JPH06345873A - モノアルキルリン酸エステルで変性されたオルガノポリシロキサン及びその製造方法 - Google Patents

モノアルキルリン酸エステルで変性されたオルガノポリシロキサン及びその製造方法

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JPH06345873A
JPH06345873A JP13877393A JP13877393A JPH06345873A JP H06345873 A JPH06345873 A JP H06345873A JP 13877393 A JP13877393 A JP 13877393A JP 13877393 A JP13877393 A JP 13877393A JP H06345873 A JPH06345873 A JP H06345873A
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毅 井原
Shinji Yano
真司 矢野
Katsumi Kita
克己 喜多
Yoshiaki Fujikura
芳明 藤倉
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1) 【化1】 を少なくとも一つ有し、他はアルキル、アルコキシ又は
フェニル基を示す)で表わされるモノアルキルリン酸エ
ステルで変性されたオルガノ(ポリ)シロキサン 【効果】 乳化性、乳化安定性、相溶性に優れるため香
粧品に好適に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、香料及び化粧品(香粧
品)の配合成分として有用なモノアルキルリン酸エステ
ル変性オルガノ(ポリ)シロキサン及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】オルガノポリシロキサン(シリコーンオ
イル)は、べたつき感がなく安全性も高いことから、頭
髪の仕上げ剤のほか、各種化粧品の成分として汎用され
ている。また、最近では、従来の化粧品用途に加え、香
料をも含めた香粧品の配合成分としての適用が研究され
ている。このような用途に対応させるため、オルガノ
(ポリ)シロキサンには、相溶性、耐薬品性、水への溶
解性及び潤滑性などのより一層の向上が要求されてい
る。
【0003】このような要求を満足するべく、さまざま
な官能基を導入した変性オルガノポリシロキサン、例え
ば、アミノ変性、エポキシ変性、カルボン酸変性、メル
カプト変性、アルコール変性、ポリエーテル変性、フル
オロアルキル変性、アルキル変性、エステル変性及びア
ルコキシ変性オルガノポリシロキサンが研究、開発され
ている。
【0004】一方、有機ヒドロキシ化合物のリン酸エス
テル又はそのアルカリ金属塩が優れた界面活性能を有す
ると共に皮膚に対しての安全性が高いことが知られてい
る。この特徴と耐薬品性、水への溶解性及び潤滑性等の
変性オルガノポリシロキサンの両方の特徴を生かすもの
としては、米国特許5,070,171号及び5,09
3,452号記載の115%リン酸、五酸化リン、ポリ
リン酸を用いて主鎖のシロキサン結合部(両末端を除
く)のケイ素原子にリン酸エステル塩を導入したものが
挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の変性オルガノポリシロキサンは、香粧品の配
合成分としては未だ充分満足行くものではなかった。例
えば、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンは、ポ
リエーテル結合を有する非イオン活性剤の特徴である曇
点現象があるため、乳化系における温度安定性が悪く、
実用には不向きであるという問題がある。また、米国特
許5,070,171号及び5,093,452号にお
いて開示された変性オルガノポリシロキサンは、相溶
性、乳化性が充分でなく適用範囲に限界があった。
【0006】従って本発明の目的は、相溶性、乳化性等
に優れ、香粧品配合成分として好適な変性オルガノ(ポ
リ)シロキサンを提供することにある。また、本発明の
他の目的は、当該変性オルガノ(ポリ)シロキサンの新
規な製造方法を提供することにもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、オ
ルガノ(ポリ)シロキサンにリン酸基を導入し、更にこ
のリン酸基をモノアルキルエステル化したものが、乳化
性、乳化系の温度安定性及び相溶性が極めて良好である
ことを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0009】
【化6】
【0010】〔式中、Rは同一又は異なる炭素数1〜2
2のアルキル若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を
示し、R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なっていても
よく、少なくとも一つは次式(2)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R4 及びR6 は炭素数2〜4のア
