JPH06338589A - Misキャパシタ及びそれを用いた半導体装置並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

Misキャパシタ及びそれを用いた半導体装置並びに半導体装置の製造方法

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JPH06338589A
JPH06338589A JP6053564A JP5356494A JPH06338589A JP H06338589 A JPH06338589 A JP H06338589A JP 6053564 A JP6053564 A JP 6053564A JP 5356494 A JP5356494 A JP 5356494A JP H06338589 A JPH06338589 A JP H06338589A
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mis
mis capacitor
impurity diffusion
film
region
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JP6053564A
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Seiji Yamaguchi
聖司 山口
Tsuguyasu Hatsuda
次康 初田
Ichiro Matsuo
一郎 松尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容量値の電圧依存性が実用可能な程度に小さ
いMISキャパシタと、このMISキャパシタを搭載し
た半導体装置とを低コストで提供する。 【構成】 電気回路に接続される2つの第1,第2端子
の間に介設されるMISキャパシタとして、共通の半導
体基板上に、第1,第2容量絶縁膜21,22と、第
1,第2容量絶縁膜上の第1,第2導電膜31,32
と、第1,第2容量絶縁膜下方の第1,第2不純物拡散
領域11,12とが形成されている。そして、第1導電
膜31と第2不純物拡散領域12とを第1端子61に接
続する第1配線51と、第2導電膜31と第1不純物拡
散領域12とを第2端子62に接続する第2配線52と
が形成されている。これにより、MISキャパシタ特有
の電圧依存性を互いに打ち消して小さく抑制する。1層
のポリシリコン膜を用いるプロセスでMISキャパシタ
を安価に、小面積で形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるMIS構造
(Metal-Insulater-Semiconductor )を有するMISキ
ャパシタと、このMISキャパシタ及びMISトランジ
スタを搭載した半導体装置とに係り、特にMISキャパ
シタの特性の向上と半導体装置の製造工程の簡素化のた
めの対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば米国特許472046
7号公報に開示されるごとく、半導体基板の上に絶縁膜
を形成し、絶縁膜の上にポリシリコン電極を形成し、ポ
リシリコン電極の側方となる半導体基板の表面領域に不
純物拡散領域を形成して、これらの各要素からなるMI
Sキャパシタを構成したものが知られている。すなわ
ち、ポリシリコン電極をMISキャパシタの一方の電極
とし、不純物拡散領域をMISキャパシタの他方の電極
として機能させ、絶縁膜を電荷蓄積部として機能させる
ようにしたものである。
【0003】また、別の構造を有するキャパシタの例と
して、例えば2層のポリシリコン膜を用いたものがあ
る。これは、2つのポリシリコン膜の間に厚みが数10
nmの層間絶縁膜を介在させて、各ポリシリコン膜をそ
れぞれ対向する2つの電極とし、層間絶縁膜を電荷蓄積
部とするものである。
【0004】さらに、別の構造を有するキャパシタの例
として、2層のメタル膜と1層のポリシリコン膜とを用
いたキャパシタも知られている。これは、半導体基板上
にポリシリコン膜を挾んで2層のメタル膜を形成し、さ
らに、ポリシリコン膜と各メタル膜との間に、それぞれ
厚みが数100nmの絶縁膜を介在させたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のようなキャパシタの構造では、下記のような問題が
あった。
【0006】すなわち、上記MISキャパシタの構造を
有するものでは、容量値の電圧依存性(電圧の変化に対
する容量値の変化量)が大きいという問題がある。
【0007】ここで、通常のMISキャパシタの特性に
ついて説明する。図8は、MISキャパシタのポリシリ
コン電極への印加電圧Vの変化に対する容量値の変化つ
まり容量値の電圧依存性を示す。ただし、容量値は、実
効値Cを理論値Coxで除して求められる容量実効率C/
Coxとして表されている。理論値Coxは、シリコン酸化
膜の誘電率と厚みと面積とを乗じて求められる容量値で
あり、実効値Cは、実際に電気回路上で作動した場合に
得られる容量値である。ただし、このデータは、不純物
拡散領域における不純物イオンの注入をデプレッション
型トランジスタへのN型不純物のイオンの注入と同時に
行った場合のものである。そして、同図では、この不純
物拡散領域の不純物濃度を、1E18cm-3〜5E19cm
-3まで変化させた場合における容量値の電圧依存性を示
す。
【0008】次に、図8を参照しながら、例えば不純物
拡散領域における不純物濃度が1E18cm-3の場合につ
いて、容量値の変化を説明する。ポリシリコン電極への
印加電圧Vが0V以上の部分Vcでは、電圧が増大する
につれて容量実効率C/Coxが「1」に近付く。一方、
電圧Vが0Vから−2V付近の間の部分Vbでは、電圧
Vが低下するにつれて、容量実効率C/Coxが低下し、
最小値では約「0.5」程度になる。さらに、電圧Vが
−2V以下の部分Vaでは、容量実効率C/Coxは電圧
Vの低下につれて増大し「1」に近付く。これは、不純
物拡散領域にN型不純物がドープされている場合、0V
以上の部分Vpcでは不純物拡散領域に反転層が形成さ
れ、0Vから−2V付近の間の部分Vpbでは不純物拡散
領域に空乏層が形成され、−2V以下の部分Vpaでは電
荷の蓄積の効果が大きくなるためと推測される。
【0009】つまり、対向する2つの極がいずれも金属
