部8
B、第3磁石部8C、第4磁石部8D、第5磁石部8
E、第6磁石部8F、第7磁石部8Gおよび第8磁石部
8Hがその順に連続して8個形成されている。
【0044】そして、各磁石部8A・8B・8C・8D
・8E・8F・8G・8Hは、第1実施例の場合と同様
に、磁石部ユニットmによって構成されている(図4〜
7参照)。なお、本実施例では、磁石部8を8個形成し
たが、エンジンの容量等に応じて、磁石部8の個数を自
在に設定することができる。また、磁石部ユニットmを
構成する磁石の数、磁石支持体32,33 の寸法等は中空筒
体6の径に応じて決定される。
【0045】フィルタ部9および空室10は、第1実施例
のフィルタ部4および空室5と同様にして設置されてお
り、その大きさは中空筒体6の径に応じて決定される。
【0046】つぎに、中空筒体6の内部にセラミックス
部7、磁石部8、フィルタ部9および空室10を設置する
方法について説明する。まず、図10に示すように、中空
筒体6の入口側(図10の右端側)を入口側蓋51で閉じ、
出口側(図10の左端側)から複数の遠赤外線発生放射セ
ラミックスボール21を無作為に詰め込んでいき、セラミ
ックス部7を設置する(図3参照)。
【0047】つぎに、セラミックス部7に隣接して、図
4に示す磁石部ユニットmを嵌挿し、第1磁石部8Aを
設置する。以下、第2磁石部8B、第3磁石部8C、第
4磁石部8D、第5磁石部8E、第6磁石部8F、第7
磁石部8Gおよび第8磁石部8Hをその順に設置する。
【0048】つぎに、第1実施例の場合と同様にして、
第8磁石部8Hに隣接してフィルタ部9を設置し、該フ
ィルタ部9に隣接して空室10を設置すると共に、出口側
蓋52を閉じることによって燃料省エネルギー装置Bが完
成する。
【0049】なお、セラミックス部7と磁石部8との配
置を逆にすることもできる。すなわち、中空筒体6の入
口側に複数の磁石部8を設置し、それに隣接してセラミ
ックス部7を設置することもできるが、中空筒体6の出
口側にフィルタ部9および空室10を設置しなければなら
ないため、加工の容易さ等の観点から本実施例のように
することが好ましい。
【0050】つぎに、セラミックス部7、磁石部8、フ
ィルタ部9および空室10の作用について説明する。セラ
ミックス部7、磁石部8、フィルタ部9および空室10の
各作用は、前記第1実施例の場合と同様であるが、本実
施例では、セラミックス部7が1個でその長さが長いた
め、燃料タンクから供給される燃料がセラミックス部7
内を通過する際に十分に自己発熱作用を促される。した
がって、十分に自己発熱作用が促された燃料が複数の磁
石部8を通過することとなるため、燃料の分子はいっそ
う効果的に微分化される。
【0051】以上のように、本実施例の燃料省エネルギ
ー装置Bは、まず、燃料がセラミックス部7で十分に自
己発熱作用を促されるため、磁石部8内では燃料の分子
がいっそう効果的に微分化されるので、燃料の燃焼効率
が一層高められる。したがって、燃料はより完全燃焼し
うる状態に近づけられるため、燃焼によって発生する窒
素酸化物や一酸化炭素等を減少させることができると共
に、燃費を大幅に向上させることができる。
【0052】(第3実施例)本第3実施例は第3発明に
ついての実施例である。第3発明の燃料省エネルギー装
置は、第1発明および第2発明の燃料省エネルギー装置
と略同じ構成であるが、各磁石部のみが相違する。すな
わち、第1発明および第2発明の燃料省エネルギー装置
の各磁石部は前記磁石部ユニットm(図4参照)によっ
て形成されているのに対して、本発明の燃料省エネルギ
ー装置の各磁石部は、図11に示すように、1枚の短柱状
磁石nによって形成されている。
【0053】短柱状磁石nは、前記中空筒体1,6内に
嵌挿しうる円形断面を有する短柱であり、短柱状磁石n
の軸方向には複数の小孔61が形成されている。なお、本
第3実施例では、短柱状磁石nを第1実施例の燃料省エ
ネルギー装置Aの磁石部として使用する場合には、直径
75mm、厚さ10mmのフェライト磁石を使用し、また、第2
