JPH06342250A - 定着用ヒーター制御装置 - Google Patents

定着用ヒーター制御装置

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JPH06342250A
JPH06342250A JP13089693A JP13089693A JPH06342250A JP H06342250 A JPH06342250 A JP H06342250A JP 13089693 A JP13089693 A JP 13089693A JP 13089693 A JP13089693 A JP 13089693A JP H06342250 A JPH06342250 A JP H06342250A
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heater
fixing
voltage
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Yoshimitsu Sato
吉光 佐藤
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勝教 白田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源条件の変化,処理状況の変化に依存する
ことなく、加熱定着の安定化を図る。 【構成】 マイクロコンピュータ58により、感材検出
センサ54の出力に基づき連続製版処理か間欠製版処理
かが判定され、予め設定された印加電圧補正基準に従っ
て電圧測定手段52の電圧測定値及び上記の判定結果に
基づいてヒーター供給電力のカット率が求められる。そ
して、マイクロコンピュータ58により、求めたヒータ
ー供給電力のカット率に応じて各ヒーター540への電
源供給が瞬間的且つ部分的に遮断するようにソリッドス
テート・リレー60,62,64がオン・オフ制御され
る。このため、交流入力電圧の変動があっても、電圧測
定値に応じて印加電圧が補正される他、連続定着処理,
間欠定着処理のいずれの場合であってもその処理状況に
応じてヒーター印加電圧が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定着用ヒーター制御装
置に係り、更に詳しくは定着工程でハロゲンランプヒー
ター等のヒーターを交流電源で使用するダイレクト製版
装置用として好適な定着用ヒーター制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、新聞用等のオフセット印刷版
を作成する製版装置としては、ダイレクト製版装置ある
いはPS版製版装置等が知られている。ダイレクト製版
装置の定着工程では、現像されたトナー画像をレジスト
層にするためにハロゲンランプヒーター等の輻射熱でト
ナー粒子を熱定着(約80℃〜140℃)することがな
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】定着温度が低いと、画
像部が掠れ(ベタ部掠れ,細線ホソリ,トビ)、定着温
度が高いとトナーが過度に溶融し、画像部中の細線が太
る等の不都合が生じる。従って、定着を安定して行うた
めには、定着加熱条件を一定にすることが望ましいが、
通常、製版装置は交流電源で使用されるため、以下のよ
うな不具合が生じていた。 ハロゲンランプヒーターへの入力電圧が変動して該ハ
ロゲンランプヒーターの熱定着性能が変化し、このため
定着加熱条件を一定に保つことが困難である。 交流電源の周波数は、区域毎に異なる(例えば、関西
では60Hz,関東では50Hz)が、この周波数によ
りハロゲンランプヒーターの熱定着性能が変化する。具
体的には、60Hz区域の方が50Hz区域より高効率
となる。
【0004】上記,の問題点を改善するため、周波
数変換器を使用したり安定化電源を使用することが考え
られるが、安定化電源は10KW程度の出力のものでも
家庭用冷蔵庫位の大きさがあり、しかもコストが高い。
また、仮に、このような手段により、安定な電源条件を
確保できたとしても、製版処理を連続的に行う場合と間
欠的に行う場合とでは、定着部の雰囲気温度の変化等に
より定着条件が変化してしまう。また、ヒーターの能力
が経時的に変化するので、電源条件の安定化だけでは、
定着加熱条件を一定にすることは困難である。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、特に、電源条件の変化,処理状況の
変化に依存することなく、加熱定着の安定化を図ること
ができる定着用ヒーター制御装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の定着用ヒ
ーター制御装置は、入力電圧を測定する電圧測定手段
と、定着用ヒーターへの電源供給・停止を瞬時に切り換
え可能な切り換え手段と、予め設定された印加電圧補正
基準に従って前記電圧測定手段の電圧測定値に基づいて
ヒーター供給電力のカット率を求める演算手段と、この
演算手段で求めたヒーター供給電力のカット率に応じて
前記定着用ヒーターへの電源供給を瞬間的且つ部分的に
遮断するように前記切り換え手段を制御する制御手段
と、を有する。
【0007】請求項2記載の定着用ヒーター制御装置
は、入力電圧を測定する電圧測定手段と、定着上流側の
搬送路上に配設された感材検出手段と、この感材検出手
段の出力に基づいて連続製版処理か間欠製版処理かを判
定する処理状況判定手段と、定着用ヒーターへの電源供
給・停止を瞬時に切り換え可能な切り換え手段と、予め
設定された印加電圧補正基準に従って前記電圧測定手段
