JPH0827381A - 紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物Info
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- JPH0827381A JPH0827381A JP6189891A JP18989194A JPH0827381A JP H0827381 A JPH0827381 A JP H0827381A JP 6189891 A JP6189891 A JP 6189891A JP 18989194 A JP18989194 A JP 18989194A JP H0827381 A JPH0827381 A JP H0827381A
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- organopolysiloxane
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- G02B6/4401—Optical cables
- G02B6/4429—Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
- G02B6/44382—Means specially adapted for strengthening or protecting the cables the means comprising hydrogen absorbing materials
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- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A) ケイ素原子に結合したビニル基、並び
にアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる少
なくとも1方の基を含有する、オルガノポリシロキサン
あるいはオルガノポリシロキサン混合物 (B) 遷移金属化合物、及び (C) 光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型オルガノポ
リシロキサン組成物。 【効果】 この組成物は紫外線の照射により容易に短時
間で硬化し、得られた硬化物は、水素の吸収能力を有す
る。従って、光ファイバの被覆材及び光ファイバケーブ
ルの充填材として有用である。
にアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる少
なくとも1方の基を含有する、オルガノポリシロキサン
あるいはオルガノポリシロキサン混合物 (B) 遷移金属化合物、及び (C) 光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型オルガノポ
リシロキサン組成物。 【効果】 この組成物は紫外線の照射により容易に短時
間で硬化し、得られた硬化物は、水素の吸収能力を有す
る。従って、光ファイバの被覆材及び光ファイバケーブ
ルの充填材として有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバの被覆材及
び光ファイバケーブルの充填材として有用な水素吸収性
の硬化物を与える紫外線硬化型オルガノポリシロキサン
組成物及び該組成物を使用する硬化物の製造方法に関す
る。
び光ファイバケーブルの充填材として有用な水素吸収性
の硬化物を与える紫外線硬化型オルガノポリシロキサン
組成物及び該組成物を使用する硬化物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光通信用ガラスファイバは、引張や曲げ
に対する機械的強度を向上させ、外力や温度変化に伴う
マイクロベンディングによる伝送損失を低減するため
に、数層の被覆材により被覆されている。また、被覆材
により被覆されたガラスファイバ(心線)を集合してケ
ーブル化する場合にも機械的強度の向上、伝送損失の低
減のため、充填材が用いられている。
に対する機械的強度を向上させ、外力や温度変化に伴う
マイクロベンディングによる伝送損失を低減するため
に、数層の被覆材により被覆されている。また、被覆材
により被覆されたガラスファイバ(心線)を集合してケ
ーブル化する場合にも機械的強度の向上、伝送損失の低
減のため、充填材が用いられている。
【0003】しかし、近年、ケーブルの製造工程におい
て水素が発生したり、ケーブルの付設環境条件によって
は長期の経時変化により水素が発生する場合があり、こ
の水素によって、ガラスファイバの伝送損失が増大する
ことが明らかとなった。この対策として、水素がケーブ
ル内のファイバと接触する前に該水素を捕獲するための
被覆材及び充填材が種々提案されている。例えば、特開
