JPH06342638A - 検査方法およびその装置 - Google Patents

検査方法およびその装置

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JPH06342638A
JPH06342638A JP13168993A JP13168993A JPH06342638A JP H06342638 A JPH06342638 A JP H06342638A JP 13168993 A JP13168993 A JP 13168993A JP 13168993 A JP13168993 A JP 13168993A JP H06342638 A JPH06342638 A JP H06342638A
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focused ion
focused
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JP13168993A
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English (en)
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Kaoru Umemura
馨 梅村
Yoshimi Kawanami
義実 川浪
Yuichi Madokoro
祐一 間所
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 シリコンウエハまたはシリコンデバイスを試
料とし、試料または試料の製造ラインに対してコンタミ
ネイションを与えないイオン源または集束イオンビーム
照射系で形成した集束イオンビームを試料に照射し、試
料上に新たな構造を形成するか、集束イオンビーム照射
によって得られる信号を得て、試料または製造工程の来
歴を検査する方法およびその装置を提供する。 【構成】 ゲルマニウムやシリコン単体、もしくはそれ
らの合金をイオン材料とした液体金属イオン源11、不
活性ガス種、特に、ネオン、クリプトン、アルゴン、ゼ
ノン、窒素をイオン材料とした電界電離ガスイオン源ま
たはEHDイオン源の何れかのイオン源と、集束イオン
ビーム形成照射手段と、試料であるシリコンウエハまた
はシリコンデバイスを保持する試料台19と、集束イオ
ンビームの試料への照射によって試料の製造来歴の検査
する検査手段から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハやデバイ
スに対して、集束イオンビーム照射し、微細加工、観
察、分析、計測の何れかを施して、試料製造工程の来歴
の良、不良を検査する検査方法およびその装置に係り、
特に、集束イオンビーム照射の際、ウエハやデバイス、
またはそれらの製造ラインを汚染しない検査方法および
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集束イオンビーム(Focused Ion Beam:
以下、略してFIBと記す)の応用は多岐に渡り、半導
体製造分野でのマスクレスイオン注入、イオン露光、マ
スク修正、配線修正、分析分野での二次イオン質量分析
(SIMS)、観察するための試料作成についてはSE
M(走査型電子顕微鏡)観察用断面作成、TEM(透過
型電子顕微鏡)観察用薄片作成などがある。
【0003】一方、半導体製造工程におけるイオン注入
やリソグラフィ、エッチング等の各工程において、それ
ら各工程が所期仕様を満たしているか、また、不意の微
塵埃などで所望の形状形成の達成が損なわれていないか
などの工程管理を、各工程後に行なうことは製造歩留の
向上の面から非常に重要である。このような管理は、試
料への外部からのコンタミネイションを避けるために、
製造ライン中で行うことが必須である。所謂、インライ
ン観察または分析である。現在、表面観察については、
光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて、実際の製造ラ
インにおいてなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る課題を明らかにするために、以下、FIB応用に見
られる問題点、集束イオンビームのためのイオン源、
イオン源の問題点に分けて説明する。
【0005】FIB応用に見られる問題点 素子の局所的な断面の様子を観察するFIB断面加工装
置や、特定箇所の組成分析を行なうFIB/SIMS装
置は、現在、半導体素子製造において使用されている光
学顕微鏡や走査型電子顕微鏡のように量産の製造ライン
では用いられておらず、専ら試験サンプルとして抜き取
った試料について行なわれている。つまり、再び、製造
ラインに戻さないという前提である。理由は、現状のF
IB装置は試料または試料製造ラインにコンタミネイシ
ョインを与えるからである。
【0006】例えば、SiウエハやSiデバイスにGa
-FIBで上記の断面加工やSIMS分析を施すと、G
aがSi上に堆積し、そのGaはSiに対するp型ドー
パント(アクセプタ)として働き、長期間に電気的劣化
をもたらす。また、Gaの蒸気圧が非常に低いため、G
a-FIBによる加工領域周辺にGaのデポジション領
域が観察される。これは単なる電気的汚染を超え、導電
膜の形成となり、配線間の短絡などデバイスにとっては
重大な問題を引き起こす。また、Au-Si合金を用い
た液体金属イオン源(LMIS)を用いたSi-FIBで
局所的な微細加工を施したとしても、LMISから蒸発
するAu粒子が試料であるSiウエハまたはデバイスを
重金属汚染し、デバイス動作に悪影響をもたらす。
【0007】一旦このような履歴を経た観察試料や分析
試料は再び製造ラインに復帰させることはできない。復
帰させることで、試料は勿論のこと、製造ラインも汚染
され、その後に製造されるウエハやデバイスまで汚染さ
れ、半導体素子製造の歩留りに甚大な被害をもたらすか
らである。従って、このようなFIBによる観察や分析
は、オフライン、つまり、再びラインに復帰させないこ
とを前提に行なわざるを得なかった。また、最近のシリ
コンメモリプロセスでは、ウエハ1枚に数100もの素
子が作り込まれるため、FIBによる工程管理を従来の
ようにオフラインで行なうと、1回の加工や分析度にウ
エハ1枚をラインから除外することになり、加工や分析
を施さなかった残りの素子を無駄にすることになり不経
済であった。
【0008】以上のような背景から、ウエハやデバイス
などの試料、更には製造ラインまでも汚染することな
く、FIBを用いて、インラインで行なえる試料自身ま
たは試料製造工程の来歴の検査方法やそれを実現する装
置が望まれていた。
【0009】半導体装置におけるイオンビーム加工方法
に関しては、特開平2−90520号の『イオンビーム
加工方法』(公知例1)において開示されている。この
公知例では、半導体装置が特にSi基板であって、イオ
ン種がSi、C、Ge、Sn、Smのうち少なくとも1
種を用いることが示され、特に実施例として、Siイオ
ンを得るためにAu-Si合金(Au82Si18)をイオ
ン源に用いた例が示され、また、Ge、Smについても
Al、Au等の合金から得られることが記載されてい
る。
【0010】 集束イオンビーム形成のためのイオン源 FIBでSi基板やデバイスに電気的汚染を与えず加工
するには、Si基板内でエネルギ順位を形成しないSi
