JPH06337541A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法

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JPH06337541A
JPH06337541A JP5126181A JP12618193A JPH06337541A JP H06337541 A JPH06337541 A JP H06337541A JP 5126181 A JP5126181 A JP 5126181A JP 12618193 A JP12618193 A JP 12618193A JP H06337541 A JPH06337541 A JP H06337541A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、低温定着性、耐オフセット
性等に優れている静電荷像現像用トナー及びその製造方
法を提供することにある。さらに、本発明の目的は、カ
ラー画像、又はフルカラー画像の形成に好適な静電荷像
現像用トナーを提供することにある。 【構成】 本発明は、結着樹脂、着色剤及び3級または
/及び4級炭素を有するモノ官能エステル化合物を含有
することを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、磁気記録法に用いられる熱定着に適した、静電荷像
現像用トナー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着し
複写物を得るものであり、そして感光体上に転写せず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。
【0003】また、さらに、一般的なフルカラー画像を
形成する方法について説明すると、感光体ドラムの感光
体を一次帯電器によって均一に帯電し、原稿のマゼンタ
画像信号に変調されたレーザー光により画像露光を行な
い、感光ドラム上に静電潜像を形成し、マゼンタトナー
を保有するマゼンタ現像器により該静電潜像の現像を行
ない、マゼンタトナー画像を形成する。次に搬送されて
きた転写材に転写帯電器によって前記の感光ドラムに現
像されたマゼンタトナー画像を転写する。
【0004】一方、前記の静電潜像の現像を行なった後
の感光体ドラムは、除電用帯電器により除電し、クリー
ニング手段によってクリーニングを行なった後、再び一
次帯電器によって帯電し、同様にシアントナー画像の形
成及び前記マゼンタトナー画像を転写した転写材へのシ
アントナー画像の転写を行ない、さらにイエロー色、ブ
ラック色と順次同様に行なって、4色のトナー画像を転
写材に転写する。該4色のトナー画像を有する転写材を
定着ローラーにより熱及び圧力の作用で定着することに
よりフルカラー画像を形成する。
【0005】近年このような複写装置は、単なる一般に
いうオリジナル原稿を複写するための事務処理用複写機
というだけでなく、コンピュータの出力としてのプリン
タあるいは個人向けのパーソナルコピーという分野で使
われ始めた。
【0006】このようなレーザビームプリンターに代表
される分野以外にも、基本エンジンを応用した普通紙フ
ァックスへの展開も急激に発展をとげつつある。
【0007】そのため、より小型、より軽量そしてより
高速、より高資質、より高信頼性が厳しく追及されてき
ており、機械は種々な点でよりシンプルな要素で構成さ
れるようになってきている。その結果、トナーに要求さ
れる性能はより高度になり、トナーの性能向上が達成で
きなければよりすぐれた機械が成り立たなくなってきて
いる。
【0008】また、近年多様な複写のニーズに伴ない、
カラー複写に対する要素も急増しており、オリジナルカ
ラー画像をより忠実に複写するため、更に一層の高画
質、高解像度等が望まれている。
【0009】これらの観点により、該カラーの画像形成
方法に使用されるトナーは、これに熱を印加した際の溶
融性及び混色性が良いことが必要であり、軟化点が低
く、且つ溶融粘度の低いシャープメルト性の高いトナー
を使用することが好ましい。
【0010】即ち、斯かるシャープメルトトナーを使用
することにより、複写物の色再現範囲を広め、原稿像に
忠実なカラーコピーを得ることができる。
【0011】しかしながらこのようなシャープメルト性
の高いカラートナーは、一般に定着ローラーとの親和性
が高く、定着時に定着ローラーにオフセットし易い傾向
にある。
【0012】特にカラー画像形成装置における定着装置
の場合、転写材上にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラ
ックと複数層のトナー層が形成されるため、トナー層厚
の増大から特にオフセットが発生しやすい傾向にある。
【0013】従来、定着ローラー表面にトナーを付着さ
せない目的で、例えばローラー表面をトナーに対して離
型性の優れた材料、シリコーンゴムや弗素系樹脂などで
形成し、さらにその表面にオフセット防止及びローラー
表面の疲労を防止するためにシリコーンオイル・フッ素
オイルの如き離型性の高い液体の薄膜でローラー表面を
被覆することが行われている。しかしながら、この方法
はトナーのオフセットを防止する点では極めて有効であ
るが、オフセット防止用液体を供給するための装置が必
要なため、定着装置が複雑になること等の問題点を有し
ていることはもちろんのことこのオイル塗布が定着ロー
ラーを構成している層間のはく離を起こし結果的に定着
ローラーの短寿命化を促進するという弊害がつきまと
う。これら定着器を用いトナー像を定着せしめる転写材
としては、一般に各種紙類、コーティング紙、プラスチ
ックフイルム等が用いらる。中でもプレゼンテーション
用としてオーバーヘッドプロジェクターを利用するトラ
ンスペアレンシーフィルム(OHP)の必要性が近年注
目されている。特にOHPに於ては、紙と異なり、オイ
ル吸収能力が低いため、現状得られる複写OHPは、オ
イル塗布によるベタベタ感が避けられず、得られた画像
の品質に大きな問題が残されている。又、シリコーンオ
イルなどが熱により蒸発し、機内を汚染したり、回収オ
イルの処理等の問題も発生する可能性が大きい。そこで
シリコーンオイルの供給装置などを用いないで、かわり
にトナー中から加熱時にオフセット防止液体を供給しよ
うという考えから、トナー中に低分子量ポリエチレン、
低分子量ポリプロピレンなどの離型剤を添加する方法が
提案されている。充分な効果を出すために多量にこのよ
うな添加剤を加えると、感光体へのフィルミングやキャ
リアやスリーブなどのトナー担持体の表面を汚染し、画
像が劣化し実用上問題となる。そこで画像を劣化させな
い程度に少量の離型剤をトナー中に添加し、若干の離型
性オイルの供給もしくはオフセットしたトナーを巻きと
り式の例えばウェブの如き部材を用いた装置又はクリー
