JPH063372Y2 - 自動焦点調節装置付カメラ - Google Patents

自動焦点調節装置付カメラ

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JPH063372Y2
JPH063372Y2 JP1986043327U JP4332786U JPH063372Y2 JP H063372 Y2 JPH063372 Y2 JP H063372Y2 JP 1986043327 U JP1986043327 U JP 1986043327U JP 4332786 U JP4332786 U JP 4332786U JP H063372 Y2 JPH063372 Y2 JP H063372Y2
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lens
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保明 赤田
実 関田
猛 江川
徳治 石田
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ミノルタカメラ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動焦点調節装置を有するカメラに関し、更
に詳しくは、焦点調節状態を表示することのできる自動
焦点調節装置を有するカメラに関する。
[従来の技術] 従来、合焦と判別された後のレンズ駆動手段によるレン
ズ駆動を許可する、いわゆる、コンティニュアスモード
と一旦合焦と判別された後はレンズ駆動手段によるレン
ズ駆動を禁止する、いわゆる、ワンショットモードとを
切り換えることのできる自動焦点調節装置が提案されて
いる。コンティニュアスモードは被写体が移動して合焦
位置が変わるとレンズ駆動が再開されてその合焦位置を
追い続けるというモードであり、動く被写体に対して撮
影する場合に適合している。ワンショットモードは、一
旦被写体に合焦させた後に構図を変えて撮影を行うため
のモードであり、静止被写体を撮影する場合に適してい
る。
また、従来、焦点検出手段によって検出された焦点調節
状態に基いて予定焦点位置を算出し、撮影レンズをその
予定焦点位置へ移動させる焦点調節装置が提案されてい
る。
[考案が解決しようとする問題点] ところが、上記後者の焦点調節装置によると、最初の撮
影レンズ位置が合焦位置から遠い場合、算出された予定
焦点位置に誤差が含まれ、予定焦点位置と実際の焦点位
置とは多少のずれが生じる。そのため、撮影レンズを予
定焦点位置へ移動させても実際に合焦しているかどうか
はわからない。
そこで、予定焦点位置に達した状態で再度焦点検出を行
い、合焦しているかどうかを確認するよう構成すること
が考えられる。
そうすると、合焦したことを示す表示は合焦が確認され
たときに表示すべきであるが、合焦確認後に表示を行う
ようにすると、合焦確認に時間がかかるため、上記コン
ティニュアスモード時に次のような問題が生じる。
つまり、コンティニュアスモードは上述のように、動く
被写体に対して焦点調節する際に適している。ここで、
上記のように合焦確認後に表示を行うように構成されて
いると、合焦確認中に被写体が動くため合焦と確認され
ることはなく、したがって、表示は全く行われない。そ
うすると、撮影者は撮影レンズの合焦状態がどの様な状
態であるのか全く認識できないという問題がある。
そこで、本考案は、上記問題点を解決し、コンティニュ
アスモード時に焦点調節状態が認識できる焦点調節装置
を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するため、本考案は、 被写体に対する撮影レンズの焦点調節状態を検出する焦
点検出手段と、 その焦点調節状態に基づいて上記撮影レンズの予定焦点
位置を算出する手段と、 上記撮影レンズを上記予定焦点位置へ移動させるレンズ
駆動手段と、 上記レンズ駆動手段の動作完了後に上記焦点検出手段を
作動させ、その検出結果に基いて合焦であるか否かを判
別する合焦確認手段と、 上記合焦確認手段の判別の結果、合焦でないと判別され
ると上記検出手段及び上記算出手段の出力に基いて再び
上記レンズ駆動手段を作動させる制御手段と、 合焦であることが上記合焦確認手段により確認された後
に非合焦になれば上記レンズ駆動手段を再び作動させる
第1の合焦モード、及び、合焦であることが上記合焦確
認手段により上記確認された後は上記レンズ駆動手段の
動作を禁止する第2の合焦モードとを選択する選択手段
と、 撮影レンズの焦点調節状態を表示する表示手段と、 上記第1の合焦モード時では上記レンズ駆動手段の動作
完了のタイミングに基いて上記合焦確認動作を行うこと
なく上記表示手段を作動させ、上記第2の合焦モード時
では上記合焦確認動作後に上記表示手段を作動させる表
示制御手段と、 を有することを特徴とするものである。
[作用] 本考案によると、レンズ駆動手段完了後に合焦確認を行
う焦点調節装置において、合焦確認手段により上記撮影
レンズが合焦であることが確認された後に非合焦になれ
ば上記レンズ駆動手段を再び作動させる第1の合焦モー
ド(いわゆるコンティニュアスモード)時には上記合焦
確認を行われずに表示が行われ、上記合焦確認手段によ
り上記撮影レンズが合焦したことが確認された後は上記
レンズ駆動手段の動作を禁止する第2の合焦モード(い
わゆるワンショットモード)時には上記合焦確認後に表
示が行われる。
[実施例] 以下に、図面に基づいて、この考案の実施例を説明す
る。
第1図は、この考案による自動焦点調節装置付カメラの
制御装置の回路構成を示すものである。
図中(1)は自動焦点調節機能を司るマイクロコンピュー
タ(以下AFCと略称する)、(2)は撮影レンズ(図示
せず)の異なる射出瞳を通過した被写体からの光の輝度
分布を測定するオートフォーカスのための受光素子で、
CCDなどの固体撮影素子である。
(3)はAFC(1)とCCD(2)との間のインターフェース
回路(以下IFと略する)で、CCD(2)の駆動回路、
CCD(2)からのアナログ出力をディジタル変換するA
D変換器(以下ADCと省略する)、及び、ディジタル
変換後のデータをAFC(1)に転送するための回路など
を備えている。
(4)はカメラ全体の制御及び露出演算などを司るマイク
ロコンピュータ(以下AECと略称する)である。
(5)は撮影レンズ内にあるレンズROMで、AFC(1)と
はレンズとカメラボディ間に設けられた信号ピンを介し
て接続されている。レンズROM(5)内には、オートフ
ォーカス動作の際に必要なデータ、即ち、撮影レンズの
構成や光学特性等の情報、並びに、レンズ駆動系の減速
比等の情報が書き込まれている。
(6)はモータ駆動制御回路で、AFC(1)からの指令によ
ってレンズ駆動手段であるモータ(M)の回転速度を制御
する。(7)は、外周に数個の切込みを形成した円盤とホ
トインタラプタとの組合せ等からなるエンコーダー回路
で、モータ(M)の回転に応じたパルスを発生してモータ
(M)の回転速度及び回転量をモータ駆動制御回路(6)とA
FC(1)に伝える。
(8)はブザーコントロール回路で、この回路には圧電ブ
ザーなどの発音体(BZ)が接続されており、合焦時にAF
C(1)からの“L”レベルのパルス信号を受けて、発音
体(BZ)を一定時間鳴らすようになっている。
(9)はフラッシュ装置で、撮影のための発光部、及び、
後述するように、ローコントラスト時でかつローライト
時にオートフォーカス動作を行うための、近赤外発光素
子(IRED)からなる補助光源を備えている。(L1)は
撮影レンズが合焦位置にある時に点灯される合焦表示用
のLEDである。
(SO)はレリーズボタン(RB)に対する接触動作で閉成され
る起動スイッチである。そして、この起動スイッチ(SO)
の閉成で、カメラの制御装置が起動されるとともに、A
FC(1)の焦点検出手段(1a)による被写体に対する撮影
レンズの焦点調節状態の検出動作が起動されるように構
成されている。即ち、この起動スイッチ(SO)が焦点調節
動作の第1段階である撮影レンズの合焦位置からの偏差
を求める測距動作を起動するスイチッング手段となって
いる。
(S1)はレリーズボタン(RB)の第1ストロークを越える押
圧操作によって閉成される切替スイッチである。そし
て、この切替スイッチ(S1)が、後述するように、AFC
(1)の合焦確認手段(1c)によって撮影レンズが合焦であ
ると判別された後もモータ(M)によるレンズ駆動を許容
する第1の合焦モードと、一旦合焦と判別された後はモ
ータ(M)によるレンズ駆動を禁止する第2の合焦モード
とを切り替える合焦モード切替手段となっている。
(S2)はレリーズボタン(RB)の第2ストロークを越える押
圧操作によって閉成されるレリーズスイッチである。そ
して、このレリーズスイッチ(S2)の閉成で、ミラーアッ
プとシャッターのレリーズとが行われるように構成され
ている。
レリーズボタン(RB)と各スイッチ(S0),(S1),(S2)との
関係を第10図を用いて説明する。
レリーズボタン(RB)の上面には、一対の電極(x),(y)が
近接配置されている。通常は両電極(x),(y)間の抵抗値
は無限大であるが、このレリーズボタン(RB)の上面を指
で接触することで、両電極(x),(y)間の抵抗値が低く
(数100Ω〜数10Ω)なる。この抵抗値の変化をセンサ
(S0')が検出することにより、起動スイッチ(SO)が閉成
されるのである。
また、このレリーズボタン(RB)には、切替スイッチ(S1)
に対する第1突起(RBa)と、レリーズスイッチ(S2)に対
向する第2突起(RBb)とが、付設されている。そして、
レリーズボタン(RB)がその第1ストロークを越えて押圧
された時には切替スイッチ(S1)が、また、レリーズボタ
ン(RB)がその第2ストロークを越えて押圧された時には
切替スイッチ(S1)とレリーズスイッチ(S2)とが、夫々、
突起(RBa)又は(RBb)との当接によって閉成されるように
