JPH06346089A - 安定化酵素系水性洗剤組成物 - Google Patents

安定化酵素系水性洗剤組成物

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JPH06346089A
JPH06346089A JP3258105A JP25810591A JPH06346089A JP H06346089 A JPH06346089 A JP H06346089A JP 3258105 A JP3258105 A JP 3258105A JP 25810591 A JP25810591 A JP 25810591A JP H06346089 A JPH06346089 A JP H06346089A
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enzyme
salt
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acid
detergent
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JP3258105A
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Howard Bruce Kaiserman
ハワード・ブラス・カイザーマン
Donna Becker
ドナ・ベツカー
Michael Paul Aronson
マイケル・ポール・アロンソン
John F Hessel
ジヨン・フレデリツク・ヘツセル
Jack Thomas Mccown
ジヤツク・トーマス・マツコーウエン
Den Bergh Carlo Johannes Van
カルロ・ヨハネス・フアン・デン・バーグ
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Unilever NV
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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D17/00Detergent materials or soaps characterised by their shape or physical properties
    • C11D17/0008Detergent materials or soaps characterised by their shape or physical properties aqueous liquid non soap compositions
    • C11D17/0026Structured liquid compositions, e.g. liquid crystalline phases or network containing non-Newtonian phase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】3〜50重量%の単純な非ポリマー性塩を組成
物に添加して、残りの溶解した組成物とは別な相に酵素
を沈澱させることを含む水性液体洗剤組成物中の酵素を
安定化する方法。 【効果】組成物中に溶解したままの他の成分から酵素を
保護するために、単純な非ポリマー性塩を使用して酵素
を別な相に沈澱させることにより酵素を安定化させた組
成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素含有水性洗剤組成
物、及び単純な非ポリマー性塩を使用してこれらの組成
物内の酵素を安定化する方法に関する。より詳しくは、
本発明は、組成物中に溶解したままの他の成分から酵素
を保護するために、単純な非ポリマー性塩を使用して酵
素を別な相に沈澱させることにより酵素を安定化させた
組成物を提供する。
【0002】
【従来の技術】ベビーデューティ液体(HDL)水性洗
剤組成物への種々の酵素の使用は当業界では良く知られ
ている。しかし、全ての液体洗剤に共通な酵素変性特性
のために、これらの組成物中の酵素の安定性は限定され
ている。例えば、溶液のpH(一般にpHが高くなると
変性の程度が大きくなる)、使用する表面活性剤の種類
(一般に陰イオン表面活性剤が酵素に対しより有害であ
る)、及び使用するビルダーの種類は全て酵素の安定性
に悪影響を与え得る。さらに、プロテアーゼの安定性は
プロテアーゼがそれ自身を消化する自己消化と呼ばれる
プロセスの影響も受ける。pH、イオン強度及びプロテ
アーゼ阻害剤の存在のような因子も自己消化に影響を与
える。
【0003】この業界では液体洗剤中の酵素活性保持を
助けるために多くの試みが為されてきた。例えば、業界
では、有害性の低い、許容可能なレベルの酵素保存安定
性が維持できる表面活性剤、pHレベル及びビルダーを
選択する試みにより酵素の変性を最少にする試みが為さ
れてきた。残念なことに、有害性の低い成分または条件
(例えば、非イオン物質、より低いpH)を選択するこ
とも洗浄性能のある種の側面を害する。
【0004】種々の蛋白質安定化剤または安定化系(例
えばプロテアーゼ阻害剤)の使用により液体洗剤中の酵
素を安定化する試みも為されてきた。US-A-4 261 868
(Unilever)はプロテアーゼ阻害剤としてのホウ砂の使
用を教示しており、US-A-4 243546(Shaer )及びGB-A-
1 354 761(Henkel)の両者はプロテアーゼ阻害剤とし
てのカルボン酸の使用を教示している。これらのプロテ
