JPH07161322A - エレクトロスプレイ型イオン源及びこれを用いた集束イオンビーム装置 - Google Patents

エレクトロスプレイ型イオン源及びこれを用いた集束イオンビーム装置

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JPH07161322A
JPH07161322A JP5305162A JP30516293A JPH07161322A JP H07161322 A JPH07161322 A JP H07161322A JP 5305162 A JP5305162 A JP 5305162A JP 30516293 A JP30516293 A JP 30516293A JP H07161322 A JPH07161322 A JP H07161322A
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ion source
ionic material
sample
liquid
ion
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JP5305162A
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English (en)
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Kaoru Umemura
馨 梅村
Minoru Sakairi
実 坂入
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】各種不活性ガスや酸素、窒素などのイオンを高
輝度に放射するエレクトロスプレイ型イオン源と、これ
を搭載した集束イオンビーム装置を実現し、上記イオン
材料による集束イオンビームによって、半導体などの表
面の微小領域に汚染を与えることなしに微細加工、分
析、あるいは計測を行う方法を確立する。 【構成】断熱性の真空容器28の中にある冷却槽10の
中に設けられ、低温に保持されたイオン材料槽4内に不
活性ガスや酸素、窒素などの液体イオン材料1を充填
し、貯溜部5のキャピラリ6の先端とそれに対向する引
出し電極19との間に高電圧を印加することによって、
イオン材料1を荷電液滴20として引き出し、さらにキ
ャリアガス3の噴射によってさらに小さなクラスタイオ
ンとして、集束イオンビーム系内に放射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体のイオン材料をイ
オン化させるエレクトロスプレイ型イオン源に係り、特
に、酸素、窒素、不活性ガスなどの気体を液体化してイ
オン化するイオン源と、このイオン源を用いた半導体素
子加工用の集束イオンビーム装置や材料分析に用いる二
次イオン質量分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】はじめに、エレクトロスプレイ型イオン
源(以下、ESPイオン源と略記)の動作原理につい
て、図2を用いて説明する。
【0003】まず、試料溶液30を、シリンジ31など
で金属製キャピラリ32に導入する。通常の溶液の流量
は、数μl/分から数十μl/分程度である。この時、金
属製キャピラリ32と対向電極33との間に数kVの電
圧を印加すると、溶液はキャピラリ32先端でコーン状
になり、その先端から液滴34が噴霧される。この時、
液滴34は強電場によって荷電液滴となる。これら荷電
液滴はレイレーリミット(Rayleigh limit)と呼ばれ
る大きさまで分解するが、生成した微小液滴はその最大
直径が数μmから数十μm程度とまだかなり大きいの
で、乾燥したヘリウムあるいはアルゴン等の純粋な不活
性ガス35を、生成した微小液滴34に向けて吹き付け
気化を促進させ、同時にクラスタイオン化させる。ここ
で、微小液滴34に照射する不活性ガス35をキャリア
ガスとも呼ぶ。生成したクラスタイオン36は、さら
に、第2キャピラリ37とスキマー38などを通過し
て、最終的にはビーム集束系40に導入される。このE
SPイオン源のイオン化が生じるイオン化室41は大気
圧に近いのが特徴で、42,43などの真空ポンプによ
って差動排気され、高真空の分析部へ導かれる。
【0004】次に、ESPイオン源の従来応用例とし
て、上記ビーム集束系40として質量分析計を設置する
組合せがある。質量分析計の磁場掃引によって、磁場強
度に対応した質量のイオンが検出器に到達して、質量ス
ペクトルが得られる。この組合せで、極微量の溶液の成
分分析が可能となり、従来、高分子溶剤の質量分析によ
く用いられ、非常に大きな分子量(例えば500,00
0)の溶液もイオン化させている。また、イオンに与え
られるエネルギーが低いので、イオンの分裂が生じたと
しても非常に少なく、生化学分野や、熱的に不安定な分
子のイオン化によく用いられてきた。この質量分析のた
めのエレクトロスプレイ型イオン源については、特公平
4−3622号公報の『質量スペクトル分析イオンの形
成方法および装置』(公知例1)に開示されている。
【0005】ESPイオン源の動作原理は電気流体力学
的(EHD)イオン源と類似であるが、イオン化室の