ニングパットを用い、クリーニングする装置を併用する
ことが行われている。
【0014】しかし最近の小型化、軽量化、高信頼性の
要求を考慮するとこれらの補助的な装置すら除去するこ
とが必要であり好ましい。従ってトナーの定着、オフセ
ットなどのさらなる性能向上がなければ対応しきれず、
それはトナーのバインダー樹脂、離型剤等のさらなる改
良がなければ実現することが困難である。
【0015】さらに、特にフルカラー分解に於いては、
離型剤を含有させることにより、転写材にOHPを用い
た際、離型剤の高結晶化や樹脂の屈折率差等の原因のた
め定着後の画像の透明性やヘーズが若干落ちてしまう問
題が生じてしまう。
【0016】トナー中に離型剤としてワックスを含有さ
せることは知られている。例えば、特公昭52−330
4号公報、特公昭52−3305号公報、特開昭57−
52574号公報等に技術が開示されている。
【0017】また、特開平3−50559号公報、特開
平2−79860号公報、特開平1−109359号公
報、特開昭62−14166号公報、特開昭61−27
3554号公報、特開昭61−94092号公報、特開
昭61−138259号公報、特開昭60−25236
1号公報、特開昭60−252360号公報、特開昭6
0−217366号公報などにワックス類を含有させる
技術が開示されている。
【0018】ワックス類は、トナーの低温時や高温時の
耐オフセット性の向上や、低温時の定着性の向上のため
に用いられているが、反面、耐ブロッキング性を悪化さ
せたり、複写機等の昇温などによって熱にさらされる現
像性が悪化したり、また長期トナーを放置した際にワッ
クスがトナー表面にマイブレーションして現像性が悪化
したりする。
【0019】従来のトナーでは、これらの面をすべて満
足するものは無く、何らかの問題点が生じていた。例え
ば、高温オフセットや現像性は優れているが低温定着性
が今一歩であったり、低温オフセットや低温定着性には
優れているが、耐ブロッキング性にやや劣り、機内昇温
で現像性が低下するなどの弊害があったり、低温時と高
温時の耐オフセット性が両立できなかったり、OHP透
明性が極度に悪かったりしていた。
【0020】特にOHPの透明性に関しては、ワックス
自身の結晶化を落とすために、結晶化核剤等をワックス
に添加する提案特開平4−149559号公報、特開平
4−107467号公報や、ワックス自身の結晶化度の
小さいものを使用する提案や特願平3−091108号
公報、特願平3−242397号公報やバインダーとの
相溶性が良好で、バインダーより溶融粘度が低い物質を
バインダー中に添加することにより、定着後のトナー層
の表面平滑性を良好にする提案(特開平3−21265
2号公報)などでされている。
【0021】比較的透明性が良好で且つ低温定着性能を
有す離型剤の1つとして鉱物系ワックスであるモンタン
ワックスがある。
【0022】モンタン系ワックスとして下記構造式
【0023】
【外1】 〔式中、Rは炭素数28〜32個の炭化水素基を示し、
nは整数を示す〕で示される分子量的800のワックス
を使用することが特開平1−185660号公報、特開
平1−185661号公報、特開平1−185662号
公報、特開平1−185663号公報、特開平1−23
8672号公報に提案がなされている。
【0024】しかしながら、これらは、いずれもOHP
の透明性やヘーズ(曇価)の点から十分に満足されるも
のではない。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナー及びその
製造方法を提供することにある。
【0026】本発明の別の目的は、転写材への低温定着
性、耐オフセット性に優れた静電荷像現像用トナー及び
その製造方法を提供することにある。
【0027】更に本発明の別の目的は、多量のオイルを
使用することなく、または、オイルを全く塗布すること
無く、定着し得る静電荷像現像用トナー及びその製造方
法を提供することにある。
【0028】更に本発明の別の目的は、透明性に優れた
高品位フルカラーOHPを入手し得るフルカラー用トナ
ー及びその製造方法を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、結着
樹脂、着色剤及び3級または/及び4級炭素を有するモ
ノ官能エステル化合物を含有することを特徴とする静電
荷像現像用トナーに関する。さらに、本発明は、結着樹
脂、着色剤及び3級または/及び4級炭素を有するモノ
官能エステル化合物を有する混合物を溶融混練、冷却、
粉砕、分級してトナー粒子を生成することを特徴とする
静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【0030】さらに、本発明は、重合性単量体、着色剤
及び3級または/及び4級炭素を有するモノ官能エステ
ル化合物を有する混合物を重合せしめることにより直接
的にトナー粒子を生成することを特徴とする静電荷像現
像用トナーの製造方法に関する。
【0031】以下に具体的例示を用い詳細に説明する。
【0032】本発明に用いられる3級または/及び4級
炭素を有するモノ官能エステル化合物の代表例として、
主に下記構造式〔1〕で表される化合物が挙げられる。
【0033】
【外2】 〔式中、R1 は炭素数1〜35の有機基を示し、Y1、
2 及びY3 は同一または異なる基であって、水素原子、
ハロゲン原子または有機基を示し、Xは酸素原子または
イオウ原子を示し、Zは酸素原子またはイオウ原子を示
し、mは、零または1以上の整数を示す。但し、mが零
の場合は、Y1、2 及びY3 は有機基を示す。〕より具
体的には、下記モノ官能化合物が挙げられる。
【0034】
【外3】
【0035】本発明に使用されるモノ官能エステル化合
物は、良好な低温定着性を発現させるためバインダー樹
脂と適度な親和性を有し、疎水性が高く更に低融点を有
する低結晶化性の化合物である。
【0036】更に本発明者らは鋭意研究の結果、本発明
の目的である透明性の機能を更に付与せしめるために
は、離型剤自体の結晶化を阻害せしめるための離型剤自
体の構造の対称性を3級または4級炭素により崩すこと
が必要であることが判明した。
【0037】モノ官能ポリエステル化合物は、トナーの
結着樹脂100重量部に対して1〜40重量部(好まし
くは2〜30重量部)配合するのが良い。
【0038】モノ官能エステルの添加量は、結着樹脂、
着色剤及び本発明のモノ官能エステルを有する混合物を
溶融混練後、冷却し粉砕後分級してトナー粒子を得る乾
式トナー製法においては、バインダー樹脂100重量部
に対し1−10重量部、より好ましくは2−5重量部使
用するのが好ましい。
【0039】重合性単量体と着色剤及びモノ官能エステ
ル化合物を有する混合物を重合せしめることにより、直
接的にトナー粒子を得る重合法トナー製法においては、