イオンやGeイオンが好適であることは明らかである。
【0011】LMISからSiまたはGeイオンビーム
を得る最も簡単な方法は、イオン材料としてSiまたは
Geを含んだ合金を用いてイオン材料の融点や蒸気圧を
低めて動作させ、FIB光学系内に設けたE×B質量分
析器によってSi+、Si2+イオンやGe+、Ge2+イオ
ンのみを選択して集束化することである。良く知られた
Si系合金はAu−Si,Pt−Si,Al−Si合金
などであり、Ge系合金は、Au-Ge、Fe-Ge、P
t-Ge、Cu-Ge等である。
【0012】このように、SiやGeイオンを放出させ
ようとする場合、イオン材料としてAu、Cu、Fe、
Pt等との合金を用いることが一般に知られている。し
かし、これら合金をイオン材料として用いることは、前
節で説明したように、被加工物であるSi素子を、合金
成分であるSiやGe以外の元素(例えば、Au、C
u、Pt)で汚染されるため、インライン検査に求めら
れる非汚染検査とはならない。特に、AuやPtのよう
な重金属をSi半導体製造ラインに持ち込むことはタブ
ーとされていることは周知のことである。
【0013】そこで、FIBによる非汚染検査を実現す
るためには、LMISの最適なイオン材料としてSi単
体やGe単体でなければならないことが判る。
【0014】現状のイオン源の問題点 Si単体は融点が1407℃、融点での蒸気圧4×10
-4(Torr)と非常に高いために、LMISの温度制御や熱
蒸発制御が困難で、LMISのイオン材料として実用性
が少なかった。一方、Ge単体の場合、融点が947
℃、蒸気圧が1x10-6(Torr)であり、Siと比較し
て、融点が非常に低く、融点での蒸気圧も低くイオン材
料としては有望である。しかし、従来LMISのエミッ
タ材として広く使われてきたW(タングステン)を、S
i−LMISやGe−LMISのエミッタとして用いる
と、SiやGeは活性であるため、Wを短時間に侵食し
てエミッタとしての役割を果たさなくさせる。また、エ
ミッタとして用いられるTa,Mo,Reなどの高融点
金属についても、溶融SiやGeに浸漬させると数時間
で侵食、破壊されてしまい、これらLMISの寿命が極
端に短命であるという問題点を有していた。更に、セラ
ミック材のSiCについては、溶融SiやGeと全く濡
れず、これもエミッタとしての役割を果たさないという
問題を抱えていた。従って、単体のSiやGeをイオン
材料としたLMISからのSiイオンGeイオンの放出
の試みは殆どない。単体SiやGeを用いてのイオン放
出の報告は見られても、極めて短時間であり、放出イオ
ンを集束化させ、Si−FIBやGe−FIBを形成
し、試料の加工を施したという報告は未だない。従っ
て、溶融SiやGeに侵食されず、長時間安定した濡れ
を維持できるエミッタ、リザーバ材の探索が、Si−L
MISまたはGe−LMISを実現させるための重要課
題である。
【0015】また、上記公知例1には、敢えてSi単体
やGe単体、もしくはSiとGeの合金をイオン材料と
しなければならない理由や効果は記載されておらず、S
i単体やGe単体をイオン材料としたイオン源から放出
させたFIBによって半導体素子を微細加工する方法、
また、これを実現するための好適なイオン源構成(エミ
ッタ材、リザーバ材)については開示されていない。
【0016】なお、上述ではイオン材料としてSiとG
eのみに注目したが、試料や製造ラインへの汚染の観点
からは不活性ガス種のFIBも望ましい。しかし、N
e,Ar,Kr,Xe等の不活性ガス元素は、電界電離
イオン源を用いてイオン放出させようという試みはある
ものの、未だにFIB形成までには至っていない。
【0017】以上の問題点をまとめると、 (1)従来のGa-FIB装置やSIMS装置は汚染を
伴うため、それらをSi半導体素子製造ラインで用いる
ことができなかった。半導体素子製造ラインにおける検
査方法として、ウエハやデバイス、更にそれら製造ライ
ンに対して汚染を伴わないGa-FIBに替わる検査方
法がなかった。
【0018】(2)Si単体、Ge単体、もしくはSi
/Ge合金をイオン材料とする長寿命で高安定なイオン
放出が可能なSi-LMIS、Ge-LMISがなかっ
た。
【0019】(3)長寿命で高安定な不活性ガスイオン
の集束ビームが形成できる高輝度イオン源がなかった。
【0020】(4)SiやGeイオン、不活性ガスイオ
ンのFIB形成装置がなかったため、これらのFIBに
よってSiウエハやデバイスの検査ができなかった。
【0021】従って、このような問題点(1)を克服す
る検査方法を生み出し、さらにその方法を実現するイオ
ン源の問題点(2)、(3)を解決し、それらイオン源
を搭載し、問題点(4)を克服した検査装置が望まれて
いた。
【0022】そこで、本発明の第1の目的は、ウエハや
デバイスなどの試料に対してFIBを照射して、試料も
しくは試料製造ラインにコンタミネイションを与えるこ
となく、試料自身またはその製造来歴を検査する検査方
法を提供することである。
【0023】本発明の第2の目的は、第1の目的を実現
させるための集束イオンビームを用いた検査装置を提供
することにある。
【0024】本発明の第3の目的は、ウエハやデバイス
に対して集束イオンビームを照射して、電気的汚染やビ
ーム照射によるコンタミネイションの発生させることな
く試料の特定箇所の微細加工、観察、分析、計測を実現
させる形成させる具体的な検査装置を提供することにあ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るためには、(1)集束イオンビームを試料に照射し
て、該試料上に新たな構造を形成することによるか、も
しくは上記集束イオンビーム照射による上記試料からの
信号を得ることによって上記試料自身またはその製造来
歴を検査する方法であって、上記集束イオンビームは上
記試料または試料の製造ラインに対するコンタミネイシ
ョンを発生しないイオン源および集束イオンビーム照射
系によって形成されることを特徴とする検査方法、
(2)集束イオンビームを試料に照射して、該試料に微
細加工を施すか、もしくは集束イオンビーム照射による
上記試料からの信号を得て上記試料の観察、分析または
計測の少なくともいずれかを施すことによって、上記試
料自身またはその製造来歴を検査する検査方法であっ
て、上記集束イオンビームは上記試料または試料の製造
ラインに対するコンタミネイションを発生しないイオン
源および集束イオンビーム照射系によって形成されるこ
とを特徴とする検査方法、(3)上記(1)記載の検査
方法における試料上への新たな構造の形成、または上記
(2)記載の検査方法における集束イオンビーム照射に
よる微細加工が、集束電子ビームによる観察もしくは分
析に先立つ工程であることを特徴とする検査方法、
(4)上記(1)から(3)のいずれかの検査方法にお
いて、上記集束イオンビームが特に、上記試料または試
料の製造ラインに対して電気的汚染となる重金属元素ま
たはアルカリ金属元素、または試料に対するドーパント
となる元素を発生しないイオン源および集束イオンビー
ム照射系によって形成されることを特徴とする検査方
法、(5)上記(1)から(4)のいずれかの検査方法
において、上記集束イオンビームが特に、不活性ガスイ
オンビームもしくは窒素イオンビームであることを特徴
とする検査方法、(6)上記(1)から(5)のいずれ
かの検査方法において、特に、上記試料がシリコンウエ
