JPH06339398A - ナトリウムイオンの定量方法 - Google Patents
ナトリウムイオンの定量方法Info
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- JPH06339398A JPH06339398A JP6864394A JP6864394A JPH06339398A JP H06339398 A JPH06339398 A JP H06339398A JP 6864394 A JP6864394 A JP 6864394A JP 6864394 A JP6864394 A JP 6864394A JP H06339398 A JPH06339398 A JP H06339398A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 水性媒体中、試料中のナトリウムイオンをβ
−ガラクトシダーゼを用いて定量する方法において、ナ
トリウムイオンに競合する陽イオンの存在下にβ−ガラ
クトシダーゼ反応を行うことを特徴とする方法。 【効果】 定量性及び再現性がよく、簡便にかつ迅速に
ナトリウムイオンを測定できる。
−ガラクトシダーゼを用いて定量する方法において、ナ
トリウムイオンに競合する陽イオンの存在下にβ−ガラ
クトシダーゼ反応を行うことを特徴とする方法。 【効果】 定量性及び再現性がよく、簡便にかつ迅速に
ナトリウムイオンを測定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナトリウムイオンに競
合する陽イオンの存在下、β−ガラクトシダーゼを用い
たナトリウムイオンの定量方法に関する。
合する陽イオンの存在下、β−ガラクトシダーゼを用い
たナトリウムイオンの定量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体試料中のナトリウムイオンを化学的
に定量する方法として、ナトリウムイオン量と比例して
活性が増加するβ−ガラクトシダーゼによる反応に、該
酵素反応が過剰のナトリウムで飽和するのを防止するた
め、クリプトフィクス221(商標名)を用いる定量法
が知られている〔クリニカルケミストリー,34巻,2
295頁,1988年〕。該定量法において、クリプト
フィクス221の代わりにリチウムイオンを用いる方法
が開示されているが、リチウムイオン単独を用いた具体
例はない(特表平1−503596号公報)。
に定量する方法として、ナトリウムイオン量と比例して
活性が増加するβ−ガラクトシダーゼによる反応に、該
酵素反応が過剰のナトリウムで飽和するのを防止するた
め、クリプトフィクス221(商標名)を用いる定量法
が知られている〔クリニカルケミストリー,34巻,2
295頁,1988年〕。該定量法において、クリプト
フィクス221の代わりにリチウムイオンを用いる方法
が開示されているが、リチウムイオン単独を用いた具体
例はない(特表平1−503596号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】クリプトフィクス22
1等の二環式クラウンエーテルを用いる方法は、クリプ
テートの解離速度が小さく測定までの予備反応に時間が
かかり、測定操作の簡便さに欠けること、またこのよう
な性質からクリプトフィクス221とβ−ガラクトシダ
ーゼをプレインキュベーションさせるため、クリプトフ
ィクス221によりβ−ガラクトシダーゼの安定性が損
なわれ低濃度のナトリウムイオンの定量性に欠けるこ
と、反応のpHがアルカリ側に限定されること等の問題
があり、より良い方法の開発が望まれている。
1等の二環式クラウンエーテルを用いる方法は、クリプ
テートの解離速度が小さく測定までの予備反応に時間が
かかり、測定操作の簡便さに欠けること、またこのよう
な性質からクリプトフィクス221とβ−ガラクトシダ
ーゼをプレインキュベーションさせるため、クリプトフ
ィクス221によりβ−ガラクトシダーゼの安定性が損
なわれ低濃度のナトリウムイオンの定量性に欠けるこ
と、反応のpHがアルカリ側に限定されること等の問題
