JPH06335526A - 固形透析薬剤の溶解装置 - Google Patents

固形透析薬剤の溶解装置

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JPH06335526A
JPH06335526A JP5127214A JP12721493A JPH06335526A JP H06335526 A JPH06335526 A JP H06335526A JP 5127214 A JP5127214 A JP 5127214A JP 12721493 A JP12721493 A JP 12721493A JP H06335526 A JPH06335526 A JP H06335526A
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dissolving
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自動的かつ衛生的でしかも省力化された状態
で、所定濃度の透析液を作成することができる固形透析
薬剤の溶解装置を提供する。 【構成】 2種の固形透析薬剤をそれぞれ定量封入した
容器10,12を、ターンテーブル14上において、半
径方向に所定距離離間する同心円上に一対づつ対応させ
て配置し、これを順次同心軸の回転方向に移送する。前
記一対の容器に対し、所定位置P1 において、容器接続
手段28,30を液密に接続して溶解タンク32,34
と所要の流路手段36,38を介して希釈水ないし溶解
液の循環系を構成する。前記流路手段の一部もしくは溶
解タンクより希釈水の定量給水を行い、これを前記循環
系に設けたポンプ装置40,42の作用により前記容器
10,12に循環供給して前記溶解タンク内に所定濃度
の固形透析薬剤の溶解液を貯留する。次いで、固形透析
薬剤が消費された空の容器を空容器取出し手段90によ
り取出し、これら空容器の処理を簡単かつ容易に達成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血液透析に使用する
ための固形透析薬剤から所定濃度の透析液を自動的に調
製し得る装置に係り、特に固形の透析薬剤を衛生的にし
かもより省力化して溶解処理を行うと共に、前記薬剤を
封入していた容器すなわち空容器の処理を円滑に行うこ
とができる固形透析薬剤の溶解装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】今日、透析液調整用薬剤は、濃厚液また
は一部粉状もしくは顆粒状の固形剤として市販されてお
り、これらを適宜希釈水に溶解して濃度調整を行い透析
液として使用される。
【0003】この種の透析液としては、重炭酸塩系と酢
酸系とが使用されている。以下、重炭酸塩系について説
明する。重炭酸塩系透析液では、保存安定性の点から重
炭酸ナトリウムを含んだ薬剤(以下、A剤という。)
と、重炭酸ナトリウムを含まない薬剤(以下、B剤とい
う。)に分けて移送、保管される。なお、透析薬剤を固
形化することは、重炭酸塩系のB剤で特によく行われて
いる。
【0004】また、固形の透析薬剤から透析液を調製す
る場合、通常まず薬剤を水に溶解混合して濃厚液とし、
この濃厚液を透析液調整装置に供給してさらに水を混合
して透析液の調整を行ったり、また直接透析液として溶
解したりする。
【0005】しかるに、複数個の透析器に透析液を供給
する透析液調整装置において、固形の透析薬剤を水に溶
解混合する方法としては、従来より、同時に1回の透析
を行う毎に必要とする濃厚液を作るのに必要な水量を所
定のタンクに貯留し、複数個の固形透析薬剤の入った容
器(透明袋に入ったものが多い)を人手によって開封
し、次いで前記薬剤をタンクに投入し、そしてタンク内
に設けた攪拌器(攪拌翼)等により機械的攪拌を行って
溶解混合するのが一般的である。
【0006】通常、このような溶解混合作業は、クリー
ンルーム等の清浄な雰囲気中で行われることはなく、従
って空気中の細菌や塵埃と透析薬剤および溶解後の濃厚
液とが接触する機会が多く、また透析薬剤の入った容器
の開封や投入作業等で人手が触れる機会が多いため、衛