アーゼ阻害剤の種々の組合せが当業界で公知である。Ka
minskyらのUS-A-4 305 837は例えばカルボン酸と単純な
アルコールの組合せを、US-A-4 404 115(Unilever)は
ホウ砂とプロテアーゼ阻害剤としてのポリオールの組合
せを教示している。SeversonのUS-A-4,537,707はホウ砂
とプロテアーゼ阻害剤としてのカルボキシレートの組合
せを教示している。
【0005】遺伝子工学技術を使用して液体洗剤中の酵
素寿命を長くする試みも行われている(例えば、US-A-4
760 025(Genencor)参照)。しかし、これらの遺伝子
工学で得た酵素は最終的にはまだ変性及び(プロテアー
ゼの)自己消化を受ける。
【0006】上記の全参考文献では、酵素の安定性は洗
剤の組成に直接関係している。この関係は、酵素自身が
液体洗剤の溶解成分であり、従って他の全ての共に溶解
する配合成分に晒されるという事実の直接の結果であ
る。
【0007】当業界では、洗剤組成物からプロテアーゼ
を分離し、それによって組成物のこれらの成分からプロ
テアーゼを保護する試みも行ってきた。例えば、Coyne
らのUS-A-4 863 626はカプセル封入することにより溶液
から酵素を分離することを教示している。酵素のカプセ
ル封入は、酵素活性に有害な溶解した配合成分(例えば
酸化剤)と酵素との間にバリヤを形成する不溶性コーテ
ィングで酵素を囲むプロセスである。カプセル封入に
は、非常に高価である可能性のある別の成分を組成物に
導入することを含んでいる。酵素のカプセル封入では、
カプセルから酵素を遊離させるために放出機構または引
き金的な機構の使用も必要である。最後に、カプセル封
入により、カプセル封入しないときには得られる可能性
のある酵素による予備処理の効果が失われてしまう。
【0008】EP-A-351,162(Albright & Wilson ;NOV
O)は、(1)水溶液から水溶性ポリマーを沈澱させて
水性分散液を形成し、(2)ポリマーの沈澱前、沈澱中
または沈澱後にポリマーを酵素の水溶液または微細な水
性分散液に接触させることからなる安定化した水性酵素
分散液の製造法を教示している。この出願から、ポリマ
ー沈澱前、沈澱中または沈澱後のポリマーとの接触によ
り酵素の安定性が幾分変化することが明らかである。本
発明ではこのようなポリマーの相互作用は必要ではな
い。さらに、ポリマーが沈澱した後でも酵素水溶液をポ
リマーに加え得る程度まで、この参考文献が教示する酵
素でさえ先ず第一に沈澱させる必要があるかははっきり
しない。
【0009】EP-A-298,654(Hybrisens Ltd.)は、液体
洗剤配合物中での保存の間にプロテアーゼを保護するた
めにプロテアーゼに相補的な抗体(蛋白質)を使用する
ことを教示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、他のポリ
マーもしくは抗体との相互作用またはカプセル封入に依
存せずに、単純な非ポリマー性塩を使用して酵素を沈澱
させて、相分離を起こし、可溶性相に残る他の成分から
酵素を保護できることを教示する従来技術はないようで
ある。
【0011】本発明は、液体洗剤組成物に使用される酵
素の安定化法を提供する。この方法は、酵素沈澱を介し
て酵素を(溶解相に残る他の変性成分と別の)別の相に
分離または分配することからなり、ここでは、濃度を沈
澱が生じるために十分な濃度まで組成物中の単純な非ポ
リマー性塩の濃度を上昇させることにより沈澱を起こ
す。
【0012】酵素沈澱は蛋白質凝集が起こるまで単純な
非ポリマー性塩の濃度を上昇させて実施する。最終的に
は、形成された蛋白質凝集体は溶液から沈澱するほど大
きくなる。非ポリマー性塩は、単純な塩例えば硫酸ナト
リウム、ビルダー塩例えばクエン酸ナトリウム、緩衝塩
例えばホウ酸ナトリウム、またはこれらの混合物であり
得る。従って、塩は、溶液から酵素を沈澱させるため以
外の明白な機能(functionality )を全く有していなく
てもよいし、或いは、ビルダーまたは他の機能を有して
いてもよい。しかし、塩は酵素を別な相に沈澱させるこ
とができなければならない。沈澱させる好適な塩の典型
的な例は、ホウ酸、硫酸、クエン酸、炭酸及びニトリロ
トリ酢酸の各アルカリ金属塩またはアンモニウム塩であ
る。ナトリウム塩を使用するときには、離液数(lyotro
pic number)は9.5以下でなければならない(US-A-4
530 780も参照のこと)。
【0013】酵素沈澱に必要な非ポリマー性塩の正確な
量は沈澱すべき酵素、溶液のpH、共存溶質の性質及び
沈澱させる塩の性質によって変化する。
【0014】好ましくは、蛋白質分解酵素を別な相に沈
澱させ、より好ましくは、組成物が1種以上の他の酵素
を含有しており、該沈澱によって他の酵素は蛋白質分解
から保護されている。
【0015】本発明のもう1つの実施態様では、本発明
は上記方法に従って製造した少なくとも2つの別な相
(すなわち、沈澱相と非沈澱相)からなる組成物に関す
る。使用する電解質の濃度は一般に、酵素含有液体洗剤
組成物について当業界でこれまでに知られているものよ
り高い。
【0016】
【課題を解決するするための手段】本発明は、その一態
様において、水性洗剤組成物中の酵素の安定化方法を提
供する。より詳しくは、本発明はこのような組成物中で
酵素を安定化する方法を提供し、この方法は、組成物中
に溶解したままの成分とは別の相に酵素を沈澱させるた
めに十分な単純な非ポリマー性塩を添加することを包含
する。「単純な」とは、塩が非ポリマー性であることを
意味する。本発明に使用する塩は一価、二価または多価
の塩である。
