JPH06336595A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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JPH06336595A
JPH06336595A JP12704293A JP12704293A JPH06336595A JP H06336595 A JPH06336595 A JP H06336595A JP 12704293 A JP12704293 A JP 12704293A JP 12704293 A JP12704293 A JP 12704293A JP H06336595 A JPH06336595 A JP H06336595A
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JP
Japan
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zeolite
electrorheological fluid
water
electrorheological
shear stress
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JP12704293A
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Yasuhiko Osawa
康彦 大澤
Masazumi Ishikawa
正純 石川
Hiroshi Negita
啓史 祢宜田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電場印加で誘起される剪断応力が著しく大き
く、同時に電流が小さく、しかも分散性と再分散性に優
れた電気粘性流体を得る。 【構成】 少なくとも粒子の表層が一般式:Mx /n (Al
O2) x (SiO2)y (式中のMは陽イオンを表し、原子数の
比で少なくとも30%以上が原子価n+の金属陽イオン又は
金属陽イオンの混合物からなり、xとyは任意の正の数
値をとるがただし、xに対するyの比が5〜30の範囲に
ある)で表わされるアルミノシリケートである分散相と
電気絶縁性の分散媒を含有する電気粘性流体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電圧の印加により粘性を
制御できる電気粘性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】電気粘性流体は、電気的に絶縁性の油状
媒質中に分極性の微粒子を分散させた懸濁液であり、印
加する電圧の大きさに応じて液体の粘性が可逆的に変化
するものである。電圧印加による粘度増加のメカニズム
はまだ解明されたとはいいがたいが、媒質中の微粒子が
電圧印加で分極を生じることにより、微粒子間に引力が
働き、結果として粘度が増加すると考えられている。
【0003】印加電圧に応じる粘度変化を利用して、電
気粘性流体は、伝達トルクを制御できるクラッチ、伝達
特性を制御できる防振部品あるいは油圧回路素子などへ
の応用が考えられている。
【0004】従来、電気粘性流体の媒質としては、シリ
コーン系オイル、塩化パラフィンなどのハロゲン化パラ
フィン、鉱油、塩化ジフェニル、セバチン酸ブチル、ト
ランスオイルなどが用いられている。
【0005】また、電気粘性流体の分散微粒子として
は、少なくとも表面に水分を含む含水系微粒子と実質的
に水分を含まない非水系の微粒子が用いられている。含
水系の微粒子としては、シリカなどの無機微粒子あるい
はイオン交換樹脂(特開昭50−92278 号公報)、ポリア
クリル酸の金属塩などの有機微粒子が用いられている。
これらの含水系の微粒子を用いる電気粘性流体は、その
微粒子に吸着した水分が電圧の印加により分極する現
象、あるいは水分がイオン分極を大幅に促進する現象を
利用する電気粘性流体であるため、水分量の変化により
電気粘性効果が大幅に変化する。しかるに、微粒子に吸
着した水分量は、長期間の使用により、蒸発、分散媒へ
の溶解、移動などにより変化し、強いては電気粘性流体
の特性の変化を引き起こす。さらに、電極の腐食、温度
上昇による水分のイオン化の増大等による高温状態での
電流の急増など水分を含むことによる問題は大きく、こ
の含水系の微粒子を利用する電気粘性流体は実用化が困
難と考えられる。
【0006】これに対して、実質的に水分を含まない非
水系の分散粒子としては、ポリアニリン、ポリ(アセン