生的な面において問題がある。また、溶解混合後の濃厚
液を長時間放置したり、あるいは透析に使用する前日に
溶解混合して放置しておくことは、衛生面のみならず濃
厚液の濃度変化の可能性があるため、望ましくない。特
に、重炭酸ナトリウム濃厚液は、安定性が低く、保存が
きかないため、透析時に溶解して使用する必要がある。
このため、前記溶解混合作業は、透析開始前の多忙な時
間帯に行わなければならず、透析に従事する者にとっ
て、大きな負担となっている。さらに、透析終了後にお
いても、余剰の濃厚液の廃棄、タンク内の洗浄等多くの
作業を必要とする。
【0007】このような観点から、従来において、重炭
酸ナトリウムを連続的にかつ自動的に溶解し、人手を要
しない省力化された重炭酸ナトリウム連続溶解装置が提
案されている(特公平1−55893号公報)。この連
続溶解装置は、粉体フィーダ等の粉体供給手段により重
炭酸ナトリウムを、また給水手段により水を、それぞれ
攪拌タンクに供給し、攪拌後の濃度に応じて粉体供給手
段または給水手段を制御して、重炭酸ナトリウムまたは
水を分注することにより、重炭酸ナトリウム濃厚液を得
るよう構成したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に提
案された前記重炭酸ナトリウム連続溶解装置において
も、例えば1回の透析に必要な重炭酸ナトリウムの入っ
た容器を開封し、次いで粉体供給手段に連通するホッパ
等の貯蔵容器へ投入する作業を必要とする。この場合
に、重炭酸ナトリウムおよび貯蔵容器は長時間空気と接
触していることから、衛生的な面において難点がある。
また、この場合における粉体供給手段等に対する洗浄、
消毒処理に関しての自動化もしくは省力化についても、
何等提案されていない。
【0009】また、このような固形透析薬剤の使用量
は、例えば重炭酸塩系の場合、平均で患者一人(透析時
間5Hr.)当り、重炭酸ナトリウムを含有する固形透
析薬剤(A剤)が323g(約0.4リットル:見掛け
比重は固形透析薬剤の粉末もしくは顆粒状態によって異
なる)となり、重炭酸ナトリウムを含有しない固形透析
薬剤(B剤)が1270g(約1.6リットル)とな
る。
【0010】この固形透析薬剤の容器の単位体積を決め
るに当っては、その使用形態を考慮する必要がある。こ
の薬剤は、一旦溶解すると、細菌の繁殖等のために保存
が効かない。このため、単身用装置では、患者一人分づ
つ溶解する必要があり、透析時間のバラツキを考慮し
て、少なくとも患者一人当りの平均使用量の2倍分の薬
剤を充填できる容器である必要がある。
【0011】一方、多人数用透析液供給装置では、例え
ば20個の患者監視装置に、同時に透析液を供給しなけ
ればならない。このため、単身用や各種の多人数用装置
に適応した容積の容器を用意すると、容器の種類が増
え、病院でのそれら容器の保管数が多くなって煩雑とな
る。
【0012】従って、一般的には、固形透析薬剤の容器
として、患者一人当りの平均使用量の2倍分の薬剤を充
填できる容積(すなわち、それぞれ1リットルと3.5
リットル)のプラスチック製ボトルが使用されている。
それ故、20人用透析液供給装置のための溶解装置で
は、前記A剤、B剤2種類の容器が5時間にそれぞれ1
0個の割合(30分に2個)で消費される(空容器が発
生する)ことになる。仍って、この場合に発生する多数
の空容器を、一日または数日毎に処理することは、病院
側に対し、それらの処理まで保存するためのスペースと
作業とを課することとなり、多くの問題を生じる。
【0013】そこで、本発明の目的は、粉状もしくは顆
粒状の固形透析薬剤から透析液を調製する場合におい
て、固形透析薬剤を封入した容器を人手によって操作し
て投入する作業を不要とし、固形透析薬剤が直接清浄で
ない空気と接触する時間を極力短くし、自動的かつ衛生
的でしかも省力化された状態で所定濃度の透析液を作成
することができると共に、固形透析薬剤が消費された空
の容器の処理を簡単かつ容易に行うことができる固形透
析薬剤の溶解装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る固形透析薬
