JPH06336393A - クレーン - Google Patents

クレーン

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Publication number
JPH06336393A
JPH06336393A JP12643193A JP12643193A JPH06336393A JP H06336393 A JPH06336393 A JP H06336393A JP 12643193 A JP12643193 A JP 12643193A JP 12643193 A JP12643193 A JP 12643193A JP H06336393 A JPH06336393 A JP H06336393A
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JP
Japan
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belt
crane
drums
lifting
articles
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Application number
JP12643193A
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English (en)
Inventor
Ryohei Ishige
良平 石毛
Yasuaki Nara
安晃 奈良
Sadahiro Jiyou
禎宏 城
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Hitachi Tsuchiura Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Tsuchiura Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品を取り扱う各動作に対し荷の振れを防止
してサイクルタイムを短縮するとともに、建屋の天井方
向のスペースを小さくし、かつ、荷の正確な位置決め動
作を可能とするクレーンを提供する。 【構成】 物品を吊り上げて移動させるクレーンにおい
て、レール上を移動させる手段を備えたフレームと、こ
のフレーム上の駆動モータ9からベベルギヤ14Aを含
む駆動手段を介して円周上互いに120度方向に配設さ
れた3基のベルト用ドラム8と、これら3基のベルト用
ドラム8にそれぞれ上端を止着した3個のスチールベル
トと、これら3個のスチールベルトの下端に結合された
昇降体と、この昇降体に装備された物品の吊り具または
操作手段とを備えたクレーン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクレーンに係り、特に、
物品を吊り上げて移動するに際し、振れを防止しサイク
ルアップが可能なクレーンに関するもので、例えば、パ
レタイザー,ホイスト,天井クレーン等に利用できる。
【0002】
【従来の技術】まず、従来のクレーンの運搬動作につい
て図12および図14を参照して説明する。図12は、
従来のホイストの動作説明図、図14は、昇降動作にコ
ラムを利用した従来の天井クレーンの動作説明図であ
る。
【0003】図12において、Rはモノレール、Hはホ
イスト、Fは、吊りフックまたは吊り具を具備した昇降
体、31は巻取りドラム(以下単にドラムという)、3
2はワイヤロープ(以下単にロープという)、33は、
ホイスト本体側のガイド、34は、昇降体F側のガイド
である。図12に示すホイストHでは、ドラム31にロ
ープ32を取り付け、昇降体Fを巻き上げ,巻き下げる
ようになっているが、巻き上げ,巻き下げ時にロープ3
2が振れる(荷が振れる)という問題があった。
【0004】また、図14において、35は、建屋天井
のランウエイレール(図示せず)を走行するガーダー、
36は、ガーダー35のレール上を横行するトロリー、
37は、昇降体Fの巻き上げ,巻き下げ時の振れ防止に