−キノン)などの有機半導体微粒子(特開平1−216202
号公報)が知られているが、これらはおそらく粒子内で
の電子の移動による分極を利用するものである。これら
の微粒子を用いた電気粘性流体は、前記の含水性の微粒
子を用いた電気粘性流体に比較すると、水分に起因する
問題が発生しないため、より実用的な電気粘性流体と考
えられる。しかしながら有機半導体を利用する電気粘性
流体では、含水系の電気粘性流体に比較すれば高電圧印
加時の電流が小さいものの、実用の観点からはまだ大き
すぎる。
【0007】また、導電性微粒子の表面を絶縁膜で被覆
する複合型電気粘性流体では、電流は小さいものの製造
工程が複雑であって、高価な電気粘性流体となるととも
に、大きなトルクの働く条件下で利用すると絶縁被膜が
剥離し、導電性部分が粒子表面に現われ、大電流が流れ
ることになる。さらには、金属等の比重の大きな導電性
粒子を利用するため、電気絶縁性媒質との比重差が大き
く、粒子が短時間内に沈降してしまうという問題点もあ
った。
【0008】さらに、米国特許第4,744,914 号明細書
(特開昭63−185812号公報)には、上記の水の問題点を
解決すべく、一般式:Mx/n 〔 (AlO2x (SiO2)y 〕wH
2O(式中、Mは平均電荷数nの金属陽イオン又は金属陽
イオンの混合物、xとyは整数で、xに対するyの比は
約1〜約5であり、そしてwは不定である)で表され
る、吸着水を実質的に含まない結晶化ゼオライトを分散
相として用いる電解反応性流体が開示されている。
【0009】吸着水を除く手段として、同明細書中に、
非導電性流体及び粒状結晶化ゼオライトを、使用中被る
であろう温度よりも高い温度(ゼオライトについては約
250℃〜約350 ℃)で十分なガス抜きと水分を除去する
に必要な時間処理することが記載されている。
【0010】同明細書に開示されている電解反応性流体
の特徴は、分散相に吸着水を実質的に含まない粒状結晶
化ゼオライトを採用すると、高電圧の存在下、100 ℃を
越える温度で有害な水の放出なしに可逆性の粘度上昇を
示すことである。従って、実用化される可能性があると
考えられる。しかし、同明細書の実施例で使われたゼオ
ライト3A,4A,5A,13Xを用いて実際に動力伝達
素子や防振素子などを構成しようとすると、電圧印加で
発生する剪断応力の大きさがまだ足りないこと、及び電
流値の目安としては、5μA/cm2 程度以下が好ましい
と考えられるが、電流値がまだ大きすぎることがわか
る。比較例で示すように同明細書の実施例で使われたゼ
オライト3A,4A,5A,13Xについて室温での特性
評価をしたところ、ゼオライト3Aは確かに電流値が非
常に小さくなり好ましいが、電場印加で誘起される剪断
応力が小さい。他方、ゼオライト5Aを用いた試料で
は、室温では電気粘性効果がまったく観測されなかっ
た。また、同明細書の実施例で示されているゼオライト
4Aとゼオライト13Xは同明細書の実施例(250 ℃)よ
り高温(400 ℃)での脱水処理をしたにもかかわらず、
電流値がまだ実用化するには大き過ぎる。従って、電流
値が小さく抑えられていて、電圧印加で誘起される剪断
応力がさらに一層大きい電気粘性流体が強く望まれる。
【0011】また、同明細書の実施例のゼオライト3
A,4A,5A,13Xを用いた電気粘性流体は、分散後
乾燥状態を保って数日以上静置すると、ゼオライトが容
器の底にたまり、餅のようになってしまい、再分散させ
るのが非常に難しくなってしまうため、実用化には大き
な問題である。
【0012】そもそも、ゼオライトに含まれる水は、ほ
とんど自由水に近いものから、細孔内で水素結合してい
るもの、細孔内の負電荷を帯びた酸素原子に配位したい
わゆるアニオン水、細孔内の陽イオンに配位した配位
水、-OH 基として含まれていて加熱によりH2O として脱
水される構造水と言われるような水、あるいはそれらに
対応するような何種類もの結合状態の異なった水がある
と考えられる。同明細書の特許請求の範囲において、吸
着水を実質的に含まないゼオライトと言っているが、ゼ
オライトにおける水分の規定は簡単ではないので吸着水
がなにを意味するかは必ずしも明確ではない。従って、
同明細書に記載されている処理する温度範囲、約250 ℃
〜350 ℃が実際の意味をなすのではないかと考えられ
る。
【0013】また、同明細書に記載されている発明者の
一人であるフィリスコはその後、論文 J. Rheol. 34
(1990) 539 で、ゼオライト3Aを用いた電気粘性流体
