JPH06335756A - 連続鋳造法 - Google Patents
連続鋳造法Info
- Publication number
- JPH06335756A JPH06335756A JP12740893A JP12740893A JPH06335756A JP H06335756 A JPH06335756 A JP H06335756A JP 12740893 A JP12740893 A JP 12740893A JP 12740893 A JP12740893 A JP 12740893A JP H06335756 A JPH06335756 A JP H06335756A
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- JP
- Japan
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- slab
- molten steel
- cast slab
- casting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は連鋳機におけるスラブの鋳造に際し
て中心偏析、及び中心偏析に伴う中心割れを防止する鋳
造法を提供する。 【構成】 鋳型内に溶鋼を注入し、鋳型下方から鋳片を
引抜くスラブ用連鋳機において、鋳型下方の鋳片未凝固
域に対応する位置の鋳片長辺側を支持する複数の開閉可
能な鋳片ガイドのうち後方の少なくとも1対以上、或は
全てのガイドを鋳片厚み以上に開いて設置し鋳造するこ
とにより中心偏析、及び中心偏析に伴う中心割れを防止
する。
て中心偏析、及び中心偏析に伴う中心割れを防止する鋳
造法を提供する。 【構成】 鋳型内に溶鋼を注入し、鋳型下方から鋳片を
引抜くスラブ用連鋳機において、鋳型下方の鋳片未凝固
域に対応する位置の鋳片長辺側を支持する複数の開閉可
能な鋳片ガイドのうち後方の少なくとも1対以上、或は
全てのガイドを鋳片厚み以上に開いて設置し鋳造するこ
とにより中心偏析、及び中心偏析に伴う中心割れを防止
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造における鋳造
法、特に矩形断面の鋳片を鋳造する場合の凝固制御法に
関するものである。
法、特に矩形断面の鋳片を鋳造する場合の凝固制御法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の鋼の鋳造技術は生産性の点から高
速鋳造化、鋳片表面品質の点から緩冷却鋳造化へ向かっ
ている。連鋳機は溶鋼を或る目的サイズ、形状に固める
ことを主要機能の一つとしている。従って、連鋳機は溶
鋼外周に凝固殻を形成すると同時に、凝固殻を拘束し形
状を制御する目的のために通常、鋳型、鋳片ガイド、二
次冷却設備で構成されている。
速鋳造化、鋳片表面品質の点から緩冷却鋳造化へ向かっ
ている。連鋳機は溶鋼を或る目的サイズ、形状に固める
ことを主要機能の一つとしている。従って、連鋳機は溶
鋼外周に凝固殻を形成すると同時に、凝固殻を拘束し形
状を制御する目的のために通常、鋳型、鋳片ガイド、二
次冷却設備で構成されている。
【0003】連鋳機において溶鋼を鋳造する場合、溶鋼
は外周より凝固し、鋳片内部の未凝固溶鋼を保持した状
態で引き抜かれることになるが、凝固殻は溶鋼静圧を受
け変形(バルジング)し、バルジング量は鋳片幅、鋳造
速度大、二次冷却帯の鋳片冷却温度(鋳造温度)が高い
場合に大きくなる傾向となる。
は外周より凝固し、鋳片内部の未凝固溶鋼を保持した状
態で引き抜かれることになるが、凝固殻は溶鋼静圧を受
け変形(バルジング)し、バルジング量は鋳片幅、鋳造
速度大、二次冷却帯の鋳片冷却温度(鋳造温度)が高い
場合に大きくなる傾向となる。
【0004】鋳片幅(或は厚み)が狭い場合、凝固殻の
バルジングが鋳片コーナー部分により拘束され、幅中央
部でのバルジングが抑えられるという形状効果がある。
従って、所謂ブルーム、ビレットといわれる鋳片幅が7
00mm以下の鋳片の鋳造の場合、或は鋳片幅が700mm
以上の鋳片を持つスラブの連鋳機においてもスラブの短
