JPH0633572B2 - ガラス繊維織物の処理剤及び該処理剤で処理されたガラス繊維織物 - Google Patents

ガラス繊維織物の処理剤及び該処理剤で処理されたガラス繊維織物

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JPH0633572B2
JPH0633572B2 JP1040887A JP4088789A JPH0633572B2 JP H0633572 B2 JPH0633572 B2 JP H0633572B2 JP 1040887 A JP1040887 A JP 1040887A JP 4088789 A JP4088789 A JP 4088789A JP H0633572 B2 JPH0633572 B2 JP H0633572B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ガラススリーブ、ガラスクロス、ガラステー
プ等のガラス繊維織物の処理剤及びこの処理剤により処
理されたガラス繊維織物に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 従来、ガラススリーブ、ガラスクロス、ガラステープ等
のガラス繊維織物をシリコーン樹脂で処理したものは、
耐熱性、電気絶縁性が優れ、しかも可撓性を有すること
から、電気絶縁材料として多用されており、このような
用途に使用されるシリコーン樹脂処理剤に関してはすで
に多くの提案がなされている。
しかしながら、これらのシリコーン樹脂処理剤は一般に
多量の有機溶剤を含有するものであるため、それらを硬
化させるに当っては、加熱等の処理を行なって有機溶剤
を揮散させる工程が必要である。このため、有機溶剤に
よる公害、作業環境衛生の悪化、火災の危険性、更に排
気等の設備が必要であるなど、多くの問題がある。ま
た、加熱・硬化時には発泡現象が発生することがあり、
これを防止するためシリコーン樹脂の希釈溶液を数回に
分けて重ね塗りすることが行なわれているが、かかる方
法は作業が煩雑になり、しかも処理に長時間を要し、生
産性の点でも問題がある。
上記の欠点を除くため、無溶媒性のオルガノポリシロキ
サンの提案も近年多くなされている(例えば特公昭51
−37399号公報、特公昭51−46880号公報、
特開昭51−29597号公報等)。これらは一般にビ
ニル基含有オルガノポリシロキサン、オルガノハイドロ
ジエンポリシロキサン及び触媒として白金もしくは白金
系化合物を用いた触媒型処理組成物であり、加熱により
硬化するものである。かかる触媒型処理組成物は、その
各成分を混合して使用に供されるものであるが、混合と
同時にすみやかに硬化反応が進行するため、一般に反応
抑制剤を添加し、可使時間(ポットライフ)を長くする
ことが行なわれている。
しかしながら、ガラス繊維織物の処理工程において、作
業性の点から一般に処理組成物浴に減少した分の組成物
をつぎ足して連続使用することが行なわれているが、こ
の場合、反応抑制剤の使用を少なくして硬化性を速める
と、浴中においてオルガノポリシロキサンの増粘やゲル
化等が生じてトラブルの原因となり、他方、多量の反応
抑制剤を使用して可使時間の延長を図った場合には硬化
反応が著しく遅延し、その硬化には高温で長時間を必要
とする。
また、触媒型処理組成物中の白金触媒は多種の触媒毒に
より敏感に影響を受け易い。即ち、処理組成物中にアミ
ン化合物、メルカプト化合物あるいはリン化合物等が微
量混入しても触媒に影響を与えて、硬化が遅くなった
り、場合によっては全く硬化しないという現象が生じ
る。このため、処理組成物に用いる上記必須成分、更に
染料や顔料等の任意成分の選択、あるいは製造装置、反
応容器、ガラス繊維製品の処理装置の触媒毒による汚染
には細心の注意が必要とされ、また、加熱・硬化が安定
するまで生産の初期には一定時間予備加熱を行なう必要
がある等、生産性、品質の安定性に問題がある。また、
ガラス編組シリコーン電線を白金触媒型の処理組成物で
処理する場合、該処理組成物と電線の下地のシリコーン
ゴムとの相互作用により電気特性が低下する場合があ
る。
ガラス繊維織物を無溶剤の処理剤で処理する方法として
紫外線による硬化方法(例えば特開昭56−59646
号公報)も提案されており、これはアルケニル基含有オ
ルガノポリシロキサンと有機過酸化物とからなる混合物
をガラス繊維織物に含浸又は塗布したのち、紫外線を照