【0017】酵素沈澱及び相分離の結果、溶液から酵素
を効果的に除去でき、そのため酵素変性がほとんどなく
なり、またプロテアーゼの場合には自己消化がほとんど
なくなる。これらのプロセス下でも酵素の活性がまだ幾
分低下することがあるが、酵素は溶液中ほどには自由に
拡散しないので、その活性低下率は低くなる。理論と結
び付けることを望むわけではないが、本出願人は上記の
事柄が起こっていると考えている。しかし、この機序が
正しいかどうかは別として、実験からは、本発明方法の
実施により安定性の増大が結果的に得られたことが明確
に示される。
【0018】一般に、沈澱させて酵素を安定化させる方
法では、この方法を使用しなければ配慮する必要性のあ
る有害性の高い成分(例えば、ビルダー、活性成分、漂
白剤)を許容可能な酵素安定性を維持しながら使用する
ことができる。さらに、洗剤プロテアーゼの場合には、
許容できる程度まで自己消化を減少させるために阻害剤
量を減らす必要がある。
【0019】本発明の沈澱及び相分離は、水性洗剤組成
物中の単純な非ポリマー性塩の濃度を、酵素を不溶性に
するための十分量まで調整して実施する。この調整は蛋
白質凝集が生じるまで塩濃度を上昇させて行うことがで
きる。最終的には、形成された蛋白質凝集体は溶液から
沈澱するほどに大きくなる。
【0020】不溶性酵素の量は、遠心後にどのくらいの
酵素が可溶性の状態で残るかを測定し、酵素含有溶液を
アッセイすることにより測定する。遠心した溶液の上清
中の酵素活性から、どのくらいの量の酵素が溶解したま
まであるかを計算することができる。次に、可溶性酵素
は、遠心後の上清の酵素活性を、上清と沈澱の酵素活性
の和である酵素活性で割った百分率と定義する。
【0021】酵素の凝集及び沈澱を生じさせることので
きる単純な非ポリマー性塩は全て使用できる。例えば、
電解質は硫酸アルカリ金属塩のような単純な塩であり得
る。塩は単純な塩電解質としての機能の他に機能を有し
ていてもよい。例えば、非ポリマー性塩はクエン酸ナト
リウムまたはニトリロトリ酢酸トリナトリウムのような
ビルダーであってもよい。塩はホウ酸アルカリ金属塩の
ように緩衝剤としての機能を有していてもよい。他の機
能を持つまたは持たない、当業者に公知の他の単純な非
ポリマー性塩も本発明で考慮される。
【0022】使用する塩の量は組成物の3〜50重量%
であり、まさに使用する塩によってある程度変化し得
る。塩は好ましくは10〜50%、より好ましくは15
〜50%の範囲で使用する。本発明の好ましい実施態様
では、塩は硫酸ナトリウムであり、溶液の10〜40
%、好ましくは15〜20%の量を使用する。
【0023】使用する電解質の正確な量も洗剤組成物の
pHにより変化するであろう。一般に、できるだけ酵素
の等電点に近い点で酵素を沈澱させるのが望ましい。実
際には、pHをできるだけ等電点近くに調整し、次に単
純な、非ポリマー性塩を添加して行う。一般に、等電点
に近くなるほど、沈澱を生じさせるために必要な塩の量
は少なくなる。
【0024】非ポリマー性塩の量も、組成物中に他のど
んな成分が一緒に溶解しているか、例えば組成物中に存
在する活性物質またはヒドロトロープの種類のようなも
のに依存し得る。例えば、組成物の極性を高める成分で
はより大量の塩の使用が必要になることが一般に知られ
ている。
【0025】本発明方法は本発明で考慮される組成物の
製造にも使用できる。組成物は、電解質添加後に、少な
くとも2相の組成物である。これらの組成物は洗剤組成
物の当業者によく知られている洗剤活性成分、ビルダー
及び任意の成分のいずれを含んでもよい。より具体的に
は、これら組成物内の種々の成分は次のとおりである。
【0026】洗剤活性成分 本発明の組成物は、液体洗剤組成物中に通常配合されて
いる洗剤活性物質を含有し得る。
【0027】活性洗剤物質は、アルカリ金属石鹸もしく
はアルカノールアミン石鹸または炭素原子数10〜24
の脂肪酸であり得、重合脂肪酸または陰イオン、非イオ
ン、陽イオン、双性イオンもしくは両性合成洗剤物質ま
たはこれらのいずれかの混合物を含む。
【0028】陰イオン合成洗剤の例は、塩[例えば、C
9 〜C20アルキルベンゼンスルホン酸塩、C8 〜C22
一または第二アルカンスルン酸塩、C8 〜C24オレフィ
ンスルン酸塩、例えばGB-A-1 082 179に記載のようにク
エン酸アルカリ土類金属塩の熱分解物をスルホン化して
製造したスルホン化ポリカルボン酸、C8 〜C22アルキ
ル硫酸塩、C8 〜C24アルキルポリグリコールエーテル
−硫酸塩、−カルボン酸塩及び−リン酸塩(酸化エチレ
ン10モルまで含有)のような各ナトリウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩(例えば
モノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミン塩)]であ
り、他の例はSchwartz, Perry 及びBerchによる「Surfa
ce Active Agents and Detergents」(第1巻及び第2
巻)に記載されている。任意好適な陰イオン物質が使用
でき、例示はどんな意味でも限定する意図ではない。
【0029】本発明に使用できる非イオン合成洗剤の例
は、酸化エチレン、酸化プロピレン及び/または酸化ブ
チレンとC8 〜C18炭素アルキルフェノール、C8 〜C
18第一または第二脂肪アルコールとの縮合生成物、C8
〜C18脂肪酸アミドである。非イオン物質の他の例に
は、1つの炭素原子数8〜18のアルキル鎖と2つの炭
素原子数1〜3のアルキル鎖を有する第三級アミン酸化