重合性単量体100重量部に対し10−40重量部、よ
り好ましくは15−30重量部使用するのが好ましい。
【0040】乾式トナー製法に比べ重合法トナー製法に
おいては、通常用いる離型剤が、バインダー樹脂より極
性が低いため水系媒体中での重合方法ではトナー粒子内
部に多量の離型剤を内包化させ易いため乾式トナー製法
と比較し、一般に多量の離型剤を用いる事が可能となり
定着時のオフセット防止効果には、特に有効となる。
【0041】添加量が下限より少ないとオフセット防止
効果が低下しやすく、上限を越える場合、耐ブロッキン
グ効果が低下し、耐オフセット効果にも悪影響を与えや
すくドラム融着・スリーブ融着を起こしやすく、更に重
合法トナーの場合には粒度分布の広いトナーが生成する
傾向にある。
【0042】定着器の低熱容量で十分透明なOHP画像
を得るためには、通常トナー中に含有せしめる離型剤の
結晶性を低下せしめることがもっとも重要である。しか
しながら、2次的効果として更に十分な透明性を付与せ
しめる為には、定着後でも溶解しなかった一部未溶解の
トナー粒界が存在したり離型剤層の結晶性が光の乱反射
により、実効的な光の透過性を低下させ、結果的にヘー
ズ低下を招く。更に、トナー中に混合された成分が定着
時に十分溶解せしめられたとしても、溶解後のトナー層
と定着部材間に形成された離型剤層との屈折率差が大き
いと、これも光の乱反射の原因となり好ましくない。
【0043】光の乱反射の増加は、投影像の明度低下や
色の鮮鋭度の低下につながる。特に、透過型オーバーヘ
ッドプロジェクターを用いた場合には、反射型オーバー
ヘッドプロジェクターを用いる場合よりも更にこの弊害
が増加する。
【0044】即ち、離型剤の結晶性を低下させるために
は、離型剤単独の結晶化度を低くすることが肝要であ
る。更に、トナー定着層中に未溶融トナー粒界を存在さ
せないためには、バインダー樹脂のガラス転移温度(T
g)と離型剤の融点(mp)をなるべく合わせる工夫
と、低エネルギー量で迅速に溶解せしめるため、離型剤
の潜熱である溶融エンタルピー(ΔH)の小さな材料が
特に好ましい。又溶融した離型層が、バインダー樹脂層
と定着部材間に迅速に移行しオフセット防止層を形成さ
せるため、バインダー樹脂と離型剤間の溶解度パラメー
ター(SP)差を適度に調整することが好ましい。
【0045】このような観点から本発明に好ましい具体
例を以下に詳細に述べる。
【0046】本発明に用いられるモノ官能エステル化合
物離型剤として機能するのは、通常トナーのバインダー
樹脂としてポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系
樹脂、エポキシ系樹脂またはスチレン−ブタジエン系樹
脂が多く用いられる為、これらの樹脂と屈折率が近いも
のが好ましい。
【0047】屈折率の測定方法としては、まず、縦(2
0〜30)×横(8)×厚み(3〜10)の大きさの固
体資料を作成し、次にプリズム面との密着性を良好にす
るために、ブロムナフタレンをプリズム面に少量つけ、
その上に固体資料を載せ屈折率を測定する方法が例示さ
れる。また、測定機器としては、例えばアタゴ社製のア
ッペ屈折計2Tが挙げられる。
【0048】バインダー樹脂とモノ官能エステル化合物
との屈折率差は温度25℃にて0.18以下、より好ま
しくは0.10以下が特に有効である。エステル基をイ
オウ、リン等の複素元素で置き換えたヘテロエステルの
導入も又、屈折率の調整のために有効である。屈折率差
が、0.18を越える場合にはOHP画像の透明性を低
下させやすく、特にハーフトーン投影像は、明度が低く
なるために好ましくない。
【0049】本発明に用いられるモノ官能エステル化合
物の融点は、30−120℃であることが好ましく、よ
り好ましくは50−100℃が特に好ましい。融点が、
30℃より低い場合はトナーの耐ブロッキング性、多数
枚の複写時でのスリーブ汚染抑制・感光体の汚染防止性
が低下しやすい。融点が、120℃を越える場合は、粉
砕法によりトナーの製法においては、バインダー樹脂と
の均一混合に過大のエネルギーが必要になり、他方重合
法によりトナーの製法に於いても高沸点溶剤の利用や高
圧下での耐圧反応容器が必要になり装置がきわめて複雑
になり好ましくない。
【0050】溶解度パラメーター(SP)値は、原子団
の加成性を利用したFedorsの方法[Polym.
Eng.Sci.,14(2)147(1974)]を
用いて算出する方法が挙げられる。
【0051】本発明に使用されるモノ官能エステル化合
物のSP値は、7.5〜9.7の範囲であることが好ま
しい。SP値が7.5未満の値を示すモノ官能エステル
は、用いるバインダー樹脂との相溶性が乏しく結果的に
バインダー樹脂中への良好な分散が得られにくく、多数
枚複写時に於いてモノ官能エステル化合物の現像スリー
ブへの付着が生じやすく、トナーの帯電量が変化しやす
くなる。更に地カブリ・トナー補給時の濃度変動等も起
こしやすい。
【0052】SP値が9.7を越えるモノ官能エステル
化合物を用いる場合には、トナーを長期保存した際トナ
ー同士のブロッキングが発生しやすい。更にバインダー
樹脂との相溶性が良すぎるため定着時に於いて定着部材
とトナーバインダー樹脂層間に十分な離型性層が形成し
にくく、オフセット現象を起こしやすい。
【0053】本発明に使用されるモノ官能エステル化合
物の溶融粘度は、HAAKE社製VP−500にてコー
ンプレート型ローター(PK−1)を用い130℃にて
測定する方法が挙げられる。130℃に於ける溶融粘度
は、1〜300cpsであることが好ましく、更に好ま
しくは3〜50cpsを有するモノ官能エステル化合物
が特に好ましい。1cpsより低い溶融粘度を有する場
合は、非磁性一成分現像方式でブレード等によりスリー
ブにトナー層を薄層コーティングする際、機械的なズリ
力によりスリーブ汚染を招きやすい。又、二成分現像方
法に於いてもキャリヤーを用いトナーを現像する際に於
いてトナーとキャリヤー間のズリ力によるダメージを生
じやすく、外添剤の埋没・トナー破砕等が生じやすい。
300cpsを越える溶融粘度を有する場合には、重合
方法を用いてトナーを製造する際、分散質の粘度が高す
ぎ、均一な粒径を有する微少粒径のトナーを得ることが
容易でなく、粒度分布の広いトナーとなりやすい。
【0054】モノ官能エステル化合物の硬度測定は、例
えば島津ダイナミック超微小硬度計(DUH−200)
を用いる測定法が挙げられる。測定条件は、ビッカース
圧子を用い0.5g荷重下で9.67mg/秒の負荷速
度にて10μm変位させた後、15秒保持させサンプル
上に付いた打痕を解析することによりビッカース硬度を
求める。サンプルは、直径20mmφの金型を用い予め
溶融したサンプルを5mm厚の円柱状に成型して用い
る。本発明に利用される離型剤の硬度は0.3〜5.0
の範囲が好ましく、更に好ましいビッカース硬度は0.