ハもしくはシリコンデバイスであることを特徴とする検
査方法、(7)上記(6)記載の検査方法において、前
記集束イオンビームが特に、集束シリコンイオンビー
ム、集束ゲルマニウムイオンビームのいずれかであるこ
とを特徴とする検査方法、(8)上記(2)または
(3)の検査方法において、上記微細加工が特に、集束
イオンビームの照射によるスパッタリング現象を利用し
た微細凹部形成か、上記集束イオンビームと反応性ガス
の照射による集束イオンビームアシステッドエッチング
を利用した高速凹部形成か、上記集束イオンビームと有
機ガスの照射による集束イオンビームアシステッドデポ
ジションを利用した膜形成か、試料表面の異物除去のた
めの表面クリーニングかのうちの少なくともいずれか一
つであることを特徴とする検査方法、(9)上記(2)
の検査方法において、前記試料上の観察が、特に前記集
束イオンビームの照射時に生じる二次電子、二次イオ
ン、励起光の何れかを検出することによる観察であるこ
とを特徴とする検査方法、(10)上記(2)の検査方
法において、前記集束イオンビーム照射による試料から
の信号を得て行なう分析が、特に集束イオンビーム照射
によって放出した二次イオンを質量分離して試料の組成
分析を行なう二次イオン質量分析であることを特徴とす
る検査方法、(11)上記(2)または(3)の検査方
法において、上記微細加工が、特に、試料断面の構造を
集束イオンビームもしくは集束電子ビームで観察するた
めの断面作成加工であることを特徴とする検査方法、
(12)上記(3)の検査方法において、集束電子ビー
ムによる観察もしくは分析に先立つ工程が、特に、試料
表面下の構造を露出させるための集束イオンビーム照射
による断面作成加工であり、集束電子ビームによる観察
が集束電子ビーム走査による上記表面下の構造の観察で
あることを特徴とする検査方法、(13)上記(3)の
検査方法において、集束電子ビームによる観察もしくは
分析に先立つ工程が、特に、試料表面下の構造を露出さ
せるための集束イオンビーム照射による断面作成加工で
あり、集束電子ビームによる分析が該集束電子ビーム照
射によって試料から生じるオージェ電子またはX線を検
出して試料の構成元素を明らかにすることを特徴とする
検査方法、(14)上記(3)の検査方法において、集
束イオンビーム照射による微細加工が、特に、上記試料
の特定箇所の切片を作成するための加工であり、集束電
子ビーム透過による該薄片の観察に先立つ工程であるこ
とを特徴とする検査方法、(15)上記(1)または
(2)の検査方法において、特に、集束イオンビームを
照射による試料から得られる信号によって、試料構造と
比較して、上記試料の構造に対する良、不良を判定する
工程を伴うことを特徴とする検査方法、(16)半導体
製造ラインを流れるウエハまたはデバイス、またはそれ
ら製造ラインに対してコンタミネイションを発生しない
イオン源およびイオンビーム照射系によって形成された
集束イオンビームを上記ウエハまたはデバイスに照射し
て、上記ウエハまたはデバイス自身またはその製造来歴
を検査する方法であって、上記検査後、上記ウエハまた
はデバイスを半導体製造の次工程に送るか、廃棄するか
の判断を下す工程を伴うことを特徴とする検査方法、
(17)上記(15)の検査方法において、上記試料の
構造に対する良、不良を判定する工程が、特に、集束イ
オンビームもしくは集束電子ビームの照射によって得た
上記ビームの照射部の二次電子像と、予めコンピュータ
に登録した所期構造パターンとの比較からなることを特
徴とする検査方法、(18)上記(15)の検査方法に
おいて、上記試料の構造に対する良、不良を判定する工
程が、特に、集束イオンビームもしくは集束電子ビーム
の照射によって得た上記ビームの照射部の組成分布と、
予めコンピュータに登録した所期構造組成パターンとの
比較からなることを特徴とする検査方法のいずれかによ
って達成できる。
【0026】また、第2の目的は、(19)イオン源
と、該イオン源から放出したイオンを集束イオンビーム
に形成して照射する集束イオンビーム照射系と、試料を
保持する試料台と、該試料への上記集束イオンビーム照
射によって試料自身または試料製造来歴を検査する検査
手段から構成された検査装置であって、特に、上記イオ
ン源が上記試料または試料製造ラインに対してコンタミ
ネイションとならない元素をイオン材料とすることを特
徴とする検査装置、(20)上記(19)の検査装置に
おいて、特に、更に上記集束イオンビーム照射系が集束
イオンビーム形成時に上記試料または試料製造ラインに
対してコンタミネイションとなる元素を発生しない集束
イオンビーム照射系で構成されたことを特徴とする検査
装置、(21)上記(19)または(20)のいずれか
の検査装置において、上記イオン源が特に、ネオン、ク
リプトン、アルゴン、ゼノン、窒素のうちのいずれかを
イオン材料とする電界電離型ガスイオン源または電気流
体力学的イオン源であることを特徴とする検査装置、
(22)上記(19)の検査装置において、上記試料が
特に、シリコンウエハまたはシリコンデバイスであるこ
とを特徴とする検査装置、(23)上記(21)の検査
装置において、上記イオン源は特に、シリコン単体、ゲ
ルマニウム単体、シリコン/ゲルマニウム合金のうちの
何れかをイオン材料とする電気流体力学的イオン源であ
ることを特徴とする検査装置、(24)上記(19)の
検査装置において、上記集束イオンビームの直接照射を
受けるイオンビーム照射系の部品が、特に試料の主構成
元素によって作成されているか、被覆されていることを
特徴とする検査装置、(25)上記(24)の検査装置
において、上記試料が特に、シリコンウエハまたはシリ
コンデバイスであり、かつ上記イオンビーム照射系部品
のうち特にビーム絞りが、シリコン単体、ゲルマニウム
単体、もしくはそれらの炭化物、窒化物、酸化物のいず
れかで作成されていることを特徴とする検査装置、(2
6)上記(19)の検査装置において、上記検査手段が
特に、観察手段、分析手段、計測手段のうちの少なくと
も1つであることを特徴とする検査装置、(27)上記
(26)の検査装置において、上記観察手段が、集束イ
オンビーム照射によって放出される二次電子を捕らえる
二次電子検出器、二次イオンを捕らえる二次イオン検出
器の少なくともいずれかと、CRTとから構成され、集
束イオンビーム照射位置の外観を二次電子像または二次
イオン像で映像化する手段であることを特徴とする検査
装置、(28)上記(18)から(22)の何れかの検
査装置において、上記集束イオンビームを照射される特
定箇所の微細加工手段、観察手段、分析手段、計測手段
のうちの少なくとも1つの手段、上記集束イオンビーム
を照射部からの信号での製造来歴の良、不良を判断する
手段、上記試料を再び製造ラインに戻す、または製造ラ
インから除外する手段から構成されたことを特徴とする
検査装置、(29)上記(19)から(22)のいずれ
かの検査装置において、上記試料室に上記試料を大気に
曝すことなく移動できる通路を有し、集束イオンビーム
照射による検査工程の前工程もしくは後工程、またはそ
れら両工程を実行する装置と結合した構造であることを
特徴とする検査装置によって実現できる。
【0027】更に、上記第3の目的は、(30)上記
(19)から(29)のいずれかの検査装置において、
集束イオンビームを照射した試料を大気に曝すことなく
電子ビームが照射できる電子ビーム照射系を備えたこと
を特徴とする検査装置、(31)上記(19)から(3