があり、より良い方法の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性媒体中、
試料中のナトリウムイオンをβ−ガラクトシダーゼを用
いて定量する方法において、ナトリウムイオンに競合す
る陽イオンの存在下にβ−ガラクトシダーゼ反応を行う
ことを特徴とするものである。本発明において、水性媒
体とは、緩衝液、生理食塩水等、水を含有する液体を表
し、緩衝液としては、トリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン−塩酸緩衝液(以下「トリス−塩酸緩衝液」と
いう。)、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、コハク酸緩衝
液、シュウ酸緩衝液、フタル酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、
グリシン緩衝液、バルビタ−ル緩衝液又はグッド(GO
OD)の緩衝液等があげられる。
試料中のナトリウムイオンをβ−ガラクトシダーゼを用
いて定量する方法において、ナトリウムイオンに競合す
る陽イオンの存在下にβ−ガラクトシダーゼ反応を行う
ことを特徴とするものである。本発明において、水性媒
体とは、緩衝液、生理食塩水等、水を含有する液体を表
し、緩衝液としては、トリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン−塩酸緩衝液(以下「トリス−塩酸緩衝液」と
いう。)、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、コハク酸緩衝
液、シュウ酸緩衝液、フタル酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、
グリシン緩衝液、バルビタ−ル緩衝液又はグッド(GO
OD)の緩衝液等があげられる。
【0005】ナトリウムイオンを含む試料としては、水
性媒体に混和する試料であればどのようなものでもよ
く、全血、細胞等、原子吸光法、炎光光度法等では測定
しにくい生体中の試料についても測定できる。ナトリウ
ムイオンに競合する陽イオンとしては、リチウムイオ
ン、カリウムイオン、ルビジウムイオン又はセシウムイ
オン等のアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンが
あげられる。これらのイオンを単独又は2種以上混合し
て本発明に用いる。本反応に好適なナトリウムイオンに
競合する陽イオンの濃度は、リチウムイオンで130m
M〜0.5M、カリウムイオンで20〜200mM、セ
シウムイオンで120〜500mM、ルビジウムイオン
で20〜500mM、アンモニウムイオンで50〜50
0mMである。
性媒体に混和する試料であればどのようなものでもよ
く、全血、細胞等、原子吸光法、炎光光度法等では測定
しにくい生体中の試料についても測定できる。ナトリウ
ムイオンに競合する陽イオンとしては、リチウムイオ
ン、カリウムイオン、ルビジウムイオン又はセシウムイ
オン等のアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンが
あげられる。これらのイオンを単独又は2種以上混合し
て本発明に用いる。本反応に好適なナトリウムイオンに
競合する陽イオンの濃度は、リチウムイオンで130m
M〜0.5M、カリウムイオンで20〜200mM、セ
シウムイオンで120〜500mM、ルビジウムイオン
で20〜500mM、アンモニウムイオンで50〜50
0mMである。
【0006】リチウムイオン又はカリウムイオンの供給
源としては、これらのイオンの塩化物塩、硝酸塩、硫酸
塩、水素化ホウ素化合物等があげられる。その他、ルビ
ジウムイオン又はセシウムイオンの供給源としては、こ
れらのイオンの塩化物塩等があげられる。アンモニウム
イオンの供給源としては、硫酸アンモニウム、塩化アン
モニウム等があげられる。
源としては、これらのイオンの塩化物塩、硝酸塩、硫酸
塩、水素化ホウ素化合物等があげられる。その他、ルビ
ジウムイオン又はセシウムイオンの供給源としては、こ