5〜3.0が特に有効である。
【0055】ビッカース硬度0.3より低いモノ官能エ
ステル化合物を含有したトナーは、多数枚複写に於いて
複写機のクリーニング部位で破砕されやすく、ドラム表
面上にトナー融着を起こしやすく結果的に画像上に黒筋
が発生しやすい。又、画像サンプルを多重枚重ねて保存
した際、表面にトナーが転写し所謂裏写りが発生しやす
く好ましくない。ビッカース硬度が5.0を越えるモノ
官能エステル化合物を含有したトナーは、加熱定着時に
用いる定着器に必要以上の加圧力を必要とし、定着器に
必要以上の強度設計が必要となり好ましくない。通常加
圧力の定着器を用いたなら耐オフセット性が低下しやす
く、好ましくない。
【0056】該モノ官能エステル化合物の結晶化度は1
0〜50%、より好ましくは20〜35%であることが
良い。
【0057】結晶化度が、10%未満の場合には、トナ
ー保存性、流動性が劣化しやすく、50%を越える場合
には、OHP画像の透明性が悪化しやすい。
【0058】本発明における結晶化度は、検量線は使用
せず、非晶散乱ピークと結晶散乱ピークの面積比から以
下の計算式にて測定する。
【0059】
【外4】
【0060】測定装置としては、例えば理学電機社製の
ローターフレックスRU300(Cuターゲット、ポイ
ントフォーカス、出力50Kv/250mA)が挙げら
れる。
【0061】測定法は透過法−回転法を用い、測定角度
は、2θ=5〜35°とする。
【0062】本発明におけるモノ官能エステル化合物の
数平均分子量は、蒸気圧浸透圧(VPO)法により測定
する。
【0063】測定条件は、以下の通りである。
【0064】装置:115型日立分子量測定装置 温度:61℃ 溶媒:トルエン(試薬特級) 標準試料:ベンジル(試薬特級) 数平均分子量の算出は下式から算出する。試料濃度は、
仕込み量から算出し、また平均モル濃度は、ベンジル作
成したΔR−平均モル濃度検量線を用いて、試料測定で
得られたΔRから平均モル濃度を読み取る。
【0065】
【外5】
【0066】モノ官能エステル化合物の数平均分子量
(Mn)は、200〜2000が好ましい。より好まし
くは、Mnは500〜1000が良い。
【0067】数平均分子量が200未満の場合には、低
融点になりすぎることや耐ブロッキング性が劣化する傾
向にある。
【0068】Mnが2000を越える場合には、離型効
果やOHP透明性が低下する傾向にある。
【0069】本発明に用いられるモノ官能エステル化合
物の製造方法としては、例えば酸化反応による合成法、
カルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反
応に代表されるエステル基導入反応等が一般に用いられ
る。本発明に用いられるモノ官能エステル類の特に好ま
しい製造方法は、原料の多用性、反応の容易さからカル
ボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を
利用する方法又は酸ハロゲン化物とアルコール化合物か
らの反応が特に好ましい。
【0070】
【外6】
【0071】上記のエステル平衡反応を生成系に移行さ
せるため、大過剰のアルコールを用いるか、水との共沸
が可能な芳香族有機溶剤中にてDean−Stark水
分離器を用い反応を行う。又酸ハロゲン化合物を用い芳
香族有機溶剤中にて副生する酸の受容物として塩基を添
加しエステルを合成する方法も利用できる。
【0072】本発明のトナーに使用される結着樹脂とし
ては、下記の結着樹脂の使用が可能である。
【0073】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびそ
の置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが
使用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共
重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
【0074】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有す
るジカルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、
酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステ
ル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよ
うなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメチルケ
トン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
【0075】本発明の結着樹脂のTHF可溶分の数平均
分子量は3,000〜1,000,000が好ましい。
【0076】スチレン系重合体またはスチレン系共重合
体は架橋されていても良く、またそれらの混合樹脂でも
良い。
【0077】結着樹脂の架橋剤としては、主として2個
以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いてもよ
い、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンな
どのような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、1,3−ブタジオールジメタクリレートなどの
ような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビ
ニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;および3
個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合
物として用いられる。添加量としては、重合性単量体1
00重量部に対して、0.001〜10重量部が好まし
い。
【0078】本発明のトナーは、荷電制御剤を含有して
も良い。
【0079】トナーを負荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0080】例えば有機金属化合物、キレート化合物が
有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金
属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイ
カルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族ハイ
ドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及
びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等
のフェノール誘導体類などがある。
【0081】また、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化
合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ
素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン
酸共重合体、ノンメタルカルボン酸系化合物等があげら
れる。
【0082】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0083】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性
物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタン
グステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリ
ブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリ
シアン化物、フェロシアン化物など)高級脂肪酸の金属
塩:ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイ
ド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノ
スズオキサイド:ジブチルスズボレート、ジオクチルス
ズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオ
ルガノスズボレート類;これらを単独で或いは2種類以
上組合せて用いることができる。これらの中でも、ニグ
ロシン系、4級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に
好ましく用いられる。
【0084】これら荷電制御剤は、樹脂成分100重量
部に対して、0.01〜20重量部(好ましくは0.5
〜10重量部)使用するのが良い。
【0085】トナーの着色剤としては、例えば黒色顔料
として、カーボンブラック、アリニンブラック、アセチ
レンブラック等が挙げられる。
【0086】マゼンタ用顔料としては、赤口黄鉛、モリ
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッ
ド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカル
シウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3
B、カーミン6B、マンガン紫、ファストバイオレット
B、メチルバイオレットレーキ、ローダミンレーキ、ア
リザリンレーキ、ベンガラ、キナクリドン、C.I.ピ
グメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、
10、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、21、22、23、30、31、32、3
7、38、39、40、41、48、49、50、5
1、52、53、54、55、57、58、60、6
3、64、68、81、83、87、88、89、9
0、112、114、122、123、163、20
2、206、207、209:C.I.ピグメントバイ
オレット19、C.I.バットレッド1、2、10、1
3、15、23、29、35等が挙げられる。
【0087】シアン用顔料としては、C.I.ピグメン
トブルー2、3、15、16、17;C.I.バットブ
ルー6;C.I.アシッドブルー45、インダンスレン
ブルー、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレー
キ、ビクリアブルレーキ、フタロシアニンブルー、ファ
ーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロ
ムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラ
カイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG
等が挙げられる。
【0088】イエロー用顔料としては、ナフトールイエ
ロー、ハイザイエロー、黄鉛、カドミウムイエロー、ミ
スラルファストイエロー、ネーブルイエロー、パーマネ
ントイエローNCG、タートラジンレーキ;C.I.ピ
グメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、
11、12、13、14、15、16、17、23、6
5、73、83、97、120、127、174、17
6、180、181、191;C.I.バットイエロー
1、3、20等が挙げられる。
【0089】これらの顔料は、定着画像の光学濃度を維
持するのに必要な量が用いられ、樹脂100重量部に対
し、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量
部の添加量が好ましい。
【0090】着色剤として使用される染料としては、以
下のものが例示される。
【0091】マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベ
ントレッド1、3、8、23、24、25、27、3
0、49、81、82、83、84、100、109、
121;C.I.ディスパーレッド9;C.I.ソルベ
ントバイオレット8、13、14、21、27、C.
I.ディスパースバイオレット1;C.I.ベーシック
レッド1、2、9、12、13、14、15、17、1
8、22、23、24、27、29、32、34、3
5、36、37、38、39、40;C.I.ベーシッ
クバイオレット1、3、7、10、14、15、21、
25、26、27、28;C.I.ダイレクトレッド
1、4;C.I.アシッドレッド1、C.I.モーダン
トレッド30等が挙げられる。
【0092】シアン用染料としては、C.I.ダイレク
トブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.ア
ジッドブルー9、C.I.アジッドブルー15、C.
I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー
5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクト
グリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.