等の高導電性物質で構成されるキャパシタと異なり、一
方の電極が半導体基板の不純物拡散領域で構成されるM
ISキャパシタの場合、不純物拡散領域そのものの内部
状態がポリシリコン電極への印加電圧によって変化する
ので、上述のような容量値の電圧依存性が生じるのであ
る。そして、このようなMISキャパシタを例えばアナ
ログ回路の一部に使用すると、歪みなどの発生の大きな
原因となるので、現実にはそのまま使用できないことが
多い。
【0010】一方、2層のポリシリコン膜と層間絶縁膜
とを用いるものでは、容量値の電圧依存性が小さくなる
ものの、コストが高くなるという問題がある。すなわ
ち、1層のポリシリコン膜を形成するだけでよい通常の
プロセスに比べ、2層のポリシリコン膜を形成しなけれ
ばならないプロセスでは、フォトリソグラフィーに使用
するマスクの枚数、工程の数、プロセスに要する時間が
いずれも増大するからである。
【0011】また、2層のメタル膜と1層のポリシリコ
ン膜とを用いたキャパシタでは、容量値の電圧依存性を
非常に小さくすることが可能である反面、大きな容量値
を得ようとすると、大きな面積が必要になるという問題
があった。例えば、同じ容量値を得る場合、2層のポリ
シリコン膜を用いたキャパシタと、2層のメタル及び1
層のポリシリコン膜を用いたキャパシタとの面積比は、
1:50〜100程度になる。
【0012】したがって、半導体チップの面積の増大を
回避しようとすると、容量値の電圧依存性が小さなキャ
パシタを得るには、2層のポリシリコン膜及び層間絶縁
膜を用いたキャパシタを半導体基板上に形成せざるを得
ないことになる。このため、同じ半導体基板上に搭載さ
れるMOSトランジスタを形成するためのCMOSプロ
セスを選択する際、プロセスコストの高価な2層のポリ
シリコン膜を形成するタイプのCMOSプロセスを採用
せざるを得なかった。
【0013】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、MIS構造を有しながら占有面積の
小さいかつ容量値の電圧依存性がアナログ回路に搭載可
能な程度に小さいキャパシタを構成することにより、集
積度の高い良好な電気的特性を有するMISキャパシタ
や、MISキャパシタとMISトランジスタとを搭載し
た半導体装置を低コストで得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、電気回路に接続さ
れる2つの第1,第2端子の間に介設されるMISキャ
パシタを前提とする。そして、共通の半導体基板上に形
成された第1,第2容量絶縁膜と、上記第1,第2容量
絶縁膜の上にそれぞれ形成された第1,第2導電膜と、
上記第1,第2容量絶縁膜の下方の半導体基板内にそれ
ぞれ同じ導電型の不純物が導入されて形成された第1,
第2不純物拡散領域と、上記第1導電膜と第2不純物拡
散領域とを上記第1端子に接続する第1配線と、上記第
2導電膜と第1不純物拡散領域とを上記第2端子に接続
する第2配線とを設ける構成としたものである。
【0015】請求項2の発明の講じた手段は、請求項1
の発明において、上記第1,第2不純物拡散領域を、上
記半導体基板内の不純物とは逆導電型の不純物が導入さ
れているように構成したものである。
【0016】請求項3の発明の講じた手段は、請求項1
又は2の発明において、上記半導体基板の表面付近に、
不純物が導入されてなるウェルを形成し、上記第1,第
2不純物拡散領域を、上記ウェル内に形成する構成とし
たものである。
【0017】請求項4の発明の講じた手段は、請求項3
の発明において、上記第1,第2不純物拡散領域を、上
記ウェル内の不純物と同じ導電型でかつウェルよりも濃
度の濃い不純物の導入により形成する構成としたもので
ある。
【0018】請求項5の発明の講じた手段は、請求項
1,2又は3の発明において、上記各不純物拡散領域
を、上記各導電膜の下方に位置する半導体基板内に不純
物が導入されてなる中央部と、各導電膜の両側方に位置
する半導体基板内に不純物が導入されてなる2つの側方
部とで構成し、上記各配線を、それぞれ上記各不純物拡
散領域の2つの側方部にコンタクトさせる構成としたも
のである。
【0019】請求項6の発明の講じた手段は、請求項
1,2又は3の発明において、上記各容量絶縁膜を、シ
リコン酸化膜で構成したものである。
【0020】請求項7の発明の講じた手段は、請求項
1,2又は3の発明において、上記半導体基板を、P型
不純物が導入されたP型半導体基板で構成したものであ
る。
【0021】請求項8の発明の講じた手段は、請求項
1,2又は3の発明において、上記半導体基板を、絶縁
体上に堆積された半導体膜で構成したものである。
【0022】請求項9の発明の講じた手段は、請求項
1,2又は3の発明において、上記第1,第2容量絶縁
膜と、第1,第2導電膜と、第1,第2不純物拡散領域
とを、各々同数の複数個ずつ設ける構成としたものであ
る。
【0023】請求項10の発明の講じた手段は、半導体
装置に、共通の半導体基板上に形成された第1,第2容
量絶縁膜と、上記第1,第2容量絶縁膜の上にそれぞれ
形成された第1,第2導電膜と、上記第1,第2容量絶
縁膜の下方の半導体基板内にそれぞれ不純物が導入され
て形成された第1,第2不純物拡散領域と、上記第1導
電膜と第2不純物拡散領域とに第1配線を介して接続さ
れる第1端子と、上記第2導電膜と第1不純物拡散領域
とに第2配線を介して接続される第2端子とを有するM
ISキャパシタと、上記MISキャパシタと共通の半導
体基板に形成され、ゲート電極と、ゲート絶縁膜,チャ
ネル領域及びソース/ドレイン領域とを有するMISト
ランジスタとを設け、上記MISキャパシタの各容量絶
縁膜と上記MISトランジスタのゲート絶縁膜とを、同
時に形成されたシリコン酸化膜で構成したものである。
【0024】請求項11の発明の講じた手段は、請求項
10の発明において、半導体基板上に、デプレッション
型トランジスタを搭載するものとし、上記MISキャパ
シタの各不純物拡散領域に、導電膜の直下の半導体基板
に上記デプレッション型トランジスタのチャネル領域へ
の不純物の注入と同時に注入された不純物の拡散により
形成された中央部と、該中央部の側方の半導体基板に上
記MISトランジスタのソース/ドレイン領域への不純
物の注入と同時に注入された不純物の拡散により形成さ
れた側方部とを設ける構成としたものである。