設けた枠体に係るコラム、38は、コラム37の昇降を
案内するガイドローラーである。この天井クレーンで
は、コラム37を介して昇降体Fの巻き上げ,巻き下げ
時の振れを防止している。
【0005】さらに近年、ロープの代りにナイロンベル
ト,スチールベルトを用いて、物品を吊り上げて移動運
搬するものが開発されようとしている。例えば、実願平
4−25005号が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には次の
ような問題があった。 (1)サイクルタイムを短縮できない。図12に示すホ
イストHの如く、従来のロープ吊り上げ方式で速度を上
げようとすると荷が振れるため、昇降体Fを一旦最上部
まで巻き上げて、ホイスト本体側のガイド33に昇降体
F側のガイド34を係合させたのち、(イ)方向に移動
(以下走行という)して、目的位置に停止させたのちに
(ロ)方向の巻き下げを行う方法をとっていた。したが
って、時間的には、(イ)の走行に要する時間、(ロ)
の巻き下げに要する時間を加算した時間を必要としてい
た。
【0007】(2)サイクルタイムを短縮しようとする
と、スペースが大となる。図14に示す従来の天井クレ
ーンは、前項の荷の振れを防止するためにコラム37を
設けたものであるが、この方式の場合、昇降体Fを上部
に巻き上げると、二点鎖線の如くコラム37がトロリー
36上部に突き出るため、上部方向に巻き上げる距離
(揚程)分だけのスペースが必要となり、限られた建屋
内では設置が困難であった。また、コラム37の重量分
も巻き上げなければならず、装置が大掛かりとなってし
まう欠点もあった。
【0008】(3)掴み具(吊り具)に旋回機能を持た
せられない。図12に示すロープ吊りの場合、昇降体F
に具備する掴み具に旋回機能を持たせたい場合、旋回力
の反力をロープ32では受け持てないため、どうしても
必要な場合には昇降体Fを上に巻き上げてガイド33,
34を係合した状態で旋回を行わなければならなかっ
た。
【0009】(4)荷の正確な位置決めができない。上
述のロープ吊りの場合、ドラム31によるロープ巻き取
りに伴うロープ32の位置変化等により、巻き下げた場
合に多少の振れ等があり、目的位置に物品を正確に位置
決めするのが非常に困難であった。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、物品を取り扱う各動作に対し
荷の振れを防止してサイクルタイムを短縮するととも
に、建屋の天井方向のスペースを小さくし、かつ、荷の
正確な位置決め動作を可能とするクレーンを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るクレーンの最も基本的な構成は、物品
を吊り上げて移動させるクレーンにおいて、物品の吊り
具または操作手段を具備した昇降体を、ドラムにより巻
き上げ巻き下げる手段として、剛性を有するベルト体を
用い、前記ベルト体および該ベルト体を装着するドラム
を2ヵ所以上の複数個所に設け、前記ベルト体の向きを
90度方向の成分を有するように配置したものである。
【0012】上記目的を達成するために、具体的に、本
発明のクレーンに係る第一の発明の構成は、物品を吊り
上げて移動させるクレーンにおいて、レール上を移動さ
せる手段を備えたフレームと、このフレーム上の駆動モ
ータから傘歯車手段を含む駆動手段を介して互いに90
度方向に配設された4基のドラムと、これら4基のドラ
ムにそれぞれ上端を止着した4個のスチールベルトと、
これら4個のスチールベルトの下端に結合された昇降体
と、この昇降体に装備された物品の吊り具または操作手
段とを備えたものである。
【0013】また、本発明のクレーンに係る第二の発明
の構成は、物品を吊り上げて移動させるクレーンにおい
て、レール上を移動させる手段を備えたフレームと、こ
のフレーム上の駆動モータから傘歯車手段を含む駆動手
段を介して円周上互いに120度方向に配設された3基
のドラムと、これら3基のドラムにそれぞれ上端を止着
