JPH06343535A

JPH06343535A - マット部材

Info

Publication number: JPH06343535A
Application number: JP13468493A
Authority: JP
Inventors: Takeo Imoto; 武男井本; Tokio Kawashima; 登喜男川島
Original assignee: AARU PII TOUPURA KK; NIPPON KENKO ZOUSHIN KENKYUKAI; NIPPON KENKO ZOUSHIN KENKYUKAI KK; TOPLA R P KK
Current assignee: AARU PII TOUPURA KK; NIPPON KENKO ZOUSHIN KENKYUKAI; NIPPON KENKO ZOUSHIN KENKYUKAI KK; TOPLA R P KK
Priority date: 1993-06-04
Filing date: 1993-06-04
Publication date: 1994-12-20

Abstract

(57)【要約】【目的】耐久性にすぐれ、製造が容易であり、しかも
衛生的で良好な指圧効果を奏するマット部材の提供。【構成】合成樹脂シートからなり、その上面側に凸状
に折曲されることによって多数の突起２が縦方向および
横方向に整列して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はマット部材およびマット
に関する。さらに詳しくは、床面、ベッドや蒲団などの
寝具類およびソファなどの座面に敷いて用いるマット部
材およびマットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、使用者の血行をよくし床ずれを防
止するといわれる、いわゆる指圧効果を有する突起付き
のマット類が種々提案され、また製造、使用されてい
る。たとえば、図６に示されるマット51は、病院に設置
されたベッドのマットレスの上面に敷いて、患者の床ず
れを防止するためのものである。通常このマット51は、
ポリウレタンなどからなる連通気泡を有する合成樹脂ス
ポンジから形成されており、その上面には縦方向および
横方向に多数の突起52が整列して形成されている。そし
て、各突起52の上層部分52ａは、マット51のその他の部
分より硬度がわずかに高くされている。そうすることに
より、患者の身体へ良好な刺激を加えようとするもので
ある。突起の上層部分52ａの硬度を上昇させるために
は、一般に上層部分52ａにのみ無発泡の溶融ポリウレタ
ンなどを吸収または付着させ、そののち硬化させるとい
う方法がとられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来のマット51
は、繰り返し加えられる外圧のため、使用に伴っていわ
ば降伏状態となり、突起52がつぶれ、マット全体が薄く
なって使用に耐えないものとなる。また、全体がポリウ
レタンスポンジから形成されているため水分を吸収しや
すく、衛生上好ましくない。しかも、ポリウレタンは汗
などの水分によって劣化しやすく、長期間の使用によっ
て裂損や破損が生じ、使用に耐えなくなるという問題を
有している。

【０００４】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、耐久性にすぐれ、製造が容易であり、
しかも衛生的で良好な指圧効果を奏するマット部材およ
びマットを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のマット部材は、
合成樹脂シートからなり、該シートの少なくとも一方の
面側に多数の凸状部が折曲されて形成されてなることを
特徴としている。

【０００６】そして、前記凸状部同士のあいだの溝底部
および（または）凸状部に貫通孔が穿設されているのが
好ましい。

【０００７】また、前記合成樹脂シートを、硬質合成樹
脂シートと軟質合成樹脂シートとからなる多層に構成し
てもよい。

【０００８】そのばあい、前記軟質合成樹脂シートを、
発泡合成樹脂シートと軟質合成樹脂フィルムとの多層シ
ートから構成してもよい。

【０００９】また、上面および（または）下面を覆うよ
うに軟質合成樹脂シートを貼着すれば、外観美麗、洗浄
容易の点で好ましい。

【００１０】そのばあい、前記軟質合成樹脂シートを、
発泡合成樹脂シートと軟質合成樹脂フィルムとの多層シ
ートから構成してもよい。

【００１１】また、前記各凸状部の上端部が実質的に平
旦にされているのが好ましい。

【００１２】本発明のマットは、少なくとも一方の面側
に多数の凸状部が折曲されて形成された硬質合成樹脂シ
ートからなるマット部材と、該マット部材を内蔵する板
状の軟質発泡樹脂板とから構成されている。

【００１３】

【作用】本発明のマット部材は、シート状の合成樹脂を
成形型で成形するだけで仕上げることができるので材料
費や製造工数の低減が可能となる。さらに、前述のごと
く合成樹脂シートから構成されているので使用者の身体
の曲面に沿ってマット部材全体が湾曲するため、身体に
過大に刺激が加わる虞れがなく、しかも使用者から加え
られる荷重がマット部材全体に分散されやすく、マット
部材の損傷の可能性も低い。また就寝時にマットやふと
んとのあいだに通気性がえられることにより発汗による
寝苦さや不衛生などから解放される。