辺側(通常200〜350mm厚み)はバルジングは少な
い傾向が見られるため、一般的には鋳型直下に若干の鋳
片ガイドを設置し、それ以降凝固完了点間に鋳片ガイド
を設置しない。
バルジングが鋳片コーナー部分により拘束され、幅中央
部でのバルジングが抑えられるという形状効果がある。
従って、所謂ブルーム、ビレットといわれる鋳片幅が7
00mm以下の鋳片の鋳造の場合、或は鋳片幅が700mm
以上の鋳片を持つスラブの連鋳機においてもスラブの短
辺側(通常200〜350mm厚み)はバルジングは少な
い傾向が見られるため、一般的には鋳型直下に若干の鋳
片ガイドを設置し、それ以降凝固完了点間に鋳片ガイド
を設置しない。
【0005】また、所謂、ブルーム、ビレットの範囲を
超える0.9m以上の幅のスラブ連鋳機の鋳片長辺側に
は鋳片長辺側に発生するバルジングに対しての鋳片形状
を制御するために、鋳片ガイドを鋳型直下から鋳片の凝
固完了までの範囲に設置する。
超える0.9m以上の幅のスラブ連鋳機の鋳片長辺側に
は鋳片長辺側に発生するバルジングに対しての鋳片形状
を制御するために、鋳片ガイドを鋳型直下から鋳片の凝
固完了までの範囲に設置する。
【0006】図1にガイドロール帯で測定されたバルジ
ング量をもとに形状効果についての解析した例を示す。
形状係数(α)は鋳片幅別のロール間バルジング量の実
績から鋳片幅のバルジングに対する影響を評価したもの
である。図1から、形状係数(α)は鋳片幅が1m以上
の場合はほぼ一定値を示すが、鋳片幅が0.6〜0.8
m以下で低下し、バルジングしにくくなる傾向を示すこ
とが分かった。
ング量をもとに形状効果についての解析した例を示す。
形状係数(α)は鋳片幅別のロール間バルジング量の実
績から鋳片幅のバルジングに対する影響を評価したもの
である。図1から、形状係数(α)は鋳片幅が1m以上
の場合はほぼ一定値を示すが、鋳片幅が0.6〜0.8
m以下で低下し、バルジングしにくくなる傾向を示すこ
とが分かった。
【0007】これは、鋳片幅(或は厚み)が狭い場合、
凝固殻のバルジングが鋳片コーナー部分により拘束さ
れ、幅中央部でのバルジングが抑えられることを示して
いると考えられ、1m以上の鋳片幅の場合のバルジング
の制御には鋳片短辺の効果を期待できない。従って、ス
ラブのバルジングの制御には、ブルーム、ビレット、或
はスラブの短辺とは異なる考え方を適用する必要がある
ことを示唆している。
凝固殻のバルジングが鋳片コーナー部分により拘束さ
れ、幅中央部でのバルジングが抑えられることを示して
いると考えられ、1m以上の鋳片幅の場合のバルジング
の制御には鋳片短辺の効果を期待できない。従って、ス
ラブのバルジングの制御には、ブルーム、ビレット、或
はスラブの短辺とは異なる考え方を適用する必要がある
ことを示唆している。
【0008】スラブ用連鋳機の如く鋳型直下より凝固完
了点間に鋳片ガイドを持った連鋳設備で鋳片を鋳造する
場合、特に厚板、鋼管等に供される鋳片の品質面での問
題の一つは中心偏析、中心割れ等の内部欠陥である。こ
の内部欠陥の発生は鋳片のバルジング、鋳型直下より凝
固完了点間の鋳片をサポートするために設置されたガイ
ドロールと密接な関係を持っている。
了点間に鋳片ガイドを持った連鋳設備で鋳片を鋳造する
場合、特に厚板、鋼管等に供される鋳片の品質面での問
題の一つは中心偏析、中心割れ等の内部欠陥である。こ
の内部欠陥の発生は鋳片のバルジング、鋳型直下より凝
固完了点間の鋳片をサポートするために設置されたガイ
ドロールと密接な関係を持っている。
【0009】スラブは、鋳造中、ガイドロール間で溶鋼
静圧により凝固殻が膨らむ(バルジング)現象を起こし
易く、ロールを通過した段階でバルジングし、膨らんだ
凝固殻は次のガイドロールによりロール間隔まで矯正さ
れる(図2参照)。また、凝固殻と鋳片内の溶鋼の界面
では凝固の進行とともにP,Mn等の溶質が濃化する挙
動を示す。
静圧により凝固殻が膨らむ(バルジング)現象を起こし
易く、ロールを通過した段階でバルジングし、膨らんだ
凝固殻は次のガイドロールによりロール間隔まで矯正さ
れる(図2参照)。また、凝固殻と鋳片内の溶鋼の界面
では凝固の進行とともにP,Mn等の溶質が濃化する挙