物を含む。上記参考文献には非イオン物質の他の例も示
されている。
【0030】上記非イオン物質中に存在する酸化エチレ
ンまたは酸化プロピレンの平均数は1〜30である。ア
ルコキシル化の程度のより高いまたはより低い非イオン
物質の混合物を含む種々の非イオン物質の混合物も使用
できる。
【0031】塩析を起こしにくい性質を示すEP-A-328 1
77(Unilever)に記載された表面活性剤、EP-A-070 074
に記載されたアルキルポリグリコシド表面活性剤、及び
WO88/10147(Novo)に記載されたアルキルモノグルコシ
ドのような表面活性剤も使用できる。
【0032】陰イオン表面活性剤は例えば液体洗剤濃縮
液の約5重量%〜約50重量%の範囲の量で存在し得
る。好ましくは、非イオン洗剤は組成物の1重量%より
多い量、例えば2〜20重量%の量で存在する。
【0033】陽イオン洗剤の例は、第四級アンモニウム
化合物例えばハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウ
ムである。
【0034】両性または双性イオン洗剤の例には、N−
アルキルアミノ酸、スルホベタイン、脂肪酸と蛋白質水
解物との縮合物があるが、これらは比較的高価なため通
常陰イオンまたは非イオン洗剤と組み合わせて使用され
る。種々の種類の活性洗剤の混合物、好ましくは陰イオ
ン洗剤活性物質と非イオン洗剤活性物質の混合物も使用
できる。脂肪酸の(ナトリウム、カリウム及び置換アン
モニウム塩の形態の)石鹸も使用でき、好ましくは陰イ
オン及び/または非イオン合成洗剤と共に使用する。
【0035】ビルダー 本発明の方法及び組成物に使用できるビルダーは、慣用
の無機または有機のアルカリ性洗剤ビルダーを包含し、
組成物の0重量%〜約50重量%、好ましくは1重量%
〜約30重量%、最も好ましくは約20重量%〜約30
重量%の量で使用できる。
【0036】好適な無機アルカリ性洗剤ビルダーの例に
は、水溶性のアルカリ金属の燐酸塩、ポリ燐酸塩、ホウ
酸塩、珪酸塩及び炭酸塩がある。このような塩の具体例
は、ナトリウム及びカリウムのトリ燐酸塩、ピロ燐酸
塩、オルト燐酸塩、ヘキサメタ燐酸塩、テトラホウ酸
塩、珪酸塩及び炭酸塩である。
【0037】好適な有機アルカリ性洗剤ビルダー塩の例
には、(1)水溶性アミノポリカルボン酸塩、例えばエ
チレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸及びN−(2
−ヒドロキシエチル)−ニトリロジ酢酸の各ナトリウム
塩及びカリウム塩、(2)フィチン酸の水溶性塩、例え
ばフィチン酸ナトリウム及びカリウム(US-A-2 379 942
参照)、(3)水溶性ポリホスホン酸塩、具体的には、
エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸のナト
リウム、カリウム及びリチウム塩;メチレンジホスホン
酸のナトリウム、カリウム及びリチウム塩;エチレンジ
ホスホン酸のナトリウム、カリウム及びリチウム塩;エ
タン−1,1,2−トリホスホン酸のナトリウム、カリ
ウム及びリチウム塩がある。他の例には、エタン−2−
カルボキシ−1,1−ジホスホン酸、ヒドロキシメタン
ジホスホン酸、カルボキシジホスホン酸、エタン−1−
ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−2
−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、プロパン
−1,1,3,3−テトラホスホン酸、プロパン−1,
1,2,3−テトラホスホン酸及びプロパン−1,2,
2,3−テトラホスホン酸の各アルカリ金属塩、(4)
US-A-3 308 067に記載のようなポリカルボキシレートポ
リマー及びコポリマーの水溶性塩を含んでいる。後者の
塩は溶液中で沈澱しない限り使用できる。
【0038】さらに、メリト酸、クエン酸、オキシジコ
ハク酸、タートレートモノ−及びジコハク酸及びカルボ
キシメチルオキシコハク酸の各水溶性塩、並びにイタコ
ン酸及びマレイン酸のポリマーの塩を含むポリカルボキ
シレートビルダーも十分使用できる。ある種のゼオライ
トまたはアルミノ珪酸塩が使用できる。本発明組成物に
有用な1つのこのようなアルミノ珪酸塩は、式Na
x ((AlO2 y .SiO2 )[式中、xは1.0〜
1.2の数であり、yは1である]の無定形水不溶性水
和化合物であり、この無定形物質は約50mg当量Ca
CO3 /g以上のMg++交換能を有し、粒子の直径が約
0.01ミクロン〜約5ミクロンであることを特徴とす
る。このイオン交換ビルダーについてはGB-A-1 470 250
にさらに完全に記載されている。
【0039】本発明に有用な第二の水溶性合成アルミノ
珪酸塩イオン交換物質は結晶性であり、式Naz [(A
lO2 y .(SiO2 )]xH2 )xH2 O[式中、
zとyは少なくとも6の整数であり、z対yのモル比は
1.0〜約0.5の範囲であり、xは約15〜約264
の整数である]を有し、このアルミノ珪酸塩イオン交換
物質の粒径(直径)は約0.1ミクロン〜約100ミク
ロンであり、無水物ベースのカルシウムイオン交換能は
少なくとも約200mg当量CaCO3 /gであり、無
水物ベースでのカルシウム交換速度は少なくとも約20
0g/ガロン/分/gである。これら合成アルミノ珪酸
塩についてはGB-A-1 429 143により完全に記載されてい
る。
【0040】酵 素 別な相に沈澱でき、それにより安定化できる酵素は当業
界でよく知られているようなプロテアーゼ酵素及び/ま
