JPH06342665A - プロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜 - Google Patents

プロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜

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JPH06342665A
JPH06342665A JP6047460A JP4746094A JPH06342665A JP H06342665 A JPH06342665 A JP H06342665A JP 6047460 A JP6047460 A JP 6047460A JP 4746094 A JP4746094 A JP 4746094A JP H06342665 A JPH06342665 A JP H06342665A
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JP
Japan
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exchange membrane
ion exchange
fuel cell
cmhg
sec
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JP6047460A
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Yasuhide Noaki
康秀 野秋
Saburo Okamoto
三郎 岡本
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】固体高分子電解且つ隔膜としてプロトン交換膜
型燃料電池を構成するイオン交換膜において、隔膜とし
ての特性に優れながら、電解質としての性能も損なわな
い燃料電池に適したイオン交換膜を提供する。 【構成】イオン交換膜の分子構造を特定するとともに、
その25℃における電気伝導度を0.11Ω-1・cm-1
〜0.30Ω-1・cm-1に、40℃における水素ガス透
過係数を9.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 〜
24.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 、40℃
における酸素ガス透過係数を5.0×10 -9cc・ cm/(cm
2 ・ sec ・ cmHg) 〜11.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ se
c ・ cmHg)、含水率が100重量%〜250重量%にそ
れぞれ限定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロトン交換膜型燃料
電池の電解質且つ隔膜として使用されるイオン交換膜に
関するものであり、特に電解質且つ隔膜として性能が優
れたイオン交換膜に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、電池内で水素やメタノール
等の燃料を電気化学的に酸化することにより、燃料の化
学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出す
ものであり、近年クリーンな電気エネルギー供給源とし
て注目されている。このような燃料電池は、用いる電解
質の種類によって、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化
物型、及び固体高分子電解質型等に分類される。このう
ち、陽イオン交換膜を電解質として用いる固体高分子電
解質型燃料電池は、プロトン交換膜型燃料電池と呼ば
れ、作動温度が100℃以下と低くてもそのエネルギー
密度が高いことから、移動用の電源、例えば電気自動車
の電源や簡易補助電源として期待されている。
【0003】ここで、プロトン交換膜型燃料電池は、イ
オン交換膜と、その両面に接合された一対のガス拡散電
極とで構成され、各ガス拡散電極の少なくともイオン交
換膜側には触媒が担持してある。そして、一方のガス拡
散電極に燃料(例えば水素)を、他方のガス拡散電極間
に酸化剤(例えば酸素や空気等)をそれぞれ供給し、両
ガス拡散電極間に外部負荷回路を接続することにより、
電池として作用するものである。
【0004】即ち、一方のガス拡散電極においては、燃
料の酸化によりプロトン(水素イオン)と電子とが生
じ、このプロトンはイオン交換膜内を伝導して他方のガ
ス拡散電極に移動し、ここでプロトンと酸化剤中の酸素
とが反応して水を生成する。この時、一方のガス拡散電
極で生じた電子が、外部負荷回路を移動して他方のガス
拡散電極へと移動することにより電気エネルギーが得ら
れる。
【0005】このように、プロトン交換膜型燃料電池に
おいて、イオン交換膜はプロトンを伝導するための電解
質として作用するものであるが、また、イオン交換膜の
両面にはガス拡散電極が接合されており、イオン交換膜
と電極とは実質的に一体構造になっている。そのため、
このイオン交換膜は、プロトン交換膜型燃料電池におい
て、加圧下であっても燃料と酸化剤とを直接混合させな
いための隔膜としての役割も有する。
【0006】このようなプロトン交換膜型燃料電池用の
イオン交換膜には、電解質として、電気抵抗が小さいこ
と、イオン交換膜内の水分の移動が速いこと、電気抵抗
を低く保持するために保水性が高いこと、電極へ酸素ガ
ス・水素ガスを十分な速度で供給できるガス透過性を有
することが要求されるが、隔膜としての役割を考慮する
と、これに加えて、過剰なガス透過性を有しないこと、
長期の使用に対する化学的な安定性に優れていること、
及び物理的な強度が強いこと等も要求される。
【0007】従来のプロトン交換膜型燃料電池に使用さ
れているイオン交換膜としては、例えば、ポリマー主鎖