【0025】請求項12の発明の講じた手段は、請求項
10又は11の発明において、上記MISキャパシタの
各導電膜と上記MISトランジスタのゲート電極とを、
同時に形成されたポリシリコン膜により構成したもので
ある。
【0026】請求項13の発明の講じた手段は、共通の
半導体基板上に、第1,第2導電膜、第1,第2容量絶
縁膜、第1,第2不純物拡散領域及び第1,第2配線か
らなるMISキャパシタと、少なくともゲート電極,ゲ
ート絶縁膜及びソース/ドレイン領域を有するMISト
ランジスタとを搭載してなる半導体装置の製造方法とし
て、上記MISキャパシタを形成しようとする領域及び
上記MISトランジスタを形成しようとする領域の半導
体基板上に、ゲート絶縁膜及び第1,第2容量絶縁膜と
なるシリコン酸化膜を同時に堆積する工程と、上記シリ
コン酸化膜のうち少なくともMISキャパシタの各容量
絶縁膜となる領域の下方に不純物を導入して、MISキ
ャパシタの第1,第2不純物拡散領域を形成する工程
と、上記シリコン酸化膜の上に導電性物質を堆積して、
MISトランジスタのゲート電極と、上記MISキャパ
シタの第1,第2導電膜とを同時に形成する工程と、上
記MISキャパシタの第1導電膜と第2不純物拡散領域
とを接続する第1配線を形成する工程と、上記MISキ
ャパシタの第2導電膜と第1不純物拡散領域とを接続す
る第2配線を形成する工程とを設ける方法である。
【0027】請求項14の発明の講じた手段は、請求項
13の発明において、上記MISキャパシタの各不純物
拡散領域を形成する工程は、各導電膜の直下の領域に不
純物を導入する工程と、各導電膜の下方かつ側方に位置
する領域に不純物を導入する工程とに分けて行われ、各
導電膜の下方かつ側方に位置する領域に不純物を導入す
る工程では、上記MISトランジスタのゲート電極及び
MISキャパシタの第1,第2導電膜をマスクとして半
導体基板内に不純物を導入するように行われ、かつMI
Sトランジスタのソース/ドレイン領域に不純物を導入
する工程と同時に行う方法である。
【0028】請求項15の発明の講じた手段は、請求項
14の発明において、デプレッション型トランジスタの
チャネル領域に不純物のイオンを注入する工程を設け、
各導電膜の直下の領域に不純物を導入する工程を、上記
デプレッション型トランジスタのチャネル領域への不純
物のイオンの注入と同時に行う方法である。
【0029】請求項16の発明の講じた手段は、請求項
13又は14の発明において、上記シリコン酸化膜の上
に導電性物質を堆積する工程で、ポリシリコンを堆積す
る方法である。
【0030】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、第1
端子と第2端子との間に形成されるMISキャパシタに
おいて、第1導電膜と第2不純物拡散領域とが一方の極
となり、第2導電膜と第1不純物拡散領域とが他方の極
となる。また、第1容量絶縁膜と第2容量絶縁膜とが並
列に配置されて電荷蓄積部となる。このMISキャパシ
タの導電膜に交流電圧印加すると、例えば第1導電膜の
電位が正のときには第2導電膜の電位は負となり、両者
の電位の絶対値は等しい。したがって、MIS構造を有
するキャパシタに特有に生じる容量値の電圧依存性がM
ISキャパシタ内で平滑にされ、小さく抑制される。
【0031】請求項2の発明では、第1,第2不純物拡
散領域に、半導体基板内の不純物とは逆導電型の不純物
が導入されているので、半導体基板と各不純物拡散領域
とが電気的に確実に絶縁される。したがって、半導体基
板を別の電源に接続することが可能となる。
【0032】請求項3の発明では、第1,第2不純物拡
散領域がウェル内に形成されているので、半導体基板上
に他の素子が搭載されている場合でも、各不純物拡散領
域と他の素子の活性領域とが電気的に絶縁される。した
がって、MISキャパシタに対する他の素子空の電気的
な干渉が阻止される。
【0033】請求項4の発明では、請求項3の作用がよ
り確実に行われることになる。
【0034】請求項5の発明では、同じ半導体基板上に
MISトランジスタをする際に行われる標準的なプロセ
スによって、不純物拡散領域を形成することが可能とな
る。したがって、特性の良好なMISキャパシタが、工
程数を増大させることなく形成されることになる。
【0035】請求項6の発明では、シリコン酸化膜は、
容易に均一な膜厚を形成することができるので、MIS
キャパシタの容量値の特性が向上し、しかもMISキャ
パシタの占有面積を小さくすることが可能となる。
【0036】請求項7の発明では、P型半導体基板は、
最も汎用に使用されるので、MISキャパシタの製造コ
ストが安価になる。
【0037】請求項8の発明では、いわゆるSOI構造
を有するMISキャパシタが形成されるので、寄生容量
の低減により、MISキャパシタの特性がさらに向上す
る。
【0038】請求項9の発明では、各容量絶縁膜を複数
個設けることで、容量値の調整が容易となる。
【0039】請求項10の発明では、共通の半導体基板
上にMISキャパシタとMISトランジスタとが搭載さ
れた半導体装置において、MISキャパシタの容量絶縁
膜が、MISトランジスタのゲート絶縁膜と同時に形成
されたシリコン酸化膜で構成されているので、膜厚の制
御性のよいシリコン酸化膜によってMISキャパシタの
良好な容量値特性が得られることになる。
【0040】請求項11の発明では、デプレッション型
トランジスタを搭載した半導体装置の標準的な製造工程
で、MISキャパシタの不純物拡散領域を形成すること
が可能となる。したがって、半導体装置の製造コストが
安価になる。
【0041】請求項12の発明では、1層のポリシリコ
ン膜を用いるプロセスで、MISトランジスタとMIS
キャパシタとを形成することが可能となる。したがっ
て、2層のポリシリコン膜を用いるプロセスによる半導
体装置に比べ、製造コストが大幅に低減することにな
る。
【0042】請求項13の発明に係る製造方法では、M
ISキャパシタの容量絶縁膜がMISトランジスタのゲ
ート絶縁膜と同じシリコン酸化膜で構成されるので、特
性の良好なMISキャパシタが得られるとともに、MI
Sキャパシタの第1,第2導電膜とMISトランジスタ
のゲート絶縁膜とが同時に形成されるので、MISキャ
パシタとMISトランジスタとを簡素な工程で形成する
ことができる。
【0043】請求項14の発明に係る製造方法では、M
