JPH06338463A - 半導体製造装置 - Google Patents
半導体製造装置Info
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- JPH06338463A JPH06338463A JP12712193A JP12712193A JPH06338463A JP H06338463 A JPH06338463 A JP H06338463A JP 12712193 A JP12712193 A JP 12712193A JP 12712193 A JP12712193 A JP 12712193A JP H06338463 A JPH06338463 A JP H06338463A
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- Japan
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- wafer
- potential
- susceptor
- semiconductor manufacturing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、搬送トラブルを防止でき、かつ被
処理体の内部中に形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを
与えることのない半導体製造装置を提供しようとするも
のである。 【構成】高周波電力により反応ガスを励起させ、ウェ−
ハ10に所定の処理を施すためのチャンバ20、ウェ−ハ10
を載置するためのサセプタ12、ウェ−ハ10をサセプタ12
より離脱させるためのリフトピン16、および処理中にウ
ェ−ハ10に蓄積された電荷を、徐々に放出させるための
抵抗26を具備することを特徴としている。この構成であ
ると、ウェ−ハ10とサセプタ12とが静電チャックで引き
合うことがなくなり、搬送トラブルを防止できる。ま
た、ウェ−ハ10とサセプタ12とを遠ざけたり、あるいは
ウェ−ハ10にハンドラを接触させたとしても、ウェ−ハ
10の内部における電位の変化は極小、あるいは皆無とな
り、ゲ−ト絶縁膜等にダメ−ジが与えられなくなる。
処理体の内部中に形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを
与えることのない半導体製造装置を提供しようとするも
のである。 【構成】高周波電力により反応ガスを励起させ、ウェ−
ハ10に所定の処理を施すためのチャンバ20、ウェ−ハ10
を載置するためのサセプタ12、ウェ−ハ10をサセプタ12
より離脱させるためのリフトピン16、および処理中にウ
ェ−ハ10に蓄積された電荷を、徐々に放出させるための
抵抗26を具備することを特徴としている。この構成であ
ると、ウェ−ハ10とサセプタ12とが静電チャックで引き
合うことがなくなり、搬送トラブルを防止できる。ま
た、ウェ−ハ10とサセプタ12とを遠ざけたり、あるいは
ウェ−ハ10にハンドラを接触させたとしても、ウェ−ハ
10の内部における電位の変化は極小、あるいは皆無とな
り、ゲ−ト絶縁膜等にダメ−ジが与えられなくなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体製造装置に係わ
り、特にプラズマを利用して半導体ウェ−ハに所定の処
理を施す半導体製造装置に関する。
り、特にプラズマを利用して半導体ウェ−ハに所定の処
理を施す半導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマを利用して半導体ウェ−ハに所
定の処理を施す半導体製造装置としては、現在のとこ
ろ、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置等が
実用化の段階を迎えている。
定の処理を施す半導体製造装置としては、現在のとこ
ろ、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置等が
実用化の段階を迎えている。
【0003】ところで、プラズマCVD装置にて膜を形
成する際には、RF電極間にウェ−ハを搬送し、反応ガ
スを流し、その後、RF電極間で放電し、ウェ−ハ上に
所望の膜を成膜する。成膜が終了すると、ウェ−ハを装
置外部へ搬出し、回収する。
成する際には、RF電極間にウェ−ハを搬送し、反応ガ
スを流し、その後、RF電極間で放電し、ウェ−ハ上に
所望の膜を成膜する。成膜が終了すると、ウェ−ハを装
置外部へ搬出し、回収する。
【0004】図11は、典型的なプラズマCVD装置にお
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明す
るための図で、(a)図〜(d)図はそれぞれ、主要な
段階毎に示した断面図である。
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明す
るための図で、(a)図〜(d)図はそれぞれ、主要な
段階毎に示した断面図である。
【0005】図11(a)〜(d)中、参照符号100は
ウェ−ハ、参照符号102はサセプタ、参照符号104
は、サセプタ102上に形成されたアルミナ層(Al2
O3)、参照符号106はアルミナ層104上に形成さ
れたコ−ティング膜、参照符号108はセラミック(絶
縁物)でなるリフトピンである。
ウェ−ハ、参照符号102はサセプタ、参照符号104
は、サセプタ102上に形成されたアルミナ層(Al2
O3)、参照符号106はアルミナ層104上に形成さ
れたコ−ティング膜、参照符号108はセラミック(絶
縁物)でなるリフトピンである。
【0006】まず、図11(a)には、プラズマ放電中の
段階が示されている。図11(a)に示す状態でのウェ−
ハ100は、半導体素子を形成するために必要な幾つか
の処理が施され、そして、CVDシリコン酸化膜(Si
OX )形成工程まで進んできたものである。このため、
ウェ−ハ100には、既にシリコン基板部110上に形
成された二酸化シリコンでなるゲ−ト絶縁膜112、お
よびゲ−ト絶縁膜112上に形成されたゲ−ト電極11
4が既に形成されている。そして、CVDシリコン酸化