射して硬化させるものであるが、白金触媒による加熱・
硬化機構を使用する方法に比較し、硬化条件は安定して
いるものの、硬化に数分以上の時間を要しており、なお
改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、有機溶剤を必
ずしも使用する必要がなく、また白金触媒を使用しない
で短時間に硬化処理できるガラス繊維織物の処理剤及び
該処理剤で処理されたガラス繊維織物を提供することを
目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、感光性基として機能するビニル官能性基を導入し
たオルガノポリシロキサン、即ち下記一般式(1) 〔式中、R1とR2は同種又は異種の炭素数1〜9の非置
換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数2〜4の二価
炭化水素基又は酸素原子、R4は1〜3個のビニル官能
性基を有する炭素数4〜25の一価の有機基、R5は炭
素数1〜18の一価炭化水素基又は式 (式中R6は炭素数1〜9の非置換又は置換一価炭化水
素基、lは0又は正数)で示される基、aは1.6〜
2.2、bは0.002〜0.5で、1.8≦a+b≦
2.2であり、nは1〜3、mは0〜2で、n+m≦3
であるが、n=1であるときR4は複数のビニル官能性
基を有する〕 で示されるオルガノポリシロキサンを主剤とした場合、
このオルガノポリシロキサンはそれ自体単独で紫外線等
の放射線により極めて短時間に内部から表面まで均一に
硬化し、従って、白金触媒が不要であり、これに伴う不
利がなく、また溶剤を用いなくてもよいこと、更に該オ
ルガノポリシロキサンを主剤とする処理剤により処理さ
れたガラス繊維織物が可撓性、柔軟性、耐熱性、電気絶
縁性に優れていることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
従って、本発明は上記式(1)で示されるオルガノポリ
シロキサンを主剤とするガラス繊維織物の処理剤及び該
処理剤で処理されたガラス繊維織物を提供するものであ
る。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係るガラス繊維織物の処理剤は、上述したよう
に、下記式(1) で示されるオルガノポリシロキサンを主剤とするもので
ある。この場合、かかるオルガノポリシロキサンとして
は、その末端が で封鎖されたものが好適である。
ここで、R1とR2は同種又は異種の炭素数1〜9の非置
換又は置換一価炭化水素基であり、これらの例としては
メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,オクチル
基等のアルキル基、ビニル基,アリル基等のアルケニル
基,フェニル基,トリル基等のアリール基、シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基、フエニルプロピル基等の
アラルキル基、あるいはこれらの炭素原子に結合した水
素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置
換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シア
ノメチル基等が挙げられるが、R1,R2はコスト、柔軟
性、製造容易性の点からその50%以上をメチル基と
し、フェニル基を25%以下とすることが好ましい。
3は炭素数2〜4の二価炭化水素基又は酸素原子であ
り、これらの二価炭化水素基の例としては、エチレン
基,プロピレン基,ブチレン基等が挙げられる。この場
合、R3は二価炭化水素基とした方が酸素原子とするよ
りも耐水性が向上し、好ましい。
4は感光性基として機能する1〜3個のビニル官能性
基を有する炭素数4〜25の一価の有機基であり、これ
らの例としては、有機基中に1〜3個のCH2=CHCOO-,CH
2=C(CH3)COO-,CH2=CHCO-のようなビニル官能性基を含
有するCH2=CHCOOC2H4-,(CH2=CHCOOCH2)3CCH2-,〔CH
2=C(CH3)COOCH23C−CH2−,(CH2
CHCOOCH2)2C(C25)CH2−等が挙げられ
る。
5は炭素数1〜18の一価炭化水素基又は式 で示される基であり、炭素数1〜18の一価炭化水素基