0)のいずれかの検査装置が、特に、試料表面に付着し
た異物を集束イオンビームによって除去することを特徴
とする表面異物除去装置、(32)上記(19)から
(30)のいずれかの検査装置が、特に、フォトマスク
上のパターンを検査し、必要に応じてパターンの追加、
除去を行なうことを特徴とするマスク修正装置によって
達成される。
【0028】
【作用】イオン源に、ネオン、クリプトン、アルゴン、
ゼノンや窒素のいずれかをイオン材料とした電界電離イ
オン源やEHDイオン源を用いることにより、試料やそ
の製造ラインに電気的特性に影響を与えるコンタミネイ
ションを発生することはない。特に、試料がシリコンウ
エハやシリコンデバイスである場合には、シリコン単
体、ゲルマニウム単体もしくはシリコン/ゲルマニウム
合金をイオン材料としたEHDイオン源を用いること
で、これから得られるFIBを試料に照射しても、試料
やその製造ラインに電気的な汚染を与えることはない。
また、イオンビームが照射するイオン光学系部品、例え
ばビーム制限絞りがシリコンやゲルマニウム板である
と、イオンスパッタによって生じた粒子が試料に付着し
ても、電気的影響はない。
【0029】集束イオンビームを試料に照射することに
より、試料やその製造ラインにコンタミネイションを与
えること無く試料に微細加工を施したり、試料表面を観
察したり、または集束イオンビーム照射によって生じる
試料からの信号を利用して分析や計測することで試料自
身またはその製造来歴を検査する事ができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)本実施例1と実施例2では、集束イオンビ
ームの発生源としてゲルマニウム単体をイオン材料とし
たゲルマニウム液体金属イオン源(以下、Ge−LMI
Sと略記)と、これを用いたシリコンウエハ検査装置に
ついて説明する。
【0031】まず、本検査装置に搭載するGe−LMI
Sの全体構成を図2に示す。図2において、1は針状電
極(エミッタとも言う)、3は溜め部(リザーバとも言
う)、7、7’は導線(フィラメントとも言う)、8は
引出し電極である。
【0032】エミッタ1はエミッタ支持端子2に固定さ
れ、リザーバ3を貫通して設置されている。リザーバ3
内にはイオン材料(本実施例ではゲルマニウム単体)4
が充填され、絶縁性の座5に固着された電流導入端子
6、6’を通して導入される電流によってフィラメント
7、7’、リザーバ3が加熱され、リザーバ3内のゲル
マニウム4が溶融状態になりエミッタ1先端に達する。
ここで、引出し電極8にエミッタ1電位に対して負の高
電圧(電源などは図示せず)を印加することで、エミッ
タ1先端の溶融ゲルマニウム4はイオン9となって放出
される。
【0033】エミッタ1の具体的形状は、シャフト径
0.25mm、先端半径50°、先端曲率半径約2μm
の針状で、リザーバ3は内径0.7mm、外径1.0m
m、高さ2mmの円管状である。エミッタとリザーバの
材質は前節で詳述したように、通常よく用いられている
タングステンではなく、いずれも炭化タングステン(W
C)である。また、直径0.1mmのフィラメント7、
7’もWCからなる。また、座5はアルミナセラミック
製である。
【0034】動作温度(リザーバ温度)は950℃から
970℃以内に設定することで長時間動作が期待でき
る。1000℃以上の動作温度にすると、イオン材料の
蒸発が激しく、寿命の短命化や絶縁物への付着による絶
縁破壊を生じ適切ではない。逆に、950℃以下ではエ
ミッタ先端のゲルマニウムが凝固し、これも安定イオン
放出を阻害する。
【0035】本イオン源は、イオン材料にGe単体を
用いたため一次イオンビーム内に重金属、ドーパント元
素イオンを含むことはなく、試料面への重金属、ドーパ
ント元素の汚染を除去したこと、エミッタ、リザーバ
材に炭化タングステンを用いいたため溶融Geとの反応
を軽減し、長寿命化が実現したことで、引いてはイオン
源の交換までの時間が長くなった、という利点を有す
る。
【0036】(実施例2)ここでは、実施例1に示した
Ge−LMISを搭載したSiウエハ検査装置の実施例
を図1を用いて説明する。
【0037】最大加速電圧30kVのFIB装置10に
本発明によるGe-LMIS11を搭載した。12はGe-
LMISのエミッタ、13は引出し電極を示し、FIB
光学系は、イオン源から放出したイオンの拡がりを制限
するビーム制限アパチャ14、集束レンズ15、1
5’、電場と磁場を重畳したE×B質量分離器(ウィー
ンフィルタ)16、絞り17、偏向器18などから成
る。試料台19上の試料20にGe-FIB21を照射
し、照射地点から放出した二次電子22を二次電子検出
器23に取り込み、Ge-FIB21の偏向とCRT(図
示せず)の走査を同期させることでCRT上にGe-FI
B21走査領域の二次電子像を描かせることができる。
【0038】本発明による装置の特徴の一つは、ビーム
制限アパチャ14、絞り17はシリコン板で作成したこ
とにある。Ge−LMIS11から放出したGeイオン
がイオン光学部品、特に、ビーム制限アパチャ14、絞
り17を照射し、そこから生じる二次粒子、二次イオン
が試料に到達して汚染源となるためである。したがっ
て、従来アパチャなどに頻繁に用いられていたモリブデ
ンやタングステンは用いず、シリコン板を用いた。シリ
コン板のほかに、炭素板、炭化シリコン板についても同
様の効果を示した。
【0039】このような構成のFIB照射系でGeイオ
ンビームを集束させ、二次電子像の分解能から70nm
程度のビーム径に集束されていることが明らかになっ
た。
【0040】更に、試料は製造ラインを流れるウエハに
対して、ラインから随時サンプリングでき、バルブ2
4、24’で仕切られた試料室25に搬入、排出できる
構成である。このため製造ライン内で検査でき、検査か
ら工程条件の修正までのターンアラウンド時間の節約と
いう効果をもたらした。
【0041】以下、このSiウエハ検査装置を用いた検
査例を説明する。
【0042】検査内容は、多層配線間の絶縁層の形成が
所定の厚さを有しているかを確認することである。多層
配線構造を正確に動作させるには、配線間の絶縁膜が所
定の膜厚を有し、絶縁耐圧を示すことが重要課題の一つ
である。しかし、検査対象としたデバイスでは、この絶
縁膜形成の再現性が悪く、時折、所定膜厚より薄いため
に配線間でリークを起こす事故が発生し、製品歩留の悪
化をもたらしていた。
【0043】そこで、製造ラインをながれるシリコンウ
エハを無作為に抽出し、シリコンウエハ上で、予め決め
られた検査用デバイス内の特定箇所にGe-FIBを照
射して、断面を形成して観察した。図3はシコンウエハ
面の一部にFIBを照射している様子を立体的に示した
図である。Ge-FIB30の走査により、一辺が約5
μm、深さ約5μmの矩形穴31を形成し、3層配線の
断面(矩形穴の側面)を、FIB照射によって得られる
二次電子像によって観察、検査した。32は第1層配
線、33は第2層配線、34は第3層配線、35は第1
層間絶縁膜、36は第2層間絶縁膜、37は表面保護膜
であり、第1配線32と第2配線33が絶縁され、第2
配線33と第3配線34が上下関係に接続してことが観
察できる。第1配線32と第2配線32の間の絶縁層3
5と第2配線33に注目し、特にこの部分を拡大して観
察した様子を図4に示す。図4から絶縁層35の上面が
平坦でないため、第2配線33の一部(A点)が第1配
線のB点に接近していることが観察でき、このAB間で