膜116を、プラズマCVD法によって基板部110の
全面上に形成している段階である。
段階が示されている。図11(a)に示す状態でのウェ−
ハ100は、半導体素子を形成するために必要な幾つか
の処理が施され、そして、CVDシリコン酸化膜(Si
OX )形成工程まで進んできたものである。このため、
ウェ−ハ100には、既にシリコン基板部110上に形
成された二酸化シリコンでなるゲ−ト絶縁膜112、お
よびゲ−ト絶縁膜112上に形成されたゲ−ト電極11
4が既に形成されている。そして、CVDシリコン酸化
膜116を、プラズマCVD法によって基板部110の
全面上に形成している段階である。
【0007】また、図11(a)に示す段階では、ウェ−
ハ100と図示せぬフェ−スプレ−トとの間にはプラズ
マ放電がなされ、たとえば高周波電力によって負の電位
−VP が、ウェ−ハ100の表面に印加されている。ま
た、ウェ−ハ100内部には、様々な寄生コンデンサが
形成されており、この寄生コンデンサの様子が、等価回
路により図12(a)に示され、また、図12(b)には、
図11(a)に示す段階におけるウェ−ハ100内部の電
位状態が示されている。
ハ100と図示せぬフェ−スプレ−トとの間にはプラズ
マ放電がなされ、たとえば高周波電力によって負の電位
−VP が、ウェ−ハ100の表面に印加されている。ま
た、ウェ−ハ100内部には、様々な寄生コンデンサが
形成されており、この寄生コンデンサの様子が、等価回
路により図12(a)に示され、また、図12(b)には、
図11(a)に示す段階におけるウェ−ハ100内部の電
位状態が示されている。
【0008】図12(a)に示す容量Ccoatは、一方の電
極を基板部110、他方の電極をサセプタ102、誘電
体をアルミナ層104およびコ−ティング膜106にて
構成した第1寄生コンデンサである。
極を基板部110、他方の電極をサセプタ102、誘電
体をアルミナ層104およびコ−ティング膜106にて
構成した第1寄生コンデンサである。
【0009】同様に容量Cgateは、一方の電極を基板部
110、他方の電極をゲ−ト電極114、誘電体をゲ−
ト絶縁膜112で構成した第2寄生コンデンサである。
さらに容量CP-CVD は、一方の電極をゲ−ト電極11
4、他方の電極をフェ−スプレ−ト(図示せず)、誘電
体をCVD膜116およびウェ−ハ100とフェ−スプ
レ−トとの間のギャップにて構成した第3寄生コンデン
サである。
110、他方の電極をゲ−ト電極114、誘電体をゲ−
ト絶縁膜112で構成した第2寄生コンデンサである。
さらに容量CP-CVD は、一方の電極をゲ−ト電極11
4、他方の電極をフェ−スプレ−ト(図示せず)、誘電
体をCVD膜116およびウェ−ハ100とフェ−スプ
レ−トとの間のギャップにて構成した第3寄生コンデン
サである。
【0010】図12(a)および(b)に示すように、サ
セプタ102が接地電位に接続され、ウェ−ハ100の
表面に負の電位−VP が印加された状態では、容量結合
により、各寄生コンデンサ毎に電位が、接地電位から電
位−VP まで負の方向に段階的に上昇する。即ち、電位
差ΔVcoatは容量Ccoatによって上昇した電位、電位差
ΔVgateは容量Cgateによって上昇した電位、電位差Δ
VP-CVD は容量CP-CVD によって上昇した電位である。
セプタ102が接地電位に接続され、ウェ−ハ100の
表面に負の電位−VP が印加された状態では、容量結合
により、各寄生コンデンサ毎に電位が、接地電位から電
位−VP まで負の方向に段階的に上昇する。即ち、電位
差ΔVcoatは容量Ccoatによって上昇した電位、電位差
ΔVgateは容量Cgateによって上昇した電位、電位差Δ
VP-CVD は容量CP-CVD によって上昇した電位である。
【0011】尚、サセプタとフェ−スプレ−トとの間の
電位差−VP は、ΔVcoat、ΔVgate、およびΔVP-CV
D の和となる。ここで、図11(b)に示すように、放電
を終了させたとする。この時、図13(a)に示すように
フェ−スプレ−ト中の負電荷は、残留している正電荷と
再結合するため、図13(b)に示すように、電位差−V
P は、幾らか接地電位の方向にシフトし、やがて、電位
差−VP'に落ちつく。
電位差−VP は、ΔVcoat、ΔVgate、およびΔVP-CV
D の和となる。ここで、図11(b)に示すように、放電
を終了させたとする。この時、図13(a)に示すように
フェ−スプレ−ト中の負電荷は、残留している正電荷と
再結合するため、図13(b)に示すように、電位差−V
P は、幾らか接地電位の方向にシフトし、やがて、電位
差−VP'に落ちつく。
【0012】次いで、図11(c)に示すように、ウェ−
ハ100をサセプタ102から離脱させるために、ウェ
−ハ100をリフトピン108によってリフトアップさ
せる。この時、サセプタ102と基板部110とが互い
に遠ざかってしまうため、図14(a)に示すように第1
寄生コンデンサの容量Ccoatが減少する。即ち、第1寄
生コンデンサの誘電体部にギャップが新たに加わって、
誘電体部の膜厚が厚くなる分、容量が一気に減少する。
これにより、図14(b)に示すように、容量Ccoatによ
って生じていた電位差ΔVcoatが急激に負の方向にシフ
トする。この急激なシフトの後、電位差−VP'は、やが
て、電位差−VP'' に落ちつく。
ハ100をサセプタ102から離脱させるために、ウェ
−ハ100をリフトピン108によってリフトアップさ
せる。この時、サセプタ102と基板部110とが互い
に遠ざかってしまうため、図14(a)に示すように第1
寄生コンデンサの容量Ccoatが減少する。即ち、第1寄
生コンデンサの誘電体部にギャップが新たに加わって、
誘電体部の膜厚が厚くなる分、容量が一気に減少する。
これにより、図14(b)に示すように、容量Ccoatによ
って生じていた電位差ΔVcoatが急激に負の方向にシフ
トする。この急激なシフトの後、電位差−VP'は、やが
て、電位差−VP'' に落ちつく。
【0013】この後、ウェ−ハ100をプラズマCVD
装置から搬出して回収するために、図11(d)に示すよ
うに、ウェ−ハ100をハンドラ120上に載せる。ハ
ンドラ120は、接地電位となっており、しかも、基板
