JP2622020B2 - 不飽和アミドの製造法 - Google Patents
不飽和アミドの製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 シアンヒドリンを原料としたアミド化合物の製造法に
関し、特にメタクリルアミドの製造法に関する。
関し、特にメタクリルアミドの製造法に関する。
不飽和カルボン酸エステル(例えば(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等)は、硫酸の存
在下でシアンヒドリン(例えばアセトンシアンヒドリ
ン)又はニトリル(例えば(メタ)アクリロニトル)と
反応せしめ、不飽和アミドとした後、アルコール(例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール等)でエステル
化することによって製造することは公知である。
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等)は、硫酸の存
在下でシアンヒドリン(例えばアセトンシアンヒドリ
ン)又はニトリル(例えば(メタ)アクリロニトル)と
反応せしめ、不飽和アミドとした後、アルコール(例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール等)でエステル
化することによって製造することは公知である。
又、シアンヒドリンとニトリルを共に用いる方法とし
て、まず硫酸/シアンヒドリン=1モル以上で反応さ
せ、次いでニトリルを接触させる事によって不飽和有機
化合物を製造する方法が提案されている(特開昭61−27
7651号公報)。
て、まず硫酸/シアンヒドリン=1モル以上で反応さ
せ、次いでニトリルを接触させる事によって不飽和有機
化合物を製造する方法が提案されている(特開昭61−27
7651号公報)。
上記、前者のような製造法においてシアンヒドリンを
原料とした場合は、98%以上の硫酸でないと不飽和アミ
ドの収率が悪くなる。又、(メタ)アクリロニトリルを
原料とした場合は、硫酸と等モル比の水が必要であり下
記反応式(1)に示すように、硫酸は約85%に希釈する
必要がある。
原料とした場合は、98%以上の硫酸でないと不飽和アミ
ドの収率が悪くなる。又、(メタ)アクリロニトリルを
原料とした場合は、硫酸と等モル比の水が必要であり下
記反応式(1)に示すように、硫酸は約85%に希釈する
必要がある。
更に、シアンヒドリンとニトリルを共に用いる方法と
して、まず硫酸とシアンヒドリンを反応させる方法(特
開昭61−277651号公報)では、下記反応式(2)に示す
ように、硫酸濃度が低下するにつれてα−ヒドロキシイ
ソブチルアミドの生成が増加し不飽和アミドの収率が低
下する為、好ましくない。
して、まず硫酸とシアンヒドリンを反応させる方法(特
開昭61−277651号公報)では、下記反応式(2)に示す
ように、硫酸濃度が低下するにつれてα−ヒドロキシイ
ソブチルアミドの生成が増加し不飽和アミドの収率が低
下する為、好ましくない。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究を重
ねた結果、硫酸とニトリルを反応せしめる第一段階の反
応、引き続いてシアンヒドリンを加え反応させる第二段
階の反応を行うことにより、不飽和アミドの収率を低下
させる事なく製造することができることを見いだし、本
発明を完成した。
ねた結果、硫酸とニトリルを反応せしめる第一段階の反
応、引き続いてシアンヒドリンを加え反応させる第二段
階の反応を行うことにより、不飽和アミドの収率を低下
させる事なく製造することができることを見いだし、本
発明を完成した。
即ち、本発明は、濃度85%以上の硫酸とシアンヒドリ
ンから不飽和アミドを得るに当たり、最初に硫酸とニト
リルを反応させた後、次いでシアンヒドリンを反応させ
る不飽和アミドの製造法である。
ンから不飽和アミドを得るに当たり、最初に硫酸とニト
リルを反応させた後、次いでシアンヒドリンを反応させ
る不飽和アミドの製造法である。
本発明での硫酸濃度は、85%以上、好ましくは90%以
上99%以上のものが用いられる。又、ニトリルとしては
(メタ)アクリロニトリルであり、シアンヒドリンとし
てはアセトンシアンヒドリンである。ニトリルは、硫酸
中の水分に対して0.5〜2倍モル、好ましくは0.8〜1.5
倍モル、硫酸/(ニトリル+シアンヒドリン)=1〜2.
5倍モル、好ましくは1.2〜2倍モルの範囲において用い
られる。
上99%以上のものが用いられる。又、ニトリルとしては
(メタ)アクリロニトリルであり、シアンヒドリンとし
てはアセトンシアンヒドリンである。ニトリルは、硫酸
中の水分に対して0.5〜2倍モル、好ましくは0.8〜1.5
倍モル、硫酸/(ニトリル+シアンヒドリン)=1〜2.