れらのイオンの塩化物塩等があげられる。アンモニウム
イオンの供給源としては、硫酸アンモニウム、塩化アン
モニウム等があげられる。
【0007】本発明におけるβ−ガラクトシダーゼとは
酵素番号〔EC.3.2.1.23〕に属する酵素であ
ればよく、動物、微生物又は植物から採取したβ−ガラ
クトシダーゼあるいはそれらを遺伝子工学により改変し
製造した酵素が含まれる。β−ガラクトシダーゼの基質
としては、合成品あるいは天然物のいずれでもよく、例
えば、β−D−ガラクトシド、アリールβ−D−ガラク
トシド、アルキルβ−D−ガラクトシド、3,6−ジヒ
ドロキシフルオランβ−D−ガラクトシド、ニトロフェ
ニルβ−D−ピラノグリコシド、ニトロフェニルβ−D
−ガラクトシド、ラクチノール、ラクトース、4−メチ
ルウンベリフェリルβ−D−ガラクトシド等があげられ
る。また、β−ガラクトシダーゼの活性化剤として、硫
酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム
等を用いる。
酵素番号〔EC.3.2.1.23〕に属する酵素であ
ればよく、動物、微生物又は植物から採取したβ−ガラ
クトシダーゼあるいはそれらを遺伝子工学により改変し
製造した酵素が含まれる。β−ガラクトシダーゼの基質
としては、合成品あるいは天然物のいずれでもよく、例
えば、β−D−ガラクトシド、アリールβ−D−ガラク
トシド、アルキルβ−D−ガラクトシド、3,6−ジヒ
ドロキシフルオランβ−D−ガラクトシド、ニトロフェ
ニルβ−D−ピラノグリコシド、ニトロフェニルβ−D
−ガラクトシド、ラクチノール、ラクトース、4−メチ
ルウンベリフェリルβ−D−ガラクトシド等があげられ
る。また、β−ガラクトシダーゼの活性化剤として、硫
酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム
等を用いる。
【0008】反応液中で減少するβ−ガラクトシダーゼ
の基質量の変化は、前述の例えば、ニトロフェニルβ−
D−ガラクトシド等の基質の減少を吸光度等で測定する
ことにより求めることができる。反応液中で生成するβ
−ガラクトシダーゼ反応生成物の量は、例えば前述の基
質から、β−ガラクトシダーゼ反応により生成するガラ
クトース、アグリコン部、3,6−ジヒドロキシフルオ
ラン、ニトロフェノール等を比色法、吸光光度法、蛍光
光度法、酸化還元測定法、高速液体クロマトグラフィー
法等で測定することにより求めることができる。また、
該酵素反応をガラクトースデヒドロゲナーゼ等と共役さ
せて、生成する還元型補酵素量を定量してもよい。
の基質量の変化は、前述の例えば、ニトロフェニルβ−
D−ガラクトシド等の基質の減少を吸光度等で測定する
ことにより求めることができる。反応液中で生成するβ
−ガラクトシダーゼ反応生成物の量は、例えば前述の基
質から、β−ガラクトシダーゼ反応により生成するガラ
クトース、アグリコン部、3,6−ジヒドロキシフルオ
ラン、ニトロフェノール等を比色法、吸光光度法、蛍光
光度法、酸化還元測定法、高速液体クロマトグラフィー
法等で測定することにより求めることができる。また、
該酵素反応をガラクトースデヒドロゲナーゼ等と共役さ
せて、生成する還元型補酵素量を定量してもよい。
【0009】以下に本発明のナトリウムイオンの定量方
法の好ましい態様について説明する。前記の緩衝液(5
0〜1000mM/L溶液:pH5.0〜9.5)に、
ナトリウムイオンに競合する陽イオン、マグネシウムイ
オン1〜20mM及び試料を加える。該溶液にβ−ガラ
クトシダーゼの基質1〜12mM又はβ−ガラクトシダ
ーゼ200〜7500単位/Lを添加し、8〜50℃で
1秒間以上予備反応させる。次に、前記においてβ−ガ
ラクトシダーゼを加えた場合はβ−ガラクトシダーゼの
基質1〜12mMを、またβ−ガラクトトシダーゼの基
質を加えた場合はβ−ガラクトシダーゼ200〜750
0単位/Lを加え、8〜50℃で1秒以上反応させる。
反応液中で減少するβ−ガラクトシダーゼの基質量を前
述の方法により測定するか、又は反応液中で生成するβ
−ガラクトシダーゼ反応生成物の量を前述の方法により
