JPH06340881A - 電気粘性流体用炭素質粉末の製造方法 - Google Patents

電気粘性流体用炭素質粉末の製造方法

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JPH06340881A
JPH06340881A JP5128988A JP12898893A JPH06340881A JP H06340881 A JPH06340881 A JP H06340881A JP 5128988 A JP5128988 A JP 5128988A JP 12898893 A JP12898893 A JP 12898893A JP H06340881 A JPH06340881 A JP H06340881A
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carbonaceous powder
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viscosity
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JP5128988A
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香 ▲高▼木
Ko Takagi
Takuji Haraoka
岡 卓 司 原
Noriyoshi Fukuda
田 典 良 福
Kimiyoshi Hatano
仁 美 羽多野
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電圧印加中の粘度や電流値の変動がなく、優れ
た電気粘性特性を有する電気粘性流体を実現できる電気
粘性流体用炭素質粉末の製造方法を提供する。 【構成】タールピッチ類を一次熱処理し、必要に応じて
溶剤抽出して洗浄し、二次熱処理によって炭素原子と水
素原子の数の比を1.7〜3.5に調整した炭素質粉末
を得、さらにこの炭素質粉末の平均粒径を0.5〜40
μmに調整する電気粘性流体用炭素質粉末の製造におい
て、一次熱処理によって得られた熱処理物の最大粒径を
100μm以下に調整することにより、あるいは同熱処
理物のTGAによる室温から400℃までの重量減少量
を10重量%以下に調整することにより、さらには、こ
の両者を調整することにより、前記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】電気粘性流体とは流体に電圧を印
加することで、流体の見掛け粘度が迅速かつ可逆的に変
化する流体、いわゆるウィンズロー効果を示す流体で、
一般には電気絶縁性に優れた油状媒体中に誘電体粒子を
分散させることにより得られる。この電気粘性流体の特
徴は古くから知られ、クラッチ、バルブ、振動吸収装置
等への応用が期待されている。本発明は優れた電気粘性
効果を発現する電気粘性流体を実現できる、誘電体粒子
として使用される炭素質粉末の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に電気粘性流体に要求される性能と
しては、エネルギー効率上、低電圧でより大きな粘性変
化を発現すると同時に、その時に流れる電流が少ないこ
とに加え、固体粒子が油状媒体中で沈降しないこと、さ
らに長期使用時に特性が低下しない(例えば粘性変化量
の低下、電流値の上昇)こと、および使用温度による特
性変化の小さいこと、電圧印加に対する応答性に優れる
こと、電圧の印加中に粘度および電流値が経時的に変動
しないこと、電圧を印加しないときの流体の粘度(以
下、初期粘度とする)ができるだけ低いこと等が挙げら
れる。
【0003】すなわち、低電流の外部電界下で大きな粘
性変化を実現できれば、電気粘性流体を用いる各種装置
のエネルギー効率を向上することが可能となる。また、
初期粘度が低い電気粘性流体を達成できる固体粒子は、
所定の初期粘度が要求される電気粘性流体において、初
期粘度が高い電気粘性流体の固体微粒子に比べて流体中
の固体微粒子の配合量を高めることができ、その結果高
い電気粘性変化が実現できる。さらに電圧印加中の粘度
および電流値が変動すると、その電気粘性流体を利用す
るデバイス(装置)の制御が困難となり、しかも十分な
粘度変化が得られず実用上問題となる。
【0004】従来このような電気粘性流体としては、ト
ランス油、スピンドル油、塩化パラフィン等の電気絶縁
性の高い油状媒体中にシリカゲル、デンプン、セルロー
ス等の水、アルコールなどの高誘電性の液体吸収性固体