部110が露出したウェ−ハ100の裏面に接触される
ため、図15(a)に示すように、第1寄生コンデンサが
短絡し、図15(b)に示すように、基板部110の電位
が一気に接地電位まで一気に落ちる。この急激な電位の
シフトの後、電位差−VP'' は、やがて、電位差−V
P'''に落ちつく。
装置から搬出して回収するために、図11(d)に示すよ
うに、ウェ−ハ100をハンドラ120上に載せる。ハ
ンドラ120は、接地電位となっており、しかも、基板
部110が露出したウェ−ハ100の裏面に接触される
ため、図15(a)に示すように、第1寄生コンデンサが
短絡し、図15(b)に示すように、基板部110の電位
が一気に接地電位まで一気に落ちる。この急激な電位の
シフトの後、電位差−VP'' は、やがて、電位差−V
P'''に落ちつく。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ウェ−
ハ100にプラズマ処理を施すことによって、ウェ−ハ
100の基板部110には電荷が蓄積される。この基板
部110に蓄積された電荷は、次のような問題を引き起
こす。
ハ100にプラズマ処理を施すことによって、ウェ−ハ
100の基板部110には電荷が蓄積される。この基板
部110に蓄積された電荷は、次のような問題を引き起
こす。
【0015】(1)ウェ−ハ100とサセプタ102と
を、静電チャックの原理により互いに引き合わせてしま
う。このため、リフトピン108でウェ−ハ100を強
引に持ち上げると、ウェ−ハ100がはじける恐れがあ
り、搬送トラブルの原因となる。
を、静電チャックの原理により互いに引き合わせてしま
う。このため、リフトピン108でウェ−ハ100を強
引に持ち上げると、ウェ−ハ100がはじける恐れがあ
り、搬送トラブルの原因となる。
【0016】(2)基板部110を一方の電極とし、ウ
ェ−ハ100外の導電物を他方の電極とした寄生コンデ
ンサを原因として、ウェ−ハ100の内部に電位差を発
生させる。
ェ−ハ100外の導電物を他方の電極とした寄生コンデ
ンサを原因として、ウェ−ハ100の内部に電位差を発
生させる。
【0017】たとえばプラズマCVD装置からウェ−ハ
100を回収する過程においては、基板部110が接地
電位に接続されるため、基板部110の電位が急激に接
地電位まで落ちる。この過程において、ウェ−ハ100
の内部に激しい電位の変化が起こる。ウェ−ハ100の
内部には、様々な形態の寄生コンデンサが存在するた
め、上記激しい電位の変化は、ウェ−ハ100の内部で
不均一に起こる。不均一な電位の変化は、その過程中、
ウェ−ハ100の内部に不均一な電位差を生じさせる。
そして、不均一な電位差は、ゲ−ト絶縁膜112等、ウ
ェ−ハ100の内部に形成された薄い絶縁膜等にダメ−
ジを与える原因となる。
100を回収する過程においては、基板部110が接地
電位に接続されるため、基板部110の電位が急激に接
地電位まで落ちる。この過程において、ウェ−ハ100
の内部に激しい電位の変化が起こる。ウェ−ハ100の
内部には、様々な形態の寄生コンデンサが存在するた
め、上記激しい電位の変化は、ウェ−ハ100の内部で
不均一に起こる。不均一な電位の変化は、その過程中、
ウェ−ハ100の内部に不均一な電位差を生じさせる。
そして、不均一な電位差は、ゲ−ト絶縁膜112等、ウ
ェ−ハ100の内部に形成された薄い絶縁膜等にダメ−
ジを与える原因となる。
【0018】この発明は、上記の点に鑑み為されたもの
で、その目的は、搬送トラブルを防止でき、かつ被処理
体の内部中に形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを与え
ることのない半導体製造装置を提供することにある。
で、その目的は、搬送トラブルを防止でき、かつ被処理
体の内部中に形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを与え
ることのない半導体製造装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体製造装
置は、高周波電力により反応ガスを励起させ、半導体で
なる基体を含む被処理体に所定の処理を施すための処理
手段と、この処理手段中に設けられ、被処理体を載置す
るための、表面が絶縁物により被覆された載置手段と、
処理した後に、被処理体を載置手段より離脱させるため
の離脱手段と、離脱させた後に、被処理体を処理手段の
外部へ搬送するための搬送手段とを具備する。そして、
処理中に被処理体の基体内部に蓄積された電荷を、離脱
させる前に、徐々に放出させるための放出手段をさらに
具備することを特徴としている。
置は、高周波電力により反応ガスを励起させ、半導体で
なる基体を含む被処理体に所定の処理を施すための処理
手段と、この処理手段中に設けられ、被処理体を載置す
るための、表面が絶縁物により被覆された載置手段と、
処理した後に、被処理体を載置手段より離脱させるため
の離脱手段と、離脱させた後に、被処理体を処理手段の
外部へ搬送するための搬送手段とを具備する。そして、
処理中に被処理体の基体内部に蓄積された電荷を、離脱
させる前に、徐々に放出させるための放出手段をさらに
具備することを特徴としている。
【0020】
【作用】上記構成の半導体製造装置であると、載置手段
から被処理体を離脱させる前に、被処理体の基体内部に
蓄積された電荷を、徐々に放出させるための放出手段を
設けたので、基体内部に電荷が蓄積されない。
から被処理体を離脱させる前に、被処理体の基体内部に
蓄積された電荷を、徐々に放出させるための放出手段を
設けたので、基体内部に電荷が蓄積されない。
【0021】このため、載置手段から被処理体を離脱さ
せる時、基体と載置手段とが静電チャックで引き合って
しまう問題が解消され、被処理体がはじけることがなく
なり、搬送トラブルを防止できる。
せる時、基体と載置手段とが静電チャックで引き合って
しまう問題が解消され、被処理体がはじけることがなく
なり、搬送トラブルを防止できる。
【0022】また、被処理体と載置手段とを遠ざけた
り、あるいは搬送手段と接触させたとしても、被処理体
の内部における電位の変化は、極小、あるいは皆無とで
きる。このため、被処理体の内部に、様々な形態の寄生
コンデンサが形成されていたとしても、不均一な電位差