たはリパーゼ酵素である。公知のように、プロテアーゼ
の存在下ではプロテアーゼ不在下に比べてリパーゼは安
定性を欠く傾向があるが、プロテアーゼが沈澱して存在
するときには、同時に存在するリパーゼに対する相対的
安定化効果があることを観察している。
【0041】本発明に使用できる他の酵素にはセルラー
ゼ、オキシダーゼ、アミラーゼまたは他のしみ及び/ま
たは汚れ除去酵素を含んでいる。酵素の混合物を使用し
てもよい。液体洗剤に使用するには、酵素はアルカリ性
pHで安定性なものを選択することが好ましい。
【0042】使用できる好適な蛋白質分解酵素は植物、
動物または微生物起源のものであってよい。好ましくは
微生物起源のものであり、酵母菌、真菌、かび及び細菌
を含んでいる。特に好ましいものは、例えば特定の菌株
B. subtilis及びB. licheniformisから得た細菌のサブ
チリシン型プロテアーゼである。好適な市販のプロテア
ーゼはAlcalase, Savinase, Esperase, Primase (Novo
Industri A/S );Maxatase及びMaxacal (Gist-broca
des ):Kazusase(Showa Denko )である。上記定義の
プロテアーゼから遺伝子工学的に誘導されたプロテアー
ゼも使用できる。組成物に含まれる蛋白質分解酵素の量
は最終組成物を基準として0.1〜100,000GU
/gの範囲である。当然、種々の蛋白質分解酵素の混合
物を使用してもよい。
【0043】GUとはグリシン単位であり、標準のイン
キュベーション条件下でグリシン1μg/mlに相当す
る量の末端NH2 −基を生成する蛋白質分解酵素の量で
ある。
【0044】使用できる好適なリパーゼの例には、Humi
cola lanuginosa 及びThermomyceslanuginosus が産生
し得る真菌のリパーゼ、または微生物Chromobacter vis
cosum var. lipolyticum NRRL B-3673が産生するリパー
ゼの抗体と陽性の免疫学的交差反応性を示す細菌のリパ
ーゼを含んでいる。この微生物はToyo Jozo K.K.のオラ
ンダ特許第154,269号明細書に記載されており、
通産省、工業技術院(Agency of Industiral Science a
nd Technology )の微生物工業技術研究所(日本)に寄
託されており、nr. KO Hatsu Ken Kin Ki 137 として永
久コレクションに加えられており、米国農務省、農業研
究サービスの北部利用及び開発部門(Northern Utiliza
tion and Development Division )(Peoria、イリノ
イ、米国)からnr.NRRL B-3673として入手できる。この
微生物が産生するリパーゼはToyo Jozo Co. ( Tagata
、日本)から市販されており、本明細書中以下では
「TJリパーゼ」と呼ぶ。これらの細菌リパーゼは、Ou
chterlony (Acta. Med. Scan.,133, 76-79(1950))に
よるよく知られた標準の免疫拡散法を使用して、TJリ
パーゼと陽性の免疫学的交差反応を示さなければならな
い。
【0045】抗血清の調製は次のように行う。
【0046】エマルジョンが得られるまで、等容量の
0.1mg/ml抗原とフロイントアジュバント(完全
または不完全)を混合する。次の計画に従ってエマルジ
ョン試料2mlを2匹の雌ウサギに注射する。
【0047】 0日目:完全フロイントアジュバント中の抗原 4日目:完全フロイントアジュバント中の抗原 32日目:不完全フロイントアジュバント中の抗原 60日目:不完全フロイントアジュバント中の抗原の追
加免疫 必要とされる抗体を含有する血清は67日目に採取した
凝固血液を遠心して調製する。
【0048】抗TJリパーゼ抗血清の力価は、Ouchterl
ony の手順に従って抗原と抗血清の連続希釈の沈澱を精
査して測定する。抗血清の25 倍希釈は0.1mg/m
lの抗原濃度で可視化可能な沈澱を依然として与えるこ
とができる希釈であった。
【0049】上記のようにTJリパーゼ抗体と陽性の免
疫学的交差反応を示す細菌性リパーゼはすべて、本発明
の本実施態様に好適なリパーゼである。この典型的な例
は、商品名Amano-F リパーゼとしてAmano Pharmaceutic
al Co.(名古屋、日本)から入手できるPseudomonas fl
uorescence IAM 1057 由来のリパーゼ、Pseudomonasfra
gi FERM P 1339 由来のリパーゼ(商品名Amano-B とし
て入手できる)、Pseudomonas nitroreducens var. lip
olyticum FERM P1338 由来のリパーゼ、商品名Amano CE
S として入手できるPseudomonas sp. 由来のリパーゼ、
Pseudomonas cepacia からのリパーゼ、Chromobacater
viscosum例えばChromobacter viscosumvar. lipolyticu
m NRRL B-3673由来のToyo Jozo Co. (Tagata、日本)
から市販されているリパーゼ;及びU.S. Biochemical C
orp. USA及びDiosynth Co.(オランダ)からのChromoba
cater viscosumリパーゼ、及びPseudomonas gladioli由
来のリパーゼである。
【0050】上記定義のような真菌リパーゼの例は、商
品名Amano CEとしてAmano から入手できるHumicola lan