した3個のスチールベルトと、これら3個のスチールベ
ルトの下端に結合された昇降体と、この昇降体に装備さ
れた物品の吊り具または操作手段とを備えたものであ
る。
【0014】さらに、本発明のクレーンに係る第三の発
明の構成は、物品を吊り上げて移動させるクレーンにお
いて、レール上を移動させる手段を備えたフレームと、
このフレーム上の駆動モータから傘歯車手段を含む駆動
手段を介して、2基は同一軸心上,1基は前記他の2基
と直角方向にあるT字状に配設された3基のドラムと、
これら3基のドラムにそれぞれ上端を止着した3個のス
チールベルトと、これら3個のスチールベルトの下端に
結合された昇降体と、この昇降体に装備された物品の吊
り具または操作手段とを備えたものである。
【0015】
【作用】上記技術的手段の働きは下記のとおりである。
本発明は、複数の剛性を有するベルト体、特にスチール
ベルトを90度方向成分を有するように配置することに
より、荷の振れを防止する作用をする。図13は、本発
明を適用したホイストの動作説明図であり、先の図12
の従来技術と対応して比較した図である。図中、図12
と同一記号のものは同等機能の部位を示している。図1
3に示す、互いに90度方向に配置されたスチールベル
ト4により昇降体Fを吊り上げて走行するホイストHで
は、走行方向に沿って設けられたスチールベルト4の2
面が剛性を有するので、走行方向の荷の振れを防止でき
る。
【0016】また、トロリーをガーダーに搭載して使用
しようとした場合、ロープ吊りの場合は、走行方向,横
行方向に荷が振れるが、本発明の走行方向2面,横行方
向2面のスチールベルトで物品を吊り上げて移動するこ
とによって、走行,横行両方の振れを防止できる。さら
に、掴み具に旋回機能を持たせた場合も、前記互いに9
0度方向に配置されたスチールベルトの4面が旋回方向
力に対抗できるので振れを防止できる。
【0017】ベルト体の向きを90度方向の成分を有す
るように配置するということは、円周方向に3ヵ所でも
よく、運搬速度が遅くてもよい場合は、それでも効果を
期待できるものである。また、T字形にスチールベルト
を配置しても走行,横行方向の荷の振れを防止すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図11
および図13を参照して説明する。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係るホイス
トの正面図、図2は、図1のA−A矢視平面図、図3
は、図1のB−B矢視側面図、図4は、ドラムのスチー
ルベルト取付部を示す要部斜視図、図5は、図4のC−
C矢視断面図、図6は、スチールベルトと吊り具ベース
との結合部の一例を示す断面図、図7は、スチールベル
トと吊り具ベースとの結合部の他の例を示す断面図、図
8は、ドラムに巻き付けたスチールベルトの案内部を示
す側面図、図9は、図8のD−D矢視断面図である。
【0019】図1ないし図3において、1はホイストフ
レーム、2は走行車輪、3は、本実施例のホイストの走
行するモノレールに係る走行レール、4は、剛性を有す
るベルト体に係るスチールベルトである。5は、物品の
吊り具または操作手段を具備する昇降体に係る吊り具ベ
ース、6は、前記スチールベルト4を前記吊り具ベース
5に連結するための止め金具、7は取付けボルトであ
る。
【0020】8はベルト用ドラム、9は、ドラム駆動用
の巻上モータ、10は、モータ軸上のプーリー、12
は、駆動軸上のプーリー、11は、プーリー10,12
間の回転力伝達手段であるベルト、13はドラム駆動
軸、14は、各ドラム駆動軸13の軸端に設けた傘歯車
手段に係るベベルギヤである。また、15は、ホイスト
フレーム1上に設けた走行車輪2駆動用の走行モータ、
16はピニオン、17,19(19a,19bの総称)
はアイドルギヤ、18(18a,18bの総称)は車輪
ギヤ、20(20a,20bの総称)は駆動軸ギヤであ
る。
【0021】本実施例のホイストは、走行レール3上を
移動させる走行車輪2の駆動手段を備えたホイストフレ