ISキャパシタの各不純物拡散領域がMISトランジス
タのソース/ドレイン領域と同時に、かつ標準的なMI
Sトランジスタの製造工程で形成される。したがって、
製造工程が簡略化されることになる。
【0044】請求項15の発明では、MISキャパシタ
の不純物拡散領域のうち導電膜直下の中央部がデプレッ
ション型トランジスタへのチャネル領域への高濃度不純
物の注入工程で形成される。したがって、容量値の電圧
依存性の小さなMISキャパシタがデプレッション型ト
ランジスタを搭載した半導体装置の標準的な製造工程で
形成されることになる。
【0045】請求項16の発明では、MISトランジス
タの導電膜が1層のポリシリコン膜を用いるプロセスで
形成されるので、製造コストが低く抑制されることにな
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0047】(第1実施例)まず、第1実施例につい
て、図1に基づき説明する。図1は第1実施例に係るM
ISキャパシタ100の構成を示す断面図である。図1
に示すように、P型不純物が導入されたシリコン基板1
の上に、素子分離3で区画された活性領域2が形成され
ている。そして、図1に示された2つの活性領域には、
下記の要素からなるMISキャパシタ100が形成され
ている。
【0048】図1の2つの活性領域2内において、符号
11a,12aは、活性領域2のほぼ中央部に位置する
シリコン基板1のごく表面付近にやや高濃度のN型不純
物がドープされて形成された第1,第2中央不純物拡散
領域を示す。符号21,22は、それぞれ上記第1,第
2中央不純物拡散領域11a,12aの上に形成された
シリコン酸化膜からなる第1,第2容量絶縁膜を示す。
符号31,32は、上記第1,第2容量絶縁膜21,2
2の上にポリシリコン膜を堆積して形成されたポリシリ
コン電極を示す。符号11b,12bは、それぞれ上記
第1,第2ポリシリコン電極31,32の両側方に位置
するシリコン基板1内にN型不純物がドープされて形成
された各々2つの側方不純物拡散領域を示す。
【0049】本発明におけるMISキャパシタ100
は、2つのキャパシタを並列に接続した構造となってい
る。一般的にキャパシタは相対向する2つの電極とその
間の電荷蓄積部とで構成される。ここで、上記各容量絶
縁膜21,22は、電荷が蓄積される部位であり、キャ
パシタの電荷蓄積部として機能する。また、上記各ポリ
シリコン電極31,32はキャパシタの一方の電極とし
て機能する。さらに、上記各第1中央不純物拡散領域1
1aと2つの第1側方不純物拡散領域11bとにより、
第1不純物拡散領域11が構成され、この第1不純物拡
散領域11は、キャパシタの他方の電極として機能す
る。同様に、上記各第2中央不純物拡散領域12aと2
つの第2側方不純物拡散領域12bとにより、第2不純
物拡散領域12が構成され、この第2不純物拡散領域1
2は、キャパシタの他方の電極として機能する。
【0050】そして、上記第1ポリシリコン電極31及
び第2不純物拡散領域12は、共通の第1配線51を介
して第1端子61に接続されている。上記第2ポリシリ
コン電極32及び第1不純物拡散領域11は、共通の第
2配線を介して第2端子62に接続されている。そし
て、上記第1,第2端子61,62は、シリコン基板1
に搭載されたアナログ回路(図示せず)に接続されてい
る。
【0051】なお、上記第1,第2配線51,52は、
それぞれ第1,第2コンタクト部材41,42を介し
て、各不純物拡散領域11,12にコンタクトしてい
る。現実のMISキャパシタでは、図示されている部材
以外に、層間絶縁膜等の部材が設けられているが、図1
では、理解を容易とするために、上方の部材はすべて図
示を省略されている。
【0052】結局、2つのキャパシタを並列に接続して
構成される本発明のMISキャパシタは、一方の電極が
第1ポリシリコン電極31と第2不純物拡散領域12か
らなり、他方の電極が第2ポリシリコン電極32と第1
不純物拡散領域11とからなっている。そして、電荷蓄
積部は、第1容量絶縁膜21及び第2容量絶縁膜22で
構成されることになる。
【0053】なお、図1に示すようなMISキャパシタ
100の構造は、下記の工程で容易に実現される(後
に、第3実施例で、MISトランジスタの工程とともに
説明する)。例えば、シリコン基板1の表面領域を、素
子分離3により多数の活性領域2に区画し、各活性領域
のシリコン基板の表面に熱酸化膜を形成した後、活性領
域2のシリコン基板1内にN型不純物のイオンを注入し
て第1,第2中央不純物拡散領域11a,12aを形成
する。次に、いったん熱酸化膜を除去した後、第1,第
2容量絶縁膜21,22を形成し、さらにその上にポリ
シリコン膜を堆積してこれをパターニングし、第1,第
2ポリシリコン電極31,32を形成する。さらに、第
1,第2ポリシリコン電極31,32をマスクとして、
N型不純物のイオンを注入して、セルフアラインメント
により、第1,第2側方不純物拡散領域11b,12b
を形成する。その後、層間絶縁膜等の上方の部材を順次
形成し、上方の部材を貫通して第1,第2側方不純物拡
散領域11b,12bにコンタクトする第1,第2コン
タクト部材41、42を形成し、同時に第1,第2配線
51,52を形成する。
【0054】ここで、本実施例におけるMISキャパシ
タ100の特性について説明する。図7は、上記実施例
におけるMISキャパシタ100の容量値の電圧依存性
を示す図であり、上述の図8と同様の条件で測定してい
る。ただし、ポリシリコン電極に印加される電圧Vは、
いずれかのポリシリコン電極例えば第1ポリシリコン電
極31に印加される電圧を意味する。また、このデータ
は中央不純物拡散領域(図1の符号11a,12aで示
される領域)における不純物イオンの注入をデプレッシ
ョン型トランジスタへのイオン注入と同時に行った場合
のものである。そして、図7では、この中央不純物拡散
領域の不純物濃度を、5E18cm-3〜1E20cm-3まで
変化させた場合における容量値の電圧依存性を示す。
【0055】図7を図8と比較するとわかるように、本
実施例のMISキャパシタ100では、ポリシリコン電
極への印加電圧が正の場合と負の場合とでは、容量実効
率C/Coxは対称的に変化し、しかも変化割合は非常に
小さい。つまり、容量値の電圧依存性は極めて小さくな
っている。これは、一方のポリシリコン電極への印加電