圧力が大気圧に近いこと、イオン材料である液体が背
圧によって徐々に高電界領域に導入されること、がEH
Dイオン源と異なるところである。ESPイオン源に関
して説明した論文として、例えば、シー・エム・ホワイ
トハウスらが論文集『アナリティカル・ケミストリ』の
第57巻、(1985年)第675頁から第679頁に
記載した『エレクトロスプレイ・インタフェイス・フォ
ア・リクイッド・クロマトグラフス・アンド・マス・ス
ペクトロメータ』と題する論文がある(C.M.White
house et.al.“Electrospray Interface for Liq
uid Chromatographs and Mass Spectrometers”Ana
liticalChemistry,Vol.57,(1985)675〜
679)(公知例2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ESP
イオン源はもっぱら生化学分野での高分子溶液の質量分
析に利用されているが、ESPイオン源から放出された
イオン自身が分析されるだけであり、ESPイオン源か
らの放出イオンをビーム状に成形し、これを積極的に加
工や分析に利用しようという試みは、なされていないの
が現状である。更に、このESPイオン源を用いて、原
子量が100以下の元素、特に、不活性ガス元素や窒
素、酸素などを液化してイオン化する試みはいまだなさ
れておらず、勿論、これらの放出イオンをビーム化し、
イオンビームとして積極的に利用しようとする試みは未
だにない。
【0007】一方、アルゴンなど不活性ガス種を集束イ
オンビーム化し、デバイスやウエハの局所領域を汚染を
伴わずに加工や分析、計測のできるプローブとして使い
たいという要望は非常に強くある。しかし、それを満足
するイオン源はなく、他のイオン種で代用するか、ある
いは、デュオプラズマトロン型イオン源のように電流密
度の低いイオンビームで代用せざるを得なかった。
【0008】一方、集束イオンビームに成形できるイオ
ン源として、液体金属イオン源や電界電離ガスイオン源
が周知である。しかし、液体金属イオン源では、不活性
ガス、さらに、酸素や窒素などガス種のイオンは、原理
的に発生させることができない。また、電界電離ガスイ
オン源からのヘリウムイオンやアルゴンイオンの放出の
試みはあるものの、イオン電流が不安定で実用には至っ
ていない。
【0009】このように、現在までのところ、デバイス
やウエハの極微小領域を金属元素による汚染を伴わず
に、集束イオンビームによって加工、分析、計測が行え
る手段が確立しておらず、また、長寿命、高安定で、不
活性ガスや酸素、窒素などのイオンを集束イオンビーム
に形成できる高輝度なイオン源がなかった。
【0010】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、不活性ガスや酸素、窒素などのイオンを高
輝度に発生させるESPイオン源と、これを用いた集束
イオンビーム装置、およびこの装置を用いて半導体デバ
イスやウエハの極微小領域の加工、分析、あるいは計測
を行う方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、エレクトロスプレイ型イオン源
のイオン材料の貯溜部、キャピラリ、及びイオン材料の
気化を促進するキャリアガスの供給手段などに、これを
低温に保持するための冷却手段を設け、液体状の不活性
ガスや酸素、窒素などをイオン材料として、上記ESP
イオン源からイオンとして放出する。このとき、冷却手
段には液体窒素を用い、また、イオン材料の貯溜部やキ
ャピラリの一部を断熱真空容器内に設置する。
【0012】ここで、イオン材料とキャリアガスとを同
一元素とすることにより、例えば、イオン材料として液
体窒素、キャリアガスとして低温窒素ガスを用いること
により、窒素イオンの放出を行う。同様にして、酸素イ
オンやアルゴンを初めとする不活性ガスの各種イオンの
放出を行うことができる。
【0013】そして、上記のESPイオン源を集束イオ
ンビーム装置に搭載することにより、上記の酸素、窒
素、あるいは各種不活性ガスのイオンビームにより、半
導体試料の微細領域の加工、分析、計測などを行う。特
に、上記不活性ガスのイオンビームにより、試料表面に
付着した異物の除去加工や、電子顕微鏡観察用の断面試
料の加工を行い、また、上記酸素イオンを二次イオン質
量分析装置の一次イオンとして用い、微小領域の元素分
析を行う。さらに、酸素イオンの集束ビームを半導体試
料の局部に照射することによって、試料の微細領域に電
気的絶縁領域を形成する。
【0014】
【作用】以下、本発明の根本となる作用について、液体
窒素をイオン材料とするESPイオン源を例にとり、摸
式図3(a),(b)を用いて説明する。
【0015】図3(a)はESPイオン源50の全体構
成を示し、この場合、イオン放出方向は垂直方向であ
る。イオン材料の貯溜部51は、イオン材料となる液体
窒素52を貯溜する部分である。イオン材料となる液体
窒素52はイオン材料貯溜部51からシリンダ53の先
端のキャピラリ54(第1キャピラと呼ぶ)先端まで浸
透する。キャピラリ54は金属製で、先端は内径約0.