の例としてはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基等のアルキル基、アリル基,プロペニル基,ブテニル
基等が挙げられる。前記式中のR6はR1と同様の非置換
又は置換一価炭化水素基、lは0又は正数であり、該式
で示される基としてはエチルメチルフェニルシリル基、
トリメチルシリル基,ジメチルフェニルシリル基,ビニ
ルジメチルシリル基,ジメチルポリシロキシ基等が挙げ
られる。
また、aは1.6〜2.2、bは0.002〜0.5
で、1.8≦a+b≦2.2となる数であり、nは1〜
3、mは0〜2で、n+m≦3となる数であるが、n=
1であるときにR4は複数のビニル官能性基を有するこ
とが必要である。
なお、上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサン
の25℃における粘度は100〜10,000,000センチスト
ークス(以下、csと略す)であることが好ましい。粘度
が10,000,000csより大きいとガラス繊維織物を含浸又は
塗布する際、その作業性に劣る場合があり、100csよ
り小さいと処理剤から形成される皮膜が脆くなる場合が
ある。
また、上記式(1)で示されるオルガノポリシロキサン
は、例えば対応するクロロシロキサンと活性水酸基を有
するビニル官能性化合物との脱塩化水素反応等によって
得ることができる。ここで、ビニル官能性化合物として
は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,トリメ
チロールプロパンジ(メタ)アクリレート,ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる
が、これは目的とするオルガノポリシロキサンが1つの
けい素原子に複数個のビニル官能性基を有することが好
ましいことから、ペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレートが好ましい。
また、オルガノポリシロキサンの粘度調節のため、上記
式(1)のビニル官能性基の一部をメタノール,エタノ
ール,プロパノール,ブタノール,2−メチル−1−プ
ロパノール,2−メチル−2−プロパノール,2,2−ジ
メチルプロパノール等のアルキルアルコールで置換する
こともでき、更に、オルガノポリシロキサンをトリメチ
ルシラノール,エチルジメチルシラノール,ジフェニル
メチルシラノール,ビニルジメチルシラノール等と反応
させることもできるが、これらの上記置換又は反応は保
存安定性を劣化させる場合があるので、その添加量はビ
ニル官能性化合物と等モル以下とすることが好ましい。
本発明に係るガラス繊維織物の処理剤は、上記(1)式
で示されるオルガノポリシロキサンを主成分とするもの
であり、このオルガノポリシロキサンはそれ自体放射線
により容易に硬化し、また容易に含浸又は塗布を行なう
ことができ、硬化した後の物性も良好なものであるた
め、該処理剤を上記(1)式で示されるオルガノポリシ
ロキサン単独で無溶剤として構成することもできる。こ
の場合、必要に応じ上記(1)式の1種又は2種以上を
使用することができ、更に必要により物性調整のためア
クリル系モノマー、オリゴマーを混合することもでき
る。
また、生産上又は用途の必要に応じ、硬化性、物性等を
改質するため、上記(1)式のオルガノポリシロキサン
に例えば無機質充填剤、更にガラス繊維織物との密着性
をより向上させるための接着助剤、光硬化性を更に向上
させるための光重合開始剤、放射線による硬化を促進す
る有機過酸化物、顔料等を配合することもできる。
なお、無機質充填剤としては煙霧質シリカ、熔融シリ
カ、クレー、タルクあるいはガラス繊維粉等が挙げられ
るが、これらの中でシラン化合物で表面処理した煙霧質
シリカが好ましく、これらを好ましくはオルガノポリシ
ロキサン100重量部に対し1〜100重量部添加配合
することにより硬化物の機械的強度、耐熱性、難燃性等
をさらに改良することができる。
また、接着助剤としてはビニルトリメトキシシラン,ビ
ニルトリエトキシシラン,3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン,N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン,3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン等のカーボファンクショナルシランが挙げ