が発生する問題がほぼ解消され、被処理体の内部に形成
された薄い絶縁膜等にダメ−ジが与えられることがなく
なる。
り、あるいは搬送手段と接触させたとしても、被処理体
の内部における電位の変化は、極小、あるいは皆無とで
きる。このため、被処理体の内部に、様々な形態の寄生
コンデンサが形成されていたとしても、不均一な電位差
が発生する問題がほぼ解消され、被処理体の内部に形成
された薄い絶縁膜等にダメ−ジが与えられることがなく
なる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を一実施例に
より説明する。この説明において全図にわたり共通の部
分には共通の参照符号を付すことで重複する説明を避け
ることにする。
より説明する。この説明において全図にわたり共通の部
分には共通の参照符号を付すことで重複する説明を避け
ることにする。
【0024】まず、この発明の一実施例に係わるプラズ
マCVD装置の構成について説明する。図1は、この発
明の一実施例に係わるプラズマCVD装置の構成を概略
的に示した図である。
マCVD装置の構成について説明する。図1は、この発
明の一実施例に係わるプラズマCVD装置の構成を概略
的に示した図である。
【0025】図1において、参照符号10は半導体ウェ
−ハ、参照符号12はウェ−ハが載置されるサセプタ、
参照符号14はサセプタ12と対向して設けられたフェ
−スプレ−トである。サセプタ12には接地電位が供給
され、一方、フェ−スプレ−ト14には高周波電力が供
給される。参照符号16はウェ−ハ10を、サセプタ1
2より離脱させるために、サセプタ12に設けられた開
孔部18を介してウェ−ハ10をリフトアップさせるリ
フトピン、参照符号20は、サセプタ12およびフェ−
スプレ−ト14を収容するとともに、その内部に供給さ
れた反応ガスを高周波電力により励起させ、ウェ−ハ1
0に成膜処理を施すためのチャンバである。チャンバ2
0は接地されている。
−ハ、参照符号12はウェ−ハが載置されるサセプタ、
参照符号14はサセプタ12と対向して設けられたフェ
−スプレ−トである。サセプタ12には接地電位が供給
され、一方、フェ−スプレ−ト14には高周波電力が供
給される。参照符号16はウェ−ハ10を、サセプタ1
2より離脱させるために、サセプタ12に設けられた開
孔部18を介してウェ−ハ10をリフトアップさせるリ
フトピン、参照符号20は、サセプタ12およびフェ−
スプレ−ト14を収容するとともに、その内部に供給さ
れた反応ガスを高周波電力により励起させ、ウェ−ハ1
0に成膜処理を施すためのチャンバである。チャンバ2
0は接地されている。
【0026】リフトピン16は、ウェ−ハ10を安定性
良く支持するために、複数個設けられるが、これらはそ
れぞれ、リング状のフ−プ22に結合される。フ−プ2
2はアルミニウムにより構成され、導電性を有してい
る。リフトピン16もまた、今日まで典型的な材質であ
ったセラミックに代えてアルミニウムにより構成され、
導電性を有している。フ−プ22は、導電性を有するベ
ロ−ズシ−ル24に接続され、このベロ−ズシ−ル24
は、抵抗26の一端に接続されている。この抵抗は所定
の抵抗値Rを有しており、この抵抗値Rは、500kΩ
〜5MΩ程度に設定される。その根拠については後述す
る。抵抗26の他端は接地される。
良く支持するために、複数個設けられるが、これらはそ
れぞれ、リング状のフ−プ22に結合される。フ−プ2
2はアルミニウムにより構成され、導電性を有してい
る。リフトピン16もまた、今日まで典型的な材質であ
ったセラミックに代えてアルミニウムにより構成され、
導電性を有している。フ−プ22は、導電性を有するベ
ロ−ズシ−ル24に接続され、このベロ−ズシ−ル24
は、抵抗26の一端に接続されている。この抵抗は所定
の抵抗値Rを有しており、この抵抗値Rは、500kΩ
〜5MΩ程度に設定される。その根拠については後述す
る。抵抗26の他端は接地される。
【0027】その他の構成部材としては、ウェ−ハ10
をチャンバ20の外部へ搬出し回収するハンドラがある
が、図1には示されていない。上記構成のプラズマCV
D装置であると、リフトピン16が導電性を有し、この
リフトピン16が、フ−プ22、ベロ−ズシ−ル24、
および抵抗26を介して接地される。リフトピン16
は、ウェ−ハ10をリフトアップさせる時、ウェ−ハ1
0の裏面、即ちシリコン基板部が露出した部分に接触さ
れる。しかし、抵抗26が、500kΩ〜5MΩ程度に
設定された抵抗値Rを有するため、この抵抗26によっ
て、シリコン基板部に蓄積された電荷は急激に接地に流
れることはなく、ゆっくりと接地に移されるようにし
て、徐々に放出される。
をチャンバ20の外部へ搬出し回収するハンドラがある
が、図1には示されていない。上記構成のプラズマCV
D装置であると、リフトピン16が導電性を有し、この
リフトピン16が、フ−プ22、ベロ−ズシ−ル24、
および抵抗26を介して接地される。リフトピン16
は、ウェ−ハ10をリフトアップさせる時、ウェ−ハ1
0の裏面、即ちシリコン基板部が露出した部分に接触さ
れる。しかし、抵抗26が、500kΩ〜5MΩ程度に
設定された抵抗値Rを有するため、この抵抗26によっ
て、シリコン基板部に蓄積された電荷は急激に接地に流
れることはなく、ゆっくりと接地に移されるようにし
て、徐々に放出される。
【0028】次に、図1に示すプラズマCVD装置にお
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法について
説明する。図2は、図1に示すプラズマCVD装置にお
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明す
るための図で、(a)図〜(e)図はそれぞれ、主要な
段階毎に示した断面図である。
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法について
説明する。図2は、図1に示すプラズマCVD装置にお
けるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明す
るための図で、(a)図〜(e)図はそれぞれ、主要な
段階毎に示した断面図である。