uginosa 由来のリパーゼ;前記EP-A-258 068(Novo)に
記載のようなHumicola lanuginosa 由来のリパーゼ;及
び商品名「Lipolase」でNOVOIndustri A/S から市販さ
れている、Humicola lauginosaからの遺伝子をクローニ
ングし、この遺伝子をAspergillus oryzaeで発現させて
得たリパーゼである。このLipolaseは本発明に使用する
好ましいリパーゼである。
【0051】種々の具体的なリパーゼ酵素を上記した
が、組成物に所望の脂肪分解活性を付与し得る任意のリ
パーゼが使用できると理解すべきであり、本発明は具体
的なリパーゼ酵素の選択によりなんら限定されるもので
はない。
【0052】本発明のこの実施態様のリパーゼは、配合
物を約2g/リットルの量で使用すると、洗濯サイクル
において、最終組成が100〜0.005LU/ml、
好ましくは25〜0.05LU/mlの脂質分解酵素活
性を有するような量で液体洗剤組成物中に含まれる。
【0053】リパーゼ単位(LU)とは、次の条件下、
pHスタット中で1分当り滴定可能な脂肪酸を1/μm
ol生成するリパーゼの量である。
【0054】測定条件:温度30℃;pH=9.0;5
mmol/lトリスバッファ中13mmol/lのCa
2+及び20mmol/lのNaClの存在下で、基質は
オリーブ油3.3重量%とアラビアゴム3.3%のエマ
ルジョンである。
【0055】当然、上記リパーゼの混合物を使用するこ
とができる。リパーゼは非精製形態のものまたは精製形
態のもの、例えば公知の吸着法(例えば、フェニルセフ
ァロース吸着技術)で精製した形態のものを使用でき
る。
【0056】安定化剤 必要に応じて本発明組成物に使用できるもう1つの成分
は安定化剤または安定化剤系である。本発明は使用する
安定化剤の量を最小限にするかまたは可能であればゼロ
にする新規方法に関するものであるために、この化合物
は当然に組成物の成分として不必要であり得る。しか
し、存在するときには、安定化系は組成物の約0.1〜
約15%である。
【0057】組成物は1リットル当り約0.01〜約5
0、好ましくは0.1〜約30、より好ましくは約1〜
約20ミリモルのカルシウムイオンを含んでよい。酵素
安定化系が存在するときには、それはカルシウムイオ
ン、ホウ酸、プロピレングリコール及び/または短鎖カ
ルボン酸を含み得る。
【0058】カルシウムイオンを使用するときには、カ
ルシルムイオン量は、組成物中のビルダー等と錯体形成
させた後で酵素が利用するほぼ最少量が常にあるように
選択すべきである。塩化カルシウム、蟻酸カルシウム、
酢酸カルシウム及びプロピオン酸カルシウムを含む任意
の水溶性カルシウム塩はカルシウムイオン源として使用
できる。酵素スラリー及び処方水中のカルシウムイオン
により、一般的には1リットル当り0.05〜約0.4
ミリモルの少量のカルシウムイオンが組成物中に存在す
ることが多い。
【0059】使用できる別の酵素安定化剤はプロピオン
酸または、プロピオン酸を形成できるプロピオン酸塩で
ある。使用するときには、安定化剤は組成物の約0.1
重量%〜約15重量%の量で使用する。
【0060】他の好適な酵素安定化剤は炭素、水素及び
酸素原子のみを含有するポリオールである。このような
安定化剤は2〜6個の炭素原子と2〜6個のヒドロキシ
基を含有しているのが好ましい。例には、プロピレング
リコール(特に、1,2−プロパンジオールが好まし
い)、エチレングリコール、グリセロール、ソルビトー
ル、マンニトール及びグルコースがある。ポリオールは
一般に組成物の約0.5重量%〜約15重量%、好まし
くは約1.0重量%〜約8重量%含有させる。
【0061】本発明組成物は適宜、約0.25重量%〜
約5重量%、最も好ましくは約0.5重量%〜約3重量
%のホウ酸も含有してもよい。ホウ酸は組成物中でホウ
酸を形成できる化合物から形成してもよいが、そうでな
い方が好ましい。ホウ酸酸化物、ホウ砂及び他のホウ酸
アルカリ金属塩(例えば、土ホウ酸ナトリウム、メタホ
ウ酸ナトリウム及びピロホウ酸ナトリウム並びにペンタ
ホウ酸ナトリウム)のような他の化合物も好適ではある
が、ホウ酸が好ましい。ホウ酸の代わりに置換ホウ酸
(例えば、フェニルボロン酸、ブタンボロン酸及びブロ
モフェニルボロン酸)も使用できる。
【0062】1つの特に好ましい安定化系はポリオール
とホウ酸の組合せである。好ましくは、ポリオール対ホ
ウ酸の重量比は少なくとも1、より好ましくは少なくと
も1.3である。
【0063】任意成分 本明細書中前記の成分の他に、本発明の好適組成物は慣
用量で公知の機能のために使用される一連の任意成分を
含有している。本発明組成物は水性酵素含有洗剤組成物
を前提としているが、相調整剤の使用が望ましいことが
非常に多い。そこで、この成分は水と共に本液体組成物
用の溶媒マトリックスを構成する。好適な相調整剤は液
体洗剤技術の中でよく知られており、例えば、アルキル
基が3個までの炭素原子を有しているアルキルアリール
スルホン酸の塩、例えばキシレン−、トルエン−、エチ
ルベンゼン−、クメン−及びイソプロピル−ベンゼンス
ルホン酸の各ナトリウム、カリウム、アンモニウム及び
エタノールアミン塩のようなヒドロトロープである。ア
ルコールも相調整剤として使用できる。この相調整剤は
約0.5〜約20%の量で使用されることが多い。相調
整剤と水の和は通常35〜65%である。
【0064】本発明の好ましい組成物は一連の他の任意
成分を含有していてよく、それらの成分はほとんどの場
合添加剤用量、通常約5%以下で使用される。同様の添
