JPH06345983A - マイクロレンズ用樹脂組成物およびマイクロレンズの形成方法 - Google Patents
マイクロレンズ用樹脂組成物およびマイクロレンズの形成方法Info
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- JPH06345983A JPH06345983A JP13467893A JP13467893A JPH06345983A JP H06345983 A JPH06345983 A JP H06345983A JP 13467893 A JP13467893 A JP 13467893A JP 13467893 A JP13467893 A JP 13467893A JP H06345983 A JPH06345983 A JP H06345983A
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- microlens
- resin composition
- resin
- vinyl
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高屈折率のマイクロレンズを得ることができ
る樹脂組成物を提供する。 【構成】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有
することを特徴とするマイクロレンズ用樹脂組成物。
る樹脂組成物を提供する。 【構成】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有
することを特徴とするマイクロレンズ用樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像素子や液晶素
子上に形成されるマイクロレンズを得るために好適なマ
イクロレンズ用樹脂組成物およびこのマイクロレンズ用
樹脂組成物を用いたマイクロレンズの形成方法に関する
ものである。
子上に形成されるマイクロレンズを得るために好適なマ
イクロレンズ用樹脂組成物およびこのマイクロレンズ用
樹脂組成物を用いたマイクロレンズの形成方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】液晶素子や固体撮像素子において素子の
高密度化が進められている。しかし、素子の高密度化は
画素の開口率の低下を招き、素子の光利用率を低下させ
ている。このため、液晶素子や固体撮像素子の各画素に
対応しマイクロレンズを形成し、ブラックマトリックス
によって遮光される光を各画素に集光することにより光
利用効率を向上させる方法が提案されている[日系マイ
クロデバイス(12)129(1991),青木 正、
National Technical Report, 36, (3) Jun. 116(199
0)]。マイクロレンズの作製方法としては、イオン交換
法(M. Mikawa, Appl.Optics, 21(6)1052(1
984))、熱ダレ法(Zoran D. Popovic,Appl. Optic
s, 27(7)1281(1988)、エッチング法、
機械加工法等が提案されている。イオン交換法は、イオ
ンを含むガラス基板を溶融塩中の別のイオン源と接触さ
せてイオン交換することにより生じた屈折率分布により
レンズの効果を生じさせるものである。イオン交換法で
は屈折率分布型の平板マイクロレンズが得られる。熱ダ
レ法は感光性樹脂を用い円柱状にパターニングした後、
円柱状の感光性樹脂を融点以上に加熱溶融し、溶融樹脂
溶液の表面張力により断面形状が半円弧状のレンズ形状
を得るものである。エッチング法は湿式エッチングや気
相エッチングにより基板をエッチングしてレンズ形状を
形成するものである。機械加工法はレーザーや機械によ
り基板を切削してレンズ形状を形成するものである。熱
ダレ法、エッチング法、機械加工法は凸状のマイクロレ
ンズが得られる。凸状のマイクロレンズは、スタンパを
作製し、このスタンパを用いて樹脂を凸状に形成するこ
とにより大量生産することも可能である。これらのマイ
クロレンズを液晶素子や固体撮像素子に貼り合わせる
か、または液晶素子や固体撮像素子上に直接形成するこ
とにより光利用率が向上する。
高密度化が進められている。しかし、素子の高密度化は
画素の開口率の低下を招き、素子の光利用率を低下させ
ている。このため、液晶素子や固体撮像素子の各画素に
対応しマイクロレンズを形成し、ブラックマトリックス
によって遮光される光を各画素に集光することにより光
利用効率を向上させる方法が提案されている[日系マイ
クロデバイス(12)129(1991),青木 正、
National Technical Report, 36, (3) Jun. 116(199
0)]。マイクロレンズの作製方法としては、イオン交換
法(M. Mikawa, Appl.Optics, 21(6)1052(1
984))、熱ダレ法(Zoran D. Popovic,Appl. Optic
s, 27(7)1281(1988)、エッチング法、
機械加工法等が提案されている。イオン交換法は、イオ
ンを含むガラス基板を溶融塩中の別のイオン源と接触さ
せてイオン交換することにより生じた屈折率分布により
レンズの効果を生じさせるものである。イオン交換法で
は屈折率分布型の平板マイクロレンズが得られる。熱ダ
レ法は感光性樹脂を用い円柱状にパターニングした後、
円柱状の感光性樹脂を融点以上に加熱溶融し、溶融樹脂
溶液の表面張力により断面形状が半円弧状のレンズ形状
を得るものである。エッチング法は湿式エッチングや気
相エッチングにより基板をエッチングしてレンズ形状を
形成するものである。機械加工法はレーザーや機械によ
り基板を切削してレンズ形状を形成するものである。熱
ダレ法、エッチング法、機械加工法は凸状のマイクロレ
ンズが得られる。凸状のマイクロレンズは、スタンパを
作製し、このスタンパを用いて樹脂を凸状に形成するこ
とにより大量生産することも可能である。これらのマイ
クロレンズを液晶素子や固体撮像素子に貼り合わせる
か、または液晶素子や固体撮像素子上に直接形成するこ
とにより光利用率が向上する。
【0003】
【発明が解決しようする課題】しかし、イオン交換法で
得られる平板マイクロレンズは、イオンの拡散によりレ
ンズ形状が決定されるため、任意の形状にマイクロレン
ズを加工することが困難であり、かつマイクロレンズ間
の形状も不均一なものとなる。また、基板とイオン交換
した部位の屈折率の差がレンズ特性を決定するため、屈
折率差を大きく取れず、マイクロレンズの特性が不十分
である。
得られる平板マイクロレンズは、イオンの拡散によりレ
ンズ形状が決定されるため、任意の形状にマイクロレン
ズを加工することが困難であり、かつマイクロレンズ間
の形状も不均一なものとなる。また、基板とイオン交換
した部位の屈折率の差がレンズ特性を決定するため、屈
折率差を大きく取れず、マイクロレンズの特性が不十分
である。
【0004】機械加工法は、数百μm以下の微小なマイ
クロレンズの作製に不適であり、且つ量産化が困難であ
る。
クロレンズの作製に不適であり、且つ量産化が困難であ
る。
【0005】エッチング法は、エッチングした基板がマ
イクロレンズの特性を有する必要があり、使用できる基
板の制約が大きい。さらにエッチング液の拡散の不均一
性や気相エッチング条件の不均一性のため、マイクロレ
ンズ形状の再現性がない。
イクロレンズの特性を有する必要があり、使用できる基
板の制約が大きい。さらにエッチング液の拡散の不均一
性や気相エッチング条件の不均一性のため、マイクロレ
ンズ形状の再現性がない。
【0006】熱ダレ法やスタンパを用いて樹脂を凸状に
形成する方法はマイクロレンズ形状の安定性、量産性に
優れている。しかし、マイクロレンズに適する樹脂がな
く、現状では半導体用感光性樹脂や光ディスクのグルー
ブ形成用樹脂を転用している。マイクロレンズ用樹脂組
成物としては、マイクロレンズを使用する波長域で透過
率が高く、屈折率が大きいこと、耐光性、耐熱性、耐薬
品性に優れていることに加え、熱ダレ法では、用いられ
る樹脂が高感度、高解像度な感光性能を有し、かつ加熱
することによりマイクロレンズ形成能を有する必要があ
り、また、スタンパーを用いて樹脂を凸状に形成する方
法では、スタンパの形に対応したマイクロレンズ形成能
が必要である。
形成する方法はマイクロレンズ形状の安定性、量産性に
優れている。しかし、マイクロレンズに適する樹脂がな
く、現状では半導体用感光性樹脂や光ディスクのグルー
ブ形成用樹脂を転用している。マイクロレンズ用樹脂組
成物としては、マイクロレンズを使用する波長域で透過
率が高く、屈折率が大きいこと、耐光性、耐熱性、耐薬
品性に優れていることに加え、熱ダレ法では、用いられ
る樹脂が高感度、高解像度な感光性能を有し、かつ加熱
することによりマイクロレンズ形成能を有する必要があ
り、また、スタンパーを用いて樹脂を凸状に形成する方
法では、スタンパの形に対応したマイクロレンズ形成能
が必要である。
【0007】熱ダレ法で用いられる半導体用感光性樹脂
をマイクロレンズ用樹脂組成物に用いた場合、上記特性
のうち高解像度、高感度は満足するが屈折率が低く、耐
光性が劣る。特に半導体用感光性高分子として良く用い
られるノボラック系感光性樹脂は400nm付近の波長
域の透過率が悪く、また耐光性が劣り、さらに耐熱性が
なくマイクロレンズ形成後に熱により形状が変化する。
また、スタンパを用いて樹脂を凸状に形成する方法に光
ディスクのグルーブ形成用樹脂を転用した場合は、透過
率や耐光性、耐熱性は満足するが屈折率が低い欠点を有
している。
をマイクロレンズ用樹脂組成物に用いた場合、上記特性
のうち高解像度、高感度は満足するが屈折率が低く、耐
光性が劣る。特に半導体用感光性高分子として良く用い
られるノボラック系感光性樹脂は400nm付近の波長
域の透過率が悪く、また耐光性が劣り、さらに耐熱性が
なくマイクロレンズ形成後に熱により形状が変化する。
また、スタンパを用いて樹脂を凸状に形成する方法に光
ディスクのグルーブ形成用樹脂を転用した場合は、透過
率や耐光性、耐熱性は満足するが屈折率が低い欠点を有
している。
【0008】また、他の材料を転用した場合もマイクロ
レンズ用樹脂のすべての特性を満足する材料が未だ見い
出せていない。本発明の目的は上記したマイクロレンズ
用樹脂組成物の特性を満足するマイクロレンズ用樹脂組
成物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記
マイクロレンズ用樹脂組成物を用いたマイクロレンズの
形成方法を提供することにある。
レンズ用樹脂のすべての特性を満足する材料が未だ見い
出せていない。本発明の目的は上記したマイクロレンズ
用樹脂組成物の特性を満足するマイクロレンズ用樹脂組
成物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記