【0029】図2(a)〜(e)中、参照符号30は、
サセプタ12上に形成されたアルミナ層(Al2 O
3 )、参照符号32はアルミナ層30上に形成されたコ
−ティング膜である。サセプタ12の表面にアルミナ層
等の絶縁物を形成することは、次のような有用性がある
ためである。即ち、サセプタ12の表面にアルミニウム
が露出していると、たとえばNF3 ガスを用いたクリ−
ニングの際、サセプタ12の表面にダメ−ジが与えられ
る。また、アルミニウムは導電性を有するため、これが
露出していると異常放電の原因ともなる。
サセプタ12上に形成されたアルミナ層(Al2 O
3 )、参照符号32はアルミナ層30上に形成されたコ
−ティング膜である。サセプタ12の表面にアルミナ層
等の絶縁物を形成することは、次のような有用性がある
ためである。即ち、サセプタ12の表面にアルミニウム
が露出していると、たとえばNF3 ガスを用いたクリ−
ニングの際、サセプタ12の表面にダメ−ジが与えられ
る。また、アルミニウムは導電性を有するため、これが
露出していると異常放電の原因ともなる。
【0030】まず、図2(a)には、プラズマ放電中の
段階が示されている。図2(a)に示す状態でのウェ−
ハ10は、半導体素子を形成するために必要な幾つかの
処理が施され、そして、CVDシリコン酸化膜(SiO
X )形成工程まで進んできたものである。このため、ウ
ェ−ハ10には、既にシリコン基板部40上に形成され
た二酸化シリコンでなるゲ−ト絶縁膜42、およびゲ−
ト絶縁膜42上に形成されたゲ−ト電極44が既に形成
されている。そして、CVDシリコン酸化膜46を、プ
ラズマCVD法によって基板部40の全面上に形成して
いる段階である。
段階が示されている。図2(a)に示す状態でのウェ−
ハ10は、半導体素子を形成するために必要な幾つかの
処理が施され、そして、CVDシリコン酸化膜(SiO
X )形成工程まで進んできたものである。このため、ウ
ェ−ハ10には、既にシリコン基板部40上に形成され
た二酸化シリコンでなるゲ−ト絶縁膜42、およびゲ−
ト絶縁膜42上に形成されたゲ−ト電極44が既に形成
されている。そして、CVDシリコン酸化膜46を、プ
ラズマCVD法によって基板部40の全面上に形成して
いる段階である。
【0031】また、図2(a)に示す段階では、ウェ−
ハ10とフェ−スプレ−ト14との間にプラズマ放電が
なされ、たとえば高周波電力によって負の電位−VP
が、ウェ−ハ10の表面に印加されている。また、ウェ
−ハ10内部には、様々な寄生コンデンサが形成されて
いる。この寄生コンデンサの様子が、等価回路により図
3(a)に示され、また、図3(b)には、図2(a)
に示す段階におけるウェ−ハ10内部の電位状態が示さ
れている。
ハ10とフェ−スプレ−ト14との間にプラズマ放電が
なされ、たとえば高周波電力によって負の電位−VP
が、ウェ−ハ10の表面に印加されている。また、ウェ
−ハ10内部には、様々な寄生コンデンサが形成されて
いる。この寄生コンデンサの様子が、等価回路により図
3(a)に示され、また、図3(b)には、図2(a)
に示す段階におけるウェ−ハ10内部の電位状態が示さ
れている。
【0032】図3(a)に示す容量Ccoatは、一方の電
極を基板部40、他方の電極をサセプタ12、誘電体を
アルミナ層30およびコ−ティング膜32にて構成した
第1寄生コンデンサである。
極を基板部40、他方の電極をサセプタ12、誘電体を
アルミナ層30およびコ−ティング膜32にて構成した
第1寄生コンデンサである。
【0033】同様に容量Cgateは、一方の電極を基板部
40、他方の電極をゲ−ト電極44、誘電体をゲ−ト絶
縁膜42で構成した第2寄生コンデンサである。さらに
容量CP-CVD は、一方の電極をゲ−ト電極44、他方の
電極をフェ−スプレ−ト16{図1には図示されている
が、図3(a)には図示せず}、誘電体をCVD膜46
およびウェ−ハ10とフェ−スプレ−ト14との間のギ
ャップにて構成した第3寄生コンデンサである。
40、他方の電極をゲ−ト電極44、誘電体をゲ−ト絶
縁膜42で構成した第2寄生コンデンサである。さらに
容量CP-CVD は、一方の電極をゲ−ト電極44、他方の
電極をフェ−スプレ−ト16{図1には図示されている
が、図3(a)には図示せず}、誘電体をCVD膜46
およびウェ−ハ10とフェ−スプレ−ト14との間のギ
ャップにて構成した第3寄生コンデンサである。
【0034】図3(a)および(b)に示すように、サ
セプタ12が接地電位に接続され、ウェ−ハ10の表面
に負の電位−VP が印加された状態では、容量結合によ
り、各寄生コンデンサ毎に電位が、接地電位から電位−
VP まで負の方向に段階的に上昇する。即ち、電位差Δ
Vcoatは容量Ccoatによって上昇した電位、電位差ΔV
gateは容量Cgateによって上昇した電位、電位差ΔVP-
CVD は容量CP-CVD によって上昇した電位である。
セプタ12が接地電位に接続され、ウェ−ハ10の表面
に負の電位−VP が印加された状態では、容量結合によ
り、各寄生コンデンサ毎に電位が、接地電位から電位−
VP まで負の方向に段階的に上昇する。即ち、電位差Δ
Vcoatは容量Ccoatによって上昇した電位、電位差ΔV
gateは容量Cgateによって上昇した電位、電位差ΔVP-
CVD は容量CP-CVD によって上昇した電位である。
【0035】尚、サセプタ12とフェ−スプレ−ト14
との間の電位差−VP は、ΔVcoat、ΔVgate、および
ΔVP-CVD の和となる。ここで、図2(b)に示すよう
に、放電を終了させたとする。この時、図4(a)に示
すようにフェ−スプレ−ト14中の負電荷は、残留して
いる正電荷と再結合するため、図4(b)に示すよう
に、電位差−VP は、幾らか接地電位の方向にシフト
し、やがて、電位差−VP'に落ちつく。
との間の電位差−VP は、ΔVcoat、ΔVgate、および
ΔVP-CVD の和となる。ここで、図2(b)に示すよう
に、放電を終了させたとする。この時、図4(a)に示
すようにフェ−スプレ−ト14中の負電荷は、残留して
いる正電荷と再結合するため、図4(b)に示すよう
に、電位差−VP は、幾らか接地電位の方向にシフト
し、やがて、電位差−VP'に落ちつく。