圧と他方のポリシリコン電極への印加電圧とは、符号が
逆で絶対値が等しい互いに対称な値となっているので、
互いの変化を打ち消すように作用するからである。した
がって、このようなMISキャパシタを構成すること
で、アナログ回路に搭載可能な特性を有するMISキャ
パシタが容易に得られる。図7に示されるように、不純
物拡散領域の不純物の濃度が高くなるほど、容量値の電
圧依存性が小さくなる。実用的には、不純物濃度が1〜
2E19cm-3の場合に得られる容量値の電圧依存性で十
分である。この程度の不純物の濃度は、デプレッション
型トランジスタのチャネル領域への不純物イオンの注入
の際に得られる。したがって、中央不純物拡散領域11
a,12aへの不純物のイオンの注入は、デプレッショ
ン型トランジスタのチャネル領域へのイオン注入と同時
に行うことが好ましい。
【0056】また、上記第1実施例では、容量絶縁膜2
1,22をシリコン酸化膜で構成しているので、均一な
膜厚となるよう制御することが容易となり、容量値の精
度が高くなる。さらに、2層のメタル膜と1層のポリシ
リコン膜とを用いたキャパシタのような占有面積の増大
を招くこともない。
【0057】また、上記第1実施例では、1層のポリシ
リコン膜だけでMISキャパシタを構成できるので、現
在汎用されている2層のポリシリコン膜を用いたキャパ
シタに比べ、大幅に製造コストを低減することができ
る。なお、本実施例の構造のMISキャパシタでは、2
層のポリシリコン膜を用いたキャパシタに比べ、同じ容
量値を得るのに、半分程度の面積で済む利点もある。
【0058】なお、上記第1実施例では、第1,第2不
純物拡散領域11,12に、シリコン基板1にドープさ
れている不純物とは逆導電型の不純物となるN型不純物
をドープしたが、本発明はかかる実施例に限定されるも
のではない。図2は、第1,第2不純物拡散領域11,
12にP型不純物がドープされた場合におけるMISキ
ャパシタ100の断面構造を示す。この場合にも、基本
的な効果は上記図1の構造のMISキャパシタ100と
同じである。
【0059】また、上記第1実施例では、第1,第2不
純物拡散領域11,12を各々中央不純物拡散領域11
a,12aと側方不純物拡散領域11b,12bとで構
成したが、本発明はかかる実施例に限定されるものでは
ない。例えば、活性領域2の適当な領域にほぼ均一な濃
度で不純物をドープして、各活性領域毎に1つの不純物
拡散領域を形成してもよい。ただし、上記第1実施例の
ような中央不純物領域と側方不純物領域とを形成するこ
とで、MISトランジスタの製造工程になんら余分な工
程を加えることなく、濃度の高い不純物拡散領域を形成
して特性の良好なMISキャパシタとすることができ、
特性のよいかつ占有面積の小さいMISキャパシタを低
コストで製造することが可能となる。
【0060】(第2実施例)次に、第2実施例につい
て、図3に基づき説明する。図3は第2実施例に係るM
ISキャパシタ100の断面構造を示す。本実施例で
は、基本的な構造は、上記第1実施例における図1に示
す構造とほぼ同じである。ただし、第1実施例とは異な
り、P型不純物がドープされたシリコン基板1の各活性
領域2には、所定深さまでN型不純物をドープして形成
されたNウェル4が形成されている。そして、上記各々
の不純物拡散領域11a,11b,12a,12bは、
いずれもこのNウェル4の内部に形成されている。
【0061】本実施例では、基本的に上記第1実施例と
同様の効果を発揮する。加えて、MISキャパシタ10
0の各々の不純物拡散領域11a,11b,12a,1
2bがNウェル4によってシリコン基板1から電気的に
より確実に絶縁されるので、他の領域にMISトランジ
スタ等の素子が形成された場合にも、他の素子からMI
Sキャパシタへの電気的な干渉をより確実に防止するこ
とができる。
【0062】(第3実施例)次に、第3実施例につい
て、図4(a)〜(d)及び図5,図6に基づき説明す
る。
【0063】図4(a)〜(d)は、第3実施例におけ
る半導体装置の製造工程を示す。図4(a)〜(d)に
おいて、符号Recは、アナログ回路に配設されるMIS
キャパシタを形成しようとする領域(キャパシタ形成領
域)を示し、符号Remはデジタル回路のMISトランジ
スタ(NチャネルMISトランジスタ及びPチャネルM
ISトランジスタ)を形成しようとする領域(トランジ
スタ形成領域)を示す。現実の半導体装置では、2つの
領域Rec,Remはこのように隣接していないが、本実施
例では、理解を容易とするため、2つの領域が隣接して
いるように表している。
【0064】まず、図4(a)に示すように、P型不純
物がドープされたシリコン基板1の表面領域の一部(後
に活性領域を設けようとする領域)にNウェル4を設け
る。そして、選択酸化により形成したシリコン酸化膜の
上にシリコン窒化膜を堆積した後、このシリコン窒化膜
をパターニングして、素子分離を形成しようとする部分
が開口された窒化膜マスク6を形成する。
【0065】次に、図4(b)に示すように、素子分離
3を形成して、シリコン基板1を多数の活性領域に区画
した後、窒化膜マスク6を除去し、フォトマスク7を形
成する。このフォトマスク7は、デジタル回路のトラン
ジスタ形成領域Remを覆い、キャパシタ形成領域Recの
中央不純物拡散領域に相当する領域の上で開口されてい
る。そして、フォトマスク7の上からデプレッション型
トランジスタ(図示せず)のチャネル領域にイオン注入
を行うのと同時に、高濃度のAs(ヒ素)イオンの注入
を行って、中央不純物拡散領域11a,12aを形成す
る。
【0066】次に、図4(c)に示すように、フォトマ
スク7を除去した後、シリコン酸化膜をいったん除去し
て、活性領域のシリコン基板1の表面に、MISキャパ
シタ100の容量絶縁膜21,22となり、各MISト
ランジスタ111,112のゲート絶縁膜71となるシ
リコン酸化膜を形成する。そして、その上にポリシリコ
ン膜を堆積し、これをパターニングして、MISキャパ
シタ100の各ポリシリコン電極31,32と、各MI
Sトランジスタ111,112のゲート電極72とを同
時に形成する。その後、所定領域を覆うフォトマスク及
び各電極をマスクとして、P(リン)イオンの注入を行
い、MISキャパシタ100の側方不純物形成領域12
bと、NチャネルMISトランジスタ111のソース/
ドレイン領域73とを同時に形成する。ただし、このと