構成されている。
次に、第2図に示すフローチャートに従ってAFC(1)
の動作を説明する。
電源スイッチ(図示せず)を閉成することにより、AF
C(1)及びAEC(4)はパワーオンリセットにより動作を
開始する。AFC(1)は、先ず#1及び#2のステップ
を出力ポート(P4)〜(P8)のイニシャライズを行う。つま
り、出力ポート(P4)に“H”レベルの信号を出力するこ
とにより合焦ブザー(BZ)を“OFF”状態にし、出力ポ
ート(P6)〜(P8)に“H”レベルの信号を出力することに
よってモータ(M)を停止状態にする。また出力ポート(P
5)に“L”レベルの信号を出力することによって合焦表
示LED(L1)を消灯状態にする。
次に#3のステップへ進んでこのローコントラストサー
チを許可状態にする。このローコントラストサーチは、
測距の結果ローコントラストと判断された場合、即ち、
被写体のコントラストが低く充分な精度が得られない場
合、或いは、デフォーカス量が測距カバー範囲を超えて
測距不可能となった場合に、撮影レンズを強制的に移動
させながら測距を行い、ローコントラストでなくなる位
置を探す動作のことである。
続いて#4のステップへ進み、入力ポート(P1)の状態に
より起動スイッチ(SO)の状態を判別する。起動スイッチ
(SO)が閉成されて入力ポート(P1)が“L”レベルになる
と、次の#5のステップへ進むが、起動スイッチ(SO)が
開放状態で入力ポート(P1)が“H”レベルであれば、次
のステップへは進まず#4のステップを繰り返す。ま
た、AEC(4)は、この起動スイッチ(SO)の閉成により
測光及び露出演算を開始する。
AFC(1)は#5のステップへ進むとデータバス(DB2)を
通してレンズROM(5)からのデータを読み込み、スト
アする。このレンズROMデータには、後述する撮影レ
ンズの合焦位置からのデフォーカス量をエンコーダパル
スカウントに変換する変換計数なども含まれている。
#5のステップから#6のステップへと進むと測距動作
を行う。まず、データバス(DB1)を通してIF(3)へ指令
を出し、CCD(2)に積分を開始させる。積分が進み電
荷の蓄積レベルが所定のレベルに達すると積分動作を終
了し、 CCD(2)からIF(3)へのデータの転送が行われる。I
F(3)は、CCD(2)から順次入力してくるアナログ信号
を、順次ディジタル変換してAFC(1)へ転送する。
AFC(1)の合焦検出手段(1a)は、この転送されてきた
被写体輝度分布データに基づいて所定の計算を行い、撮
影レンズの合焦位置からのデフォーカス量を算出する。
この計算中にローコントラストの判定も行う。
次に#7のステップへ進み、演算の結果ローコントラス
トであると判別された場合は#19のステップへ進み、ロ
ーコントラストでないと判別された場合は#8以降のス
テップへ進む。
まずローコントラストでないと判別された場合の動作を
説明する。
#8のステップではローコントラストサーチを禁止状態
にする。従って、以後ローコントラスト状態になっても
ローコントラストサーチは行われない。
続いて#9のステップへ進み、#5のステップで読み込
んだ変換係数を用いて、デフォーカス量をモータ(M)の
回転量に応じたエンコーダのパルスカウント、即ち、デ
フォーカスパルスカウントに変換する。つまり、求めら
れたデフォーカス量から、レンズを合焦位置にまで移動
させるために必要なモータ(M)の回転量をパルス数とし
て求めるのである。次に#10のステップへ進んで、この
デフォーカスパルスカウントが許容される合焦範囲内に
あるかどうかをチェックし合焦範囲内にある場合は#14
以降のステップへ、合焦範囲外である場合は#11のステ
ップへそれぞれ進む。
デフォーカスカウントが合焦範囲内にあれば、#14のス
テップへAFC(1)の出力ポート(P5)に“H”レベルの
信号を出力することで、抵抗(Rb)を通してトランジスタ
(Tra)にベース電流を供給し、トランジスタ(Tra)を作動
させて合焦表示LED(L1)を点灯させる。続いて、#15
のステップで入力ポート(P2)の状態を判別し、このポー
ト(P2)が“H”レベルであれば、即ち、起動スイッチ(S
1)が開放状態であれば、#5のステップに戻って再び測
距動作を開始する。
一方、#15のステップで入力ポート(P2)が“L”レベル
と判別されれば、#16のステップに進み、出力ポート(P
4)に“L”レベルのパルス信号を出力する。これを受け
て、ブザーコントロール回路(8)は、ブザー(BZ)を一定
時間鳴らす。その後、#17のステップで、入力ポート(P
2)が“H”レベルになるまで待機している。
入力ポート(P2)が“H”レベルに変われば、即ち、切替
スイッチ(S1)が開放されれば、#18のステップに進み、
さらに入力ポート(P1)の状態を判別する。このポート(P
1)が“L”レベルであれば、即ち、起動スイッチ(SO)が
閉成されていれば、再び測距動作を行うために#5のス
テップに戻る。また、起動スイッチ(SO)が開放されてい
れば、オートフォーカスルーチンを抜け出して初期状態
(#1のステップ)に戻る。
つまり、このカメラの制御装置においては、連続的に測
距動作を行って動きの速い被写体に追従していくことが
可能な、第1の合焦モードであるコンティニュアスモー
ドと、測距中に一旦合焦状態になればその状態を維持し
て以後測距対象が変化しても追従しない、第2の合焦モ
ードであるワンショットモードとを、レリーズボタン(R
B)の動作だけで簡単に切り替えられるようになってい
る。即ち、この2種類の合焦モードの切替えを行うの
が、レリーズボタン(RB)の操作に連動する切替スイッチ
(S1)であり、測距動作を開始させるのが起動スイッチ(S
O)である。
前述したように、レリーズボタン(RB)に指を触れると、
起動スイッチ(SO)が閉成されて測距動作が開始される
が、この時は常にコンティニュアスモードである。この
状態からレリーズボタン(RB)を第1ストロークを越える
まで押し込むと、切替スイッチ(S1)が閉成され、ワンシ
ョットモードに切り替わる。即ち、コンティニュアスモ
ードの時には、#5から#15までのステップが繰り返さ
れ、ワンショットモードの時には#5から#18のステッ
プが繰り返される。
従って、コンティニュアスモードの時には、#16のステ
ップでのブザーコントロール回路(8)への“L”レベル
のパルス信号の出力が行われず、合焦状態が継続しても
部座がブザー(BZ)が連続的に鳴り続けることはない。ま
た、合焦状態でブザー(BZ)が鳴った時には、常にワンシ
ョットモードであり、撮影者は、そのままシャッターの
レリーズが行えるフォーカスロック状態であることを容
易に識別できるのである。
続いて#10のステップでデフォーカスパルスカウントが
合焦範囲外であると判断され、#11のステップに進んだ
場合の動作について説明する。
#11のステップでは、出力ポート(P5)に“L”レベルの
信号を出力することで合焦表示LED(L1)を消灯する。
次に#12のステップでサブルーチン《レンズ駆動制御》
をコールし、後述するように、撮影レンズの移動と制御
を行う。このステップでは、撮影レンズをデフォーカス
パルスカウント分だけ移動させる。移動が完了して撮影
レンズが予定焦点位置に到達すればこのメインルーチン
に戻って来るが、このステップを実行するAFC(1)の
部分が、レンズ駆動手段であるモータ(M)の駆動で撮影
レンズが予定焦点位置に達したときに到達信号を出力す
る到達検出手段(1d)を構成している。このサブルーチン
《レンズ駆動制御》で撮影レンズを移動した後、#13の
ステップへ進み、入力ポート(P2)の状態により切替スイ
ッチ(S1)の状態を判別する。
#12のステップでコールされるサブルーチン《レンズ駆
動制御》で撮影レンズの移動と制御を行っている間は、
後述するが、切替スイッチ(S1)の状態の判別は行ってい
ない。そして、サブルーチン《レンズ駆動制御》からリ
ターンした後、はじめて切替スイッチ(S1)の状態を判別
している。
即ち、切替スイッチ(S1)は、コンティニュアスモードと
ワンショットモードとの2つの合焦モードの切替えを行
うためのものであるが、既に述べたように、それら2つ
の合焦モードの一番大きな違いは、撮影レンズが合焦で
あると判別された後の撮影レンズの移動を許容するか否
かである。それゆえ、撮影レンズが一旦停止して次の動
作に移行する直前に、切替スイッチ(S1)の状態を判別し
て合焦モードの切替えを可能にすればよい訳である。
そして、撮影レンズの移動中には合焦モード切替手段で
ある切替スイッチ(S1)の状態を判別する必要がないか
ら、それだけ、他の動作やチェックを迅速に行うことが
できるのである。この合焦モードの切替えを撮影レンズ
の移動中に禁止するのが、AFC(1)の合焦モード切替
禁止手段(1b)である。
#13のステップでの判別で、切替スイッチ(S1)が閉成状
態で入力ポート(P2)が“L”レベルであれば、即ち、ワ
ンショットモードの時には、再測距のために#5のステ
ップへもどり、切替スイッチ(S1)が開放状態で入力ポー
ト(P2)が“H”レベルであれば、即ち、コンティニュア
スモードの時は、合焦として#14以降のステップへ進
む。
ここで、切替スイッチ(S1)の状態により上述したように
違うルートへ進むようにしているのは、コンティニュア
スモードでは移動する被写体への追従性を考慮し、1回
の合焦判別結果に基づいて撮影レンズを駆動し終えた時
点で撮影レンズが合焦位置にあるとして次の測距動作に
移行できるようにし、一方、ワンショットモードでは、
合焦の精度を重視しており、再測距の後、#10のステッ
プで再度合焦であると判別されて、初めて撮影レンズが
合焦位置にあるとしてブザー(BZ)の鳴動やLED(L1)の
点灯等のための出力を行うようにしているのである。そ
して、コンティニュアスモードでは、撮影レンズを駆動
し終えた時点で若干の誤差があっても次の測距動作で補
正できることから、#14のステップで表示手段であるL
