JPH06345686A - α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法 - Google Patents
α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法Info
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- JPH06345686A JPH06345686A JP15807793A JP15807793A JPH06345686A JP H06345686 A JPH06345686 A JP H06345686A JP 15807793 A JP15807793 A JP 15807793A JP 15807793 A JP15807793 A JP 15807793A JP H06345686 A JPH06345686 A JP H06345686A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 アセトンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ
−ルと反応させα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造
する方法において、反応の選択性を向上させ、しかも高
い収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造するこ
とができる方法を提供することにある。 【構成】 反応系に存在する水の量が極めて少ない状態
でアセトンシアンヒドリンを硫酸反応させたのち、次い
でその反応生成物をアルコ−ルと反応させてエステル化
を行いα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する。
−ルと反応させα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造
する方法において、反応の選択性を向上させ、しかも高
い収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造するこ
とができる方法を提供することにある。 【構成】 反応系に存在する水の量が極めて少ない状態
でアセトンシアンヒドリンを硫酸反応させたのち、次い
でその反応生成物をアルコ−ルと反応させてエステル化
を行いα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アセトンシアンヒドリ
ンからα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する方法
に関し、詳しくは、先ず反応系に存在する水の量が極め
て少ない状態でアセトンシアンヒドリンを硫酸と反応さ
せたのち,次いでその反応生成物をアルコ−ルと反応さ
せエステル化を行うことによりα−ヒドロキシイソ酪酸
エステルの製造する方法に関する。α−ヒドロキシイソ
酪酸エステルは、脱水によるメタクリル酸エステルの生
成,またアミノリシスによるα−アミノ酸の生成など、
工業的に広く用いられている重要な化合物である。
ンからα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する方法
に関し、詳しくは、先ず反応系に存在する水の量が極め
て少ない状態でアセトンシアンヒドリンを硫酸と反応さ
せたのち,次いでその反応生成物をアルコ−ルと反応さ
せエステル化を行うことによりα−ヒドロキシイソ酪酸
エステルの製造する方法に関する。α−ヒドロキシイソ
酪酸エステルは、脱水によるメタクリル酸エステルの生
成,またアミノリシスによるα−アミノ酸の生成など、
工業的に広く用いられている重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】α−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造
する方法としては、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドを原
料とする方法が知られている。例えば,特開昭60−7
8937号公報,特開平1−290650号公報,特開
平1−290651号公報,特開平2−255640号
公報,特開平2−268137号公報などに示されてい
る。しかし、これらの方法はα−ヒドロキシイソ酪酸ア
ミドを製造するためにアセトンシアンヒドリンを二酸化
マンガン触媒により水和するプロセスが必要であり工程
が繁雑である。一方、アセトンシアンヒドリンから直接
α−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する方法も知ら
れている。例えば、米国特許第2041820号明細書
にはアセトンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと
100℃以下の温度で加水分解並びにエステル化を行っ
たのち,無水硫酸ナトリウムを加えて蒸留する方法が開
示されている。しかし、この方法においては収率が低
く,メタクリル酸メチルの副生が多い。また特開平4−
230241号公報にはアセトンシアンヒドリンとアル
コ−ルを塩化水素の共存下で反応させ,生成した2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−イミノ−プロピオニトリルメチ
ルエステル塩酸塩を水と反応させる方法が開示されてい
る。この方法はアセトンシアンヒドリンに対する塩化水
素の使用モル数が大きく,反応操作も複雑であり,反応
装置の腐食に対処するために高価な装置材質が必要であ
る。
する方法としては、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドを原
料とする方法が知られている。例えば,特開昭60−7
8937号公報,特開平1−290650号公報,特開
平1−290651号公報,特開平2−255640号
公報,特開平2−268137号公報などに示されてい
る。しかし、これらの方法はα−ヒドロキシイソ酪酸ア
ミドを製造するためにアセトンシアンヒドリンを二酸化
マンガン触媒により水和するプロセスが必要であり工程
が繁雑である。一方、アセトンシアンヒドリンから直接
α−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造する方法も知ら
れている。例えば、米国特許第2041820号明細書
にはアセトンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと
100℃以下の温度で加水分解並びにエステル化を行っ
たのち,無水硫酸ナトリウムを加えて蒸留する方法が開
示されている。しかし、この方法においては収率が低
く,メタクリル酸メチルの副生が多い。また特開平4−
230241号公報にはアセトンシアンヒドリンとアル
コ−ルを塩化水素の共存下で反応させ,生成した2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−イミノ−プロピオニトリルメチ
ルエステル塩酸塩を水と反応させる方法が開示されてい
る。この方法はアセトンシアンヒドリンに対する塩化水
素の使用モル数が大きく,反応操作も複雑であり,反応
装置の腐食に対処するために高価な装置材質が必要であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、アセト
ンシアンヒドリンから直接α−ヒドロキシイソ酪酸エス
テルを製造する方法について研究を進めたところ、アセ
トンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応させ
る方法において、先ず反応に存在する水の量が極めて少
ない状態でアセトンシンアヒドリンを硫酸と反応させる
ことによりヒドロキシイソ酪酸アミドの硫酸塩を主体と
した反応生成物を得、次いでその反応生成物をアルコ−
ルを用いてエステル化を行うことにより、アセトンシア
ンヒドリンの分解および副生物の生成を抑制することが
でき、高選択率且つ高収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エ
ステルを製造できることが判った。本発明の目的は、ア
セトンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応さ
せる方法において、反応の選択性を向上させ、しかも高
い収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造するこ
とのできる方法を提供することにある。
ンシアンヒドリンから直接α−ヒドロキシイソ酪酸エス
テルを製造する方法について研究を進めたところ、アセ
トンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応させ
る方法において、先ず反応に存在する水の量が極めて少
ない状態でアセトンシンアヒドリンを硫酸と反応させる
ことによりヒドロキシイソ酪酸アミドの硫酸塩を主体と
した反応生成物を得、次いでその反応生成物をアルコ−
ルを用いてエステル化を行うことにより、アセトンシア
ンヒドリンの分解および副生物の生成を抑制することが
でき、高選択率且つ高収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エ
ステルを製造できることが判った。本発明の目的は、ア
セトンシアンヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応さ
せる方法において、反応の選択性を向上させ、しかも高
い収率でα−ヒドロキシイソ酪酸エステルを製造するこ
とのできる方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の一つは、アセト
ンシアンヒドリンを、該アセトンシアンヒドリン1モル
に対し0.05〜0.8倍モルの水の存在下で0.8〜