き、PチャネルMISトランジスタ112が形成される
領域は、フォトマスクによって覆われている。そして、
キャパシタ形成領域RecとNチャネルMOSトランジス
タ111が形成される領域を覆うフォトマスクを形成
し、このフォトマスクとPチャネルMISトランジスタ
112のゲート電極72とをマスクとして、B(ボロ
ン)イオンの注入を行って、PチャネルMISトランジ
スタ112のソース/ドレイン領域74を形成する。
【0067】そして、その後の各層の形成工程は図示を
省略するが、層間絶縁膜等を形成した後、コンタクト孔
を設け、各コンタクト部材及び配線パターンを形成す
る。この工程により、図4(d)に示すように、キャパ
シタ形成領域Recでは、第1ポリシリコン電極21に接
続されると共にコンタクト部材42を介して第2不純物
拡散領域12に接続される第1配線51と、第2ポリシ
リコン電極22に接続されると共にコンタクト部材42
を介して第1不純物拡散領域11に接続される第2配線
52とが形成される。また、トランジスタ形成領域Rem
では、各MISトランジスタ111,112のゲート7
1に接続される第1配線91と、コンタクト部材82を
介して各MISトランジスタ111,112のソース/
ドレイン領域73,74に接続される第2配線92とが
形成される。これらの各配線51,52,91,92は
共通のメタル層(例えばアルミニウム合金膜)で形成さ
れる。そして、2つのMISトランジスタ111,11
2(CMOSトランジスタ)によって、入力端子93と
出力端子94間にインバータ素子113が構成されてい
る。
【0068】なお、符号83,84は、それぞれドレイ
ン電圧電源,接地電源から各MISトランジスタ11
1,112のソース/ドレイン領域73,74に接続さ
れるコンタクト部材を示す。符号61,62はMISキ
ャパシタ100の第1,第2端子を示す。
【0069】図5は、上記工程で形成されるMISキャ
パシタ100を電気回路として表したものである。ま
た、図6は上記2つのMISトランジスタ111,11
2(つまりCMOSトランジスタ)で構成されるインバ
ータ素子113を電気回路として表したものである。
【0070】本実施例では、アナログ回路に搭載される
MISキャパシタと、デジタル回路に搭載されるCMO
Sトランジスタ等とを、1層のポリシリコン膜を用いる
プロセスで、しかも共通の工程で形成し得る。言い換え
ると、通常のCMOSトランジスタの製造プロセスに使
用される1層ポリシリコン膜を用いるプロセスだけで、
MISキャパシタを形成することができる。したがっ
て、2層のポリシリコン膜を用いるプロセスを採用して
いた従来のMISキャパシタの製造工程に比べ、工程数
と時間つまりコストを大幅に低減することができる。
【0071】なお、上記各実施例では、MISキャパシ
タ100には2つのポリシリコン電極31,32と、2
つの容量絶縁膜21,22と、2つの拡散領域11,1
2とを設けたが、本発明はかかる実施例に限定されるも
のではない。例えば、第1ポリシリコン電極等の要素を
各々2つずつ形成し、2つの第1ポリシリコン電極と2
つの第2不純物拡散領域とを共通の第1配線により第1
端子に接続し、2つの第2ポリシリコン電極と2つの第
1不純物拡散領域とを共通の第2配線により第2端子に
接続するようにしてもよい。このように構成すること
で、多種類の容量値を有するMISキャパシタを容易に
構成することができる。
【0072】また、実施例は省略するが、上記各実施例
のようなMISキャパシタを絶縁体基板上に形成するこ
とも可能である。その場合、例えば図1や図3に示す断
面構造において、シリコン基板1を絶縁体基板上にエピ
タキシャル成長によって形成された膜に置き換えると、
他の構造は基本的に同じである。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、第1端子と第2端子との間に形成されるMIS
キャパシタの構成として、共通の半導体基板上に形成さ
れた第1,第2容量絶縁膜と、第1,第2導電膜と、第
1,第2不純物拡散領域とを設け、第1導電膜と第2不
純物拡散領域とを共通に接続して一方の極とし、第2導
電膜と第1不純物拡散領域とを共通に接続して他方の極
とするとともに、第1,第2容量絶縁膜をが並列に配置
して電荷蓄積部としたので、MIS構造を有するキャパ
シタに特有に生じる容量値の電圧依存性をMISキャパ
シタ内で相殺され、小さく抑制される。
【0074】請求項2の発明によれば、第1,第2不純
物拡散領域に、半導体基板内の不純物とは逆導電型の不
純物を導入するように構成したので、半導体基板と各不
純物拡散領域とを電気的に確実に絶縁することができ、
よって、半導体基板を別の電源に接続することが可能と
なる。
【0075】請求項3の発明によれば、第1,第2不純
物拡散領域をウェル内に形成するように構成したので、
半導体基板上に他の素子が搭載されている場合でも、各
不純物拡散領域と他の素子の活性領域とを電気的に絶縁
することができ、よって、MISキャパシタに対する他
の素子空の電気的な干渉を阻止することができる。
【0076】請求項4の発明によれば、第1,第2不純
物拡散領域をウェル内の不純物濃度よりも濃い不純物の
導入により形成するようにしたので、請求項3の効果を
より顕著に発揮することができる。
【0077】請求項5の発明によれば、不純物拡散領域
を中央部と側方部とで構成したので、同じ半導体基板上
にMISトランジスタをする場合には、半導体装置の標
準的なプロセスによって、不純物拡散領域を形成するこ
とができ、よって、特性の良好なMISキャパシタを工
程数を増大させることなく形成することができる。
【0078】請求項6の発明によれば、各容量絶縁膜を
シリコン酸化膜で構成したので、容易に均一な膜厚を形
成することができ、MISキャパシタの容量値の特性の
向上と占有面積の低減とを図ることができる。
【0079】請求項7の発明によれば、半導体基板とし
てP型半導体基板を使用する構成としたので、MISキ
ャパシタの製造コストの低減を図ることができる。
【0080】請求項8の発明によれば、MISキャパシ
タをいわゆるSOI構造となるようにしたので、寄生容
量の低減により、MISキャパシタの特性を顕著な向上
を図ることができる。
【0081】請求項9の発明によれば、第1,第2容量
絶縁膜と、第1,第2導電膜と、第1,第2不純物拡散
領域とを各々同数の複数個だけ設ける構成としたので、