耐圧が低下していたことが明らかになった。この操作を
1ウエハについて10箇所の検査用デバイスについて行
なった結果、全点が同じ傾向を示すため、第1層間絶縁
膜35の平坦化プロセスの条件に修正を施した。プロセ
ス条件の修正後に同様の検査を行なった結果、検査箇所
の全点が所定の寸法、耐圧を満たし、そのウエハ及びそ
のロットを良品と判断して次工程に回した。
【0044】このような検査方法により、多層配線形成
工程における不良品をいち早く検出することができ、最
終製品の歩留向上に大きく寄与した。
【0045】本装置は、一次イオンビーム照射系のイ
オン源にGe−LMISを搭載することでイオン源から
の重金属、ドーパント元素イオンの放出を除去できたこ
と、イオン光学系内のパーツ、特に、ビーム制限アパ
チャ、絞りにシリコン材を用いることでイオンビーム照
射による重金属などの二次粒子の発生を除去したことで
不純物汚染を回避できたこと、試料は製造ラインを流
れるウエハに対して、ラインから随時サンプリングでき
試料室に搬入、排出できる構成であるため製造ライン内
で検査でき、ターンアラウンド時間の節約という効果を
もたらした。
【0046】本実施例では、一次イオンビームはGe-
FIBを用いたが、Si-FIBでも良く、また、Si-
Ge合金をイオン材料としてSiとGeの混合ビームを
用いても良い。また、検査内容は、今回は多層配線部の
断面観察について説明したがこれに限らず、電子ビーム
プロービングのためのコンタクトホールの形成、表面配
線の短絡部の切断などに用いてもよいことは言うまでも
ない。
【0047】また、本実施例では、試料はSiウエハで
あったため、Ge-LMISを用い、更に、Ge-FIB
が通過するイオンビーム照射系のアパチャにはSi板を
採用したが、試料が他の材料の場合、イオン源やアパチ
ャ材を交換する。例えば、試料がガリウムヒ素(GaA
s)の場合、イオン源はGa-LMISを、イオンビー
ム照射系のアパチャにはSb板を採用しても差し支えな
い。
【0048】(実施例3)本実施例は、Arガス電界電
離イオン源(以下、Ar−FISと略記)を二次イオン
質量分析装置(以下、SIMSと記載)に搭載した例で
ある。図5を用いて説明する。二次イオン質量分析装置
40自体の基本構成は、従来からあるFIB光学系を擁
する一次イオンビーム照射系41、試料室42、二次イ
オン分析部43からなるが、イオン発生部がAr−FI
Sであることに最大の特徴を有する。一次イオンビーム
照射系41はAr−FIS44、集束レンズ45、4
5’、E×B質量分離器46、アライナ47、偏向器4
8、バルブ49、49’などからなる。二次イオン分析
部43には四重極質量分析計を設置した。勿論、扇型磁
場を有する質量分析計でも問題はない。50はアルゴン
ガスを貯溜されたガスタンク。51はエミッタ52を冷
却するための冷却手段である。
【0049】イオン源44で電界電離されたアルゴンガ
スは、集束レンズ45、45’で集束され、試料53に
照射される。照射部分から二次イオン54が放出され、
これを二次イオン分析部43で質量分析し、試料表面近
傍の組成分析ができる。
【0050】従来のFIB照射系を持つSIMS装置は
一次イオンビーム種がGaであったため、一度分析した
試料を再び半導体製造ラインに復帰させることがライン
の汚染の立場からできなかったことと、分析中(ビーム
照射中)にガリウム液滴が分析部に堆積し、分析結果を
信頼性の無いものにするという問題点を有していた。
【0051】しかし、本発明によるAr−FIS搭載S
IMSを用いることで、分析後の試料面をガリウムなど
金属汚染することなく製造ラインに復帰させることがで
き、また、分析中に一次イオンビームが分析データに影
響することがないので、半導体素子製造のインラインで
の信頼性ある分析装置として用いることができる。更
に、分析感度はGa-FIBと大きな違いはない。
【0052】本実施例でのSIMSは、実施例2と同
様、試料は製造ラインを流れるウエハに対してラインか
ら随時サンプリングでき、試料室に搬入・排出できる構
成であるため製造ライン内で検査でき、ターンアラウン
ド時間の節約という効果をもたらした。
【0053】(実施例4)本実施例4は、電気流体力学
的(エレクトロハイドロダイナミック)ゼノンイオン源
(以下、Xe-EHDイオン源と略記)を搭載した極微
小部の表面異物除去装置について説明する。
【0054】最近の半導体デバイス製造におけるクリー
ン化技術は高度になってきたが、微塵埃などの完全なる
除去は望めず、それらの混入による不良デバイスの発生
は避け難い。特に、混入した微塵埃が絶縁層内であった
り、配線間にまたがっていると、デバイス動作に致命的
支障を来たす。特に、超大型コンピュータに内蔵される
ULSIのように、単品で作成されるがために単価が非
常に高額なデバイスについては、上記のような微塵埃の
ための配線短絡などは決して許されない。従って、この
ような欠陥を早急に見つけ、かつ、その場で対処できる
装置が望まれていた。
【0055】本実施例で示すXe-EHDイオン源を搭
載した表面異物除去装置は、エッチングや膜形成等の各
プロセス終了後に、ウエハ表面異物検査装置によって表
面に付着した微小異物を検出し、特に従来の方法では除
去できにくかった異物について、Xe-FIB照射によ
る特定領域のスパッタエッチングを施し、微塵埃を除去
する装置である。
【0056】図6(a)は表面異物除去装置の概略横断
面図で、上方から見た図である。60はイオン源、61
は集束イオンビーム照射系、62は試料、63は二次電
子検出器である。試料台64はデバイス製造ラインから
随時、バルブ65を介して搬入・搬出ができる。集束イ
オンビーム照射系61によって集束されたXe-FIB
66は、試料62に照射される。
【0057】イオン源の概略縦断面を図6(b)に示
す。イオン源60の形式はEHDイオン源である。供給
口67導入された液体Xe68はリザーバ69に貯溜さ
れ、その一部はキャピラリ70を通り先端に至る。キャ
ピラリ70中には電界を集中させるためのエミッタ71
が貫通して設置されている。リザーバ69内の液体Xe
68の冷却維持方法は、供給口72から冷却槽73内に
液体窒素74に供給し、熱伝導率のよいサファイア75
によって結合したリザーバ69を熱伝導により低温が維
持される。液体Xe68はエミッタ69に至り、引出し
電極76によって形成された高電界によりエミッタ69
先端においてEHDモードで電離される。
【0058】液体XeをEHDイオン源モードでイオン
放出した例はこれまでにない。
【0059】以下、本発明による装置の適用例を示す。
ここで示す試料は超大型コンピュータに搭載されるSi
-ULSIである。図7(a)は上記ウエハ80表面の
配線81、81’に異物82が付着した部分の拡大図で
ある。この試料は、異物82が導電性であるために配線
81、81’が短絡を起こしていた。
【0060】異物を除去するために、まず、上記試料の
表面観察は表面異物検査装置(図示せず)によって行な
い、異物が発見されると、その正確な位置情報を記憶
し、本実施例の表面異物除去装置内に入れる。異物は試
料台を自動制御することで、イオンビーム照射位置に来
るよう移動できる。次に、低電流のXe-FIB83を
異物よりやや広い領域に照射し、この時放出される二次
電子によって試料表面を観察し、異物82を確認する。
この時の異物82は直径約1μmの球形であった。Xe
-FIB83の試料電流を高め、異物82を覆う領域を