1mmにまで絞られていて、先端は大気に露出してい
る。対向電極55との間に数kVの電圧を印加すること
で、イオン材料となる液体窒素52を極微量ずつイオン
化し、荷電微粒子56として霧状に噴出させることがで
きる。これらの部品は、液体窒素52の熱蒸発を防止す
るために冷却槽10の中に設置され、かつ、断熱されて
いる。断熱方法は、熱伝導の悪いセラミックス57を使
用することと、キャピラリ54の先端を除いたESPイ
オン源50および冷却槽10を真空容器58内に入れた
ことである。59は液体イオン材料の投入時の空気抜き
である。
【0016】キャリアガス60は、タンク61から供給
され、シリンダ53を取り囲むキャリアガス導入部62
を通過する。キャピラリ54先端部の拡大図を図3
(b)に示した(図3(b)では水平方向に示したが、
垂直でも同じである)。キャリアガス60はキャピラリ
54先端から放出された荷電微粒子56と衝突して、荷
電微粒子56を更に小さなクラスタイオン63にする。
ここで用いたキャリアガス種はイオン材料と同じ窒素ガ
スである。このクラスタイオン63は更に第2キャピラ
リ64を通過し、高真空状態のイオンビーム照射系(図
示せず)に導入される。
【0017】従来のESPイオン源(図2)では、イオ
ン材料である溶液は注射器状のシリンジ31に封じ込ま
れていたが、今回用いたESPイオン源では、イオン材
料が超低温であるため、シリンジ31への封入を人手で
行うのが困難である。そこで、本発明では、一旦、イオ
ン材料貯溜部51にイオン材料52を貯溜し、キャピラ
リ54に送り込めるような構造にしてある。また、イオ
ン材料が昇温しないように真空容器58で断熱作用を持
たせ、さらに、キャリアガスの温度によってキャピラリ
54が昇温するのを防ぐため、キャリアガス自体も冷却
用液体窒素によって予冷却できる構造にしてある。
【0018】このようにして、ESP方式により、酸
素、窒素、あるいは各種不活性ガスのイオン化を達成
し、高輝度のイオン源を形成することができる。そし
て、このESPイオン源を集束イオンビーム装置のイオ
ン源として搭載することにより、上記の酸素、窒素、あ
るいは不活性ガスの集束イオンビームが実現する。
【0019】したがって、まず、窒素や各種不活性ガス
のイオンビームを半導体試料の微細領域の加工に用いる
ことにより、試料上に汚染物質を残すことなく、加工が
できる。例えば、半導体デバイスの表面に存在する異物
の除去加工や、電子顕微鏡観察用の断面試料の加工の場
合に、従来のガリウム(Ga)イオンを用いた場合に
は、常に、試料自体がGa金属の残留物によって汚染さ
れていたが、本発明の窒素や不活性ガスのイオンビーム
を用いることによって、これらの汚染なしに試料の加工
ができる。
【0020】また、酸素の集束イオンビームを二次イオ
ン質量分析装置の一次イオンとして用いた場合には、酸
素イオンによる試料元素のイオン化効率が、従来のGa
イオンに比較して約2桁も高いので、集束イオンビーム
径の微細化と共に、試料の極微小領域の元素分析が可能
になる。さらに、この酸素イオンの集束イオンビームを
半導体試料の局部に照射することによって、試料上に、
レジスト塗布、露光、エッチングなどの工程を経ること
なく、試料上の微小領域に、直接、電気的絶縁パターン
を形成することができる。
【0021】このように、上記の酸素、窒素、あるいは
各種不活性ガスのESPイオン源により、特に、半導体
試料表面に汚染を与えることなく、微細加工、分析、あ
るいは計測を行うことができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明に係るエレクトロスプレイ型
イオン源の構成図である。本実施例1では、イオン材料
1が液体酸素であるESPイオン源(以下、O‐ESP
と略記)の例について示してある。
【0023】まず、キャリアガス3には低温酸素ガスを
用いた。また、十分に冷却されたイオン材料槽4に液体
酸素が充填されている。イオン材料槽4と貯溜部5とは
連結されている。貯溜部5の先端はキャピラリ6で、そ
の先端は内径が約0.1mmでイオン材料1は滲み出す
程度で、決して流れ出ることはない。イオン材料槽4の
イオン材料供給口7と空気抜き8部は断熱性セラミック
9によって固定されているが、イオン材料槽4、貯溜部
5および先端を除くキャピラリ6は、真空容器28内に
設置されていて断熱されている。また、イオン材料槽4
の大部分は、冷却維持効果を高めるために、冷却槽10
の冷媒11に接触し冷却されている。ここで用いた冷媒
11は液体窒素であり、冷媒供給口12から流入され
る。13は冷却槽10の空気抜きであり、冷媒11投入
後、イオン材料槽4および冷却槽10が十分低温に保た
れた時点でバルブ14を閉じる。
【0024】キャリアガス3である酸素はタンク15か
ら供給される。途中、バルブ16によって酸素の流量が
制御された後、冷却槽10の冷媒11に接触して低温に
され、キャピラリ6をほぼ同軸に覆うように設置された
キャリアガス放出口17から放出される。18はキャリ
アガス導入時の空気抜きであり、キャリアガス放出口1
7の口径より大きいため、キャリアガス導入時には管内
の空気の大半は空気抜き18より放出される。管内がキ
ャリアガスと置換された後はバルブ16′を閉じる。
【0025】次に、引出し電極19に徐々に高電圧を印
加し、イオン材料1は、引出し電極19が作る高電界に
よってイオン化され、荷電液滴20となってキャピラリ
6先端から離脱する。この時、キャリアガス3と衝突
し、さらに小さなクラスタイオンになり、下流の第2キ
ャピラリ(図示せず)に向かう。21はO‐ESPが取
り付けられ、真空容器28に搭載するためのフランジで
ある。断熱のために、真空容器28内は真空状態にして
ある。
【0026】イオン材料の低温維持方法やキャリアガス
の冷却方法については、上記実施例以外に種々改変で
き、図4にその例を示す。図4(a)は、冷媒の通路を
パイプ25状にして巻き付けた構造である。冷媒は供給
口26から導入され、イオン材料槽4およびキャリアガ
ス導入パイプ27の周りを循環する。このことにより、
少量の冷媒でキャリアガス3の冷却と、イオン材料1の
低温維持ができる。また、図4(b)では、冷媒を通過
させるパイプ25をイオン材料槽4に巻き付け、さら
に、その周りにキャリアガス用のパイプ27を巻き付け
た。この構造によりキャリアガス3の積極的な冷却が可
能になる。
【0027】上記実施例では、イオン材料の気化を促進
するためにキャリアガスを流したが、キャピラリの内径
を小さくし、流量を調節することで、必ずしもキャリア
ガスを流す必要がない場合もある。図4(c)はその例
であり、6はキャピラリ、11は冷媒、28は真空容器
であり、冷却槽10にはイオン材料槽4のみが漬けられ
ていてイオン材料1が冷却される。
【0028】(実施例2)図5は、図1に示した本発明
に係るO‐ESPを搭載し、酸素イオンを一次イオンビ
ームとして照射させることのできる二次イオン質量分析
(SIMS)装置である。81は本発明によるO‐ES
P、82は引出し電極、83が一次イオンビーム、84
はビーム制限アパチャ、85はイオンビームを集束させ
るための集束レンズ、86はイオンビームを走査するた
めの偏向器、87は試料台88に設置された試料であ
り、試料87から放出された二次イオン89は、二次イ
オン質量分析部90で質量分離される。
【0029】O‐ESP81から放出された酸素イオン
は、集束レンズ85により、分析試料87上で直径0.
1μm程度にまで集束される(以下、この集束酸素イオ
ンビームをO‐FIBと記す)。この時の到達イオン電
流値は約5pAであった。この値は電流密度に換算する
と約65mA/cm2であり、デュオプラズマトロン型イ
オン源で形成した酸素イオンビームの電流密度に比較し
て、約2〜3桁高電流密度であった。
【0030】このO‐FIBを使ってSi基板中のホウ
素に関してSIMS分析を行った結果、従来のガリウム
FIBを用いた場合に比較して、分析感度が約2桁高
く、その他、Fe,Cr,Ni等のシリコン中の不純物元
素についても、数十倍から数百倍感度が向上することが
わかった。
【0031】(実施例3)本実施例3では、本発明に係
る液体アルゴンを用いたESPイオン源を搭載したFI
B装置による検査方法について説明する。
【0032】ここでは、Siウエハの検査内容の一例と
して、多層配線間の絶縁層の形成が所定の厚さを有して
いるかどうかを確認することに注目する。多層配線を正
確に動作させるには、配線間の絶縁膜が所定の膜厚を有
し、絶縁耐圧を示すことが重要課題の一つである。しか
し、検査対象としたデバイスでは、この絶縁膜形成の再
現性が悪く、時折、所定膜厚より薄いために配線間でリ
ークを起こす事故が発生し、製品歩留りの悪化をもたら
していた。
【0033】そこで、製造ラインをながれるシリコンウ
エハを無作為に抽出し、シリコンウエハ上で、予め決め
られた検査用デバイス内の特定箇所に、Ar‐FIBを
照射して断面を形成して、観察した。図6は、シリコン
ウエハ面の一部にFIBを照射している様子を立体的に
示した図である。Ar‐FIB100の走査により、一
辺が約5μm、深さ約5μmの矩形穴101を形成し、
3層配線の断面(矩形穴の側面)を、FIB照射によっ
て得られる二次電子像によって観察、検査した。ここ
で、102は第1層配線、103は第2層配線、104
は第3層配線、105は第1層間絶縁膜、106は第2
層間絶縁膜、107は表面保護膜であり、第1配線10
2と第2配線103が絶縁され、第2配線103と第3
配線104が上下に接続されていることが観察できる。
第1配線102と第2配線103との間の絶縁層105
と第2配線103に注目し、特に、この部分を拡大して
観察した様子を図7に示す。図7から、絶縁層105の
上面が平坦でないため、第2配線103の一部(A点)
が第1配線のB点に接近していることが観察でき、この
AB間で耐圧が低下していたことが明らかになった。こ
の操作を1ウエハの10箇所の検査用デバイスについて
行った結果、全点が同じ傾向を示すため、第1層間絶縁
膜105の平坦化プロセスの条件に修正を施した。そし
て、プロセス条件の修正後に同様の検査を行った結果、
検査箇所の全点が所定の寸法、耐圧を満たしたので、そ
のウエハ及びそのロットを良品と判断して次工程に回し
た。このような検査方法により、多層配線形成工程にお
ける不良品をいち早く検出することができ、最終製品の
歩留り向上に大きく寄与した。
【0034】FIBのイオン種がガリウムのような金属
種でないため、FIB照射によってイオン種が試料に付
着して配線間の短絡を起こすことはなく、また、試料に
不純物として電気的影響をもたらせることもない。
【0035】(実施例4)本実施例4では、液体窒素を
イオン材料としたエレクトロスプレイ型イオン源(以
下、N‐ESPと略記)から窒素イオンを放出させて集
束イオンビーム化し、透過型電子顕微鏡(TEM)観察
のための試料片を作成した。図8を用いて説明する。
【0036】本実施例におけるN‐ESPイオン源は、
イオン材料には液体窒素を、冷却手段にも冷却用液体窒
素を用いた。N‐ESPイオン源から放出されたイオン
は、実施例2で示したものと同様の一次イオンビーム集
束系によって集束窒素イオンビーム(N‐FIB)を形
成して、試料に照射した。
【0037】以下、試料片の作成手順を示す。まず、試
料130にN‐FIB132によって複数の矩形穴13
1,131′を形成し、残った厚さ数10nmの薄片状
の壁133をTEM試料とする。TEM観察における観
察方向は、矢印135の方向である。従来、Ga‐LM
ISを用いたGa‐FIBによってTEM試料を作成し
ていたが、蒸気圧が低いGaが試料表面に液滴となって
付着し、薄片状の良好なTEM試料とはならず、精密な
TEM観察ができなかった。特に、サンプルがGaAsの
場合、Ga‐FIBで薄片状試料を作成しようとする
と、照射したGaがサンプル内で過飽和状態になり、Ga
Asサンプル表面に析出してくるような状態となり、サ
ンプル本来の状態をTEM観察することができなかっ
た。一方、本実施例の場合、一次イオンビーム種として
窒素を用いているため、試料表面に一次イオンビーム種
が凝集、付着するなどの汚染のないTEM試料133の
作成を行うことができ、TEM試料133内の微小欠陥
134を発見することができた。
【0038】なお、本実施例4では液体窒素を用いた
が、液体キセノン、液体アルゴンについても同様の構成
で、同じような結果が得られた。
【0039】(実施例5)本実施例5では、実施例1で
示した本発明に係るO‐ESPをFIB装置に搭載し、
イオン光学系の途中に質量分析器を設置し、O‐ESP
から放出した16O+イオンを選択して集束させ、シリコ
ン(Si)基板に高濃度酸素イオンビーム照射を行い、
絶縁領域を形成した。
【0040】イオン照射条件は以下の通りである。ま
ず、Si基板上に形成した絶縁層SiO2の上に単結晶Si
層を成長させた。この時の単結晶Si層の寸法は300
μm×300μm、厚さ0.2μmである。O+集束イオ
ンビーム(以下、O‐FIBと略記)の加速エネルギは5
0keV、ビーム直径は約0.2μmの条件で、上記単結
晶Si層の中央部を横切るようにO‐FIBを走査さ
せ、ドーズ量1×1018/cm2のイオン注入をした。イ
オン注入後、このSi基板を1200℃、2時間の熱処
理を行った。熱処理後、O‐FIB注入領域が絶縁領域
(SiO2)に変化していることを確認するために、分断
された単結晶Si層の両端の抵抗測定を行ったところ約
5MΩであり、イオン注入部が高抵抗領域になっている
ことが分かった。
【0041】次に、絶縁領域形成に関する別の方法を示
す。本実施例は、上記実施例5の応用で、絶縁物SiO2
で囲まれたSiのアイランド(島状領域)の形成を試み
た。まず、Si基板状に形成した絶縁層SiO2の上に単
結晶Si層を成長させた。この時の単結晶Si層の寸法
は、厚さ0.2μm,500μm×500μmである。
この単結晶Si層領域に、本発明に係るO‐ESPを用
いて、Oイオンの微細領域注入を行った。注入領域は1
辺5μmの四角形の枠状である。枠幅はイオンビーム径
に依存し、本実施例ではビーム径はおよそ0.1μmで
あったため、枠幅は約0.2μmであった。このような
集束酸素イオンビームの注入によりSiO2によって囲ま
れた厚さ0.2μm、1辺約5μmのSiのアイランドが
形成された。ところで、従来法でこのような形状を形成
しようとすると、Siアイランド領域へのマスキング、
四角枠部のドライエッチング、さらに、エッチングされ
た四角枠部にSiO2を形成させる、など多くのプロセス
が必要とされる。しかし、本実施例による方法では、絶
縁層SiO2の上に成長させた単結晶Si層にO‐FIB
を照射するだけで済み、時間的に大幅に短縮されたばか
りか、従来法では形成が困難であった枠幅が0.2μm
という絶縁性細線をも形成することができた。
【0042】上記いずれの方法も、本発明のO‐ESP
イオン源が、従来のプラズマ型イオン源に比べて高電流
密度の酸素イオンを放出でき、かつ、集束させることが
できたために実現できたのである。
【0043】(実施例6)別の絶縁膜形成方法として、
アシストデポジションによる方法を示す。本装置は、2
個のイオン源と、2個のアシストデポジションのための
ガス供給ノズルを備え、真空外からビーム照射位置近辺
に流出させたガスと、1次イオンビームを反応させるこ
とができるFIB装置である。イオン源の一方はGa液
体金属イオン源であり、他方は実施例5で用いたO‐E
SPである。また、ガス供給源は、モノシラン(Si
4)ガスとヘキサカルボニルタングステン(W(CO)
6)ガスを、別々に供給することができる。例えば、絶
縁層を形成するためには、SiH4を導入しつつO‐FI
Bを照射することで、試料面上にSiO2をデポジション
させる。
【0044】以下、アシストデポジション層の作成およ
び確認方法を、図9で説明する。図中140は、シリコ
ン基板上に形成されたアルミ製のパッド144(50μ
m□)から突出した3μm×10μmの導電領域で、厚
みは0.5μmである。この突出部の先端の4μm□の
領域にSiH4ガスを流出させながらO‐FIBを照射
し、SiO2層141を形成した。SiH4ガス流出の停
止、O‐FIB照射の停止後、W(CO)6ガスを流出さ
せながらGa‐FIBを走査させ、矩形のWデポジショ
ン領域142を形成し、予め形成しておいたアルミパッ
ド143とつないだ。こうして形成した導電膜に挾まれ
た絶縁層141の絶縁性を調べるために、パッド144
と143に電圧を印加した。結果は印加電圧50Vに対
して充分な絶縁性を示した。
【0045】このように、本実施例で用いた装置を用い
ることで、絶縁層と導電層とをマスクなどの従来の煩雑
な半導体プロセスを用いずに形成することができ、絶縁
膜形成のために、時間的、経済的節減がなされるという
効果をもたらした。
【0046】(実施例7)本実施例7は、液体キセノン
を用いたエレクトロスプレイ型イオン源(以下、Xe‐
ESPと略記)を搭載した極微小部の表面異物除去装置
である。
【0047】最近の半導体デバイス製造におけるクリー
ン化技術は高度になってきたが、微塵埃などの完全なる
除去は望めず、それらの混入による不良デバイスの発生
は避け難い。特に、混入した微塵埃が絶縁層内であった
り、配線間にまたがっていると、デバイスの動作に致命
的支障を来す。特に、超大型コンピュータに内蔵される
ULSIのように、単価が非常に高額なデバイスについ
ては、上記のような微塵埃のための配線短絡などによる
不良品は、決して許されない。従って、このような欠陥
をその場で対処できる装置が望まれていた。
【0048】しかし、従来のGa‐FIB照射によるス
パッタ洗浄では、照射時に試料表面にGaが残留し、配
線間の短絡などの発生率が高く、表面異物除去に対する
信頼性が低かった。
【0049】本実施例7で示すXe‐ESPを搭載した
表面異物除去装置は、エッチングや膜形成等の各プロセ
ス終了後に、ウエハ表面異物検査装置によって検出され
た微小異物を、Xe‐FIB照射によりスパッタエッチ
ングして除去する装置である。 図10は表面異物除去
装置の概略断面図である。150はイオン源、151は
集束イオンビーム照射系、152は試料であり、集束イ
オンビーム照射系151によって集束されたXe‐FI
B156は、試料152に照射される。153は二次電
子検出器で、イオンビーム照射位置の形状を観察するこ
とができる。試料台154はデバイス製造ラインと直結
された搬送路157を移動し、大気に触れることなく、
随時、バルブ155,155′を介して試料室158に
搬入・搬出ができる。
【0050】イオン源の概略構成は図3とほぼ同じで、
イオン材料は液体キセノン、冷媒は液体窒素である。こ
のXe‐ESPイオン源は、特に、キャピラリ中には電
界を集中させるためにタングステン製の針状エミッタを
貫通させ、その先端をキャピラリからわずかに露出させ
た。液体Xeはエミッタ先端で、引出し電極によって形
成された高電界によりESPモードで電離される。液体
XeをESPモードでイオン放出した例は、これまでに
はなかった。
【0051】以下、本発明に係るXe‐ESPのFIB
装置への適用例を示す。ここで示す試料は、超大型コン
ピュータに搭載されるシリコンULSIである。図11
(a)は、ウエハ180表面の配線181,181′に
異物182が付着した部分の拡大図である。この試料
は、異物182が導電性であるために、配線181,1
81′が短絡を起こしていた。この異物182を除去す
るために、まず、上記試料の表面観察を表面異物検査装
置(図示せず)によって行い、異物が発見されると、そ
の正確な位置情報を記憶し、本実施例の表面異物除去装
置内に入れる。異物は試料台を自動制御することで、イ
オンビーム照射位置に来るよう移動できる。次に、低電
流のXe‐FIB183を異物よりやや広い領域に走査
し、放出される二次電子によって試料表面を観察し、異