測定し、β−ガラクトシダーゼ反応で消費された基質量
を測定する。当該酵素反応においては、試料中のナトリ
ウムイオン相当量の基質が消費されるので、当該測定法
によりナトリウムイオンの定量を行うことができる。
法の好ましい態様について説明する。前記の緩衝液(5
0〜1000mM/L溶液:pH5.0〜9.5)に、
ナトリウムイオンに競合する陽イオン、マグネシウムイ
オン1〜20mM及び試料を加える。該溶液にβ−ガラ
クトシダーゼの基質1〜12mM又はβ−ガラクトシダ
ーゼ200〜7500単位/Lを添加し、8〜50℃で
1秒間以上予備反応させる。次に、前記においてβ−ガ
ラクトシダーゼを加えた場合はβ−ガラクトシダーゼの
基質1〜12mMを、またβ−ガラクトトシダーゼの基
質を加えた場合はβ−ガラクトシダーゼ200〜750
0単位/Lを加え、8〜50℃で1秒以上反応させる。
反応液中で減少するβ−ガラクトシダーゼの基質量を前
述の方法により測定するか、又は反応液中で生成するβ
−ガラクトシダーゼ反応生成物の量を前述の方法により
測定し、β−ガラクトシダーゼ反応で消費された基質量
を測定する。当該酵素反応においては、試料中のナトリ
ウムイオン相当量の基質が消費されるので、当該測定法
によりナトリウムイオンの定量を行うことができる。
【0010】本発明方法を実施する際、反応液の濁りの
発生防止等のため、必要に応じてトリトンX−100等
の界面活性剤を加えることができる。また、必要に応じ
て試料中のアルブミンの影響を低減し、可溶化剤ともな
るウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン
(HSA)を加えることができる。更に、必要に応じ
て、ヒト免疫グロブリン、卵白アルブミン等のタンパク
質、ジメチルスルホキシド等の可溶化剤、ジチオスレイ
トール等の抗酸化剤を加えることができる。
発生防止等のため、必要に応じてトリトンX−100等
の界面活性剤を加えることができる。また、必要に応じ
て試料中のアルブミンの影響を低減し、可溶化剤ともな
るウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン
(HSA)を加えることができる。更に、必要に応じ
て、ヒト免疫グロブリン、卵白アルブミン等のタンパク
質、ジメチルスルホキシド等の可溶化剤、ジチオスレイ
トール等の抗酸化剤を加えることができる。
【0011】また、本発明方法には、2〜3価金属の干
渉を除去し、ナトリウムイオンに競合する陽イオンの効
果を増強するためにエチレンビス(オキシエチレンニト
リロ)テトラ酢酸(EGTA)、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)等のキレート剤を加えることができる。
更に、測定の精度を向上させ、ナトリウムイオンに競合
する陽イオンの効果を増強するために、単環式クラウン
エーテル等のナトリウムイオンの結合剤も加えることが
できる。単環式クラウンエーテルとしては、18−クラ
ウン−6、N−〔2−(メトキシ)エチル〕モノアザ−
15−クラウン−5又はN−〔2−(2−メトキシエト
キシ)エチル〕モノアザ−15−クラウン−5等があげ
られる。単環式クラウンエーテルの濃度は、通常5〜1
00mM、好ましくは10〜50mMである。これら、
キレート剤、結合剤を加えることにより、ナトリウムイ
オンに競合する陽イオンの好適な濃度を低下させること
ができる。
渉を除去し、ナトリウムイオンに競合する陽イオンの効
果を増強するためにエチレンビス(オキシエチレンニト
リロ)テトラ酢酸(EGTA)、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)等のキレート剤を加えることができる。
更に、測定の精度を向上させ、ナトリウムイオンに競合
する陽イオンの効果を増強するために、単環式クラウン
エーテル等のナトリウムイオンの結合剤も加えることが
できる。単環式クラウンエーテルとしては、18−クラ
ウン−6、N−〔2−(メトキシ)エチル〕モノアザ−
15−クラウン−5又はN−〔2−(2−メトキシエト