【0036】次いで、図2(c)に示すように、リフト
ピン16を、基板部40に接触させ、基板部40を、リ
フトピン16、および抵抗26を介して接地する。する
と、図5(a)に示すように基板部40に蓄積されてい
た電荷がゆっくりと接地電位に移され、図5(b)に示
すように基板部40の電位は、徐々に接地電位の方向に
シフトし、やがて、接地電位となる。基板部40が接地
電位となることになって、第1寄生コンデンサCcoat
は、実質的に消滅する。また、電位差−VP'も、徐々に
接地電位の方向にシフトし、やがて、電位差−VP'' に
落ちつく。
ピン16を、基板部40に接触させ、基板部40を、リ
フトピン16、および抵抗26を介して接地する。する
と、図5(a)に示すように基板部40に蓄積されてい
た電荷がゆっくりと接地電位に移され、図5(b)に示
すように基板部40の電位は、徐々に接地電位の方向に
シフトし、やがて、接地電位となる。基板部40が接地
電位となることになって、第1寄生コンデンサCcoat
は、実質的に消滅する。また、電位差−VP'も、徐々に
接地電位の方向にシフトし、やがて、電位差−VP'' に
落ちつく。
【0037】次いで、図2(d)に示すように、ウェ−
ハ10をサセプタ12から離脱させるために、ウェ−ハ
10をリフトピン16によってリフトアップさせる。こ
の時、サセプタ12と基板部40とが互いに遠ざかって
も、第1寄生コンデンサCcoatが実質的に消滅したこと
により、図6(a)および(b)に示すように、基板部
40の電位は変化せず、また、電位差−VP'' も、実質
上、ほとんど変化しない。
ハ10をサセプタ12から離脱させるために、ウェ−ハ
10をリフトピン16によってリフトアップさせる。こ
の時、サセプタ12と基板部40とが互いに遠ざかって
も、第1寄生コンデンサCcoatが実質的に消滅したこと
により、図6(a)および(b)に示すように、基板部
40の電位は変化せず、また、電位差−VP'' も、実質
上、ほとんど変化しない。
【0038】次いで、ウェ−ハ10をプラズマCVD装
置から搬出して回収するために、図2(e)に示すよう
に、ウェ−ハ10をハンドラ50上に載せる。ハンドラ
50は接地電位とされているが、基板部40の電位も接
地電位となっているので、図6(a)および(b)に示
すように、基板部40の電位は変化しない。また、電位
差−VP'' も、実質上、ほとんど変化しない。
置から搬出して回収するために、図2(e)に示すよう
に、ウェ−ハ10をハンドラ50上に載せる。ハンドラ
50は接地電位とされているが、基板部40の電位も接
地電位となっているので、図6(a)および(b)に示
すように、基板部40の電位は変化しない。また、電位
差−VP'' も、実質上、ほとんど変化しない。
【0039】以上、図2に示されるような回収方法に
て、ウェ−ハを回収した場合、1000枚の搬送枚数
中、ウェ−ハの“はじけ”は確認されなかった。尚、基
板部から電荷を放出させないでウェ−ハを回収した場合
には、240枚の搬送枚数中、105枚のウェ−ハで、
ウェ−ハの“はじけ”が確認された。
て、ウェ−ハを回収した場合、1000枚の搬送枚数
中、ウェ−ハの“はじけ”は確認されなかった。尚、基
板部から電荷を放出させないでウェ−ハを回収した場合
には、240枚の搬送枚数中、105枚のウェ−ハで、
ウェ−ハの“はじけ”が確認された。
【0040】次に、図1に示すプラズマCVD装置が有
する抵抗の抵抗値を説明しつつ、この発明のゲ−ト酸化
膜へのダメ−ジが低減する効果について説明する。図8
は、抵抗値Rと不良発生率との関係を示す図である。
する抵抗の抵抗値を説明しつつ、この発明のゲ−ト酸化
膜へのダメ−ジが低減する効果について説明する。図8
は、抵抗値Rと不良発生率との関係を示す図である。
【0041】不良発生率は、図9に示すようなゲ−ト構
造をウェ−ハ内に形成し、ゲ−トに直流電圧を印加し、
短絡不良が発生するか否かに基き、算出した。そして、
この試験では、電界強度が8.0MV/cm以下で短絡
不良の傾向を示したものを、ゲ−ト不良である、と判定
した。尚、図9において、参照符号41により示される
部分は、素子領域を画定するためのフィ−ルド酸化膜で
ある。
造をウェ−ハ内に形成し、ゲ−トに直流電圧を印加し、
短絡不良が発生するか否かに基き、算出した。そして、
この試験では、電界強度が8.0MV/cm以下で短絡
不良の傾向を示したものを、ゲ−ト不良である、と判定
した。尚、図9において、参照符号41により示される
部分は、素子領域を画定するためのフィ−ルド酸化膜で
ある。
【0042】図8に示すように、抵抗値Rが0、即ち抵
抗26を介さずにリフトピン16を接地した場合には、
不良発生率がほぼ90%となる、という結果が得られ
た。これは、シリコン基板部に蓄積された電荷が急激に
流れ、ウェ−ハ10の内部に激しい電位の変化が起きた
もの、と考えられる。
抗26を介さずにリフトピン16を接地した場合には、
不良発生率がほぼ90%となる、という結果が得られ
た。これは、シリコン基板部に蓄積された電荷が急激に
流れ、ウェ−ハ10の内部に激しい電位の変化が起きた
もの、と考えられる。
【0043】そこで、リフトピン16と接地との間に、
500kΩ程度の抵抗値Rを有する抵抗26を挿入した
ところ、不良発生率がほぼ0%となる、という結果が得
られた。これは、シリコン基板部に蓄積された電荷が、
ゆっくりと接地に移され、放出されることで、急激なウ
ェ−ハ10の内部の電位の変化を防止できたもの、と考
えられる。
500kΩ程度の抵抗値Rを有する抵抗26を挿入した
ところ、不良発生率がほぼ0%となる、という結果が得
られた。これは、シリコン基板部に蓄積された電荷が、
ゆっくりと接地に移され、放出されることで、急激なウ
ェ−ハ10の内部の電位の変化を防止できたもの、と考
えられる。
【0044】また、リフトピン16と接地との間に挿入
する抵抗26の抵抗値Rを変化させたところ、図8に示
すように、抵抗値Rが5MΩまで、不良発生率がほぼ0
%となる、という結果が得られた。
する抵抗26の抵抗値Rを変化させたところ、図8に示
すように、抵抗値Rが5MΩまで、不良発生率がほぼ0
%となる、という結果が得られた。
【0045】しかし、抵抗値Rが5MΩを越えると、不