粒子を分散させたもの(米国特許第2886151号、
第3047507号の各明細書や、特開昭53−175
85号、同53−93186号、同61−44998
号、同61−259752号、同62−95397号、
特開平1−207396号の各公報等)、あるいは吸水
した固体粒子を使用することからくる長期使用時におけ
る特性低下、高温での性能低下等を改善すべく、表面に
種々の高分子を被覆させた粒子を分散させたもの等(特
開昭47−17674号、同63−97694号の各公
報等)が開示されている。こうした提案にも関わらず、
実用可能に充分な性能を有する電気粘性流体が開発され
ているとは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、電気粘性流体に
要求される性能を満足しうる誘電体粒子として、水等の
高誘電性液体を必要としない、炭化度(元素分析におけ
る炭素原子と水素原子の数の比=C/H)などを制御し
た炭素質粉末の利用が特開平3−279206号公報に
開示されている。このような炭素質粉末は、基本的に、
石炭系タール、石炭系ピッチ、石炭液化物、石油系ター
ル、石油系ピッチ、樹脂類等の有機化合物を原料として
用い、この原料をオートクレーブ、キルン、電気炉等に
より最高温度が300〜800℃の熱処理した後、熱処
理によって得られたものを粉砕および分級することによ
って製造される。
【0006】また、この炭素質粉末としては、以下に記
述される特性を有するものが望ましいことも前記特開平
3−279206号公報に開示されている。すなわち、
C/Hが1.70〜3.50、あるいはさらに熱天秤に
よる重量分析の結果(TGA)が窒素雰囲気下での40
0〜600℃の範囲における重量減少量が0.5〜1
3.0重量%であること、さらに最大粒径が50μm以
下で、平均粒径が0.5〜40μmであることが望まし
い。そのため、上記特性を実現するように、熱処理工程
や粉砕・分級工程が調整される。
【0007】上記炭素質粉末を用いて調製した電気粘性
流体は、低電圧でより大きな粘性変化を発現すると同時
に、その時に流れる電流が少ない、電圧印加に対する応
答性に優れる等の点では優れた電気粘性特性を発現する
ものの、製造方法や原料の選択によっては、電圧印加中
に粘度や電流値の変動が発生して、十分な電気粘性効果
を安定して発現できない場合があり、この点を改良し
た、さらに優れた電気粘性特性を発現する電気粘性流体
の出現が待ち望まれている。
【0008】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、電圧印加中の粘度や電流値が従来
に比べ安定し、十分な電気粘性特性を発現する電気粘性
流体を実現できる電気粘性流体用炭素質粉末の製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】電気粘性効果の発現機構
は充分には解明されていない。しかし、一般には外部電
圧の印加により粒子表面で分極が生じ、この分極した粒
子が静電引力により相互に引き合う結果、見掛け粘度が
増大すると考えられている。ここで、本発明者の検討に
よれば、この分極の程度は炭素質粉末の誘電率や電導度
等の電気的特性と関係があり、この電気的特性は炭素質
粉末の炭化度すなわちC/HやTGAによる重量減少等
と大きな関連性を有する。
【0010】つまり、電気粘性流体においては、使用す
る炭素質粉末が粉末(粒子)の個々に粒子の電気的特性
が同一であるならば、誘電分極による静電引力も電気電
導度も同一であるので、電気粘性流体の特性は安定して
おり、電圧の印加中に粘度等が変化することはない。と
ころが、炭素質粉末の個々の粉末毎に電気的特性のバラ
ツキが存在する場合には、分極による静電引力や電気電
導度が粒子の個々によって互いに異なってしまう。その
ため、引き合う相手粒子によって粒子間に働く引力、ま
た粒子間で流れる電流が異なることとなり、その結果、
電圧印加時の粘度や電流値に時間的変動が生じてしま
う。また、このような場合には十分な電気粘性特性を発
現できなくなってしまう。さらに、炭素質粉末の粒子内
に多くの軽質分が粒子内部で不均一に残留している場合
にも、粒子内で分極に偏りが生じるために、電圧印加時
の粘度や電流値に時間的変動が生じ、十分な電気粘性特
性を発現できなくなる。
【0011】従って、電圧印加時の電流値および粘度の
時間的変動のない優れた電気粘性特性を有する電気粘性
流体を実現するためには、炭素質粉末の個々の粒子間お
よび粒子内で電気的特性のバラツキおよび偏在のない、
すなわち炭化度等の特性にバラツキのない、均質な炭素
質粉末を実現する必要がある。
【0012】ここで、炭素質粉末は、原料タールピッチ
類を最高温度400〜550℃で一次熱処理し、必要に
応じて溶剤抽出して不要な成分を取り除いた後に、最高
温度300〜600℃の二次熱処理によって炭素原子と
水素原子の数の比を1.7〜3.5に調整した炭素質粉
末を得、さらにこの炭素質粉末の平均粒径を0.5〜4
0μmに調整することによって製造される。
【0013】本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、一次
熱処理によって得られた熱処理物の粒径を好適に調整す
ることにより、あるいは同熱処理物の熱重量分析(TG
A)による室温から400℃までの重量減少量を一定値
以下に調整することにより、さらには、この両者を調整
することにより、二次熱処理および粉砕・分級工程を経
て得られた炭素質粉末の、粉末粒子個々の間でC/H、
TGAによる重量減少(軽質分量)、粒径等の特性にバ
ラツキのない、全体に渡って均質で、また個々の粒子内
で均質な炭素質粉末を製造できることを見出し、本発明
を完成した。
【0014】すなわち、本発明の第1の態様は、タール
ピッチ類を最高温度が400〜550℃の範囲内で一次
熱処理し、得られた熱処理物の最大粒径を100μm以
下に調整した後、最高温度が300〜600℃の範囲内
での二次熱処理によって炭素原子と水素原子の数の比を
1.7〜3.5に調整した炭素質粉末を得、さらにこの
炭素質粉末の平均粒径を0.5〜40μmに調整するこ
とを特徴とする電気粘性流体用炭素質粉末の製造方法を
提供する。
【0015】また、本発明の第2の態様は、タールピッ
チ類を最高温度が400〜550℃の範囲内で一次熱処
理し、得られた熱処理物が窒素雰囲気下での室温から4
00℃までの熱重量分析による重量減少量が10重量%
以下となるように調整した後、最高温度が300〜60
0℃の範囲内での二次熱処理によって炭素原子と水素原
子の数の比を1.7〜3.5に調整した炭素質粉末を
得、さらにこの炭素質粉末の平均粒径を0.5〜40μ
mに調整することを特徴とする電気粘性流体用炭素質粉
末の製造方法を提供する。
【0016】さらに、本発明の第3の態様は、タールピ
ッチ類を最高温度が400〜550℃の範囲内で一次熱
処理し、得られた熱処理物が窒素雰囲気下での室温から
400℃までの熱重量分析による重量減少量が10重量
%以下で、かつ最大粒径が100μm以下となるように
調整した後、最高温度が300〜600℃の範囲内での
二次熱処理によって炭素原子と水素原子の数の比を1.
7〜3.5に調整した炭素質粉末を得、さらにこの炭素
質粉末の平均粒径を0.5〜40μmに調整することを
特徴とする電気粘性流体用炭素質粉末の製造方法を提供
する。
【0017】
【構成】以下、本発明の電気粘性流体用炭素質粉末(以
下、炭素質粉末とする)の製造方法について詳細に説明
する。
【0018】本発明の炭素質粉末の製造方法は、原料タ
ールピッチ類を 最高温度が400〜550℃の範囲内
で一次熱処理して、必要に応じて溶媒抽出を行って不要
な成分を除去した後、一次熱処理によって得られた熱処
理物の最大粒径を100μm以下に調整および/または
熱処理物の熱重量分析(TGA)による室温から400
℃までの重量減少量を10重量%以下として、最高温度
が300〜600℃の範囲内での二次熱処理によってC
/Hが1.7〜3.5の炭素質粉末を得、この炭素質粉
末の平均粒径を0.5〜40μmに調整することを、そ
の基本構成とする。なお、本発明において、最大粒径が
100μm以下とは、炭素質粉末中で100μm超の粗
粉の含有量が5重量%以下であることとして定義され
る。
【0019】本発明において、前述の一次熱処理および
二次熱処理が必須となるのは以下の理由による。タール
ピッチ類を熱処理すると軟化溶融状態を経て重合反応が
進行し、これに伴い個化する。この軟化溶融状態および
固体状態での加熱処理によって、炭素質粉末の炭化度
(C/H)を調整するが、個化後の加熱時に温度分布お
よび拡散速度の面から固形物内にC/Hや軽質分量等の
分布が生じてしまう。このようなC/H等に分布を有す
る固形物を所定の粒径となるように粉砕・分級して得ら
れた炭素質粉末を用いて電気粘性流体を調整した場合、
炭素質粉末の個々の粒子間および粒子内でC/Hや軽質
分含量のバラツキや偏在が生じてしまい、これを用いて
電気粘性流体を調製すると、電圧印加時に電気粘性流体
の粘度や電流値に時間的変動が生じてしまう。
【0020】本発明は上記問題点を解決するために成さ
れたものであり、本発明の第1の態様においては、一次
熱処理によって得られる熱処理物全体のC/Hの平均値
等を目標とする前述の値に調整し、次いで、この熱処理
物を粉砕して最大粒径を100μm以下に調整した後に
二次熱処理に供する。これにより、二次熱処理によって
得られた固形物内のC/Hや軽質分量の分布を小さくす
ることができ、その結果、粉砕・分級後に得られた炭素
質粉末の個々の粒子間および粒子内におけるC/Hや軽
質分量等のバラツキや偏在を小さくでき、この炭素質粉
末を用いて調製した電気粘性流体の電圧印加時の粘度お
よび電流値の時間的変動を小さくできる。
【0021】また、本発明の第2の態様においては、や
はり熱処理物全体のC/Hの平均値等を目標とする値に
調整するための一次熱処理を行うが、この一次熱処理に
おける雰囲気の調整(雰囲気ガスの流量、圧力等の調
整)および/または一次熱処理後の溶剤抽出の実施およ
びその条件を選定して、一次熱処理物の室温から400
℃までのTGAによる重量減少量が10%以下になるよ
うに調整する。この調整に二次熱処理を加えることによ
り、工業的に短時間(6hr以内)で軽質分を十分除去で
きるのみならず、同様に、二次熱処理によって得られた
固形物内のC/Hや軽質分量の分布を小さくし、炭素質
粉末におけるC/H等のバラツキや偏在を小さくでき、
この炭素質粉末を用いて調製した電気粘性流体の電圧印
加時の粘度および電流値の時間的変動を小さくできる。
【0022】本発明に利用可能な原料タールピッチ類に
は特に限定はなく、石炭系タール、石炭系ピッチ、石油
系タール、石油系ピッチ等、公知のいわゆるタールピッ
チがいずれも利用可能である。また、本発明において
は、原料タールピッチ類として、ナフタレン、メチルナ
フタレン、アントラセン、アセナフチレン、フェナント
レン等の縮合多環芳香族化合物の熱重合物あるいはHF
−BF3 等の酸触媒を用いた重合物であるピッチも利用
可能である。ここで、原料タールピッチにフリーカーボ
ン(QI:キノリン不溶分)や灰分(Ash)が含有される
場合には、必要に応じてこれを除去するのが好ましい。
なお、除去方法は公知の方法によればよい。
【0023】本発明の製造方法においては、このような
原料タールピッチ類を最高温度が400〜550℃の一
次熱処理を施す。この一次熱処理によって、C/HやT
GAの重量減少量の平均値を目的とする値に大まかに調
整する。
【0024】一次熱処理の方法には特に限定はないが、
オートクレーブ、キルン、流動槽、電気炉等を用いて、
窒素流入下等の非酸化性雰囲気下で行われる。また、一
次熱処理の時間は、一次熱処理の温度や、原料タールピ
ッチ類の種類や、最終的に目的とするC/HやTGAに
よる重量減少量に応じて適宜設定されるが、通常、2〜
10時間程度である。さらに、一次熱処理は回分式、連
続式いずれの方法で実施してもよい。
【0025】本発明の製造方法においては、必要に応じ
て、このような一次熱処理によって得られた熱処理物
を、溶剤抽出によって洗浄する。抽出溶剤(洗浄溶剤)
には特に限定はなく、不要な成分を好適に溶解するもの
であれば各種のものが利用可能であるが、例えば、トル
エン、ベンゼン、ヘキサン、芳香族系のタール中油等が
例示される。
【0026】このような、洗浄は一回に限定はされず、
必要に応じて複数回の洗浄を行ってもよい。洗浄を終了
した熱処理物は、必要に応じて乾燥され、次工程に供さ
れる。
【0027】炭素質粉末の製造においては、前述の一次
熱処理によって(必要に応じて洗浄を行って)得られた
熱処理物(以下、これを便宜的に熱処理物と称する)
は、次いで、二次熱処理によってC/Hのバラツキを小
さくされ、所定のC/Hに調整された炭素質粉末(以
下、二次熱処理によって得られた炭素質粉末を、便宜的
に炭素質粒子と称する)とされる。ここで、本発明の第
1の態様の炭素質粉末の製造方法においては、熱処理物
の最大粒径を100μm以下に調整し;第2の態様の炭
素質粉末の製造方法においては、熱処理物のTGAによ
る室温から400℃までの重量減少量が10重量%以下
となるように調整し;第3の態様の炭素質粉末の製造方
法においては、前記最大粒径およびTGAによる重量減
少量の両者を調整し;その後、最高温度が300〜60
0℃の二次熱処理を行う。
【0028】前述のように、炭素質粉末を利用する電気
粘性流体において、電圧印加中の粘度の変動や電流値の
変動、それによる電気粘性特性の低下の原因として、電
気粘性流体に利用される炭素質粉末の個々の粒子間のC
/HやTGAでの重量減少量(軽質分)のバラツキ、あ
るいは粒子内での軽質分の不均一な残留(偏在)等が挙
げられる。すなわち、炭素質粉末の個々の粒子間の特性
のバラツキおよび個々の粒子内の遍在をなくし、全体に
渡って均質な炭素質粉末を利用することにより、上記問
題点のない、優れた特性を有する電気粘性流体を実現す
ることができる。
【0029】本発明者らは、炭素質粉末の特性の均質化
について鋭意検討を重ねた結果、全体的に均質な特性を
有する炭素質粉末を得るためには、二次熱処理に供され
る熱処理物の状態が重要であることを見出した。
【0030】本発明の第1の態様の炭素質粉末の製造方
法においては、二次熱処理に先立ち、一次熱処理によっ
て得られた(あるいはさらに溶剤抽出による洗浄を行っ
た)熱処理物の最大粒径を100μm以下に調整する。
【0031】炭素質粉末の製造工程において、熱処理中
に炭素質粉末内で生成する分解生成物(すなわち軽質
分)は、粒子中における拡散速度が遅い。そのため、二
次熱処理に供される熱処理物の粒子径が大きいと、熱処
理物内部には分解生成物が残存してしまい、また、熱処
理物粒子の外部と内部とで熱処理による効果に差が生じ
てしまうため、二次熱処理によって得られた炭素質粒子
の内部において、軽質分の量、C/H等の異なる部分が
生成する、すなわち、炭素質粒子の内部が不均質なもの
となってしまう。
【0032】ここで、炭素質粉末の製造工程において
は、二次熱処理を施して得られた炭素質粒子を所定の粒
径に粉砕・分級することにより、最終的に目的とする炭
素質粉末を得る。従って、二次熱処理によって得られた
炭素質粒子の内部が不均質であると、その後の粉砕・分
級工程で得られた炭素質粉末の個々の粒子間でC/Hや
TGAでの重量減少量のバラツキ、また粒子内での軽質
分の偏在が生じてしまう。そのため、この炭素質粉末を
シリコン油等の絶縁性の油状媒体に分散して電気粘性流
体を調製した際に、得られた電気粘性流体は、電圧印加
中に粘度および電流値の変動が生じしまう。
【0033】これに対し、本発明の第1の態様において
は、二次熱処理に供される熱処理物の最大粒子径を10
0μm以下とすることにより、二次熱処理による作用を
熱処理物の内部まで十分に供することができ、得られた
炭素質粒子の内部に残存する軽質分を十分に除去し、か
つ粒子内部のC/HやTGAによる減量(軽質分)等を
ほぼ均一にすることができる。その結果、粉砕・分級に
よって得られた炭素質粉末は、粉末個々の特性にバラツ
キのない、全体的に均質な物となり、この炭素質粉末を
用いることにより、電圧印加中の粘度や電流値の変動等
が無く、優れた電気粘性特性を有する電気粘性流体を調
製することができる。しかも、二次熱処理の時間も従来
に比して短縮することができる。
【0034】本発明の製造方法の第1の態様において、
二次熱処理前の熱処理物の最大粒径を100μm以下に
調整する方法には特に限定はなく、ジェットミルやハン
マーミルやボールミルを用いる方法等の一般に工業的に
行われている粉砕または解砕装置および方法が各種利用
可能である。
【0035】一方、本発明の炭素質粉末の製造方法の第
2の態様においては、二次熱処理に供される熱処理物
が、窒素雰囲気下での室温から400℃までのTGAに
よる重量減少量が10重量%以下となるように調整す
る。
【0036】TGAによる室温から400℃までの重量
減少量は、熱処理物に含有される軽質分(低沸点物)の
量に対応する。つまり、この重量減少量が大きい場合
は、熱処理物に多量の軽質分が含有されている。良好な
電気粘性特性を実現できる炭素質粉末を得るためには、
軽質分を二次熱処理によって除去する必要があるが、軽
質分の量が多量であると、二次熱処理に時間がかかり過
ぎ、しかも、多量の軽質分を含有する熱処理物を二次熱
処理に供した場合には、やはり得られた炭素質粒子の内
部が不均質となってしまい、これを粉砕・分級して得ら
れた各炭素質粉末の個々の粒子特性にバラツキが生じ、
また、個々の粒子内部に前述のC/Hや軽質分の偏在が
生じ、これを用いて調製した電気粘性流体には電圧印加
中の粘度や電流値の変動が生じてしまう。
【0037】これに対して、本発明の製造方法の第2の
態様においては、熱処理物は、TGAによる窒素雰囲気
下での室温から400℃までの重量減少量が10重量%
以下に調整された状態で二次熱処理に供される。従っ
て、熱処理物は軽質分が十分に除去された状態で二次熱
処理に供されるので、短時間の二次熱処理で、得られた
炭素質粒子は、軽質分が十分に除去され、かつ個々の粒
子間および粒子内部のC/HやTGAによる減量(軽質
分)等をほぼ均一にすることができ、これを粉砕・分級
して得られた炭素質粉末を、個々の粉末粒子で前記特性
にバラツキのない、全体で均質な、また粒子内部で前記
特性の偏在のない粉末として、電圧印加時の電気粘性特
性に変動がなく、優れた電気粘性特性を発現する電気粘
性流体を調製することができる。
【0038】二次熱処理に供される熱処理物の、TGA
による窒素雰囲気下での室温から400℃までの重量減
少量を10重量%以下に調整する方法としては、一次熱
処理の際に窒素やアルゴン等の不活性ガスを流通させる
ことによって、原料タールピッチからの軽質分除去を促
進する方法;前述の洗浄のための溶剤抽出時の抽出時間
や温度を制御して、熱処理物から軽質分を除去する方
法;減圧加熱等の熱処理物から軽質分を除去するための
熱処理工程を新たに設ける方法;等が例示される。
【0039】さらに、本発明の第3の態様の製造方法に
おいては、二次熱処理に供される熱処理物の最大粒径を
100μm以下に調整し、かつTGAによる窒素雰囲気
下での室温から400℃までの重量減少量を10重量%
以下に調整する。このような本発明の第3の態様によれ
ば、前述の第1および第2の態様の相乗効果によって、
より全体的に均質で優れた特性を有する炭素質粉末を製
造することができ、より優れた電気粘性特性を有する電
気粘性流体を実現できる。なお、本発明の第3の態様に
おける熱処理物の粒径の調整およびTGA減量の調整
は、前述の本発明の第1および第2の態様と同様に行え
ばよい。
【0040】このようにして最大粒径および/またはT
GA減量が調整された熱処理物は、最高温度が300〜
600℃の範囲内での二次熱処理が施される。この二次
熱処理によって、最終的に得られる炭素質粉末のC/H
やTGAによる重量減少(軽質分)の粒子間のバラツ
キ、および粒子内の偏在が小さくなり、またそれらが目
的とする値となるように調整できる。
【0041】二次熱処理の方法には特に限定はないが、
オートクレーブ、キルン、流動槽、電気炉等を用いて、
窒素流入下等の非酸化性雰囲気下で行われる。また、二
次熱処理の時間は、二次熱処理の温度や、原料タールピ
ッチの種類や、最終的に目的とするC/HやTGAによ
る重量減少量に応じて適宜設定されるが、通常、3〜1
2時間程度である。また、熱処理は回分式、連続式いず
れの方法で実施してもよい。
【0042】本発明においては、このような二次熱処理
によって得られる炭素質粒子(炭素質粉末)の元素分析
による炭素原子と水素原子の数の比であるC/Hの値を
好ましくは1.70〜3.50、より好ましくは2.0
0〜3.50、特には2.20〜3.00となるように
調整し、さらに好ましくは、TGAによる窒素雰囲気下
での400〜600℃の温度範囲における重量減少量を
好ましくは0.5〜13.0重量%、より好ましくは
0.5〜6.0重量%の範囲となるように調整する。こ
れは各熱処理の温度と時間とを適切に設定することによ
り達成することができる。
【0043】C/Hを1.70〜3.50の範囲に調整
することにより、得られた炭素質粉末を用いて電気粘性
流体を調製した際に、十分な電気粘性特性を得ることが
でき、しかも、電圧を印加した際の電流値が小さいエネ
ルギー効率の良好な電気粘性流体を実現することができ
る。また、C/Hを2.00〜3.50の範囲、さらに
2.20〜3.00の範囲とすることにより、この特性
はより顕著になる。
【0044】このような二次熱処理によって得られた炭
素質粉末について、粉砕および分級を行って、好ましく
は平均粒径が0.5〜40μm、より好ましくは平均粒
径2〜40μm、特には平均粒径が2〜10μmの炭素
質粉末を取得する。炭素質粉末の平均粒径を上記範囲に
調整することにより、電気粘性流体を調製した際に炭素
質粉末が沈降することなく均一かつ良好に油状媒体に分
散することができ、また、電気粘性流体の初期粘度を好
適に小さくできる等の点で、より良好な結果を得ること
ができる。また、本発明においては、前記分級により炭
素質粉末全体における1.6μm以下の微粉の含有量を
5重量%以下とするのが好ましい。微粉の量をこの範囲
とすることにより、得られる電気粘性流体の初期粘度を
小さくできる。
【0045】この粉砕・分級工程は、通常の粉砕、分級
装置を用いて行うことができ、例えば、ジェットミル、
ハンマーミル、ボールミルおよび風力分級機、篩分けな
ど一般に工業的に行われている装置および方法が利用で
きる。
【0046】このようにして得られた炭素質粉末をトラ
ンス油、スピンドル油、塩化パラフィン、シリコンオイ
ルなどに配合することにより、高電圧の印加においても
粘度、電流が安定で、初期粘度が低く、電気粘性特性に
優れた極めて安定な電気粘性流体を得ることができる。
電気粘性流体における炭素質粉末の含有量は1〜60重
量%、好ましくは20〜50重量%であり、前記電気絶
縁性油の含有量は99〜40重量%、好ましくは80〜
50重量%である。炭素質粉末の量が1重量%未満では
電気粘性効果は小さく、60重量%を超えると電圧がな
いときの初期粘度が著しく大きくなり流動性が低下す
る。
【0047】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に
よって何ら制約されない。
【0048】[実施例1] (発明例1)フリーカーボンを含まない軟化点250℃
のコールタールピッチを20リットルのオートクレーブ
を使用して510℃で3時間、3リットル/分の窒素気
流下で一次熱処理を行った。次いで、得られた熱処理物
を、タール中油(沸点範囲:120〜250℃)を用い
て、110℃で2時間の抽出および濾過を2回行った。
洗浄した熱処理物を乾燥した後、ハンマーミルを用いて
粉砕して、最大粒径を70μmとした。なお粒径の測定
はコールターカウンターを使用して250μm径のアパ
ーチャーチューブを用いて行った。
【0049】粉砕後の熱処理物を、バッチ式の回転型仮
焼炉を用いて、510℃で3時間、10リットル/分の
窒素気流下で二次熱処理を行い、炭素質粒子を得た。こ
の炭素質粒子をジェットミルと風力分級機を用いて粉砕
・分級して、平均粒径3.5μmの炭素質粉末を得た。
本炭素質粉末は粒径10μm以上の粗粉および粒径1.
6μm以下の微粉は実質的に含んでいなかった。なお、
この場合の炭素質粉末の粒径の測定はコールターカウン
ターを使用し50μm径のアパーチャーチューブを用い
て行った。また、得られた炭素質粉末のC/Hは2.4
1であった。
【0050】この炭素質粉末を粘度10cP(センチポ
イズ)のシリコーン油に約36重量%均一に分散させ、
電気粘性流体を得た。電気粘性流体としての性能の評価
は、2重円筒型回転粘度計を使用し、内外円筒間に得ら
れた電気粘性流体を充填し、直流電圧を印加した際の剪
断速度366/secにおける見掛け粘度および電流値を5
分間測定することで行った。その結果、2kV/mm の電圧
印加時の粘度変化は8.5P、電流値が0.156mA
と優れた特性を示した。
【0051】また、この粘度測定において12秒毎の測
定値をとり、粘度、電流それぞれに単回帰直線を算出し
て、各測定点の回帰からのズレ、すなわち偏差の平方和
(σ E )を求めることにより、粘度および電流値の経時
的な変動を計測したところ、粘度の変動(σE η)は
2.5×10-2P、電流値の変動(σE I )は3.3×
10-2mAであった。
【0052】なお、本発明者の検討によれば、粘度の変
動は3.0×10-2P以下、電流値の変動は5.0×1
-2mA以下であれば応答性は非常に良好である。逆
に、粘度変動が7.0×10-2P以上、電流値の変動が
11.0×10-2mA以上では、電気粘性流体を用いた
装置の制御が困難となり、また、充分な電気粘性特性を
発現することができず、実用上問題となる。
【0053】(比較例1)前記発明例1において、一次
熱処理の後の粉砕を行わなかった以外は、全く同様にし
て炭素質粉末を製造し、電気粘性流体を調製した。得ら
れた炭素質粉末の平均粒径およびC/Hは発明例1とほ
ぼ同様であった。なお、二次熱処理に供した熱処理物は
平均粒径数ミリ程度の塊であった。
【0054】この電気粘性流体について、発明例1と同
様にして粘度変化と電流値、および粘度および電流値の
変動を計測した。その結果、粘度変化が5.5P、電流
値が0.149mAと特性が低下し、しかも粘度の変動
が10.5×10-2P、電流値の変動が13.8×10
-2mAと大きかった。
【0055】[実施例2] (発明例2)フリーカーボンを含まない軟化点250℃
のコールタールピッチを20リットルのオートクレーブ
を使用して510℃で3時間、10リットル/分の窒素
気流下で一次熱処理を行った。次いで、得られた熱処理
物を、沸点170〜250℃のタール中油を用い、12
0℃で3時間の洗浄を3回行い、乾燥した。ここで得ら
れた熱処理物のTGAによる窒素雰囲気下における室温
から400℃の重量減少量は7.5重量%であった。
【0056】この熱処理物を、数ミリの大きさに解砕
後、バッチ式の回転型仮焼炉を用いて、510℃で3時
間、10リットル/分の窒素気流下で二次熱処理を行