容量値の調整の容易化を図ることができる。
【0082】請求項10の発明によれば、半導体装置の
構成として、共通の半導体基板上に請求項1の発明の構
成を有するMISキャパシタとMISトランジスタとを
搭載するとともに、MISキャパシタの容量絶縁膜をM
ISトランジスタのゲート絶縁膜と同時に形成されたシ
リコン酸化膜で構成したので、シリコン酸化膜によるM
ISキャパシタの良好な容量値特性を得ることができ
る。
【0083】請求項11の発明によれば、デプレッショ
ン型トランジスタを搭載した半導体装置の標準的な製造
工程を用いて、MISキャパシタの不純物拡散領域を形
成することができ、よって、半導体装置の製造コストの
低減を図ることができる。
【0084】請求項12の発明によれば、MISキャパ
シタの導電膜とMISトランジスタのゲート電極とを同
時に堆積されたポリシリコン膜で構成したので、1層の
ポリシリコン膜を用いるプロセスでMISトランジスタ
とMISキャパシタとを形成することができ、よって、
製造コストの大幅な低減を図ることができる。
【0085】請求項13の発明によれば、MISキャパ
シタとMISトランジスタとを搭載した半導体装置の製
造方法として、MISキャパシタの容量絶縁膜をMIS
トランジスタのゲート絶縁膜と同じシリコン酸化膜で構
成し、かつMISキャパシタの第1,第2導電膜とMI
Sトランジスタのゲート絶縁膜とを同時に形成するよう
にしたので、簡素な工程で特性の良好なMISキャパシ
タを形成することができる。
【0086】請求項14の発明によれば、MISキャパ
シタの各不純物拡散領域をMISトランジスタのソース
/ドレイン領域と同時に、かつ標準的なMISトランジ
スタの製造工程で形成するようにしたので、製造工程の
簡略化を図ることができる。
【0087】請求項15の発明によれば、MISキャパ
シタの不純物拡散領域のうち導電膜直下の中央部をデプ
レッション型トランジスタへのチャネル領域への高濃度
不純物の注入工程で形成するようにしたので、容量値の
電圧依存性の小さなMISキャパシタをデプレッション
型トランジスタを搭載した半導体装置の標準的な製造工
程で形成することができる。
【0088】請求項16の発明によれば、導電性物質と
してポリシリコンを堆積するようにしたので、MISト
ランジスタの導電膜が1層のポリシリコン膜を用いるプ
ロセスで形成することができ、よって、製造コストの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るMISキャパシタの断面図で
ある。
【図2】第1実施例の別例に係るMISキャパシタの断
面図である。
【図3】第2実施例に係るMISキャパシタの断面図で
ある。
【図4】第3実施例に係る半導体装置の製造工程におけ
る半導体装置の構造の変化を示す断面図である。
【図5】第3実施例に係るMISキャパシタの電気回路
図である。
【図6】第3実施例に係るインバータ素子の電気回路図
である。
【図7】本発明のMISキャパシタの容量値の電圧依存
性を示す特性図である。
【図8】従来のMISキャパシタの容量値の電圧依存性
を示す特性図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 活性領域 3 素子分離 4 Nウェル 6 シリコン窒化膜 7 フォトマスク 11 第1不純物拡散領域 11a 第1中央不純物拡散領域 11b 第1側方不純物拡散領域 12 第2不純物拡散領域 12a 第2中央不純物拡散領域 12b 第2側方不純物拡散領域 21 第1容量絶縁膜 22 第2容量絶縁膜 31 第1ポリシリコン電極(第1導電膜) 32 第2ポリシリコン電極(第2導電膜) 41 第1コンタクト部材 42 第2コンタクト部材 51 第1配線 52 第2配線 61 第1端子 62 第2端子 71 ゲート絶縁膜 72 ゲート電極 73 ソース/ドレイン領域 74 ソース/ドレイン領域 82〜84 コンタクト部材 91 第1配線 92 第2配線 93 入力端子 94 出力端子 100 MISキャパシタ 111 NチャネルMISトランジスタ 112 PチャネルMISトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/784

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気回路に接続される2つの第1,第2
    端子の間に介設されるMISキャパシタであって、 共通の半導体基板上に形成された第1,第2容量絶縁膜
    と、 上記第1,第2容量絶縁膜の上にそれぞれ形成された第
    1,第2導電膜と、 上記第1,第2容量絶縁膜の下方の半導体基板内にそれ
    ぞれ同じ導電型の不純物が導入されて形成された第1,
    第2不純物拡散領域と、 上記第1導電膜と第2不純物拡散領域とを上記第1端子
    に接続する第1配線と、 上記第2導電膜と第1不純物拡散領域とを上記第2端子
    に接続する第2配線とを備えたことを特徴とするMIS
    キャパシタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMISキャパシタにおい
    て、 上記第1,第2不純物拡散領域には、上記半導体基板内
    の不純物とは逆導電型の不純物が導入されていることを
    特徴とするMISキャパシタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のMISキャパシタ
    において、 上記半導体基板の表面付近には、半導体基板内に不純物
    が導入されてなるウェルが形成されており、 上記第1,第2不純物拡散領域は、上記ウェル内に形成
    されていることを特徴とするMISキャパシタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のMISキャパシタにおい
    て、 上記第1,第2不純物拡散領域は、上記ウェル内の不純
    物と同じ導電型でかつウェルよりも濃度の濃い不純物の
    導入により形成されていることを特徴とするMISキャ
    パシタ。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3記載のMISキャパ
    シタにおいて、 上記各不純物拡散領域は、上記各導電膜の下方に位置す