の電圧測定値及び前記処理状況判定手段の判定結果に基
づいてヒーター供給電力のカット率を求める演算手段
と、この演算手段で求めたヒーター供給電力のカット率
に応じて前記定着用ヒーターへの電源供給を瞬間的且つ
部分的に遮断するように前記切り換え手段を制御する制
御手段と、を有する。
【0008】
【作用】請求項1記載の定着用ヒーター制御装置によれ
ば、演算手段により、予め設定された印加電圧補正基準
に従って電圧測定手段の電圧測定値に基づいてヒーター
供給電力のカット率が求められる。制御手段により、演
算手段で求めたヒーター供給電力のカット率に応じて定
着用ヒーターへの電源供給が瞬間的且つ部分的に遮断す
るように切り換え手段が制御される。このため、入力電
圧の変動があっても、電圧測定値に応じて印加電圧が補
正される。
【0009】請求項2記載の定着用ヒーター制御装置に
よれば、演算手段により、予め設定された印加電圧補正
基準に従って電圧測定手段の電圧測定値及び処理状況判
定手段の判定結果に基づいてヒーター供給電力のカット
率が求められる。制御手段により、演算手段が求めたヒ
ーター供給電力のカット率に応じて定着用ヒーターへの
電源供給が瞬間的且つ部分的に遮断するように切り換え
手段が制御される。このため、入力電圧の変動があって
も、電圧測定値に応じて印加電圧が補正される他、連続
製版処理,間欠製版処理のいずれの場合であってもその
処理状況に応じて印加電圧が補正される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図14
に基づいて説明する。
【0011】まず、本発明の実施例に係る定着用ヒータ
ー制御装置が適用されたダイレクト製版装置を図7から
図14に示し、これらの図に基づきこのダイレクト製版
装置の全体構成を説明する。
【0012】図8に示すように、このダイレクト製版装
置で用いられるダイレクト刷版14は薄肉板状の電子写
真刷版であり、導電性支持体28の片面に光導電性感光
層30が形成されて画像形成面とされている。導電性支
持体28は、アルミニウム材で形成されており、厚さは
約0.3mmとされている。また、導電性支持体28は光
導電性感光層30との境界面に親水化処理がなされてい
る。なお、本実施例では、光導電性感光層30として有
機光導電性感光体が使用されている。
【0013】図9に示すように、このダイレクト製版装
置10では、ダイレクト刷版14の搬送方向上流側に描
画部16が配設されており、描画部16の図9の矢印B
方向前方側には、排版部12が配設されている。排版部
12の図9矢印A方向前方側には、現像定着処理部1
8、溶出処理部22、乾燥部117、待機部118が順
に配設されており、待機部118の図9矢印B方向後方
側には、パンチヤー部24及び版曲げ部26が配設され
ている。
【0014】ここで、上記各部の構成について詳細に説
明する。 (描画部16)図10に示すように、描画部16の案内
台31上にはダイレクト刷版14を載置する搬送台32
が移動可能に備えられており、この搬送台32は図示し
ない搬送手段によって図10の矢印A方向及び反矢印A
方向へ移動できる。なお、ダイレクト刷版14は、光導
電性感光層30を上側にすると共に、搬送手段により移
動される方向を長手方向として、搬送台32へ載置され
る(図9参照)。
【0015】また、案内台31上の中央部には、ダイレ
クト刷版14の光導電性感光層30をプラスに帯電させ
る帯電器34が備えられており、この帯電器34の図1
0矢印A方向前方側には露光部36が配置されている。
露光部36には、帯電後の光導電性感光層30のうち画
像部へレーザビーム(一例として、波長780nm)を
照射し、画像を走査露光する半導体レーザ(図示せず)
が備えられている。なお、描画部16には、露光後のダ
イレクト刷版14を排版部12へ排版する図示しない挟
持爪が備えられている。また、描画部16は図示しない
カバーによって覆われており、内部へ外光が入らないよ
うにされている。
【0016】(排版部12)排版部12には、露光後の
ダイレクト刷版14を図9の矢印A方向前方側の現像定
着処理部18へ搬送するコンベア装置(図示せず)が備
えられている。なお、この排版部12も、描画部16と
同様に図示しないカバーによって覆われており、内部へ
外光が入らないようにされている。
【0017】(現像定着処理部18)現像定着処理部1
8には、ダイレクト刷版14を図9矢印A方向に搬送す
る搬送手段としてのベルトコンベア126(図9には図
示せず)が設けられており、また、図9矢印A方向に沿
ってダイレクト刷版14の搬送方向上流側(図9矢印A
方向後方側)から順に、現像部38、スクイズ部40、
乾燥部42、定着部44及び冷却部300が配設されて
いる。また、現像部38、スクイズ部40、乾燥部4
2、定着部44及び冷却部300は図示しないカバーに
よって覆われており、内部へ外光が入らないようにされ
ている。
【0018】(現像部38)図7に示すように、現像部
38には、ダイレクト刷版14の搬送方向上流側及び下
流側の両端部に開口部を有した中空の枠体446が、備
えられている。
【0019】この枠体446は、ダイレクト刷版14の
搬送方向下流側が上流側よりも下方に位置し、水平面に
対して約7°傾斜している。枠体446は樹脂などの絶
縁材料によって形成されており、内壁上面には現像電極
442が取付けられている。現像電極442と枠体44
6の底部との間は現像室447となっている。
【0020】現像電極442には、電源445のプラス
側が接続されている。また、枠体446の上流側及び下
流側の下方には、電源445のマイナス側に接続された
一対の接地端子448が配設されている。これらの接地
端子448は現像室447をダイレクト刷版14が通過