ベーシックグリーン6等が挙げられる。
【0093】これらの染料は、樹脂100重量部に対
し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量
部の添加量が好ましい。
【0094】さらに本発明のトナーは更に磁性材料を含
有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性
材料は着色剤の役割をかねることもできる。本発明にお
いて、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグ
ネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コ
バルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のア
ルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等
が挙げられる。
【0095】これらの強磁性体は平均粒子が2μm以
下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好まし
い。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重
量部に対し20〜200重量部、特に好ましくは樹脂成
分100重量部に対し40〜150重量部が良い。
【0096】また、10Kエルステッド印加での磁気特
性が保持力(Hc)20〜300エルステッド、飽和磁
化(σs)50〜200emu/g、残留磁化(σr)
2〜20emu/gのものが好ましい。
【0097】各種トナー特性付与を目的とした添加剤と
しては、トナー中に、あるいはトナーに添加した時の耐
久性の点から、トナー粒子の体積平均径の1/5以下の
粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、電
子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたそ
の平均粒径を意味する。これらの特性付与を目的とした
添加剤としては、たとえば、以下のようなものが用いら
れる。
【0098】流動性付与剤としては、金属酸化物(酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなど)カーボン
ブラック、フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理
を行ったものが、より好ましい。 研磨剤としては、金
属酸化物(チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなど)
・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素な
ど)金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カル
シウムなど)などが挙げられる。
【0099】滑剤としてはフッ素系樹脂粉末(フッ化ビ
ニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸
金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムな
ど)などが挙げられる。
【0100】荷電制御性粒子としては金属酸化物(酸化
錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウムなど)・カーボンブラックなどが挙げられる。
【0101】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは
0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独
で用いても、又、複数併用しても良い。
【0102】本発明のトナーは、通常一成分及び二成分
系現像剤として、いずれの現像剤にも使用できる。
【0103】たとえば、一成分系現像剤として、磁性体
をトナー中に含有せしめた磁性トナーの場合には、現像
スリーブ中に内蔵せしめたマグネットを利用し、磁性ト
ナーを搬送及び帯電せしめる方法がある。また、磁性体
を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード
及びファーブラシを用い、現像スリーブにて強制的に摩
擦帯電しスリーブ上にトナーを付着せしめることで搬送
せしめる方法がある。
【0104】一方、一般的に利用されている二成分系現
像剤として用いる場合には、本発明のトナーと共に、キ
ャリアを用い現像剤として使用する。本発明に使用され
るキャリアとしては特に限定されるものではないが、主
として、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、クロム元素からなる単独及び複合フェライト状態で
構成される。飽和磁化、電気抵抗を広範囲にコントロー
ルできる点からキャリア形状も重要であり、たとえば球
状、扁平、不定形などを選択し、更にキャリア表面状態
の微細構造、たとえば表面凹凸性をもコントロールする
ことが好ましい。一般的には、上記無機酸化物を焼成、
造粒することにより、あらかじめ、キャリアコア粒子を
生成した後、樹脂にコーティングする方法が用いられて
いるが、キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合い
から、無機酸化物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密
度分散キャリアを得る方法や、さらには、直接無機酸化
物とモノマーとの混練物を水系媒体中にて懸濁重合せし
め真球状分散キャリアを得る重合キャリアを得る方法な
ども利用することが可能である。
【0105】上記キャリアの表面を樹脂等で被覆する系
は、特に好ましい。その方法としては、樹脂等の被覆材
を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに
付着せしめる方法、単に粉体で混合する方法等、従来公
知の方法がいずれも適用できる。
【0106】キャリア表面への固着物質としてはトナー
材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ
化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジ
ターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアシド、ポリビニルブ
チラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基
性染料及びそのレーキ、シリカ微粉末、アルミナ微粉末
などを単独或は複数で用いるのが適当であるが、必ずし
もこれに制約されない。
【0107】上記化合物の処理量は、一般には総量で本
発明のキャリアに対し0.1〜30重量%(好ましくは
0.5〜20重量%)が好ましい。
【0108】これらキャリアの平均粒径は10〜100
μ、好ましくは20〜50μを有することが好ましい。
【0109】特に好ましい態様としては、Cu−Zn−
Feの3元系のフェライトであり、その表面をフッ素系
樹脂とスチレン系樹脂の如き樹脂の組み合せ、例えばポ
リフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレー
ト樹脂:ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチ
ルメタアクリレート樹脂、フッ素系共重合体とスチレン
系共重合体:などを90:10〜20:80、好ましく
は70:30〜30:70の比率の混合物としたもの
で、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%
コーティングし、250メッシュパス、400メッシュ
オンのキャリア粒子が70重量%以上ある上記平均粒径
を有するコートフェライトキャリアであるものが挙げら
れる。該フッ素系共重合体としてはフッ化ビニリデンテ
トラフルオロエチレン共重合体(10:90〜90:1
0)が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン
−アクリル酸2−エチルヘキシル(20:80〜80:
20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシン−メ
タクリル酸メチル(20〜60:5〜30:10〜5
0)が例示される。
【0110】上記コートフェライトキャリアは粒径分布
がシャープであり、本発明のトナーに対し好ましい摩擦
帯電性が得られ、さらに電子写真特性を向上させる効果
がある。
【0111】本発明に於るトナーと混合して二成分現像
剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃
度として、2重量%〜15重量%、好ましくは4重量%
〜13重量%にすると通常良好な結果が得られる。トナ
ー濃度が2%以下では画像濃度が低く実用不可となり、
15%以上ではカブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤
の耐用寿命を短める。
【0112】さらに、該キャリア磁性特性は、以下のも
のが良い。
【0113】磁気的に飽和させた後の1000エルステ
ッドにおける磁化の強さ(σ1000)は100乃至300
emu/cm3 であることが必要である。さらに高画質
化を達成するためには、好ましくは100乃至250e
mu/cm3 であることがよい。300emu/cm3
より大きい場合には、高画質なトナー画像が得られにく
くなる。100emu/cm3 未満であると、磁気的な
拘束力も減少するためにキャリア付着を生じやすい。
【0114】また、キャリアの形状は、丸さの度合いを
示すSF1が180以下、凹凸の度合いを示すSF2が
250以下であることが好ましい。なお、SF1、SF
2は以下の式にて定義され、ニレコ社製のLVZEXI
IIにて測定された。
【0115】
【外7】
【0116】本発明における粉砕法トナーの製造法は、
結着樹脂、本発明の上記モノ官能エステル化合物、着色
剤としての顔料、又は染料、磁性体、必要に応じて荷電
制御剤、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボ
ールミル等の混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に金属化
合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却
固化後粉砕及び分級を行って本発明に係るところのトナ
ーを得ることができる。
【0117】さらに必要に応じ所望の添加剤をヘンシェ
ルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る
静電荷像現像剤用トナーを得ることができる。