1.25倍モルの硫酸と60℃以下の温度で反応させ、
次いでその反応生成物を該アセトンシアンヒドリン1モ
ルに対し1.2倍モル以上のアルコ−ルと、前記反応温
度より高く且つ55℃以上の温度で反応させエステル化
することを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸エステル
の製法に関する。
ンシアンヒドリンを、該アセトンシアンヒドリン1モル
に対し0.05〜0.8倍モルの水の存在下で0.8〜
1.25倍モルの硫酸と60℃以下の温度で反応させ、
次いでその反応生成物を該アセトンシアンヒドリン1モ
ルに対し1.2倍モル以上のアルコ−ルと、前記反応温
度より高く且つ55℃以上の温度で反応させエステル化
することを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸エステル
の製法に関する。
【0005】本発明の他の一つは、アセトンシアンヒド
リンを、該アセトンシアヒドリン1モルに対し0.05
〜0.8倍モルの水の存在下で0.8〜1.25倍モル
の硫酸および1.2倍モル以上のアルコ−ルと60℃以
下の温度で反応させ、次いでその反応生成物を前記反応
温度より高く且つ55℃以上の温度でエステル化するこ
とを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法
に関する。
リンを、該アセトンシアヒドリン1モルに対し0.05
〜0.8倍モルの水の存在下で0.8〜1.25倍モル
の硫酸および1.2倍モル以上のアルコ−ルと60℃以
下の温度で反応させ、次いでその反応生成物を前記反応
温度より高く且つ55℃以上の温度でエステル化するこ
とを特徴とするα−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法
に関する。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。本発明に
おけるアセトンシアンヒドリンと硫酸の反応は、反応に
存在する水の量が極めて少ない状態すなわちアセトンシ
アンヒドリン1モルに対して0.05〜0.8倍モル、
好ましくは0.1〜0.7倍モルの範囲で、温度60℃
以下、好ましは20〜55℃の範囲で行われる。硫酸の
使用量はアセトンシアンヒドリン1モルに対して0.8
〜1.25倍モルの範囲である。硫酸としては工業的に
入手の容易な濃硫酸を用いることができ、水の量には硫
酸中の含水量も含まれる。この反応によりα−ヒドロキ
シイソ酪酸アミドの硫酸塩を主体とした反応生成物が得
られる。
おけるアセトンシアンヒドリンと硫酸の反応は、反応に
存在する水の量が極めて少ない状態すなわちアセトンシ
アンヒドリン1モルに対して0.05〜0.8倍モル、
好ましくは0.1〜0.7倍モルの範囲で、温度60℃
以下、好ましは20〜55℃の範囲で行われる。硫酸の
使用量はアセトンシアンヒドリン1モルに対して0.8
〜1.25倍モルの範囲である。硫酸としては工業的に
入手の容易な濃硫酸を用いることができ、水の量には硫
酸中の含水量も含まれる。この反応によりα−ヒドロキ
シイソ酪酸アミドの硫酸塩を主体とした反応生成物が得
られる。
【0007】水の量が0.8倍モル以上、あるいは温度
が60℃より高い場合には反応液が茶褐色となり、α−
ヒドロキシイソ酪酸エステルの収率は低下する。これ
は、おそらくアミド硫酸塩の生成反応と並行してアミド
硫酸塩の脱水反応,アセトンシアンヒドリンの分解反応
が進行するためと思われる。硫酸の使用量が0.8モル
より少ない場合にはアミド硫酸塩への転化率が低く,
1.25倍モルより多い場合にはつぎのエステル化での
副反応が進行しやすくなる。
が60℃より高い場合には反応液が茶褐色となり、α−
ヒドロキシイソ酪酸エステルの収率は低下する。これ
は、おそらくアミド硫酸塩の生成反応と並行してアミド
硫酸塩の脱水反応,アセトンシアンヒドリンの分解反応
が進行するためと思われる。硫酸の使用量が0.8モル
より少ない場合にはアミド硫酸塩への転化率が低く,
1.25倍モルより多い場合にはつぎのエステル化での
副反応が進行しやすくなる。
【0008】また、前記アミド化において、アミド硫酸
塩の生成にしたがって反応液の粘度が上昇し、攪拌操作
に支障をきたすことがある。この様な場合にはアルコ−
ル,α−ヒドロキシイソ酪酸エステル等を添加すること
によって粘度上昇を防ぐことができる。添加量は、アセ
トンシアンヒドリン1モルに対してアルコ−ル0.5〜
3倍モルの範囲、α−ヒドロキシイソ酪酸エステル0.
5〜3倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
塩の生成にしたがって反応液の粘度が上昇し、攪拌操作
に支障をきたすことがある。この様な場合にはアルコ−
ル,α−ヒドロキシイソ酪酸エステル等を添加すること
によって粘度上昇を防ぐことができる。添加量は、アセ
トンシアンヒドリン1モルに対してアルコ−ル0.5〜
3倍モルの範囲、α−ヒドロキシイソ酪酸エステル0.