する際に、ダイレクト刷版14の導電性支持体28に接
触するようになっている。
【0021】現像電極442の上流側上方には、送液ノ
ズル449が配置されており、現像処理時には、図示し
ない現像液タンクに貯えられた現像液が、この送液ノズ
ル449を介して現像室447内に供給される。
【0022】このダイレクト製版装置10で使用する現
像液は、公知の現像液を使用することができる。この現
像液としては、例えば特公昭35−5511、特公昭3
5−13424、特公昭50−40017、特公昭49
−98634、特公昭58−129438、特開昭61
−180248、電子写真技術の基礎と応用〔電子写真
学会編、コロナ社(1988)〕等で開示された現像液
が挙げられる。
【0023】これらの現像液は、一般にキャリア液、ト
ナー粒子を形成する着色剤、着色剤の定着性を付与する
高分子樹脂からなる被覆剤、トナー粒子の分散を促進し
たり、分散の安定化の働きをする分散剤及び、トナー粒
子の極性と荷電量をコントロールする荷電調整剤からな
る。
【0024】現像電極442の下流側には、ダイレクト
刷版14に付着した余分な現像液を絞り取るための絞り
ローラ対422が配置されている。この絞りローラ対4
22は図示を省略した駆動手段によって回転され、ダイ
レクト刷版14を表裏面から挟持して矢印A方向へ搬送
する。
【0025】絞りローラ対422の下部には、現像液受
け450が配設されており、絞り出された現像液が現像
液受け450を介して図示しない現像液タンク内に回収
される。また、現像液受け450上方には、現像液の蒸
気が周囲に飛散しないように蒸発防止カバー454が配
設されている。 (スクイズ部40)スクイズ部40には、絞りローラ対
422から搬出されるダイレクト刷版14の表面へエア
ーを噴出させるエアーナイフ455及びダイレクト刷版
14の搬送方向上流側から下流側へエアーを吸引するブ
ロワー456が備えられている。 (ベルトコンベア126)スクイズ部40の下流側に
は、ベルトコンベア126が配設されている。このベル
トコンベア126には、図7の矢印A方向に沿って所定
寸法離されて一対の回転軸510、512が配設されて
おり、これら回転軸510、512に無端ベルト125
が巻き掛けられている。なお、回転軸510、512の
一方は、図示しないモーターによって図7矢印C方向へ
回転される。
【0026】図7及び図11に示すように、ベルトコン
ベア126のスクイズ部40側寄りは乾燥部42とされ
ている。この乾燥部42には、ベルトコンベア126の
スクイズ部40側寄りの上側に、ダイレクト刷版14の
端部近傍へ温風を送風する端部ドライヤ459及びダイ
レクト刷版14の幅方向全域に渡って温風を送風するド
ライヤ458が備えられている。
【0027】図7及び図11に示すように、ドライヤ4
58に対してダイレクト刷版14の搬送方向上流側及び
搬送方向下流側のダイレクト刷版14の側端部15(図
9参照)に対応した位置には、エッジ押さえローラー5
28が設けられている。このエッジ押さえローラー52
8は、セラッミック等の絶縁性、耐摩耗性を有した材料
で形成されており、図示しない回転軸へ回転自在に支持
されている。
【0028】図12に示すように、このエッジ押さえロ
ーラー528はダイレクト刷版14の上面周囲に一定の
幅で設けられた非画像形成領域14A(図12斜線部)
へは接触するが、画像領域には接触しない位置に配設さ
れ、搬送時にダイレクト刷版14へ接触して回転する。
【0029】図7に示すように、エッジ押さえローラー
528よりもダイレクト刷版14の搬送方向下流側に定
着部44が配設されている。図13に示すように、定着
部44には、ボックス状のカバー530が備えられてい
る。カバー530の矢印A方向後方側の縦壁532に
は、ベルトコンベア126の逃げ用に切欠が形成されて
おり、この切欠の外側には厚肉の板材536が取付けら
れている。また、矢印A方向前方側の縦壁534にも、
同様に切欠が形成されており、この切欠の外側にも厚肉
の板材538が取付けられている。
【0030】カバー530の内部には、ダイレクト刷版
14を加熱する定着用ヒーターとしてのハロゲンランプ
ヒーター540が、本実施例では3本設けられており、
通常はこの3本のハロゲンランプヒーター540でダイ
レクト刷版14を加熱している。さらに、予備のハロゲ
ンランプヒーター541がこの3本のハロゲンランプヒ
ーター540の右隣であるダイレクト刷版14の搬送方
向下流側に配置されている。
【0031】これらハロゲンランプヒーター540、5
41は細長いパイプ状とされ、長手方向がダイレクト刷
版14の搬送方向と直交する方向(図13矢印B方向)
に沿って配置されている。そして、これらハロゲンラン
プヒーター540、541の両端部には、図13及び、
図13の一部を拡大して表す図14に示すように、ハロ
ゲンランプヒーター540、541の発光部540A、
541Aより若干外径が細い電極部540B、541B
が設けられている。各電極部540Bに接続された配線
558は、後述するソリッドステートリレーを介して図
示しない電源に接続されている。また、電極部541B
に接続された配線は、図示しない機械式リレーを介して
図示しない電源に接続されている。これらのソリッドス
テートリレー,機械式リレーは、定着用ヒーター制御装
置50(これについては、更に後述する)により、オン
・オフ制御される。
【0032】一方、図13に示すように、カバー530
の天板530Aへ支柱543を介して一対の支持板55
0が取付けられており、これらの支持板550からそれ
ぞれ4個のブラケット552が、ハロゲンランプヒータ
ー540、541を取り付けるために、ダイレクト刷版