良発生率の上昇が始まり、抵抗値Rが7MΩの時、不良
発生率が30%、抵抗値Rが10MΩの時、不良発生率
が40%となる、という結果が得られた。これは、抵抗
値Rが過大で、シリコン基板部に蓄積された電荷を充分
に放出できなかったもの、と考えられる。
良発生率の上昇が始まり、抵抗値Rが7MΩの時、不良
発生率が30%、抵抗値Rが10MΩの時、不良発生率
が40%となる、という結果が得られた。これは、抵抗
値Rが過大で、シリコン基板部に蓄積された電荷を充分
に放出できなかったもの、と考えられる。
【0046】以上のようなデ−タから、抵抗26の抵抗
値Rは、500kΩ〜5MΩ程度に設定されることが好
ましい。図10は、この発明の一実施例に係わるプラズマ
CVD装置を、実際の集積回路(IC)により、検証し
た結果を示す図である。図10では、縦軸に製品歩留りを
とっている。
値Rは、500kΩ〜5MΩ程度に設定されることが好
ましい。図10は、この発明の一実施例に係わるプラズマ
CVD装置を、実際の集積回路(IC)により、検証し
た結果を示す図である。図10では、縦軸に製品歩留りを
とっている。
【0047】図10において、試料Aは、基板部40から
電荷を放出させなかったIC、試料Bは、抵抗26を介
さずに基板部40から電荷を放出させたIC、試料Cは
抵抗26を介して基板部40から電荷を放出させたIC
をそれぞれ示している。
電荷を放出させなかったIC、試料Bは、抵抗26を介
さずに基板部40から電荷を放出させたIC、試料Cは
抵抗26を介して基板部40から電荷を放出させたIC
をそれぞれ示している。
【0048】また、IC不良は、IC中に形成されてい
る、あるMOSFETに、図9に示したような形で、ゲ
−トに直流電圧を印加し、短絡不良が発生するか否かに
基きいて特定した。そして、この試験では、電界強度が
8.0MV/cm以下で短絡不良の傾向を示したもの
を、ゲ−ト不良である、と判定した。
る、あるMOSFETに、図9に示したような形で、ゲ
−トに直流電圧を印加し、短絡不良が発生するか否かに
基きいて特定した。そして、この試験では、電界強度が
8.0MV/cm以下で短絡不良の傾向を示したもの
を、ゲ−ト不良である、と判定した。
【0049】図10に示すように、試料Aよりも試料B、
試料Bよりも試料Cのほうが、製品の歩留りが向上す
る、という結果が得られた。この結果より、ゲ−ト不良
を防止するためには、基板部40から電荷を放出させる
ことが有効で、特に抵抗26を介して基板部40から、
徐々に電荷を放出させることが有効であることが判明し
た。
試料Bよりも試料Cのほうが、製品の歩留りが向上す
る、という結果が得られた。この結果より、ゲ−ト不良
を防止するためには、基板部40から電荷を放出させる
ことが有効で、特に抵抗26を介して基板部40から、
徐々に電荷を放出させることが有効であることが判明し
た。
【0050】上記一実施例では、プラズマCVD装置を
挙げている。しかし、この発明は上記一実施例に限られ
るものではなく、ウェ−ハ、あるいはウェ−ハ上に形成
された膜をエッチングする際に使用されるプラズマエッ
チング装置や、レジストを灰化して取り除く際に使用さ
れるプラズマアッシング装置等にも有効である。これら
の装置も、高周波電力により反応ガスを励起させ、ウェ
−ハに対して所定の処理を施すために、基板部に電荷が
蓄積される要因を含んでいる。そして、これらの装置に
おいても、この発明を適用することにより、基板部に電
荷が蓄積される問題を除去することができ、上記一実施
例により説明した効果と同等の効果を得ることができ
る。
挙げている。しかし、この発明は上記一実施例に限られ
るものではなく、ウェ−ハ、あるいはウェ−ハ上に形成
された膜をエッチングする際に使用されるプラズマエッ
チング装置や、レジストを灰化して取り除く際に使用さ
れるプラズマアッシング装置等にも有効である。これら
の装置も、高周波電力により反応ガスを励起させ、ウェ
−ハに対して所定の処理を施すために、基板部に電荷が
蓄積される要因を含んでいる。そして、これらの装置に
おいても、この発明を適用することにより、基板部に電
荷が蓄積される問題を除去することができ、上記一実施
例により説明した効果と同等の効果を得ることができ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、搬送トラブルを防止でき、かつ被処理体の内部中に
形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを与えることのない
半導体製造装置を提供できる。
ば、搬送トラブルを防止でき、かつ被処理体の内部中に
形成された薄い絶縁膜等にダメ−ジを与えることのない
半導体製造装置を提供できる。
【図1】図1はこの発明の一実施例に係わるプラズマC
VD装置の構成を概略的に示した図。
VD装置の構成を概略的に示した図。
【図2】図2はこの発明の一実施例に係わるプラズマC
VD装置におけるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収
方法を説明するための図で、(a)図〜(e)図はそれ
ぞれ、主要な段階毎に示した断面図。
VD装置におけるウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収
方法を説明するための図で、(a)図〜(e)図はそれ
ぞれ、主要な段階毎に示した断面図。
【図3】図3は図2(a)に示す段階でのウェ−ハの状
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
【図4】図4は図2(b)に示す段階でのウェ−ハの状
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
【図5】図5は図2(c)に示す段階でのウェ−ハの状
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
【図6】図6は図2(d)に示す段階でのウェ−ハの状
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
【図7】図7は図2(e)に示す段階でのウェ−ハの状
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電位