5〜3倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
【0009】本発明におけるアセトンシアンヒドリンと
硫酸との反応生成物のエステル化は、アセトンシアンヒ
ドリン1モルに対し1.2倍モル以上のアルコ−ルを用
い、前記アミド化における反応温度より高い温度で且つ
55℃以上、好ましは70〜300℃の範囲の温度で行
う。アルコ−ルとしては、メタノ−ル、エタノ−ル、プ
ロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブタ
ノ−ル、ベンジルアルコ−ルなどが用いられる。アルコ
−ルの使用量は、1.2倍モル以上あればよく、それよ
り少ない場合には収率が低くなる。上限は特に限定され
るものではないが,多すぎると回収にコストがかかるの
で10倍モル位迄でよい。好ましくは1.5〜5倍モル
の範囲である。反応温度が55℃より低い場合には、収
率が低くなる。用いるアルコ−ルの還流温度で行うのが
好ましい。また、前記エステル化は水の存在下で行うこ
とができる。この場合、水の量はアセトンシアンヒドリ
ン1モルに対し1.5倍モル以下であればよい。水の量
が多いとエステルの収率が低下する。
硫酸との反応生成物のエステル化は、アセトンシアンヒ
ドリン1モルに対し1.2倍モル以上のアルコ−ルを用
い、前記アミド化における反応温度より高い温度で且つ
55℃以上、好ましは70〜300℃の範囲の温度で行
う。アルコ−ルとしては、メタノ−ル、エタノ−ル、プ
ロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブタ
ノ−ル、ベンジルアルコ−ルなどが用いられる。アルコ
−ルの使用量は、1.2倍モル以上あればよく、それよ
り少ない場合には収率が低くなる。上限は特に限定され
るものではないが,多すぎると回収にコストがかかるの
で10倍モル位迄でよい。好ましくは1.5〜5倍モル
の範囲である。反応温度が55℃より低い場合には、収
率が低くなる。用いるアルコ−ルの還流温度で行うのが
好ましい。また、前記エステル化は水の存在下で行うこ
とができる。この場合、水の量はアセトンシアンヒドリ
ン1モルに対し1.5倍モル以下であればよい。水の量
が多いとエステルの収率が低下する。
【0010】また、エステル化に要するアルコ−ルは、
前記アセトンシアンヒドリンと硫酸の反応の際に予め共
存させておくこともできる。この場合、アルコ−ルはア
ミド化反応に特別な影響を示さない。アミド化後の反応
生成物はそのままアミド化における温度より高い温度で
加熱するとによりアミド硫酸塩がエステル化される。ア
ミド化およびエステル化における反応条件は、上記と同
じ条件で行われる。
前記アセトンシアンヒドリンと硫酸の反応の際に予め共
存させておくこともできる。この場合、アルコ−ルはア
ミド化反応に特別な影響を示さない。アミド化後の反応
生成物はそのままアミド化における温度より高い温度で
加熱するとによりアミド硫酸塩がエステル化される。ア
ミド化およびエステル化における反応条件は、上記と同
じ条件で行われる。
【0011】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明の方法を更に詳
しく説明するが,本発明はこれらの実施例に制限される
ものではない。
しく説明するが,本発明はこれらの実施例に制限される
ものではない。
【0012】実施例1 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)を仕込み,
攪拌下、アセトンシアンヒドリン17g(0.2モル)
を反応温度45℃を保ちながら少しずつ加え,2時間反
応を行った。次いで、反応生成物にメタノ−ル25.6
g(0.8モル)と水3.6g(0.2モル)の混合液
を加え,還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素
炎ガスクロと滴定により分析した。その結果、アセトン
シアンヒドリンの転化率は94.5%,α−ヒドロキシ
イソ酪酸メチルエステル収率は94.5%であった。
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)を仕込み,
攪拌下、アセトンシアンヒドリン17g(0.2モル)
を反応温度45℃を保ちながら少しずつ加え,2時間反
応を行った。次いで、反応生成物にメタノ−ル25.6
g(0.8モル)と水3.6g(0.2モル)の混合液
を加え,還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素
炎ガスクロと滴定により分析した。その結果、アセトン
シアンヒドリンの転化率は94.5%,α−ヒドロキシ
イソ酪酸メチルエステル収率は94.5%であった。
【0013】実施例2 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)および水
1.8g(0.1モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシ
アンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度45℃を
保ちながら少しずつ加え,2時間反応を行った。次い
で、反応生成物にメタノ−ル25.6g(0.8モル)
と水1.8g(0.1モル)の混合液を加え,還流温度
で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定
により分析した。その結果、アセトンシアンヒドリンの
転化率は100%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエス
テル収率は97.7%であった。
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)および水
1.8g(0.1モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシ
アンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度45℃を
保ちながら少しずつ加え,2時間反応を行った。次い
で、反応生成物にメタノ−ル25.6g(0.8モル)
と水1.8g(0.1モル)の混合液を加え,還流温度
で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定
により分析した。その結果、アセトンシアンヒドリンの
転化率は100%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエス
テル収率は97.7%であった。
【0014】実施例3〜7 実施例1と同様な方法により、アセトンシアンヒドリン
(ACHと略す)と硫酸および水の反応、およびその反
応生成物のエステル化を下記の表に示す条件で行った結
果をまとめて表1に示す。
(ACHと略す)と硫酸および水の反応、およびその反
応生成物のエステル化を下記の表に示す条件で行った結
果をまとめて表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例8 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸21g(0.21モル)および水0.