られ、その配合量はオルガノポリシロキサンに対して
0.2〜2重量部が好ましい。なお、この接着助剤は必
ずしもガラス繊維織物処理剤に配合する必要はなく、処
理対象となるガラス繊維織物にあらかじめ塗布しておい
てもよい。
光重合開始剤としてはベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系、イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエ
ーテル系、アセトフェノンジエチルケタール等のケター
ル系、アセトフェノン系、チオキサントン系等が挙げら
れ、これらを適宜の量、例えばオルガノポリシロキサン
100重量部に対して20重量部以下、好ましくは1〜
5重量部添加することができる。
更に、有機過酸化物としてはメチルエチルケトンパーオ
キサイド等のケトン系有機過酸化物、1,1−ビス(tert−
ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ノン等のパーオキシケタール系有機過酸化物、ジ−tert
−ブチルパーオキサイド等のジアシル系有機過酸化物、
tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等の
エステル系有機過酸化物をはじめとして、従来からラジ
カル反応開始剤として知られている種々の有機過酸化物
を使用することができ、その配合量はオルガノポリシロ
キサン100重量部に対して0.01〜10重量部とす
ることが好ましい。
なお、本発明に係るガラス繊維織物の処理剤は無溶剤で
使用できるものであるが、場合によっては溶剤に溶解、
希釈し、使用し易い濃度、粘度にして使用することもで
きる。溶剤の種類に特に制限はなく、例えばトルエン,
キシレン,ゴム揮発油、ナフサ類等の炭化水素系溶剤、
パークロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン等のハ
ロゲン系溶剤、エステル類、ケトン類、エーテル類、ア
ルコール類等の溶剤が挙げられ、これらの1種を単独で
又は2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明のガラス繊維織物の処理剤は、その硬化後
の硬さがJIS−K−6301「加流ゴム物理試験方
法」に規定するスプリング硬さ試験(A型)で5〜9
5、特に10〜90の値であることが好ましい。この値
が5未満では処理されたガラス繊維織物が柔軟すぎて十
分な特性が得られない場合があり、95を越えるとガラ
ス繊維織物の可撓性が失われる場合がある。
本発明のガラス繊維織物の処理剤を用いてガラス繊維織
物の処理を行なう場合、これをガラス繊維織物に含浸又
は塗布し、次いで紫外線等の放射線により硬化する。
ここで、本発明の処理剤で処理されるガラス繊維織物の
種類に特に制限はなく、例えばガラススリーブ、ガラス
クロス、ガラスロービング、ガラステープ、ガラスマッ
ト、ガラス不織布あるいはガラス編組電線等のガラス繊
維織物が挙げられる。なお、ガラス編組シリコーン電線
を処理しても、該電線中のシリコーンとの相互作用は認
められず、従って電気特性の劣化は生じない。上記ガラ
ス繊維織物にガラス繊維処理剤を含浸又は塗布する方法
に特に制限はなく、常法により行なうことができ、場合
によってはダイス等でしごく等の方法を採用することが
できる。この場合、本発明の処理剤は内部から表面まで
十分に硬化するものであり、従って一回で十分な厚さの
皮膜が得られるが、特に厚い皮膜が必要な場合は、浸漬
又は塗布及び硬化を繰り返して重ね塗りを行なうことが
できる。なお、本発明の処理剤で処理する場合、硬化時
の発泡現象を防止する見地からの重ね塗りを行なう必要
はない。
本発明の処理剤は、放射線で硬化させるものであり、具
体的には放射線として紫外線、遠紫外線、電子線、X
線、γ線等が挙げられ、その中で装置の簡便性、取扱い
の容易性から紫外線が好ましい。紫外線発生装置として
は高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、水銀放電
管等が挙げられ、またその照射量は適宜選定され得る。
上記の放射線による硬化を行なう雰囲気は任意であり、
例えば空気中あるいは不活性ガス中とすることができ
る。
発明の効果 以上説明したように、本発明の(1)式で示されるオル