平4-270147号公報及び特開平5-93088 号公報には、水素
を吸収させるための充填材として、アルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサンとパラジウム化合物などの
遷移金属化合物を含有する組成物が開示されている。該
組成物の水素の吸収は、遷移金属化合物の触媒作用によ
りオルガノポリシロキサン中のアルケニル基に水素が付
加することにより起こるものであり、吸着のような可逆
的なものではないので、該組成物を使用する方法はきわ
めて有効である。
て水素が発生したり、ケーブルの付設環境条件によって
は長期の経時変化により水素が発生する場合があり、こ
の水素によって、ガラスファイバの伝送損失が増大する
ことが明らかとなった。この対策として、水素がケーブ
ル内のファイバと接触する前に該水素を捕獲するための
被覆材及び充填材が種々提案されている。例えば、特開
平4-270147号公報及び特開平5-93088 号公報には、水素
を吸収させるための充填材として、アルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサンとパラジウム化合物などの
遷移金属化合物を含有する組成物が開示されている。該
組成物の水素の吸収は、遷移金属化合物の触媒作用によ
りオルガノポリシロキサン中のアルケニル基に水素が付
加することにより起こるものであり、吸着のような可逆
的なものではないので、該組成物を使用する方法はきわ
めて有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の組成
物は、ケーブル中への充填を容易にするという観点から
流動性のオルガノポリシロキサンを主体としており、ま
た、硬化するものではないので充填後に流出したり、変
形が生じるという欠点がある。
物は、ケーブル中への充填を容易にするという観点から
流動性のオルガノポリシロキサンを主体としており、ま
た、硬化するものではないので充填後に流出したり、変
形が生じるという欠点がある。
【0005】従って、本発明の課題は、容易に硬化し、
水素の吸収が可能な硬化物を与え、硬化性組成物及び該
組成物を使用する硬化物の製造方法を提供することにあ
る。
水素の吸収が可能な硬化物を与え、硬化性組成物及び該
組成物を使用する硬化物の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、(A) ケイ素原子に結合するビニル基、並
びにアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる
少なくとも一方の基を含有する、オルガノポリシロキサ
ンあるいはオルガノポリシロキサン混合物、(B) 遷移金
属化合物、及び(C) 光重合開始剤を含有する、紫外線硬
化型オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
に、本発明は、(A) ケイ素原子に結合するビニル基、並
びにアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる
少なくとも一方の基を含有する、オルガノポリシロキサ
ンあるいはオルガノポリシロキサン混合物、(B) 遷移金
属化合物、及び(C) 光重合開始剤を含有する、紫外線硬
化型オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
【0007】また、本発明は、上記の組成物を硬化する
ことからなる硬化物の製造方法を提供する。
ことからなる硬化物の製造方法を提供する。
【0008】(A) 成分 (A) 成分のオルガノポリシロキサンあるいはオルガノポ
リシロキサン混合物は、ケイ素原子に結合するビニル
基、並びにアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選
ばれる少なくとも一方の基(以下、(メタ)アクリロキ
シ基という。)を含有する。(メタ)アクリロキシ基
は、適当な2価の有機基、例えば、メチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基等の炭素原子数1〜3のアルキレン
基を介してケイ素原子に結合される。
リシロキサン混合物は、ケイ素原子に結合するビニル
基、並びにアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選
ばれる少なくとも一方の基(以下、(メタ)アクリロキ
シ基という。)を含有する。(メタ)アクリロキシ基
は、適当な2価の有機基、例えば、メチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基等の炭素原子数1〜3のアルキレン
基を介してケイ素原子に結合される。
【0009】(A) 成分に含まれるケイ素原子に結合する
するビニル基の割合は、特に制限はないが、組成物10