がフッ素樹脂であり、イオン交換基としてスルホン酸基
を備えたデュポン社製の「ナフィオン(登録商標)」等
が使用されている。しかしながら、プロトン交換膜型燃
料電池に対する高性能化の要望は、近年、益々高まって
おり、従来のプロトン交換膜型燃料電池に使用されてい
るイオン交換膜では対応できなくなっている。すなわ
ち、前述の「ナフィオン(登録商標)」等の従来のイオ
ン交換膜は、化学的な耐久性や安定性には優れている
が、電気抵抗が高く、十分な出力が得られず保水性も不
十分で、イオン交換膜の乾燥が生じてプロトン伝導性が
低下したり、電極触媒での燃料ガスや酸化剤のガスの反
応が阻害されたりする傾向もあった。
【0008】具体的には、高電流密度で使用すると、イ
オン交換膜が有する電気抵抗によるエネルギーロスが大
きくなったり、使用中に発生する熱でイオン交換膜内の
水分が蒸発して減少することにより、電気抵抗が高くな
る場合もあった。公表特許公報昭62−500759号
には、当量重量が1000g/eq以下で物理的強度が
強い燃料電池用隔膜を開示している。確かに、このイオ
ン交換膜は110℃以上の高温においても比較的強度の
優れた膜ではあるが、100℃以下で燃料電池として作
動させる場合の燃料電池用のイオン交換膜としては、最
適なものとは言えなかった。
【0009】特開平4−366137号には、当量重量
が700g/eq〜1000g/eqで含水率35重量
%〜100重量%のイオン交換膜が開示されている。こ
のイオン交換膜については、ある程度の含水率を有して
はいるが、特に1atm程度の低圧や酸素源として空気
を用いるような場合においては、まだ燃料電池用イオン
交換膜として最適なものとは言えなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようにいずれのイ
オン交換膜も、燃料電池に用いるには、隔膜として必要
な性能と電解質として必要な性能とを兼ね備えたものと
は言えなかった。本発明は、このような従来技術の問題
点に着目してなされたものであり、電解質且つ隔膜とし
てプロトン交換膜型燃料電池を構成するイオン交換膜に
おいて、その分子構造を特定するとともに、電気伝導
度、ガス透過係数、及び含水率を的切な範囲内に限定す
ることにより、隔膜としての特性に優れながら、且つ電
解質としての性能も優れたイオン交換膜を提供し、これ
が組み込まれて構成されるプロトン交換膜型燃料電池の
出力性能を、長期にわたり高く保持できるようにするこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜
は、電解質且つ隔膜としてプロトン交換膜型燃料電池を
構成するイオン交換膜において、このイオン交換膜が、
下記(1)式で示される繰り返し単位を有するフッ素系
重合体材料からなるとともに、25℃での電気伝導度が
0.11Ω-1・cm-1〜0.30Ω-1・cm-1であり、
40℃での水素ガス透過係数が9.0×10-9cc・ cm/
(cm2 ・ sec ・ cmHg) 〜24.0×10-9cc・ cm/(cm2
sec ・ cmHg) であり、40℃での酸素ガス透過係数が
5.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 〜11.0
×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) であり、含水率が
40重量%〜250重量%(x=1または2の場合)で
あり、特に100重量%を越え250重量%に及ぶこと
を特徴とするものである。
【0012】
【化3】
【0013】(式中x=0、1または2;y=2または
3;L/m=0〜10の正数) また、この前駆対となるポリマーは従来公知の手段によ
り合成可能なものである。例えば、下式により示される
モノマーを、溶媒に溶かした後、テトラフルオロエチレ
ンのガスと反応させ重合する方法や、水中にモノマーを
界面活性剤とともに仕込み、乳化させてテトラフルオロ
エチレンのガスと反応させる方法等がある。
【0014】
【化4】
【0015】(式中x=0、1または2;y=2または
3) このようなモノマーとテトラフルオロエチレンとの反応
量の割合により当量重量を決めることができる。ここで
x、yの値は整数である。また、L、m、L/mは、当
量重量により異なり、共重合体中のテトラフルオロエチ
レンに由来する部分と、上記のモノマーに由来する部分
との平均的な存在割合を示すものがL/mであり、各部
分の比を示すものがLとmである。したがって、これら
の値は、0<L/m≦10となり、小数も含まれる。
又、L/mは、当量重量を測定することによっても計算
できる。ここで言うイオン交換膜の当量重量とは、1e
qの交換基を持つ乾燥イオン交換樹脂の重量(g)を示
している。
【0016】また本発明のイオン交換膜は、25℃での
電気伝導度、40℃での水素ガス透過係数と酸素ガス透
過係数、及び含水率が前記の範囲であることを特徴とす
るものである。本発明者等は、各種のイオン交換膜の物
性を調査し、燃料電池の出力特性と比較した。その結
果、ある特定なポリマー構造を持つイオン交換膜におい
て、電気伝導性、ガス透過性、含水率等をある範囲に調
整することにより、驚いたことに1atm、55℃の条
件下でも、高い出力電流が得られることを見いだし本発
明を完成させたものである。燃料電池は、作動圧力が高
いほど高出力が得られるが、1atm〜2atm程度の
低圧力や酸素源として空気を用いる場合は、出力が大幅
に低下する傾向にある。本発明のイオン交換膜はそのよ
うな欠点を改善できたばかりでなく、5atm以上の加
圧下で燃料電池作動をする場合でも出力向上を図ること
ができる。
【0017】このような物性の限定は、本発明のイオン
交換膜が、プロトン交換膜型燃料電池における隔膜とし
て優れたものであるとともに、電解質としても優れたも
のとなるように設定されたものであり、本発明者等によ
る検討の結果見いだされたものである。本発明のイオン
交換膜における前記各特性の数値限定理由は、以下のよ