実施例の燃料省エネルギー装置Bの磁石部として使用す
る場合には、直径82mm、厚さ10mmのフェライト磁石を使
用し、該磁石の軸方向には直径5mmの小孔61を複数個形
成したが、磁石としてはコバルト磁石またはネオジム磁
石を使用することも可能であり、また、磁石の直径や厚
さ、小孔61の径の大きさおよび個数等はエンジンの容量
や円筒体の寸法等に応じて自在に設定することができ
る。
【0054】つぎに、短柱状磁石nを第1実施例の燃料
省エネルギー装置Aに組み込む方法について説明する。
まず、図12に示すように、中空筒体1内に前固定リング
62を嵌挿し、該前固定リング62に当接するように短柱状
磁石nを嵌挿する。つぎに、短柱状磁石nに当接するよ
うに後固定リング63を嵌挿すると、両端が固定リング6
2,63 によって固定された短柱状磁石nが中空筒体1内
に設置されることとなる。また、同様にして、短柱状磁
石nを第2実施例の燃料省エネルギー装置Bに組み込む
ことができる。
【0055】つぎに、短柱状磁石nの作用について説明
する。短柱状磁石nは、円形断面を有する短柱であるた
め、磁極Nから磁極Sへ向かって磁力線が発生するの
で、前記磁石部ユニットm(図4参照)の場合と同様
に、各磁石部の周囲には磁場が形成されることとなる。
したがって、燃料が各磁石部を通過する際には、燃料の
分子が磁場によってより微分化されることとなる。
【0056】以上のように、本実施例の短柱状磁石n
は、複数の小孔61が形成された円形断面を有する短柱体
であるため、複数の磁石を互いに吸引する磁極が隣接す
るように並列に配置する必要がなく、また、短柱状磁石
nの固定に際しても円筒体の内側に固定リングを嵌挿す
るだけでよいため、燃料省エネルギー装置の製作に際し
て作業能率の向上を図ることができる。
【0057】(第4実施例)本実施例は第4発明につい
ての実施例である。図13は、本第4発明の一実施例であ
る燃料省エネルギー装置Cを示している。この燃料省エ
ネルギー装置Cは、第1実施例の燃料省エネルギー装置
Aと同様に、燃料タンクとキャブレター(ガソリン車の
場合)または燃料タンクとフィールドポンプ(ディーゼ
ル車の場合)との間にそれぞれ取り付けて使用されるも
ので、両端が閉じられた中空筒体71と、該中空筒体71の
内部に形成される1つのセラミックス部72、複数の磁石
部73、フィルタ部75および空室76から構成されている。
【0058】中空筒体71は、図13に示すように、第1実
施例の中空筒体1と同様に形成されており、その寸法も
自在に設定できるが、本実施例では長さ650mm 、直径8
9.1mm、肉厚3mmのステンレス鋼管を使用し、燃料吸入
口83および燃料排出口84としてはそれぞれ長さ30mm、外
径10.5mm、肉厚2mmのステンレス鋼管を使用した。セラ
ミックス部7は、第1実施例の場合と同様に形成されて
いる(図3参照)。
【0059】複数の磁石部73は、5個のフェライト磁石
73A,73B,73C,73D,73E 、4個のネオジム磁石73a,73b,73
c,73d および10個の固定リング77A,77B,77C,77D,77E,77
F,77G,77H,77I,77J によって形成されている。ここに、
5個のフェライト磁石73A,73B,73C,73D,73E および4個
のネオジム磁石73a,73b,73c,73d は、図14に示すよう
に、中心線に対して対称な位置にそれぞれ半円状の切欠
きが形成された円板状磁石であり、本実施例では、長さ
L=82mm、幅W=60mm、厚さT=5mmとなるように加工
しているが、長さL、幅Wおよび厚さTは中空筒体71の
寸法等に応じて自在に設定可能である。
【0060】また、本実施例では、固定リング77A,77J
としては、長さ10mm、外径83.1mm、肉厚3mmのステンレ
ス鋼管を使用し、固定リング77B,77C,77D,77E,77F,77G,
77H,77I としては、長さ20mm、外径83.1mm、肉厚3mmの
ステンレス鋼管を使用したがその大きさは中空筒体71の
寸法等に応じて自在に設定可能である。