について報告している。そこでは十分乾燥したゼオライ
ト3Aの電気粘性流体のメカニズムが、ゼオライトに含
まれる緩く結合したイオンによることが示唆されてい
る。このイオン分極メカニズムの考えを更に推し進める
と、(Si/Al比の小さい)より親水的なゼオライトの方
が、動けるイオンが多く、粒子の分極が大きくなり、結
果として電界で誘起される剪断応力も大きくなると考え
られる。実際に、同明細書においても、使用するゼオラ
イトのアルミニウムに対するシリコンの比が具体的に1
〜5(より親水的な、従って発生応力の大きいと考えら
れる)と記載されている。これに対して本発明は、必ず
しもアルミニウムに対するシリコンの比がより小さいも
のほど、より大きな誘起剪断応力を発生するというので
はなく、このイオン分極以外にも電気粘性効果に影響す
る重要な因子があるという見解にたってなされたもので
ある。
【0014】ゼオライトを用いた電気粘性流体は、この
ほかにも特開昭62−95397 号公報、特開平2−284991号
公報や特開平2−150494号公報などに開示されているも
のが知られている。特開昭62−95397 号公報では、分散
粒子が水分を1〜25重量%含み、その表面組成がシリコ
ンとアルミニウムの比で1.25〜6.67のアルミノシリケー
トが開示され、その実施例のなかでA,X,Y型の結晶
化ゼオライトを分散粒子とする電気粘性流体が挙げられ
ている。また、特開平2−284991号公報には、分散粒子
の組成がシリコンとアルミニウムの比で0.5 〜4.5 のア
ルミノシリケートが開示され、その実施例のなかで3
A,4A,5A,13X,L型の結晶化ゼオライトを分散
粒子とする電気粘性流体が挙げられている。さらに、特
開平2−150494号公報では、前述のより親水的なゼオラ
イトを用いた電気粘性流体と異なり、アルミニウムに対
するシリコンの比がより大きくより疏水的なゼオライト
を用いることを特徴としており、一般式:Mx/n 〔 (Al
O2x (SiO2)y w H2O (式中、Mは水素イオンまたは
平均電荷数nの金属陽イオン又は金属陽イオンの混合物
であり、xとyは整数、wは結晶水のモル数を示し、x
に対するyの比は10から200 で、水分保有量が0.05から
10重量%である)で表わされる電気粘性流体が開示さ
れ、その実施例では、水分を3.1 〜4.5 重量%含むプロ
トンタイプのZSM5(一般式Mが水素イオンのZSM5)を分
散相として含む電気粘性流体のみが挙げられている。こ
れらの電気粘性流体は、特開平2−284991号公報に開示
されているもの以外は基本的に含水系であり、一般の含
水系よりは電流が小さく特性がよいと考えられるが、ま
だ実用化のためには電流が大きい。また、これらは含水
系なので、程度の差はあれ前述の含水系電気粘性流体と
同様な問題をもつ。特開平2−284991号公報では、必ず
しも水を含むことが条件ではないが、分散粒子の組成領
域が後述する本発明のそれとは異なる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、電場印加で誘起される剪断応力が格段に大きく、同
時に電流が小さく、しかも分散性と再分散性に優れた電
気粘性流体を開発することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の電気粘性流体を開
発するため、分散させる分極粒子として、あまり親水的
(Si/Al比が小さいことに対応)でも、疎水的(Si/Al
比が大きいことに対応)でもない適当な領域の組成のゼ
オライトを脱水処理して用いれば、粒子の分極特性を損
なわずに、親水性が強すぎたゼオライトでは都合がわる
かったと思われる表面状態を初めとする問題を解決で
き、前記の目的を達成できるのではないかと考え、鋭意
検討を重ねた結果本発明を達成するに至った。
【0017】従って本発明の電気粘性流体は、少なくと
も粒子の表層が一般式:Mx/n 〔 (AlO2x (SiO2)y
(式中のMは陽イオンを表し、原子数の比で少なくとも
30%以上が原子価n+の金属陽イオン又は金属陽イオンの
混合物からなり、xとyは任意の正の数値をとるがただ
しxに対するyの比が5〜30の範囲にある)で表される
ことを特徴とするアルミノシリケートである分散相と電
気絶縁性の分散媒を含有することを特徴とする電気粘性
流体であって、望ましくはアルミノシリケートが350 ℃
より高い温度で加熱脱水処理したゼオライトである。
【0018】本発明の電気粘性流体は、電場印加時の電
流を極めて小さく保ったまま、誘起される剪断応力を格