0g当り、通常、0.2ミリモル以上である。
するビニル基の割合は、特に制限はないが、組成物10
0g当り、通常、0.2ミリモル以上である。
【0010】また、(A) 成分のオルガノポリシロキサン
は、ビニル基及び(メタ)アクリロキシ基以外に、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基等の基を含有するこ
とができる。
は、ビニル基及び(メタ)アクリロキシ基以外に、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基等の基を含有するこ
とができる。
【0011】(A) 成分のオルガノポリシロキサンは、直
鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれの構造でもよく、ま
た、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用可能で
ある。
鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれの構造でもよく、ま
た、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用可能で
ある。
【0012】(A) 成分のオルガノポリシロキサンは、取
扱い易さを考慮して流動性を有するものが好ましく、通
常、粘度1000〜10000cPのものを使用する。
扱い易さを考慮して流動性を有するものが好ましく、通
常、粘度1000〜10000cPのものを使用する。
【0013】(A) 成分はケイ素原子に結合したビニル基
と(メタ)アクリロキシ基との両方を含有する必要があ
るが、これら2種の基は同一分子に含まれていてもよい
し、別々の分子に含まれていてもよい。即ち、(A) 成分
としては、1分子中にケイ素原子に結合するビニル基及
び(メタ)アクリロキシ基の両方の基を含有するオルガ
ノポリシロキサンの他に、1分子中にケイ素原子に結合
するビニル基を含有し、(メタ)アクリロキシ基を含有
しないオルガノポリシロキサンと1分子中に(メタ)ア
クリロキシ基を含有し、ケイ素原子に結合するビニル基
を含有しないオルガノポリシロキサンとの混合物を使用
してもよい。また、前記両方の基を含有するオルガノポ
リシロキサンと、ビニル基又は(メタ)アクリロキシ基
のいずれか一方を含有するオルガノポリシロキサンの少
なくとも1種との混合物を使用してもよい。
と(メタ)アクリロキシ基との両方を含有する必要があ
るが、これら2種の基は同一分子に含まれていてもよい
し、別々の分子に含まれていてもよい。即ち、(A) 成分
としては、1分子中にケイ素原子に結合するビニル基及
び(メタ)アクリロキシ基の両方の基を含有するオルガ
ノポリシロキサンの他に、1分子中にケイ素原子に結合
するビニル基を含有し、(メタ)アクリロキシ基を含有
しないオルガノポリシロキサンと1分子中に(メタ)ア
クリロキシ基を含有し、ケイ素原子に結合するビニル基
を含有しないオルガノポリシロキサンとの混合物を使用
してもよい。また、前記両方の基を含有するオルガノポ
リシロキサンと、ビニル基又は(メタ)アクリロキシ基
のいずれか一方を含有するオルガノポリシロキサンの少
なくとも1種との混合物を使用してもよい。
【0014】1分子中にケイ素原子に結合するビニル基
及び(メタ)アクリロキシ基の両方の基を含有するオル
ガノポリシロキサンとしては、具体的には、
及び(メタ)アクリロキシ基の両方の基を含有するオル
ガノポリシロキサンとしては、具体的には、
【化1】 (式中、複数のR1 は同一でも異なっていてもよく、−
H又は−CH3 であり、a,c,d及びfは、それぞれ
1以上の整数であり、b及びeはそれぞれ0以上の整数
である。)等が例示される。
H又は−CH3 であり、a,c,d及びfは、それぞれ
1以上の整数であり、b及びeはそれぞれ0以上の整数
である。)等が例示される。
【0015】また、1分子中にケイ素原子に結合するビ
ニル基を含有し、(メタ)アクリロキシ基を含有しない
オルガノポリシロキサンとしては、具体的には、
ニル基を含有し、(メタ)アクリロキシ基を含有しない
オルガノポリシロキサンとしては、具体的には、
【化2】 (式中、gは1以上の整数であり、hは0以上の整数で
あり、iは1以上の整数であり、jは3以上の整数であ
る。)等が例示される。
あり、iは1以上の整数であり、jは3以上の整数であ
る。)等が例示される。
【0016】更に、1分子中に(メタ)アクリロキシ基
を含有し、ケイ素原子に結合するビニル基を含有しない
オルガノポリシロキサンとしては、具体的には、
を含有し、ケイ素原子に結合するビニル基を含有しない
オルガノポリシロキサンとしては、具体的には、
【化3】 (式中、複数のR1 は同一でも異なっていてもよく、前
記のとおりであり、k,p,m及びnは、それぞれ1以
上の整数である。)等が例示される。