ガノポリシロキサンを主剤とする処理剤は、紫外線等の
放射線により極めて短時間に容易に硬化し、しかも表面
から内部まで確実に硬化し、表面のタックが無く、処理
後のガラス繊維織物を束ねたりあるいは重ね合わせても
それらが接着するいわゆるブロッキング現象を起こすこ
とがなく、ガラス編組シリコーン電線を処理した場合に
も下地のシリコーンゴムと相互作用を生じないので該電
線の電気特性を劣化させることもない。
これらのことから、本発明の処理剤により生産性良く簡
易な生産設備により低コストで優れた耐熱性電気材料を
得ることができる。
また、本発明の処理剤によって処理されたガラス繊維織
物は可撓性があり、電気特性が良好で表面のタックが無
い優れた耐熱性の電気絶縁材料とすることができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本
発明は下記実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕 平均式が で示される透明なオイル状のオルガノポリシロキサン1
00重量部にベンゾフェノン2重量部を混合した処理剤
を内径3mmのガラススリーブに付着量が3g/mとなる
ように含浸、塗布した。
次いで、光源として80w/cmのオゾン発生石英封体高
圧水銀灯を使用し、光源とガラススリーブとの距離を1
5cmとして、紫外線を15秒間照射し、上記処理剤を硬
化させた。
上記のように処理されたシリコーン被覆ガラススリーブ
はガラススリーブとシリコーンとの密着が良好であり、
表面タックがなくかつ柔軟性に優れているものであっ
た。また、このシリコーン被覆ガラススリーブの常態に
おける絶縁破壊電圧を測定したところ、8.1KVであ
り、良好な電気絶縁性を有することが認められた。
〔実施例2〕 平均式が で示されるオルガノポリシロキサン100重量部にベン
ゾフェノン2重量部を混合した処理剤を内径2mmのガラ
ススリーブに付着量が2.2g/mとなるように含浸、
塗布した。
次いで、実施例1と同じ条件で紫外線を照射して硬化さ
せた。
このシリコーン被覆ガラススリーブは柔軟性に優れ、常
態における絶縁破壊電圧を測定したところ、7.8KV
であり、良好な電気絶縁性を有することが認められた。
〔実施例3〕 実施例1と同一のオルガノポリシロキサン100重量部
にトリメチルクロルシランで処理を施した比表面積約2
00m2/gのヒュームドシリカ粉末10重量部とベンゾ
フェノン2重量部を混合して処理剤を調整し、これを厚
さ2mmのガラスクロスに付着量が1.8g/mとなるよ
うに含浸、塗布した。次いで、実施例1と同じ条件で紫
外線を照射して硬化した。
このシリコーン被覆ガラスクロスは、表面タックが無
く、可撓性、柔軟性を有するものであった。また、この
シリコーン被覆ガラスクロスの常態における絶縁破壊電
圧を測定したところ、7.2KVであり、良好な電気絶
縁性を有することが認められた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 〔式中、R1とR2は同種又は異種の炭素数1〜9の非置
    換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数2〜4の二価
    炭化水素基又は酸素原子、R4は1〜3個のビニル官能
    性基を有する炭素数4〜25の一価の有機基、R5は炭
    素数1〜18の一価炭化水素基又は式 (式中R6は炭素数1〜9の非置換又は置換一価炭化水
    素基、lは0又は正数)で示される基、aは1.6〜
    2.2、bは0.002〜0.5で、1.8≦a+b≦
    2.2であり、nは1〜3、mは0〜2で、n+m≦3
    であるが、n=1であるときR4は複数のビニル官能性
    基を有する〕 で示されるオルガノポリシロキサンを主剤とすることを
    特徴とするガラス繊維織物の処理剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載のガラス繊維織物の処理剤で
    処理されたガラス繊維織物。
JP1040887A 1989-02-21 1989-02-21 ガラス繊維織物の処理剤及び該処理剤で処理されたガラス繊維織物 Expired - Lifetime JPH0633572B2 (ja)

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