走査した。約10分間の照射によって、図7(b)のよ
うに試料表面はFIB照射による照射跡84は若干残る
ものの、上記異物は完全に除去でき、配線81、81’
間の短絡はなくなり、両配線間の耐圧は復帰した。
【0061】このFIBが不活性ガスの一種であるXe
であるため、FIB照射による試料表面の汚染は無いの
が最大の利点である。
【0062】この装置は上に示した異物除去の他に、表
面に形成された薄い酸化膜を除去することもでき、走査
型電子顕微鏡での観察や、FIBによる表面観察の際に
明確なコントラストで観察することにも利用できる。
【0063】(実施例5)本実施例5では、FIBの照
射地点周辺に有機金属ガスを吹き付け、FIBとガスと
の反応で、ガス中の金属が基板に堆積するさせる、所
謂、FIBアシステッドデポジション(以下、FIBA
Dと略記)を利用する配線修正装置について説明する。
本実施例では、イオン材料がSi単体であるLMISを
用いてSi-FIBを形成し、このSi-FIBと有機金
属ガスの組み合わせでタングステン(W)配線を形成し
た。
【0064】FIBADのよく知られた例は、完成に近
い半導体デバイスに対して、配線のデバッグとしてヘキ
サカルボニルタングステン(W(CO)6)ガスとGa-F
IBを用いてW配線を堆積させる例がある。つまり、所
定のプロセスを経て作成されたデバイスの中で、回路設
計ミスなどによる部分的不良が生じ、所望の動作をしな
いデバイスに対して配線をつなぎ変える手法、所謂、配
線修正である。FIBADが適用されるまでのデバッグ
では、新たにフォトマスクマスクを作り直し、再度同じ
プロセスを経て作り直されていたため、1度デバッグす
るには1ヶ月以上もの時間を要し、完成までに多大の時
間と費用を必要としていた。一方、FIBADを用いる
と、不良箇所のみを修正するため、修正には数時間で済
み、時間とコストの面から多大の短縮をもたらした。
【0065】しかし、これまでのFIBADには致命的
問題を抱えていた。つまり、修正されたデバイスの動作
寿命が短いことである。原因は、デバッグ時に新たな配
線を有機金属ガスとGa-FIBを用いて金属を堆積さ
せていたため、この時、Gaがデバイス表面に付着し、
これがSiに対するアクセプタとして働き、長期間に電
気的劣化をもたらした為である。つまり、一次イオンビ
ーム種に問題があった。
【0066】そこで、従来のGa-LMISに替えてS
i-LMISを用いた。Siは基板と同元素であるた
め、電気的汚染を伴わないという最大の利点を有してい
る。従来、LMISからSiイオンを放出させるには、
Au-Si合金を用いることで、低融点でSiイオンを
得ることができるため盛んに用いられていた。しかし、
この方法ではイオン材料中にAuが含有しているため、
Auが熱蒸発などによってSiデバイスプロセスに対し
て重金属汚染源となり、市販するデバイスの製作や検
査、修正などには応用することができなかった。
【0067】そこで、本実施例ではイオン材料としてS
i単体を採用した。溶融Siは非常に活性で、従来のエ
ミッタ材であるタングステンとは極めて迅速に反応し、
エミッタを破損させ、イオン放出を短時間で停止させる
という問題を抱えていたが、本実施例では、エミッタお
よびリザーバに炭化タングステンを採用することで、溶
融Siとの反応を軽減して、累積500時間以上の長時
間運転を実現した。
【0068】実際にSi-FIBによるW配線を行な
い、Siデバイスのデバッグを行なった。Wの堆積効率
を比較すると、従来のGa-FIBの場合と同程度であ
った。さらに、Ga-FIBによる修正デバイスの寿命
を比較するとSi-FIBによるものは、修正後約3年
経過しても問題を起こすことなく動作し続け、従来のG
a-FIBによる修正デバイスの少なくとも約3倍以上
の寿命を持つことがわかった。つまり、FIB種がドー
パントとして働かないためデバイスに電気的な汚染を与
えることが無くなったためである。
【0069】本実施例の装置を用いることにより、重金
属汚染が生じないことと、FIB種がドーパントとして
働かないため、これまで製造ライン外で行なわれていた
デバイス修正が、製造ライン内で行なうことができ、デ
バイス完成までの時間短縮がなされ、かつ、修正された
デバイスの寿命を延ばすことができた。
【0070】ここでは、完成に近いパターニングされた
デバイスの修正について説明したが、シリコンウエハに
ついても同様の操作ができる。
【0071】また、Si-LMISに関しては、エミッ
タ、リザーバ材として炭化ケイ素、窒化ケイ素を用いて
も同様の効果を示した。
【0072】実施例1から5は、本発明の僅かな例に過
ぎない。本発明の趣旨は、一次イオンビーム種そのもの
による汚染や、一次イオンビーム照射によって生じるイ
オン光学部品の微塵埃の発生を抑えた検査方法および装
置を提供することであって、集束レンズ、偏向器など光
学部品の個数や配列などはビーム集束性や試料電流の増
加などの観点から、種々の改変が可能であることは周知
である。また、イオン源の種類と一次イオンビーム照射
系の組合せについても、本実施例で示した組合せのみで
はなく、加工効率、分析感度などの点で許容できるな
ら、他の組合せでも良いことは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】本発明による、検査方法およびその装置
によって、 ゲルマニウムやシリコン単体、もしくはそれらの合金
をイオン材料とした液体金属イオン源により、一次イオ
ンビーム種による重金属やドーパントの汚染なしにシリ
コンウエハやデバイスを検査することができる。
【0074】不活性ガス種、特に、ネオン、クリプト
ン、アルゴン、ゼノン、窒素イオン材料とした電界電離
ガスイオン源やEHDイオン源により、一次イオンビー
ム種による重金属、アルカリ元素試料に対するドーパン
トなどの汚染なしにウエハやを検査することができる。
【0075】一次イオンビーム照射系の中で特に、イ
オンビームによって直接照射される部品を、シリコン、
ゲルマニウム単体、もしくはそれらの炭化物、窒化物で
作成したことにより、集束イオンビーム形成時の二次的
な汚染物の発生を大幅に低減することができる。
【0076】シリコン半導体プロセスにおいて、イン
ラインでシリコンウエハやデバイスの微細加工、局所領
域の組成分析などの検査ができるウエハ検査装置、二次
イオン質量分析装置、配線修正装置、透過型電子顕微鏡
用試料作成装置を提供することができる。
【0077】シリコンウエハやデバイス自身、および
製造工程の来歴の検査をシリコン半導体プロセスライン
においてできるため、不良箇所の修理や、製造工程の条
件変更などが即座に対応でき、不良発見から対応までの
ターンアラウンドタイムが大幅に削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるゲルマニウム液体金属
イオン源を搭載したシリコンウエハ検査装置を説明する
ための概略構成図である。
【図2】図1に示したシリコンウエハ検査装置に搭載し
たゲルマニウム液体金属イオン源を説明するための概略
構成図である。
【図3】本発明のシリコンウエハ検査装置の効果を示す
ために、ゲルマニウム集束イオンビームによってウエハ
上に矩形孔を形成している様子を示す図ある。
【図4】図3における断面の拡大断面であり、本発明の
ウエハ検査装置によって発見された配線間耐圧不良の原