状態を示す図。
【図8】図8は抵抗値Rと不良発生率との関係を示す
図。
図。
【図9】図9は不良発生率の算出に用いられたゲ−ト構
造を示す図。
造を示す図。
【図10】図10はこの発明の一実施例に係わるプラズマ
CVD装置を、実際の集積回路により、検証した結果を
示す図。
CVD装置を、実際の集積回路により、検証した結果を
示す図。
【図11】図11は典型的なプラズマCVD装置における
ウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明するた
めの図で、(a)図〜(d)図はそれぞれ、主要な段階
毎に示した断面図。
ウェ−ハ処理、およびウェ−ハの回収方法を説明するた
めの図で、(a)図〜(d)図はそれぞれ、主要な段階
毎に示した断面図。
【図12】図12は図11(a)に示す段階でのウェ−ハの
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
【図13】図13は図11(b)に示す段階でのウェ−ハの
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
【図14】図14は図11(c)に示す段階でのウェ−ハの
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
【図15】図15は図11(d)に示す段階でのウェ−ハの
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
状態を示す図で、(a)図は等価回路図、(b)図は電
位状態を示す図。
10…ウェ−ハ、12…サセプタ、14…フェ−スプレ
−ト、16…リフトピン、18…開孔部、20…チャン
バ、22…フ−プ、24…ベロ−ズシ−ル、26…抵
抗、30…アルミナ層、32…コ−ティング膜、40…
基板部、42…ゲ−ト酸化膜、44…ゲ−ト電極、46
…プラズマCVDシリコン酸化膜、50…ハンドラ。
−ト、16…リフトピン、18…開孔部、20…チャン
バ、22…フ−プ、24…ベロ−ズシ−ル、26…抵
抗、30…アルミナ層、32…コ−ティング膜、40…
基板部、42…ゲ−ト酸化膜、44…ゲ−ト電極、46
…プラズマCVDシリコン酸化膜、50…ハンドラ。
Claims (1)
- 【請求項1】 高周波電力により反応ガスを励起させ、
半導体でなる基体を含む被処理体に対して所定の処理を
施すための処理手段と、 前記処理手段中に設けられ、前記被処理体を載置するた
めの、表面が絶縁物質により被覆された載置手段と、 前記処理後、前記被処理体を、前記載置手段より離脱さ
せるための離脱手段と、 前記離脱前、前記処理中に前記被処理体の基体内部に蓄
積された電荷を、徐々に放出させるための放出手段と、 前記離脱後、前記被処理体を、前記処理手段の外部へ搬
送するための搬送手段とを具備することを特徴とする半
導体製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12712193A JPH06338463A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 半導体製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12712193A JPH06338463A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 半導体製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06338463A true JPH06338463A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14952132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12712193A Pending JPH06338463A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 半導体製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06338463A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1064984A (ja) * | 1996-08-16 | 1998-03-06 | Sony Corp | ウエハステージ |
WO1998027577A1 (en) * | 1996-12-19 | 1998-06-25 | Lam Research Corporation | Wafer electrical discharge control by wafer lifter system |
KR100299946B1 (ko) * | 1997-04-22 | 2001-11-30 | 이시다 아키라 | 열처리장치 |
WO2002080231A2 (en) * | 2001-03-30 | 2002-10-10 | Lam Research Corporation | Semiconductor wafer lifting device and methods for implementing the same |
US7081165B2 (en) * | 2001-05-18 | 2006-07-25 | Lg.Philips Lcd Co., Ltd. | Chemical vapor deposition apparatus having a susceptor with a grounded lift pin |
CN100373539C (zh) * | 2004-09-08 | 2008-03-05 | 爱德牌工程有限公司 | 等离子体处理设备 |
JP2009164040A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Hitachi High-Technologies Corp | プラズマ処理装置 |
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