ED(L1)を点灯させて合焦である旨を表示した後に#5
のステップに戻ることで、追随性のよい表示と焦点調節
動作を可能にしている。すなわち、ワンショットモード
では#13のステップから戻った後、一方、コンティニュ
アスモードでは#15のステップから戻った後、何れも#
5のステップから#10のステップを繰り返す動作を行な
うのが、AFC(1)の合焦確認手段(1c)であり、ワンシ
ョットモードでは再測距の後#10のステップで再度合焦
であると判別された後にLED(L1)を点灯させて合焦を
表示する一方、コンティニュアスモードでは撮影レンズ
が予定焦点位置に達すれば#14のステップでLED(L1)
を点灯させて合焦を表示するのが、AFC(1)の表示制
御手段(1e)を構成している。
次に#7のステップでローコントラストと判断されて、
#19のステップへ進んだ場合の動作について説明する。
#19のステップでは入力ポート(P2)の状態により切替ス
イッチ(S1)の状態を判別する。切替スイッチ(S1)が開放
状態の場合は、即ち、コンティニュアスモードの場合に
は、#25のステップへ進み、切替スイッチ(S1)が閉成状
態の場合は、即ち、ワンショットモードの場合には、#
20のステップへ進む。
まず、後者の場合について説明すると、#20のステップ
では更にローライトか否かを判別し、ローライトの場合
は#23のステップへ、ローライトでない場合は#21のス
テップへ進む。ここでローライトというのは被写体輝度
が低く、CCD(2)の所定時間内でのチャージレベルが
不充分な場合である。
ローライトと判別されて#23のステップへ進んでくる
と、補助光源がスタンバイかどうかをチェックする。補
助光源の状態は、入力ポート(P15)に接続されたフラッ
シュ装置(9)からの出力信号(ALOK)の状態によって判別
する。この信号(ALOK)は、例えばフラッシュ装置(9)を
カメラに装着し、その始動スイッチ(図示せず)を閉成
することによって、“H”レベルから“L”レベルに替
わるようになっている。
ステップ#23での判別で補助光源がスタンバイ状態であ
れば、#24のステップへ進み近赤外領域の波長の補助光
を発光させる。補助光の発光は、出力ポート(P14)に
“L”レベルの信号を出力することにより、フラッシュ
装置(9)に装備された近赤外発光素子(IRED)から
なる補助光源を発光させて行う。補助光を発光させた後
に#5のステップへ進み、先に述べたように測距動作を
行う。
補助光の発光は、CCD(2)の積分が終了するまで持続
するようになっている。また、補助光源の前方には、複
数のスリットを持つフィルターが設けられており、ロー
コントラストの場合にも、補助光を照射することによっ
て、被写体上にある程度のコントライトを生じさせ、測
距動作が可能になるようにしてある。
#20のステップでローライトではないと判断された場
合、及び、#23のステップで補助光がスタンバイではな
いと判断された場合は、共に#21のステップへ進み、ロ
ーコントラストサーチが禁止されているか否かをチェッ
クする。ローコントラストサーチが禁止されている場合
は、再測距のための#5のステップへ進む。ローコント
ラストサーチが許可されている場合は、#22のステップ
へ進んでローコントラストサーチを行う。
このローコントラストサーチは、通常起動スイッチ(SO)
が閉成されてから1回目の測距動作でローコントラスト
と判断された場合と、切替スイッチ(S1)が閉成状態から
開放状態に変わり、起動スイッチ(SO)のみの閉成状態に
なってから1回目の測距でローコントラストと判断され
た場合とにのみ行うようになっている。
つまり、撮影動作中に、単に手ぶれや被写体の移動など
で測距エリアから目的の被写体が離脱し、ローコントラ
ストと判断されたような場合に、不測にローコントラス
トサーチを行うことで、合焦位置近辺にある撮影レンズ
を移動させてしまうことを禁止するようにしてある。
ステップ#22のローコントラストサーチでは、撮影レン
ズを移動させながら測距動作を行い、ローコントラスト
ではないと判断された時点で、レンズを停止させ、ロー
コントラストサーチを禁止した後、通常の測距動作を行
うために#5のステップへ戻る。撮影レンズを、最近接
と無限遠の両終端に夫々1回ずつ至るまで移動させなが
らコントラストサーチを行い、それでもローコントラス
ト状態が解消されなければ、その後は撮影レンズを停止
させた状態で測距動作を続け、ローコントラストサーチ
は禁止する。
次に#19のステップで入力ポート(P2)が“H”レベルと
判別された場合、即ち、コンティニュアスモードの場合
は、#25のステップへ進んできてローコントラストサー
チが禁止されているか否かを判別し、禁止されていなけ
れば#22のステップへ進んで、先程と同様にローコント
ラストサーチの動作を行う。
ローコントラストサーチが禁止されている場合は、次の
#26のステップで切替スイッチ(S1)の閉成から開放への
切替わり直後の測距動作であるか否かを判別する。この
スイッチ(S1)の閉成から開放への切替わり直後である場
合、即ち、ワンショットモードからコンティニュアスモ
ードへの切替わり直後である場合は、次の#27のステッ
プへ進み、直前で補助光動作に入っていたか否かをチェ
ックする。
補助光動作に入っておらず、切替スイッチ(S1)の開放で
コンティニュアスモードに切り替わった場合は、先程も
述べたように、#22のステップへ進んでローコントラス
トサーチを行う。直前で補助光動作に入っていた場合
は、次の#28のステップへ進んでローコントラストか否
かをチェックする。
#26のステップでの判別で、ワンショットモードからコ
ンティニュアスモードへの切替わり直後でない場合は、
#29のステップへ進んでワンショットモードの時に補助
光動作に入っていたか否かをチェックする。補助光動作
に入っていなかった場合は、#5のステップへもどって
測距動作を続ける。補助光動作に入っていた場合は、#
28のステップへ進んでローライトであるか否かをチェッ
クする。ローライトであると判別された場合は、#5の
ステップへもどって測距動作を続け、ローコントラスト
でなくなるか、或いは、ローライトでなくなるのを持
つ。#28のステップでローライトではないと判別された
場合は、#22のステップへ進んでローコントラストサー
チを行う。
つまりローコントラストの状態でワンショットモードか
らコンティニュアスモードに変わっても、ワンショット
モードの時に補助光動作に入っていた場合は、すぐにロ
ーコントラストサーチは行わず、ローライトでなくなっ
た時点でローコントラストサーチを行うようになってい
る。
次に、レリーズボタン(RB)が更に押圧されて第2ストロ
ークを越え、レリーズスイッチ(S2)が閉成された場合の
動作について、第1図を用いて説明する。
起動スイッチ(SO)、及び、切替スイッチ(S1)が共に閉成
状態で、AEC(4)は測光及び露出演算を行っており、
レリーズスイッチ(S2)の閉成作動を、入力ポート(Pc)の
“H”レベルから“L”レベルへの立下りにより検知す
ると、露出演算結果に基づいてレリーズ動作を行う。
一方、AFC(1)には、入力ポート(P3)にレリーズスイ
ッチ(S2)が接続されている。この入力ポート(P3)は割り
込み端子になっており、レリーズスイッチ(S2)が閉成さ
れて入力ポート(P3)が“H”レベルから“L”レベルに
なると、割り込みが発生して第2図の#30のステップへ
移る。
#30のステップでは、#1及び#2のステップと同様に
出力ポートをイニシャライズしてモータ(M)を停止さ
せ、合焦ブザー(BZ)と合焦表示LED(L1)とを“OF
F”状態にする。次に#31のステップへ進んでレリーズ
動作が終了するのを待ち、レリーズ動作が終了すると割
り込みルーチンを抜け出し、#4のステップのへもどっ
て再び通常の動作を開始する。
次に、撮影レンズの駆動制御について説明する。
第3図(a)及び(b)のグラフは、レンズ移動時におけるモ
ータ(M)の回転速度の制御状態を示している。
第3図(a)のグラフは、撮影レンズの移動量が大きい場
合を示すものである。第3図(a)のグラフにおいて、各
曲線は、撮影レンズの移動負荷トルクをパラメータとし
て、夫々モータ(M)の速度と、レンズの移動量に相とす
るデフォーカスパルスカウントとの関係を表している。
破線で示したもの[I]は撮影レンズの移動負荷トルク
が小さい場合を、一点鎖線で示したもの[III]は撮影
レンズの移動負荷トルクが大きい場合を、そして、実線
で示したもの[II]は撮影レンズの移動負荷トルクがそ
れらの中間ぐらいの大きさである場合を、夫々示してい
る。
この撮影レンズの移動負荷トルクの大小は、撮影レンズ
を構成するレンズ群の重量、及び、そのレンズ移動に関
与するグリースの粘度等によって変わるもので、それら
の情報は全てレンズROM(5)内に書き込まれている。
そして、AFC(1)でのモータ(M)の回転速度の制御によ
って、夫々の特性を示すこととなる。
先ず、撮影レンズの必要移動量に相当するデフォーカス
パルスカウントの残量(C)が設定値(Ct1)よりも大きい領
域では、モータ(M)に連続通電を行ってフルパワーで回
転させ、出来るだけ高速で撮影レンズを移動させる。
デフォーカスパルスカウントの残量(C)が設定値(Ct1)に
達すると、滑らかにかつ精度よく撮影レンズを停止させ
るために減速を開始する。デフォーカスパルスカウント
の残量(C)が設定値(Ct2)に達するまでは、モータ(M)の
回転速度(v)が設定速度(v1)になるように制御する。
第3図のグラフにおいて[I]の曲線で示されるよう
に、撮影レンズの移動負荷トルクが比較的小さい場合
は、デフォーカスパルスカウントの残量(C)が設定値(Ct
2)に達するまでには、モータ(M)の回転速度(v)が設定速
度(v1)まで充分低下しないので、デフォーカスパルスカ
ウントの残量(C)が設定値(Ct2)以下になっても、そのま
ま減速を継続する。
一方の、第3図(a)のグラフにおいて[II]や[III]の