記のとおりであり、k,p,m及びnは、それぞれ1以
上の整数である。)等が例示される。
【0017】(B) 成分 (B) 成分の遷移金属化合物は、(A) 成分のビニル基への
水素の付加反応触媒として作用する。該遷移金属化合物
としては、遷移金属の無機又は有機錯体、有機塩等が挙
げられ、具体的には、例えば、塩化パラジウム;塩化白
金酸;酢酸パラジウム;パラジウム、白金又はロジウム
のアセチルアセトナト錯体;二量体アリルパラジウムク
ロライド〔(PdCl(C3 H5 ))2 〕;テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム;ビス−(クロ
ロジカルボニル)−ロジウム;ビス(ジベンジル−イン
デンアセトン)パラジウム等が挙げられる。遷移金属化
合物の中で好ましいものは、パラジウム化合物、白金化
合物及びロジウム化合物である。
水素の付加反応触媒として作用する。該遷移金属化合物
としては、遷移金属の無機又は有機錯体、有機塩等が挙
げられ、具体的には、例えば、塩化パラジウム;塩化白
金酸;酢酸パラジウム;パラジウム、白金又はロジウム
のアセチルアセトナト錯体;二量体アリルパラジウムク
ロライド〔(PdCl(C3 H5 ))2 〕;テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム;ビス−(クロ
ロジカルボニル)−ロジウム;ビス(ジベンジル−イン
デンアセトン)パラジウム等が挙げられる。遷移金属化
合物の中で好ましいものは、パラジウム化合物、白金化
合物及びロジウム化合物である。
【0018】また、(B) 成分を添加する場合、(A) 成分
と均一に混合するために、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン、クロロホルム、メチレンクロライド、四塩
化炭素、トルエン、キシレン等の溶剤に溶解した状態で
添加してもよい。
と均一に混合するために、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン、クロロホルム、メチレンクロライド、四塩
化炭素、トルエン、キシレン等の溶剤に溶解した状態で
添加してもよい。
【0019】(B) 成分の配合割合は、本発明の組成物全
量中、通常1〜5000ppmの範囲であり、好ましく
は10〜1000ppmの範囲である。
量中、通常1〜5000ppmの範囲であり、好ましく
は10〜1000ppmの範囲である。
【0020】(C) 成分 (C) 成分の光重合開始剤は、前記(A) 成分の(メタ)ア
クリロキシ基の紫外線照射による架橋重合を促進させる
ための触媒である。
クリロキシ基の紫外線照射による架橋重合を促進させる
ための触媒である。
【0021】(C) 成分の光重合開始剤としては、例え
ば、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル
−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタノン等が挙げられる。
ば、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル
−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタノン等が挙げられる。
【0022】(C) 成分の配合割合は、前記(A) 成分と
(B) 成分との合計量に対して0.1〜10重量%の範囲
であり、好ましくは1〜5重量%の範囲である。
(B) 成分との合計量に対して0.1〜10重量%の範囲
であり、好ましくは1〜5重量%の範囲である。
【0023】その他の添加剤 本発明の組成物は、(メタ)アクリロキシ基含有モノマ
ーを含有していてもよい。かかるモノマーとしては、具
体的には、
ーを含有していてもよい。かかるモノマーとしては、具
体的には、
【化4】 (式中、複数のR1 は同一でも異なってもよく、前記の
とおりである。)等が例示される。このモノマーの含有
割合は、0〜50重量%である。
とおりである。)等が例示される。このモノマーの含有
割合は、0〜50重量%である。
【0024】また、本発明の組成物は、本発明の効果が
損なわれない限りにおいて、上述した(A) 〜(C) 成分以
外に、例えば、フュームドシリカ、炭酸亜鉛、酸化チタ
ン等の無機質充填剤;顔料等を配合することができる。
損なわれない限りにおいて、上述した(A) 〜(C) 成分以
外に、例えば、フュームドシリカ、炭酸亜鉛、酸化チタ
ン等の無機質充填剤;顔料等を配合することができる。
【0025】組成物 本発明の組成物は、上述した各成分を均一に混合するこ
とにより紫外線硬化型組成物として得られる。この組成
物は、紫外線を照射することにより容易に短時間で硬化
する。従って、本発明の組成物を光ファイバの被覆材及
び光ファイバケーブルの充填材として使用した場合、流