因を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例である、アルゴン電界電離ガ
スイオン源を搭載したインライン二次イオン質量分析装
置を説明するための概略構成図である。
【図6】(a)は本発明の一実施例である、ゼノンEH
Dイオン源を搭載した表面異物除去装置を、(b)は
(a)に用いたゼノンEHDイオン源を説明するための
概略断面図である。
【図7】(a)は本発明による表面異物除去装置の効果
を説明するために注目したデバイス表面に付着した異物
を示す図であり、(b)は本発明による表面異物除去装
置の効果を示すために、ゼノン集束イオンビームによっ
て異物を除去した後の様子を示す図である。
【符号の説明】
1、12、52、67、71…エミッタ、2…エミッタ
支持端子、3、65、69…リザーバ、4…イオン材
料、5…絶縁性座、6、6’…電流導入端子7、7’…
フィラメント、8、13、76…引出し電極、9…イオ
ン、10…FIB装置、11…ゲルマニウム液体金属イ
オン源、14…ビーム制限アパチャ、15、15’、4
5、45’…集束レンズ、16、46…E×B質量分離
器、17…絞り、18、48…偏向器、19、64…試
料台、20、62、68、73…試料、21、30…ゲ
ルマニウム集束イオンビーム、22…二次電子、23、
63…二次電子検出器、24、24’、49、49’、
65…バルブ、25、42…試料室、31…矩形穴、3
2…第1層配線、33…第2層配線、34…第3層配
線、35…第1層間絶縁膜、36…第2層間絶縁膜、3
7…表面保護膜、40…二次イオン質量分析装置、41
…一次イオンビーム照射系、43…二次イオン分析部、
44…アルゴンガス電界電離イオン源、47…アライ
ナ、50…ガスタンク、51…冷却手段、60…イオン
源、61…集束イオンビーム照射系、66、83…ゼノ
ン集束イオンビーム、67、72…供給口、68…液体
ゼノン、70…キャピラリ、73…冷却槽、74…液体
窒素、75…サファイア、80…ウエハ、81、81’
…配線、82…異物、84…照射跡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/31 9172−5E 49/26 4230−5E

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束イオンビームを試料に照射して、該試
    料上に新たな構造を形成することによるか、もしくは上
    記集束イオンビーム照射による上記試料からの信号を得
    ることによって上記試料自身またはその製造来歴を検査
    する方法であって、上記集束イオンビームは上記試料ま
    たは試料の製造ラインに対するコンタミネイションを発
    生しないイオン源および集束イオンビーム照射系によっ
    て形成されることを特徴とする検査方法。
  2. 【請求項2】集束イオンビームを試料に照射して、該試
    料に微細加工を施すか、もしくは集束イオンビーム照射
    による上記試料からの信号を得て上記試料の観察、分析
    または計測の少なくともいずれかを施すことによって、
    上記試料自身またはその製造来歴を検査する検査方法で
    あって、上記集束イオンビームは上記試料または試料の
    製造ラインに対するコンタミネイションを発生しないイ
    オン源および集束イオンビーム照射系によって形成され
    ることを特徴とする検査方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の検査方法における試料上へ
    の新たな構造の形成、または請求項2記載の検査方法に
    おける集束イオンビーム照射による微細加工が、集束電
    子ビームによる観察もしくは分析に先立つ工程であるこ
    とを特徴とする検査方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の検査方
    法において、上記集束イオンビームが特に、上記試料ま
    たは試料の製造ラインに対して電気的汚染となる重金属
    元素またはアルカリ金属元素、または試料に対するドー
    パントとなる元素を発生しないイオン源および集束イオ
    ンビーム照射系によって形成されることを特徴とする検
    査方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の検査方
    法において、上記集束イオンビームが特に、不活性ガス
    イオンビームもしくは窒素イオンビームであることを特
    徴とする検査方法。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載の検査方
    法において、特に、上記試料がシリコンウエハもしくは
    シリコンデバイスであることを特徴とする検査方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の検査方法において、前記集
    束イオンビームが特に、集束シリコンイオンビーム、集
    束ゲルマニウムイオンビームのいずれかであることを特
    徴とする検査方法。
  8. 【請求項8】請求項2または3に記載の検査方法におい
    て、上記微細加工が特に、集束イオンビームの照射によ
    るスパッタリング現象を利用した微細凹部形成か、上記
    集束イオンビームと反応性ガスの照射による集束イオン
    ビームアシステッドエッチングを利用した高速凹部形成
    か、上記集束イオンビームと有機ガスの照射による集束
    イオンビームアシステッドデポジションを利用した膜形
    成か、試料表面の異物除去のための表面クリーニングか
    のうちの少なくともいずれか一つであることを特徴とす
    る検査方法。
  9. 【請求項9】請求項2記載の検査方法において、前記試
    料上の観察が、特に前記集束イオンビームの照射時に生
    じる二次電子、二次イオン、励起光の何れかを検出する
    ことによる観察であることを特徴とする検査方法。
  10. 【請求項10】請求項2記載の検査方法において、前記
    集束イオンビーム照射による試料からの信号を得て行な
    う分析が、特に集束イオンビーム照射によって放出した
    二次イオンを質量分離して試料の組成分析を行なう二次
    イオン質量分析であることを特徴とする検査方法。
  11. 【請求項11】請求項2または3に記載の検査方法にお
    いて、上記微細加工が、特に、試料断面の構造を集束イ
    オンビームもしくは集束電子ビームで観察するための断
    面作成加工であることを特徴とする検査方法。
  12. 【請求項12】請求項3記載の検査方法において、集束
    電子ビームによる観察もしくは分析に先立つ工程が、特
    に、試料表面下の構造を露出させるための集束イオンビ
    ーム照射による断面作成加工であり、集束電子ビームに
    よる観察が集束電子ビーム走査による上記表面下の構造
    の観察であることを特徴とする検査方法。
  13. 【請求項13】請求項3記載の検査方法において、集束
    電子ビームによる観察もしくは分析に先立つ工程が、特
    に、試料表面下の構造を露出させるための集束イオンビ
    ーム照射による断面作成加工であり、集束電子ビームに
    よる分析が該集束電子ビーム照射によって試料から生じ
    るオージェ電子またはX線を検出して試料の構成元素を