曲線で示されるように、移動負荷トルクの大きい撮影レ
ンズの場合は、デフォーカスパルスカウントの残量(C)
が設定値(Ct2)に達するまでに、モータ(M)の回転速度
(v)は設定速度(V1)まで低下し、その時点からはこの設
定速度(v1)を維持する。
デフォーカスパルスカウントの残量(C)が設定値(Ct2)に
達すると、今度はモータ(M)の回転速度(v)を設定速度(v
2)になるように制御する。移動負荷トルクの小さな撮影
レンズでも、デフォーカスパルスカウント残量(C)が設
定値(Ct3)に達するまでには、モータ(M)の回転速度(v)
が設定速度(v2)にまで低下するように、設定速度(v2)と
設定値(Ct3)とは設定されている。
モータ(M)の回転速度(v)が設定速度(v2)よりも小さくな
ると、一定速度に制御しようとしても、モータ(M)の起
動力が大きいので速度のバラツキが非常に大きくなり、
モータ(M)の停止精度が悪くなる。そこで、この領域で
は短時間通電方式に切り替える。
この短時間通電方式には2つ種類がある。設定した一定
時間の間は、必ずモータ(M)に通電するという方式(以
下、<短時間通電方式1>と称する)、そして、通電中
にモータ(M)の回転に応じたエンデコーダ回路(7)からの
出力パルスの立ち上がりが生じると、モータ(M)への通
電を切るという方式(以下<短時間通電方式2>と称す
る)である。
後者の方式は、モータ(M)の停止精度を充分に上げるこ
とができるものであるが、それだけ撮影レンズの移動速
度が遅くなるので、モータ(M)の停止間際の数パルス分
についてのみ採用する。前者の方式は、定速制御と後者
の方式とのつなぎ目の駆動制御方式であって、後者の方
式を行う数パルス分の停止精度が得られればよく、多少
撮影レンズの移動速度を上げることができる。
また、両方式とも、モータ(M)への通電を切った後、モ
ータ(M)の回転速度(v)が、設定された充分遅い速度に達
した時点で再度通電するように構成されており、モータ
(M)の速度が上がりすぎないようになっている。
第3図(b)のグラフは、撮影レンズの移動量が小さい場
合の、モータ(M)の回転速度の制御状態を示している。
設定速度(v1)での制御或(Ct1〜Ct2)においてレンズ移動
を開始する場合は、曲線[IV]に示すように、また、設
定速度(v2)での制御或(Ct2〜Ct3)においてレンズ移動を
開始する場合は、曲線[V]に示すように、さらに短時
間通電制御域(Ct3〜)においてレンズ移動を開始する場
合は、曲線[VI]に示すように、夫々制御される。つま
り、撮影レンズの移動量が小さい場合でも、ある程度モ
ータ(M)の回転速度(v)を上げてから減速するようにする
とともに、最終段階で精度を調整することによって、す
ばやくかつ精度の高いレンズ移動ができるようにしてあ
る。
次に、撮影レンズの駆動制御中のAFC(1)の動作を、
第4図及び第5図に示すフローチャートに従って説明す
る。
まず、第4図の#51のステップで、AFC(1)は、算出
されたデフォーカスパルスカウントを内蔵のダウンカウ
ンタへロードする。このダウンカウンタはAFC(1)の
入力ポート(P13)への入力信号が、“L”レベルから
“H”レベルに立ち上がる毎に、カウントを“1”づつ
減らすように構成されている。第1図に示すように、A
FC(1)の入力ポート(P13)には、エンコーダー回路(7)
からの信号(ENCP)が入力されており、内蔵のダウンカウ
ンタは、エンコーダー回路(7)からの出力パルス数をカ
ウントするようになっている。
次に#52のステップへ進み、デフォーカスパルスカウン
トが設定値(Ct1)よりも大きいか否かを判別する。デフ
ォーカスパルスカウントが設定値(Ct1)よりも大きい場
合は、#62のステップへ進む。#62のステップでは、モ
ータ(M)を連続通電で駆動するように、出力ポート(P9),
(P11).(P12)には“H”レベルの信号を、また、出力ポ
ート(P10)には“L”レベルの信号を夫々出力する。各
出力ポート(P9)〜(P12)からの出力信号はモータ駆動制
御回路(6)に入力され、これらの信号を受けて、モータ
駆動制御回路(6)は、モータを連続通電で駆動するよう
にセットされる。次に#63のステップへ進み、サブルー
チン《MSTART》をコールする。
サブルーチン《MSTART》は、第5図に示す#74の
ステップのステップから始まる。#74のステップで、ま
ず、モータ(M)が駆動中であるか否かを判別する。モー
タ(M)が駆動中である場合はそのまま何も行わずリター
ンする。モータ(M)が停止している場合は、#75のステ
ップへ進んで撮影レンズの移動方向を判別する。
撮影レンズを繰り出す方向にモータ(M)を駆動する必要
がある場合には、出力ポート(P7())に“H”
レベルの信号を出力するとともに、出力ポート(P6
)),(P8())に夫々“L”レベルの信
号を出力し、後述するように、モータ駆動制御回路(6)
を作動させて撮影レンズを繰り出し方向に移動開始す
る。
また、撮影レンズを組込む方向にモータ(M)を駆動する
必要がある場合には、出力ポート(P6())に
“H”レベルの信号を出力するとともに出力ポート(P
7()),(P8())に夫々“L”レベルの
信号を出力し、撮影レンズを繰り込み方向に移動開始す
る。以上の動作を行った後、メインルーチンにリターン
する。
メインルーチンに戻ると、続いて、第4図の#64のステ
ップへ進み、デフォーカスパルスカウントの残量(C)が
設定値(Ct1)に達するまで、モータ(M)への連続通電を続
ける。デフォーカスパルスカウントの残量(C)が設定値
(Ct1)に達すると、#65のステップへ進む。
一方、#52のステップでデフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct1)よりも小さい場合は、#53のステップ
へ進む。#53のステップで、デフォーカスパルスカウン
ト(C)が設定値(Ct2(Ct2<Ct1))よりも大きいか否かを判
別し、このカウント(C)が設定値(Ct2)よりも大きい場
合、#65のステップへ進んでくる。
#65のステップでは、モータ(M)の回転速度(v)を設定速
度(v1)に制御するために、出力ポート(P9),(P10)には夫
々“L”レベルの信号を、また、出力ポート(P11),(P1
2)には夫々“H”レベルの信号を出力する。これらの信
号を受けて、モータ駆動制御回路(6)はモータ(M)を設定
速度(v1)で駆動するようにセットされる。続いて#66の
ステップへ進み、サブルーチン《MSTART》をコー
ルする。サブルーチン《MSTART》での処理は前述
した通りである。
メインルーチンにリターンすると#67のステップへ進
み、デフォーカスパルスカウントの残量(C)が設定値(Ct
2)に達するまで、モータ(M)の回転速度(v)が設定速度(V
1)になるように駆動制御を続け、この残量(C)が設定値
(Ct2)に達すると、#68のステップへ移る。
一方、#53のステップで、デフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct2)以下の場合は、#54のステップへ進
む。#54のステッブで、デフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct3(Ct3<Ct2))よりも大きいか否かをチェ
ックし、このカウント(C)が設定値(Ct3)よりも大きい場
合も、#68のステップへ進んでくる。
#68のステップでは、モータ(M)の回転速度(v)を設定速
度(v2(v1>v2))に制御するために出力ポート(P9),(P10),
(P11)には夫々“L”レベルの信号を、また、出力ポー
ト(P12)には“H”レベルの信号を出力する。これらの
信号を受けて、モータ駆動制御回路(6)はモータ(M)を設
定速度(v2)で駆動するようにセットされる。続いて#69
のステップへ進み、サブルーチン《MSTART》で処
理を行い、リターン後、#70のステップへ進む。#70の
ステップでは、デフォーカスパルスカウントの残量(C)
が設定値(Ct3)に達するまでモータ(M)の回転速度(v)が
設定速度(v2)になるようにモータ(M)の駆動制御を続
け、この残量(C)が設定値(Ct3)に達すると、#71のステ
ップへ移る。
一方、#54のステップでデフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct3)以下の場合は、#55のステップへ進
む。#55のステップで、デフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct4(Ct4<Ct3))よりも大きいか否かを判別
し、このカウント(C)が設定値(Ct4)よりも大きい場合も
#71のステップへ進んでくる。
#71のステップでは、モータ(M)を<短時間通電方式1
>で駆動するために、出力ポート(P9),(P12)に夫々
“L”レベルの信号を、また、出力ポート(P10)には
“H”レベルの信号を出力し、モータ駆動制御回路(6)
は、これらの信号を受けてモータ(M)を<短時間通電方
式1>で駆動するようにセットされる。続いて#72のス
テップへ進み、これまでと同様にサブルーチン《MST
ART》での処理を行い、リターン後、#73のステップ
へ進む。#73のステップでは、デフォーカスパルスカウ
ントの残量(C)が設定値(Ct4)に達するまで、<短時間通
電方式1>でモータ(M)の駆動制御を続け、この残量(C)
が設定値(Ct4)に達すると#56のステップへ移る。
一方、#55のステップでデフォーカスパルスカウント
(C)が設定値(Ct4)以下の場合にも、#56のステップへ進
む。
#56のステップでは、モータ(M)を<短時間通電方式2
>で駆動するために、出力ポート(P9)に“L”レベルの
信号を、また、出力ポート(P10),(P12)には夫々“H”
レベルの信号を出力する。モータ駆動制御回路(6)は、
この信号を受けて、モータ(M)を<短時間通電方式2>