キシ)エチル〕モノアザ−15−クラウン−5等があげ
られる。単環式クラウンエーテルの濃度は、通常5〜1
00mM、好ましくは10〜50mMである。これら、
キレート剤、結合剤を加えることにより、ナトリウムイ
オンに競合する陽イオンの好適な濃度を低下させること
ができる。
【0012】本発明に用いたナトリウムイオンに競合す
る陽イオンは、ナトリウムイオンの活量を必要十分に減
少させるため、本発明の定量方法では測定までの予備反
応に時間がかからず、β−ガラクトシダーゼとのプレイ
ンキュベーションの必要がない。そのため、β−ガラク
トシダーゼの安定性を損なうことがなく、酵素が安定な
状態で測定できる。更に、本発明は反応液のpH適用範
囲がクリプトフィクスを用いた反応より広い。従って、
本発明により、定量性がよく、迅速かつ簡便な生体中の
ナトリウムイオンの新規な定量方法が提供される。
る陽イオンは、ナトリウムイオンの活量を必要十分に減
少させるため、本発明の定量方法では測定までの予備反
応に時間がかからず、β−ガラクトシダーゼとのプレイ
ンキュベーションの必要がない。そのため、β−ガラク
トシダーゼの安定性を損なうことがなく、酵素が安定な
状態で測定できる。更に、本発明は反応液のpH適用範
囲がクリプトフィクスを用いた反応より広い。従って、
本発明により、定量性がよく、迅速かつ簡便な生体中の
ナトリウムイオンの新規な定量方法が提供される。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。 (実施例1) (1)ナトリウムイオン検量線用標準液の調製 塩化ナトリウム(和光純薬工業製)を蒸留水で希釈し、
反応液中100mM〜180mMのナトリウムイオン検
量線用標準液を調製した。 (2)ナトリウムイオンの定量 試験管にナトリウムイオン検量線用標準液0.05mL
を添加した後、予め37℃に加温したβ−ガラクトシダ
ーゼ(シグマ社製)1100単位/L、DL−ジチオス
レイトール(シグマ社製)3mM、硫酸マグネシウム
(シグマ社製)11.2mM、塩化リチウム(和光純薬
工業製)220又は260mMを含む300mMトリス
−塩酸緩衝液(pH7.4)2.0mLを加えた。これ
に予め37℃に加温したo−ニトロフェニルβ−D−ピ
ラノグリコシド(メルク社製)1.5mMを含む蒸留水
1.0mLを加え、攪拌混合させて37℃で反応させて
1分間に生成するo−ニトロフェノールの量を、分光光
度計(UV3400日立製)を用いて420nmの可視
部の吸収強度から定量した。得られた検量線を図1に示
した。
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。 (実施例1) (1)ナトリウムイオン検量線用標準液の調製 塩化ナトリウム(和光純薬工業製)を蒸留水で希釈し、
反応液中100mM〜180mMのナトリウムイオン検
量線用標準液を調製した。 (2)ナトリウムイオンの定量 試験管にナトリウムイオン検量線用標準液0.05mL
を添加した後、予め37℃に加温したβ−ガラクトシダ
ーゼ(シグマ社製)1100単位/L、DL−ジチオス
レイトール(シグマ社製)3mM、硫酸マグネシウム
(シグマ社製)11.2mM、塩化リチウム(和光純薬
工業製)220又は260mMを含む300mMトリス
−塩酸緩衝液(pH7.4)2.0mLを加えた。これ
に予め37℃に加温したo−ニトロフェニルβ−D−ピ
ラノグリコシド(メルク社製)1.5mMを含む蒸留水
1.0mLを加え、攪拌混合させて37℃で反応させて
1分間に生成するo−ニトロフェノールの量を、分光光
度計(UV3400日立製)を用いて420nmの可視
部の吸収強度から定量した。得られた検量線を図1に示
した。
【0014】(実施例2)塩化リチウム(和光純薬)濃
度を90又は130mMに代える以外は、実施例1と同
様にしてナトリウムイオンを定量した。得られた検量線
を図2に示した。塩化リチウムは130mMの濃度で直
線性を示した。 (実施例3)塩化リチウムの代わりに50mMの塩化カ
リウムを用い、o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリ
コシドの濃度を1.5又は3mMとする以外は、実施例
1と同様にしてナトリウムイオンを定量した。得られた
検量線を図3に示した。
度を90又は130mMに代える以外は、実施例1と同
様にしてナトリウムイオンを定量した。得られた検量線
を図2に示した。塩化リチウムは130mMの濃度で直
線性を示した。 (実施例3)塩化リチウムの代わりに50mMの塩化カ
リウムを用い、o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリ
コシドの濃度を1.5又は3mMとする以外は、実施例
1と同様にしてナトリウムイオンを定量した。得られた
検量線を図3に示した。
【0015】(実施例4)塩化リチウムの代わりに50
又は100mMの塩化アンモニウムを用いる以外は、実
施例1と同様にしてナトリウムイオンを定量した。得ら
れた検量線を図4に示した。 (実施例5)塩化リチウムの代わりに140又は270
mMの塩化セシウムを用いる以外は、実施例1と同様に
してナトリウムイオンを定量した。得られた検量線を図
5に示した。
又は100mMの塩化アンモニウムを用いる以外は、実
施例1と同様にしてナトリウムイオンを定量した。得ら
れた検量線を図4に示した。 (実施例5)塩化リチウムの代わりに140又は270
mMの塩化セシウムを用いる以外は、実施例1と同様に
してナトリウムイオンを定量した。得られた検量線を図
5に示した。
【0016】(実施例6)ナトリウムイオン検量線用標
準液の代わりにヒトから得た血清2検体を試料として、
3mMのo−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリコシド
を用いてHSA1.5g/Lを反応液に添加する以外
は、実施例1と同様にしてナトリウムイオン濃度を測定
した。結果を表1に示した。
準液の代わりにヒトから得た血清2検体を試料として、
3mMのo−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリコシド
を用いてHSA1.5g/Lを反応液に添加する以外
は、実施例1と同様にしてナトリウムイオン濃度を測定
した。結果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、本発明方法によ
る測定値と炎光法による測定値が一致した。 (実施例7)塩化リチウムの代わりに150mMの塩化
カリウムを用い、o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグ
リコシドの濃度を2mMとする以外は、実施例1と同様
にして150mMのナトリウムイオン標準液を測定(n
=10)したところ、定量値の変動係数(以下「CV」
という。)は1.5〜2.8%であった。
る測定値と炎光法による測定値が一致した。 (実施例7)塩化リチウムの代わりに150mMの塩化
カリウムを用い、o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグ
リコシドの濃度を2mMとする以外は、実施例1と同様
にして150mMのナトリウムイオン標準液を測定(n
=10)したところ、定量値の変動係数(以下「CV」
という。)は1.5〜2.8%であった。
【0019】(実施例8)塩化カリウムの濃度を75m
Mとし、塩化カリウムと共に19mMの18−クラウン
−6を加える以外は、実施例7と同様にしてナトリウム
イオン定量値のCVを測定したところ、0.63〜0.
88%であった。 (実施例9)塩化リチウムの濃度を150mMとし、塩
化リチウムと共に50mMのN−〔2−(メトキシ)エ
チル〕モノアザ−15−クラウン−5を加え、o−ニト
ロフェニルβ−D−ピラノグリコシドの濃度を2mMと
する以外は、実施例1と同様にして150mMのナトリ
ウムイオン標準液を測定(n=10)したところ、定量
値のCVは0.43〜0.75%であった。
Mとし、塩化カリウムと共に19mMの18−クラウン
−6を加える以外は、実施例7と同様にしてナトリウム
イオン定量値のCVを測定したところ、0.63〜0.