5倍モル、好ましくは1.2〜2倍モルの範囲において用い
られる。
反応温度は第一段階では60〜140℃、好ましくは60〜1
20℃、第二段階では、第一段階の温度より高い温度で10
0〜160℃、好ましくは120〜150℃で反応させることによ
り、不飽和アミドを製造することが出来る。
20℃、第二段階では、第一段階の温度より高い温度で10
0〜160℃、好ましくは120〜150℃で反応させることによ
り、不飽和アミドを製造することが出来る。
尚、この反応は回分式あるいは連続式のいずれかの方
法でも行うことが出来る。例えば回分式の場合、撹拌装
置付フラスコに硫酸と重合防止剤を仕込み、まず第一段
階としてニトリルを60〜140℃、好ましくは60〜120℃で
添加し反応を行う。
法でも行うことが出来る。例えば回分式の場合、撹拌装
置付フラスコに硫酸と重合防止剤を仕込み、まず第一段
階としてニトリルを60〜140℃、好ましくは60〜120℃で
添加し反応を行う。
次いでシアンヒドリンを、第一段階の反応温度より高
い温度で100〜160℃、好ましくは120〜150℃でアミド化
反応を行い不飽和アミドを製造する。
い温度で100〜160℃、好ましくは120〜150℃でアミド化
反応を行い不飽和アミドを製造する。
これらの反応においてフェノチアジン、ハイドロキノ
ン等の公知の重合防止剤を加えることにより、反応釜内
での重合の防止を計る事が出来る。
ン等の公知の重合防止剤を加えることにより、反応釜内
での重合の防止を計る事が出来る。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 93%硫酸100g(0.948mol)及びフェノチアジン(化学
名;チオジフェニルアミン)0.15gを撹拌装置付200mlガ
ラス反応器に仕込み、80℃に昇温後、メタクリロニトリ
ル26.07g(0.389mol)を30分かけて添加し、反応させ
た。次に、99%アセトンシアンヒドリン37.01g(0.431m
ol)を30分かけて添加した。添加中は液温を80〜85℃に
保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反応を行っ
た。メタクリルアミドの収率は90.6%であり、未反応の
メタクリロニトリルは25ppmであった。
名;チオジフェニルアミン)0.15gを撹拌装置付200mlガ
ラス反応器に仕込み、80℃に昇温後、メタクリロニトリ
ル26.07g(0.389mol)を30分かけて添加し、反応させ
た。次に、99%アセトンシアンヒドリン37.01g(0.431m
ol)を30分かけて添加した。添加中は液温を80〜85℃に
保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反応を行っ
た。メタクリルアミドの収率は90.6%であり、未反応の
メタクリロニトリルは25ppmであった。
比較例1 実施例1と同じ反応装置を用い、ニトリルとシアンヒ
ドリンの添加順序を変えて反応を行った。即ち、93%硫
酸100g(0.948mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込
み、80℃に昇温後、99%アセトンシアンヒドリン37.01g
(0.431mol)を30分かけて添加した。次に、メタクリロ
ニトリル26.07g(0.389mol)を30分かけて添加し、反応
させた。添加中は液温を80〜85℃に保ち、添加終了後13
0℃に昇温し、30分間反応を行った。メタクリルアミド
の収率は83.9%であった。
ドリンの添加順序を変えて反応を行った。即ち、93%硫
酸100g(0.948mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込
み、80℃に昇温後、99%アセトンシアンヒドリン37.01g
(0.431mol)を30分かけて添加した。次に、メタクリロ
ニトリル26.07g(0.389mol)を30分かけて添加し、反応
させた。添加中は液温を80〜85℃に保ち、添加終了後13
0℃に昇温し、30分間反応を行った。メタクリルアミド
の収率は83.9%であった。
実施例2 実施例1と同じ反応装置を用いて、98%硫酸100.1g
(1.000mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込み、80℃
に昇温後、99%アセトンシアンヒドリン66.12g(0.769m
ol)を30分かけて添加し、反応させた。添加中は液温を
80〜85℃に保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反
応を行った。メタクリルアミドの収率は82.3%であっ
た。
(1.000mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込み、80℃
に昇温後、99%アセトンシアンヒドリン66.12g(0.769m
ol)を30分かけて添加し、反応させた。添加中は液温を
80〜85℃に保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反
応を行った。メタクリルアミドの収率は82.3%であっ
た。
比較例3 実施例1と同じ反応装置を用いて、84.5%硫酸116.1g
(1.000mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込み、80℃
に昇温後、メタクリロニトリル51.59g(0.769mol)を30
分かけて添加し、反応させた。添加中は液温を85〜90℃
に保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反応を行っ
た。メタクリルアミドの収率は96.0%であった。
(1.000mol)及びフェノチアジン0.15gを仕込み、80℃
に昇温後、メタクリロニトリル51.59g(0.769mol)を30
分かけて添加し、反応させた。添加中は液温を85〜90℃
に保ち、添加終了後130℃に昇温し、30分間反応を行っ
た。メタクリルアミドの収率は96.0%であった。
本発明によれば、シアンヒドリンを出発原料とした不
飽和アミドの製造法に於て、まず硫酸とニトリルを反応
せしめ、次いでシアンヒドリンを反応させる方法によ
り、不飽和アミドを従来の技術に比べて収率良く製造す
ることができる。
飽和アミドの製造法に於て、まず硫酸とニトリルを反応
せしめ、次いでシアンヒドリンを反応させる方法によ
り、不飽和アミドを従来の技術に比べて収率良く製造す
ることができる。
しかも、この方法をとることによって、低濃度硫酸を
使用した場合でも収率良く不飽和アミドを製造すること
が出来る。
使用した場合でも収率良く不飽和アミドを製造すること
が出来る。
Claims (1)
- 【請求項1】濃度85%以上の硫酸とシアンヒドリンから
不飽和アミドを得るに当たり、最初に硫酸とニトリルを
反応させた後、次いでシアンヒドリンを反応させる不飽
和アミドの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20925290A JP2622020B2 (ja) | 1990-08-09 | 1990-08-09 | 不飽和アミドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20925290A JP2622020B2 (ja) | 1990-08-09 | 1990-08-09 | 不飽和アミドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0495055A JPH0495055A (ja) | 1992-03-27 |
JP2622020B2 true JP2622020B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=16569880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20925290A Expired - Fee Related JP2622020B2 (ja) | 1990-08-09 | 1990-08-09 | 不飽和アミドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622020B2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-09 JP JP20925290A patent/JP2622020B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0495055A (ja) | 1992-03-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |