JPH0633983U - テンプル取付構造 - Google Patents

テンプル取付構造

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JPH0633983U
JPH0633983U JP6830792U JP6830792U JPH0633983U JP H0633983 U JPH0633983 U JP H0633983U JP 6830792 U JP6830792 U JP 6830792U JP 6830792 U JP6830792 U JP 6830792U JP H0633983 U JPH0633983 U JP H0633983U
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temple
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ring
weft
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弘志 石原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 織布の品位を確保し、かつ経糸の開口不良に
よる緯糸の緯入れ不良を防止することのできるテンプル
取付構造を提供することを目的としている。 【構成】 テンプル本体1301の軸線に対して斜めに
交差する軸線を中心にして回転自在に設けられたテンプ
ルリング1302によって、製織直後の織布Aの端部を
保持しながら織布Aを幅方向外側に広げるテンプル13
を織機のステー側に取り付けるテンプル取付構造であっ
て、前記織布Aに対し最外側のテンプルリング1302
の傾斜面から更に外側の前記テンプル本体端面1301
aまでの間の寸法が長くなっているテンプル本体周面部
1301bに、前記ステー側への取り付け部(連結部材
15)(ねじ孔1301d)を設けた構成になってい
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、織機のテンプル取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のテンプル取付構造としては、例えばエアジェット織機に適用さ れたものとして図9及び図10に示すものが知られている。すなわち、この織機 は、緯入れノズル1から噴射するエアによって緯入れした緯糸を順次筬2によっ て筬打ちして織布Aを形成するものであるが、この製織直後の織布Aを緯入れノ ズル1側のテンプル3と図示しない反緯入れノズル1側のテンプルとによって織 布の幅方向外側に広げるようになっている。
【0003】 テンプル3は、テンプル本体301にテンプルリング302を回転自在に設け たものであり、テンプル本体301は、その軸線が織布Aの緯糸Wに平行に向け られている。テンプルリング302は、テンプル本体301の軸線に対して斜め に交差する方向の軸線を中心にして回転するようになっており、製織直後の織布 Aがテンプルリング302の周面に沿って移動する際に、外周面に設けた針30 2aによって織布Aの耳部を保持しながら斜め外側に移動し、これによって織布 Aを所定の寸法に幅出しするようになっている。
【0004】 また、テンプル本体301は、織布Aの耳部側の端面301aにボルト等で固 定した連結プレート4によって、織機のフレームを構成する図示しないステーに 連結固定されている。そして、連結プレート4に近接するようにして、かつ織布 Aの耳部に沿うようにしてカッタ5が設けられている。カッタ5は、鋏状に形成 されたものであって、緯入れノズル1によって緯入れされた緯糸Wを、筬打ちの たびに切断するようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 ところが、上記従来のテンプル取付構造においては、連結プレート4をテンプ ル本体301の端面301aに固定しているため、この連結プレート4の厚さに 相当する織布Aがテンプル3によっては幅出しできず、このため織り縮みの大き な糸で製織した場合には、図11に示すように、織布Aの連結プレート4に対応 する部分の経糸Yが筬2の後退位置と筬打ち位置との間で斜めになってしまう。 こうなると、後退位置の筬2と織り前との間の寸法L1より経糸Yの寸法L2の 方が大きくなり、筬打ちのたびに(L2−L1)=ΔLだけ経糸Yがたるむこと になる。この筬打ちの後経糸が閉口状態から開口状態に移行する。このとき筬2 の後退と共に弛緩した経糸張力が上昇するが、所定の張力になっていないので上 下に交錯する過程で経糸の毛羽のからみ合いを引きはがすことができず、開口不 良を生じる。これにより経糸Yの開口部への緯糸の緯入れ不良が発生する恐れが ある。
【0006】 また、上記問題を解決するためには織布の巾方向で最外側のテンプルリング3 02部に織布Aの端部が位置するよう配置すればよいと考えられるが、この場合 には、カッタ5と織布Aの耳端との間に連結プレートが位置しているのでそれら 間の間隔が広がって、緯糸を無駄に消費することになるとともに、耳房が長くな って織布の品位が低下するという問題がある。
【0007】 この考案は上述した問題を解消するためになされたもので、その目的は、織布 の品位を確保し、かつ経糸の開口不良による緯糸の緯入れ不良を防止することの できるテンプル取付構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この考案は、筒状のテンプル本体の軸線に対して 斜めに交差する軸線を中心にして回転自在に設けられたテンプルリングによって 、織布の端部を保持しながら織布を幅方向外側に広げるテンプルを織機のステー 側に取り付けるテンプル取付構造であって、前記織布の幅方向に対し最外側にあ るテンプルリング傾斜面から更に外側の前記テンプル本体端面までの間の寸法が 長くなっているテンプル本体周面部に、前記ステー側への取り付け部を設けてい ることを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記のように構成されたテンプル取付構造においては、前記織布の幅方向のに 対し最外側にあるテンプルリング傾斜面から更に外側の前記テンプル本体端面ま での間の寸法が長くなっているテンプル本体周面部に、前記ステー側への取り付 け部を設けているので、テンプルの端面に近接させて緯糸を切断するためのカッ タを配置することが可能になる。このため、テンプルリングで幅出しが可能な範 囲にのみ経糸を筬側から繰り出しても、カッタが織布の耳端に近接して配置する ことができるので、耳房が長くなることがない。したがって、経糸の開口不良に よる緯糸の緯入れ不良の恐れを解消することができるとともに、織布の位品を確 保することができる。
【0010】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図1〜図8を参照して説明する。ただし、図9〜図 11に示す構成要素と共通する要素には、同一の符号を付しその説明を簡略化す る。
【0011】 まず、図1〜図3及び図7〜図8を参照してこの考案の第1実施例を説明する 。図1において、10は、筬2の延在する方向に軸線が平行に配置されたテンプ ルバーであり、このテンプルバー10は、織機の図示しないフレームに固定され ている。テンプルバー10の上面には、軸線方向に沿って第1のT字状溝100 1と第2のT字状溝1002が平行に設けられており、これらの第1及び第2の T字状溝1001、1002には、これらの溝に沿って移動自在にテンプルベー ス11が固定されている。すなわち、テンプルベース11は、図1に示すように 、基部1101の下面に上記T字状溝1002に嵌合する第1の脚部1102を 有し、基部1101の反筬2側から上方に延びるコラム1104を有し、このコ ラムの上部に後述するテンプル13の上面部を囲むカバー12を保持するアーム 1105を有するものである。また、テンプルベース11の基部1101には、 筬2側の端部でノズル1側を向く側面1106に上下方向の延びる案内溝110 7が形成されているとともに、案内溝1107に上下方向に延びる長孔1108 が形成されている。そして、これらの案内溝1107及び長孔1108を介して 、テンプル13をテンプルベース11に連結固定する連結プレート14が設けら れている。
【0012】 テンプル13は、図2及び図3に示すように、断面円形状のテンプル本体13 01と、このテンプル本体1301の軸線に対して斜めに交差する軸線を中心に して回転自在に設けられたテンプルリング1302とを備えたものである。テン プル本体1301は、織布A(図8参照)の端側に位置する一方の端面1301 aが平面状に形成され、他方の端部が流線形状に徐々に縮径された形状になって いる。(図3参照)テンプルリング1302は、周面に針1302aが設けられ ていて、カバー12によってテンプル13の周面に押し付けられながら移動する 織布Aの耳部を保持して、同織布Aを幅方向外側に広げるようになっている。
【0013】 また、テンプル本体1301の端面1301a側の部分には、テンプルリング 1302を斜めに取り付けることによって、軸方向の寸法が長く形成された周面 部から半径方向外側に突出する連結部材(連結部)15が設けられている。すな わち、連結部材15は、基端部が上記周面部1301bに形成した凹部内の側面 1301cにねじ16で固定されており、先端部にはテンプル本体1301の軸 線に平行にねじ孔1501が形成されている。そして、このねじ孔1501を介 して上記連結プレート14が連結されている。
【0014】 連結プレート14は、基端部側がテンプルベース11の側面1106に固定さ れ、先端部側でテンプル13を保持するようになっており、基端部には、案内溝 1107に嵌合して、この案内溝1107に沿って移動可能な案内凸部1401 が形成されている。そして、案内凸部1401には、長孔1108に対応する位 置に、皿状の開口部を有する断面円形状の貫通孔1402が形成されており、こ の貫通孔1402及び長孔1108に挿通する皿ねじ17aとナット17bとに よって、連結プレート14を側面1106に固定するようになっている。
【0015】 また、連結プレート14の先端部には、テンプル本体1301の端面1301 aに隣接する周面に合致する形状の凹曲面1403が形成されており、この凹曲 面1403に沿い、かつ上記連結部材15のねじ孔1501に対応する位置に、 円弧状長孔1404が形成されている。円弧状長孔1404には、その開口部に 沿って凹状の段部1404aが形成されており、円弧状長孔1404を通してね じ孔1501に螺合するねじ18の頭部が段部1404a内に沈むようになって いる。そして、連結プレート14は、テンプル本体1301を保持した状態で、 緯入れノズル1側を向く面1405がテンプル本体1301の端面1301aに 面一状になっている。
【0016】 上記のように構成されたテンプル取付構造においては、連結プレート14を案 内溝1107に沿って上下に移動することによって、織布Aの面に対するテンプ ル13の位置を上限に調整する。これによって、テンプル13がカバー12内に 入る量が変化し、織布Aの屈曲量とテンプル13の周面に巻き付く割合が変化し 、特に織布張力が変化する。また、ねじ孔1501に螺合したねじ18を円弧状 長孔1404に沿って移動することにより、テンプル本体1301が軸線を中心 にして回転する。これにより、図3に示すように、側面視で斜めに保持されたテ ンプルリング1302の傾斜角度が変化し、織布Aを幅方向外側に移動する量が 変化する。
【0017】 また、製織に際しては、図7及び図8に示すように、テンプル本体13の端面 13aに近接させて緯糸Wを切断するためのカッタ5を配置することが可能にな る。このため、テンプルリング1302で幅出しが可能な範囲にのみ経糸Yを筬 2側から繰り出しても、カッタ5が織布Aの耳端に近接するので、耳房が長くな ることがない。しかも、テンプルリング1302で幅出しが可能な範囲にしか経 糸Yを筬2側から繰り出していないから、経糸Yが真っ直ぐに延び、筬打時に経 糸Yがたるむことがない。このため経糸Yの開口不良が発生することがなく、し たがって緯入れ不良の恐れもなくなる。なお、図7、図8において19はカッタ 5を駆動するためのアクチュエータである。
【0018】 したがって、上記のように構成されたテンプル取付構造によれば、テンプル本 体1301の端面1301aにカッタ5を接近させることができるから、織布A の耳房を短くすることができ、織布Aの形成のために緯糸Wを有効に消費するこ とができるとともに、織布の製品価値を高めることができる。しかも、筬2側か ら繰り出した経糸Y列の全幅に亘って織布Aを幅出しすることができるから、緯 入れ不良の恐れを解消することができる。
【0019】 次に、この考案の第2実施例を図4〜図6を参照して説明する。ただし、図1 から図3及び図7〜図8に示す第1実施例の構成要素と共通する要素には同一の 符号を付しその説明を省略する。この第2実施例が第1実施例と異なる点は、テ ンプル本体1301と連結プレート14とを連結する部分の構造が異なっている 点である。
【0020】 すなわち、テンプル本体1301の周面部1301bには、図4及び図5に示 すように、周面から軸線に直交する方向にねじ孔(連結部)1301dが形成さ れている。また、連結プレート14の先端部には、凹曲面1403と同心状に湾 曲して連結プレート14の先端部を形成する凸曲面1406が形成されており、 ねじ孔1301dの位置に対応し、かつ凹曲面1403の周方向に長く延びる長 孔1407(図6参照)が凹曲面1403と凸曲面1406との間を貫通するよ うに形成されている。
【0021】 そして、長孔1407からねじ孔1301dに螺合するボルト20によって、 テンプル本体1301を凹曲面1403に固定するようになっている。連結プレ ート14は、テンプル本体1301を保持した状態で、緯入れノズル1側を向く 面1405がテンプル本体1301の端面1301aに面一状になっている。
【0022】 このように構成されたテンプル取付構造においては、ねじ孔1301dに螺合 したねじ20を長孔1407に沿って移動することにより、テンプル本体130 1を軸線を中心にして回転することができ、これにより、図5に示すように側面 視で斜めに保持されたテンプルリング1302の傾斜角度を変化させて、織布A を幅方向外側に移動する量を調整することができる。その他、第1実施例と同様 の作用効果を奏する。
【0023】 なお、上記実施例においては、緯入れノズル1側のテンプル13についてのテ ンプル取付構造を示したが、反緯入れノズル1側のテンプルについても、同様の 取付構造してもよいことはいうまでもない。また、テンプル13は織布Aを下側 から保持するように構成したが、テンプル13としては織布Aを上側から保持す るようにしたものであってもよい。さらに、テンプル取付構造をエアジェット織 機に適用した例を示したが、エアジェット織機に限るものではなく、ウォータジ ェット織機等他の緯入れ方式に適用できることはいうまでもない。
【0024】
【考案の効果】
この考案によれば、前記織布の幅方向に対し最外側にあるテンプルリング傾斜 面から更に外側の前記テンプル本体端面までの間の寸法が長くなっているテンプ ル本体周面部に、前記ステー側への取り付け部を設けているので、緯糸を切断す るためのカッタをテンプルの端面に近接させて設置することができる。このため 、テンプルリングで幅出しが可能な範囲にのみに経糸を筬側から繰り出しても、 カッタで織布の耳端近傍の緯糸を切断することができるので、耳房を極めて短く することができる。したがって、緯糸を織布成形のために有効に使用することが できるとともに、織布の品位を確保することができる。しかも、テンプルリング で幅出しが可能な範囲にのみ経糸を繰り出すことによって、緯糸の緯入れ不良の 恐れを解消することができるという顕著な作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例として示したテンプル取
付構造の側面図。
【図2】同テンプル取付構造を平面視した要部断面図。
【図3】同テンプル取付構造をテンプルの側面側から見
た要部断面図。
【図4】この考案の第2実施例として示したテンプル取
付構造の側面図。
【図5】同テンプル取付構造をテンプルの側面側から見
た要部断面図。
【図6】同テンプル取付構造の連結プレートを示す平面
図。
【図7】この考案の第1実施例及び第2実施例として示
したテンプル取付構造の作用を説明する平面図。
【図8】同テンプル取付構造の作用を説明する側面図。
【図9】従来例として示したテンプル取付構造の平面
図。
【図10】同テンプル取付構造を示す側面図。
【図11】同テンプル取付構造の問題点を示す平面図
【符号の説明】
13 テンプル 15 連結部(連結部材) 1301 テンプル本体 1301a 端面 1301b 周面部 1301d 連結部(ねじ孔) 1302 テンプルリング A 織布

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のテンプル本体の軸線に対して斜め
    に交差する軸線を中心にして回転自在に設けられたテン
    プルリングによって、織布の端部を保持しながら織布を
    幅方向外側に広げるテンプルを織機のステー側に取り付
    けるテンプル取付構造であって、 前記織布の幅方向に対し最外側にあるテンプルリング傾
    斜面から更に外側の前記テンプル本体端面までの間の寸
    法が長くなっているテンプル本体周面部に、前記ステー
    側への取り付け部を設けていることを特徴とするテンプ
    ル取付構造。
JP1992068307U 1992-09-30 1992-09-30 テンプル取付構造 Expired - Lifetime JP2588884Y2 (ja)

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