うなものである。 『25℃における電気伝導度:0.11〜0.30Ω-1
・cm-1』 プロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜は、電気伝導
度が高い程電気抵抗は低くなるため、電気伝導度が高い
程電解質としても性能は高いものとなる。そして、25
℃におけるイオン交換膜の電気伝導度が0.10Ω-1
cm-1以下であると、燃料電池としての出力性能が著し
く低下する場合が多いため、0.11Ω -1・cm-1
上、好ましくは0.18Ω-1・cm-1以上、更に好まし
くは0.2Ω-1・cm-1以上とする。
【0018】これに対して、イオン交換膜の電気伝導度
をあまり大きくすると、膜の強度が低下するという不都
合が生じる。そして、25℃におけるイオン交換膜の電
気伝導度が0.3Ω-1・cm-1以下、好ましくは0.2
7Ω-1・cm-1以下であると、イオン交換膜の強度がそ
れほど低下しないことが、本発明者等の検討により分か
った。 『40℃における水素ガス透過係数:9.0×10-9
24.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 』と『4
0℃における酸素ガス透過係数:5.0×10-9〜1
1.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 』 イオン交換膜の隔膜としての性能を考慮すると、イオン
交換膜のガス透過係数が高すぎることは好ましくなく、
例えば酸素極へ水素ガスが大量に拡散してくれば、酸素
の還元反応の他に水素の酸化反応が同時に起こり、燃料
電池出力が低下することになり、過度に高い場合には爆
発の危険もある。
【0019】そして本発明者等の検討により、40℃に
おける水素ガス透過係数は24.0×10-9cc・ cm/(cm
2 ・ sec ・ cmHg) 以下であり、40℃における酸素ガス
透過係数が11.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmH
g) 以下であると、特に大きな問題は生じない。一方、
イオン交換膜はガス拡散電極に密着して接合されている
ために、電極へのガス供給にも大きな影響を与える。も
しガス透過性が著しく小さいと、電極へのガス供給が阻
害され電極反応が進まなくなり、燃料電池の出力が大幅
に低下する傾向もある。このため、電極触媒へのガスの
供給が不足すると言った悪影響をも避けることが必要で
ある。
【0020】本発明の場合、水素ガス透過係数の下限と
しては、40℃において9.0×10-9cc・ cm/(cm2
sec ・ cmHg) 以上であれば、このようなことが生じない
ので好ましく、11.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・
cmHg) 以上がより好ましく、13.5×10-9cc・ cm/
(cm2 ・ sec ・ cmHg) 以上が最も好ましいことが分かっ
た。 酸素ガスの場合も同様の理由で下限としては、透
過係数が40℃において5.0×10-9cc・ cm/(cm2
sec ・ cmHg) 以上であれば同様に好ましく、更に7.0
×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 以上である。 『含水率40重量%〜100重量%』と『100重量%
を越え250重量%に及ぶ含水率』 イオン交換膜の含水率が低すぎると酸素や水素の圧力が
低い場合や酸素源として空気を用いた場合に出力電圧が
低下し、高電流密度や高出力が維持できない。また、運
転条件のわずかな変化によって電気伝導度やガス透過係
数が変わり好ましくない。従って、含水率を40重量%
以上、好ましくは100重量%を超え、さらに好ましく
は107重量%以上、さらにより好ましくは125重量
%以上とする このような含水率にすることにより、燃料電池に用いた
時に、高電流密度や低圧力、酸素源として空気を用いる
等においても出力電圧の低下が少なく、高出力が維持で
きる効果がある。この理由としては、含水率がある程度
高く、ポリマーの構造が適切なイオン交換膜を選択する
とイオン交換膜内の水分の移動がしやすくなり、電極界
面での水分の不足が生じないためと推定される。
【0021】しかし含水率が250%以上にも達する
と、膜の強度が弱くなるり、酸素ガスや水素ガスのイオ
ン交換膜を透過する量が急激に増大するが、電気伝導性
はあまり高くならない傾向もあった。又、前述のよう
に、40℃における水素ガス透過係数を24.0×10
-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 以下、40℃における酸
素ガス透過係数を11.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec
・ cmHg) 以下にすることも必要である。そして、本発明
者等の検討の結果、このような欠点が生じないための含
水率としては、250%以下が適当であることが分かっ
た。
【0022】特に、前記式(1)においてx=0では、
含水率が100重量%以下であると、電気伝導が大きく
ても、特に空気等を酸化剤のガスとし、水素を燃料ガス
として、1atmで燃料電池作動させた場合、出力が低
くなるので好ましくない。この理由は、電気伝導度やガ
ス透過係数、含水率だけでは説明しにくく、電極触媒界
面での電極反応に、例えば、膜内で水分の移動がしにく
い等のイオン交換膜の分子構造に由来する何らかの影響
があるものと推定している。
【0023】また、x=0の場合とx=1または2の場
合で比較すると、同一の当量重量であれば、ポリマー分
子の側鎖の長さがx=0の方が短いため親水性イオンク
ラスターのサイズが小さくなる。そのため含水率もx=
1または2のものより低く、電気伝導度やガスの透過量
もやや小さくなる傾向があると推定される。したがっ
て、特にx=0の場合は、適当な膨潤処理によりイオン
交換膜の含水率を100%を越えて107%以上になる
ように調整し、電気伝導度やガスの透過を高めておく必
要がある。なお、x=3以上の場合では製造コストが高
くなる傾向があるだけでなく、当量重量が大きくなりす
ぎて電気伝導性の面でも不利になると考えられる。
【0024】又、安定した燃料電池出力を得ようとすれ
ば、運転条件のわずかな変化によって電気伝導度やガス
透過係数が変わることは好ましくなく、イオン交換膜が
保有する水分の絶対量が多く、イオン交換膜が乾燥状態
になりにくく、ガス透過係数や電気伝導度も比較的変化
が少なくなる領域である含水率100%を越えることが
最も好ましいと考えられる。
【0025】本発明においては、イオン交換膜の当量重
量としては特に限定されないが、1100g/eq〜7
00g/eqが適当であり、更に好ましくは1080g
/eq〜800g/eqの範囲である。当量重量が大き
いと、膜の含水率を高めようとしてもイオン交換基の密
度が低いため、ある一定以上の含水率にするのは困難で
あり、電気伝導性も劣るので不利である。又当量重量が
低いと、膜として製造する際、成膜性が悪く均質なもの
が得られにくく、膜状物に加工できても、膜の強度が小
さすぎる難点がある。
【0026】かくして本発明の隔膜においては、ある好
ましいポリマー構造を持ち、酸素及び水素のガス透過率
を最適な範囲に設定し、含水率を高め且つ電気伝導度も
高めてあるので、ガス圧力が低い場合や酸素源として空
気を用いても保水性にすぐれた高性能な燃料電池用隔膜
として、長期にわたり高出力な燃料電池を形成できる。
【0027】イオン交換膜の電気伝導度、水素ガス透過
係数、酸素ガス透過係数及び含水率を前記本発明の範囲
とするイオン交換膜を得るための方法としては、公知の
膨潤させたイオン交換膜を得る方法が適用できる。この
場合膨潤させるにあたっては、例えば前駆体の膜をイオ
ン交換基導入と同時に膨潤処理する方法や、イオン交換
基が導入されたイオン交換膜を水または水に可溶な有機
溶媒中で膨潤処理する方法がある。
【0028】具体的には、イオン交換基を導入していな
いスルホン酸基前駆体を含む膜にイオン交換基を導入す
る際に、膨潤用の水溶性の有機溶剤を混合した処理液に
よりイオン交換基導入と膨潤処理を同時に実施する方法
や、水を入れたオートクレーブ内にイオン交換膜を浸漬
し100℃以上の温度で、大気圧以上に加圧して膨潤さ
せる方法があり、特に、グリコール類、アミン類、アル
コール類等の水に可溶な有機溶媒としてエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン等に、イオン交換基が導入され
て、酸型或いはそれ以外のナトリウムやリチウム等の塩
型になっているイオン交換膜を浸漬して100℃以上好
ましくは120℃以上で熱処理して膨潤させると、イオ
ン交換膜の膨潤が調整しやすく好ましい。このようにし
て得たイオン交換膜を必要に応じて、硫酸等の水溶液に
浸し、プロトン型に変換し、含水させる。このようにし
て、目的とするイオン交換膜が得られる。
【0029】また、高温で膨潤処理すると、イオン交換
膜の含水率が、膨潤処理以前の状態に戻りにくく、燃料
電池として作動させても含水率が維持されるので、燃料
電池用のイオン交換膜として用いるには都合がよい。な
お、イオン交換膜の電気抵抗を下げる為には、イオン交
換膜の厚みを薄くすることも考えられる。しかし現状で
は、あまり薄いイオン交換膜では破損しやすく、ガスの
透過量も大きくなるばかりでなく、イオン交換膜自体の
製作も難しいのが実状である。また、イオン交換膜内に
含まれる水の絶対量も少なくなるため、燃料電池内に組
み込んでも、イオン交換膜が乾燥しやすく、高性能を長
時間維持することができなくなる場合も考えられる。従
って、通常では50μm〜500μmの範囲のイオン交
換膜が使われている。本発明の場合も同様に50μm〜
500μmの範囲のものが支障なく使用できる。
【0030】このようなイオン交換膜を用いて、プロト
ン交換膜型燃料電池を構成するには、ガス拡散電極とイ
オン交換膜の接合体と燃料電池セル枠、ガス供給装置等
が用いられる。ガス拡散電極は、触媒金属の微粒子を担
持した導電剤により構成されるものであり、必要に応じ
て撥水剤が含まれる。ガス拡散電極に担持される触媒と
しては、水素の酸化反応および酸素の還元反応を促進す
る金属であれば、特に限定されず、白金、金、銀、パラ
ジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バ
ナジウムあるいは、それらの合金が挙げられる。このよ
うな触媒の中では主として白金が用いられる。
【0031】触媒となる金属の粒径は、通常は10〜3
00オングストロームである。粒径が小さいほど触媒性
能は高くなるが、10オングストローム未満のものは、
作製が困難であり、300オングストロームより大きい
と充分な触媒性能は、得られない。好ましい触媒金属の
粒径は、15〜100オングストロームである。触媒の
担持量は、電極が成形された状態で例えば、0.01〜
10mg/cm 2 である。触媒の担持量が、0.01m
g/cm2 未満では、触媒の性能が発揮されず10mg
/cm2 を超えるとコスト増を引き起こす。より好まし
くは、0.1〜5.0mg/cm2 である。
【0032】導電剤としては、電子電導性物質であれ
ば、いずれのものでも良く例えば、各種金属や炭素材料
などが挙げられる。炭素材料としては、例えば、ファー
ネスブラック、チャンネルブラック、およびアセチレン
ブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛等が挙げ
られ、これらが単独あるいは混合して使用される。撥水
剤としては、各種樹脂が用いられるが、撥水性を有する
含フッ素樹脂が好ましい。そして、含フッ素樹脂の中で
も耐熱性、耐酸化性の優れたものがより好ましい。例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体が挙げられる。このようなガス拡散電極と
して、一般に用いられているのは、E−TEK社製の電
極である。
【0033】上記のようなガス拡散電極とイオン交換膜
の接合体を構成するには、例えば次のような方法が行わ
れる。ガス拡散電極上に、イオン交換膜と類似のもので
イオン交換基としてスルホン酸基を含むフッ素系ポリマ
ーをアルコール類と水の混合溶液に溶解したものを、電
極の触媒面に一定量塗布し乾燥させる。このようなガス
拡散電極を2枚準備して、イオン交換膜を間にはさみ、
電極の触媒面をイオン交換膜に向けて。熱プレスにより
接合する。この熱プレスの温度はイオン交換膜の種類に
より異なるが通常100℃以上であり、特に130℃以
上がよく行なわれており、150℃以上とすることもあ
る。この時、イオン交換膜内の水分が蒸発し、イオン交
換膜の収縮等が生じて均質な接合ができにくい場合があ
る。更に本発明のイオン交換膜は、120℃以上の高温
状態で含水率を低下させると、物性が変わり含水率や電
気伝導度、ガス透過係数が変化することもあり、かかる
高温状態でも含水率を低下させないような工夫をするこ
とも望ましい。従って、本発明のイオン交換膜の場合、
性能を落とさず均質な電極との接合体を得ようとすれ
ば、水分が極度に蒸発してイオン交換膜が乾燥した状態
にならないように接合することが好ましい。
【0034】電極との接合時に水分が極度に蒸発しない
ですむような接合方法としては、種々考えられるが、例
えば接合の際に高温・高圧に耐えられる容器内に、ホッ
トプレス温度での飽和水蒸気圧付近の水分を含む気体を
封入しておき、その容器内でプレス接合を行なう方法、
或いはイオン交換膜と電極の周囲をガスケットや、耐熱
性のシートで覆って水蒸気を逃がさないようにした上で
熱プレス装置で熱プレスし、そのままの状態で温度を1
00℃以下に下げた後熱プレス装置から取り出す等の、
水分の蒸発量を少なくする方法、高温の水中で接合する
方法あるいはできるだけ低温で接合すること等が考えら
れる。又電極との接合時に、あらかじめ電極にある適当
量の水をかけて熱プレス時に水分が散逸しても、イオン
交換膜の乾燥が起きないようにすることも効果的であ
る。
【0035】また、上記以外のイオン交換膜と電極との
接合体の製作方法としては、「J.Electroch
em.Soc.Vol 139、No2.L28−L3
0(1992)」に記載のものがある。これは、まず
「ナフィオン(登録商標)」のアルコール類と水の混合
溶液に溶解したものに含まれるスルホン酸基を−SO3
Na型に変換した後、触媒として白金微粒子を担持した
カーボン粒子粉末を混合しインク状の溶液を作製し、こ
のインク状の溶液を、交換基を−SO3 Na型に変換し
たイオン交換膜に塗布し、溶媒を除去し、その後イオン
交換基を−SO3H型にすることにより接合体を形成す
るものである。このような接合体形成においても本発明
を適用することができる。
【0036】以上のような接合体を作成した後、集電体
とガス取り入れ口と抜き出し口を設けたグラファイト製
あるいは金属製のフランジの間に挿入し、組み立て、一
方のガス拡散電極に燃料である水素ガスを、他方のガス
拡散電極に酸素を含むガス(酸素あるいは空気)を供給
することで燃料電池として作動させる。燃料電池作動温
度は、高い方が、電極の触媒活性が上がり、電極過電圧
が減少するが、イオン交換膜は、水分がないと機能しな
いために、水分管理が可能な温度で作動させる。通常
は、50℃〜100℃で作動させる。本発明において
は、イオン交換膜の含水率が高いので水分管理も比較的
容易となる。
【0037】ガスの供給圧力は、高ければ燃料電池とし
ての出力が高まるので効率的であるが、一方ではイオン
交換膜を通じて水素ガスと酸素ガスが混合し爆発する危
険もあるので、このような危険のない圧力範囲で作動さ
せるのが好ましい。圧力範囲は、イオン交換膜の厚みに
もよるが、100μm程度の厚みの場合は、例えば、
0.5〜10atmとなる。0.5atm未満の場合
は、ガス拡散電極を通じてガスが触媒層に供給されにく
いため燃料電池の出力が著しく損なわれ、10atmを
超えると、膜の破損による爆発の危険が高まるため好ま
しくはない。したがって、1〜5atmの範囲が好まし
い。
【0038】用いられるガスは、燃料電池として作動す
る温度に近い温度の飽和水蒸気を含む酸素あるいは空気
を酸化剤のガスとして用い、燃料ガスとしてはやはり同
様の条件で水蒸気が飽和されたものを用いる。したがっ
て、空気や低圧の酸素を用いると、酸素分圧が低く、燃
料電池としての出力が低くなる。しかし本発明において
は、燃料電池用イオン交換膜として必要な性能をすべて
備えているので、1atm程度の低圧でも、他の燃料電
池に比べ大幅に出力を大きくすることができる。
【0039】
【作用】イオン交換膜は、当量重量が小さいほど、電気
伝導度が高くなると言われてきたが、実際には、単純に
プロトン交換膜型燃料電池に組み込むイオン交換膜の当
量重量を小さくすることだけでは、燃料電池の出力性能
を大幅に高めることはできなかった。
【0040】本発明がいかなる理由により燃料電池用隔
膜として優れているのかはまだ明確ではないが次のよう
に推定している。例えば水素を燃料ガスとして用い、酸
素を酸化剤として用いる燃料電池に組み込まれているイ
オン交換膜内において、水素極側で水素が酸化され水素
イオンとなり酸素極側へ移動する際に、水分を3〜5分
子同伴すると言われている。このため水素極側の水分が
不足し、その膜の部分が乾燥するような状態になり電気
伝導性が低下しやすいと考えられている。これに反して
イオン交換膜の含水率や電気伝導度、ガス透過係数を本
発明の範囲に限定することにより、イオン膜内での水分
拡散がしやすくなり、水素イオンとともに酸素極側へ水
分が移動しても、逆拡散によって膜内の水分量が均一に
保たれて、膜の水素極側が乾きにくくなるものと推定し
ている。又、電極へのガスの拡散やイオンの移動もしや
すくなり電極反応上も有利になることも理由の一つであ
ると考えられる。
【0041】
【実施例及び比較例】以下、本発明を実施例及び比較例
により説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 <サンプルNo.1〜10>次の化学式(6)で示さ
れ、当量重量が1080g/eqで厚み100μmのパ
ーフルオロスルホン酸ナトリウム型イオン交換膜を準備
した。これをイオン交換膜Aとする。
【0042】
【化5】
【0043】(式中L/m=6.36 当量重量に見合
う値) エチレングリコール、分子量400のポリエチレングリ
コール、トリエタノールアミンの各液を膨潤処理液と
し、各液を一定温度(130℃、150℃、170℃の
各温度)に保持した中に、このイオン交換膜Aを6時間
浸漬させた。その後に、このイオン交換膜Aを、0.1
mol/l、90℃の水酸化ナトリウム溶液に16時間
浸漬することを2度繰り返した後、1mol/l、60
℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に100℃純水中で
2時間煮沸した。
【0044】上記処理の内、エチレングリコールで15
0℃で処理したもののみ2枚準備し、これらをそれぞれ
サンプルNo.1及び3とした。 <サンプルNo.11>前記と同様のイオン交換膜A
を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mol/l、60℃
の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、100℃の純水中
で2時間煮沸した。
【0045】<サンプルNo.12>デュポン社製のナ
フィオン(登録商標)117を、膨潤処理液には浸漬せ
ずに、1mol/l、60℃の硫酸溶液に16時間浸漬
し、更に、100℃の純水中で2時間煮沸した。 <サンプルNo.13>上記の式(6)で示され、当量
重量が890g/eqで厚さが100μmのイオン交換
膜を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mol/l、60
℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、100℃の純水
中で2時間煮沸した。
【0046】<サンプルNo.14>上記の式(6)で
示され、当量重量が990g/eqで厚さが100μm
のイオン交換膜を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mo
l/l、60℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、1
00℃の純水中で2時間煮沸した。 <サンプルNo.15>上記の式(6)で示され、当量
重量が1000g/eqで厚さが125μmのイオン交
換膜を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mol/l、6
0℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、100℃の純
水中で2時間煮沸した。
【0047】<サンプルNo.16〜18>イオン交換
膜の厚みが125μmである以外はサンプルNo.1〜
10と同様なイオン交換膜を準備した。ジエタノールア
ミンを膨潤処理液とし、130℃、150℃、170℃
に保持した中にこのイオン交換膜を6時間浸漬させた。
その後に、これらのイオン交換膜を、0.1mol/
l、90℃の水酸化ナトリウム溶液に16時間浸漬する
ことを2度繰り返した後、1mol/l、60℃の硫酸
溶液に16時間浸漬し、更に100℃純水中で2時間煮
沸した。
【0048】<サンプル19〜21>上記の式(6)で
示され、当量重量が1000g/eqで厚さが125μ
mのサンプルNo.15と同様のイオン交換膜を準備し
た。ジエタノールアミンを膨潤処理液とし、130℃、
150℃、170℃に保持した中にこのイオン交換膜を
6時間浸漬させた。
【0049】その後に、これらのイオン交換膜を、0.
1mol/l、90℃の水酸化ナトリウム溶液に16時
間浸漬することを2度繰り返した後、1mol/l、6
0℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に100℃純水中
で2時間煮沸した。 <サンプルNo.22>2−フルオロスルホニルペルフ
ルオロエチルビニルエーテルとテトラフルオロエチレン
を共重合させ下式(7)の構造式を繰り返し単位とする
ポリマーを得た。
【0050】
【化6】
【0051】(式中L/m=5.02 当量重量に見合
う値) このポリマーを膜状に成形し、5%のジメチルスルフォ
キシドを添加した30%苛性カリ水溶液にて95℃で2
時間加水分解し、その後0.4%水酸化ナトリウム水溶
液中で90℃、1時間平衡処理した。このイオン交換膜
を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mol/l、60℃
の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、100℃の純水中
で2時間煮沸した。このイオン交換膜の厚みは125μ
m、当量重量は780g/eqであった。
【0052】<サンプルNo.23>下記の式(8)の
構造式を繰り返し単位とする、当量重量が1095g/
eqで厚さが125μmのイオン交換膜を準備した。
【0053】
【化7】
【0054】(式中L/m=8.17 当量重量に見合
う値) このイオン交換膜を、膨潤処理液には浸漬せずに、1m
ol/l、60℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、
100℃の純水中で2時間煮沸した。 <サンプルNo.24>下記の式(9)の構造式をもつ
モノマーとテトラフルオロエチレンを共重合させ下記の
式(10)の構造式を繰り返し単位とするポリマーを得
た。
【0055】このポリマーを膜状に成形し、5%のジメ
チルスルフォキシドを添加した30%苛性カリ水溶液に
て95℃で2時間加水分解し、その後0.4%水酸化ナ