で駆動するようにセットされる。続いて#57のステップ
へ進み、サブルーチン《MSTART》での処理を行
い、リターン後、#58のステップへ進む。#58のステッ
プでは、デフォーカスパルスカウントの残量(C)が
“0”となってカウント終了になるまで、<短時間通電
方式2>でモータ(M)の駆動制御を続ける。
カウントが終了すると#59のステップへ進み、出力ポー
ト(P6(),P7())に“H”レベルの信
号を出力し、モータ(M)への通電を停止する。この時、
出力ポート(P8()は“L”レベルのままであ
り、モータ(M)にブレーキがかかるようになっている。
続いて#60のステップで、モータ(M)が完全に停止する
まで待機した後、#61のステップへ進み、出力ポート
(P8())に“H”レベルの信号を出力して、モ
ータ(M)に対応する制御状態を解除する。
以上で、撮影レンズの移動が終了する。
次に、モータ駆動制御回路(6)の構成及びその動作につ
いて説明する。
第6図はモータ駆動制御部(6a)の構成を示す回路図であ
る。
図中、(AN1)〜(AN5)はアンド回路、(OR1)〜(OR7)はオア
回路、(NA1)〜(NA3)はナンド回路、そして、(IV1),(IV
2)はインバータ回路である。
また、(DLY1)〜(DLY4)は遅延回路を示し、(OSP1)〜(OSP
8)はワンショットパルス回路で、入力信号の“L”レベ
ルから“H”レベルへの立上がりによって、“H”レベ
ルの低いパルス信号を出力する。(D-FF1)及び(D-FF2)は
D−フリップフロップ回路である。(PG)は基準パルス発
生回路で、その出力信号は、カウンタ(CNT)のクロック
入力端子(CP)に接続されている。(SL)は信号選択回路
で、選択入力(Sl1),(Sl2),(Sl3)の状態によって、カウ
ンタ(CNT)の出力端子(Q1)〜(Q4)からの信号が入力され
る入力端子(I1)〜(I4)のうちの1つを選択して、その端
子への入力信号を出力端子(O1)に出力する。
第7図はモータ駆動部(6b)の構成を示している。
ナンド回路(NA2)の出力(m)、ナンド回路(NA3)の出力
(n)、及び、オア回路(OR7)の出力(o)がすべて“H”レ
ベルの場合、(m)が“H”レベルであることにより、ト
ランジスタ(Tr5)は“OFF”状態であり、これによっ
てトランジスタ(Tr3)も“OFF”状態になっている。
また(n)が“H”レベルであることにより、トランジス
タ(Tr6)は“OFF”状態であり、これによってトラン
ジスタ(Tr4)も“OFF”状態になっている。さらにオ
ア回路(OR7)の出力(o)が“H”レベルであるので、トラ
ンジスタ(Tr7)は“OFF”状態であり、トランジスタ
(Tr8)も“OFF”状態になっている。また、トランジ
スタ(Tr3)及びトランジスタ(Tr4)も“OFF”状態にな
っているので、トランジスタ(Tr1),(Tr2)にベース電流
は供給されず、共に“OFF”状態になる。従って、モ
ータ(M)に電流は流れず停止したままである。
ナンド回路(NA2)の出力(m)だけが“L”レベルになった
場合、トランジスタ(Tr5)が“ON”状態になり、これ
によってトランジスタ(Tr3)も“ON”状態になる。ト
ランジスタ(Tr3)が“OFF”状態になることで、抵抗
(R13)を通してトランジスタ(Tr2)にベース電流が供給さ
れ、トランジスタ(Tr2)は“ON”状態になる。従っ
て、モータ(M)に電流が供給され、モータ(M)は回転を開
始する。そして、このモータ(M)の回転が、伝達機構
(図示せず)を介して撮影レンズ駆動機構(図示せず)
に伝えられ、撮影レンズが繰り込み方向に移動するよう
に構成されている。
また、ナンド回路(NA3)の出力(n)だけが“L”レベルに
なった場合、トランジスタ(Tr6)が“ON”状態にな
り、これによってトランジスタ(Tr4)も“ON”状態に
なる。トランジスタ(Tr4)が“ON”状態になる。トラ
ンジスタ(Tr4)が“ON”状態になることで、抵抗(R14)
を通してトランジスタ(Tr1)にベース電流が供給され、
トランジスタ(Tr1)は“ON”状態になる。従って、モ
ータ(M)に前述の場合とは逆方向の電流が供給され、モ
ータ(M)は前述の場合とは逆方向に回転を開始する。こ
のモータ(M)の回転が伝達機構を介して撮影レンズ駆動
機構に伝えられ、撮影レンズが繰り出し方向に移動する
ように構成されている。
さらに、オア回路(OR7)の出力(O)だけが“L”レベルに
なった場合、トランジスタ(Tr7)が“ON”状態にな
り、これによってトランジスタ(Tr8)が“ON”状態に
なる。トランジスタ(Tr8)が“ON”状態になること
で、ダイオード(D3)、抵抗(R15)を通してトランジスタ
(Tr2)に、また、ダイオード(D4)、抵抗(R16)を通してト
ランジスタ(Tr1)に、それぞれベース電流が供給され、
トランジスタ(Tr1)とトランジスタ(Tr2)とは共に“O
N”状態になる。この状態で、トランジスタ(Tr1)とダ
イオード(D2)、または、トランジスタ(Tr2)とダイオー
ド(D1)を通して、モータ(M)の両端子は電源(Vcc)側に短
絡された状態になり、モータ(M)に対する制動動作が行
われるように構成されている。
次に第6図及び第7図に示すモータ駆動制御回路(6)の
動作について説明する。
モータ(M)を連続通電で駆動する場合は、AFC(1)の出
力ポート(P9)からの出力信号(GSO)は“H”レベルにな
るので、オア回路(OR6)の出力(l)は“H”レベルにな
る。この出力(l)は、ナンド回路(NA2),(NA3)及びOR7
路(OR7)の一方の入力端子にそれぞれ接続されている。
オア7路(OR7)の出力(o)は“H”レベルに鳴るので、モ
ータ(M)に対する制動動作は行われない。
AFC(1)の出力ポート(P7)からの出力信号()、
及び、出力ポート(P6)からの出力信号()は、モー
タ(M)の駆動方向によって、撮影レンズを繰り出す方向
にモータ(M)を駆動する場合は出力信号()を“L”
レベルにし、撮影レンズを繰り込む方向にモータ(M)を
駆動する場合は出力信号()を“L”レベルにする
ように構成されている。
何れかの信号()または()が“L”レベルに
なることによって、ナンド回路(NA2)の出力(m)、或い
は、ナンド回路(NA3)の出力(n)の一方だけが“L”レベ
ルになり、モータ(M)への連続通電が行われる。
次に、第8図に示すタイムチャートと合わせて、モータ
(M)の定速制御の動作について説明する。なお、第8図
に示すタイムチャートにおいては、モータ(M)、撮影レ
ンズの繰り出し方向に駆動回転させるために、出力ポー
ト(P6),(P8)に“L”レベルの信号が出力された場合を
示しており、以下の説明も、それに基づいて行う。
定速制御の場合、AFC(1)からの各出力信号は、出力
ポート(P9)からの出力信号(GS0)、及び、出力ポート(P1
0)からの出力信号(GS1)は夫々“L”レベル、出力ポー
ト(P12)からの出力信号(SS)は“H”レベル、そして、
出力ポート(P11)からの出力信号(GS2)は、高速側の設定
速度(v1)に制御する場合“H”レベルである。出力信号
(GS1)は“L”レベルであるので、アンド回路(AN4)の出
力(i)、及び、アンド回路(AN3)の出力(g)は共に“L”
レベルになる。また出力信号(SS)は“H”レベルである
ので、ナンド回路(NA1)の出力は“H”レベルになる。
信号選択回路(SL)は、選択入力となっている信号(Sl1(G
S1))が“L”レベルで、かつ、信号(Sl2(GS2))が“H”
レベルの場合に、入力端子(I1)を選択するように構成さ
れている。入力端子(I1)には、カウンタ(CNT)の出力端
子(Q1)が接続されており、この端子(Q1)の出力が、信号
選択回路(SL)の出力端子(O1)に出力される。
カウンタ(CNT)は、基準パルス発生回路(PG)からの出力
パルスをカウントしており、カウント開始から所定の数
をカウントすると、各出力端子(Q1)〜(Q4)が夫々、カウ
ント数に応じて“H”レベルになるように構成されてい
る。出力端子(Q1)がカウント開始から“H”レベルにな
るまでの時間は、設定速度(v1)の時のエンコーダー回路
(7)からのパルス信号(ENCP)(以下エンコーダーパルス
と称する)の周期と同じに設定されている。
まず、モータ(M)を高速側の設定速度(v1)に制御する場
合の動作について説明する。
上述した状態で、AFC(1)の出力端子(P6)から出力さ
れる、撮影レンズを繰り出す方向にモータ(M)駆動する
ための信号()が“L”レベルになると(T0)、アンド
回路(AN1)の出力(a)が“L”レベルになり、これにより
オア回路(OR1)の出力(b)も“L”レベルになる。従っ
て、オア回路(OR2)の出力(c)も“L”レベルになり、カ
ウンタ(CNT)のクリア状態が解除されてカウントを開始
する。
また、オア回路(OR1)の出力(b)が“L”レベルになるこ
とによって、オア回路(OR4)の出力(j)も“L”レベルに
なり、フリップフロップ(D-FF1)のクリア状態が解除さ
れる。同様に、オア回路(OR1)の出力(b)が“L”レベル
になることによって、オア回路(OR5)の出力(k)も“L”
レベルになり、フリップフロップ(D-FF2)のクリア状態
が解除される。
アンド回路(AN1)の出力(a)が“L”レベルになること
で、インバータ回路(IV1)の出力が“L”レベルから
“H”レベルに変わり、ワンショットパルス発生回路(O
SP3)から、“H”レベルの短いパルス信号が出力され
る。このことで、オア回路(OR3)の出力(d)がパルス状
に、“H”レベルになり、この出力(d)がフリップフロ
ップ(D-FF1)のプリセット入力端子(PR)に入力される。
プリセットされたフリップフロップ(D-FF1)の出力端子
(Q)が“H”レベルになるので、オア回路(OR6)の出力
(l)が“H”レベルになる。
一方、出力端子(P6)からの信号()が“L”レベル