マイクロレンズ用樹脂組成物を用いたマイクロレンズの
形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するためになされたものであり、本発明のマイクロ
レンズ用樹脂組成物は、硫黄原子を5重量%以上60重
量%以下含有することを特徴とするものである。
達成するためになされたものであり、本発明のマイクロ
レンズ用樹脂組成物は、硫黄原子を5重量%以上60重
量%以下含有することを特徴とするものである。
【0010】ここに本発明の樹脂組成物は、光分解性、
光硬化性(光架橋性、光重合性の両者を含む)、熱硬化
性または熱可塑性を有し、マイクロレンズを与える組成
物を総称し、モノマーからなるもの、プレポリマーから
なるもの、ポリマーからなるもの、その他種々の状態の
もの(光分解性樹脂組成物の場合は硬化物など)を含む
ものとする。
光硬化性(光架橋性、光重合性の両者を含む)、熱硬化
性または熱可塑性を有し、マイクロレンズを与える組成
物を総称し、モノマーからなるもの、プレポリマーから
なるもの、ポリマーからなるもの、その他種々の状態の
もの(光分解性樹脂組成物の場合は硬化物など)を含む
ものとする。
【0011】また、このマイクロレンズ用樹脂組成物を
用いてマイクロレンズを形成する本発明の方法は、以下
の(a),(b),(c) の方法が好適である。 (a) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ光分解性または光硬化性を有するマイクロレンズ用樹
脂組成物を基板に載置後、マスクを介して光または電子
線を照射しパターンを形成した後、該パターンを所望の
曲率を有する凸状レンズ形状に成形する工程を含むこと
を特徴とするマイクロレンズの形成方法。 (b) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ光硬化性を有するマイクロレンズ用樹脂組成物を基板
に載置後、スタンパ部材を圧着させた後、光または電子
線を照射し硬化させ、スタンパ部材を剥離して所望の曲
率を有する凸状レンズ形状を得る工程を含むことを特徴
とするマイクロレンズの形成方法。 (c) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ熱硬化性又は熱可塑性を有するマイクロレンズ用樹脂
を基板に載置後、スタンパ部材を圧着させた後、加熱加
圧し、次いでスタンパ部材を剥離して所望の曲率を有す
る凸状レンズ形状を得る工程を含むことを特徴とするマ
イクロレンズの形成方法。
用いてマイクロレンズを形成する本発明の方法は、以下
の(a),(b),(c) の方法が好適である。 (a) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ光分解性または光硬化性を有するマイクロレンズ用樹
脂組成物を基板に載置後、マスクを介して光または電子
線を照射しパターンを形成した後、該パターンを所望の
曲率を有する凸状レンズ形状に成形する工程を含むこと
を特徴とするマイクロレンズの形成方法。 (b) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ光硬化性を有するマイクロレンズ用樹脂組成物を基板
に載置後、スタンパ部材を圧着させた後、光または電子
線を照射し硬化させ、スタンパ部材を剥離して所望の曲
率を有する凸状レンズ形状を得る工程を含むことを特徴
とするマイクロレンズの形成方法。 (c) 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有し、か
つ熱硬化性又は熱可塑性を有するマイクロレンズ用樹脂
を基板に載置後、スタンパ部材を圧着させた後、加熱加
圧し、次いでスタンパ部材を剥離して所望の曲率を有す
る凸状レンズ形状を得る工程を含むことを特徴とするマ
イクロレンズの形成方法。
【0012】先ず本発明のマイクロレンズ用樹脂組成物
について説明する。本発明のマイクロレンズ用樹脂組成
物は、硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有する
ことを要件とする。硫黄原子は原子屈折率が高く、硫黄
原子がマイクロレンズ用樹脂組成物中に存在すると、樹
脂組成物ひいてはこの樹脂組成物から得られるマイクロ
レンズの屈折率の向上に寄与する。樹脂組成物中の硫黄
原子の割合を5重量%以上60重量%以下に限定した理
由は、5重量%未満では屈折率向上効果が少なく、一方
60重量%を超えると得られるマイクロレンズが脆くな
り、実用上問題が生じるからである。
について説明する。本発明のマイクロレンズ用樹脂組成
物は、硫黄原子を5重量%以上60重量%以下含有する
ことを要件とする。硫黄原子は原子屈折率が高く、硫黄
原子がマイクロレンズ用樹脂組成物中に存在すると、樹
脂組成物ひいてはこの樹脂組成物から得られるマイクロ
レンズの屈折率の向上に寄与する。樹脂組成物中の硫黄
原子の割合を5重量%以上60重量%以下に限定した理
由は、5重量%未満では屈折率向上効果が少なく、一方
60重量%を超えると得られるマイクロレンズが脆くな
り、実用上問題が生じるからである。
【0013】本発明の凸状マイクロレンズ用樹脂組成物
の具体例としては、上述の要件を満足することを前提に
して以下のものが挙げられる。
の具体例としては、上述の要件を満足することを前提に
して以下のものが挙げられる。
【0014】(イ)2官能以上のイソシアナート化合物
と2個以上のメルカプト基を有する化合物とを含み、こ
れらの重縮合によりチオカルバミン酸−S−アルキルエ
ステル系樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成物。2
官能以上のイソシアナート化合物は単独でも混合物でも
よく、また、芳香族系、脂肪族系、脂環族系のいずれの
化合物でもよい。これらの2官能以上のイソシアナート
化合物としては、m−キシレンジイソシアナート、p−
キシレンジイソシアナート、テトラクロル−m−キシレ
ンジイソシアナート、テトラクロル−p−キシリレンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イ
ソホロンジイソシアナート、トリレンジイソシアナー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、
4,4′−ジクロロヘキシルメタンジイソシアナート、
ヘキサメチレンジイソシアナートのビユウレット化反応
生成物、ヘキサメチレンジイソシアナートとトリメチロ
ールプロパンとのアダクト反応生成物等が挙げられる。
と2個以上のメルカプト基を有する化合物とを含み、こ
れらの重縮合によりチオカルバミン酸−S−アルキルエ
ステル系樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成物。2
官能以上のイソシアナート化合物は単独でも混合物でも
よく、また、芳香族系、脂肪族系、脂環族系のいずれの
化合物でもよい。これらの2官能以上のイソシアナート
化合物としては、m−キシレンジイソシアナート、p−
キシレンジイソシアナート、テトラクロル−m−キシレ
ンジイソシアナート、テトラクロル−p−キシリレンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イ
ソホロンジイソシアナート、トリレンジイソシアナー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、
4,4′−ジクロロヘキシルメタンジイソシアナート、
ヘキサメチレンジイソシアナートのビユウレット化反応
生成物、ヘキサメチレンジイソシアナートとトリメチロ
ールプロパンとのアダクト反応生成物等が挙げられる。
【0015】また2官能以上のイソシアナート化合物と
して、エチレンジチオイソシアナート、プロピレンジチ
オイソシアナート、ペンタメチレンジチオイソシアナー
ト、ヘキサメチレンジチオイソシアナート、オクタメチ
レンジチオイソシアナート、エチレンジチオイソシアナ
ート等のジチオイソシアナート化合物、またはイソシア
ナート基とチオイソシアナート基とを有する化合物の混
合物を用いてもよい。
して、エチレンジチオイソシアナート、プロピレンジチ
オイソシアナート、ペンタメチレンジチオイソシアナー
ト、ヘキサメチレンジチオイソシアナート、オクタメチ
レンジチオイソシアナート、エチレンジチオイソシアナ
ート等のジチオイソシアナート化合物、またはイソシア
ナート基とチオイソシアナート基とを有する化合物の混
合物を用いてもよい。
【0016】また、2個以上のメルカプト基を有する化
合物は単独でも混合物でもよく、例えば、ジ(2−メル
カプトエチル)エーテル、1,2−エタンジチオール、
1,4−ブタンジチオール、1,2−ヘキサンジチオー
ル、1,2,3−プロパントリオール、2−(メルカプ
トエチル)エーテル、ジ(2−メルカプトエチル)スル
フィド、エチレンジグリコールジチオグリコレート、ト
リメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、
1,4−ベンゼンジチオール、4−エチルベンゼン−
1,3−ジチオール、4,8−ジチアウンデカン−1,
11−ジチオール、ジチオエリスリトール、2,6−ジ
メチルオクタン−2,6−ジチオール、4,4′−ジメ
ルカプトビフェニル、2,3−ジメチルメルカプトプロ
ピルメチルエーテル、ネオペンタンテトラチオール、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプタ−exa−cis−2,3
−ジチオールなどが挙げられる。特に、ジ(2−メルカ
プトエチル)エーテルの様なジ(2−メルカプトアルキ
ル)エーテルが好ましい。これらの2官能以上のイソシ
アナート化合物と2個以上のメルカプト基を有する化合
物を混合後、必要であれば加熱することにより重縮合
し、チオカルバミン酸−S−アルキルエステル系樹脂が
得られる。
合物は単独でも混合物でもよく、例えば、ジ(2−メル
カプトエチル)エーテル、1,2−エタンジチオール、
1,4−ブタンジチオール、1,2−ヘキサンジチオー
ル、1,2,3−プロパントリオール、2−(メルカプ
トエチル)エーテル、ジ(2−メルカプトエチル)スル
フィド、エチレンジグリコールジチオグリコレート、ト
リメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、
1,4−ベンゼンジチオール、4−エチルベンゼン−
1,3−ジチオール、4,8−ジチアウンデカン−1,
11−ジチオール、ジチオエリスリトール、2,6−ジ
メチルオクタン−2,6−ジチオール、4,4′−ジメ
ルカプトビフェニル、2,3−ジメチルメルカプトプロ
ピルメチルエーテル、ネオペンタンテトラチオール、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプタ−exa−cis−2,3