動を示す。
【0010】今回、問題とする中心偏析、中心割れ等の
内部欠陥は鋳片の凝固末期(凝固先端)にかかる現象に
より顕在化する。凝固殻はロール通過毎にバルジング、
矯正を繰り返すことになるが、この挙動に従って溶鋼、
及び凝固界面の濃化溶鋼は鋳片内で主に鋳造方向前後に
移動する現象を起こすと同時に、凝固殻が成長した段階
で凝固殻がバルジングし、次に凝固殻が矯正された場合
には対向する凝固殻どうしが互いに接触しその結果、鋳
片中心部に濃化溶鋼が封じ込められ、或は、封じ込めら
れた溶鋼が凝固、収縮する過程で凝固界面近傍の濃化溶
鋼を吸引し、中心偏析、中心割れ等の内部欠陥発生原因
となる。図2はこのような濃化溶鋼の封じ込めと、濃化
溶鋼の吸引の状況を示す概念図である。
内部欠陥は鋳片の凝固末期(凝固先端)にかかる現象に
より顕在化する。凝固殻はロール通過毎にバルジング、
矯正を繰り返すことになるが、この挙動に従って溶鋼、
及び凝固界面の濃化溶鋼は鋳片内で主に鋳造方向前後に
移動する現象を起こすと同時に、凝固殻が成長した段階
で凝固殻がバルジングし、次に凝固殻が矯正された場合
には対向する凝固殻どうしが互いに接触しその結果、鋳
片中心部に濃化溶鋼が封じ込められ、或は、封じ込めら
れた溶鋼が凝固、収縮する過程で凝固界面近傍の濃化溶
鋼を吸引し、中心偏析、中心割れ等の内部欠陥発生原因
となる。図2はこのような濃化溶鋼の封じ込めと、濃化
溶鋼の吸引の状況を示す概念図である。
【0011】凝固殻がバルジング、矯正される現象は鋳
込み位置から鋳片が完全に凝固する範囲にわたって発生
し、特に高速鋳造化、緩冷却化により助長される。ま
た、バルジングは溶鋼静圧によって起こることから連鋳
機高さ(鋳型鋳込み位置からパスライン間の距離)が高
い場合、大きくなる。
込み位置から鋳片が完全に凝固する範囲にわたって発生
し、特に高速鋳造化、緩冷却化により助長される。ま
た、バルジングは溶鋼静圧によって起こることから連鋳
機高さ(鋳型鋳込み位置からパスライン間の距離)が高
い場合、大きくなる。
【0012】従来はこれらの現象に対する手段としてガ
イドロールのピッチを短縮し、バルジングを軽微にす
る、或は凝固先端に圧下ロールを設置し濃化溶鋼を封入
しないように圧着する等の手段をとっているが設備的な
対応が必要であると同時に、凝固先端位置が鋳造速度、
溶鋼温度等の操業条件により変動する等の理由により、
常時、充分な効果を得るための制御が難しい等の問題が
残っている。スラブ連鋳機のロール軽圧下に関する従来
例としては、特願昭58−113642号が挙げられ
る。
イドロールのピッチを短縮し、バルジングを軽微にす
る、或は凝固先端に圧下ロールを設置し濃化溶鋼を封入
しないように圧着する等の手段をとっているが設備的な
対応が必要であると同時に、凝固先端位置が鋳造速度、
溶鋼温度等の操業条件により変動する等の理由により、
常時、充分な効果を得るための制御が難しい等の問題が
残っている。スラブ連鋳機のロール軽圧下に関する従来
例としては、特願昭58−113642号が挙げられ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うに凝固完了前にロール間で凝固殻がバルジング後、ロ
ールで矯正される際に凝固過程で凝固界面に濃化した溶
質の凝固殻どうしが圧着され、鋳片中心部に封入され
る、或は封入された溶鋼が凝固収縮する際に、更に近傍
の濃化溶鋼を吸引し、凝固することにより発生する中心
偏析、中心割れ等の内部欠陥を防止することにある。
うに凝固完了前にロール間で凝固殻がバルジング後、ロ
ールで矯正される際に凝固過程で凝固界面に濃化した溶
質の凝固殻どうしが圧着され、鋳片中心部に封入され
る、或は封入された溶鋼が凝固収縮する際に、更に近傍
の濃化溶鋼を吸引し、凝固することにより発生する中心
偏析、中心割れ等の内部欠陥を防止することにある。
【0014】即ち、本発明は、上記問題点を解決するべ
くなされたもので、鋳片ガイド以外の方法で凝固完了点
付近の凝固殻形状を制御し、鋳片欠陥の生じない品質の
鋳片を得ることのできる鋳造制御方法を提供することを
目的とする。