であり、この信号()の反転信号(MF)は“H”レベ
ルである。従って、第7図に示すナンド回路(NA3)の出
力(n)が“L”レベルになってモータ(M)への通電が行わ
れ、モータ(M)はレンズを繰り出し方向に回転を開始す
る。
モータ(M)が回転を開始して、まだ速度が上昇しない間
は、エンコーダーパルス(ENCP)の周期よりもカウンタ(C
NT)の出力端子(Q1)が“H”レベルになる方が早い。第
8図に示すように、タイミング(T1)でカウンタ(CNT)の
出力端子(Q1)が“H”レベルになると、信号選択回路(S
L)の出力(e)は“H”レベルになる。このことで、アン
ド回路(AN2)の出力(f)が“H”レベルになり、オア回路
(OR3)の出力(d)が“H”レベルになる。従ってフリップ
フロップ(D-FF1)はプリセット状態が続いて出力端子(Q)
は“H”レベルを維持し、オア回路(OR6)の出力(l)も
“H”レベルのままであり、モータ(M)への通電が継続
される。
信号選択回路(SL)の出力(e)は、遅延回路(DLY1)を介し
てワンショットパルス発生回路(OSP6)に入力され、この
回路(OSP6)から、出力(e)の立ち上がりに同期して、
“H”レベルの短いパルス信号が出力される。このパル
ス信号が、オア回路(OR2)を介してカウンタ(CNT)のクリ
ア入力端子(CL)に入力され、カウンタ(CNT)はカウント
を再スタートする。
次に、第8図のようにエンコーダーパルス(ENCP)がタイ
ミング(T2)で立ち上がると、フリップフロップ(D-FF2)
は、このエンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりに同期
して、その入力端子(D)への入力、即ち、フリップフロ
ップ(D-FF1)の出力端子(Q)からの出力をラッチし、フリ
ップフロップ(D-FF2)の出力端子(Q)に出力する。従っ
て、フリップフロップ(D-FF1)の出力端子(Q)からの出力
(b)は“H”レベルであるので、フリップフロップ(D-FF
2)の出力端子(Q)も“H”レベルになり、オア回路(OR6)
の出力(l)は“H”レベルを維持し、モータ(M)への通電
が継続される。
フリップフロップ(D-FF2)の出力端子(Q)が“H”レベル
になると、遅延回路(DLY3)を介して、ワンショットパル
ス発生回路(OSP7)に“H”レベルの信号が入力され、こ
の回路(OSP7)から“H”レベルの短いパルス信号が出力
される。このパルス信号は、オア回路(OR4)を介してフ
リップフロップ(D-FF1)のクリア入力端子(CL)に入力さ
れ、フリップフロップ(D-FF1)はクリアされてその出力
端子(Q)は“L”レベルになる。
エンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりによって、遅延
回路(DLY2)を介してワンショットパルス発生回路(OSP4)
に“H”レベルの信号が入力され、この回路(OSP4)から
“H”レベルの短いパルス信号が出力される。一方、出
力ポート(P12)からの出力信号(SS)は“H”レベルであ
り、この信号(SS)の反転信号()の入力されている
ナンド回路(NA1)の出力は“H”レベルであるので、ア
ンド回路(AN5)の出力(h)がパルス状に“H”レベルにな
る。この出力(h)がオア回路(OR2)を介してカウンタ(CN
T)のクリア入力端子(CL)に入力され、カウンタ(CNT)の
各出力端子(Q1)〜(Q4)は全て“L”レベルになり、カウ
ントを“0”から再開する。
エンコーダーパルス(ENCP)の次の立ち上がりよりもカウ
ンタ(CNT)の出力端子(Q1)が早く“H”レベルになった
場合(T2′)は、モータ(M)の回転速度(v)はまだ設定速度
(v1)よりも遅い状態である。
この時は、前述したように、信号選択回路(SL)の出力
(e)が“H”レベルになるので、アンド回路(AN2)の出力
(f)が“H”レベルになる。オア回路(OR3)の出力(d)も
“H”レベルになって、フリップフロップ(D-FF1)はプ
リセットされ、その出力端子(Q)は“H”レベルにな
る。オア回路(OR6)の出力(l)は“H”レベルを維持し、
モータ(M)への通電が継続される。
また、フリップフロップ(D-FF1)の出力端子(Q)からの出
力の立ち上がりによって、ワンショットパルス発生回路
(OSP8)から“H”レベルの短いパルス信号が出力され
る。このパルス信号は、オア回路(OR5)を介してフリッ
プフロップ(D-FF2)のクリア入力端子(CL)に入力され、
フリップフロップ(D-FF2)がクリアされてその出力端子
(Q)は“L”レベルになる。
また、信号選択回路(SL)の出力(e)が“H”レベルにな
ると、遅延回路(DLY1)を介してワンショットパルス発生
回路(OSP6)に“H”レベルの信号が入力され、この回路
(OSP6)から“H”レベルの短いパルス信号が出力され
る。このパルス信号は、オア回路(OR2)を介してカウン
タ(CNT)のクリア入力端子(CL)に入力され、カウンタ(CN
T)の各出力端子(Q1)〜(Q4)は全て“L”レベルになり、
“0”からカウントが再開される。カウンタ(CNT)の各
出力端子(Q1)〜(Q4)が全て“L”レベルになることか
ら、信号選択回路(SL)の出力(e)も“L”レベルになる
ので、アンド回路(AN2)の出力(f)が“L”レベルになっ
て、オア回路(OR3)の出力(d)も“L”レベルになる。
この次にエンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりが発生
した場合(T3)は、前述したこのパルス(ENCP)の立ち上が
りのタイミング(T2)の場合と同じ動作になる。
次にカウンタ(CNT)の出力端子(Q1)が“H”レベルにな
るより早く、エンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりが
発生した場合(T4)は、モータ(M)の回転速度(v)が設定速
度(v1)よりも速くなった状態である。
このエンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりによって、
フリップフロップ(D-FF2)は、“L”レベルになってい
るフリップフロップ(D-FF1)の出力端子(Q)の出力をラッ
チして、その出力端子(Q)から出力する。これによって
オア回路(OR6)の出力(l)は“L”レベルになり、これま
で“L”レベルを維持していたナンド回路(NA3)の出力
(n)は“H”レベルになり、モータ(M)への通電は停止さ
れる。同時に、出力端子(P8)からの出力信号()が
“L”レベルであるので、オア回路(OR7)の出力(o)が
“L”レベルになり、モータ(M)に対する制動動作が行
われる。
エンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりによって、遅延
回路(DLY2)を介してワンショットパルス発生回路(OSP4)
に“H”レベルの信号が入力され、この回路(OSP4)から
“H”レベルの短いパルス信号が出力される。先程と同
様に、ナンド回路(NA1)の出力は“H”レベルであるの
で、アンド回路(AN5)及びオア回路(OR2)を介して、カウ
ンタ(CNT)の入力端子(I1)に“H”レベルのパルス信号
が入力され、カウンタ(CNT)の各出力端子(Q1)〜(Q4)は
クリアされる。
以後は、上述した動作を繰り返して、モータ(M)の回転
速度(v)が設定速度(v1)になるように制御する。第8図
のタイミング(T5),(T6)でのエンコーダーパルス(ENCP)
の立ち上がり時の動作は、タイミング(T4)での動作と同
じである。またタイミング(T7)でのカウンタ(CNT)の出
力端子(Q1)の立ち上がり時の動作は、タイミング(T1)で
の動作と同じである。さらに、タイミング(T8)でのエン
コーダーパルス(ENCP)の立ち上がり時の動作は、タイミ
ング(T2)での動作と同じである。
続いて、モータ(M)を低速側の設定速度(v2)に制御する
場合の動作について説明する。
制御速度を変えるために、タイミング(T9)でAFC(1)
の出力ポート(P11)からの出力信号(GS2)を“L”レベル
にすると、この信号(GS2)の反転信号()がワン
ショットパルス発生回路(OSP2)に入力されているので、
この回路(OSP2)から“H”レベルの短いパルス信号が出
力される。
このことで、オア回路(OR1)の出力(b)がパルス状に
“H”レベルになり、この出力(b)が、オア回路(OR4)を
介してフリップフロップ(D-FF1)のクリア入力端子(CL)
に入力される。
フリップフロップ(D-FF1)はクリアされ、その出力端子
(Q)は“L”レベルになる。また、この出力(b)は、オア
回路(OR5)を介してフリップフロップ(D-FF2)のクリア入
力端子(CL)に入力される。
これにより、フリップフロップ(D-FF2)はクリアされ、
その出力端子(Q)も“L”レベルになる。従って、オア
回路(OR6)の出力(l)は、“L”レベルになり、ナンド回
路(NA2)の出力(m)、及びナンド回路(NA3)の出力(n)は
“H”レベルになって、モータ(M)への通電は停止す
る。これはモータ(M)の回転速度を設定速度(v1)から設
定速度(v2)まで減速するためである。
オア回路(OR1)の出力(b)がパルス状に“H”レベルにな
ることによって、オア回路(OR2)を介してカウンタ(CNT)
のクリア入力端子(CL)に“H”レベルのパルス信号が入
力され、カウンタ(CNT)もクリアされる。
出力ポート(P11)からの出力信号(GS2)が“H”レベルか
ら“L”レベルに変わることによって、信号選択回路(S
L)は、入力端子(I2)への入力信号、即ち、カウンタ(CN
T)の出力端子(Q2)からの出力を選択して出力端子(O1)に
出力する。カウンタ(CNT)の出力端子(Q2)が、カウント
開始から“H”レベルになるまでの時間は、モータ(M)
の回転速度(v)が設定速度(v1)である場合の、エンコー