14の搬送方向と直交する方向に沿って延びていて、こ
れらブラケット552の下面に、図14に示すように、
それぞれ一対の板ばね554、556の基端側が植設さ
れている。一対の板ばね554、556の下部側には、
相互に対向して位置する半円状の湾曲部554A、55
6Aが形成されており、ハロゲンランプヒーター54
0、541の両端部に位置する円筒形の電極部540
B、541Bをそれぞれ湾曲部554A、556A間に
挟むと共に一対の板ばね554、556の弾性力で挟持
して、ハロゲンランプヒーター540、541を固定で
きるようになっている。
【0033】また、カバー530内には、アルミニウム
の電界研磨材で形成され断面がそれぞれ放物線状となる
4つの反射板542Aが、4つのハロゲンランプヒータ
ー540、541の上方側をそれぞれ覆うように、位置
している。これら4つの反射板542A間は下端側が相
互に連結されて、一体の反射板542を形成し、さら
に、この一体となった反射板542の両端部がカバー5
30内にねじ止められている。従って、これら反射板5
42がそれぞれハロゲンランプヒーター540、541
が発する赤外線を下方へ反射させることになる。
【0034】反射板542Aの上方を覆うカバー530
の天板530Aには、外気導入用の送風ファン544が
設けられており、この送風ファン544によって内部の
空気が下方へ流れ、反射板542及びハロゲンランプヒ
ーター540、541の電極部540B、541Bが冷
却される。
【0035】尚、反射板542が4つのハロゲンランプ
ヒーター540、541を一体的に覆っている為、ハロ
ゲンランプヒーター540、541の下側に位置するダ
イレクト刷版14には、直接送風ファン544による風
が当たることがない。
【0036】さらに、現像定着処理部18内には、送風
ファン544の故障等によるハロゲンランプヒーター5
40、541の過熱時に、雰囲気温度の上昇を検知する
温度センサ(図示省略)や、ヒーターに流れる電流を測
定してヒーターの断線を検出する断線検出センサ(図示
省略)が設けられており、これらのセンサが後述する定
着用ヒーター制御装置50に接続されている。
【0037】カバー530に対してダイレクト刷版14
の搬送方向下流側には、それぞれダイレクト刷版14を
ベルトコンベア126の無端ベルト125との間で挟持
してダイレクト刷版14のばたつきを抑えつつ搬送する
上流側搬送ローラ562及び下流側搬送ローラ564が
回転可能に取り付けられており、また、これら搬送ロー
ラ562、564はそれぞれ図示しない駆動手段に連結
されている。
【0038】さらに、これら搬送ローラ562、564
の間には、例えば赤外線放射型の温度計から成る温度セ
ンサ566が設置され、搬送ローラ562、564間を
通過するダイレクト刷版14の温度を非接触で検出でき
るようになっている。
【0039】この温度センサ566は、定着用ヒーター
制御装置50(図7では、図示の都合上、「制御装置」
としている)に接続され、検出された温度の情報を定着
用ヒーター制御装置50に送るようになっている。ま
た、定着用ヒーター制御装置50には、ブザー及び警報
ランプ等からなる警報装置572が接続されると共に、
予めダイレクト刷版14の定着処理に必要な温度(例え
ば、80°Cの温度)の情報が後述するメモリ内に記憶
されていている。 (冷却部300)図7に示すように、冷却部300の下
部には、受け皿312が配置されており、この受け皿3
12の上方には、定着部44から搬送されるダイレクト
刷版14を図7の矢印A方向へ案内する3つのスプレー
ベッド314が備えられている。
【0040】これらのスプレーベッド314は、夫々、
ダイレクト刷版14の搬送方向上流側に縦壁部を備えた
断面L字状とされており、ダイレクト刷版14の搬送方
向に沿って所定の間隙を隔てて互いに平行に配置されて
いる。
【0041】また、上記3つのスプレーベッド314の
下方には、下側給水ノズル318Aが各スプレーベッド
314の略真下の位置に配置されている。各下側給水ノ
ズル318Aの上面には、図7紙面直交方向に沿って所
定間隔で吹き出し口を構成する小孔(図示省略)が穿設
されており、これに対向する各スプレーベッド314の
部分には開口部が形成されている。
【0042】一方、上記3つのスプレーベッド314の
上方には、隣接するスプレーベッド314相互間の位置
に上側給水ノズル318Bが、配置されている。各上側
給水ノズル318Bの下面には、図7紙面直交方向に沿
って所定間隔で吹き出し口を構成する小孔(図示省略)
が穿設されている。
【0043】これら下側給水ノズル318A及び上側給
水ノズル318Bは、実際には、図示しない吸水パイプ
の一端から分岐された配管の先端に設けられており、こ
の吸水パイプの他端は、図示しない冷却水タンクに達し
ている。また、この吸水パイプの中間には、冷却水タン
クから冷却水を下側給水ノズル318A及び上側給水ノ
ズル318B側に汲み上げるポンプが設けられており、
このポンプは図示しない制御装置によって制御されるよ
うになっている。
【0044】冷却部300の下流側には、余分な冷却水
を絞り取るためのスクイズローラ326が設けられてお
り、このスクイズローラ326の間をダイレクト刷版1
4が通過するようになっている。
【0045】(溶出処理部22)図9に示すように、溶
出処理部22には、ダイレクト刷版14にアルカリ溶液
を付与してダイレクト刷版14の非画像部(即ちトナー
像が形成された部分以外の非画像部分)の光導電性感光
体層を溶出する溶出部48、ダイレクト刷版14に付着
した余剰なアルカリ溶液を除去するスクイズ部51、ス
クイズされたダイレクト刷版14を水洗してアルカリ溶