くなされたもので、鋳片ガイド以外の方法で凝固完了点
付近の凝固殻形状を制御し、鋳片欠陥の生じない品質の
鋳片を得ることのできる鋳造制御方法を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の要旨と
するところは、鋳型下方の鋳片未凝固域に対応する位置
の鋳片長辺側を支持する複数の開閉可能な鋳片ガイドの
うち後方の少なくとも1対以上、或は全てのガイドを鋳
片厚み以上に開いて設置し、凝固殻がロールで矯正され
ることを排除することである。
するところは、鋳型下方の鋳片未凝固域に対応する位置
の鋳片長辺側を支持する複数の開閉可能な鋳片ガイドの
うち後方の少なくとも1対以上、或は全てのガイドを鋳
片厚み以上に開いて設置し、凝固殻がロールで矯正され
ることを排除することである。
【0016】以下に本発明の鋳造法の概念図(図3)を
使用し、本発明の詳細を述べる。図3は本発明の連鋳機
の鋳片の断面(厚み方向)図を示す。浸漬ノズル1から
鋳型2に注入された溶鋼は鋳型2、及び通常鋳型の下端
寸法と同一の間隔に設定された鋳片ガイド3,4,5で
凝固殻8を保持、スプレー6で鋳片表面を冷却しながら
凝固を完了させる。
使用し、本発明の詳細を述べる。図3は本発明の連鋳機
の鋳片の断面(厚み方向)図を示す。浸漬ノズル1から
鋳型2に注入された溶鋼は鋳型2、及び通常鋳型の下端
寸法と同一の間隔に設定された鋳片ガイド3,4,5で
凝固殻8を保持、スプレー6で鋳片表面を冷却しながら
凝固を完了させる。
【0017】本発明においては鋳型直下の鋳片ガイド3
は通常鋳型2の下端寸法に同一の間隔で設定されるが、
凝固殻8が凝固殻内の溶鋼7によるバルジングを抑止可
能な厚みに成長した以降、凝固完了点9間は鋳片ガイド
装置4,5を使用せず、凝固殻のみで溶鋼を保持し、凝
固を完了させる。すなわち、図3において、 L0:鋳型有効長さ L1:鋳型、及び鋳片ガイドロールで鋳片を拘束してい
る範囲 L2:鋳片ガイドロールでの鋳片拘束なしに凝固を行っ
ている範囲 となり、L1ではL0と同じ間隔でガイドを設定してお
くが、L2ではガイド間隔を鋳片厚み以上に開いてお
く。
は通常鋳型2の下端寸法に同一の間隔で設定されるが、
凝固殻8が凝固殻内の溶鋼7によるバルジングを抑止可
能な厚みに成長した以降、凝固完了点9間は鋳片ガイド
装置4,5を使用せず、凝固殻のみで溶鋼を保持し、凝
固を完了させる。すなわち、図3において、 L0:鋳型有効長さ L1:鋳型、及び鋳片ガイドロールで鋳片を拘束してい
る範囲 L2:鋳片ガイドロールでの鋳片拘束なしに凝固を行っ
ている範囲 となり、L1ではL0と同じ間隔でガイドを設定してお
くが、L2ではガイド間隔を鋳片厚み以上に開いてお
く。
【0018】鋳造に際して、鋳造サイズ、鋳造速度に応
じて鋳型下端以降の鋳片の形状を制御する鋳片ガイドの
適用範囲を変更し、鋳片の形状を制御する鋳片ガイド帯
以降は二次冷却により鋳片凝固殻強度をあげ、凝固殻の
みで未凝固溶鋼を保持しつつ凝固完了させる。これによ
り凝固完了点付近ではガイドロールなしで鋳片の形状を
制御すると同時に、バルジングした凝固殻の矯正に起因
し発生する、濃化溶鋼の封じ込め、及び封じ込められた
溶鋼の凝固収縮に起因し発生する濃化溶鋼吸引を防止す
る。図4に本発明における溶鋼及び凝固殻の動向を模式
的に示すが、図示したように溶鋼凝固完了点付近では、
ガイドロールによる拘束がないため、図2に示した封じ
込めや溶鋼吸引のような現象が生じない。
じて鋳型下端以降の鋳片の形状を制御する鋳片ガイドの
適用範囲を変更し、鋳片の形状を制御する鋳片ガイド帯
以降は二次冷却により鋳片凝固殻強度をあげ、凝固殻の
みで未凝固溶鋼を保持しつつ凝固完了させる。これによ
り凝固完了点付近ではガイドロールなしで鋳片の形状を
制御すると同時に、バルジングした凝固殻の矯正に起因
し発生する、濃化溶鋼の封じ込め、及び封じ込められた
溶鋼の凝固収縮に起因し発生する濃化溶鋼吸引を防止す
る。図4に本発明における溶鋼及び凝固殻の動向を模式
的に示すが、図示したように溶鋼凝固完了点付近では、
ガイドロールによる拘束がないため、図2に示した封じ
込めや溶鋼吸引のような現象が生じない。