−ジチオールなどが挙げられる。特に、ジ(2−メルカ
プトエチル)エーテルの様なジ(2−メルカプトアルキ
ル)エーテルが好ましい。これらの2官能以上のイソシ
アナート化合物と2個以上のメルカプト基を有する化合
物を混合後、必要であれば加熱することにより重縮合
し、チオカルバミン酸−S−アルキルエステル系樹脂が
得られる。
【0017】(ロ)2官能以上のイソシアナート化合物
と硫黄原子を有するポリオール化合物とを含み、これら
の重縮合により硫黄含有ウレタン系樹脂を与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。2官能以上のイソシアナート化
合物としては、上記(イ)で挙げたものと同様のものが
用いられる。m−キシリレンジイソシアナート等の様な
側鎖のアルキル基にイソシアナートが置換された芳香族
ジイソシアナートやヘキサメチレンジイソシアナート等
の脂肪族ジイソシアナート化合物が特に好ましい。ま
た、硫黄原子を有するポリオール化合物は単独でも混合
物でもよく、例えば、ジ(2−ヒドロキシエチル)スル
フィド、1−メルカプト−2,3−ジヒドロキシプロパ
ン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ジスルフィドな
どが挙げられる。これらのジイソシアナート化合物と硫
黄原子を有するポリオール化合物を混合後、必要であれ
ば加熱することにより重縮合し、硫黄原子含有ウレタン
系樹脂が得られる。
と硫黄原子を有するポリオール化合物とを含み、これら
の重縮合により硫黄含有ウレタン系樹脂を与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。2官能以上のイソシアナート化
合物としては、上記(イ)で挙げたものと同様のものが
用いられる。m−キシリレンジイソシアナート等の様な
側鎖のアルキル基にイソシアナートが置換された芳香族
ジイソシアナートやヘキサメチレンジイソシアナート等
の脂肪族ジイソシアナート化合物が特に好ましい。ま
た、硫黄原子を有するポリオール化合物は単独でも混合
物でもよく、例えば、ジ(2−ヒドロキシエチル)スル
フィド、1−メルカプト−2,3−ジヒドロキシプロパ
ン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ジスルフィドな
どが挙げられる。これらのジイソシアナート化合物と硫
黄原子を有するポリオール化合物を混合後、必要であれ
ば加熱することにより重縮合し、硫黄原子含有ウレタン
系樹脂が得られる。
【0018】(ハ)ビニル基を有する硫黄含有モノマー
を含み、重合により硫黄含有ビニル系樹脂を与えるマイ
クロレンズ用樹脂組成物。ビニル基を有する硫黄含有モ
ノマーは、単独でも混合物でもよく、例えばエチルビニ
ルスルフィド、3−(エチルジメチルシリル)プロピル
ビニルスルフィド、2−エチルチオエチルビニルスルフ
ィド、2−エトキシエチルビニルスルフィド、オクタデ
シルビニルスルフィド、オクタビニルスルフィド、1−
クロロエチルビニルスルフィド、2−クロロエチルビニ
ルスルフィド、2−クロロビニルスルフィド、2−クロ
ロ−2−フェニルエチルビニルスルフィド、p−クロロ
フェニルビニルスルフィド、2−クロロ−1−ヘキセニ
ルビニルスルフィド、4−クロロ−2−メチルフェニル
ビニルスルフィド、ケテンジエチルカプタール、ジエチ
ルメチルシリルメチルビニルスルフィド、ジクロヘキシ
ルビニルスルフィド、1,2−ジクロロエチルビニルス
ルフィド、3,4−ジクロロフェニルビニルスルフィ
ド、2,4−ジニトロフェニルビニルスルフィド、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチルビニルスルフィド、
3,3−ジメチル−ブチルビニルスルフィド、n−ドデ
シルビニルスルフィド、1,2−ビス(ビニルチオ)エ
タン、ビニルフェニルスルフィド、ビニル−2−フェニ
ルエチニルスルフィド、ビニル−2−フェニルビニルス
ルフィド、ビニル−2−ブトキシエチルスルフィド、ビ
ニル−プロビニルエチルスルフィド、ビニルイソプロピ
ルスルフィド、ビニル−1−ブロモエチルスルフィド、
ビニル−1−ヘキシニルスルフィド、ビニルヘキシルス
ルフィド、ビニル−2−ヘキシルオキシエチルスルフィ
ド、ビニルメチルスルフィド、p−メチルチオスチレ
ン、エチルビニルスルホキシド、ジビニルスルホキシ
ド、2−クロロビニルスルホキシド、ビニル−1−プロ
ピニルスルホキシド、ビニルブチルスルホキシド、エチ
ルジビニルスルホニウムピクリルスルホネート、ジメチ
ルビニルスルホニウムブロミド、p−(N−アセチルア
ミノ)フェニルビニルスルホン、アリルビニルスルホ
ン、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−イ
ルビニルスルホン、ビニル−1−ブロモビニルスルホ
ン、ビニルメチルスルホン、ビニルメルカプタン、ベン
ゼンスルホン酸ビニル、エテンスルホンアミド、エテン
スルホン酸エチル等が挙げられる。
を含み、重合により硫黄含有ビニル系樹脂を与えるマイ
クロレンズ用樹脂組成物。ビニル基を有する硫黄含有モ
ノマーは、単独でも混合物でもよく、例えばエチルビニ
ルスルフィド、3−(エチルジメチルシリル)プロピル
ビニルスルフィド、2−エチルチオエチルビニルスルフ
ィド、2−エトキシエチルビニルスルフィド、オクタデ
シルビニルスルフィド、オクタビニルスルフィド、1−
クロロエチルビニルスルフィド、2−クロロエチルビニ
ルスルフィド、2−クロロビニルスルフィド、2−クロ
ロ−2−フェニルエチルビニルスルフィド、p−クロロ
フェニルビニルスルフィド、2−クロロ−1−ヘキセニ
ルビニルスルフィド、4−クロロ−2−メチルフェニル
ビニルスルフィド、ケテンジエチルカプタール、ジエチ
ルメチルシリルメチルビニルスルフィド、ジクロヘキシ
ルビニルスルフィド、1,2−ジクロロエチルビニルス
ルフィド、3,4−ジクロロフェニルビニルスルフィ
ド、2,4−ジニトロフェニルビニルスルフィド、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチルビニルスルフィド、
3,3−ジメチル−ブチルビニルスルフィド、n−ドデ
シルビニルスルフィド、1,2−ビス(ビニルチオ)エ
タン、ビニルフェニルスルフィド、ビニル−2−フェニ
ルエチニルスルフィド、ビニル−2−フェニルビニルス
ルフィド、ビニル−2−ブトキシエチルスルフィド、ビ
ニル−プロビニルエチルスルフィド、ビニルイソプロピ
ルスルフィド、ビニル−1−ブロモエチルスルフィド、
ビニル−1−ヘキシニルスルフィド、ビニルヘキシルス
ルフィド、ビニル−2−ヘキシルオキシエチルスルフィ
ド、ビニルメチルスルフィド、p−メチルチオスチレ
ン、エチルビニルスルホキシド、ジビニルスルホキシ
ド、2−クロロビニルスルホキシド、ビニル−1−プロ
ピニルスルホキシド、ビニルブチルスルホキシド、エチ
ルジビニルスルホニウムピクリルスルホネート、ジメチ
ルビニルスルホニウムブロミド、p−(N−アセチルア
ミノ)フェニルビニルスルホン、アリルビニルスルホ
ン、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−イ
ルビニルスルホン、ビニル−1−ブロモビニルスルホ
ン、ビニルメチルスルホン、ビニルメルカプタン、ベン
ゼンスルホン酸ビニル、エテンスルホンアミド、エテン
スルホン酸エチル等が挙げられる。
【0019】これらのビニル基を有する硫黄含有モノマ
ーはラジカル開始剤やカチオン開始剤等により公知の方
法で重合することによりマイクロレンズ用樹脂が得られ
る。また、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、
フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、N−
ビニル−2−ピロリドン、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等
のアクリル系モノマーやアリル化合物を末端に持つオリ
ゴマー、ビニルエーテル、プロパギル化合物等のビニル
基を有するモノマーと上述のビニル基を有する硫黄含有
モノマーとの共重合によりマイクロレンズ用樹脂を得る
こともできる。
ーはラジカル開始剤やカチオン開始剤等により公知の方
法で重合することによりマイクロレンズ用樹脂が得られ
る。また、スチレン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、
フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、N−
ビニル−2−ピロリドン、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等
のアクリル系モノマーやアリル化合物を末端に持つオリ
ゴマー、ビニルエーテル、プロパギル化合物等のビニル
基を有するモノマーと上述のビニル基を有する硫黄含有
モノマーとの共重合によりマイクロレンズ用樹脂を得る
こともできる。
【0020】(ニ)ビニル基を有するモノマーと2個以
上のメルカプト基を有する化合物とを含み、これらのミ
カエル付加重合によるポリチオエーテル樹脂を与えるマ
イクロレンズ用樹脂組成物。2個以上のメルカプト基を
有する化合物としては、上記(イ)で挙げたと同一のも
のが用いられる。また、ビニル基を有するモノマーは単
独でも混合物でもよく、上記(ハ)で挙げたビニル基を
有する硫黄含有モノマーやビニル基を有する硫黄原子非
含有モノマーが用いられ、特に2個以上のビニル基を有
するモノマーが好適である。これらのビニル基を有する
モノマーと2個以上のメルカプト基を有する化合物を混
合後、ベンゾフェノン、アセトフェノン等の公知のラジ
カル重合触媒でミカエル付加重合することによりマイク
ロレンズ用樹脂が得られる。
上のメルカプト基を有する化合物とを含み、これらのミ
カエル付加重合によるポリチオエーテル樹脂を与えるマ
イクロレンズ用樹脂組成物。2個以上のメルカプト基を
有する化合物としては、上記(イ)で挙げたと同一のも
のが用いられる。また、ビニル基を有するモノマーは単
独でも混合物でもよく、上記(ハ)で挙げたビニル基を
有する硫黄含有モノマーやビニル基を有する硫黄原子非
含有モノマーが用いられ、特に2個以上のビニル基を有
するモノマーが好適である。これらのビニル基を有する
モノマーと2個以上のメルカプト基を有する化合物を混
合後、ベンゾフェノン、アセトフェノン等の公知のラジ
カル重合触媒でミカエル付加重合することによりマイク
ロレンズ用樹脂が得られる。
【0021】(ホ)2個以上のメルカプト基を有する化
合物または硫黄原子を有するポリオール化合物と不飽和
多塩基酸との重縮合物に、これと重合し得るビニルモノ
マーを溶解させてなり、前記重縮合物とビニルモノマー