【0118】又、本発明で用いられる重合トナーは以下
の如き方法にて得られる。即ち、重合性単量体中にモノ
官能エステル化合物、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤
及びその他の添加剤を加え、ホモジナイザー又は超音波
分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体系
を、分散安定剤、もしくは、乳化剤を含有する分散媒体
中に撹拌機又はホモミキサー、ホモジナイザー等により
分散せしめ、造粒する。その後は分散安定剤の作用によ
り、単量体系の粒子状態が維持され、且つ単量体系の粒
子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温
度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定
して重合を行う。又、重合反応後半に昇温しても良く、
更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合
性単量体、副生成物を除去するために反応後半、又は、
反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了
後、生成したトナー粒子を洗浄し、濾別することより回
収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系
100重量部にたいして水300〜3000重量部を分
散媒体として使用するのが好ましい。
【0119】トナーの粒度は、コールターカウンターモ
デルTA−II(コールターエレクトロニクス社製)に
おける重量平均粒径が0.1〜12μm、粒度分布は、
重量平均径における変動係数が8〜40%のものが好ま
しく、さらに形状は、丸さの度合いを表すSF1が10
0<SF1<150、凹凸の度合いを表すSF2が10
0<SF2<200であるものが良い。
【0120】又、重合法を用い直接トナーを得る時に
は、重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系
単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n
−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェ
ニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル
酸エステル類その他アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。これら
の単量体は単独、又は混合して使用し得る。
【0121】又、本発明での重合法トナーの単量体系に
は、添加剤として極性基を有する重合体、共重合体を添
加して重合しても良い。
【0122】本発明に使用できる極性重合体、共重合体
を以下に例示する。
【0123】メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジエチルアミノエチルなど含窒素単量体の重合
体もしくはスチレン−不飽和カルボン酸エステル等との
共重合体、アクリロニトリル等のニトリル系単量体、塩
化ビニル等の含ハロゲン系単量体、アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和カルボン酸、その他不飽和二塩基酸、
不飽和二塩基酸無水物、ニトロ系単量体等の重合体もし
くはスチレン系単量体との共重合体、ポリエステル、エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。
【0124】重合開始剤としては、例えば、2,2′−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′
−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジ
アゾ系重合開始剤、ベンゾイルペルオキシド、メチルエ
チルケトンペルオキシド、ジイソピロピルペルオキシカ
ーボネート、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒ
ドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジク
シルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キシド、ラウロイルペルオキシド、2,2−ビス(4,
4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、
トリス(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸
化物系開始剤や、過酸化物を側鎖に有する高分子開始
剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化水素などが使用される。重合開始剤は、重合
性単量体の0.5〜20重量部の添加量が好ましく、単
独で、又は、併用しても良い。
【0125】又、本発明では、分子量をコントロールす
るために、公知の架橋剤、連鎖移動剤を添加しても良
く、好ましい添加量としては0.001〜15重量部で
ある。
【0126】本発明において、乳化重合分散重合、懸濁
重合、シード重合、塩析を用いる重合法等によって、重
合法トナーを製造する際に用いられる分散媒には、いず
れか適当な安定剤を使用する。例えば、無機化合物とし
て、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸
アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ
等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコ
ール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシ
プロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロールのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びそ
の塩、デンプンポリアクリルアミド、ポリエチレンオキ
シド、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタク
リル酸メチル−eu−メタクリル酸)共重合体やノニオ
ン系或いはイオン系界面活性剤などが使用される。
【0127】又、乳化重合法を用いる場合には、アニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性イオン界
面活性剤及びノニオン系界面活性剤が使用される。これ
らの安定剤は、重合性単量体100重合部に対して、
0.2〜30重量部を使用することが好ましい。
【0128】これら安定化剤の中で、無機化合物を用い
る場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい
粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成さ
せても良い。
【0129】又、これら安定化剤の微細な分散の為に、
0.001〜0.1重合部の界面活性剤を使用しても良
い。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進する為
のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン
硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタ
デシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン
酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0130】又、本発明において重合法トナーに用いら
れる着色剤としては、着色剤の持つ重合阻害性や水相移
行性に注意を払う必要があり、前記着色剤を好ましくは
表面改質、たとえば重合阻害のない疎水化処理を施した
ほうが良い。特に染料系やカーボンブラックは、重合阻
害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要す
る。染料系を表面処理する好ましい方法としては、これ
ら染料の存在下に重合性単量体をあらかじめ重合せしめ
る方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添
加する。又、カーボンブラックについては、上記染料と
同様の処理のほか、カーボンブラックの表面官能基と反
応する物質、たとえば、ポリオルガノシロキサンなどで
処理を行っても良い。
【0131】本発明における定着性、耐オフセット性、
混色領域及び透明性の評価方法は以下の通りである。
【0132】1)定着性、耐オフセット性、混色領域に
ついて まず、本発明のモノ官能エステル化合物を含有したトナ
ーに対して、上記外添剤を適量外添し、現像剤を得る。
得られた現像剤の未定着画像は市販の複写機によって作
成する。
【0133】上記トナーが、黒トナーの場合には、オイ
ル塗布機能のない熱ローラー外部定着器によって、定着
性及び耐オフセット性の評価をする。
【0134】さらに、モノカラートナー又はフルカラー
用トナーの場合には、オイル塗布機能のない熱ローラー
外部定着器の他、市販のフルカラー複写機であるCLC
−500(キヤノン製)の定着器を用い、若干のオイル
を均一に定着ローラーに塗布(例えば0.02g/A4
サイズ)し、定着性,耐オフセット性,混色領域の評価
をし、かつ透明性評価のための定着画像を得る。
【0135】なお、この時のローラー材質としては、上
部、下部共にフッ素系のものを使用する。又、定着条件
としては、転写材がSK紙(日本製紙社製)の場合には
ニップ7.0mm、プロセススピード80mm/sec
とし、転写材がOHPシート(複写機用ピクトリコトラ
ペン/旭硝子社製)の場合には、ニップ7.0mm、プ
ロセススピード15mm/secとし、80℃から23
0℃の温度範囲内で5℃おきに温調をかけて行う。
【0136】定着性は、定着画像(低温オフセットした
画像も含む。)を50g/cm2 の荷重をかけシルボン
紙〔Lenz Cleaning Paper“das
per(R)”(Ozu Paper Co.Lt
d)〕で擦り、擦り前後の濃度低下率が10%未満にな
る温度を定着開始点とする。
【0137】耐オフセット性は、目視でオフセットので
なくなる温度を低温オフセット始点とし、温度を上げ、
オフセットのでない最高温度を高温オフセット終点とす
る。
【0138】さらに混色領域は、非オフセット領域にあ
る画像をハンディ光沢計グロスチェッカIG−310
(堀場製作所製)を用いてグロスを測定し、グロス値7
以上最高値までと定義し領域を決定する。