加剤の例には、ポリ酸、泡調整剤、不透明化剤、酸化防
止剤、殺菌剤、着色料、香料、光沢剤等がある。
【0065】本発明組成物を種々の使用条件で効果的に
使用するためには泡調整剤の使用が必要なことがある。
一般に全ての泡抑制調整剤が使用できるが、本発明への
使用には、アルキル化ポリシロキサン、例えばしばしば
シリコーンとも呼ばれているジメチルポリシロキサンが
好ましい。シリコーンは0.5%以下の量で使用される
ことが多く、最も好ましくは0.01%〜0.2%の間
で使用される。
【0066】濃縮した液体洗剤組成物の外観を均一なも
のにするのに役立つのであれば不透明化剤の使用も望ま
しい。好適な不透明化剤の例には、MONSANTO CHEMICAL
CORPORATION 製の商品名 LYTRON 621 として公知のポリ
スチレンを含んでいる。不透明化剤は0.3〜1.5%
の量で使用されることが多い。
【0067】本発明組成物は公知の酸化防止剤を、多く
場合ラジカル捕捉剤としての用途で、当業界で確立され
た量すなわち(全組成物に対して)0.001〜0.2
5%の量で含有させることができる。これらの酸化防止
剤はしばしば脂肪酸と共に導入される。
【0068】組成物の物理的安定性を改善できる任意の
安定性のあるポリマーも配合できる。このようなポリマ
ーには、同時出願中のEP-A-346 995に開示したデカップ
リングポリマー、またはポリアクリル酸のようなポリカ
ルボキシレートポリマーを含むであろう。これらのポリ
マーは構造化された液体(structured liquids)に使用
する。等張液中で使用できる安定化ポリマーは例えば架
橋結合したポリアクリル酸を含む。
【0069】最後に、水が組成物の残部を構成する。水
の量は使用する活性物質及び成分の量に応じて変化する
が、一般に組成物の30〜80%で変化する。
【0070】製品のpH 本発明組成物のpHは一般に約6〜13、好ましくは8
〜11で変化し得る。上記のように、pHが酵素の等電
点に近くなる程、酵素を沈澱させやすくなる。
【0071】本発明組成物は構造化されていてもよい
し、構造化されていなくてもよい。「構造化されてい
る」とは、洗剤活性物質が構造体を形成し、洗剤活性物
質が、優先的に水相に分散された別の相として存在する
組成物を意味する。この水相は溶解した電解質を含有し
ている。このタイプの4つの一般的な製品形態はベビー
デューティ繊維製品洗濯用の液体、液体研磨剤、一般用
洗浄剤及び自動食器洗い機用液体またはゲルである。第
一の種類では、懸濁した固体は溶解された電解質と実質
的に同じであり、溶解限度を越えている。この固体は通
常洗剤ビルダーとして存在し、すなわち洗液中のカルシ
ウムイオンによる水の硬度を相殺する働きがある。さら
に、例えばジペルオキシドデカン酸(DPDA)のよう
な漂白剤の不溶性粒子を実質的に懸濁することが望まし
い。第二の種類では、懸濁した固体は通常、系に不溶性
の粒状研磨剤である。この場合、電解質は異なる水溶性
物質であり、分散相中の活性物質を構造化させるために
存在する。しかし、研磨剤が、製品を希釈したときに溶
解する部分的に可溶性の塩を含むこともある。第三の種
類では、前記構造は通常、消費者の好む流動特性を付与
し、ときには色素粒子を懸濁するために製品を濃厚にす
るために使用される。第一の種類の組成物は、例えば、
本出願人EP-A-038 101特許明細書に記載されており、第
二の種類の組成物は本出願人のEP-A-140 452特許明細書
に記載されている。第三の種類のものは、例えば、US-A
-4 244 840に記載されている。第四の種類のものは、例
えばUS-A-4836 948に記載されたようなものである。
【0072】活性剤が構造化されている組成物では、分
散された構造形成相は一般に、中心の2層の洗剤活性分
子からなり、その2層の間に水(水相)がトラップされ
ていると考えられる。活性物質のこれらの配置構造はラ
メラ液滴(lamellar droplets) と呼ばれることがある。
これらの液滴を緊密に充填すると固体物質を懸濁液中に
保持できると考えられている。ラメラ液滴はそれ自身、
洗剤活性物質/水性電解質系に形成され得るラメラ構造
のサブセットである。一般にラメラ系は洗剤液中に存在
できる構造の範躊である。単純な球状のミセルから円盤
状及び棒状のミセル、さらにはラメラ液滴及びそれ以上
までのこれら構造の秩序の程度は活性物質及び電解質の
濃度が上昇するにつれて進展し、このことは例えば参考
文献H.A.Barnes 、「Detergents」、Ch.2、K. Walters
(Ed. )、「Rheometry: Industrial Applications」、
J. Wilie & Sons、 Letchworth 1980に記載されてお
り、よく知られている。本発明は粒状の固体を懸濁でき
るこのような構造化された系全てに関するが、特にラメ
ラ液滴の系に関する。
【0073】構造化されていない組成物は一般に等張組
成物と呼ばれている。構造化された液体の場合には、組
成物を構造化し且つ酵素を沈澱させるに十分な塩を加え
る必要があることに注意しなければならない。沈澱させ
る塩は、一般に、構造化にのみ必要な量より多い量で存
在し得る。
【0074】酵素は先ず沈澱させてから液体組成物に加
えることができる。酵素沈澱した組成物の各成分の添加
順序や組成物がどのように形成されるかについては臨界
性はない。
【0075】
【実施例】以下の実施例は本発明を説明し、理解を促進
するためのものであって、どの意味でも本発明を限定す
ることを意図していない。
【0076】実施例1 構造化液体洗剤配合物中でのアルカラーゼ(Alcalase)