ーム1と、このホイストフレーム1上の巻上モータ9か
らベベルギヤ14,駆動軸13等の駆動手段を介して互
いに90度方向に配設された4基のベルト用ドラム8
と、これら4基のベルト用ドラム8にそれぞれ上端を止
着した4個のスチールベルト4と、これら4個のスチー
ルベルト4の下端に結合された吊り具ベース5とからな
るものである。
【0022】より具体的に説明すれば、図1,3に示す
ように、本実施例のホイストは、ホイストフレーム1に
装着された走行車輪2を介して、走行レール3に懸垂さ
れた型式のものである。吊り具ベース5には、図示しな
いがフックなどの吊り具が具備されている。取扱対象の
物品を巻き上げ,巻き下げるためのロープに代る手段と
して、本実施例ではスチールベルト4が用いられる。
【0023】このスチールベルト4は、ステンレス製
で、吊り上げて移動させる物品の振れを抑制しうる剛性
を持つべき幅と厚みを有し、例えば、ベルト用ドラム8
の直径が60mmのときベルト厚みは0.15mmであ
る。荷重の大きさによりドラム計、ベルト幅,厚みの寸
法組合せが異なることは言うまでもない。
【0024】前記ベルト用ドラム8に対する前記スチー
ルベルト4の取付け手段を図4および図5に示す。ベル
ト用ドラム8には、ベルト取付け溝8aが形成されてお
り、スチールベルト4の上端を該ベルト取付け溝8aに
差し込み、傾きがないよう複数個の取付けボルト7Aに
より均等な締結力で止着する。ここで、ボルト頭が巻き
付けたスチールベルト4と干渉しないようボルト取付け
部は座繰りを施してある。
【0025】前記吊り具ベース5に対する前記スチール
ベルト4の取付け手段を図6および図7に示す。図6に
示す例では、吊り具ベース5の端部に取付けL字部5a
を形成し、そのL字部に沿わせてスチールベルト4を取
り付け、止め金具6で押えるようにして取付けボルト7
で締結している。図7に示す例では、吊り具ベース5の
平滑に加工した端面にスチールベルト4を当接させ、止
め金具6で押えるようにして取付けボルト7で締結して
いる。図1,3に示すスチールベルト4の取付け状態
は、図7の手段によるものである。
【0026】前記ベルト用ドラム8に巻き付けたスチー
ルベルト4の案内手段を図8および図9に示す。ベルト
用ドラム8を用いてスチールベルト4により吊り具ベー
ス5(吊り具を介して物品)を巻き上げ,巻き下げる場
合、スチールベルト4を蛇行しないように直進的に昇降
させなければならない。そこで、本実施例では、図8に
示すように、ベルト用ドラム8の両端にフランジ8bを
設けるとともに、ホイストフレーム1の前記ベルト用ド
ラム8近くに、フランジを有するガイドローラ21と、
前記スチールベルト4を案内し該ベルトとの隙間を僅少
に保つ、合成樹脂製のガイド22とを併設して、スチー
ルベルト4の昇降を案内するようにしている。
【0027】次に、本実施例の特徴点であるベルト用ド
ラム8およびスチールベルト4の配置および駆動手段に
ついて図1ないし図3を参照して説明する。本実施例で
は、図2に示すように、互いに90度方向に位置するベ
ルト用ドラム8を4組設け、4面にスチールベルト4を
配置するようにしている。前記ベルト用ドラム8を回転
する手段として、巻上モータ9をホイストフレーム1の
中央下部に設置し、モータ軸のプーリー10から駆動軸
のプーリー12へベルト11(好ましくは歯付きベル
ト)を介して回転力を伝え、4本のドラム駆動軸13を
各ドラム駆動軸13端面に装着したベベルギヤ14によ
り同期して駆動し、これら4本のドラム駆動軸13に嵌
着された4基のベルト用ドラム8を回転させるように構
成している。
【0028】また、ホイスト全体を走行させるために、
図1,3に示すように、ホイストフレーム1の上部に走
行モータ15を設置し、モータ軸端にピニオン16を嵌
着し、該ピニオン16と噛み合うアイドルギヤ17を介
して車輪ギヤ18aを回転する。もう一方の走行車輪2
を駆動するために、車輪ギヤ18aと噛み合うアイドル
ギヤ19aと駆動軸ギヤ20aを噛み合わせ、もう一方
の車輪ギヤ18bを駆動軸ギヤ20b,アイドルギヤ1