【0139】2)透明性について 得られた定着画像の単位面積あたりの各トナー量に対す
る透過率及び曇価(ヘイズ)を測定し、単位面積あたり
のトナー重量0.75mg/cm2 での数値を用い、透
明性を評価した。以下に透過率とヘイズの測定方法を述
べる。
【0140】透過率の測定は、島津自記分光光度計UV
2200(島津製作所社製)を使用し、OHPフィルム
単独の透過率を100%とし、 マゼンタトナーの場合:650nm シアントナーの場合:500nm イエロートナーの場合:600nm での最大吸収波長における透過率を測定する。
【0141】又、ヘイズ測定は、ヘイズメーターNDH
−300A(日本発色工業社製)を用いて測定した。試
験結果を表−1、2に示す。
【0142】表−1、2には、定着開始温度、低温オフ
セット始点、高温オフセット終点、非オフセット領域、
混色低温始点、混色高温終点、混色領域、透過率、ヘイ
ズの値をそれぞれ記載した。
【0143】本発明におけるDSC測定では、モノ官能
エステル化合物の熱のやり取りを測定しその挙動を観測
するので、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の
示差走査熱量計で測定する必要がある。例えば、パーキ
ンエルマー社製のDSC−7が利用できる。
【0144】測定方法は、ASTM、D3418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDS曲線は、1回昇
温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで降
温、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。
【0145】FT−IR測定は、例えば、kBr法を採
用し、バイオラッド社製のFTS60Aを利用する。
【0146】NMR測定は、例えば400MHz日本電
子社製のEX400を利用し測定する。
【0147】本発明について、モノ官能エステル化合物
の合成法、トナー実施例及び比較例を述べ詳細に説明す
る。
【0148】モノ官能エステル化合物の合成法−1 ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備
え4lの4つ口フラスコ反応装置にベンゼン2l、モン
タン酸720g、2,2−ジメチルオクタノール200
g、さらにp−トルエンスルホン酸を加え十分撹拌し溶
解後、7時間還流せしめた後、水分離器のバルブを開
け、共沸留去を行った。共沸留去後炭酸水素ナトリウム
で十分洗浄後、乾燥し溶剤を留去させた。得られた化合
物を再結晶後、洗浄し精製した。
【0149】以下に物性値を示す。
【0150】DSC(ピーク値) 62℃ (ΔH) 115J/g 屈折率 1.488 SP値 8.1 硬度 2.8 結晶化度 20 粘度 13cps 数平均分子量(VPO法により測定) 535
【0151】本発明において、モノ官能エステル化合物
のクロロホルムを溶媒としたHPLCによるクロマトグ
ラムの分子量分布は次の条件で測定された。すなわち、
室温温度におけるカラムに、溶媒としてクロロホルムを
毎分3.5mlの流速で流し、クロロホルム試料溶液を
約3.5ml注入して測定した。検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いた。なおカラムとしては、市販のポリ
スチレンジェルカラムを複数本組合せるのが良く、例え
ば、日本分析工業社製のJAIGEL 1H、2Hを挙
げることができる。又試料濃度は1%とした。
【0152】従来の天然ワックス、合成ワックスのHP
LCスペクトルは、蒸留し製造したものであっても、ブ
ロードのものであった。一方、上記の如く合成したモノ
官能エステル化合物のHPLCスペクトルは、非常にシ
ャープであり、高純度なものが得られた。
【0153】モノ官能エステル化合物の合成法−2 ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備
え4lの4つ口フラスコ反応装置にベンゼン2l、ベヘ
ン酸530g、2,2−ジエチルヘクタノール200
g、さらにp−トルエンスルホン酸を加え十分撹拌し溶
解後、6時間還流せしめた。このほかは合成法−1と同
様な手順で行った。
【0154】このようにしてモノ官能エステル化合物N
o.2を合成した。
【0155】以下に、物性値を示す。
【0156】DSC(ピーク値) 59℃ (ΔH) 109J/g 屈折率 1.488 SP値 8.4 硬度 1.9 結晶化度 29 粘度 17cps 数平均分子量(VPO法により測定) 530
【0157】モノ官能エステル化合物の合成法−3 ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備
え4lの4つ口フラスコ反応装置にベンゼン2l、ステ
アリン酸540g、4−エチルヘクタノール200g、
さらにp−トルエンスルホン酸を加え十分撹拌し溶解
後、7時間還流せしめた。このほかの合成法−1と同様
な手順で行った。
【0158】このようにしてモノ官能エステル化合物N
o.3を合成した。
【0159】以下に、物性値を示す。
【0160】DSC(ピーク値) 62℃ (ΔH) 122J/g 屈折率 1.48 SP値 9.2 硬度 2.2 結晶化度 31 粘度 18cps 数平均分子量(VPO法により測定) 450
【0161】モノ官能エステル化合物の合成法−4 ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備
え3lの4つ口フラスコ反応装置にベンゼン2l、ベヘ
ン酸580g、6−プロパンヘクタノール200g、さ
らにp−トルエンスルホン酸を加え十分撹拌し溶解後、
6時間還流せしめた。このほかの合成法−1と同様な手
順で行った。
【0162】このようにしてモノ官能エステル化合物N
o.4を作成した。
【0163】以下に物性値を示す。
【0164】DSC(ピーク値) 55℃ (ΔH) 111J/g 屈折率 1.49 SP値 8.5 硬度 2.7 結晶化度 36 粘度 22cps 数平均分子量(VPO法により測定) 510
【0165】
〔実施例1〕
スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重
合体(共重合重量比=80:16:4)(重量平均分子
量=約50000) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)800重量
部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 20重量部 モノ官能エステル化合物No.1 40重量部 上記材料を予備混合した後、130℃に設定した2軸混
練押し出し機によって溶融混練を行った。混練物を冷却
後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕機によって微
粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級し、重量平均粒
径8.1μmの磁性トナーを得た。この磁性トナー10
0重量部と、疎水性コロイダルシリカ微粉末0.7重量
部とを混合(外添)してトナー粒子表面にコロイダルシ
リカ微粉末を有する磁性トナーを得た。
【0166】この磁性トナーを用いて、市販の電子写真
複写機NP−8582(キヤノン社製)を用いて、未定
着画像をだし上記評価方法により、定着性、耐オフセッ
ト性をみた。
【0167】その結果及び測定値を表−1に示した。
【0168】〔実施例2〕 スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重
合体(共重合重量比=80:16:4)(重量平均分子
量=約50000) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)800重量
部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 20重量部 モノ官能エステル化合物No.2 40重量部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、磁
性トナーを得て、定着試験を実施した。なお、得られた
磁性トナーの重量平均粒径は8.2μmであった。
【0169】その結果を表−1に示した。
【0170】〔実施例3〕 スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重
合体(共重合重量比=80:16:4)(重量平均分子
量=約50000) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)800重量
部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 20重量部 モノ官能エステル化合物No.3 40重量部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、現
像材を得て、定着試験を実施した。なお、得られた磁性
トナーの重量平均粒径は8.3μmであった。
【0171】その結果を表−1に示した。
【0172】〔実施例4〕 スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重
合体(共重合重量比=80:16:4)(重量平均分子
量=約50000) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)800重量
部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 20重量部 モノ官能エステル化合物No.4 40重量部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、磁
性トナーを得て、定着試験を実施した。なお、得られた
磁性トナーの重量平均粒径は8.4μmであった。
【0173】その結果を表−1に示した。
【0174】〔実施例5〕 ポリエステル樹脂(ビスフェノールA系ジオール−テレ
フタル酸−トリメリット酸縮合物)(モノマー混合重量
比=50:45:5)(重量平均分子量=約5000
0) 1000重量部 銅フタロシアニン顔料 40重量部 モノアゾ金属化合物 20重量部 モノ官能エステル化合物No.1 40重量部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、重
量平均粒径8.0μmのシアンカラートナーを得た。上
記トナー100重量部に対して疎水性酸化チタン微粉末
1.2重量部を外添し、トナー粒子表面に酸化チタン微
粉末を有するシアンカラーを得た。
【0175】この外添トナー6重量部に対して、アクリ
ル樹脂で被覆したフェライトキャリア94重量部を混合
し二成分系現像剤とした。
【0176】その結果を表−1に示した。
【0177】〔実施例6〕イオン交換水708重量部
に、0.1M−Na3 PO4 水溶液452重量部を投入
し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機