    る半導体基板内に不純物が導入されてなる中央部と、各
    導電膜の両側方に位置する半導体基板内に不純物が導入
    されてなる2つの側方部とからなり、 上記各配線は、それぞれ上記各不純物拡散領域の2つの
    側方部にコンタクトしていることを特徴とするMISキ
    ャパシタ。
  6. 【請求項6】 請求項1,2又は3記載のMISキャパ
    シタにおいて、 上記各容量絶縁膜は、シリコン酸化膜であることを特徴
    とするMISキャパシタ。
  7. 【請求項7】 請求項1,2又は3記載のMISキャパ
    シタにおいて、 上記半導体基板は、P型不純物が導入されたP型半導体
    基板であることを特徴とするMISキャパシタ。
  8. 【請求項8】 請求項1,2又は3記載のMISキャパ
    シタにおいて、 上記半導体基板は、絶縁体上に堆積された半導体膜から
    なることを特徴とするMISキャパシタ。
  9. 【請求項9】 請求項1,2又は3記載のMISキャパ
    シタにおいて、 上記第1,第2容量絶縁膜と、第1,第2導電膜と、第
    1,第2不純物拡散領域とは、各々同数の複数個ずつ設
    けられていることを特徴とするMISキャパシタ。
  10. 【請求項10】 共通の半導体基板上に形成された第
    1,第2容量絶縁膜と、上記第1,第2容量絶縁膜の上
    にそれぞれ形成された第1,第2導電膜と、上記第1,
    第2容量絶縁膜の下方の半導体基板内にそれぞれ不純物
    が導入されて形成された第1,第2不純物拡散領域と、
    上記第1導電膜と第2不純物拡散領域とに第1配線を介
    して接続される第1端子と、上記第2導電膜と第1不純
    物拡散領域とに第2配線を介して接続される第2端子と
    を有するMISキャパシタと、 上記MISキャパシタと共通の半導体基板に形成され、
    ゲート電極と、ゲート絶縁膜,チャネル領域及びソース
    /ドレイン領域とを有するMISトランジスタとを備
    え、 上記MISキャパシタの各容量絶縁膜と上記MISトラ
    ンジスタのゲート絶縁膜とは、同時に形成されたシリコ
    ン酸化膜で構成されていることを特徴とする半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の半導体装置におい
    て、 半導体基板上には、デプレッション型トランジスタが搭
    載されており、 上記MISキャパシタの各不純物拡散領域は、導電膜の
    直下の半導体基板に上記デプレッション型トランジスタ
    のチャネル領域への不純物の注入と同時に注入された不
    純物の拡散により形成された中央部と、該中央部の側方
    の半導体基板に上記MISトランジスタのソース/ドレ
    イン領域への不純物の注入と同時に注入された不純物の
    拡散により形成された側方部とを有することを特徴とす
    る半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の半導体装置
    において、 上記MISキャパシタの各導電膜と上記MISトランジ
    スタのゲート電極とは、同時に形成されたポリシリコン
    膜により構成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 共通の半導体基板上に、第1,第2導
    電膜、第1,第2容量絶縁膜、第1,第2不純物拡散領
    域及び第1,第2配線からなるMISキャパシタと、少
    なくともゲート電極,ゲート絶縁膜及びソース/ドレイ
    ン領域を有するMISトランジスタとを搭載してなる半
    導体装置の製造方法において、 上記MISキャパシタを形成しようとする領域及び上記
    MISトランジスタを形成しようとする領域の半導体基
    板上に、ゲート絶縁膜及び第1,第2容量絶縁膜となる
    シリコン酸化膜を同時に堆積する工程と、 上記シリコン酸化膜のうち少なくともMISキャパシタ
    の各容量絶縁膜となる領域の下方に不純物を導入して、
    MISキャパシタの第1,第2不純物拡散領域を形成す
    る工程と、 上記シリコン酸化膜の上に導電性物質を堆積して、MI
    Sトランジスタのゲート電極と、上記MISキャパシタ
    の第1,第2導電膜とを同時に形成する工程と、 上記MISキャパシタの第1導電膜と第2不純物拡散領
    域とを接続する第1配線を形成する工程と、 上記MISキャパシタの第2導電膜と第1不純物拡散領
    域とを接続する第2配線を形成する工程とを備えたこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記MISキャパシタの各不純物拡散領域を形成する工
    程は、各導電膜の直下の領域に不純物を導入する工程
    と、各導電膜の下方かつ側方に位置する領域に不純物を
    導入する工程とに分けて行われ、 各導電膜の下方かつ側方に位置する領域に不純物を導入
    する工程では、上記MISトランジスタのゲート電極及
    びMISキャパシタの第1,第2導電膜をマスクとして
    半導体基板内に不純物を導入するように行われ、かつM
    ISトランジスタのソース/ドレイン領域に不純物を導
    入する工程と同時に行われることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の半導体装置の製造方
    法において、 デプレッション型トランジスタのチャネル領域に不純物
    のイオンを注入する工程を備え、 各導電膜の直下の領域に不純物を導入する工程は、上記
    デプレッション型トランジスタのチャネル領域への不純
    物のイオンの注入と同時に行われることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項13又は14記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記シリコン酸化膜の上に導電性物質を堆積する工程で
    は、ポリシリコンを堆積することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
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