ダーパルス(ENCP)の周期と同じに設定されている。信号
選択回路(SL)の選択入力源が変わる以外は、他の動作
は、モータ(M)の回転速度(v)を設定速度(v1)に制御する
場合とまったく同じである。
次に、短時間通電方式におけるモータ駆動制御回路(6)
の動作について、第6図、第7図に示す回路図、及び第
9図に示すタイムチャートを用いて説明する。なお、先
程と同様に、第9図に示すタイムチャートにおいても、
モータを、撮影レンズの繰り出し方向に駆動回転させる
ために、出力ポート(P6),(P8)に“L”レベルの信号が
出力された場合を示しており、以下の説明も、それに基
づいても行う。
この方式においては、AFC(1)からの各出力信号は、
出力ポート(P9)からの出力信号(GS0)は“L”レベル、
出力ポート(P10)からの出力信号(GS1)は“H”レベル、
出力ポート(P12)からの出力信号(SS)は、<短時間通電
方式1>の場合“L”レベル、そして、<短時間通電方
式2>の場合“H”レベルである。
信号選択回路(SL)は、選択入力(Sl1(GS1))が“H”レベ
ルでかつ選択入力(Sl3(GSl))が“H”レベルの場合に、
入力端子(I3)を選択し、選択入力(Sl1(GS1))が“H”レ
ベルでかつ選択入力(Sl3(GSl))が“L”レベルの場合
に、入力端子(I4)を夫々選択するように構成されてい
る。信号選択回路(SL)の入力端子(I3)にはカウンタ(CN
T)の出力端子(Q3)が、信号選択回路(SL)の入力端子(I4)
にはカウンタ(CNT)の出力端子(Q4)が夫々接続されてお
り、選択入力(Sl2),(Sl3)の状態に組合わせによって、
何れかの端子(Q3)又は(Q4)の出力が、この回路(SL)の出
力端子(O3)に出力される。
カウンタ(CNT)がカウントを開始してから出力端子(Q3)
が“H”レベルに変わるまでの時間は、短時間通電方式
におけるモータ(M)への通電時間と同じに設定されてい
る。また、カウンタ(CNT)の出力端子(Q4)がカウント開
始から“H”レベルに変わるまでの時間は、短時間通電
方式における、再通電を行うための限界のエンコーダー
パルス(ENCP)の周期と同じに設定されている。
まず、<短時間通電方式1>でモータ(M)の駆動を制御
する場合の動作について説明する。
この方式においては、出力ポート(P12)からの出力信号
(SS)は“L”レベルであるので、アンド回路(AN4)の出
力(i)は“L”レベルである。一方、出力ポート(P10)か
らの出力信号(GS1)が“H”レベルであるので、アンド
回路(AN2)の出力(f)は“L”レベルである。また、オア
回路(OR5)の出力(k)は“H”レベルであり、この出力
(k)がフリップフロップ(D-FF2)のクリア入力端子(CL)に
入力されているので、フリップフロップ(D-FF2)はクリ
アされ、その出力端子(Q)は“L”レベルになってい
る。
この状態で、AFC(1)の出力端子(P6)から出力され
る、撮影レンズを繰り出し方向にモータ(M)を駆動回転
させるための信号()が“L”レベルになると
(T10)、アンド回路(AN1)の出力(a)が“L”レベルにな
り、オア回路(OR1)の出力(b)も“L”レベルになる。こ
の出力(b)が“L”レベルになると、オア回路(OR2)を介
してカウンタ(CNT)のクリア入力端子(CL)に、また、オ
ア回路(OR4)を介してフリップフロップ(D-FF1)のクリア
入力端子(CL)に、夫々“L”レベルの信号が入力され
る。従って、カウンタ(CNT)とフリップフロップ(D-FF1)
とのクリア状態が共に解除される。
さらに、アンド回路(AN1)の出力(a)が“L”レベルにな
ると、インバータ回路(IV1)の出力が“L”レベルか
“H”レベルに変わり、ワンショットパルス発生回路(O
SP3)から“H”レベルの短いパルス信号が出力される。
このパルス信号によって、オア回路(OR3)を介してフリ
ップフロップ(D-FF1)にプリセットがかかり、フリップ
フロップ(D-FF1)の出力端子(Q)の出力が“H”レベルに
なる。従って、オア回路(OR6)の出力(l)が“H”レベル
になり、ナンド回路(NA3)の出力(n)が“L”レベルにな
ってモータ(M)への通電が行われる。
オア回路(OR6)の出力(l)が“H”レベルで、かつ、出力
ポート(P12)からの出力信号(SS)の反転信号()も
“H”レベルであるので、ナンド回路(NA1)の出力は
“L”レベルになり、アンド回路(AN5)のゲートは閉じ
られ、その出力(h)は“L”レベルになっている。従っ
て、第9図のタイミング(T11),(T12)でエンコーダーパ
ルス(ENCP)が“L”レベルから“H”レベルになって
も、モータ駆動制御回路(6)の動作に影響もなく、モー
タ(M)への通電は継続される。
タイミング(T13)でカウンタ(CNT)の出力端子(Q3)の出力
が“H”レベルになると、信号選択回路(SL)入力端子(I
3)を選択しているので、その出力(e)も“H”レベルに
なる。このことで、アンド回路(AN3)の出力(g)も“L”
レベルから“H”レベルに変わり、フリップフロップ(D
-FF1)は、この立ち上がりに同期して、その入力端子(D)
への入力、即ち、自らの出力端子()からの出力をラ
ッチする。
従って、その出力端子(Q)は“L”レベル、そして、出
力端子()は“H”レベルになる。フリップフロップ
(D-FF1)の出力端子(Q)の出力が“L”レベルになると、
オア回路(OR6)の出力(l)も“L”レベルになり、ナンド
回路(NA3)の出力(n)が“H”レベルになってモータ(M)
への通電は停止される。
同時に、AFC(1)の出力ポート(P8)からの出力信号
()が“L”レベルであるので、オア回路(OR7)の
出力(o)が“L”レベルになって、モータ(M)に対する制
動動作が行われる。さらに、信号選択回路(SL)は選択入
力(Sl1(GS1)),(Sl3(GSl))の状態の組合わせが変わるこ
とによって、入力端子(I4)を選択してカウンタ(CNT)の
出力端子(Q4)からの出力をその出力端子(O1)に出力す
る。また、ナンド回路(NA1)の出力も“H”レベルにな
り、アンド回路(AN5)のゲートが開かれる。
この状態で、タイミング(T14)でカウンタ(CNT)の出力端
子(Q4)が“H”レベルになる前に、エンコーダーパルス
(ENCP)が“L”レベルから“H”レベルに立ち上がった
場合は、再通電を行う速度にまでモータ(M)の回転速度
(v)が低下していない場合である。
この時、エンコーダーパルス(ENCP)の立ち上がりによっ
て、遅延回路(DLY2)を介してワンショットパルス発生回
路(OSP4)に“H”レベルの信号が入力され、この回路(O
SP4)から“H”レベルの短いパルス信号が出力され、こ
のパルス信号がアンド回路(AN5)及びオア回路(OR2)を介
して、カウンタ(CNT)のクリア入力端子(CL)に入力さ
れ、カウンタ(CNT)がクリアされる。
モータ(M)の回転速度(v)が低下した結果、エンコーダー
パルス(ENCP)が“L”レベルから“H”レベルに変わる
よりも前に、カウンタ(CNT)が設定時間をカウントして
出力端子(Q4)が“H”レベルになると(T15)、信号選択
回路(SL)の出力(e)が“H”レベルになる。このこと
で、アンド回路(AN3)の出力(g)が“L”レベルから
“H”レベルに変わり、フリップフロップ(D-FF1)はこ
の立ち上がりに同期して、その入力端子(D)への入力、
即ち、自らの出力端子()からの出力をラッチして、
その出力端子(Q)からの出力は“H”レベルに変わる。
従って、オア回路(OR6)の出力(l)が“H”レベルにな
り、オア回路(OR7)の出力も“H”レベルなって、モー
タ(M)に対する制動状態が解除される。一方、ナンド回
路(NA3)の出力(n)が“L”レベルになるので、再びモー
タ(M)への通電が行われる。オア回路(OR6)の出力(l)が
“H”レベルになることで、ナンド回路(NA1)の出力は
“L”レベルになり、アンド回路(AN5)のゲートが閉じ
られ、その出力(h)は“L”レベルになる。
また、信号選択回路(SL)の出力(e)が“L”レベルから
“H”レベルに変わると、遅延回路(DLY1)を介してワン
ショットパルス発生回路(OSP6)に“H”レベルの信号が
入力され、この回路(OSP6)から“H”レベルの短いパル
ス信号が出力される。このパルス信号は、オア回路(OR
2)を介してカウンタ(CNT)のクリア入力端子(CL)に入力
され、カウンタ(CNT)がクリアされる。さらに、選択入
力(Sl1(GS1)),(Sl3(GSl))の状態の組合わせが変わるの
で、信号選択回路(SL)は、再び入力端子(I3)を選択す
る。
続いて、<短時間通電方式2>でモータ(M)の駆動を制
御する場合の動作についてを説明する。
この方式においては、AFC(1)の出力ポート(P9)〜(P1
1)からの出力信号のレベルは、<短時間通電方式1>と
同一であり、出力ポート(P12)からの出力信号(SS)のみ
が“H”レベルになる。
第9図のタイミング(T16)で出力信号(SS)が“H”レベ
ル変わると、ナンド回路(NA1)の出力は“H”レベルに
なり、アンド回路(AN5)のゲートが開かれる。また、出
力ポート(P10),(P12)出力信号(GS1),(SS)が、共に
“H”レベルであるので、アンド回路(AN4)のゲートも
開かれる。第9図に従って説明すると、出力信号(SS)が
“L”レベルから“H”レベルに切り替わった時点で
は、オア回路(OR6)の出力(l)が“L”レベルである、即
ち、モータ(M)への通電が行われていない状態である。
タイミング(T17)で、カウンタ(CNT)の出力端子(Q4)から
の出力が“L”レベルから“H”レベルに変わる前に、
エンコーダーパルス(ENCP)が“L”レベルから“H”レ
ベルに立ち上がった場合、遅延回路(DLY2)を介してワン
ショットパルス発生回路(OSP4)に“H”レベルの信号が