トリウム水溶液中で90℃、1時間平衡処理した。この
イオン交換膜を、膨潤処理液には浸漬せずに、1mol
/l、60℃の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に、10
0℃の純水中で2時間煮沸した。このイオン交換膜の厚
みは125μm、当量重量は900g/eqであった。
【0056】
【化8】
【0057】
【化9】
【0058】(式中L/m=5.72 当量重量に見合
う値) <サンプルNo.25〜26>サンプルNo.24と同
様にして得られたイオン交換膜を、ジエタノールアミン
の溶液を膨潤処理液とし、130℃及び150℃の各温
度に保持し、6時間浸漬させた。
【0059】その後に、このイオン交換膜を、0.1m
ol/l、90℃の水酸化ナトリウム溶液に16時間浸
漬することを2度繰り返した後、1mol/l、60℃
の硫酸溶液に16時間浸漬し、更に100℃純水中で2
時間煮沸した。このようにして得られた各イオン交換膜
のサンプルを、一晩、室温で純水中に浸漬した後、以下
に示した方法により、含水率、電気伝導度、酸素ガス透
過係数、水素ガス透過係数、当量重量を測定した。
【0060】(イオン交換膜の電気伝導性)Mark W.Ver
brugge,Robert F.Hill等(J.Electrochem.Soc.,Vol.137,
NO.12,December1990) の方法に示されるものと類似の測
定セルを用いて検討した。即ち、白金電極を備えた2つ
の単セルに、酸型のイオン交換膜をはさみ、単セル内に
は32%硫酸溶液を満たした。イオン交換膜の両側には
ルギン管を設け参照電極と液絡した。あらかじめ電流を
流していない状態での膜の両側の電圧差を測定した。そ
の後、40mA/cm2 、60mA/cm2 、80mA
/cm2 の3つの条件で直流電流を引加し、イオン交換
膜の両側の電位を参照電極により測定し、先に求めた電
流を流してない時の電圧を差引きイオン交換膜の電圧降
下とし、下記式(3)により電気伝導度を算出した。こ
の3点の平均値をサンプルの電気伝導度とした。
【0061】
【数1】
【0062】C:電気伝導度(Ω-1・cm-1) L:イオン交換膜の厚み(cm) S:イオン交換膜の通電面積(cm2 ) I:電流(アンペア) V:イオン交換膜の電圧降下(ボルト) (イオン交換膜の含水率)酸型のイオン交換膜を一晩純
水中に室温で浸漬した後、膜の表面の水分を拭き取り、
重量を測定する。その後その膜を真空下で100℃で5
時間乾燥させ、吸湿しないように重量を測定し下記式
(4)より含水率を求めた。
【0063】
【数2】
【0064】(ガス透過係数)測定方法としては公知の
測定手法として、例えばTatsuo Sakai,Hiroyasu Takena
ka等(J.Electrochem.Soc.,Vol.132,NO.6,June1985)の方
法等がある。本発明の場合も前記手法に準拠して測定し
た。ガス透過率測定装置として、YANACO GTR
−10XEを用い、40℃において、含水状態の膜を装
置にセットし、40℃飽和湿度に保った酸素または水素
を膜の片側に一定圧力で送りつつ、もう一方の側を真空
に引いて、イオン交換膜を透過するガスの量をガスクロ
マトグラフィーにより測定し、下記式(5)にしたがっ
て求めた。
【0065】
【数3】
【0066】q:ガス透過量 (cc) kS :セル定数(上記測定装置においては1.6を使
用) L:イオン交換膜の厚み(cm) P1 :供給測定ガス分圧(cmHg) P2 :ガス吸引側圧力(cmHg) A:ガス透過面積(cm2 ) t:ガス透過時間(sec) K:ガス透過係数(cc・cm/( cm2 ・sec・c
mHg) ) (当量重量)重合体にイオン交換基を導入して、交換基
を−SO3 H型とした上で、150℃にて16時間以上
真空乾燥した後、更に、五酸化リンを入れたデシケータ
中において室温で3日以上、重量減少がなくなるまで完
全に乾燥する。この時点で重合体の重量を測定しその測
定値をW1 (g)とする。次にこの状態の重合体を3規
定水酸化セシウム水溶液とメタノールとを体積比で1:
1に混合した溶液中に入れて、60℃で16時間以上保
持し完全なセシウム型とする。その後、90℃の脱イオ
ン水にて2時間、洗浄と液更新とを5回以上繰り返し、
重合体中のドナン塩を完全に除去する。その後、この重
合体を150℃にて16時間以上真空乾燥し、更に五酸
化リンを入れたデシケータ中において室温で3日以上、
重量減少がなくなるまで完全に乾燥する。この時点で重
合体の重量を測定し、その測定値をW2 (g)とする。
以上のようにして測定された重合体の前記測定値W1
2 に基づき、下記式により、当量重量(g/eq)を
算出する。
【0067】 当量重量=131.9×W1 /(W2 −W1 ) 以上の結果の一覧を下記の表1に示す。また、これらの
結果について、含水率と電気伝導度との関係をグラフに
示したものを図1に、含水率とガス透過係数との関係を
グラフに示したものを図2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1において、各物性が本発明の範囲から
外れるものに下線を施した。これによりサンプルNo.
1〜3、5〜10、13〜20、25、26が本発明の
実施例に相当し、サンプルNo.4、11、12、21
〜24は比較例に相当することがわかる。次に本発明の
実施例に相当するサンプルNo.1、13、15、20
及び25と、比較例に相当するサンプルNo.11、1
2及び22について、各イオン交換膜(大きさ:直径6
cmの円形)が組み込まれた各燃料電池を、以下のよう
にして作製した。
【0070】電極としてE−TEK社製のガス拡散電極
(触媒白金量0.38mg/cm2)直径3.6cmの
ものを各イオン交換膜について2枚づつ準備し、この各
々のガス拡散電極の触媒担持面に、ナフィオン(登録商
標)の5重量%溶液を筆で塗布し、60℃で1時間乾燥
させた。この時、乾燥後においてイオン交換樹脂が0.