との重合により不飽和ポリエステル樹脂を与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。2個以上のメルカプト基を有す
る化合物としては上記(イ)で挙げたものと同様のもの
が用いられる。また硫黄原子を有するポリオール化合物
としては、上記(ロ)で挙げたものと同様のものが用い
られる。不飽和多塩基酸としては無水マレイン酸、イタ
コン酸、フマル酸、シトラコン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テ
トラヒドロフタル酸、アジビン酸等の不飽和多塩基酸が
用いられる。ビニルモノマーとしては、上記(ハ)で挙
げた硫黄原子含有ビニルモノマーや硫黄原子を含有しな
いビニルモノマーを用いることが可能であり、これらの
ビニルモノマーは単独でも混合物でもよい。上記重縮合
物と上記ビニルモノマーとを常法により重合させること
によりマイクロレンズ用樹脂が得られる。
合物または硫黄原子を有するポリオール化合物と不飽和
多塩基酸との重縮合物に、これと重合し得るビニルモノ
マーを溶解させてなり、前記重縮合物とビニルモノマー
との重合により不飽和ポリエステル樹脂を与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。2個以上のメルカプト基を有す
る化合物としては上記(イ)で挙げたものと同様のもの
が用いられる。また硫黄原子を有するポリオール化合物
としては、上記(ロ)で挙げたものと同様のものが用い
られる。不飽和多塩基酸としては無水マレイン酸、イタ
コン酸、フマル酸、シトラコン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テ
トラヒドロフタル酸、アジビン酸等の不飽和多塩基酸が
用いられる。ビニルモノマーとしては、上記(ハ)で挙
げた硫黄原子含有ビニルモノマーや硫黄原子を含有しな
いビニルモノマーを用いることが可能であり、これらの
ビニルモノマーは単独でも混合物でもよい。上記重縮合
物と上記ビニルモノマーとを常法により重合させること
によりマイクロレンズ用樹脂が得られる。
【0022】(ヘ)いずれか一方または両方が分子内に
硫黄原子を含有するポリアミン化合物と多価カルボン酸
(またはその無水物、ハライドもしくはエステル)とを
含み、重縮合により硫黄含有ポリアミドを与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。ポリアミン化合物としては、ジ
アミノメチルスルフィド、2,2′−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、2,2′−ジアミノジシクロヘキシルス
ルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルジスルフィ
ド、3,3′−ジアミノジフェニルジスルホキシド、
4,4′−ジアミノジベンジルスルフィドなどが用いら
れる。
硫黄原子を含有するポリアミン化合物と多価カルボン酸
(またはその無水物、ハライドもしくはエステル)とを
含み、重縮合により硫黄含有ポリアミドを与えるマイク
ロレンズ用樹脂組成物。ポリアミン化合物としては、ジ
アミノメチルスルフィド、2,2′−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、2,2′−ジアミノジシクロヘキシルス
ルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルジスルフィ
ド、3,3′−ジアミノジフェニルジスルホキシド、
4,4′−ジアミノジベンジルスルフィドなどが用いら
れる。
【0023】また多価カルボン酸またはその無水物、ハ
ライドもしくはエステルとしてはジカルボキシメチルス
ルフィド、ジカルボキシエチルスルフィド、4,4′−
チオ二酪酸、4,4′−スルホニル二酪酸、ジチオ二酢
酸、5,5′−ジチオ二吉草酸、エチレンジチオ二酢
酸、トリメチレンジチオ二酢酸、テトラメチレンジチオ
二酢酸、ヘキサメチレンジチオ二酢酸、エチレンジスル
ホニル二酢酸、p−キシレンジスルホニル二酢酸および
上述の多価カルボン酸の無水物、ハライドもしくはエス
テルなどが用いられる。重縮合反応は常法により行なわ
れる。
ライドもしくはエステルとしてはジカルボキシメチルス
ルフィド、ジカルボキシエチルスルフィド、4,4′−
チオ二酪酸、4,4′−スルホニル二酪酸、ジチオ二酢
酸、5,5′−ジチオ二吉草酸、エチレンジチオ二酢
酸、トリメチレンジチオ二酢酸、テトラメチレンジチオ
二酢酸、ヘキサメチレンジチオ二酢酸、エチレンジスル
ホニル二酢酸、p−キシレンジスルホニル二酢酸および
上述の多価カルボン酸の無水物、ハライドもしくはエス
テルなどが用いられる。重縮合反応は常法により行なわ
れる。
【0024】(ト)分子内に硫黄原子を含有するエポキ
シ樹脂モノマーまたはプレポリマーを含み、架橋により
硫黄含有エポキシ樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組
成物。分子内に硫黄原子を含有するエポキシ樹脂モノマ
ーまたはプレポリマーとしては、エチレンスルフィド、
プロピレンスルフィド、イソブテンスルフィド、シクロ
ヘキセンスルフェイド、3−メルカプトプロピレンスル
フィド、ノルボルナジエンモノスルフィド、ビスフェノ
ールSとエピクロルヒドリンの付加重合物などが挙げら
れる。この組成物はエポキシ樹脂モノマーまたはプレポ
リマーの硬化剤を含むのが好ましい。架橋反応は常法に
より行なわれる。またポリサルホンやポリエーテルサル
ホンも用いられる。
シ樹脂モノマーまたはプレポリマーを含み、架橋により
硫黄含有エポキシ樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組
成物。分子内に硫黄原子を含有するエポキシ樹脂モノマ
ーまたはプレポリマーとしては、エチレンスルフィド、
プロピレンスルフィド、イソブテンスルフィド、シクロ
ヘキセンスルフェイド、3−メルカプトプロピレンスル
フィド、ノルボルナジエンモノスルフィド、ビスフェノ
ールSとエピクロルヒドリンの付加重合物などが挙げら
れる。この組成物はエポキシ樹脂モノマーまたはプレポ
リマーの硬化剤を含むのが好ましい。架橋反応は常法に
より行なわれる。またポリサルホンやポリエーテルサル
ホンも用いられる。
【0025】以上述べた樹脂組成物(イ)〜(ト)は、
全体の組成物中に硫黄を含有するものであるが、本発明
のマイクロレンズ用樹脂組成物は硫黄を含有する複素環
構造、例えばチオフェン構造、1,4−ジチアン構造な
どを有するものが特に好ましい。その理由は、樹脂組成
物が硫黄含有複素環構造を有すると、屈折率が高くなる
だけでなく、透明性、硬度、耐光性、耐熱性等に優れた
マイクロレンズが得られるからである。
全体の組成物中に硫黄を含有するものであるが、本発明
のマイクロレンズ用樹脂組成物は硫黄を含有する複素環
構造、例えばチオフェン構造、1,4−ジチアン構造な
どを有するものが特に好ましい。その理由は、樹脂組成
物が硫黄含有複素環構造を有すると、屈折率が高くなる
だけでなく、透明性、硬度、耐光性、耐熱性等に優れた
マイクロレンズが得られるからである。
【0026】硫黄含有複素環構造を有する樹脂組成物の
具体例を以下に列挙する。 (チ)硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオー
ル化合物と2官能以上のイソシアナート化合物とを含
み、これらの重縮合によりチオカルバミン酸−S−アル
キルエステル樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成
物。硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオール
化合物としては、3,4−チオフェンジチオール、2,
4−ジメルカプトチアゾール、2,3−ジメルカプトベ
ンゾチオフェン、2,2′−ジメルカプトジベンゾフェ
ノン、1,4−ジチアン−2,5−ジチオール、2,5
−ジメチルメルカプト−1,4−ジチアン、2,3,
5,6−テトラメルカプト−1,4−ジチアンなどの1
種または2種以上が用いられる。また2官能以上のイソ
シアナート化合物としては、上記(イ)で挙げたものと
同様のものが用いられる。上記硫黄含有複素環ポリチオ
ール化合物とジイソシアナート化合物との重縮合は、上
記(イ)で述べたと同様の方法で行なわれる。
具体例を以下に列挙する。 (チ)硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオー
ル化合物と2官能以上のイソシアナート化合物とを含
み、これらの重縮合によりチオカルバミン酸−S−アル
キルエステル樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成
物。硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオール
化合物としては、3,4−チオフェンジチオール、2,
4−ジメルカプトチアゾール、2,3−ジメルカプトベ
ンゾチオフェン、2,2′−ジメルカプトジベンゾフェ
ノン、1,4−ジチアン−2,5−ジチオール、2,5
−ジメチルメルカプト−1,4−ジチアン、2,3,
5,6−テトラメルカプト−1,4−ジチアンなどの1
種または2種以上が用いられる。また2官能以上のイソ
シアナート化合物としては、上記(イ)で挙げたものと
同様のものが用いられる。上記硫黄含有複素環ポリチオ
ール化合物とジイソシアナート化合物との重縮合は、上
記(イ)で述べたと同様の方法で行なわれる。
【0027】(リ)硫黄含有複素環構造を有する2官能
以上のポリオール化合物と2官能以上のイソシアナート
化合物を含み、これらの重縮合により硫黄含有ポリウレ
タン樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成物。硫黄含
有複素環構造を有する2官能以上のポリオール化合物と
しては、3,4−チオフェンジオール、2,4−ジヒド
ロキシチアゾール、2,3−ジヒドロキシベンゾチオフ
ェン、2,2′−ジヒドロキシジベンゾフェノン、1,
4−ジチアン−2,5−ジオール、2,5−ジエチルヒ
ドロキシ−1,4−ジチアン、2,3,5,6−テトラ
ヒドロキシ−1,4−ジチアンなどの1種または2種以
上が用いられる。また2官能以上のイソシアナート化合
物としては、上記(イ)で挙げたものと同様のものが用
いられる。上記硫黄含有複素環ポリオール化合物とイソ
シアナート化合物との重縮合は、上記(ロ)で述べたと
同様の方法で行なわれる。
以上のポリオール化合物と2官能以上のイソシアナート
化合物を含み、これらの重縮合により硫黄含有ポリウレ
タン樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂組成物。硫黄含
有複素環構造を有する2官能以上のポリオール化合物と
しては、3,4−チオフェンジオール、2,4−ジヒド
ロキシチアゾール、2,3−ジヒドロキシベンゾチオフ
ェン、2,2′−ジヒドロキシジベンゾフェノン、1,
4−ジチアン−2,5−ジオール、2,5−ジエチルヒ
ドロキシ−1,4−ジチアン、2,3,5,6−テトラ
ヒドロキシ−1,4−ジチアンなどの1種または2種以
上が用いられる。また2官能以上のイソシアナート化合
物としては、上記(イ)で挙げたものと同様のものが用
いられる。上記硫黄含有複素環ポリオール化合物とイソ
シアナート化合物との重縮合は、上記(ロ)で述べたと
同様の方法で行なわれる。
【0028】(ヌ)硫黄含有複素環構造を有するビニル
化合物を含み、重合により硫黄含有ビニル系樹脂を与え
るマイクロレンズ用樹脂組成物。硫黄含有複素環構造を
有するビニル化合物としては、2−ビニルチオフェン、
3−ビニルチオフェン、2−ビニルテトラヒドロチオフ
ェン、3−ビニルテトラヒドロチオフェン、5−クロロ
−2−ビニルチオフェン、5−ブロモ−2−ビニルチオ
フェン、ビニルシクロヘキサン−2,3−エピスルフィ
ド、2−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチオフェ
ン、2−ビニルジベンゾチオフェン、2−ビニルチアゾ
ール、2,5−ジメタクリ−1,4−ジチアン、2,5
−ビス(3−チオブテニル)−1,4−ジチアン、5−
クロロ−2−ビニルトリヒドロチオフェン、5−ブロモ
−2−ビニルトリヒドロチオフェンなどの1種又は2種
以上が用いられる。重合は上記(ハ)で述べたと同様の
方法で行なわれる。
化合物を含み、重合により硫黄含有ビニル系樹脂を与え
るマイクロレンズ用樹脂組成物。硫黄含有複素環構造を
有するビニル化合物としては、2−ビニルチオフェン、
3−ビニルチオフェン、2−ビニルテトラヒドロチオフ
ェン、3−ビニルテトラヒドロチオフェン、5−クロロ
−2−ビニルチオフェン、5−ブロモ−2−ビニルチオ
フェン、ビニルシクロヘキサン−2,3−エピスルフィ
ド、2−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチオフェ
ン、2−ビニルジベンゾチオフェン、2−ビニルチアゾ
ール、2,5−ジメタクリ−1,4−ジチアン、2,5
−ビス(3−チオブテニル)−1,4−ジチアン、5−
クロロ−2−ビニルトリヒドロチオフェン、5−ブロモ
−2−ビニルトリヒドロチオフェンなどの1種又は2種
以上が用いられる。重合は上記(ハ)で述べたと同様の
方法で行なわれる。
【0029】(ル)硫黄含有複素環構造を有する2官能
以上のチオール化合物と硫黄含有複素環構造を有するビ
ニル化合物とを含み、これらのミカエル付加重合による
ポリチオエーテル系樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂
組成物。硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオ
ール化合物としては、上記(チ)で挙げたものと同様の
ものが用いられる。また硫黄含有複素環構造を有するビ
ニル化合物としては、上記(タ)で挙げたものと同様の
ものが用いられる。ミカエル付加重合は、上記(ニ)で
述べたと同様の方法で行われる。
以上のチオール化合物と硫黄含有複素環構造を有するビ
ニル化合物とを含み、これらのミカエル付加重合による
ポリチオエーテル系樹脂を与えるマイクロレンズ用樹脂
組成物。硫黄含有複素環構造を有する2官能以上のチオ
ール化合物としては、上記(チ)で挙げたものと同様の
ものが用いられる。また硫黄含有複素環構造を有するビ
ニル化合物としては、上記(タ)で挙げたものと同様の
ものが用いられる。ミカエル付加重合は、上記(ニ)で
述べたと同様の方法で行われる。
【0030】(ヲ)2個以上のメルカプト基を有する化
合物または硫黄原子を有するポリオール化合物と不飽和
多塩基酸との重縮合物に、これと重合し得る硫黄含有複
素環構造を有するビニル化合物を溶解させてなり、重合
により不飽和ポリエステルを与えるマイクロレンズ用樹
脂組成物。2個以上のメルカプト基を有する化合物とし
ては、上記(イ)で挙げたと同様のものが用いられる。
硫黄原子を有するポリオール化合物としては、上記
(ロ)で挙げたと同様のものが用いられる。不飽和多塩
基酸としては、上記(ホ)で挙げたと同様のものが用い
られる。硫黄含有複素環構造を有するビニル化合物とし
ては、上記(ヌ)で挙げたと同様のものが用いられる。
重合は上記(ホ)で述べたと同様に行われる。
合物または硫黄原子を有するポリオール化合物と不飽和
多塩基酸との重縮合物に、これと重合し得る硫黄含有複
素環構造を有するビニル化合物を溶解させてなり、重合
により不飽和ポリエステルを与えるマイクロレンズ用樹
脂組成物。2個以上のメルカプト基を有する化合物とし
ては、上記(イ)で挙げたと同様のものが用いられる。
硫黄原子を有するポリオール化合物としては、上記
(ロ)で挙げたと同様のものが用いられる。不飽和多塩
基酸としては、上記(ホ)で挙げたと同様のものが用い
られる。硫黄含有複素環構造を有するビニル化合物とし
ては、上記(ヌ)で挙げたと同様のものが用いられる。
重合は上記(ホ)で述べたと同様に行われる。
【0031】(ワ)硫黄含有複素環構造を有し、2個以
上のメルカプト基を有する化合物または硫黄含有複素環
構造を有するポリオール化合物と不飽和多塩基酸との重
縮合物に、これと重合し得るビニルモノマーを溶解させ
てなり、重合により不飽和ポリエステルを与える樹脂組
成物。硫黄含有複素環構造を有し、2個以上のメルカプ
ト基を有する化合物としては、上記(チ)で挙げたもの
と同一のものが用いられる。また硫黄含有複素環構造を
有するポリオール化合物としては、上記(リ)で挙げた
ものと同一のものが用いられる。不飽和多塩基酸として
は上記(ホ)で挙げたものと同一のものが用いられる。
重縮合物と重合し得るビニルモノマーとしては、上記
(ハ)で挙げた硫黄原子含有ビニルモノマーや硫黄原子
を含有しないビニルモノマーが挙げられる。重合は上記
(ホ)で述べたと同様に行われる。
上のメルカプト基を有する化合物または硫黄含有複素環
構造を有するポリオール化合物と不飽和多塩基酸との重
縮合物に、これと重合し得るビニルモノマーを溶解させ
てなり、重合により不飽和ポリエステルを与える樹脂組
成物。硫黄含有複素環構造を有し、2個以上のメルカプ
ト基を有する化合物としては、上記(チ)で挙げたもの
と同一のものが用いられる。また硫黄含有複素環構造を
有するポリオール化合物としては、上記(リ)で挙げた
ものと同一のものが用いられる。不飽和多塩基酸として
は上記(ホ)で挙げたものと同一のものが用いられる。
重縮合物と重合し得るビニルモノマーとしては、上記
(ハ)で挙げた硫黄原子含有ビニルモノマーや硫黄原子
を含有しないビニルモノマーが挙げられる。重合は上記
(ホ)で述べたと同様に行われる。
【0032】(カ)いずれか一方または両方が分子内に
硫黄原子含有複素環構造を有するポリアミン化合物と多
価カルボン酸(またはその無水物、ハライドもしくはエ
ステル)とを含み、重縮合により硫黄含有ポリアミドを
与える樹脂組成物。ポリアミン化合物としては、チオフ
ェンジアミン、2,3−ジアミノベンゾチオフェン、
2,2′−ジアミノジベンゾフェノン、1,4−ジチア
ン−2,5−ジアミン、2,5−ジメチルアミノ−1,
4−ジチアン、2,3,5,6−テトラアミノ−1,4
−ジチアンなどが用いられる。また多価カルボン酸また
はその無水物、ハライドもしくはエステルとしては、ジ
カルボキシルチオフェン、2,4−ジカルボキシチアゾ
ール、2,3−ジカルボキシベンゾチオフェン、2,
2′−ジカルボキシベンゾフェノン、2,5−ジカルボ
キシ−1,4−ジチアン、2,5−ジカルボキシメチル
−1,4−ジチアンなどが用いられる。重縮合反応は常
法により行なわれる。
硫黄原子含有複素環構造を有するポリアミン化合物と多
価カルボン酸(またはその無水物、ハライドもしくはエ
ステル)とを含み、重縮合により硫黄含有ポリアミドを
与える樹脂組成物。ポリアミン化合物としては、チオフ
ェンジアミン、2,3−ジアミノベンゾチオフェン、
2,2′−ジアミノジベンゾフェノン、1,4−ジチア
ン−2,5−ジアミン、2,5−ジメチルアミノ−1,
4−ジチアン、2,3,5,6−テトラアミノ−1,4
−ジチアンなどが用いられる。また多価カルボン酸また
はその無水物、ハライドもしくはエステルとしては、ジ
カルボキシルチオフェン、2,4−ジカルボキシチアゾ
ール、2,3−ジカルボキシベンゾチオフェン、2,
2′−ジカルボキシベンゾフェノン、2,5−ジカルボ
キシ−1,4−ジチアン、2,5−ジカルボキシメチル
−1,4−ジチアンなどが用いられる。重縮合反応は常
法により行なわれる。
【0033】(ヨ)分子内に硫黄原子含有複素環構造を
含有するエポキシ樹脂モノマーまたはプレポリマーを含
み、架橋により硫黄含有エポキシ樹脂を与えるマイクロ
レンズ用樹脂組成物。分子内に硫黄原子を含有するエポ
キシ樹脂モノマーまたはプレポリマーとしては、2−エ
ポキシチオフェン、2,3−エポキシチオフェン、2,
5−ジエポキシ−1,4−ジチアン、2,3,5,6−
テトラエポキシ−1,4−ジチアンなどが挙げられる。
この組成物はエポキシ樹脂モノマーまたはプレポリマー
の硬化剤を含むのが好ましい。架橋反応は常法により行
なわれる。
含有するエポキシ樹脂モノマーまたはプレポリマーを含
み、架橋により硫黄含有エポキシ樹脂を与えるマイクロ
レンズ用樹脂組成物。分子内に硫黄原子を含有するエポ
キシ樹脂モノマーまたはプレポリマーとしては、2−エ
ポキシチオフェン、2,3−エポキシチオフェン、2,
5−ジエポキシ−1,4−ジチアン、2,3,5,6−
テトラエポキシ−1,4−ジチアンなどが挙げられる。
この組成物はエポキシ樹脂モノマーまたはプレポリマー
の硬化剤を含むのが好ましい。架橋反応は常法により行
なわれる。
【0034】次に上述のマイクロレンズ用樹脂組成物を
用いた本発明のマイクロレンズの形成方法(a),
(b)および(c)について説明する。方法(a)にお
いては、先ず、硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有し、かつ光分解性または光硬化性(光架橋性または
光重合性)を有する上述のマイクロレンズ用樹脂組成物
を基板上に載置する。
用いた本発明のマイクロレンズの形成方法(a),
(b)および(c)について説明する。方法(a)にお
いては、先ず、硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有し、かつ光分解性または光硬化性(光架橋性または
光重合性)を有する上述のマイクロレンズ用樹脂組成物
を基板上に載置する。
【0035】マイクロレンズ用樹脂組成物に光分解性を
付与したい場合には、該樹脂組成物にキノンジアジト系
化合物等の化合物を含有させ、この化合物の存在下光ま
たは電子線の照射によりマイクロレンズ用樹脂組成物中
の樹脂成分を光分解させる。また樹脂組成物に光硬化性
(光架橋性または光重合性)を付与したい場合には、樹
脂組成物にシンナモイル基、シンナミリデン基、ビニル
基などの光架橋性の基またはビニル基などの光重合性の
基を該マイクロレンズ用樹脂組成物に導入し、光または
電子線の照射により該樹脂組成物を光硬化(光架橋また
は光重合)させる。
付与したい場合には、該樹脂組成物にキノンジアジト系
化合物等の化合物を含有させ、この化合物の存在下光ま
たは電子線の照射によりマイクロレンズ用樹脂組成物中
の樹脂成分を光分解させる。また樹脂組成物に光硬化性
(光架橋性または光重合性)を付与したい場合には、樹
脂組成物にシンナモイル基、シンナミリデン基、ビニル
基などの光架橋性の基またはビニル基などの光重合性の
基を該マイクロレンズ用樹脂組成物に導入し、光または
電子線の照射により該樹脂組成物を光硬化(光架橋また
は光重合)させる。
【0036】上述の樹脂組成物が載置される基板として
は、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンテレフタレート等からなる透明性プ
ラスチックスなどが用いられる。マイクロレンズ用樹脂
組成物の基板上への載置は、スピンコート法、ロールコ
ート法、ディピング法などを用いて行なわれる。該樹脂
組成物の厚みは限定的ではないが、0.5〜20μm程
度が好ましい。図1(a) は、基板1の上にマイクロレン
ズ用樹脂組成物2が載置された状態を示す。
は、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンテレフタレート等からなる透明性プ
ラスチックスなどが用いられる。マイクロレンズ用樹脂
組成物の基板上への載置は、スピンコート法、ロールコ
ート法、ディピング法などを用いて行なわれる。該樹脂
組成物の厚みは限定的ではないが、0.5〜20μm程
度が好ましい。図1(a) は、基板1の上にマイクロレン
ズ用樹脂組成物2が載置された状態を示す。
【0037】方法(a)においては、基板上に載置され
たマイクロレンズ用樹脂組成物にマスクを介して光また
は電子線を照射してパターンを形成する。マイクロレン
ズ用樹脂組成物として光分解性樹脂組成物を用いた場合
には、得ようとするパターンに対してポジ型のマスクを
用い、一方光硬化性樹脂組成物を用いた場合には、得よ
うとするパターンに対してネガ型のマスクを用いる。図
1(b) は基板1上に樹脂からなる円柱状パターン2aが
形成された状態を示す。
たマイクロレンズ用樹脂組成物にマスクを介して光また
は電子線を照射してパターンを形成する。マイクロレン
ズ用樹脂組成物として光分解性樹脂組成物を用いた場合
には、得ようとするパターンに対してポジ型のマスクを
用い、一方光硬化性樹脂組成物を用いた場合には、得よ
うとするパターンに対してネガ型のマスクを用いる。図
1(b) は基板1上に樹脂からなる円柱状パターン2aが
形成された状態を示す。
【0038】方法(a)においては、次いで上記パター
ンを所望の曲率を有する凸状レンズ形状に成形する。凸
状レンズ形状に成形する手段は限定されないが、熱ダレ
法を用いるのが好ましい。この熱ダレ法によれば、円柱
状パターンを有する基板を円柱状パターンを構成する樹
脂の融点以上に加熱溶融し、得られた溶融樹脂の表面張
力により、断面形状が半円弧状のパターンを得るもので
あり、この断面半円弧状パターンが凸状のマイクロレン
ズを構成する。また上記熱ダレ法以外にプラズマエッチ
ング法により、凸状のマイクロレンズを形成することも
できる。図1(c) は、基板1上に断面半円弧状のパター
ン2b(マイクロレンズ)が形成された状態を示す図で
ある。
ンを所望の曲率を有する凸状レンズ形状に成形する。凸
状レンズ形状に成形する手段は限定されないが、熱ダレ
法を用いるのが好ましい。この熱ダレ法によれば、円柱
状パターンを有する基板を円柱状パターンを構成する樹
脂の融点以上に加熱溶融し、得られた溶融樹脂の表面張
力により、断面形状が半円弧状のパターンを得るもので
あり、この断面半円弧状パターンが凸状のマイクロレン
ズを構成する。また上記熱ダレ法以外にプラズマエッチ
ング法により、凸状のマイクロレンズを形成することも
できる。図1(c) は、基板1上に断面半円弧状のパター
ン2b(マイクロレンズ)が形成された状態を示す図で
ある。
【0039】次に本発明のマイクロレンズ形成方法
(b)について説明する。方法(b)においても、方法
(a)と同様に、先ず基板上に樹脂組成物を載置する。
載置する樹脂組成物は光硬化性(光架橋性または光重合
性)のものに限定される。方法(b)においては、次に
基板上に載置された樹脂組成物に、得ようとするマイク
ロレンズに対応するキャビティ形状を有するスタンパ部
材を圧着させる。図2(a) は、基板1上の樹脂組成物2
にスタンパ部材3を圧着させる直前の状態を、図2(b)
は、スタンパ部材3を圧着して未硬化樹脂からなる断面
半円弧状パターン2cが形成された状態を示す図であ
る。
(b)について説明する。方法(b)においても、方法
(a)と同様に、先ず基板上に樹脂組成物を載置する。
載置する樹脂組成物は光硬化性(光架橋性または光重合
性)のものに限定される。方法(b)においては、次に
基板上に載置された樹脂組成物に、得ようとするマイク
ロレンズに対応するキャビティ形状を有するスタンパ部
材を圧着させる。図2(a) は、基板1上の樹脂組成物2
にスタンパ部材3を圧着させる直前の状態を、図2(b)
は、スタンパ部材3を圧着して未硬化樹脂からなる断面
半円弧状パターン2cが形成された状態を示す図であ
る。
【0040】方法(b)においては、次にスタンパ部材
を圧着した状態で光または電子線を照射して未硬化樹脂
を光硬化させ、光硬化樹脂からなる断面半円弧状パター
ン(マイクロレンズ)を得る。図2(c) は、スタンパ部
材3の上から光または電子線4を照射することにより基
板1上に光硬化樹脂からなる断面半円弧状パターン2b
(マイクロレンズ)が形成された状態を示す図である。
を圧着した状態で光または電子線を照射して未硬化樹脂
を光硬化させ、光硬化樹脂からなる断面半円弧状パター
ン(マイクロレンズ)を得る。図2(c) は、スタンパ部
材3の上から光または電子線4を照射することにより基
板1上に光硬化樹脂からなる断面半円弧状パターン2b
(マイクロレンズ)が形成された状態を示す図である。
【0041】方法(b)においては、次にスタンパ部材
を剥離して、所望の曲率を有する断面半円弧状パターン
からなる凸状マイクロレンズを得る。図2(d) は、スタ
ンパ部材3を上方に移動して剥離することにより基板1
上に断面半円弧状パターン2b(マイクロレンズ)が形
成された状態を示す図である。
を剥離して、所望の曲率を有する断面半円弧状パターン
からなる凸状マイクロレンズを得る。図2(d) は、スタ
ンパ部材3を上方に移動して剥離することにより基板1
上に断面半円弧状パターン2b(マイクロレンズ)が形
成された状態を示す図である。
【0042】もう一つの方法(c)は、方法(b)にお
いて用いた光硬化性樹脂組成物の代りに熱硬化性または
熱可塑性樹脂を用いたこと、従って光硬化処理の代りに
加熱加圧処理を採用したことを除き、方法(b)と同一
であるので、その詳しい説明は省略する。
いて用いた光硬化性樹脂組成物の代りに熱硬化性または
熱可塑性樹脂を用いたこと、従って光硬化処理の代りに
加熱加圧処理を採用したことを除き、方法(b)と同一
であるので、その詳しい説明は省略する。
【0043】本発明のマイクロレンズ用樹脂組成物を用
いて得られた凸状のマイクロレンズは、固体撮像素子や
液晶素子上に形成されるマイクロレンズに用いられる。
またレーザディスク、コンパクトディスク、光磁気ディ
スク等の光ピックアップ用集光レンズ、光ファイバーと
発光素子または集光素子との結合のための集光レンズ、
一次元イメージセンサーやLEDプリンターの結合素子
としても用いられる。
いて得られた凸状のマイクロレンズは、固体撮像素子や
液晶素子上に形成されるマイクロレンズに用いられる。
またレーザディスク、コンパクトディスク、光磁気ディ
スク等の光ピックアップ用集光レンズ、光ファイバーと
発光素子または集光素子との結合のための集光レンズ、
一次元イメージセンサーやLEDプリンターの結合素子
としても用いられる。
【0044】
【実施例】以下実施例によりさらに詳細に説明する。 実施例1(方法(c)によるマイクロレンズの形成例) 1000mlの4口フラスコにビス(2−メルカプトエ
チルスルフィド)72g、シクロヘキシルメタン−1,
1′−ジチオール80.5g、ジブチルスズジラウリレ
ート0.651g、メチルエチルケトン100gを加
え、40℃で水添トリレンジイソシアネート192gを
1時間で滴下した。滴下後80℃で2時間撹拌し、さら
に、メタノール10gを添加し還流下1時間反応させ、
硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物のメチ
ルエチルケトン溶液を得た。この溶液をメチルエチルケ
トンで希釈後、ロールコーターでガラス基板に10μm
の厚みで塗布後、マイクロレンズ形状に対応する直径1
00μmのキャビティを有するスタンパ部材を圧着し、
180℃で加熱加圧することによりマイクロレンズを形
成した。
チルスルフィド)72g、シクロヘキシルメタン−1,
1′−ジチオール80.5g、ジブチルスズジラウリレ
ート0.651g、メチルエチルケトン100gを加
え、40℃で水添トリレンジイソシアネート192gを
1時間で滴下した。滴下後80℃で2時間撹拌し、さら
に、メタノール10gを添加し還流下1時間反応させ、
硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物のメチ
ルエチルケトン溶液を得た。この溶液をメチルエチルケ
トンで希釈後、ロールコーターでガラス基板に10μm
の厚みで塗布後、マイクロレンズ形状に対応する直径1
00μmのキャビティを有するスタンパ部材を圧着し、
180℃で加熱加圧することによりマイクロレンズを形
成した。
【0045】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は30.5重量%であった。また、マイクロ
レンズの屈折率は1.54であり、マイクロレンズの形
状も良好であった。また400nmから700nmの光
透過率も98%以上であった。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は30.5重量%であった。また、マイクロ
レンズの屈折率は1.54であり、マイクロレンズの形
状も良好であった。また400nmから700nmの光
透過率も98%以上であった。
【0046】実施例2(方法(c)によるマイクロレン