ルキレン基を示し、R5 は炭素数1〜50のヒドロキシ
ル基を含んでいてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキレン基
を示し、q及びrは0〜200の数を示す。Mは水素原
子、アルカリ金属、アンモニウム、アルキルアミン又は
アルカノールアミン塩を示し、Aは炭素数1〜22の直
鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)で表
わされる基を示し、残部は炭素数1〜22のアルキル若
しくはアルコキシ基、フェニル基又は基
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R4 、R5 、R6 、q及びrは前
記と同じ意味を示す)を示し、n及びmは0〜1000
の数を示す〕で表わされるモノアルキルリン酸エステル
で変性されたオルガノ(ポリ)シロキサンを提供するも
のである。
【0015】また、本発明は、分子中のケイ素原子に結
合する基として1以上の基
【0016】
【化9】
【0017】(式中、R4 、R5 、R6 、q及びrは前
記と同じ意味を示す)を有するアルコール変性オルガノ
(ポリ)シロキサンとオキシハロゲン化リンとを反応さ
せ、次いでA-OH(Aは前記と同じ意味を示す)で表わさ
れるアルコールを反応せしめ、リンとハロゲンの結合部
を加水分解することを特徴とする次式(2)
【0018】
【化10】
【0019】(式中、R4 、R5 、R6 、q、r、A及
びMは前記と同じものを示す)で示される基が1以上分
子鎖中のケイ素原子に結合しているオルガノ(ポリ)シ
ロキサンの製造方法を提供するものである。
【0020】以下、本発明について説明するが、本発明
における「オルガノ(ポリ)シロキサン」とは、高分子
量のオルガノポリシロキサンから低分子量のオルガノポ
リシロキサンまでを含む意味である。また、本発明にお
ける「モノアルキルリン酸エステルで変性された」又は
「モノアルキルリン酸エステル変性」という場合の「モ
ノアルキルリン酸エステル」とは、そのものに加え、上
記したようなモノアルキルリン酸エステルのアルカリ金
属塩、アンモニウム塩、アルキルアミン塩又はアルカノ
ールアミン塩も含む意味である。
【0021】式(1)中の基Rは炭素数1〜22のアル
キル基若しくはアルコキシ基又はフェニル基であるが、
これらの中でも炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキ
シ基が好ましく、特にメチル基が好ましい。また、式
(1)中のn及びmは0〜1000の数であるが、その
範囲内でも香粧品配合成分としては0〜150であるも
のが好ましい。式(2)中の-(R4O)q-R5-(OR6)r-中のR
5 としては炭素数1〜25のものが好ましく、qとして
は0〜15が好ましい。また、式(2)中のMとしては
水素原子、アルカリ金属が特に好ましい。Aとしては炭
素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好まし
い。
【0022】前記式(1)の化合物を包含するモノアル
キルリン酸エステルで変性されたオルガノ(ポリ)シロ
キサンは、次の如くして製造される。すなわち、分子鎖
中のケイ素原子に結合する基として1以上の基
【0023】
【化11】
【0024】(式中、R4 、R5 、R6、q及びrは前
記と同じものを示す)を有するアルコール変性オルガノ
(ポリ)シロキサンとオキシハロゲン化リンとを反応さ
せ、次いでA-OH(ここでAは、炭素数1〜22の水素原
子がフッ素原子で置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖
のアルキル又はアルケニル基を示す)で表わされるアル
コールを反応せしめ、リンとハロゲンの結合部を加水分
解することにより、分子鎖中のケイ素原子に結合する基
として次式(2)
【0025】
【化12】
【0026】(式中、R4 、R5 、R6 、q、r、A及
びMは前記と同じものを示す)で示される基を1以上有
するオルガノ(ポリ)シロキサンが製造される。
【0027】以下、製造工程ごとに本発明の製造方法を
説明する。まず、分子鎖中のケイ素原子に結合する基と
して1以上の基-(R4O)q-R5-(OR6)r-OH を有するアルコ
ール変性オルガノ(ポリ)シロキサン(以下、「アルコ
ール変性オルガノ(ポリ)シロキサン」という)とオキ
シハロゲン化リンとを無溶媒又は溶媒中で反応させる。
【0028】本発明で用いるアルコール変性オルガノ
(ポリ)シロキサンは、分子鎖中のいずれか1以上のケ
イ素原子に基
【0029】
【化13】
【0030】(ここで、R4 、R5 、R6 、q及びrは
前記と同じものを示す)が結合しているものであればよ
く、その結合部位は制限されない。従って、一般に特定
の置換基の結合部位により側鎖型、両末端型、片末端型
及びT構造型などと称されるいずれの構造のものも使用
することができる。このようなアルコール変性オルガノ