65mg/cm2 となるよう塗布重量を選定した。
【0071】このガス拡散電極を前記各イオン交換膜の
両側に配し、その外側から、直径3.6cmの円形の開
口を有し、厚さが1mmのポリテトラフルオロエチレン
樹脂ガスケット2枚で、各々のガス拡散電極が各ガスケ
ットの開口にはまるように両側からはさんだ。また、各
ガス拡散電極のイオン交換膜側と反対側の面を、東レ・
デュポン社製の0.05mmのカプトン(登録商標)フ
ィルムを用いて覆い水蒸気が漏れないようにした。この
ような組合せ体を、熱プレス装置に組み込み、サンプル
No.1、11、12、13、15、20及び25につ
いて、140℃、60kg/cm2 の条件で90秒間プ
レスした後、そのままの状態ですばやく温度を30℃ま
で下げてから、プレス装置より外した。
【0072】このようにして形成された、イオン交換膜
−電極接合体を2個の給電体と、ガスの取り入れ口及び
ガス抜き出し口、チタンメッシュの集電体を備えた、チ
タン製フランジの間に装着して燃料電池本体を構成し
た。これらの燃料電池を外部負荷に接続し、一方に55
℃の水蒸気で飽和された水素ガス、もう一方に55℃の
水蒸気で飽和された酸素ガスをガス取り入れ口から供給
し、燃料電池本体を約55℃、1atmに保ち、外部回
路の抵抗値を変えて電流密度の変化による出力電圧の変
化を測定した。その結果をグラフで表したものを図3に
示す。
【0073】次に本発明の実施例に相当するサンプルN
o.15と比較例に相当するサンプルNo.22を準備
した。電極としてE−TEK社製のガス拡散電極(触媒
白金量0.38mg/cm2 、大きさ:2cm×2c
m)直径3.6cmのものを各イオン交換膜に対して2
枚づつ準備し、この各々のガス拡散電極の触媒担持面
に、ナフィオン(登録商標)の5重量%溶液を筆で塗布
し、60℃で1時間乾燥させた。この時、乾燥後におい
てイオン交換樹脂が0.65mg/cm2 となるよう塗
布重量を選定した。
【0074】このガス拡散電極を前記各イオン交換膜の
両側に配し、その外側から、2cm×2cmの大きさの
開口を有し、厚さが1mmのポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂ガスケット2枚で、各々のガス拡散電極が各ガス
ケットの開口にはまるように両側からはさんだ。また、
各ガス拡散電極のイオン交換膜側と反対側の面を、東レ
・デュポン社製の0.05mmのカプトン(登録商標)
フィルムを用いて覆い水蒸気が漏れないようにした。こ
のような組合せ体を、熱プレス装置に組み込み、145
℃、65kg/cm2 の条件で90秒間プレスした後、
そのままの状態ですばやく温度を30℃まで下げてか
ら、プレス装置より外した。
【0075】次に、サンプルNo.15、22のイオン
交換膜−電極接合体を、ガス取入れ口及び抜き出し口を
備え、内部にガスの分配と集電体の機能を有する溝を設
けた、グラファイト製フランジの間に装着して燃料電池
本体を構成した。これらの燃料電池を外部負荷に接続
し、一方に65℃の水蒸気で飽和された水素ガス、もう
一方に60℃の水蒸気で飽和された空気をガス取り入れ
口から供給し、燃料電池本体を約55℃、1atmに保
ち、外部回路の抵抗値を変えて電流密度の変化による出
力電圧の変化を測定した。その結果をグラフで表したも
のを図4に示す。
【0076】図3、4のグラフからわかるように、本発
明の実施例に相当するサンプルNo.1、13、15、
20、25のイオン交換膜が組み込まれた燃料電池は、
比較例に相当するサンプルNo.11、12、22のイ
オン交換膜が組み込まれた燃料電池に比べて、出力性能
に優れたものであり、特に、出力電流の向上に大きな効
果があることが分かる。
【0077】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、固体高分子電解質且つ隔膜としてプロトン交換膜型
燃料電池を構成するイオン交換膜において、その分子構
造を特定するとともに、電気伝導度、ガス透過係数、及
び含水率を適切な範囲内に限定することにより、隔膜と
しての特性に優れながら、電解質としての性能も損なわ
ないイオン交換膜と、それを用いた高性能な燃料電池を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1に示された結果の内、含水率と電気伝導度
の関係を示したグラフである。
【図2】表1に示された結果の内、含水率とガス透過係
数との関係を示したグラフである。
【図3】本発明の実施例と比較例に相当するイオン交換
膜が組み込まれた燃料電池を用い、1atmで酸素と水
素を供給した時の出力特性を調べた結果を示すグラフで
ある。
【図4】本発明の実施例と比較例に相当するイオン交換
膜が組み込まれた燃料電池を用い、1atmで空気と水
素を供給した時の出力特性を調べた結果を示すグラフで
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロトン交換膜型燃料電池の固体電解質
    隔膜を構成するイオン交換膜であって、このイオン交換
    膜が下記(1)式で示される繰り返し単位を有するフッ
    素系重合体材料からなるとともに25℃での電気伝導度
    が0.11Ω-1・cm-1〜0.30Ω-1・cm-1であ
    り、40℃における水素ガス透過係数が9.0×10-9
    cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg)〜24.0×10-9cc・ cm/
    (cm2 ・ sec ・ cmHg) であり、40℃における酸素ガス
    透過係数が5.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg)
    〜11.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) であ
    り、含水率が100重量%を越えて250重量%に及ぶ
    ことを特徴とするプロトン交換膜型燃料電池用イオン交
    換膜。 【化1】 (式中x=0、1または2;y=2または3;L/m=
    0〜10の正数)
  2. 【請求項2】 含水率が107重量%〜250重量%の
    範囲であることを特徴とする請求項1記載のプロトン交
    換膜型燃料電池用イオン交換膜。
  3. 【請求項3】 当量重量が1100g/eq〜700g
    /eqの範囲であることを特徴とする請求項1または2
    記載のプロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜。
  4. 【請求項4】 厚みが50μm〜500μmの範囲であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載のプロトン交
    換膜型燃料電池用イオン交換膜。
  5. 【請求項5】 水又は水に可溶な有機溶剤により100
    ℃以上で膨潤処理されていることを特徴とする請求項1
    または2記載のプロトン交換膜型燃料電池用イオン交換
    膜。
  6. 【請求項6】 プロトン交換膜型燃料電池の固体電解質
    隔膜を構成するイオン交換膜において、このイオン交換
    膜が下記(2)式で示される繰り返し単位を有するフッ
    素系重合体材料からなり、25℃での電気伝導度が0.
    11Ω-1・cm-1〜0.30Ωー1・cm-1であり、40
    ℃における水素ガス透過係数が9.0×10-9cc・ cm/
    (cm2 ・ sec ・ cmHg)〜24.0×10-9cc・ cm/(cm2
    sec ・ cmHg) であり、40℃における酸素ガス透過係数
    が5.0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) 〜11.
    0×10-9cc・ cm/(cm2 ・ sec ・ cmHg) であり、含水率
    が40重量から100重量%であることを特徴とするプ
    ロトン交換膜型燃料電池用イオン交換膜。 【化2】 (式中x=1または2;y=2または3;L/m=0〜
    10の正数)
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