9bを介して駆動する構成となっている。
【0029】このような構成のホイストにより物品を吊
り上げて移動させるときは、巻上モータ9を起動するこ
とにより、4隅にあるベベルギヤ14,互いに直角方向
にあるドラム駆動軸13を介して該ドラム駆動軸13上
の、互いに直角方向に配設された4基のベルト用ドラム
8が同期して回転し、各ベルト用ドラム8に装着された
スチールベルト4の4面が同期して巻き上げ,巻き下げ
られ、物品を吊った吊り具ベース5を昇降させる。この
とき、スチールベルト4は、ベルト用ドラム8のフラン
ジ8b,フランジ付きのガイドローラー21,合成樹脂
製のガイド22に案内されるので、蛇行することなく、
直進的に円滑に巻き上げ,巻き下げられる。
【0030】巻き上げ,巻き下げ動作と関連して、走行
モータ15を駆動することにより走行車輪2が回転し走
行レール3上をホイストは移動する。このとき、剛性を
有するスチールベルト4が互いに90度方向に位置して
4面同期して巻き上げ,巻き下げられるので荷の振れが
発生しない。
【0031】本実施例によれば、次の効果がある。 (1)吊り上げた物品の走行動作による振れがないの
で、サイクルタイムを短縮できる。従来のロープ掛けの
ホイストでは、図12に示したように(イ)の走行動作
と(ロ)の昇降動作とを加算した時間がかかったが、本
実施例によれば、図13に示すように、(ハ)に示す一
動作で運搬の目的を達するので、走行距離にもよるが、
ほぼ(ロ)の動作時間分サイクルタイムの短縮が可能で
ある。
【0032】(2)建屋の天井方向のスペースが不用で
ある。荷の振れを防止する手段として、従来は、図14
に示したように、昇降体Fの巻き上げ,巻き下げに案内
用のコラムを利用することがあり、揚程分に相当する上
方スペース(二点鎖線分)が必要であったが、本実施例
では、振れ防止のコラムを必要としないので、その分、
天井の低い屋内でもホイストの設置が可能である。
【0033】(3)吊り具部分に旋回機構を付与しても
物品を振れさせないで取り扱うことができる。本実施例
では、スチールベルトを4面で昇降させる方式のため、
旋回動作反力に対抗でき、物品をねじれ方向に振れさせ
ないで取り扱うことができる。
【0034】(4)正確な位置決めが必要なシステムに
適用できる。例えば、ロボットはアームの旋回半径によ
り物品を取り扱う範囲が制限されるが、本実施例のホイ
ストまたは天井クレーン等を利用することにより、正確
な位置決めを必要とする物流システムに、ロボットを別
に設置しなくても良くなり、省設備化が可能である。
【0035】〔実施例 2〕次に、第二の発明の実施例
を図10を参照して説明する。図10は、本発明の他の
実施例に係るクレーンのベルト用ドラムの配置および駆
動手段を示す要部平面図である。図中、図2と同一符号
のものは先の第一の実施例と同等機能の部品であるか
ら、その詳細な説明を省略する。図10に示す装置を搭
載するフレームは図示を省略しているが、先の図1に示
した懸垂型ホイストまたは天井クレーン等に適用できる
ものである。また、図10に示すベルト用ドラムにはス
チールベルトが装着されるが、その取り付け手段は図
4,5に示した先の実施例と同等である。同様にスチー
ルベルトの案内手段は図8,9に示した先の実施例と同
等である。さらに、スチールベルトは昇降体と連結され
るが、その連結手段は、図6,7に示した先の実施例と
同等である。
【0036】図10に示す実施例は、円周上互いに12
0度方向に位置する3基のベルト用ドラム8を設け、こ
のベルト用ドラム8に装着されたスチールベルト4(図
10には図示せず)を3面に配置するようにしている。
前記ベルト用ドラム8を回転する手段として、巻上モー
タ9をフレーム(図示せず)のほぼ中央部に設置し、モ
ータ軸のプーリー10から駆動軸のプーリー12へベル
ト11(好ましくは歯付きベルト)を介して回転力を伝
え、3本のドラム駆動軸13Aを各ドラム駆動軸13A
端面に装着したベベルギヤ14Aにより同期して駆動
し、これら3本のドラム駆動軸13Aに嵌着された3基