物182を確認する。この時の異物182は直径約1μ
mの球形であった。Xe‐FIB183のビーム電流を
高め、異物182が覆う領域を走査した。約10分間の
照射によって、図15(b)のように、試料表面はFI
B照射による照射跡184は若干残るものの、上記異物
182は完全に除去でき、配線181,181′間の短
絡はなくなり、両配線間の耐圧は復帰した。
【0052】このFIBが不活性ガスの一種であるXe
イオンであるため、FIB照射による試料表面の汚染は
無いのが最大の利点である。また、この装置は、上に示
した異物除去の他に、表面に形成された薄い酸化膜を除
去することもでき、走査型電子顕微鏡やFIBによる試
料表面観察の際に、像を明確なコントラストで観察でき
るようにすることにも利用できる。
【0053】実施例1から7は、本発明のうちの僅かな
例に過ぎない。本発明の趣旨は、一次イオンビーム種そ
のものによる汚染を抑えたイオン源、およびこれを搭載
した装置、このイオン源から得られるFIBを利用した
プロセスを提供することであって、イオンビーム光学系
の集束レンズ、偏向器などの個数や配列などはビーム集
束性やビーム電流などの観点から、種々の改変が可能で
あることは周知のことである。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエレ
クトロスプレイ型イオン源、及びこれを用いた集束イオ
ンビーム装置においては、上記イオン源にイオン材料を
低温に維持する冷却手段を設けたことにより、イオン材
料として液体状の各種不活性ガスや酸素、窒素などを用
いることができ、かつ、これらのイオンを高輝度に放出
することができるため、これらのイオン源を搭載した集
束イオンビーム装置により、特に、半導体試料表面の微
小領域を、試料表面に汚染を与えることなしに、微細加
工すること、あるいは高感度な二次イオン質量分析を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレクトロスプレイ型イオン源の
基本的な構成を示す概略構成図である。
【図2】従来型のエレクトロスプレイ型イオン源の概略
構成図である。
【図3】本発明に係るエレクトロスプレイ型イオン源の
作用の説明図であり、(a)は基本的な構成、(b)は
キャピラリ先端部の拡大図である。
【図4】本発明に係るエレクトロスプレイ型イオン源の
別の構成例(a),(b),(c)を示した図である。
【図5】本発明に係る液体酸素エレクトロスプレイ型イ
オン源を搭載した二次イオン質量分析装置の概略構成図
である。
【図6】集束イオンビームによってシリコンウエハの一
部に矩形の穴を穿った図である。
【図7】集束イオンビームで穿たれた矩形穴の側面の拡
大図である。
【図8】本発明に係る液体窒素エレクトロスプレイ型イ
オン源を搭載したTEM試料作製装置によるTEM試料
作製方法の説明図である。
【図9】本発明に係る液体酸素エレクトロスプレイ型イ
オン源を搭載した集束イオンビーム装置により、シリコ
ン基板上に絶縁膜を形成する実験の説明図である。
【図10】本発明に係る液体キセノンエレクトロスプレ
イ型イオン源を搭載した表面異物除去装置の概略構成図
である。
【図11】(a)は本発明に係る集束イオンビームを用
いた表面異物除去装置の動作説明図、(b)は異物を除
去した後の様子を示す図である。
【符号の説明】
1…イオン材料 3…キャリアガス 4…イオン材料槽 5…イオン材料貯溜部 6…キャピラリ 7…イオン材料供給口 8…空気抜き 9…断熱性セラミック 10…冷却槽 11…冷媒 12…冷媒供給口 13…空気抜き 14…バルブ 15…タンク 16,16′…バルブ 17…キャリアガス放
出口 18…空気抜き 19…引出し電極 20…荷電液滴 21…フランジ 25…パイプ 26…供給口 27…キャリアガス導入パイプ 28…真空容器 30…試料溶液 31…シリンジ 32…キャピラリ 33…対向電極 34…液滴 35…不活性ガス 36…クラスタイオン 37…第2キャピラリ 38…スキマー 40…ビーム集束系 41…イオン化室 42,43…真空ポン
プ 50…ESPイオン源 51…イオン材料貯溜
部 52…液体窒素(イオン材料) 53…シリンダ 54…キャピラリ 55…対向電極 56…荷電微粒子 57…セラミックス 58…真空容器 59…空気抜き 60…キャリアガス 61…タンク 62…キャリアガス導入口 63…クラスタイオン 64…第2キャピラリ 81…O‐ESPイオ
ン源 82…引出し電極 83…一次イオンビー
ム 84…ビーム制限アパチャ 85…集束レンズ 86…偏向器 87…試料 88…試料台 89…二次イオン 90…二次イオン質量分析部 100…Ar‐FIB 101…矩形穴 102…第1層配線 103…第2層配線 104…第3層配線 105…第1層間絶縁膜 106…第2層間絶縁
膜 107…表面保護膜 130…試料 131,131′…矩形穴 132…N‐FIB 133…TEM試料 134…微小欠陥 135…観察方向 140…導電領域 141…絶縁層 142…Wデポジショ
ン層 143,144…パッド 150…イオン源 151…集束イオンビーム照射系 152…試料 153…二次電子検出
器 154…試料台 155,155′…バ
ルブ 156…Xe‐FIB 157…搬送路 158…試料室 180…ウエハ 181,181′…配線 182…異物 183…Xe‐FIB 184…照射跡

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体のイオン材料、該イオン材料を貯溜す
    る貯溜部、上記イオン材料をイオン化領域に導くための
    金属製キャピラリ、該金属製キャピラリの先端に電界を
    集中させるための引出し電極、を有するエレクトロスプ
    レイ型イオン源において、少なくとも上記イオン材料を
    低温に保持するための冷却手段を有することを特徴とす
    るエレクトロスプレイ型イオン源。
  2. 【請求項2】液体のイオン材料、該イオン材料を貯溜す
    る貯溜部、上記イオン材料をイオン化領域に導くための
    金属製キャピラリ、該金属製キャピラリの先端に電界を
    集中させるための引出し電極、及び上記イオン材料の気
    化を促進するキャリアガスの供給手段、を有するエレク
    トロスプレイ型イオン源において、少なくとも上記イオ
    ン材料を低温に保持するための第1冷却手段と、上記キ
    ャリアガスを低温にするための第2冷却手段とを有する
    ことを特徴とするエレクトロスプレイ型イオン源。
  3. 【請求項3】少なくとも上記イオン材料の貯溜部および
    上記キャピラリの一部が断熱真空容器内に設置されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のエレクト
    ロスプレイ型イオン源。
  4. 【請求項4】上記イオン材料が、液体酸素、液体窒素、
    液体アルゴン、液体キセノン、液体クリプトン、液体ネ
    オンのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1,2または3に記載のエレクトロスプレイ型イオ
    ン源。
  5. 【請求項5】上記イオン材料を低温に保持する冷却手段
    に液体窒素を用いたことを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれかの項に記載のエレクトロスプレイ型イオン
    源。
  6. 【請求項6】上記イオン材料と上記キャリアガスとが同
    一元素であることを特徴とする請求項2に記載のエレク
    トロスプレイ型イオン源。
  7. 【請求項7】上記イオン材料が液体窒素であり、上記キ
    ャリアガスが低温窒素ガスであることを特徴とする窒素
    イオン放出用の請求項6に記載のエレクトロスプレイ型
    イオン源。
  8. 【請求項8】上記イオン材料が液体アルゴンであり、上
    記キャリアガスが低温アルゴンガスであることを特徴と
    するアルゴンイオン放出用の請求項6に記載のエレクト
    ロスプレイ型イオン源。
  9. 【請求項9】上記イオン材料が液体酸素であり、上記キ
    ャリアガスが低温酸素ガスであることを特徴とする酸素
    イオン放出用の請求項6に記載のエレクトロスプレイ型
    イオン源。
  10. 【請求項10】イオン源、集束イオンビーム形成系、試
    料台から構成された集束イオンビーム装置において、上
    記イオン源が請求項1から9までのいずれかの項に記載
    のエレクトロスプレイ型イオン源であることを特徴とす
    る集束イオンビーム装置。
  11. 【請求項11】上記試料の微細領域の加工に、上記試料
    表面に付着した異物を除去する加工を含むことを特徴と
    する請求項10に記載の集束イオンビーム装置。
  12. 【請求項12】上記試料の微細領域の加工に、走査型電
    子顕微鏡または透過型電子顕微鏡による断面観察用試料
    の作製加工を含むことを特徴とする請求項10に記載の
    集束イオンビーム装置。
  13. 【請求項13】イオン源、イオンビーム照射系、試料
    台、二次イオン分析部から構成される二次イオン質量分
    析装置において、上記イオン源に、液体酸素をイオン材
    料とする請求項9に記載のエレクトロスプレイ型イオン
    源を用いたことを特徴とする二次イオン質量分析装置。
  14. 【請求項14】イオン材料が液体酸素である請求項9に
    記載のエレクトロスプレイ型イオン源、集束イオンビー
    ム照射系、試料台から構成された集束イオンビーム装置
    により、集束酸素イオンビームを試料に照射すること
    で、上記試料に微細な電気的絶縁領域を形成することを
    特徴とする微細絶縁領域の形成方法。
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