【0061】そして、複数の磁石部73は、図13に示すよ
うに、前記セラミックス部71の終端部(図13に示すセラ
ミックス部71の左端部)に隣接して、固定リング、フェ
ライト磁石、固定リング、ネオジム磁石の順で、5個の
フェライト磁石73A,73B,73C,73D,73E 、4個のネオジム
磁石73a,73b,73c,73d および10個の固定リング77A,77B,
77C,77D,77E,77F,77G,77H,77I,77J が設置されて形成さ
れている。すなわち、図15に示すように、フェライト磁
石73A とネオジム磁石73a は、固定リング77Bを挟み、
それぞれの磁石73A,73a に形成された前記切欠きが重な
り合わず、かつ、中心線が直交するよう配置されてい
る。このとき、フェライト磁石73A とネオジム磁石73a
は、互いに吸引する磁極が対向しうるように配置されて
いる。すなわち、フェライト磁石73A のS極が、前記セ
ラミックス部71の終端部側に、また、フェライト磁石73
A のN極が、ネオジム磁石73a 側に現われるように設置
されている。また、ネオジム磁石73a のS極が、フェラ
イト磁石73A 側に、また、ネオジム磁石73a のN極が、
フェライト磁石73B 側に現われるように設置されてい
る。以下、同様にしてフェライト磁石73B,73C,73D,73E
およびネオジム磁石73b,73c,73d がそれぞれ設置されて
いる。
【0062】なお、フェライト磁石とネオジム磁石の間
隔は、自在に設定可能であるが、本実施例では20mmと
し、磁石の両側に前記固定リングを配置することによっ
て磁石間の間隔を20mmに設定している。したがって、5
個のフェライト磁石73A,73B,73C,73D,73E によって、4
つのフェライト磁石部が形成され、4個のネオジム磁石
73a,73b,73c,73d によって、3つのネオジム磁石部が形
成されることとなる。
【0063】また、図16に示すように、フェライト磁石
73B が設置されている箇所の中空筒体71内の上下部には
半円状の貫通孔が、また、図17に示すように、ネオジム
磁石73b が設置されている箇所の中空筒体71内の両側部
には半円状の貫通孔がそれぞれ形成されることとなる。
【0064】なお、本実施例では、4つのフェライト磁
石部と3つのネオジム磁石部を形成したが、エンジンの
容量等に応じて、各磁石部の個数を自在に設定すること
ができる。また、フェライト磁石とネオジム磁石を交換
することも可能であるが、上記のように、フェライト磁
石とネオジム磁石が交互に配置されなければならないの
で、一方の磁石をn個とすれば、他方の磁石は (n+1)
個でなければならない。
【0065】フィルタ部74および空室75は、第1実施例
のフィルタ部4および空室5と同様にして形成されてお
り、その大きさは中空筒体71の大きさ等に応じて決定さ
れるが、本実施例では、フィルタ部74の長さを5mm、空
室75の長さを40mmとしている。
【0066】つぎに、セラミックス部72、磁石部73、フ
ィルタ部74および空室75の作用について説明する。セラ
ミックス部72、フィルタ部74および空室75の各作用は、
前記第1実施例の場合と同様であるが、磁石部73の磁場
の作用が相違する。すなわち、図18に示すように、例え
ばネオジム磁石73a のN極より出る磁力線は、フェライ
ト磁石73B のS極に達すると共に、フェライト磁石73B
が設置されている箇所の中空筒体71内の上下部に形成さ
れた半円状の貫通孔を通ってネオジム磁石73b のS極に
達する。また、フェライト磁石73B のN極より出る磁力
線は、ネオジム磁石73b のS極に達すると共に、ネオジ
ム磁石73b が設置されている箇所の中空筒体71内の両側
部に形成された半円状の貫通孔を通ってフェライト磁石
73C のS極に達する。そして、同様な作用が全てのフェ
ライト磁石およびネオジム磁石間で発生することとな
る。したがって、磁石部73内には、前記第1実施例〜第
3実施例に比べて非常に強い磁場が形成されることとな
る。
【0067】また、セラミックス部72内を通過してきた
燃料は、フェライト磁石の磁極面およびネオジム磁石の
磁極面に一旦衝突した後、前記各貫通孔を通って前進す
ることとなるので、燃料は磁場の影響を非常に強く受け
ることとなる。
【0068】以上のように、本第4実施例の燃料省エネ
ルギー装置Cは、まず、燃料がセラミックス部72で十分
に自己発熱作用を促されると共に、磁石部内では磁場の
影響を非常に強く受けることとなるため、燃料の分子が
いっそう効果的に微分化されるので、燃料の燃焼効率が
高められる。したがって、燃料はより一層完全燃焼しう
る状態に近づけられるため、燃焼によって発生する窒素
酸化物や一酸化炭素等を減少させることができると共
に、燃費を大幅に向上させることができる。
【0069】つぎに、本発明の燃料省エネルギー装置C
の使用による燃焼効率の向上、排気ガス中の黒煙濃度の
減少および排気ガス中のNOx、HC、COの減少を確
認すべく燃費試験、排気ガス中の黒煙濃度の測定および
排気ガス中のNOx、HC、COの測定を実施した。
【0070】なお、上記実験に際して、本発明の燃料省
エネルギー装置Cを取り付けた車両種別およびその車両
の排気量、最大積載量等は表1に示すとおりである。 [表1] 車両種別 小型車 登録番号 : 愛媛44り4669 エンジン形式 : 原動形式 : 排気量(Kw) : 2.77 最大積載量(Kg) : 1500 製造会社 : トヨタ自動車 スパレッサー装着の有無: 有 中型車 登録番号 : 愛媛11あ9686 エンジン形式 : P−FRR12FA改 原動形式 : 6GB 1 排気量(Kw) : 6.49 最大積載量(Kg) : 3500 製造会社 : いすず自動車 スパレッサー装着の有無: 無 大型車 I 登録番号 : 愛媛11き5892 エンジン形式 : U−CXM23V改 原動形式 : 6SD 1 排気量(Kw) : 9.83 最大積載量(Kg) : 9250 製造会社 : いすず自動車 スパレッサー装着の有無: 無 大型車II 登録番号 : 愛媛11き5700 エンジン形式 : U−CXM23V改 原動形式 : 6SD 1 排気量(Kw) : 9.83 最大積載量(Kg) : 10250 製造会社 : いすず自動車 スパレッサー装着の有無: 無 大型車III 登録番号 : 愛媛11き5195 エンジン形式 : U−CD450VN改 原動形式 : PF 6 排気量(Kw) : 12.50 最大積載量(Kg) : 9500 製造会社 : 日産ディーゼル スパレッサー装着の有無: 無 なお、スパレッサーとは、化学工場入門の条件である火
粉防止のための装置であり、マフラーに装着して使用さ
れるものである。
【0071】(1) 燃費試験 (A) 試験期間:平成4年8月10日〜平成5年4月30日 (B) 試験方法:小型車、中型車、大型車 I、大型車II、
大型車III のそれぞれについて、燃料省エネルギー装置
Cの取り付け前の燃費と取り付け後の燃費を測定する。 (C) 車両の運行形態:燃料省エネルギー装置Cを取り付
ける車両としては、全て営業用の車両を使用したため、
前記装置Cの取り付け前後の運行経路を全く同一とする
ことは不可能であるが、装置取付後の運行経路は、各車
両の従来(装置取付前)の運行経路とできるだけ同じに
なるようにした。 (D) 燃費試験の結果 [表2] 車両種別 試験内容 装置取付前 装置取付後 小型車 試験期間 : 8月10日〜8月20日 8月20日〜8月31日 走行距離(Km): 121.4 199.5 使用燃料量(l) : 11.6 14.4 燃費(Km/l) : 10.5 13.9 燃費向上率 (%): 32.4 中型車 試験期間 : 3月1日〜3月31日 4月24日〜5月8日 走行距離(Km): 7283 3170 使用燃料量(l) : 1306 483 燃費(Km/l) : 5.577 6.563 燃費向上率(%): 17.7 大型車 I 試験期間 : 3月1日〜3月31日 4月21日〜4月28日 走行距離(Km): 8089 2320 使用燃料量(l) : 2837 696 燃費(Km/l) : 