液を除去する水洗部53、水洗されたダイレクト刷版1
4にガム液を塗布するガム液塗布部55、ガム液が塗布
されたダイレクト刷版14を乾燥させる乾燥部117及
び、ダイレクト刷版14を挟持して搬送する複数の搬送
ローラ(図示省略)が、備えられている。
【0046】(待機部118)待機部118には、ダイ
レクト刷版14を図9の矢印B方向後方側へ搬送する図
示しないコンベア装置が備えられている。
【0047】(パンチヤー部24)パンチヤー部24に
は、ダイレクト刷版14に版掛け時の位置決め用の切欠
を形成するポンチ(図示省略)及びダイレクト刷版14
を版曲部26へ搬送する図示しないコンベア装置が備え
られている。
【0048】(版曲部26)版曲部26にはダイレクト
刷版14の長手方向両端部を所定寸法折り曲げる図示し
ない折り曲げ装置が備えられている。
【0049】次に、上述のように構成されたダイレクト
製版装置10の全体的な作用を簡単に説明する。
【0050】描画部16では、未露光のダイレクト刷版
14が光導電性感光層30を上に向けて載置された搬送
台32が図示しない駆動装置によって図10の矢印A方
向へ移動され、この移動時に帯電器34によって光導電
性感光層30がプラスに帯電される。帯電が終了する
と、搬送台32が矢印Aと反対方向に移動され、この時
露光部36内の図示しない半導体レーザより発せられる
レーザビームが、光導電性感光層30の表面へ照射さ
れ、レーザビームが入射された入射部位の光導電性感光
層30の表面からプラスの電荷が移動して、画像情報に
相当する静電潜像が形成される。
【0051】静電潜像が形成されたダイレクト刷版14
は、図示しない挟持爪で端部が挟持され、排版部12へ
搬送され、排版部12から現像定着処理部18へと搬出
される。
【0052】現像定着処理部18では、まず、ダイレク
ト刷版14は現像部38で液体現像剤中のプラスに帯電
されたトナーの粒子が光導電性感光層30の露光された
部位に付着され(このトナーの付着した部位は親油性と
なる)、次のスクイズ部40でダイレクト刷版14の表
面にエアーナイフ455からエアーが吹き付けられ、表
面に付着した余剰の現像液が取り除かれる。また、ブロ
ワー456によって、ダイレクト刷版14の搬送方向上
流側から下流側へエアーが吸引される。
【0053】次に、ダイレクト刷版14はベルトコンベ
ア126に載置されて矢印A方向へ搬送され、次の乾燥
部42でドライヤ458の温風で湿潤したトナーが乾燥
される。さらに、ダイレクト刷版14は乾燥部42から
定着部44へ搬送される。定着部44内にダイレクト刷
版14が至ると、ダイレクト刷版14はハロゲンランプ
ヒーター540の赤外線を受け加熱される。
【0054】これによって、ダイレクト刷版14に付着
したトナーが溶融固着され定着される。さらに、加熱さ
れて定着処理された直後のダイレクト刷版14の温度を
温度センサ566が検出する。この際、搬送ローラ56
2、564がダイレクト刷版14のばたつきを抑えると
共に遮光してダイレクト刷版14を搬送する為、高精度
な温度の検出ができる。
【0055】そして、定着用ヒーター制御装置50が、
温度センサ566により検出された温度を予め定められ
た温度と比較して定着処理の良否を判断し、定着処理に
必要な温度に達していない場合は、定着用ヒーター制御
装置50が警報装置572を駆動して定着不良の警報を
発すると共に、予備のハロゲンランプヒーター541へ
の通電を開始する。これにより、加熱温度がダイレクト
刷版14の定着に必要な温度まで上昇する。
【0056】この結果、ハロゲンランプヒーター540
の経時劣化等により、加熱温度が低下し或いは断線して
加熱が不十分となっても、即座に予備のハロゲンランプ
ヒーター541が始動して、定着処理に必要な加熱温度
に維持され、また、上記警報により作業者は定着不良と
なっていることを知ることができる。この為、定着処理
に必要な温度に達していないと判断された1枚のダイレ
クト刷版14のみが定着不良になるだけあり、また、作
業終了後に余裕を持って寿命に達したハロゲンランプヒ
ーター540の交換ができる。尚、このハロゲンランプ
ヒーター540の交換に際しては、図14の矢印Hで示
すように、ハロゲンランプヒーター540を下方に引っ
張って一対の板ばね554、556から電極部540B
を外し、さらに、新たなハロゲンランプヒーター540
を矢印Hで示すように、上方に押し上げて一対の板ばね
554、556に電極部540Bを挟持させる。
【0057】以上より、ハロゲンランプヒーターを寿命
に合わせて有効に使うことができるだけでなく、ダイレ
クト刷版14の不良品を最小限に抑えると共に、迅速な
刷版製造作業が可能となる。
【0058】尚、定着処理の良否を判断するために予め
定めた温度は、ダイレクト刷版14の定着処理時の温度
でなく、定着処理後の搬送による温度低下を考慮し、ダ
イレクト刷版14の搬送速度及び温度センサ566まで
の距離と温度低下との関係を調べて、決定する必要があ
る。
【0059】定着処理終了後のダイレクト刷版14は、
その後冷却部300へと搬送され、冷却部300でスプ
レーベッド314に沿って図7の矢印A方向へ搬送され
る。この搬送時に図示しない光センサによって、ダイレ
クト刷版14が検出されると、図示しない制御装置によ
ってポンプが作動され冷却水タンクから汲み上げられた
冷却水が上側給水ノズル318B及び下側給水ノズル3
18Aからダイレクト刷版14の上・下面に吹き付けら
れ、ダイレクト刷版14が速やかに冷却される。冷却
後、ダイレクト刷版14はスクイズローラ326によっ
て、冷却水が搾り取られ溶出処理部22へ搬送される。
【0060】溶出処理部22では、ダイレクト刷版14