【0019】
【実施例】以上の方法で鋳造を行った場合、バルジング
による鋳片膨張は鋳造速度、鋳型2、及び鋳型下端寸法
と同一の間隔に設定された鋳片ガイド3、及びスプレー
6による鋳片冷却により変化する。図5は連鋳機におけ
るバルジングによる鋳片の変形量の実測例を示す。
による鋳片膨張は鋳造速度、鋳型2、及び鋳型下端寸法
と同一の間隔に設定された鋳片ガイド3、及びスプレー
6による鋳片冷却により変化する。図5は連鋳機におけ
るバルジングによる鋳片の変形量の実測例を示す。
【0020】1)鋳造条件 (1)鋳造サイズ 鋳片幅 :1,600mm 鋳片厚み: 350mm (2)鋳片冷却温度 600,800℃の2水準 (3)鋳造速度 0.3,0.5m/分の2水準 (4)鋳型長さ:100cm 鋳型有効長さ(L0):90cm (5)鋳片ガイド帯長さ:2,000cm 鋳片ガイド帯長さの範囲内で凝固完了点までガイドロー
ルを鋳片より100mm退避して鋳造
ルを鋳片より100mm退避して鋳造
【0021】2)鋳片拘束長さ(L1)とバルジング量 図5に鋳片拘束長さ(L1)とバルジング量の関係を示
す。図中、各点が鋳型下端からの拘束ガイドロール距離
(L1)を示す。この鋳造の場合凝固完了点は凝固シミ
ュレーションにより求めた値を使用した。最大バルジン
グ量67mmを示す鋳造速度0.5m/分、鋳片を表面温
度800℃のケースで説明する。この場合凝固長さは
1,900cmであり、鋳型直下より鋳片ガイドロールな
しで鋳造した場合、67mmのバルジングが発生する。し
かしながら鋳型直下に300cmの鋳片ガイドロール帯を
設置するとバルジング量は67mmから20mmに抑制でき
る。
す。図中、各点が鋳型下端からの拘束ガイドロール距離
(L1)を示す。この鋳造の場合凝固完了点は凝固シミ
ュレーションにより求めた値を使用した。最大バルジン
グ量67mmを示す鋳造速度0.5m/分、鋳片を表面温
度800℃のケースで説明する。この場合凝固長さは
1,900cmであり、鋳型直下より鋳片ガイドロールな
しで鋳造した場合、67mmのバルジングが発生する。し
かしながら鋳型直下に300cmの鋳片ガイドロール帯を
設置するとバルジング量は67mmから20mmに抑制でき
る。
【0022】また、鋳造速度0.5m/分、鋳片を表面
温度600℃の条件下では鋳型以降に200cmの鋳片ガ
イドロールを設置すればバルジング量は20mm以内に抑
制できる。
温度600℃の条件下では鋳型以降に200cmの鋳片ガ
イドロールを設置すればバルジング量は20mm以内に抑
制できる。
【0023】尚、鋳片の過度のバルジングは鋳片の搬
送、圧延形状の確保の点で設備、操業上の対応が必要と
なることから鋳片変形の許容量はそれらの要因を考慮し
て決められるが片側50mm以下が望ましい。以上のこと
から鋳片幅1m以上の鋳片の鋳造においても、鋳片ガイ
ド帯長さ、鋳造速度、二次冷却条件の設定により鋳片ガ
イド帯以降で発生する凝固殻形状(バルジング量)が制
御可能であり、鋳造速度、鋳片冷却温度等の操業条件
の、若干の変動に対しても容易にバルジング量を目的範
囲に制御できる。また、バルジングした凝固殻の矯正に
起因し発生する濃化溶鋼の封じ込め、及び封じ込められ
た溶鋼の凝固収縮に起因し発生する濃化溶鋼吸引を防止
することができる。
送、圧延形状の確保の点で設備、操業上の対応が必要と
なることから鋳片変形の許容量はそれらの要因を考慮し
て決められるが片側50mm以下が望ましい。以上のこと
から鋳片幅1m以上の鋳片の鋳造においても、鋳片ガイ
ド帯長さ、鋳造速度、二次冷却条件の設定により鋳片ガ
イド帯以降で発生する凝固殻形状(バルジング量)が制
御可能であり、鋳造速度、鋳片冷却温度等の操業条件
の、若干の変動に対しても容易にバルジング量を目的範
囲に制御できる。また、バルジングした凝固殻の矯正に
起因し発生する濃化溶鋼の封じ込め、及び封じ込められ
た溶鋼の凝固収縮に起因し発生する濃化溶鋼吸引を防止
することができる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明の鋳造法を行え
ば濃化溶鋼の封じ込めによる中心偏析、中心割れ、バル