    明らかにすることを特徴とする検査方法。
  14. 【請求項14】請求項3記載の検査方法において、集束
    イオンビーム照射による微細加工が、特に、上記試料の
    特定箇所の切片を作成するための加工であり、集束電子
    ビーム透過による該薄片の観察に先立つ工程であること
    を特徴とする検査方法。
  15. 【請求項15】請求項1または2に記載の検査方法にお
    いて、特に、集束イオンビームを照射による試料から得
    られる信号によって、試料構造と比較して、上記試料の
    構造に対する良、不良を判定する工程を伴うことを特徴
    とする検査方法。
  16. 【請求項16】半導体製造ラインを流れるウエハまたは
    デバイス、またはそれら製造ラインに対してコンタミネ
    イションを発生しないイオン源およびイオンビーム照射
    系によって形成された集束イオンビームを上記ウエハま
    たはデバイスに照射して、上記ウエハまたはデバイス自
    身またはその製造来歴を検査する方法であって、上記検
    査後、上記ウエハまたはデバイスを半導体製造の次工程
    に送るか、廃棄するかの判断を下す工程を伴うことを特
    徴とする検査方法。
  17. 【請求項17】請求項15記載の検査方法において、上
    記試料の構造に対する良、不良を判定する工程が、特
    に、集束イオンビームもしくは集束電子ビームの照射に
    よって得た上記ビームの照射部の二次電子像と、予めコ
    ンピュータに登録した所期構造パターンとの比較からな
    ることを特徴とする検査方法。
  18. 【請求項18】請求項15記載の検査方法において、上
    記試料の構造に対する良、不良を判定する工程が、特
    に、集束イオンビームもしくは集束電子ビームの照射に
    よって得た上記ビームの照射部の組成分布と、予めコン
    ピュータに登録した所期構造組成パターンとの比較から
    なることを特徴とする検査方法。
  19. 【請求項19】イオン源と、該イオン源から放出したイ
    オンを集束イオンビームに形成して照射する集束イオン
    ビーム照射系と、試料を保持する試料台と、該試料への
    上記集束イオンビーム照射によって試料自身または試料
    製造来歴を検査する検査手段から構成された検査装置で
    あって、特に、上記イオン源が上記試料または試料製造
    ラインに対してコンタミネイションとならない元素をイ
    オン材料とすることを特徴とする検査装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の検査装置において、特
    に、更に上記集束イオンビーム照射系が集束イオンビー
    ム形成時に上記試料または試料製造ラインに対してコン
    タミネイションとなる元素を発生しない集束イオンビー
    ム照射系で構成されたことを特徴とする検査装置。
  21. 【請求項21】請求項19または20のいずれかに記載
    の検査装置において、上記イオン源が特に、ネオン、ク
    リプトン、アルゴン、ゼノン、窒素のうちのいずれかを
    イオン材料とする電界電離型ガスイオン源または電気流
    体力学的イオン源であることを特徴とする検査装置。
  22. 【請求項22】請求項19記載の検査装置において、上
    記試料が特に、シリコンウエハまたはシリコンデバイス
    であることを特徴とする検査装置。
  23. 【請求項23】請求項21記載の検査装置において、上
    記イオン源は特に、シリコン単体、ゲルマニウム単体、
    シリコン/ゲルマニウム合金のうちの何れかをイオン材
    料とする電気流体力学的イオン源であることを特徴とす
    る検査装置。
  24. 【請求項24】請求項19記載の検査装置において、上
    記集束イオンビームの直接照射を受けるイオンビーム照
    射系の部品が、特に試料の主構成元素もしくは周期律表
    によって作成されているか、被覆されていることを特徴
    とする検査装置。
  25. 【請求項25】請求項24記載の検査装置において、上
    記試料が特に、シリコンウエハまたはシリコンデバイス
    であり、かつ上記イオンビーム照射系部品のうち特にビ
    ーム絞りが、シリコン単体、ゲルマニウム単体、もしく
    はそれらの炭化物、窒化物、酸化物のいずれかで作成さ
    れていることを特徴とする検査装置。
  26. 【請求項26】請求項19記載の検査装置において、上
    記検査手段が特に、観察手段、分析手段、計測手段のう
    ちの少なくとも1つであることを特徴とする検査装置。
  27. 【請求項27】請求項26記載の検査装置において、上
    記観察手段が、集束イオンビーム照射によって放出され
    る二次電子を捕らえる二次電子検出器、二次イオンを捕
    らえる二次イオン検出器の少なくともいずれかと、CR
    Tとから構成され、集束イオンビーム照射位置の外観を
    二次電子像または二次イオン像で映像化する手段である
    ことを特徴とする検査装置。
  28. 【請求項28】請求項18から22の何れかに記載の検
    査装置において、上記集束イオンビームを照射される特
    定箇所の微細加工手段、観察手段、分析手段、計測手段
    のうちの少なくとも1つの手段、上記集束イオンビーム
    を照射部からの信号での製造来歴の良、不良を判断する
    手段、上記試料を再び製造ラインに戻す、または製造ラ
    インから除外する手段から構成されたことを特徴とする
    検査装置。
  29. 【請求項29】請求項19から22のいずれかに記載の
    検査装置において、上記試料室に上記試料を大気に曝す
    ことなく移動できる通路を有し、集束イオンビーム照射
    による検査工程の前工程もしくは後工程、またはそれら
    両工程を実行する装置と結合した構造であることを特徴
    とする検査装置。
  30. 【請求項30】請求項19から29のいずれかに記載の
    検査装置において、集束イオンビームを照射した試料を
    大気に曝すことなく電子ビームが照射できる電子ビーム
    照射系を備えたことを特徴とする検査装置。
  31. 【請求項31】請求項19から30のいずれかに記載の
    検査装置が、特に、試料表面に付着した異物を集束イオ
    ンビームによって除去することを特徴とする表面異物除
    去装置。
  32. 【請求項32】請求項19から30のいずれかに記載の
    検査装置が、特に、フォトマスク上のパターンを検査
    し、必要に応じてパターンの追加、除去を行なうことを
    特徴とするマスク修正装置。
  33. 【請求項33】請求項18から30のいずれかに記載の
    検査装置が、特に、集束イオンビームによってデバイス
    上の回路を検査し、必要に応じて破線の短絡部、断線
    部、欠落部の修正を行なうことを特徴とする配線修正装
    置。
  34. 【請求項34】請求項18から30のいずれかに記載の
    検査装置が、特に、デバイス上の故障回路を分離するた
    めにデバイス上に予め設けたヒューズを集束イオンビー
    ムによって切断するヒューズ切断装置。
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