は溶出部48内でアルカリ溶液に浸漬され、トナーが付
着していない光導電性感光体層30の非画像領域が溶出
される。この溶出処理によって、ダイレクト刷版14の
トナーが付着していない領域は導電性支持体14の親水
化処理がなされた面が露出される。
【0061】溶出処理後のダイレクト刷版14は、次の
スクイズ部51で表面に付着したアルカリ溶液がスクイ
ズされ、次の水洗部53で洗浄水が噴き付けられて水洗
処理される。その後、ダイレクト刷版14は、ガム液塗
布部55でガム液が塗布され、次の乾燥部117でダイ
レクト刷版14に付着したガム液が乾燥される。これに
よって、ダイレクト刷版14の非画像部分(トナーの付
着していない部分)が親水化される。
【0062】溶出処理部22で処理されたダイレクト刷
版14は、その後待機部118で一旦待機され、検版作
業等を経て、パンチヤー部24へ送られ図示しないポン
チによって版掛け時の位置決め用の切欠が形成され、次
の版曲部26で図示しない折り曲げ装置によってダイレ
クト刷版14の長手方向両端部が所定寸法折り曲げられ
る。以上でダイレクト刷版14の製版工程が終了する。
【0063】図1には、本実施例に係る定着用ヒーター
制御装置50の構成が概略的に示されている。
【0064】この定着用ヒーター制御装置50は、入力
電圧を測定する電圧測定手段52と、前述した搬送路に
沿って搬送される感材を検出する感材検出手段としての
感材検出センサ54と、変動する入力電圧の位相ゼロの
点を検出するゼロ相検出手段56と、マイクロコンピュ
ータ(以下、「マイコン」という)58と、切り換え手
段としての第1ないし第3のソリッドステート・リレー
60,62,64とを備えている。
【0065】電圧測定手段52としては、例えば、交流
入力電圧を測定しその測定電圧をアナログ量として出力
するものが使用される。
【0066】感材検出センサ54としては、例えば、非
接触で感材の有無を検出する電磁式近接スイッチや光電
スイッチ等が使用される。この感材検出センサ54は、
実際には、搬送路の前記定着部44の上流側の適当な位
置に配設されている。
【0067】ゼロ相検出手段56は、入力電圧を平均化
する平均化回路と、この平均化回路の出力と入力電圧そ
のものとを比較して一致したときにのみHi(又はL
o)を出力する比較器とから構成することができる。
【0068】これらの検出手段52,54,56の出力
は、入力側インタフェース66を介してマイコン58の
入力ポート68に入力されるようになっている。入力側
インタフェース66は、A/Dコンバータ等を含んで構
成されている。
【0069】マイコン58は、入力ポート68,出力ポ
ート70,CPU(中央処理装置)72及びメモリ74
及びこれら相互を接続するバス等を含んで構成されてい
る。
【0070】メモリ74は、実際には、ROM,RAM
等から構成されている。この内、ROMには、後述する
フローチャートに対応する制御プログラム及び印加電圧
補正基準を構成する図2の補正マップ群等が記憶されて
いる。
【0071】図2には3本の線が示されているが、これ
らは3種類の補正基準となるものを代表的に例示したも
のであって、実際には各補正基準が異なる線からなる補
正マップ群として記憶されている。
【0072】ここで、各補正基準の内容を説明すると、
図2に実線Aで代表的に示すものは、最も基本となるも
ので、間欠定着処理時に入力電圧の変動に対して交流電
圧を何パーセントカット(図5参照)してヒーターに印
加するかの入力電圧補正基準を示すものである。この実
線Aは、200V±10%を一定の定着条件とする場
合、常に180V程度の電圧をヒーターに印加するよう
なヒーター印加電圧の補正マップである。例えば、入力
電圧が220Vのとき、横軸が220Vの線と実線Aと
の交点を求めるとD点となり、このときの縦軸,即ちヒ
ーター印加電力供給率は80%であるから、この時ヒー
ターには220×0.8=176Vが印加される。この
時のヒーター供給電力のカット率は20%である。同様
に、入力電圧が180VのときのE点では、ヒーター供
給電力のカット率は0であるから、ヒーターには180
Vがそのまま印加される。
【0073】図2に点線Bで代表的に示すものは、例え
ばヒーターの寿命を3000時間とし、この3000時
間経過時のヒーターの能力で十分な加熱能力が得られる
ものとすると、ヒーターは経時的に性能が劣化する(3
000時間経過後は当初に比べ10パーセント程度効率
が落ちる)ものであるから3000時間経過前の段階で
は余分なパワーを発揮しないように初期補正を行う場合
の基準を示すものである。
【0074】図2に二点鎖線Cで代表的に示すものは、
連続定着処理時には、時間の経過により定着部44の雰
囲気温度が段階的に上昇して定着温度が高くなり過ぎる
ので、初期補正のみでは十分でなく、連続製版による温
度の異常上昇を補正する場合の基準を示すものである。
【0075】マイコン58の出力ポート70には、出力
側インタフェース76が接続されている。この出力側イ
ンタフェース76の出力段には、前記第1ないし第3の
ソリッドステート・リレー60,62,64をそれぞれ
介してハロゲンランプヒーター540が各一つ接続され
ている。
【0076】ここで、切り換え手段として第1ないし第
3のソリッドステート・リレー60,62,64を使用
するのは、機械式のリレーと異なり可動部分がないた
め、応答性に優れていることを考慮したためである。
【0077】なお、実際には、定着用ヒーター制御装置
50の入力側インターフェース66に温度センサ56
6,断線検出センサ等が更に接続され、また、出力側イ
ンターフェース76に警報装置572が更に接続されて
いるが、これらは本発明の要部ではないので、図1では