【００１４】そして、マット部材はそのまま使用しても
充分に指圧効果を発揮するが、スポンジ板やスポンジブ
ロックの内部に埋め込めば、さらに使い勝手のようマッ
トができ上がる。

【００１５】

【実施例】つぎに添付図面を参照しながら本発明のマッ
ト部材およびマットを説明する。

【００１６】図１は本発明のマット部材の一実施例を示
す一部切欠斜視図、図２〜４はそれぞれ本発明のマット
部材の他の実施例を示す断面図、図５は本発明のマット
の一実施例を示す断面図である。

【００１７】図１に示されるマット部材１は、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニルなどの合成樹脂
シートを真空成形法または雄型と雌型とによるプレス成
形法などによって成形したものである。マット部材１の
上面側に凸状に折曲されて形成された突起２が縦方向お
よび横方向に整列している。各突起２は、上端が平旦に
された、いわば四角台状を呈している。もちろん、円錐
台形、半球形または多角錐台形などであってもよい。用
いられる構成樹脂シートの厚さはとくに限定されず、使
用目的に応じて適宜選定すればよいが、通常１〜３mmの
範囲である。また、突起２の大きさもとくに限定され
ず、マット部材の使用目的によって選定しうる。たとえ
ば、ベッドやソファの上に敷いて用いるばあいは、突起
の高さは５〜20mm、四角台底部の一辺は５〜25mm（円錐
台形や半球形のばあいは底部の直径は５〜30mm）の範囲
から選択される。

【００１８】突起２同士のあいだの、いわば溝部３には
適宜箇所に貫通孔４が穿設されている。この貫通孔４は
通気孔として使用者の身体や衣類の湿りを防止する作
用、また、不用意にマット部材１上に液体などをこぼし
たときの排水孔としての作用を奏しうる。もちろん、こ
の貫通孔は突起２の頂面または側面に形成しても何ら問
題はない。また、貫通孔４を設けないものであってもよ
い。

【００１９】なお、本発明のマット部材は前記実施例
（図１参照）のごとく、突起を片面側にのみ形成したも
のに限定されることはない。たとえば図２に示されるマ
ット部材５のように、両面それぞれに千鳥配列に突起６
を形成したものでもよい。このように突起を設けたばあ
い、マット部材５の縦方向および横方向の曲げに対する
強度が向上する点で好ましい。図２においては突起６同
士のあいだにスペースを設けているが、とくに必要はな
い。

【００２０】このように構成されたマット部材１、５は
洗浄がきわめて容易である。

【００２１】図３に示されるマット部材７は、多層の合
成樹脂シートから形成されたものである。すなわち、図
１の前記マット部材１と同一である基板８の上面全体に
被覆シート９が貼着されている。被覆シート９は、エチ
レン酢酸ビニル共重合体樹脂（ＥＶＡ樹脂）シート10、
発泡ポリエチレンシート（発泡ＰＥシート）11、ポリ塩
化ビニルフィルム（ＰＶＣフィルム）12がその順に形成
されたものである。かかる構成により、マット部材７の
感触が柔かく優しいものとなり、ＰＶＣフィルム12が発
泡ＰＥシート11の吸湿を防止する。また、この被覆シー
ト９に図柄や好ましい着色を施せば商品価値も向上す
る。各シート10、11、12の厚さはとくに限定されない
が、通常ＥＶＡ樹脂シート10はその厚さが0.2 〜1.0 m
m、発泡ＰＥシート11はその厚さが２〜４mm、ＰＶＣフ
ィルム12はその厚さが0.2 〜0.5 mmの範囲で選択され
る。そして、このマット部材７の成形は、前記基体８を
構成するシート、ＥＶＥ樹脂シート10、発泡ＰＥシート
11およびＰＶＣフィルム12をたがいに溶着または接着剤
によって一体にしたうえで同時に真空成形、プレス成形
などによって行なう。

【００２２】なお、被覆シート９の材質や各シート類の
10、11、12の貼着順序は前記のものに限定されることは
なく、たとえば、発泡ＰＥシート11とその上面にＰＶＣ
フィルム12とを貼着したものであってもよい。