ズの形成例) 水分離管を付けた1000mlの4口フラスコにフマル
酸116g、テトラヒドロフタル酸152g、ジ(2−
ヒドロキシエチル)スルフィド368gを加え、窒素ガ
スをバブリングしながら、180℃に昇温し、さらに3
時間かけて210℃まで昇温後、16時間反応した。生
成物をエチルセロソルブアセテートに溶解後、メチルハ
イドロキノン500ppmを加え、2−ビニルテトラヒ
ドロチオフェン150g、ジビニルベンゼン80gを加
え、硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物の
エチルセロソルブ溶液を得た。この溶液をガラス基板に
10μmの厚みで塗布後、マイクロレンズ形状に対応す
る直径100μmのキャビティを有するスタンパーを圧
着し、180℃で加熱加圧することにより、マイクロレ
ンズを形成した。
ズの形成例) 水分離管を付けた1000mlの4口フラスコにフマル
酸116g、テトラヒドロフタル酸152g、ジ(2−
ヒドロキシエチル)スルフィド368gを加え、窒素ガ
スをバブリングしながら、180℃に昇温し、さらに3
時間かけて210℃まで昇温後、16時間反応した。生
成物をエチルセロソルブアセテートに溶解後、メチルハ
イドロキノン500ppmを加え、2−ビニルテトラヒ
ドロチオフェン150g、ジビニルベンゼン80gを加
え、硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物の
エチルセロソルブ溶液を得た。この溶液をガラス基板に
10μmの厚みで塗布後、マイクロレンズ形状に対応す
る直径100μmのキャビティを有するスタンパーを圧
着し、180℃で加熱加圧することにより、マイクロレ
ンズを形成した。
【0047】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は10重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.55であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また水、イソプロピルアルコール、トリ
クロロエタン、キシレン等の溶媒に浸漬したところ表面
荒れは認められなかった。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は10重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.55であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また水、イソプロピルアルコール、トリ
クロロエタン、キシレン等の溶媒に浸漬したところ表面
荒れは認められなかった。
【0048】実施例3(方法(a)によるマイクロレン
ズの形成例) 1000mlの4口フラスコにN−ビニル−2−チアゾ
リジノン70g、アクリル酸30g、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル400gを加え、窒素ガス雰囲気
下アゾビスイソブチルニトリル5mmolを加え80℃
で重合し、分子量30000のポリマーを得た。このポ
リマー溶液にビスフェノールS EO変性物(東亞合成
化学工業(株)製、M205(商標))60g、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5wt%を添加
し、硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物の
ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液を得た。こ
の溶液をカラーフィルターを載置した固体撮像素子用シ
リコン基板上に2μmの厚みで塗布した。フォトマスク
を介し紫外線露光機で露光後、アルカリ水溶液で未露光
部を溶解し、直径3μmの円柱状のパターニングを得
た、このパターンをプラズマで気相エッチングすること
によりマイクロレンズを得た。
ズの形成例) 1000mlの4口フラスコにN−ビニル−2−チアゾ
リジノン70g、アクリル酸30g、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル400gを加え、窒素ガス雰囲気
下アゾビスイソブチルニトリル5mmolを加え80℃
で重合し、分子量30000のポリマーを得た。このポ
リマー溶液にビスフェノールS EO変性物(東亞合成
化学工業(株)製、M205(商標))60g、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5wt%を添加
し、硫黄原子を含有するマイクロレンズ用樹脂組成物の
ジエチレングリコールジメチルエーテル溶液を得た。こ
の溶液をカラーフィルターを載置した固体撮像素子用シ
リコン基板上に2μmの厚みで塗布した。フォトマスク
を介し紫外線露光機で露光後、アルカリ水溶液で未露光
部を溶解し、直径3μmの円柱状のパターニングを得
た、このパターンをプラズマで気相エッチングすること
によりマイクロレンズを得た。
【0049】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は12重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.52であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また400nmから700nmの光透過
率も98%以上であり、水、イソプロピルアルコール、
トリクロロエタン、キシレン等の溶媒に浸漬したところ
表面荒れは認められなかった。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は12重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.52であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また400nmから700nmの光透過
率も98%以上であり、水、イソプロピルアルコール、
トリクロロエタン、キシレン等の溶媒に浸漬したところ
表面荒れは認められなかった。
【0050】実施例4(方法(a)によるマイクロレン
ズの形成例) 1000mlの4口フラスコに1,2−N−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホニルクロライド54g、2,5
−ジ(ヒドロキシエチル)−1,4−ジチアン20.8
g、ジオキサン450gを加え、40℃で10%Na2
CO3 水溶液を滴下し3時間反応した。反応終了後希塩
酸水溶液で水洗し、硫黄原子を含有するマイクロレンズ
用樹脂組成物を得た。この樹脂組成物6.7gとノボラ
ック樹脂1gをエチルセロソルブ溶液に溶解し、カラー
フィルターを載置した固体撮像素子用シリコン基板上に
2μmの厚みで塗布した。フォトマスクを介し紫外線露
光機で露光後、アルカリ水溶液で露光部を溶解し、直径
3μmの円柱状のパターニングを得た。このパターンを
180℃で加熱溶融することにより、マイクロレンズを
得た。
ズの形成例) 1000mlの4口フラスコに1,2−N−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホニルクロライド54g、2,5
−ジ(ヒドロキシエチル)−1,4−ジチアン20.8
g、ジオキサン450gを加え、40℃で10%Na2
CO3 水溶液を滴下し3時間反応した。反応終了後希塩
酸水溶液で水洗し、硫黄原子を含有するマイクロレンズ
用樹脂組成物を得た。この樹脂組成物6.7gとノボラ
ック樹脂1gをエチルセロソルブ溶液に溶解し、カラー
フィルターを載置した固体撮像素子用シリコン基板上に
2μmの厚みで塗布した。フォトマスクを介し紫外線露
光機で露光後、アルカリ水溶液で露光部を溶解し、直径
3μmの円柱状のパターニングを得た。このパターンを
180℃で加熱溶融することにより、マイクロレンズを
得た。
【0051】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は13重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.62であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また400nmから700nmの光透過
率も98%以上であり、水、イソプロピルアルコール等
の溶媒に浸漬したところ表面荒れは認められなかった。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は13重量%であった。また、マイクロレン
ズの屈折率は1.62であり、マイクロレンズの形状も
良好であった。また400nmから700nmの光透過
率も98%以上であり、水、イソプロピルアルコール等
の溶媒に浸漬したところ表面荒れは認められなかった。
【0052】実施例5(方法(b)によるマイクロレン
ズの形成例) 2,5−ビス(2−アリル)−1,4−ジチアン100
gに1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5g
を添加し、ガラス基板に5μmの厚みで塗布後、マイク
ロレンズ形状に対応する直径25μmのキャビティを有
するスタンパーで真空中加圧密着後、メタルハライドラ
ンプを用い紫外線を照射し、スタンパーを剥離すること
によりマイクロレンズを形成した。
ズの形成例) 2,5−ビス(2−アリル)−1,4−ジチアン100
gに1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5g
を添加し、ガラス基板に5μmの厚みで塗布後、マイク
ロレンズ形状に対応する直径25μmのキャビティを有
するスタンパーで真空中加圧密着後、メタルハライドラ
ンプを用い紫外線を照射し、スタンパーを剥離すること
によりマイクロレンズを形成した。
【0053】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は59重量%であった。また、比較のため、
実施例5で用いた2,5−ビス(2−アリル)−1,4
−ジチアンを、硫黄を含有しない1,4−ビス(2−ア
リル)ベンゼンに変えた以外は同一のマイクロレンズを
形成した。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は59重量%であった。また、比較のため、
実施例5で用いた2,5−ビス(2−アリル)−1,4
−ジチアンを、硫黄を含有しない1,4−ビス(2−ア
リル)ベンゼンに変えた以外は同一のマイクロレンズを
形成した。
【0054】実施例5のマイクロレンズの屈折率は1.