のベルト用ドラム8を回転させるように構成したもので
ある。
【0037】第二の発明の実施例によれば、先の第一の
発明の実施例と同様の効果が期待できるものであり、特
に、巻き上げ,巻き下げ、および走行,横行速度など運
搬速度の遅いクレーンにおいて効果的である。すなわ
ち、速度の遅いクレーンでは、荷の振れが小さいため、
必ずしも走行方向,横行方向に剛性のあるスチールベル
トの面が無くても、振れの抑制が可能であり、3面のス
チールベルトで振れの反力に対抗することができる。図
10に示す装置によれば、先の図2に示した装置に較べ
部品点数が少なく、構造が簡素化され、安価で実用的な
クレーンを提供することができる。
【0038】〔実施例 3〕次に、第三の発明の実施例
を図11を参照して説明する。図11は、本発明のさら
に他の実施例に係るクレーンのベルト用ドラムの配置お
よび駆動手段を示す要部平面図である。図中、図2と同
一符号のものは先の第一の実施例と同等機能の部品であ
るから、その詳細な説明を省略する。図11に示す装置
を搭載するフレームは図示を省略しているが、先の図1
に示した懸垂型ホイストまたは天井クレーン等に適用で
きるものである。また、図11に示すベルト用ドラムに
はスチールベルトが装着されるが、その取り付け手段、
スチールベルトの案内手段、スチールベルトと昇降体と
の連結手段は、いずれも第一の発明の実施例と同等であ
る。
【0039】図11に示す実施例は、2基は同一軸心
上,1基は前記他の2基と直角方向にあるT字状に配設
された3基のベルト用ドラム8を設け、このベルト用ド
ラム8に装着されたスチールベルト4(図11には図示
せず)をT字状に3面に配置するようにしている。前記
ベルト用ドラム8を回転する手段として、巻上モータ9
をフレーム(図示せず)上に設置し、モータ軸のプーリ
ー10から駆動軸のプーリー12へベルト11(好まし
くは歯付きベルト)を介して回転力を伝え、2本のドラ
ム駆動軸13Bを1組のベベルギヤ14Bにより駆動
し、3基のベルト用ドラム8を同期して回転させるよう
に構成したものである。
【0040】図11に示す第三の発明の実施例によれ
ば、前記図10に示した第二の発明の実施例と同様の効
果が期待でき、特に走行方向に2面のスチールベルトの
面を合わせることにより、荷の振れの反力に対抗するこ
とができる。第一,第二,第三のいずれの実施例を採用
するかは、巻き上げ,巻き下げ速度、走行,横行速度、
およびこれらの加減速度に応じて選択すれば良い。
【0041】なお、複数のベルト用ドラムの駆動方式に
ついては、上記各実施例記載のものに限定されるもので
はない。例えば、4基のベルト用ドラムの駆動の場合、
図2に示すプーリー10を巻上モータ9のモータ軸に直
列に2個嵌着し、左右のドラム駆動軸13にそれぞれプ
ーリー12を設けベルト11で回転力を伝達するように
すれば、ベベルギヤ14駆動を4ヵ所噛み合わせから2
ヵ所噛み合わせにすることができる。
【0042】上記各実施例は、走行と昇降動作を行う懸
垂型ホイストについて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば、図14に示す横行トロリー36に本発明の
昇降装置を配置し、ガーダー35に搭載し天井クレーン
形式として利用することが可能であり、活用分野が広
い。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、物品を取り扱う各動作に対し荷の振れを防止して
サイクルタイムを短縮するとともに、建屋の天井方向の
スペースを小さくし、かつ、荷の正確な位置決め動作を
可能とするクレーンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るホイストの正面図であ
る。
【図2】図1のA−A矢視平面図である。
【図3】図1のB−B矢視側面図である。
【図4】ドラムのスチールベルト取付部を示す要部斜視
図である。
【図5】図4のC−C矢視断面図である。
【図6】スチールベルトと吊り具ベースとの結合部の一
例を示す断面図である。