段に増大するこどができ、しかも再分散性も大幅に改良
されている。
【0019】本発明で用いるアルミノシリケートとして
は、上記の組成範囲に組成制御した種々のゼオライトな
どがあり、ZSM5を初めとするいわゆるペンタシル型ゼオ
ライトやモルデナイトが好ましい。
【0020】分散媒の粘度及びゼオライト粒子の濃度
は、適用する部品の特性に合わせて調節することができ
る。例えば、高い電場誘起応力が望まれる部品について
は、粒子の濃度を高くし、分散媒の粘度を10〜50センチ
ストークス程度にするのが好ましい。
【0021】電気絶縁性分散媒としては、先に(従来の
技術)で述べたような種々の溶媒を使用することができ
るが、安定性、安全性、粘度の温度変化などを考える
と、シリコーン系オイルが好ましい。また、シリコーン
オイルを分散媒に用いると、本発明の分散相の濃度を高
くできるので好ましい。しかしながら、今後の検討か
ら、更に優れた分散媒系が見いだされた場合には、これ
らを利用するのはやぶさかではない。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例によりさら
に詳細に説明する。 実施例1 平均粒子径が7.6 μm (レーザー法)で、Si/Alの原子
比が5.4 のゼオライトであるNa−モルデナイトを、柴田
科学(株)製の耐熱管瓶に入れ、オーブン中で400 ℃に
て4時間加熱脱水した後、熱いまますぐに約190 ℃の真
空オーブンで約2時間真空引きして、真空下で放冷し、
真空オーブルを窒素ガスでリークして、耐熱管瓶に密栓
をして、グローブボックスに移し、十分乾燥したモレキ
ュラーシーブで乾燥した東芝シリコーン(株)製のジメ
チルシリコーンオイル(TSF −451 −50,商品名)を加
えて、重量濃度が34重量%になるようにした。シリコン
オイル自体の室温での動粘度は50センチストークスであ
った。これを良く振りまぜ、更に強力な超音波をかけて
分散させて懸濁液として電気粘性流体を得た。
【0023】実施例2 ゼオライトとして平均粒子径が7.3 μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が6.9 のゼオライトであるNa−モル
デナイトを用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性
流体を得た。
【0024】実施例3 ゼオライトとしてSi/Alの原子比が9.3 のゼオライトで
あるNa−モルデナイトを用いた以外は実施例1と同様に
して電気粘性流体を得た。
【0025】実施例4 ゼオライトとして平均粒子径が3.9 μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が15.4のゼオライトであるNa−ZSM5
を用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流体を得
た。
【0026】比較例1 ゼオライトとして平均粒子径が3.9 μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が15.4のゼオライトであるNa−ZSM5
を用い、300 ℃にて6時間加熱脱水し、真空下で放冷し
た以外は実施例1と同様にして電気粘性流体を得た。
【0027】比較例2 ゼオライトとしてSi/Alの原子比が15.4のゼオライトで
あり、含まれるカチオンがプロトンであるH−ZSM5を用
いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流体を得た。
【0028】比較例3 ゼオライトとしてSi/Alの原子比が45のゼオライトであ
るNa−ZSM5を用いた以外は実施例1と同様にして電気粘
性流体を得た。
【0029】比較例4 ゼオライトとして平均粒径が6.96μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が1.0 のゼオライトであるゼオライ
ト3Aを用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流
体を得た。
【0030】比較例5 ゼオライトとして平均粒径が5.7 μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が1.0 のゼオライトであるゼオライ
ト4Aを用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流
体を得た。