6g(0.33モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシア
ンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度50℃を保
ちながら少しずつ加えた。アセトンシアンヒドリンの添
加終了近くなると反応液の粘度が上昇したのでメタノ−
ル6.4g(0.2モル)を加え、2時間反応を行っ
た。次いで、反応生成物にメタノ−ル19.2g(0.
6モル)と水3.6g(0.2モル)の混合液を加え,
還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガスク
ロと滴定により分析した。その結果、アセトンシアンヒ
ドリンの転化率は99.5%,α−ヒドロキシイソ酪酸
メチルエステル収率は99.1%であった。
スコに98%硫酸21g(0.21モル)および水0.
6g(0.33モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシア
ンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度50℃を保
ちながら少しずつ加えた。アセトンシアンヒドリンの添
加終了近くなると反応液の粘度が上昇したのでメタノ−
ル6.4g(0.2モル)を加え、2時間反応を行っ
た。次いで、反応生成物にメタノ−ル19.2g(0.
6モル)と水3.6g(0.2モル)の混合液を加え,
還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガスク
ロと滴定により分析した。その結果、アセトンシアンヒ
ドリンの転化率は99.5%,α−ヒドロキシイソ酪酸
メチルエステル収率は99.1%であった。
【0017】実施例9 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸21g(0.21モル)を仕込み,攪
拌下、アセトンシアンヒドリン17g(0.2モル)を
反応温度45℃を保ちながら少しずつ加えた。アセトン
シアンヒドリンの添加終了近くなると反応液の粘度が上
昇したのでメタノ−ル6.4g(0.2モル)を加え、
2時間反応を行った。次いで、反応生成物にメタノ−ル
19.2g(0.6モル)を加え,還流温度で6時間反
応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定により分析
した。その結果、アセトンシアンヒドリンの転化率は9
9.4%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル収率
は98.1%であった。
スコに98%硫酸21g(0.21モル)を仕込み,攪
拌下、アセトンシアンヒドリン17g(0.2モル)を
反応温度45℃を保ちながら少しずつ加えた。アセトン
シアンヒドリンの添加終了近くなると反応液の粘度が上
昇したのでメタノ−ル6.4g(0.2モル)を加え、
2時間反応を行った。次いで、反応生成物にメタノ−ル
19.2g(0.6モル)を加え,還流温度で6時間反
応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定により分析
した。その結果、アセトンシアンヒドリンの転化率は9
9.4%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル収率
は98.1%であった。
【0018】実施例10 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)、メタノ−
ル25.6g(0.8モル)を仕込み,攪拌下、アセト
ンシアンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度45
℃を保ちながら少しずつ加え、2時間反応を行った。次
いで還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガ
スクロと滴定により分析した。その結果、アセトンシア
ンヒドリンの転化率は94.2%,α−ヒドロキシイソ
酪酸メチルエステル収率は94.2%であった。
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)、メタノ−
ル25.6g(0.8モル)を仕込み,攪拌下、アセト
ンシアンヒドリン17g(0.2モル)を反応温度45
℃を保ちながら少しずつ加え、2時間反応を行った。次
いで還流温度で6時間反応を行った。反応液は水素炎ガ
スクロと滴定により分析した。その結果、アセトンシア
ンヒドリンの転化率は94.2%,α−ヒドロキシイソ
酪酸メチルエステル収率は94.2%であった。
【0019】比較例1〜7 実施例1と同様な方法により、アセトンシアンヒドリン
と硫酸および水の反応、およびその反応生成のエステル
化を、下記の表に示す条件で行った結果を表2にまとめ
て示す。
と硫酸および水の反応、およびその反応生成のエステル
化を、下記の表に示す条件で行った結果を表2にまとめ
て示す。
【0020】
【表2】
【0021】比較例8 撹拌機,還流器,温度計付きの200mlの4ツ口フラ
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)、メタノ−
ル25.6g(0.8モル)および水3.6g(0.2
モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシアンヒドリン17
g(0.2モル)を反応温度45℃を保ちながら少しず
つ加え、2時間反応を行った。次いで還流温度で6時間
反応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定により分
析した。その結果、アセトンシアンヒドリンの転化率は
68.1%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル収
率は52.6%であった。
スコに98%硫酸19.6g(0.2モル)、メタノ−
ル25.6g(0.8モル)および水3.6g(0.2
モル)を仕込み,攪拌下、アセトンシアンヒドリン17
g(0.2モル)を反応温度45℃を保ちながら少しず
つ加え、2時間反応を行った。次いで還流温度で6時間
反応を行った。反応液は水素炎ガスクロと滴定により分
析した。その結果、アセトンシアンヒドリンの転化率は
68.1%,α−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステル収
率は52.6%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によれば、アセトンシアン
ヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応させる方法にお
いて、アセトンシアンヒドリンの分解および副生物の生
成を抑制することができ、高選択率且つ高収率でα−ヒ
ドロキシイソ酪酸エステルが得られる。
ヒドリンを硫酸およびアルコ−ルと反応させる方法にお
いて、アセトンシアンヒドリンの分解および副生物の生
成を抑制することができ、高選択率且つ高収率でα−ヒ
ドロキシイソ酪酸エステルが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】アセトンシアンヒドリンを、該アセトンシ
アンヒドリン1モルに対し0.05〜0.8倍モルの水
の存在下で0.8〜1.25倍モルの硫酸と60℃以下
の温度で反応させ、次いでその反応生成物を該アセトン
シアンヒドリン1モルに対し1.2倍モル以上のアルコ
−ルと、前記反応温度より高く且つ55℃以上の温度で
反応させエステル化することを特徴とするα−ヒドロキ
シイソ酪酸エステルの製法。 - 【請求項2】エステル化を行う際にアセトンシアンヒド
リン1モルに対し1.5倍モル以下の水を共存させる請
求項1記載の製法 - 【請求項3】アセトンシアンヒドリンを、該アセトンシ
アヒドリン1モルに対しで0.05〜0.8倍モルの水
の存在下で0.8〜1.25倍モルの硫酸および1.2
倍モル以上のアルコ−ルと60℃以下の温度で反応さ
せ、次いでその反応生成物を前記反応温度より高く且つ
55℃以上の温度でエステル化することを特徴とするα
−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15807793A JP3336077B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15807793A JP3336077B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345686A true JPH06345686A (ja) | 1994-12-20 |
JP3336077B2 JP3336077B2 (ja) | 2002-10-21 |
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ID=15663799
Family Applications (1)
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JP15807793A Expired - Fee Related JP3336077B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | α−ヒドロキシイソ酪酸エステルの製法 |
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---|---|
JP (1) | JP3336077B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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WO2023169810A1 (de) | 2022-03-11 | 2023-09-14 | Röhm Gmbh | Verfahren zur herstellung von alpha-hydroxyisobuttersäuremethylester und dessen anwendung in der elektronik-industrie |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP15807793A patent/JP3336077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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