【図7】スチールベルトと吊り具ベースとの結合部の他
の例を示す断面図である。
【図8】ドラムに巻き付けたスチールベルトの案内部を
示す側面図である。
【図9】図8のD−D矢視断面図である。
【図10】本発明の他の実施例に係るクレーンのベルト
用ドラムの配置および駆動手段を示す要部平面図であ
る。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係るクレーンの
ベルト用ドラムの配置および駆動手段を示す要部平面図
である。
【図12】従来のホイストの動作説明図である。
【図13】本発明を適用したホイストの動作説明図であ
る。
【図14】昇降動作にコラムを利用した従来の天井クレ
ーンの動作説明図である。
【符号の説明】
1 ホイストフレーム 2 走行車輪 3 走行レール 4 スチールベルト 5 吊り具ベース 8 ベルト用ドラム 8b フランジ 9 巻上モータ 13,13A,13B ドラム駆動軸 14,14A,14B ベベルギヤ 21 ガイドローラ 22 ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城 禎宏 埼玉県川口市本町四丁目13番3号の301

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品を吊り上げて移動させるクレーンに
    おいて、 物品の吊り具または操作手段を具備した昇降体を、ドラ
    ムにより巻き上げ巻き下げる手段として、剛性を有する
    ベルト体を用い、 前記ベルト体および該ベルト体を装着するドラムを2ヵ
    所以上の複数個所に設け、前記ベルト体の向きを90度
    方向の成分を有するように配置したことを特徴とするク
    レーン。
  2. 【請求項2】 物品を吊り上げて移動させるクレーンに
    おいて、 レール上を移動させる手段を備えたフレームと、 このフレーム上の駆動モータから傘歯車手段を含む駆動
    手段を介して互いに90度方向に配設された4基のドラ
    ムと、 これら4基のドラムにそれぞれ上端を止着した4個のス
    チールベルトと、 これら4個のスチールベルトの下端に結合された昇降体
    と、 この昇降体に装備された物品の吊り具または操作手段と
    を備えたことを特徴とするクレーン。
  3. 【請求項3】 物品を吊り上げて移動させるクレーンに
    おいて、 レール上を移動させる手段を備えたフレームと、 このフレーム上の駆動モータから傘歯車手段を含む駆動
    手段を介して円周上互いに120度方向に配設された3
    基のドラムと、 これら3基のドラムにそれぞれ上端を止着した3個のス
    チールベルトと、 これら3個のスチールベルトの下端に結合された昇降体
    と、 この昇降体に装備された物品の吊り具または操作手段と
    を備えたことを特徴とするクレーン。
  4. 【請求項4】 物品を吊り上げて移動させるクレーンに
    おいて、 レール上を移動させる手段を備えたフレームと、 このフレーム上の駆動モータから傘歯車手段を含む駆動
    手段を介して、2基は同一軸心上,1基は前記他の2基
    と直角方向にあるT字状に配設された3基のドラムと、 これら3基のドラムにそれぞれ上端を止着した3個のス
    チールベルトと、 これら3個のスチールベルトの下端に結合された昇降体
    と、 この昇降体に装備された物品の吊り具または操作手段と
    を備えたことを特徴とするクレーン。
  5. 【請求項5】 剛性を有するベルト体に係るスチールベ
    ルトを巻き付けるドラム近くに、フランジを有するガイ
    ドローラと、前記ベルトを案内し該ベルトとの隙間を僅
    少に保つ案内部材とを併設したことを特徴とする請求項
    1ないし4記載のいずれかのクレーン。
  6. 【請求項6】 案内部材は合成樹脂製であることを特徴
    とする請求項5記載のクレーン。
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