【００２３】また、本マット部材７に貫通孔を形成して
もよい。

【００２４】図４に示されるマット部材13は、図１に示
されるマット部材１と同一の基体14を用い、その上面に
上面被覆シート15を貼着し、下面に下面被覆シート16を
貼着したものである。上面被覆シート15は突起17の頂面
に貼着され、下面被覆シート16は溝部18の背面に貼着さ
れている。上面および下面の被覆シート15、16はそれぞ
れ、図３の被覆シート９と同一のものである。したがっ
て、本被覆シート15、16もとくにＥＶＡ樹脂シート、発
泡ＰＥシートおよびＰＶＣフィルムから構成される必要
がなく、前述のごとく種々の材質および貼着順序が適宜
選定されうる。本マット部材13は、肌ざわりが良好、か
つ表面が美麗であるばかりか、基体の溝部18や突起17の
背面である凹部が露出していないため、汚損しにくいと
いう利点がある。さらに、水洗いなどの洗浄が容易であ
る点で好ましい。また、使用目的に応じて上面被覆シー
ト15または下面被覆シート16のうち、一方のみ貼設して
もよい。

【００２５】図５に示されるマット19は、図１に示され
るマット部材１と同一の基体20が発泡ＰＥ、発泡ポリウ
レタンなどからなるクッション板21の内部に埋め込まれ
たものである。このマット19は、ＰＶＣフィルムなどの
合成樹脂製フィルムおよび（または）布製のカバーなど
で覆うことにより、そのまま敷蒲団、ベッド用マットま
たはソファの座面や背もたれ用部材として用いることも
可能である。この場合、基体20の突起22を前記マット部
材１、５、７、13のものより高くしたり、先端面積を若
干小さくしたりすれば、マット部材単体で用いるばあい
と同等の指圧効果をうることができる。

【００２６】このマット19は、成形型のキャビティ内の
中央部に基体20を保持し、発泡性樹脂をキャビティ内へ
注入することにより容易に製造しうる。

【００２７】前記実施例のマット部材７（図３）および
13（図４）ならびにマット19（図５）は、図１に示され
るマット部材１を基本に形成したものであるが、本発明
ではとくに図１のものに限定されることはなく、図２の
マット部材５などを用いてもよい。

【００２８】

【発明の効果】本発明のマット部材は、製造が容易で耐
久性にもすぐれ、衛生的かつ良好な指圧効果が奏され
る。また、本発明のマットは、前記良好な指圧効果を奏
しうるだけでなく、そのままソファの座面や背もたれ用
部材などとして採用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマット部材の一実施例を示す一部切欠
斜視図である。

【図２】本発明のマット部材の他の実施例を示す断面図
である。

【図３】本発明のマット部材のさらに他の実施例を示す
断面図である。

【図４】本発明のマット部材のさらに他の実施例を示す
断面図である。

【図５】本発明のマットの一実施例を示す断面図であ
る。

【図６】従来のマット部材の一例を示す一部切欠斜視図
である。

【符号の説明】

１マット部材２突起３溝部４貫通孔５マット部材６突起７マット部材８基体９被覆シート 13 マット部材 14 基体 15 上面被覆シート 16 下面被覆シート 17 突起 18 溝部 19 マット 20 基体 21 クッション板 22 突起

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】合成樹脂シートからなり、該シートの少
なくとも一方の面側に多数の凸状部が折曲されて形成さ
れてなることを特徴とするマット部材。
【請求項２】前記凸状部同士のあいだの溝底部および
（または）凸状部に貫通孔が穿設されてなる請求項１記
載のマット部材。
【請求項３】前記合成樹脂シートが、硬質合成樹脂シ
ートと軟質合成樹脂シートとからなる多層に構成されて
なる請求項１記載のマット部材。
【請求項４】前記軟質合成樹脂シートが、発泡合成樹
脂シートと軟質合成樹脂フィルムとの多層シートから構
成されてなる請求項３記載のマット部材。
【請求項５】その上面および（または）下面に軟質合
成樹脂シートが貼着されてなる請求項１記載のマット部
材。
【請求項６】前記軟質合成樹脂シートが、発泡合成樹
脂シートと軟質合成樹脂フィルムとの多層シートから構
成されてなる請求項５記載のマット部材。
【請求項７】前記各凸状部の上端部が実質的に平旦に
されてなる請求項１記載のマット部材。
【請求項８】少なくとも一方の面側に多数の凸状部が
折曲されて形成された硬質合成樹脂シートからなるマッ
ト部材と、該マット部材を内蔵する板状の軟質発泡樹脂
板とから構成されてなるマット。