(Novo)の安定化 種々の量の塩析電解質を含有する洗剤試料に沈澱物とし
て別に酵素を加えた。沈澱した酵素は組成物に加えたと
きに再溶解することはないことを特記すべきである。
【0077】 使用した基材配合物(wt%): C11〜C12線状アルキルベンゼンスルン酸塩 9.5 C12〜C15第一アルコール9EO縮合物 16.0 脂肪酸(オレイン酸:ヤシ脂肪酸 6:4) 9.5 水酸化ナトリウム 6.2 クエン酸 6.3 水及び微量成分 100%まで pH 8.7 酵素の溶解度は遠心して得た上清の酵素活性をアッセイ
して測定した。可溶性酵素の百分率は、遠心後の上清の
酵素活性を、上清と沈澱の活性の和である酵素活性で割
った百分率として報告されている。
【0078】基材配合物+: アルカラーゼ半減期(時間、37℃) 可溶性酵素% 硫酸ナトリウムなし 36 56 1.4%硫酸ナトリウム 50 39 7%硫酸ナトリウム 232 10 14%硫酸ナトリウム 677 <10 本実施例から明らかなように、(酵素が相沈澱により不
溶化されたために)不溶性のままの酵素の割合が高くな
る程、酵素の安定性が高くなる(すなわち、半減期が長
くなる)。
【0079】実施例2 同じ配合物中に一緒に混合したときの洗剤プロテアーゼ
による分解から非蛋白質分解性酵素を保護するための酵
素沈澱の使用 リパーゼのような酵素は洗剤配合物により強力な洗浄能
を与えることができるために、標題の使用は望ましい。
プロテアーゼであるSavinase(Novo)を、洗剤リパーゼ
であるLipolase(Novo)を含有する構造化された液体洗
剤に加えた。Lipolaseの半減期は、液体配合物中に存在
する塩析電解質の量の関数として長くなった。
【0080】 実験に使用した基材配合物(wt%): C11〜C12線状アルキルベンゼンスルホン酸塩 6.7 C12〜C15第一アルコール9EO縮合物 4.8 ゼオライト 20.0 水酸化ナトリウム 2.44 クエン酸 3.85 水及び微量成分 100%まで pH 8.4基材配合物+: Lipolase半減期(日、37℃) 硫酸ナトリウムなし 3.6 1.4%硫酸ナトリウム 9.7 7%硫酸ナトリウム >24 14%硫酸ナトリウム >24 本実施例は、同じ配合物中に混合するときでさえ、相沈
澱により1つの酵素を不溶にすることによって種々のタ
イプの酵素を保護できることを示している。実施例中、
プロテアーゼは沈澱するがリパーゼは溶液中に残る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・ポール・アロンソン アメリカ合衆国、ニユー・ヨーク・10994、 カウンテイ・オブ・ロツクランド、ウエス ト・ナツク、マンダリン・レーン・2 (72)発明者 ジヨン・フレデリツク・ヘツセル アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージイ・ 08840、クラレンドン・コート・メツチエ ン・20 (72)発明者 ジヤツク・トーマス・マツコーウエン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージイ・カ ウンテイ・オブ・バーゲン・ニユー・ヤー セイ、チエスヒル、グラント・アベニユ ー・308 (72)発明者 カルロ・ヨハネス・フアン・デン・バーグ オランダ国、3055・ロツテルダム、シユマ ンレーン・19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3〜50重量%の単純な非ポリマー性塩
    を組成物に添加して、残りの溶解した組成物とは別な相
    に酵素を沈澱させることを含む水性液体洗剤組成物中の
    酵素を安定化する方法。
  2. 【請求項2】 塩が硫酸アルカリ金属塩である請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 塩が単純な電解質機能の他に任意の機能
    を有する請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 塩がビルダーである請求項3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 ビルダーがクエン酸アルカリ金属塩であ
    る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 塩が緩衝塩である請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 緩衝塩がホウ酸アルカリ金属塩である請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 pHをほぼ酵素の等電点に調整した後で
    塩を添加する請求項1から7のいずれか一項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 酵素が蛋白質分解酵素である請求項1か
    ら8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 組成物が1種以上の他の酵素を含んで
    いる請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
JP3258105A 1990-10-04 1991-10-04 安定化酵素系水性洗剤組成物 Pending JPH06346089A (ja)

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