2.851 3.333 燃費向上率(%): 16.9 大型車II 試験期間 : 1月1日〜1月31日 2月21日〜3月31日 走行距離(Km): 6875 9033 使用燃料量(l) : 2133 2506 燃費(Km/l) : 3.223 3.605 燃費向上率(%): 11.9 大型車III 試験期間 : 3月1日〜3月31日 4月1日〜4月30日 走行距離(Km): 10660 9666 使用燃料量(l) : 3254 2492 燃費(Km/l) : 3.276 3.879 燃費向上率(%): 18.4 なお、上記表2において 燃費(Km/l)=走行距離(Km)÷使用燃料量(l) 燃費向上率(%) =( 装置取付後の燃費(Km/l)−装置取付
前の燃費(Km/l) )÷装置取付前の燃費(Km/l)×100 である。
【0072】表2に示されるように、本発明の燃料省エ
ネルギー装置Cを使用すると、燃費向上率は、小型車で
は32.4% 、中型車では17.7% 、大型車 Iでは16.9% 、大
型車IIでは11.9% 、大型車III では18.4% であり、いず
れの車種においても燃費が向上していることがわかる。
そして、特に小型車の場合は、中型車および大型車に比
べてその効果が顕著である。なお、中型車と大型車 Iお
よび大型車III の燃費向上率はほぼ等しく、大型車IIの
それがやや低いことがわかる。
【0073】(2) 排気ガス中の黒煙濃度の測定 (A) 測定期間:平成4年8月10日〜平成5年5月10日 (B) 測定機関:四国陸運局認定の代行機関である愛媛い
すず自動車(株)東予営業所 (C) 測定方法:運輸省陸運局の車検手順に基づくマニュ
アルにより、小型車、中型車、大型車 I、大型車II、大
型車III のそれぞれについて、燃料省エネルギー装置C
の取り付け前の排気ガス中の黒煙濃度と取り付け後の排
気ガス中の黒煙濃度を測定する。 (D) 測定概要:車両が通常運行した時に上がる水温(80
℃前後)まで暖気し、運輸省認定機器により測定する。
そして、測定数値は、規定により3回の測定値の平均値
を%表示する。 (E) 黒煙濃度の測定結果 [表3] 車両種別 試験内容 装置取付前 装置取付後 黒煙減少率(%) 小型車 試験日 : 8月10日 8月20日 黒煙濃度(%) : 21.00 4.33 79.4 中型車 試験日 : 4月24日 4月30日 黒煙濃度(%) : 35.33 23.67 33.0 大型車 I 試験日 : 4月21日 4月30日 黒煙濃度(%) : 15.67 6.67 57.4 大型車II 試験日 : 2月20日 4月17日 黒煙濃度(%) : 18.00 4.60 74.4 大型車III 試験日 : 3月29日 4月16日 黒煙濃度(%) : 24.00 4.33 82.0 なお、上記表3において 黒煙減少率(%) =( 装置取付前の黒煙濃度(%) −装置取
付後の黒煙濃度(%)) ÷装置取付前の黒煙濃度(%) ×100
である。
【0074】表3に示されるように、本発明の燃料省エ
ネルギー装置Cを使用すると、黒煙減少率は、小型車で
は79.4% 、中型車では33.0% 、大型車 Iでは57.4% 、大
型車IIでは74.4% 、大型車III では82.0% であり、いず
れの車種においても排気ガス中に含まれる黒煙濃度が減
少していることがわかる。特に、小型車、大型車IIおよ
び大型車III にあっては黒煙減少率が80% 前後であり、
燃料省エネルギー装置Cの取り付け効果が顕著である。
また、大型車 Iにおいても黒煙減少率が50% 以上であ
り、十分な効果が期待できる。
【0075】(3) 排気ガス中のNOx、HC、COの測
定 (A) 測定期間:平成5年4月21日〜平成5年5月11日 (B) 測定機関:株式会社住化分析センター新居浜事業所 (C) 測定方法:運輸省陸運局の車検手順に基づくマニュ
アルにより、小型車、中型車、大型車 I、大型車II、大
型車III のそれぞれについて、燃料省エネルギー装置C
の取り付け前の排気ガス中のNOx、HC、COと取り