い、炭素質粒子を得た。この炭素質粒子をジェットミル
と風力分級機を用いて粉砕・分級して、平均粒径3.5
μmの炭素質粉末を得た。炭素質粉末の平均粒径はコー
ルターカウンターを使用し50μm径のアパーチャーチ
ューブを用いて測定した。また、得られた炭素質粉末の
C/Hは2.42であった。
【0057】この炭素質粉末を用いて前記発明例1と同
様に電気粘性流体を調製し、同様にして粘度変化および
その際の電流値を測定したところ、粘度変化が8.8
P、電流値が0.166mAと優れた特性を示した。ま
た、同様にして粘度および電流値の変動を計測したとこ
ろ、粘度の変動は2.2×10-2P、電流値の変動は
3.6×10-2mAと、良好な特性を有するものであっ
た。
【0058】(比較例2)前記発明例2において、一次
熱処理の後の洗浄を2回とした以外は、全く同様にして
炭素質粉末を製造し、電気粘性流体を調製した。得られ
た炭素質粉末の平均粒径およびC/Hは発明例2とほぼ
同様であった。なお、洗浄・乾燥後の熱処理物(すなわ
ち二次熱処理に供した熱処理物)のTGAによる窒素雰
囲気下における室温から400℃の重量減少量は13.
5重量%であった。
【0059】この電気粘性流体について、発明例2と同
様にして粘度変化と電流値、および粘度および電流値の
変動を計測した。その結果、粘度変化が5.3P、電流
値が0.160mAと特性が低下し、しかも粘度の変動
が9.8×10-2P、電流値の変動が12.1×10-2
mAと変動が大きかった。以上の結果より、本発明の効
果は明らかである。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、二次熱処理
に供する熱処理物を、最大粒径を100μm以下および
/またはTGAによる窒素雰囲気下における室温から4
00℃における重量減少量を10重量%以下にする、本
発明の炭素質粉末の製造方法によれば、電圧印加中の粘
度および電流値の変動の小さい、優れた電気粘性特性を
発揮する電気粘性流体を実現できる炭素質粉末が得られ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 125:02 107:50) C10N 20:06 Z 8217−4H 40:14 70:00 (72)発明者 福 田 典 良 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 羽多野 仁 美 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タールピッチ類を最高温度が400〜55
    0℃の範囲内で一次熱処理し、得られた熱処理物の最大
    粒径を100μm以下に調整した後、最高温度が300
    〜600℃の範囲内での二次熱処理によって炭素原子と
    水素原子の数の比を1.7〜3.5に調整した炭素質粉
    末を得、さらにこの炭素質粉末の平均粒径を0.5〜4
    0μmに調整することを特徴とする電気粘性流体用炭素
    質粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】タールピッチ類を最高温度が400〜55
    0℃の範囲内で一次熱処理し、得られた熱処理物が窒素
    雰囲気下での室温から400℃までの熱重量分析による
    重量減少量が10重量%以下となるように調整した後、
    最高温度が300〜600℃の範囲内での二次熱処理に
    よって炭素原子と水素原子の数の比を1.7〜3.5に
    調整した炭素質粉末を得、さらにこの炭素質粉末の平均
    粒径を0.5〜40μmに調整することを特徴とする電
    気粘性流体用炭素質粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】タールピッチ類を最高温度が400〜55
    0℃の範囲内で一次熱処理し、得られた熱処理物が窒素
    雰囲気下での室温から400℃までの熱重量分析による
    重量減少量が10重量%以下で、かつ最大粒径が100
    μm以下となるように調整した後、最高温度が300〜
    600℃の範囲内での二次熱処理によって炭素原子と水
    素原子の数の比を1.7〜3.5に調整した炭素質粉末
    を得、さらにこの炭素質粉末の平均粒径を0.5〜40
    μmに調整することを特徴とする電気粘性流体用炭素質
    粉末の製造方法。
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