88%であった。 (実施例9)塩化リチウムの濃度を150mMとし、塩
化リチウムと共に50mMのN−〔2−(メトキシ)エ
チル〕モノアザ−15−クラウン−5を加え、o−ニト
ロフェニルβ−D−ピラノグリコシドの濃度を2mMと
する以外は、実施例1と同様にして150mMのナトリ
ウムイオン標準液を測定(n=10)したところ、定量
値のCVは0.43〜0.75%であった。
【0020】
【発明の効果】本発明により、定量性及び再現性がよ
く、簡便にかつ迅速にナトリウムイオンを測定すること
ができる方法が提供される。
く、簡便にかつ迅速にナトリウムイオンを測定すること
ができる方法が提供される。
【図1】220mM以上のリチウムイオンによるナトリ
ウムイオンの検量線。
ウムイオンの検量線。
−○− リチウムイオン220mM −●− リチウムイオン260mM
【図2】130mM以下のリチウムイオンによるナトリ
ウムイオンの検量線。
ウムイオンの検量線。
−○− リチウムイオン90mM −●− リチウムイオン130mM
【図3】カリウムイオンによるナトリウムイオンの検量
線。
線。
−○− o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリコシド
1.5mM −●− o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリコシド
3mM
1.5mM −●− o−ニトロフェニルβ−D−ピラノグリコシド
3mM
【図4】アンモニウムイオンによるナトリウムイオンの
検量線。
検量線。
−○− アンモニウムイオン50mM −●− アンモニウムイオン100mM
【図5】セシウムイオンによるナトリウムイオンの検量
線。
線。
−○− セシウムイオン140mM −●− セシウムイオン270mM
Claims (5)
- 【請求項1】 水性媒体中、試料中のナトリウムイオン
をβ−ガラクトシダーゼを用いて定量する方法におい
て、ナトリウムイオンに競合する陽イオンの存在下にβ
−ガラクトシダーゼ反応を行うことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 ナトリウムイオンに競合する陽イオンが
カリウムイオン、セシウムイオン及びアンモニウムイオ
ンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】 更に、単環式クラウンエーテルを共存さ
せてβ−ガラクトシダーゼ反応を行う請求項2記載の方
法。 - 【請求項4】 ナトリウムイオンに競合する陽イオンと
してリチウムイオンを130mM〜0.5Mの濃度で用
いる請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 更に、単環式クラウンエーテルを共存さ
せてβ−ガラクトシダーゼ反応を行う請求項4記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6864394A JPH06339398A (ja) | 1993-04-07 | 1994-04-06 | ナトリウムイオンの定量方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8081793 | 1993-04-07 | ||
JP5-80817 | 1993-04-07 | ||
JP6864394A JPH06339398A (ja) | 1993-04-07 | 1994-04-06 | ナトリウムイオンの定量方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06339398A true JPH06339398A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=26409843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6864394A Withdrawn JPH06339398A (ja) | 1993-04-07 | 1994-04-06 | ナトリウムイオンの定量方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06339398A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017006960A1 (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-12 | 富士フイルム株式会社 | 血液分析方法及び血液検査キット |
KR20180016512A (ko) * | 2015-07-06 | 2018-02-14 | 후지필름 가부시키가이샤 | 혈액 검사 키트 및 혈액 분석 방법 |
-
1994
- 1994-04-06 JP JP6864394A patent/JPH06339398A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017006960A1 (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-12 | 富士フイルム株式会社 | 血液分析方法及び血液検査キット |
JP2017012129A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 富士フイルム株式会社 | 血液分析方法及び血液検査キット |
KR20180016512A (ko) * | 2015-07-06 | 2018-02-14 | 후지필름 가부시키가이샤 | 혈액 검사 키트 및 혈액 분석 방법 |
KR20180016511A (ko) | 2015-07-06 | 2018-02-14 | 후지필름 가부시키가이샤 | 혈액 분석 방법 및 혈액 검사 키트 |
US10739361B2 (en) | 2015-07-06 | 2020-08-11 | Fujifilm Corporation | Blood analysis method and blood test kit |
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