(ポリ)シロキサンとしては、例えば、次式で示される
構造のものを挙げることができる。
【0031】
【化14】
【0032】このようなアルコール変性オルガノ(ポ
リ)シロキサンは公知の方法で製造したものを使用する
ことができるが、市販品をそのまま使用することもでき
る。この市販品としては、例えば、X−22−170、
X−22−170A、X−22−170B、X−22−
170D、X−22−160AS、KF6001、KF
6002、KF6003、X−22−176B、X−2
2−176D、X−22−4015(以上、信越化学
(株)製)、TSL−9105、TSF4705、TS
F4751、XF42−220、XF42−811、X
F42−831(以上、東芝シリコーン(株)製)、P
S197、PX101(以上、チッソ(株)製)を挙げ
ることができる。
【0033】これらのアルコール変性オルガノ(ポリ)
シロキサンと反応させるオキシハロゲン化リンとして
は、例えばオキシ塩化リン、オキシ臭化リン等が挙げら
れ、特にオキシ塩化リンが好ましい。
【0034】アルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンとオキシハロゲン化リンとの反応方法は特に制限され
ないが、例えば、それぞれを適当な溶媒に溶解させたも
のを混合し、反応させる方法を適用することができる。
【0035】アルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンを溶解させるために用いる溶媒としては、テトラヒド
ロフラン、塩化メチレン、トルエン、ジエチルエーテル
などを挙げることができる。ここで用いる溶媒量は、ア
ルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサン重量に対して
10倍量以下が好ましく、3倍量以下が更に好ましい。
また、オキシハロゲン化リンを溶解させるために用いる
溶媒としては、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ト
ルエン、エーテルなどを挙げることができる。ここで用
いる溶媒量は、オキシハロゲン化リン重量に対して20
倍量以下が好ましく、10倍量以下が更に好ましい。
【0036】アルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンとオキシハロゲン化リンとの混合比は特に制限されな
いが、アルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサンが有
するヒドロキシル基1当量に対して、オキシハロゲン化
リンが約0.8〜2当量となるように混合することが好
ましく、0.9〜1.2当量とすることが特に好まし
い。
【0037】アルコール変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンとオキシハロゲン化リンの混合方法は特に制限されな
いが、例えば、必要に応じて攪拌しながら、オキシハロ
ゲン化リン溶液中にアルコール変性オルガノ(ポリ)シ
ロキサン溶液を滴下する方法を適用することができる。
【0038】この場合の滴下方法は特に制限されず、例
えば、全量を一括して若しくは適宜分割して滴下する方
法又は少量ずつ滴下する方法を適用することができる。
滴下時における反応系の温度は−50〜10℃が好まし
く、−30〜0℃が更に好ましい。反応終了後、必要に
応じて前記温度範囲内で1〜5時間熟成操作をすること
が好ましい。なお、反応系には副生する塩酸を中和する
ため、第3級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどを
共存させることもできる。
【0039】次に、A-OH(Aは前記と同じ意味を表わ
す)で表わされるアルコールを前工程により生じた反応
生成物と反応させる。A-OHで表わされるアルコールとし
ては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、tert−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘ
キサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1
−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、
1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサ
デカノール、1−オクタデカノール、2−エチルヘキサ
ノール、2−ヘキシルデカノール、2−ヘプチンウンデ
カノール、1−オレイルアルコール、テトラデカフルオ
ロヘキシルエチルアルコール、ヘプタデカオクチルエチ
ルアルコール等が挙げられる。
【0040】A-OHの添加方法は特に制限されず、例えば
全量を一括して、若しくは適宜分割して滴下する方法又
は少量ずつ滴下する方法を適用することができる。滴下
時における温度は−50〜10℃が好ましく、−30〜
0℃が更に好ましい。滴下終了後、必要に応じて前記温