剤の溶解装置は、粉末ないし顆粒状からなる固形透析薬
剤をそれぞれ定量封入したプラスチック製容器に対し、
固形透析薬剤を溶解するための希釈水を供給し、前記容
器内の固形透析薬剤を希釈水と混合してこの混合液を溶
解タンクに貯留するよう構成した固形透析薬剤の溶解装
置において、2種類の固形透析薬剤をそれぞれ定量封入
してなる2種の容器を、半径方向に所定距離離間する同
心円上に配置してこれを順次同心軸の回転方向に移送す
るように設定した容器移送手段と、前記容器移送手段の
所定位置において前記2種の容器に対しそれぞれ希釈水
を定量給水するための定量給水手段と、前記定量給水手
段により希釈水と混合された固形透析薬剤を溶解タンク
に送る送液手段と、空になった容器を前記容器移送手段
から取出してこの空容器を処理する手段へ移送する空容
器移送手段とを儲けることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置によれ
ば、2種の粉末ないし顆粒状の固形透析薬剤をそれぞれ
定量封入した容器を、容器移送手段により半径方向に所
定距離離間する同心円上に一対づつ対応させて配置し、
これを順次同心軸の回転方向に移送するようにし、前記
一対の固形透析薬剤の容器に対し、所定位置において定
量給水手段から希釈水を定量給水して前記薬剤を溶解し
ながら溶解タンクへ順次貯留することにより、所定濃度
の透析液を自動的にしかも衛生的でかつ省力化された装
置により簡便に調製することができる。また、この際
に、固形透析薬剤が消費された空容器は、空容器取出し
手段により適正に取出し、次いで空容器移送手段を介し
て空容器を処理する手段へ移送することにより、これら
空容器を簡単かつ容易に処理することができる。
【0016】なお、前記空容器を処理する手段として
は、騒音、悪臭、熱等を発生して雰囲気を悪化させるも
のでなければ、特に制限れることなく、公知の各種処理
装置を適用することができる。従って、この種の空容器
処理手段としては、例えばプラスチック製空容器を溶融
してペレット化する装置、相互に噛み合う円形刃を設け
た2本のローラにより空容器を切断・粉砕する回転切断
機(特開平3−213959号公報)、さらに前記回転
切断機の円形刃に突起を設けて空容器の口縁を引っ掛け
て空容器を引き込むように構成したもの、あるいは超音
波カッター(特公昭63−61106号公報、特開平5
−16097号公報)、さらには比較的低温の加熱下で
空容器を圧縮するプレス機等を使用することができる。
【0017】また、空容器移送手段としては、公知の自
動化装置を適宜組み合わせて構成することができる。こ
の場合、容器移送手段で空となった容器を取り出す空容
器取出し手段と共に連続的に空容器を空容器処理手段へ
移送する工業用ロボットとして組み立てることができ
る。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置
の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説
明する。
【0019】まず、本発明に係る固形透析薬剤の溶解装
置の基本原理について、図1を参照して説明する。すな
わち、図1において、参照符号1は粉末ないし顆粒状の
固形透析液調整用剤が定量封入された容器を示し、また
参照符号2は固形透析薬剤を溶解して得られた溶解液を
貯留する溶解タンクを示す。しかるに、本発明において
は、前記容器1内の固形透析薬剤に対し希釈水を供給し
て固形透析薬剤を溶解し、得られた透析薬剤の溶解液を
溶解タンク2内へ貯留して混合溶解するための給水手段
3が設けられる。この場合、容器1と溶解タンク2とは
相互に連通接続して希釈水ないしは溶解液の循環系を構
成する。従って、前記給水手段3は、溶解タンク2に予
め所定量の希釈水を供給するよう接続する(実線で示
す)か、あるいは直接容器1に対して希釈水を供給する
よう接続する(破線で示す)ことができる。
【0020】また、代案として、給水手段3から直接容
器1内の固形透析薬剤に対し希釈水を供給して固形透析
薬剤を溶解し、得られた透析薬剤の溶解液を溶解タンク
2内へ順次貯留して、溶解液の循環を行わないように構
成することもできる(1点鎖線で示す)。