【0031】比較例6 ゼオライトとして平均粒径が5.7 μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が1.0 のゼオライトであるゼオライ
ト5Aを用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流
体を得た。
【0032】比較例7 ゼオライトとして平均粒子径が3.85μm (レーザー法)
で、Si/Alの原子比が1.2 のゼオライトであるゼオライ
ト13Xを用いた以外は実施例1と同様にして電気粘性流
体を得た。
【0033】実施例1〜4及び比較例1〜7で得られた
各電気粘性流体について、二重円筒型の回転粘度計を用
いて、電気粘性効果の測定を行なった。ギャップが1mm
の内外円筒間に直流電圧かけ、剪断速度360 s-1での剪
断応力を室温にて測定し、同時に内外円筒間に流れる電
流を測定した。図1(a) は、実施例2の電気粘性流体の
剪断速度360 s-1での剪断応力の電界強度依存性で、図
1(b) はその時の電流密度の電界強度依存性を示してい
る。
【0034】表1には、各電気粘性流体のゼロ電場下、
2kV/mm印加時及び5kV/mm印加時の剪断速度360 s-1
での剪断応力と5kV/mm印加時の電流密度を示した。こ
の表からわかるように、本発明の実施例では、電流密度
が極めて小さく、5kV/mm-1の電界をかけた場合でも5
μA/cm2 以下であり、しかも誘起される剪断応力は、
電流密度の大きな比較例1を除いて比較例で示されたど
の系よりも大きくなっている。また、本発明のゼオライ
ト電気粘性流体では、電流が小さいので印加する電界を
より大きくでき、従って、誘起剪断応力をより大きくす
ることができる。また、より大きな誘起剪断応力を必要
とする応用のためには、分散相の濃度をここでの実施例
よりも大きくでき、結果とてより大きな誘起剪断応力を
発生させることができる。
【0035】また、ゼオライト3A,4A,5A,13X
の電気粘性流体は、数日から一週間以上水分を断って静
置すると、前述のごとく、容器の底でかたまってもちの
ようになってしまって、手で振ったくらいでは再分散さ
せることができなくなってしまった。他方、本発明の実
施例の電気粘性流体の再分散性は、これらに比べると大
幅に改善されて、より簡単に再分散させることができ
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、電圧印加時の電流を極めて小さく保ったまま、誘起
される剪断応力を格段に増大することができ、しかも再
分散性のよい電気粘性流体を構成できる。従って、本発
明の電気粘性流体を用いれば、実際的なクラッチ、防振
装置、油圧回路などを構成することができ、工業的に大
きなメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、実施例2の電気粘性流体の剪断速度36
0 s-1での剪断応力の電界強度依存性を示すグラフであ
り、(b) は実施例2の電気粘性流体の剪断応力を測定し
た際の電界強度と電流密度の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 125:26) C10N 10:02 10:06 20:06 Z 8217−4H 40:14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも粒子の表層が一般式:Mx/n
    〔 (AlO2) x (SiO2) y 〕(式中のMは陽イオンを表し、
    原子数の比で少なくとも30%以上が原子価n+の金属陽イ
    オン又は金属陽イオンの混合物からなり、xとyは任意
    の正の数値をとるがただし、xに対するyの比が5〜30
    の範囲にある)で表わされアルミノシリケートである分
    散相と電気絶縁性の分散媒を含有することを特徴とする
    電気粘性流体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアルミノシリケートが35
    0 ℃より高い温度で脱水したゼオライトであることを特
    徴とした電気粘性流体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109321328A (zh) * 2018-09-27 2019-02-12 安徽省华腾农业科技有限公司 一种电流变液及其制备方法

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