化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌した。
これに1.0M−CaCl2 水溶液69重量部を徐々に
添加し、Ca3 (PO42 を含む水系媒体を得た。一
方、 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)95重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 ジビニルベンゼン 2重量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 2重量部 モノ官能エステル化合物No.1 40重量部 上記材料を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊
機化工業製)を用いて、12000rpmにて均一に溶
解、分散した。これに、重合開始剤2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を溶解
し、重合性単量体組成物を調製した。前記、水系媒体中
に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2雰囲
気下において、TK式ホモミキサーにて10000rp
mで20分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。
その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、
10時間反応させた。
【0178】重合反応終了後、冷却し、塩酸を加えリン
酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥をし
て、重合粒子を得た。
【0179】得られた磁性トナー粒子100重量部に対
して、BET法による比表面積が、200m2 /gであ
る疎水性シリカ0.8重量部を外添し、懸濁重合トナー
を得た。なお、得られた磁性トナーの重量平均粒径は
8.1μmであった。
【0180】この磁性トナーを用いて実施例1と同様に
して定着試験を実施した。
【0181】その結果を表−1に示した。
【0182】〔実施例7〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 銅フタロシアニン顔料 14重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モノ官能エステル化合物No.1 40重量部 上記重合性組成物を使用して、実施例6と同様にして、
重量平均粒径8.2μmのシアンカラートナーを得た。
上記シアンカラートナー100重量部に対して疎水性酸
化チタン微粉末1.2重量部を外添し、トナー粒子表面
に酸化チタン微粉末を有するシアンカラートナーを得
た。この外添トナー6重量部に対して、アクリル樹脂で
被覆したフェライトキャリア94重量部を混合し二成分
系現像剤とした。
【0183】その結果を表−1に示す。
【0184】〔実施例8〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 銅フタロシアニン顔料 14重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モノ官能エステル化合物No.1 20重量部 上記重合性組成物を使用して、実施例7と同様にして現
像剤を得て、定着性、耐オフセット性、混色領域ならび
にOHPの透過率、ヘイズをそれぞれ測定した。なお、
得られたシアンカラートナーの重量平均粒径は、8.0
μmであった。
【0185】その結果を表−1に示した。
【0186】〔実施例9〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 キナクリドン顔料 16重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モノ官能エステル化合物No.1 20重量部 上記重合性組成物を得た後、実施例7と同様にして現像
剤を得て、定着性、耐オフセット性、混色領域ならびに
OHPの透過率、ヘイズをそれぞれ測定した。なお、得
られたマゼンタカラートナーの重量平均粒径は、8.0
μmであった。
【0187】その結果を表−1に示した。
【0188】〔実施例10〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 ジスアゾイエロー顔料 13重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モノ官能エステル化合物No.1 20重量部 上記重合性組成物を使用して、実施例7と同様にして現
像剤を得て、定着性、耐オフセット性、混色領域ならび
にOHPの透過率、ヘイズをそれぞれ測定した。なお、
得られたイエローカラートナーの重量平均粒径は、8.
1μmであった。
【0189】その結果を表−1に示した。
【0190】〔比較例1〕 スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重
合体(共重合重量比=80:16:4)(重量平均分子
量=約50000) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)800重量
部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 20重量部 低分子量ポリプロピレン(ビスコース660P;三洋化
成社製) 40重量部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、磁
性トナーを得て、定着試験を実施した。なお、得られた
磁性トナーの重量平均粒径は8.1μmであった。
【0191】その結果を表−2に示した。
【0192】〔比較例2〕 ポリエステル樹脂(ビスフェノールA系ジオール−テレ
フタル酸−トリメリット酸縮合物)(モノマー混合重量
比=50:40:10)(重量平均分子量=約5500
0) 1000重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)750重量
部 モノアゾ金属化合物 20重量部 モンタン系エステルワックスE(ヘキスト社)40重量
部 上記材料を予備混合した後、実施例1と同様にして、磁
性トナーを得て、定着試験を実施した。なお、得られた
磁性トナーの重量平均粒径は8.2μmであった。
【0193】その結果を表−2に示した。
【0194】〔比較例3〕 ポリエステル樹脂(ビスフェノールA系ジオール−テレ
フタル酸−トリメリット酸縮合物)(モノマー混合重量
比=50:45:5)(重量平均分子量=約5000
0) 1000重量部 フタロシアニン顔料 40重量部 モノアゾ金属化合物 20重量部 モンタン系エステルワックスKP(ヘキスト社) 40
重量部 上記材料を予備混合した後、実施例5と同様にしてトナ
ーを得、現像剤を調製し、定着性、耐オフセット性、混
色領域ならびにOHPの透過率、ヘイズをそれぞれ測定
した。なお、得られたカラートナーの重量平均粒径は、
7.9μmであった。
【0195】その結果を表−2に示した。
【0196】〔比較例4〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 磁性酸化鉄(平均粒径=0.25μm)(10Kエルス
テッド下で飽和磁化=60emu/g 残留磁化=10
emu/g 保磁力=120エルステッド)95重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 ジビニルベンゼン 2重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モンタン系エステルワックスKP(ヘキスト社) 40
重量部 上記重合性組成物を使用して、実施例9と同様にして、
磁性トナーを得て、定着試験を実施した。なお、得られ
た磁性トナーの重量平均粒径は8.2μmを得た。
【0197】その結果を表−2に示した。
【0198】〔比較例5〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 銅フタロシアニン顔料 14重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 2重量部 上記重合性単量体組成物を使用し、実施例7と同様にし
てトナーを得、現像剤を調製し、定着性、耐オフセット
性、混色領域ならびにOHPの透過率、ヘイズをそれぞ
れ測定した。なお、得られたカラートナーの重量平均粒
径は、7.9μmであった。
【0199】その結果を表−2に示した。
【0200】〔比較例6〕 スチレン 165重量部 n−ブチルアクリレート 35重量部 銅フタロシアニン顔料 14重量部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル(モノマ
ー重量比=85:5:10)(重量平均分子量=約57
000) 9重量部 モノアゾ金属化合物 2重量部 モンタン系エステルワックスE(ヘキスト社) 40重
量部 上記重合性単量体組成物を使用し、実施例7と同様にし
てトナーを得、現像剤を調製し、定着性、耐オフセット
性、混色領域ならびにOHPの透過率、ヘイズをそれぞ
れ測定した。なお、得られたカラートナーの重量平均粒
径は、8.0μmであった。
【0201】その結果を表−2に示した。
【0202】
【表1】
【0203】
【表2】
【0204】
【発明の効果】本発明の多官能ポリエステル化合物を使
用することで、オイルを少量塗布することかあるいは全
く塗布することなく、転写材への低温定着性、耐オフセ
ット性に優れたトナーを得ることができる。
【0205】又、透明性に優れた高品位フルカラーOH
Pを生成しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 建彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び3級または/及び
    4級炭素を有するモノ官能エステル化合物を含有するこ
    とを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 結着樹脂、着色剤及び3級または/及び
    4級炭素を有するモノ官能エステル化合物を有する混合
    物を溶融混練、冷却、粉砕、分級してトナー粒子を生成
    することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 重合性単量体、着色剤及び3級または/
    及び4級炭素を有するモノ官能エステル化合物を有する
    混合物を重合せしめることにより直接的にトナー粒子を
    生成することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造
    方法。
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