度範囲内で1〜5時間熟成操作をすることが好ましい。
A-OHで表わされるアルコールの使用量としては、オキシ
ハロゲン化リンに対し、0.8〜1.2当量とすること
が好ましい。
【0041】次に、前工程により生じた反応生成物のリ
ンとハロゲンの結合部を加水分解するには、アルカリ溶
液を、例えば上記と同様の滴下方法を適用して反応させ
る。ここで用いるアルカリ溶液としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、アルキルアミン、
アルカノールアミンなどの水溶液を挙げることができ、
特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。ま
た、アルカリ溶液の濃度は特に制限されず、アルコール
変性オルガノ(ポリ)シロキサン及びオキシハロゲン化
リンの濃度を考慮して適宜調節することができる。更
に、反応系の温度は、上記と同じ温度範囲に設定保持す
ることが好ましい。
【0042】このようにして反応を終了させた後、生成
したモノアルキルリン酸エステル変性オルガノ(ポリ)
シロキサンを反応系から分別する。なお、得られたモノ
アルキルリン酸エステル変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンに対し、必要に応じて更に精製操作を付加することも
できる。この精製操作は特に制限されず、例えば、1)
反応液中に、水及び非親水性溶媒、例えばブタノール、
トルエン、ヘキサン、ジエチルエーテルなど、更に必要
に応じてエタノール、2−プロパノールなどの解乳化剤
を加えて攪拌し、静置して分層させ、余剰のリン酸塩や
副生する無機及び有機塩を含む水層を除去する方法;
2)反応液から溶剤を留去し、得られた残渣を水で洗浄
することにより余剰のリン酸塩等を除去するか、又は前
記残渣をエタノール、プロパノール、ブタノール、トル
エン等の溶剤に溶解させることにより、析出した余剰の
リン酸塩等を濾別して除去する方法;3)生成したモノ
アルキルリン酸エステル変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンが有機溶剤に不溶のものの場合には、分別した水層に
エタノール、アセトンなどの親水性溶媒を加えて目的物
を沈澱させる方法を挙げることができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0044】実施例1
【0045】
【化15】
【0046】オキシ塩化リン1.67gをテトラヒドロ
フラン15gに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液
にX−22−170A(信越化学(株)製)20g、ト
リエチルアミン1.1g、テトラヒドロフラン20gの
混合溶液を20分で滴下した。−30℃で4時間熟成さ
せた後、更にこの溶液に1−ドデカノール2.0g、ト
リエチルアミン1.1g、テトラヒドロフラン5gの混
合溶液を10分で滴下した。滴下終了後0℃で8時間熟
成させ、その後この溶液に水酸化ナトリウム1.8g、
水10gの溶液を20分で滴下した。0℃で5時間熟成
させた後、ヘキサン100g、水100gを添加し分層
させ、ヘキサン層を分取した。更に水(100g×3)
を加え水洗した後ヘキサン層を分取し、ヘキサンを留去
することによりリン酸ジエステル変性オルガノ(ポリ)
シロキサン20.5gを得た。
【0047】
【化16】
【0048】実施例2
【0049】
【化17】
【0050】オキシ塩化リン4.9gをテトラヒドロフ
ラン25gに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液に
X−22−4399(信越化学(株)製)30g、トリ
エチルアミン3.2g、テトラヒドロフラン30gの混
合溶液を25分で滴下した。−30℃で4時間熟成させ
た後、更にこの溶液にメタノール1.0g、トリエチル
アミン3.2g、テトラヒドロフラン5gの混合溶液を
10分で滴下した。滴下終了後0℃で4時間熟成させ、
その後この溶液に水酸化ナトリウム5.5g、水15g
の溶液を30分で滴下した。0℃で5時間熟成させた
後、エーテル200g、水100gを添加し分層させ、
水層を分取した。水を留去した後、更に塩化メチレン2
00gを加え、不溶分を濾過した後、塩化メチレンを留
去することによりリン酸ジエステル変性オルガノ(ポ
リ)シロキサン30.4gを得た。
【0051】
【化18】
【0052】実施例3
【0053】
【化19】
【0054】オキシ塩化リン7.5gをテトラヒドロフ
ラン20gに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液に
公知の方法により合成したアルコール変性シリコーン1
5.7g、トリエチルアミン5.0g、テトラヒドロフ
ラン20gの混合溶液を30分で滴下した。−30℃で
4時間熟成させた後、更にこの溶液にエタノール2.3
g、トリエチルアミン5.0g、テトラヒドロフラン5
gの混合溶液を20分で滴下した。滴下終了後0℃で8
時間熟成させ、その後この溶液に水酸化ナトリウム7.