付け後の排気ガス中のNOx、HC、COを測定する。 (D) 測定概要:車両が通常運行した時に上がる水温(80
℃前後)まで暖気し、定置でエンジンの回転数を2000rp
m として測定する。 (E) NOx、HC、COの測定結果 [表4] 車両種別 試験内容 装置取付前 装置取付後 減少率(%) 中型車 試験日 : 4月21日 5月11日 NOx(ppm) : 105 89 15.2 HC (ppm) : 65 29 55.4 CO (ppm) : 375 237 36.8 大型車 I 試験日 : 4月21日 4月27日 NOx(ppm) : 173 162 6.4 HC (ppm) : 54 19 64.8 CO (ppm) : 320 194 39.4 大型車III 試験日 : 4月21日 4月27日 NOx(ppm) : 155 120 22.6 HC (ppm) : 65 28 56.9 CO (ppm) : 550 300 45.5 なお、上記表4において NOxの減少率(%) =( 装置取付前のNOx(ppm) −装
置取付後のNOx(ppm))÷装置取付前のNOx(ppm)
×100 HC の減少率(%) =( 装置取付前のHC (ppm) −装
置取付後のHC (ppm))÷装置取付前のHC (ppm)
×100 CO の減少率(%) =( 装置取付前のCO (ppm) −装
置取付後のCO (ppm))÷装置取付前のCO (ppm)
×100 である。
【0076】表4に示されるように、本発明の燃料省エ
ネルギー装置Cを使用すると、NOxの減少率は、中型
車では15.2% 、大型車 Iでは6.4%、大型車III では22.6
% であり、また、HCの減少率は、中型車では55.4% 、
大型車 Iでは64.8% 、大型車III では56.9% であり、さ
らに、COの減少率は、中型車では36.8% 、大型車 Iで
は39.4% 、大型車III では45.5% であり、いずれの車種
においても排気ガス中に含まれるNOx、HCおよびC
Oが減少していることがわかる。
【0077】そして、いずれの車種においても(HCの
減少率)>(COの減少率)>(NOxの減少率)とな
っており、特に、HCの減少率は、すべての車種におい
て50% 以上であり、大型車 Iでは60% を越えている。す
なわち、ディーゼルエンジンにおいては、HCは、主に
燃料が完全燃焼しないで排出されるために発生するもの
であるから、本発明の燃料省エネルギー装置Cを使用す
ることにより燃料がより完全燃焼に近づいていることが
わかる。
【0078】以上のように、本発明の燃料省エネルギー
装置Cを使用すると、燃焼効率の向上、排気ガス中の黒
煙濃度の減少および排気ガス中のNOx、HC、COの
減少を十分に図ることができる。
【0079】
【発明の効果】本発明の燃料省エネルギー装置では、該
装置内を燃料が通過する際に、遠赤外線と磁力を燃料が
受けることにより、燃料の燃焼効率が高められるため、
燃料はより完全燃焼しうる状態に近づけられるので、燃
焼によって発生する窒素酸化物や一酸化炭素等を減少さ
せることができると共に、燃費を大幅に向上させること
ができる。
【0080】また、第2発明の燃料省エネルギー装置で
は、燃料が遠赤外線および磁場の影響を集中的に受ける
ことができるため、燃料が遠赤外線と磁場の影響を交互
に受ける第1発明の燃料省エネルギー装置より燃焼効率
を一層高めることができる。
【0081】また、第3発明の燃料省エネルギー装置で
は、中空筒体内に磁石部を容易に取付配置することがで
きるので、燃料省エネルギー装置の製作作業能率の向上
を図ることができる。
【0082】さらに、第4発明の燃料省エネルギー装置
では、非常に強い磁場が形成されると共に、燃料は一旦
磁石に衝突することとなるため、燃料は効果的に非常に
強い磁場を受けるので、燃焼効率をより一層高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかわる燃料省エネルギ
ー装置の一部切断斜視図である。
【図2】図1におけるII-II 線断面図である。
【図3】セラミックス部に遠赤外線発生放射セラミック