【0021】このようにして、本発明によれば、従来の
ように透析薬剤を溶解タンクに対し、定量供給する手段
を省略し、固形透析薬剤の封入容器に対して直接希釈水
を供給し、容器内の透析薬剤を溶解タンクへ移送収納し
て所定濃度の透析薬剤の溶解液を、簡便にしかも衛生的
に調製することができる。
【0022】次に、前記容器の改良された供給手段を有
する本発明装置の実施例につき詳細に説明する。
【0023】図2は、本発明に係る固形透析薬剤の溶解
装置の一実施例を示す概略系統図である。図2におい
て、参照符号10,12はそれぞれ2種の固形透析薬剤
が封入された容器、14はこれら容器10,12を載置
して回転移動させるターンテーブルを示す。このターン
テーブル14において、前記2種の容器10,12は、
半径方向に所定距離離間する同心円a,b上にそれぞれ
一対づつ対応して配置されるよう設定する。この場合、
前記ターンテーブル14は、所定位置P1 において前記
一対の容器10,12に対し希釈水の供給を行うべく位
置決めする。このため、前記所定位置P1 において常に
一対の容器10,12が一定の状態に位置するように、
前記ターンテーブル14を間欠的に旋回移動するように
容器移送手段16を設ける。
【0024】従って、この容器移送手段16は、前記タ
ーンテーブル14を旋回移動させる回転駆動装置18と
前記ターンテーブル14を所定角度位置で間欠的に旋回
移動させるよう前記回転駆動装置18を制御する制御装
置20とから構成される。
【0025】また、前記ターンテーブル14上におい
て、前記一対の容器10,12が位置決めされる所定位
置P1 の1つ手前位置P2 に、各一対の容器10,12
に対向してそれぞれ固形透析薬剤が封入された容器の有
無を検出し得る、例えば光電変換素子等を使用したセン
サ22,24を設け、これらセンサ22,24の検出出
力を前記制御装置20へ入力して、前記所定位置P1 に
は固形透析薬剤が封入された適正な容器が常に位置する
ように前記回転駆動装置を制御するようにする。すなわ
ち、前記センサ22,24のいずれかにより、容器の検
出ができなかったり、空の容器が検出された場合には、
それぞれ適正な容器が検出されるまで、ターンテーブル
14の間欠的な旋回移動を行う。なお、前記センサ2
2,24を設けた位置と対応して容器の口部を密封する
密封材を開封するための開封手段26を設けることがで
きる。
【0026】さらに、前記ターンテーブル14上におい
て、前記一対の容器10,12が位置決めされる所定位
置P1 より後方位置P3 に、各一対の容器10,12に
対向してそれぞれ固形透析薬剤の消費された空容器を取
出すための空容器取出し手段90を設ける。この場合、
空容器のみを適正に取出すため、前記と同様にして、前
記各位置P3 に光電変換素子等を使用したセンサをそれ
ぞれ設け、これらセンサの検出出力を適宜制御装置へ入
力して、前記空容器取出し手段90を前記各一対の容器
10,12に対し個別に操作するよう構成することがで
きる。このようにして、前記空容器取出し手段90によ
ってターンテーブル14から取出した空容器は、後述す
る空容器処理手段へ移送するよう構成する。
【0027】前記ターンテーブル14の前記所定位置P
1 に位置決めされる一対の容器10,12に対し、それ
ぞれ希釈水を定量給水する際に各容器10,12の口部
に着脱自在に取付ける容器接続手段28,30を設け
る。一方、前記容器接続手段28,30に対応してそれ
ぞれ溶解タンク32,34を設け、これら溶解タンク3
2,34と前記容器接続手段28,30とを流路手段3
6,38により連通接続して、前記各容器10,12に
対する希釈水ないしは溶解液の循環系を構成する。この
場合、前記流路手段36,38の一部に循環用ポンプ装
置40,42を設ける。また、前記流路手段36,38
の一部または溶解タンク32,34に対し、固形透析薬
剤の希釈水を供給するための定量給水手段44,46を
開閉弁48,50を介して接続する。
【0028】なお、前記溶解タンク32,34には、そ
れぞれ貯留された固形透析薬剤を希釈水で溶解して得ら
れた溶解液を排出するための排出パイプ52,54の一
端部を連通接続し、これら排出パイプ52,54の他端