ジングによる内部割れを防止し、健全な鋳片の鋳造が可
能となる。
ば濃化溶鋼の封じ込めによる中心偏析、中心割れ、バル
ジングによる内部割れを防止し、健全な鋳片の鋳造が可
能となる。
【図1】従来のスラブ連鋳機におけるガイドロール帯で
測定されたバルジング量をもとに、形状効果について解
析した例を示す。
測定されたバルジング量をもとに、形状効果について解
析した例を示す。
【図2】従来のスラブ連鋳機における、溶鋼の状況を示
す。
す。
【図3】本発明のスラブ連鋳機の鋳片厚み方向断面を示
す。
す。
【図4】本発明のスラブ連鋳機における溶鋼の状況を示
す。
す。
【図5】スラブ連鋳機における拘束長さとバルジングに
よる鋳片の変形量との関係を示す。
よる鋳片の変形量との関係を示す。
1 浸漬ノズル 2 鋳型 3 鋳片ガイド 4 鋳片ガイド 5 鋳片ガイド 6 スプレー 7 溶鋼 8 凝固殻 9 凝固完了点
Claims (1)
- 【請求項1】 鋳型内に溶鋼を注入し、鋳型下方から鋳
片を引抜くスラブの連続鋳造法において、鋳型下方の鋳
片未凝固域に対応する位置の鋳片長辺側を支持する複数
の開閉可能な鋳片ガイドのうち後方の少なくとも1対以
上、或は全てのガイドを鋳片厚み以上に開いて設置し鋳
造することを特徴とする連続鋳造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12740893A JPH06335756A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 連続鋳造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12740893A JPH06335756A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 連続鋳造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06335756A true JPH06335756A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14959244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12740893A Withdrawn JPH06335756A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 連続鋳造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06335756A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110976833A (zh) * | 2019-11-20 | 2020-04-10 | 河钢乐亭钢铁有限公司 | 一种大收缩量钢种热中间包快换冷却装置及快换工艺 |
US11281178B2 (en) | 2019-11-27 | 2022-03-22 | Denso Wave Incorporated | Controlling apparatus for industrial products |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP12740893A patent/JPH06335756A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110976833A (zh) * | 2019-11-20 | 2020-04-10 | 河钢乐亭钢铁有限公司 | 一种大收缩量钢种热中间包快换冷却装置及快换工艺 |
US11281178B2 (en) | 2019-11-27 | 2022-03-22 | Denso Wave Incorporated | Controlling apparatus for industrial products |
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