9g、水15gの溶液を20分で滴下した。0℃で7時
間熟成させた後、ヘキサン100g、水100gを添加
し分層させ、ヘキサン層を分取した。更に水(100g
×3)を加え水洗した後ヘキサン層を分取し、ヘキサン
を留去することによりリン酸ジエステル変性オルガノ
(ポリ)シロキサン20.8gを得た。
【0055】
【化20】
【0056】実施例4
【0057】
【化21】
【0058】オキシ塩化リン4.5gをテトラヒドロフ
ラン25gに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液に
KF6005(信越化学(株)製)50g、トリエチル
アミン3.0g、テトラヒドロフラン40gの混合溶液
を30分で滴下した。−30℃で5時間熟成させた後、
更にこの溶液にエタノール1.4g、トリエチルアミン
3.0g、テトラヒドロフラン5gの混合溶液を10分
で滴下した。滴下終了後0℃で9時間熟成させ、その後
この溶液に水酸化ナトリウム2.4g、水10gの溶液
を30分で滴下した。0℃で3時間熟成させた後、エー
テル200g、水100gを添加し分層させ、エーテル
層を分取した。更に水(100g×3)を加え水洗しエ
ーテル層を分取した後、エーテルを留去することにより
リン酸ジエステル変性オルガノ(ポリ)シロキサン5
2.4gを得た。
【0059】
【化22】
【0060】実施例5
【0061】
【化23】
【0062】オキシ塩化リン1.7gをテトラヒドロフ
ラン5gに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液にX
−22−4109(信越化学(株)製)25g、トリエ
チルアミン1.2g、テトラヒドロフラン30gの混合
溶液を20分で滴下した。−30℃で5時間熟成させた
後、更にこの溶液にエタノール0.5g、トリエチルア
ミン1.2g、テトラヒドロフラン3gの混合溶液を1
0分で滴下した。滴下終了後0℃で7時間熟成させ、そ
の後この溶液に水酸化ナトリウム1.9g、水6gの溶
液を10分で滴下した。0℃で3時間熟成させた後、エ
ーテル100g、水50gを添加し分層させ、エーテル
層を分取した。更に水(100g×3)を加え水洗しエ
ーテル層を分取した後、エーテルを留去することにより
リン酸ジエステル変性オルガノ(ポリ)シロキサン2
4.7gを得た。
【0063】
【化24】
【0064】試験例1 上記実施例1〜5で得られた化合物0.5gをジメチル
ポリシロキサン(信越化学(株)製 KF96)10g
に溶解又は分散させ、ホモジナイザーで攪拌しながらイ
オン交換水15gを加えて乳化させ、その直後及び30
℃又は60℃にて保存した3日後の安定性を試験した。
結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】試験例2 実施例1〜5で得られた化合物0.5gを炭化水素油
(ジカプリン酸ネオペンチルグリコール)10gに溶解
又は分散させ、ホモジナイザーで攪拌しながらイオン交
換水15gを加えて乳化させ、その直後及び30℃又は
60℃にて保存した3日後の安定性を試験した。結果を
表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明のモノアルキルリン酸エステル変
性オルガノ(ポリ)シロキサンは乳化性、乳化安定性及
び相溶性に優れるため、香粧品に好適に用いることがで
きる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Rは同一又は異なる炭素数1〜22のアルキル
若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を示し、R
及びRは、同一又は異なっていてもよく、少なく
とも一つは次式(2)
【化2】 (式中、R及びRは炭素数2〜4のアルキレン基を
示し、Rは炭素数1〜50のヒドロキシル基を含んで
いてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、q及
びrは0〜200の数を示す。Mは水素原子、アルカリ
金属、アンモニウム、アルキルアミン又はアルカノール
アミン塩を示し、Aは炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖
のアルキル又はアルケニル基を示す)で表わされる基を
示し、残部は炭素数1〜22のアルキル若しくはアルコ
キシ基、フェニル基又は基
【化3】 (式中、R、R、R、q及びrは前記と同じ意味
を示す)を示し、n及びmは0〜1000の数を示す〕
で表わされるモノアルキルリン酸エステルで変性された
オルガノ(ポリ)シロキサン。
【化4】 (式中、R及びRは炭素数2〜4のアルキレン基を
示し、Rは炭素数1〜50のヒドロキシル基を含んで
いてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、q及
びrは0〜200の数を示す)を有するアルコール変性
オルガノ(ポリ)シロキサンとオキシハロゲン化リンと
を反応させ、次いでA−OH(ここでAは、炭素数1〜