部をそれぞれ開閉弁56,58を介して混合溶解タンク
60に連通接続し、前記各溶解タンク32,34で得ら
れた2種類の固体透析薬剤の希釈溶解液を混合し、所定
濃度の透析液を調製し得るよう構成される。
【0029】また、前記図2に示す実施例における容器
10(12)と容器接続手段28(30)との関係につ
いて、具体的な構成配置を図3に示す。なお、図3にお
いては、一方の容器10と、一方の溶解タンク32との
対応関係についてのみ説明するが、他方の容器12と、
他方の溶解タンク34との対応関係についても同様の構
成となる。また、図1に示す構成と同一の構成部分につ
いては、同一の参照符号を付しその詳細な説明は省略す
る。
【0030】しかるに、図3において、容器10は、例
えばブロー成形法により円筒状に成形したポリエチレン
製容器からなり、円形の口部を同様のポリエチレン製フ
ィルムで密閉して内部に固形透析薬剤を定量封入したも
のからなる。この容器10の口部には、適宜シール部材
を介して前記溶解タンク32と連通する流路手段36の
一端部が取付けられ、この流路手段36の一端部に容器
内部へ充分侵入する長さを有する延長パイプ62,64
が接続されている。なお、このように構成された容器接
続手段28は、ターンテーブル14の所定位置Pに停止
した容器10の上方において、適宜の駆動手段を使用し
て昇降自在に構成する。
【0031】次に、前述した図2および図3に示す実施
例の動作につき説明する。
【0032】まず最初に、ターンテーブル14のそれぞ
れ所定個所に2種の容器10,12を保持する。この場
合、容器10,12の密封材は、予め開封してターンテ
ーブル14上に載置するか、あるいは未開封のままター
ンテーブル14上に載置し、そのいずれかの位置で適宜
の開封手段で開封されるものとする。
【0033】次いで、ターンテーブル14が移動して、
所定位置P1 に固形透析薬剤が封入された適正な容器1
0,12がそれぞれ位置決めされると、各容器10,1
2の口部に対し、それぞれ図3に示すように、容器接続
手段28,30を液密にセットする。次いで、開閉弁4
8,50を開放して定量給水手段44,46より溶解タ
ンク32,34内へ定量の希釈水を供給し、開閉弁4
8,50を閉じる。その後、流路手段36,38に設け
たポンプ装置40,42を駆動して前記溶解タンク3
2,34内の希釈水をそれぞれ容器10,12内へ供給
し、容器10,12内の固形透析薬剤を希釈水に溶解さ
せながら順次排出し、溶解タンク32,34内に所定濃
度の透析薬剤の溶解液を貯留することができる。この透
析薬剤の溶解工程は、例えばタイマ等を使用してその操
作時間を一定に設定することができる。なお、溶解タン
ク32,34内に貯留する溶解液は、ポンプ装置40,
42により容器10,12との間を循環することによ
り、自動的に攪拌混合される。
【0034】このようにして、前記各溶解タンク32,
34内に貯留された所定濃度の透析薬剤の溶解液は、そ
れぞれ排出パイプ52,54の開閉弁56,58を開放
して、混合溶解タンク60へ供給し、ここで所定成分か
らなる透析液を調製することができる。なお、本実施例
において、前記溶解タンク32,34内にそれぞれ透析
薬剤の希釈濃度を測定する濃度計を設け、溶解工程の完
了時にそれぞれ濃度チェックを行い、濃度不良の際には
溶解液を別の系統から廃棄するように設定することも可
能である。
【0035】なお、図3に示す実施例においては、溶解
タンク32の底部から導出される流路手段36にポンプ
装置40を設けて、その下流側で排出パイプ52と分岐
し、流路手段36側は前記容器10の容器接続手段28
に対し接続される。また、前記流路手段36の一部に開
閉弁66およびフロートスイッチ68を設け、この開閉
弁66の上流側と前記溶解タンク32の上部とを、開閉
弁70およびベンチュリ管72を介して連通パイプ74
により連通接続する。さらに、前記ベンチュリ管72の
喉部より開閉弁76を介して、前記流路手段36の開閉
弁66とフロートスイッチ68との接続部に対し、戻し
パイプ78を接続配置する。また、前記排出パイプ52
の下流には、開閉弁56を介して混合溶解タンク60を