出したり変形することがない。また、前記硬化は、紫外
線照射によって分解した(C) 成分の光重合開始剤により
(A) 成分の(メタ)アクリロキシ基が架橋重合すること
により進行するものであり、(A) 成分のケイ素原子に結
合するビニル基はほとんどそのような架橋重合を生じな
いので該ビニル基は得られる硬化物中に残存する。その
ため、該ビニル基に(B) 成分の遷移金属化合物の触媒作
用により水素が付加されるので、前記硬化物は水素を吸
収することが可能である。従って、本発明の組成物を光
ファイバの被覆材及び光ファイバケーブルの充填材とし
て使用した場合、光ファイバに接触する前に水素を捕獲
することができるので、きわめて有用である。
とにより紫外線硬化型組成物として得られる。この組成
物は、紫外線を照射することにより容易に短時間で硬化
する。従って、本発明の組成物を光ファイバの被覆材及
び光ファイバケーブルの充填材として使用した場合、流
出したり変形することがない。また、前記硬化は、紫外
線照射によって分解した(C) 成分の光重合開始剤により
(A) 成分の(メタ)アクリロキシ基が架橋重合すること
により進行するものであり、(A) 成分のケイ素原子に結
合するビニル基はほとんどそのような架橋重合を生じな
いので該ビニル基は得られる硬化物中に残存する。その
ため、該ビニル基に(B) 成分の遷移金属化合物の触媒作
用により水素が付加されるので、前記硬化物は水素を吸
収することが可能である。従って、本発明の組成物を光
ファイバの被覆材及び光ファイバケーブルの充填材とし
て使用した場合、光ファイバに接触する前に水素を捕獲
することができるので、きわめて有用である。
【0026】実施例1 組成物の調製 下記式(a) :
【化5】 で表されるオルガノポリシロキサン100重量部に、酢
酸パラジウムのアセトン溶液(0.5重量%濃度)6重
量部を攪拌しながら添加して混合した。次に、得られた
混合物に、光を遮断した状態で下記式(b) :
酸パラジウムのアセトン溶液(0.5重量%濃度)6重
量部を攪拌しながら添加して混合した。次に、得られた
混合物に、光を遮断した状態で下記式(b) :
【化6】 で表される光重合開始剤3重量部を添加して、約30分
間攪拌した後、攪拌しながら減圧下(5mmHg以下)で4
時間かけて溶媒を除去した。このようにして組成物を
調製した。得られた組成物を下記の方法で硬化させ
た。
間攪拌した後、攪拌しながら減圧下(5mmHg以下)で4
時間かけて溶媒を除去した。このようにして組成物を
調製した。得られた組成物を下記の方法で硬化させ
た。
【0027】硬化 組成物の硬化には、ベルトラインから上方に10cm離
れたことろに80W/cmの高圧水銀灯2個が設置された
ベルトコンベア式紫外線照射装置を用いた。上記組成物
を、深さ0.5mmの金型に流し込んだ後、得られた成
形物を前記ベルトコンベアに置き、該ベルトラインの速
度を5m/分として紫外線を照射して硬化させた。
れたことろに80W/cmの高圧水銀灯2個が設置された
ベルトコンベア式紫外線照射装置を用いた。上記組成物
を、深さ0.5mmの金型に流し込んだ後、得られた成
形物を前記ベルトコンベアに置き、該ベルトラインの速
度を5m/分として紫外線を照射して硬化させた。
【0028】得られた硬化物の硬さをJIS K 63
01に準拠して測定した。その結果を表1に示す。
01に準拠して測定した。その結果を表1に示す。
【0029】また、得られた硬化物1g当たりのビニル
基含有量(モル)を表1に示す。
基含有量(モル)を表1に示す。
【0030】更に、得られた硬化物の水素吸収能力を下
記の方法で測定した。水素吸収能力の測定 測定用容器として、圧力計が設置され、水素供給バブル
と、真空ポンプに接続され、減圧するためのバブルとが
設置された容積が約200mlのものを使用した。前記容
器に、上記の硬化物を細かく切断して入れた後、該容器
内を約4時間かけて真空(5mmHg)にした。次いで、該
容器内に水素を圧力計が 750mmHgを示すまで供給し、4
8時間後の圧力を測定した。表1に、硬化物の重量、容
器体積、容器の自由体積V、水素を供給した直後の初期
圧力P0 、48時間後の容器内の圧力P、吸収した水素
量A′(モル)及び水素の理論吸収量A(モル)を示
す。
記の方法で測定した。水素吸収能力の測定 測定用容器として、圧力計が設置され、水素供給バブル
と、真空ポンプに接続され、減圧するためのバブルとが
設置された容積が約200mlのものを使用した。前記容
器に、上記の硬化物を細かく切断して入れた後、該容器
内を約4時間かけて真空(5mmHg)にした。次いで、該
容器内に水素を圧力計が 750mmHgを示すまで供給し、4
8時間後の圧力を測定した。表1に、硬化物の重量、容
器体積、容器の自由体積V、水素を供給した直後の初期
圧力P0 、48時間後の容器内の圧力P、吸収した水素
量A′(モル)及び水素の理論吸収量A(モル)を示