入力され、この回路(OSP4)からH”レベルの短いパルス
信号が出力される。このパルス信号はアンド回路(AN5)
及びオア回路(OR2)を介して、カウンタ(CNT)のクリア入
力端子(CL)に入力され、カウンタ(CNT)がクリアされ
る。
また、ワンショットパルス発生回路(OSP5)からも“H”
レベルの短いパルス信号が出力される。このパルス信号
は、アンド回路(AN4)及びオア回路(OR4)を介して、フリ
ップフロップ(D-FF1)のクリア入力端子(CL)に入力さ
れ、フリップフロップ(D-FF1)がクリアされる。従っ
て、フリップフロップ(D-FF1)の出力端子(Q)からの出力
は“L”レベルのままであり、モータ(M)への通電は行
われない。
この状態からタイミング(T18)で、エンコーダーパルス
(ENCP)が“L”レベルから“H”レベルに変わる前にカ
ウンタ(CNT)が設定時間をカウントしてその出力端子
(Q4)の出力が“L”レベルから“H”レベルに立ち上が
ると、即ち、モータ(M)の回転速度(v)が設定された下限
速度よりも低下すると、信号選択回路(SL)の出力(e)
は、入力端子(I4)を選択しているので、“H”レベルに
なる。
このことで、アンド回路(AN3)の出力(g)も“H”レベル
になり、フリップフロップ(D-FF1)はこの立ち上がりに
同期して、その入力端子(D)への入力、即ち、自らの出
力端子()からの出力をラッチする。従って、その出
力端子(Q)は“H”レベル、そして、出力端子()は
“L”レベルになる。フリップフロップ(D-FF1)の出力
端子(Q)の出力が“H”レベルになると、オア回路(OR6)
の出力(l)が“H”レベルになり、ナンド回路(NA3)の出
力(n)が“L”レベルになって、モータ(M)への通電が行
われる。また、オア回路(OR7)の出力(o)は“H”レベル
になる。
さらに、信号選択回路(SL)の出力(e)が“H”レベルに
なると、遅延回路(DLY1)を介してワンショットパルス発
生回路(OSP6)に“H”レベルの信号が入力され、この回
路(OSP6)から“H”レベルの短いパルス信号が出力され
る。このパルス信号は、オア回路(OR2)を介してカウン
タ(CNT)のクリア入力端子(CL)に入力され、カウンタ(CN
T)がクリアされる。一方、信号選択回路(SL)は、選択入
力(Sl1(GS1)),(Sl3(GSl))の状態の組合わせが変わるの
で、入力端子(I3)を選択する。
この状態において、第9図のタイミング(T19)でエンコ
ーダーパルス(ENCP)が“L”レベルから“H”レベルに
変わった場合、ワンショットパルス発生回路(OSP5)から
“H”レベルの短いパルス信号が出力される。このパル
ス信号は、オア回路(OR4)を介してフリップフロップ(D-
FF1)のクリア入力端子(CL)に入力され、フリップフロッ
プ(D-FF1)がクリアされる。
これによって、フリップフロップ(D-FF1)の出力端子(Q)
からの出力は、“L”レベルになってもオア回路(OR6)
の出力(l)も“L”レベルになり、ナンド回路(NA3)の出
力(n)が“H”レベルに変わってモータ(M)への通電が停
止される。同時に、出力ポート(P8)からの出力信号(
)が“L”レベルであるので、オア回路(OR7)の出力
(o)が“L”レベルになり、モータ(M)に対する制動動作
が行われる。
エンコーダーパルス(ENCP)が“L”レベルから“H”レ
ベルに立ち上がると、遅延回路(DLY2)を介してワンショ
ットパルス発生回路(OSP4)に“H”レベルの信号が入力
され、この回路(OSP4)から“H”レベルの短いパルス信
号が出力される。このパルス信号は、アンド回路(AN
5)、及びオア回路(OR2)を介して、カウンタ(CNT)のクリ
ア入力端子(CL)に入力され、カウンタ(CNT)がクリアさ
れる。一方、信号選択回路(SL)は、選択入力(Sl1(GS
1)),(Sl3(GSl))の状態に組合わせが変わるので、入力端
子(I4)を選択する。以後は、この動作の繰り返しにな
る。
なお、各駆動方式における、AFC(1)の各出力ポート
(P6)〜(P12)、即ち、各制御信号のレベルを、次頁の表
1に纏めて示す。表中(*)印は、何れのレベルであって
も動作には無関係であることを示している。
また、連続通電方式の場合の出力ポート(P10)〜(P12)の
レベルは“H”であっても“L”であってもよいが、次
の定速制御方式への移行を考慮して、表中に示すように
設定してある。
さらに、出力ポート(P6)から出力される、モータ(M)を
撮影レンズの繰り出し方向に駆動回転させる制御信号
()と、出力ポート(P7)から出力される、モータ
(M)を撮影レンズの繰り出し方向に回転させる制御信号
()とは、共に“L”レベルになることが禁止され
ている。
一方、表2に、信号選択回路(SL)における、各選択入力
(Sl1(GS1)),(Sl2(GS2)),(Sl3(GSl))状態の組合わせによ
る、選択される入力信号源(I1(Q1))〜(I4(Q4))を纏めて
示す。表中(*)印は、“H”又は“L”の何れのレベル
であっても関係ないことを示している。
カウンタ(CNT)がカウントを開始してから、出力端子
(Q3)或いは出力端子(Q4)の何れかが“H”レベルになる
までの時間の設定によって、短時間通電方式における、
モータの回転速度(v)と停止精度とは、夫々変化する。
このモータ(M)の回転速度(v)と停止精度との関係は、回
転速度(v)が上がるほど停止精度が悪くなるので、場合
に応じて、適正な値を選べばよい。
先に述べた実施例においては、被写体からの光を異なる
射出瞳から取り込み、マイクロコンピュータ(1)内で演
算処理するいわゆる位相差検出型のパッシブ方式のもの
について説明したが、近赤外光や超音波の反射を検出す
るアクティブ方式によって被写体に対する撮影レンズの
焦点調節状態を検出するものであってもよく、その焦点
調節状態の検出原理は適宜変更可能であり、それら被写
体から得られた情報を用いて被写体に対する撮影レンズ
の焦点調節状態を検出するAFC(1)の部分を、焦点検
出手段(1a)と称する。
先の実施例では、レリーズボタン(RB)に一対の突起(RB
a),(RBb)を設け、レリーズボタン(RB)がその第1ストロ
ークを越えて押圧された時に切替スイッチ(S1)が、ま
た、レリーズボタン(RB)がその第2ストロークを越えて
押圧された時には切替スイッチ(S1)とレリーズスイッチ
(S2)とが、夫々、突起(RBa)又は(RBb)との当接によって
閉成されるように構成していたが、それらに替えて、例
えば、レリーズボタン(RB)のストロークの変化に応じた
静電容量の変化や磁界の変化を検出し、その検出結果に
基づいて、各スイッチ(S0),(S1),(S2)の開閉を全て電気
的に行わせるようにしてもよい。
[考案の効果] 本考案によると、レンズ駆動手段完了後に合焦確認を行
う焦点調節装置において、 コンティニュアスモード時には合焦確認を行わずに表示
を行うように構成したため、撮影レンズが少なくとも合
焦点付近にあることを撮影者が認識できる。
一方、ワンショットモード時には、表示を合焦確認後に
行うように構成したので撮影者は正確に合焦したことが
認識できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】 図面はこの考案に係る自動焦点調節装置付カメラの実施
例を付し、第1図は自動焦点調節装置の概略構成図、第
2図は焦点合わせ動作のフローチャート、第3図(a),
(b)は夫々レンズ駆動を行うモータの速度制御状態を示
すグラフ、第4図はレンズ駆動制御のフローチャート、
第5図はモータの始動のフローチャート、第6図はモー
タの駆動制御回路のブロック図、第7図はモータ駆動部
の回路図、第8図及び第9図は夫々モータの速度制御の
タイムチャート、第10図はレリーズボタン部分の概略図
である。 (1a)……焦点検出手段、(1c)……合焦確認手段、(1d)…
…到達検出手段、(1e)……表示制御手段、(M)……レン
ズ駆動手段、(L1)……表示手段、(S1)……合焦モード切
替手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 17/00 7316−2K G02B 7/11 P 審判の合議体 審判長 長尾 達也 審判官 綿貫 章 審判官 高島 喜一 (56)参考文献 特開 昭59−104628(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に対する撮影レンズの焦点調節状態
    を検出する焦点検出手段と、 その焦点調節状態に基づいて上記撮影レンズの予定焦点
    位置を算出する手段と、 上記撮影レンズを上記予定焦点位置へ移動させるレンズ
    駆動手段と、 上記レンズ駆動手段の動作完了後に上記焦点検出手段を
    作動させ、その検出結果に基いて合焦であるか否かを判
    別する合焦確認手段と、 上記合焦確認手段の判別の結果、合焦でないと判別され
    ると上記検出手段及び上記算出手段の出力に基いて再び
    上記レンズ駆動手段を作動させる制御手段と、 合焦であることが上記合焦確認手段により確認された後
    に非合焦になれば上記レンズ駆動手段を再び作動させる
    第1の合焦モード、及び、合焦であることが上記合焦確
    認手段により上記確認された後は上記レンズ駆動手段の
    動作を禁止する第2の合焦モードとを選択する選択手段
    と、 撮影レンズの焦点調節状態を表示する表示手段と、 上記第1の合焦モード時では上記レンズ駆動手段の動作
    完了のタイミングに基いて上記合焦確認動作を行うこと
    なく上記表示手段を作動させ、上記第2の合焦モード時
    では上記合焦確認動作後に上記表示手段を作動させる表
    示制御手段と、 を有することを特徴とする自動焦点調節装置付カメラ。
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