スボールを詰め込んだ場合の状態説明断面図である。
【図4】磁石部ユニットの斜視図である。
【図5】図4におけるV-V 線断面図である。
【図6】図4におけるVI-VI 線断面図である。
【図7】磁石部ユニットの磁石の配置図である。
【図8】フィルタ部の説明断面図である。
【図9】第2フィルタの折りじわの状態説明図である。
【図10】本発明の第2実施例にかかわる燃料省エネル
ギー装置の説明断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の燃料省エネルギー装置
に使用する短柱状磁石の斜視図である。
【図12】図11におけるXII-XII 線断面図である。
【図13】本発明の第4実施例にかかわる燃料省エネル
ギー装置の説明断面図である。
【図14】中心線に対称にそれぞれ切欠きが形成された
円板状磁石の斜視図である。
【図15】磁石部における円板状磁石の配置状態説明図
である。
【図16】図15におけるXVI-XVI 線断面図である。
【図17】図15におけるXVII-XVII 線断面図である。
【図18】円板状磁石による磁場の発生状態説明斜視図
である。
【符号の説明】
A 燃料省エネルギー装置 B 燃料
省エネルギー装置 C 燃料省エネルギー装置 n 短柱
状磁石 1 中空筒体 2 セラ
ミックス部 3 磁石部 4 フィ
ルタ部 5 空室 6 中空
筒体 7 セラミックス部 8 磁石
部 9 フィルタ部 10 空室 11 入口側蓋 12 出口
側蓋 13 燃料吸入口 14 燃料
排出口 21 遠赤外線発生放射セラミックスボール 31 磁石 32 支持体 33 支持
体 61 小孔 71 中空
筒体 72 セラミックス部 73 磁石
部 74 フィルタ部 75 空室 77 固定リング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料吸入口を備えた入口側蓋および燃料排
    出口を備えた出口側蓋によって両端が閉じられた中空筒
    体の内部に、該中空筒体の入口側から出口側へ向かって
    複数のセラミックス部と該セラミックス部と同数の磁石
    部がそれぞれ交互に設置されると共に、最終端の磁石部
    に隣接してフィルタ部、空室がその順に設置されてお
    り、前記セラミックス部が、複数の遠赤外線発生放射セ
    ラミックスボールによって構成され、前記磁石部が、互
    いに吸引する磁極が隣接するように並列に配置された複
    数の磁石と該複数の磁石を両端から挟み、かつ相互に係
    止された2枚の支持体によって構成されていることを特
    徴とする燃料省エネルギー装置。
  2. 【請求項2】中空筒体の内部に、該中空筒体の入口側か
    ら出口側へ向かってセラミックス部、複数の磁石部、フ
    ィルタ部、空室がその順に形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の燃料省エネルギー装置。
  3. 【請求項3】各磁石部が、中空筒体内に嵌挿しうる1枚
    の短柱状磁石によって形成され、該磁石の軸方向には複
    数の小孔が形成されていることを特徴とする請求項1お
    よび請求項2記載の燃料省エネルギー装置。
  4. 【請求項4】複数の磁石部が、中心線に対して対称な位
    置にそれぞれ切欠きが形成された(n+1 )個の同種類
    の円板状磁石、中心線に対して対称な位置にそれぞれ切
    欠きが形成されたn個の異種類の円板状磁石および複数
    の固定リングから構成されており、同種類の円板状磁石
    と異種類の円板状磁石が、互いに吸引する磁極が対向す
    るように交互に、かつ、対向する磁極間で前記切欠きが
    重なり合わないように設置されると共に、各磁石の両磁
    極面に固定リングが設置されていることを特徴とする請
    求項2記載の燃料省エネルギー装置。
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