す。
【0031】尚、吸収した水素量A′は、下記式により
求めた。 R:気体定数 0.08205 atm ・l/モル・°K
求めた。 R:気体定数 0.08205 atm ・l/モル・°K
【0032】実施例2 組成物の調製 下記式(c) :
【化7】 で表されるオルガノポリシロキサン30重量部、下記式
(d) :
(d) :
【化8】 で表されるオルガノポリシロキサン63重量部及び下記
式(e) :
式(e) :
【化9】 で表されるオルガノポリシロキサン7重量部に、酢酸パ
ラジウムのアセトン溶液(0.5重量%濃度)6重量部
を攪拌しながら添加して混合した。次に、得られた混合
物に、光を遮断した状態で上記式(b) で表される光重合
開始剤3重量部を添加して、約30分間攪拌した後、攪
拌しながら減圧下(5mmHg以下)で4時間かけて溶媒を
除去した。このようにして組成物を調製した。得られ
た組成物を実施例1と同様の方法で硬化させた。
ラジウムのアセトン溶液(0.5重量%濃度)6重量部
を攪拌しながら添加して混合した。次に、得られた混合
物に、光を遮断した状態で上記式(b) で表される光重合
開始剤3重量部を添加して、約30分間攪拌した後、攪
拌しながら減圧下(5mmHg以下)で4時間かけて溶媒を
除去した。このようにして組成物を調製した。得られ
た組成物を実施例1と同様の方法で硬化させた。
【0033】得られた硬化物の硬さを実施例1と同様の
方法で測定した。その結果を表1に示す。また、得られ
た硬化物1g当たりのビニル基含有量を表1に示す。
方法で測定した。その結果を表1に示す。また、得られ
た硬化物1g当たりのビニル基含有量を表1に示す。
【0034】更に、得られた硬化物について、実施例1
と同様にして水素吸収能力を測定した。その結果を表1
に示す。
と同様にして水素吸収能力を測定した。その結果を表1
に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の組成物は紫外線の照射により容
易に短時間で硬化し、得られた硬化物は、水素の吸収能
力を有する。従って、光ファイバの被覆材及び光ファイ
バケーブルの充填材として有用である。
易に短時間で硬化し、得られた硬化物は、水素の吸収能
力を有する。従って、光ファイバの被覆材及び光ファイ
バケーブルの充填材として有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、 (A)ケイ素原子に結合したビニル基と、アクリロキシ
基及びメタクリロキシ基から選ばれる少なくとも一方の
基とを有するオルガノポリシロキサン、またはケイ素原
子に結合したビニル基を有するオルガノポリシロキサン
と、アクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる
少なくとも一方の基を有するオルガノポリシロキサンと
の混合物 (B)遷移金属化合物、及び (C)光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型オルガノ
ポリシロキサン組成物を提供する。
に、本発明は、 (A)ケイ素原子に結合したビニル基と、アクリロキシ
基及びメタクリロキシ基から選ばれる少なくとも一方の
基とを有するオルガノポリシロキサン、またはケイ素原
子に結合したビニル基を有するオルガノポリシロキサン
と、アクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる
少なくとも一方の基を有するオルガノポリシロキサンと
の混合物 (B)遷移金属化合物、及び (C)光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型オルガノ
ポリシロキサン組成物を提供する。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A) ケイ素原子に結合するビニル基、並
びにアクリロキシ基及びメタクリロキシ基から選ばれる
少なくとも1方の基を含有する、オルガノポリシロキサ
ンあるいはオルガノポリシロキサン混合物 (B) 遷移金属化合物、及び (C) 光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型オルガノポ
リシロキサン組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を硬化すること
からなる硬化物の製造方法。
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-
1994
- 1994-07-20 JP JP18989194A patent/JP3149318B2/ja not_active Expired - Fee Related
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