図示を省略している。
【0078】次に、このようにして構成された本実施例
の作用をCPU72の制御プログラムを示す図3ないし
図4のフローチャートを中心として説明する。
【0079】図3のフローチャートに対応するプログラ
ムは、図示しないメインスイッチのオンにより電源が投
入されたときにスタートする。
【0080】先ず、CPU72では、ステップS100
で初期設定を行う。具体的には、図示しないタイマー用
カウンターをリセットすると共に、感材検出回数判定用
のフラグ(以下、「フラグ1」という)及び連続・間欠
処理判定用のフラグ(以下、「フラグ2」という)を
「0」にする(倒す)。
【0081】次のステップS102で、CPU72で
は、RAMに記憶されているヒーターの通算通電時間デ
ータに基づき初期補正率を演算し、当該RAMに記憶す
る。
【0082】次のステップS104で、CPU72で
は、連続・間欠判定サブルーチンへ移行する。この連続
・間欠判定サブルーチンで、CPU72では、図4に示
されるように、感材検出センサ54の出力を監視して感
材が検出されるまでタイマー用カウンターをカウントア
ップする(ステップS202,S204)。感材が検出
されると、次のステップS206に進み、CPU72で
は、この感材の検出が1回目であるか否かの判定を行
う。このステップS206の判定は、実際には、フラグ
1が「0」であるか否かを判定することにより行われ
る。ここでは、前記の如く、フラグ1は「0」であるか
ら、CPU72ではステップS208に移行してカウン
ターをリセットすると同時にフラグ1を「1」にし(立
て)た後、ステップS202に戻り前と同様の処理・判
断を繰り返す。
【0083】ステップS204で再び、感材が検出され
ると、CPU72では、ステップS206に進み、感材
の検出が1回目であるか否かを判定する。このステップ
S206の判定は、前記の如くフラグ1が「0」である
か否かを判定することによりなされるが、ここでは、フ
ラグ1は「1」であるからこの判定は否定され、ステッ
プS210に移行する。このステップS210で、CP
U72では、タイマー用カウンターのカウント値nが所
定値n0 以下であるか否かを判定する。
【0084】ここで、間欠製版処理(一定時間より大き
い時間間隔での製版処理)が行われているものとする
と、ステップS210における判定は否定され、CPU
72では、ステップS214に移行してフラグ2を
「0」にした後、ステップS216でタイマー用カウン
ターをリセット後、図3のメインルーチンへ戻る。
【0085】CPU72では、ステップS106で、電
圧測定手段42から測定された入力電圧を取り込み、ス
テップS108に進む。このステップS108で、CP
U72では、ステップS102で演算した初期補正率,
ステップS104における判定の結果、及びステップS
106で取り込んだ電圧に基づき、ROMに記憶された
補正マップ群(図2参照)から最も適切な補正マップを
求め、この求められた補正マップに基づいてヒーター印
加電圧のカット率を求める。
【0086】次のステップS110でゼロ相検出手段5
6の出力を監視してゼロ相が検出されるのを待ち、ゼロ
相が検出されると、CPU72では図示しないタイマー
を起動すると共にステップS108で求めたヒーター印
加電圧のカット率に応じて第1ないし第3のソリッドス
テート・リレー60,62,64をオン・オフ制御す
る。このソリッドステート・リレー60,62,64の
オン・オフ制御は、ヒーター印加電圧のカット率に応じ
て2秒間行われる(ステップS114,S116)。
【0087】これにより、例えば、略1000時間経過
時に図6に示されるような50Hz(周期T=20ms
ec)の交流電源の電圧を測定した結果、220ボルト
であったとすると(図2点F参照)、3つのハロゲンラ
ンプヒーター540に対する電源供給が約25パーセン
トカットされ、図5に示されるように交流電源が略20
×3.5=70msecの間隔で瞬間(20msecの
間)繰り返し遮断される。このとき、3つのハロゲンラ
ンプヒーター540には220Vより低い電圧(220
×0.75=165V程度の電圧)が印加される。
【0088】2秒経過すると、CPUでは、ステップS
118でタイマーをリセット後、ステップS104に戻
り、以後上述と同様の処理判断を繰り返す。
【0089】一方、連続製版処理(一定時間以下の時間
間隔での製版処理)が行われているものとすると、ステ
ップS210における判定が肯定され、CPU72で
は、ステップS212に進み、フラグ2を「1」にした
後、ステップS216でタイマー用カウンターをリセッ
ト後、メインルーチンに復帰する。この場合、ステップ
S108で連続製版時の補正マップが求められ、ステッ
プS114で25%を越える割合で3つのハロゲンラン
プヒーター540に対する電源供給がカットされる。こ
れにより、定着部の雰囲気温度の段階的上昇が防止され
る。
【0090】発明者等は、本実施例の定着用ヒーター制
御装置50を用いて種々の条件設定による製版処理を行
って、定着後の感材の温度を赤外線放射型温度計を用い
て非接触で測定したところ、略一定の定着温度となるこ
とが確認された。従って、本実施例の定着用ヒーター制
御装置50によると、入力電圧が変動しても、また、間
欠製版処理,連続製版処理の処理状況にも依存せず、安
定した定着が行われることがわかる。
【0091】これまでの説明から明らかなように、本実
施例では、マイコン58が、処理状況判定手段、演算手
段及び制御手段の役目を有している。
【0092】以上説明した本実施例によれば、公知の製
版装置に図3,図4の制御を行うプログラムソフトを追
加しソリッドステート・リレー等の部品を付加するだけ