22の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい直
鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)で表
わされるアルコールを反応せしめ、リンとハロゲンの結
合部を加水分解することを特徴とする次式(2)
【化5】 (式中、R、R、R、q、r及びAは前記と同じ
ものを示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウ
ム、アルキルアミン又はアルカノールアミン塩を示す)
で示される基が1以上分子鎖中のケイ累原子に結合して
いるオルガノ(ポリ)シロキサンの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【化8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【化9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【化11】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【化13】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは同一又は異なる炭素数1〜22のアルキル
    若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を示し、R1
    2 及びR3 は、同一又は異なっていてもよく、少なく
    とも一つは次式(2) 【化2】 (式中、R4 及びR6 は炭素数2〜4のアルキレン基を
    示し、R5 は炭素数1〜50のヒドロキシル基を含んで
    いてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、q及
    びrは0〜200の数を示す。Mは水素原子、アルカリ
    金属、アンモニウム、アルキルアミン又はアルカノール
    アミン塩を示し、Aは炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖
    のアルキル又はアルケニル基を示す)で表わされる基を
    示し、残部は炭素数1〜22のアルキル若しくはアルコ
    キシ基、フェニル基又は基 【化3】 (式中、R4 、R5 、R6 、q及びrは前記と同じ意味
    を示す)を示し、n及びmは0〜1000の数を示す〕
    で表わされるモノアルキルリン酸エステルで変性された
    オルガノ(ポリ)シロキサン。
  2. 【請求項2】 分子中のケイ素原子に結合する基として
    1以上の基 【化4】 (式中、R4 及びR6 は炭素数2〜4のアルキレン基を
    示し、R5 は炭素数1〜50のヒドロキシル基を含んで
    いてもよい直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、q及
    びrは0〜200の数を示す)を有するアルコール変性
    オルガノ(ポリ)シロキサンとオキシハロゲン化リンと
    を反応させ、次いでA-OH(ここでAは、炭素数1〜22
    の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい直鎖又
    は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)で表わさ
    れるアルコールを反応せしめ、リンとハロゲンの結合部
    を加水分解することを特徴とする次式(2) 【化5】 (式中、R4 、R5 、R6 、q、r及びAは前記と同じ
    ものを示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウ
    ム、アルキルアミン又はアルカノールアミン塩を示す)
    で示される基が1以上分子鎖中のケイ素原子に結合して
    いるオルガノ(ポリ)シロキサンの製造方法。
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EP0878497A2 (en) * 1997-05-15 1998-11-18 Givaudan-Roure (International) S.A. Fragrance precursor compounds
JP2006199749A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Nof Corp ホスホリルコリン基含有シロキサン化合物、その製造方法及び用途
JP2011195719A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Shin-Etsu Chemical Co Ltd リン酸エステル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法

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