68であり、比較のマイクロレンズの屈折率は1.52
であった。250℃、1時間加熱後にイエローインデッ
クスの変化は、実施例5のマイクロレンズは0.4であ
り、比較のマイクロレンズは5.5であった。5000
時間キセノンウェザーメーター照射後のイエローインデ
ックスの変化は実施例5のマイクロレンズは1.4であ
り、比較のマイクロレンズは11.3であった。
68であり、比較のマイクロレンズの屈折率は1.52
であった。250℃、1時間加熱後にイエローインデッ
クスの変化は、実施例5のマイクロレンズは0.4であ
り、比較のマイクロレンズは5.5であった。5000
時間キセノンウェザーメーター照射後のイエローインデ
ックスの変化は実施例5のマイクロレンズは1.4であ
り、比較のマイクロレンズは11.3であった。
【0055】実施例5のマイクロレンズ用樹脂組成物
は、硫黄を含まない比較のマイクロレンズ用樹脂組成物
と比較し、耐熱性、耐光性、屈折率ともに優れており、
マイクロレンズ用樹脂組成物としてきわめて良好であっ
た。
は、硫黄を含まない比較のマイクロレンズ用樹脂組成物
と比較し、耐熱性、耐光性、屈折率ともに優れており、
マイクロレンズ用樹脂組成物としてきわめて良好であっ
た。
【0056】実施例6(方法(c)によるマイクロレン
ズの形成例) 2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン0.1
mol、m−キシリレンジイソシアネート0.1mol
およびジブチルスズラウレート1×10-5molの混合
液を均一に撹拌し、ガラス基板に10μmの厚みでロー
ルコーターで塗布後、マイクロレンズ形状に対応する直
径50μmのキャビティを有するスタンパ部材を圧着
し、50℃で10分その後120℃で50分加熱重合す
ることによりマイクロレンズを形成した。
ズの形成例) 2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン0.1
mol、m−キシリレンジイソシアネート0.1mol
およびジブチルスズラウレート1×10-5molの混合
液を均一に撹拌し、ガラス基板に10μmの厚みでロー
ルコーターで塗布後、マイクロレンズ形状に対応する直
径50μmのキャビティを有するスタンパ部材を圧着
し、50℃で10分その後120℃で50分加熱重合す
ることによりマイクロレンズを形成した。
【0057】このマイクロレンズ用樹脂組成物を6N水
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は33.8重量%であった。また、マイクロ
レンズの屈折率は1.66であり、マイクロレンズの形
状も良好であった。また400nmから700nmの光
透過率も98%以上であった。
酸化ナトリウム水溶液を用い180℃、10時間加熱分
解後、ICP発光分析で硫黄の含有量を測定した結果、
硫黄含有量は33.8重量%であった。また、マイクロ
レンズの屈折率は1.66であり、マイクロレンズの形
状も良好であった。また400nmから700nmの光
透過率も98%以上であった。
【0058】
【発明の効果】本発明のマイクロレンズ用樹脂組成物を
用いると、高屈折率等の特性を有するマイクロレンズを
得ることができる。特に硫黄を含有する複素環構造を有
する樹脂組成物を用いると、透明性、硬度、耐光性、耐
熱性等に優れたマイクロレンズを得ることができる。本
発明のマイクロレンズの形成方法によれば、上記マイク
ロレンズを効率よく得ることができる。
用いると、高屈折率等の特性を有するマイクロレンズを
得ることができる。特に硫黄を含有する複素環構造を有
する樹脂組成物を用いると、透明性、硬度、耐光性、耐
熱性等に優れたマイクロレンズを得ることができる。本
発明のマイクロレンズの形成方法によれば、上記マイク
ロレンズを効率よく得ることができる。
【図1】本発明の方法(a)を示す工程図。
【図2】本発明の方法(b)を示す工程図。
1 基板 2 マイクロレンズ用樹脂組成物 2a 円柱状パターン 2b 断面半円弧状パターン(硬化後) 2c 断面半円弧状パターン(硬化前) 3 スタンパ部材 4 光または電子線
Claims (6)
- 【請求項1】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有することを特徴とするマイクロレンズ用樹脂組成
物。 - 【請求項2】 光分解性、光硬化性、熱硬化性又は熱可
塑性であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ
レンズ用樹脂組成物。 - 【請求項3】 硫黄を含有する複素環構造を有すること
を特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ用樹脂組
成物。 - 【請求項4】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有し、かつ光分解性または光硬化性を有するマイクロ
レンズ用樹脂組成物を基板に載置後、マスクを介して光
または電子線を照射しパターンを形成した後、該パター
ンを所望の曲率を有する凸状レンズ形状に成形する工程
を含むことを特徴とするマイクロレンズの形成方法。 - 【請求項5】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有し、かつ光硬化性を有するマイクロレンズ用樹脂組
成物を基板に載置後、スタンパ部材を圧着させた後、光
または電子線を照射し硬化させ、該スタンパ部材を剥離
して所望の曲率を有する凸状レンズ形状を得る工程を含
むことを特徴とするマイクロレンズの形成方法。 - 【請求項6】 硫黄原子を5重量%以上60重量%以下
含有し、かつ熱硬化性又は熱可塑性を有するマイクロレ
ンズ用樹脂組成物を基板に載置後、スタンパ部材を圧着
させた後、加熱加圧し、次いで該スタンパ部材を剥離し
て所望の曲率を有する凸状レンズ形状を得る工程を含む
ことを特徴とするマイクロレンズの形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13467893A JPH06345983A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | マイクロレンズ用樹脂組成物およびマイクロレンズの形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13467893A JPH06345983A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | マイクロレンズ用樹脂組成物およびマイクロレンズの形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345983A true JPH06345983A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15134017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13467893A Withdrawn JPH06345983A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | マイクロレンズ用樹脂組成物およびマイクロレンズの形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06345983A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522238A (ja) * | 2000-02-04 | 2003-07-22 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | ジエピスルフィドのカチオン光重合および光学レンズ製造への利用 |
JP2009270009A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Jsr Corp | 新規ジアミン化合物、それを使用して製造されるポリアミック酸及びイミド化重合体 |
JP2009270010A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Jsr Corp | 新規ジアミン化合物、それを使用して製造されるポリアミック酸及びイミド化重合体 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP13467893A patent/JPH06345983A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522238A (ja) * | 2000-02-04 | 2003-07-22 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | ジエピスルフィドのカチオン光重合および光学レンズ製造への利用 |
JP4875819B2 (ja) * | 2000-02-04 | 2012-02-15 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | ジエピスルフィドのカチオン光重合および光学レンズ製造への利用 |
JP2009270009A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Jsr Corp | 新規ジアミン化合物、それを使用して製造されるポリアミック酸及びイミド化重合体 |
JP2009270010A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Jsr Corp | 新規ジアミン化合物、それを使用して製造されるポリアミック酸及びイミド化重合体 |
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