で、装置の大型化、コストの大幅上昇を招くことなく、
加熱定着処理の安定化を図ることができる。本実施例の
場合は、電圧変動、連続,間欠処理状況に対する他、ヒ
ーター能力の経時的変化に対してもヒーター印加電圧の
補正がなされるので、定着安定性を極めて高くすること
ができる。また、本実施例の場合、ヒーター供給電力の
瞬時遮断がなされるので、実際的には低い電圧でハロゲ
ンランプヒーターが使用され、定格電力で使用する場合
よりヒーター寿命を延ばすことができるという利点もあ
る。なお、上記実施例では、ヒーター印加電圧の補正を
マップに基づいて行う場合を例示したが、連続処理(又
は間欠処理)の場合の入力電圧、ヒーター通算使用時間
をパラメータとする補正関数式を予めメモリ74を構成
するROM内に記憶させ、間欠処理(又は連続処理)の
場合はこれに一定の値を乗じて使用し、これらに基づい
てヒーター印加電圧の補正を行うようにしてもよい。ま
た、ヒーターの本数は3本の場合に限られるものでない
ことは勿論である。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
演算手段及び制御手段の作用により、入力電圧の変動が
あっても、電圧測定値に応じてヒーター印加電圧が補正
されることから、電源条件の変化に依存することなく、
加熱定着の安定化を図ることができるという従来にない
優れた効果がある。
【0094】特に、請求項2記載の発明によれば、電圧
測定値に応じてヒーター印加電圧が補正される他、連続
定着処理,間欠定着処理のいずれの場合であってもその
処理状況に応じて印加電圧が補正されるので、連続定着
処理,間欠定着処理等の処理状況に依存することなく加
熱定着の安定化をも図ることができるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る定着用ヒーター制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】印加電圧補正基準を構成する補正マップ群の一
例を示す線図である。
【図3】図1のマイコンの印加電圧の補正に関するメイ
ンルーチンを示すフローチャートである。
【図4】図1のマイコンの連続・間欠処理判定のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図5】マイコンにより補正がなされた場合のヒーター
印加電圧のオシロスコープによる波形の一例を示す線図
である。
【図6】入力電圧のオシロスコープによる波形の一例を
示す線図である。
【図7】図1の定着用ヒーター制御装置が適用されたダ
イレクト製版装置の現像定着処理部を示す断面図であ
る。
【図8】図1の定着用ヒーター制御装置が適用されたダ
イレクト製版装置に用いられるダイレクト刷版の構造を
示す図である。
【図9】図1の定着用ヒーター制御装置が適用されたダ
イレクト製版装置の各処理部の配置を示す平面図であ
る。
【図10】図1の定着用ヒーター制御装置が適用された
ダイレクト製版装置の描画部を示す断面図である。
【図11】図1の定着用ヒーター制御装置が適用された
ダイレクト製版装置の現像定着処理部を示す平面図であ
る。
【図12】図1の定着用ヒーター制御装置が適用された
ダイレクト製版装置のベルトコンベアにダイレクト刷版
が載置された状態を示すエッジ押さえローラー近傍の平
面図である。
【図13】図1の定着用ヒーター制御装置が適用された
ダイレクト製版装置の定着部近傍を示す斜視図である。
【図14】図13の一部拡大図である。
【符号の説明】
50 定着用ヒーター制御装置 52 電圧測定手段 54 感材検出センサ(感材検出手段) 58 マイコン(処理状況判定手段,演算手段,制御手
段) 60 第1のソリッドステート・リレー(切り換え手
段) 62 第2のソリッドステート・リレー(切り換え手
段) 64 第3のソリッドステート・リレー(切り換え手
段) 540 ハロゲンランプヒーター(定着用ヒーター)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧を測定する電圧測定手段と、定
    着用ヒーターへの電源供給・停止を瞬時に切り換え可能
    な切り換え手段と、予め設定された印加電圧補正基準に
    従って前記電圧測定手段の電圧測定値に基づいてヒータ
    ー供給電力のカット率を求める演算手段と、この演算手
    段で求めたヒーター供給電力のカット率に応じて前記定
    着用ヒーターへの電源供給を瞬間的且つ部分的に遮断す
    るように前記切り換え手段を制御する制御手段と、を有
    する定着用ヒーター制御装置。
  2. 【請求項2】 入力電圧を測定する電圧測定手段と、定
    着上流側の搬送路上に配設された感材検出手段と、この
    感材検出手段の出力に基づいて連続製版処理か間欠製版
    処理かを判定する処理状況判定手段と、定着用ヒーター
    への電源供給・停止を瞬時に切り換え可能な切り換え手
    段と、予め設定された印加電圧補正基準に従って前記電
    圧測定手段の電圧測定値及び前記処理状況判定手段の判
    定結果に基づいてヒーター供給電力のカット率を求める
    演算手段と、この演算手段で求めたヒーター供給電力の
    カット率に応じて前記定着用ヒーターへの電源供給を瞬
    間的且つ部分的に遮断するように前記切り換え手段を制
    御する演算制御手段と、を有する定着用ヒーター制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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