接続する。なお、この混合溶解タンク60の底部には、
貯留混合液の排出を行うための排出パイプが開閉弁を介
して接続されると共に、この排出パイプに対し余剰の貯
留混合液の廃棄を行うための廃棄パイプが、開閉弁を介
して適宜分岐接続される。また、この混合溶解タンク6
0の上部と前記溶解タンク32の上部とを連通パイプ8
0により接続する。
【0036】このような図3に示す実施例によれば、ま
ず最初に開閉弁48のみを開いて定量給水手段44から
溶解タンク32へ所定量の給水を行う。次いで、開閉弁
48を閉じてポンプ装置40を駆動することにより、前
記溶解タンク32内の水は、流路手段36を介して容器
10に流入する。この時、流入水は、容器10内に定量
封入されている固形透析薬剤を溶解させながら流路手段
36を介して溶解タンク32へ環流する。そこで、前記
ポンプ装置40を連続駆動することにより、溶解タンク
32の液は前記容器10を経て循環し、溶解タンク32
内で透析薬剤の混合溶解が行われる。
【0037】また、本実施例においては、前記開閉弁6
6を閉じて開閉弁70を開くと、溶解タンク32内の液
は流路手段36および連通パイプ74を介して循環する
ことになる。この時、前記連通パイプ74に設けたベン
チュリ管72の作用(ベルヌーイの定理)により、ベン
チュリ管72の喉部に接続された戻しパイプ78に陰圧
を生じさせる。そこで、この場合に、戻しパイプ78に
設けた開閉弁76を開くと、容器10内に残留した溶液
は、流路手段36および戻しパイプ78を介して、溶解
タンク32へ殆ど流入させることができる。
【0038】容器10内に残留した溶液の殆どが溶解タ
ンク32へ流入すると、フロートスイッチ68が作動
し、その後一定時間経過した後、開閉弁70および76
を閉じると共に、ポンプ装置40の駆動を停止して、溶
解タンク32内での透析薬剤の混合溶解を終了する。こ
のようにして、溶解タンク32内において所定濃度の濃
厚液が作成された後、排出パイプ52の開閉弁56を開
くことにより、溶解タンク32内の液を混合溶解タンク
60へ移送する。この時、適宜ポンプ装置40を駆動し
て移送時間を短縮することができる。
【0039】このようにして、溶解タンク32内での透
析薬剤の混合溶解が終了すれば、再び新たな固形透析薬
剤が封入された容器により、前述した透析薬剤の混合溶
解が繰り返される。このため、ターンテーブル14が移
動して、次の操作サイクルに移行する。この場合、固形
透析薬剤の消費された空容器が、所定位置P3 において
検出され、空容器取出し手段90によって取出される
と、これらの空容器は、適宜空容器移送手段によって空
容器処理手段へ移送される。
【0040】しかるに、前記空容器処理手段としては、
騒音、悪臭、熱等を発生しない形式のものであれば、特
に制限されることなく、公知の各種処理装置を適用する
ことができる。しかるに、この場合、例えばプラスチッ
ク製空容器を溶融してペレット化する形式の装置も有効
であるが、本発明においては容器が間欠的にしか取出さ
れないために、装置の稼動率が低下するばかりでなく、
処理機の温度保持が不経済であり、装置が大形化するた
め好ましくない。これに対し、例えば2本のローラ手段
に相互に噛み合うよう設けた円形刃により容器を切断・
粉砕するよう構成した回転切断機や、超音波カッター等
は、好適に使用することができる。
【0041】また、空容器移送手段としては、公知の自
動化装置を適宜組み合わせて構成することができる。こ
の場合、容器移送手段で空となった容器を取り出す空容
器取出し手段と共に連続的に空容器を空容器処理手段へ
移送する工業用ロボットとして組み立てることができ
る。
【0042】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前述した実施例に限定されることな
く、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設
計変更をなし得ることは勿論である。
【0043】また、以上の説明では、A剤、B剤の2薬
剤共に固形である重炭酸塩系の場合で説明したが、一方
のみが固形であっても、また酢酸系であっても差し支え
はない。
【0044】さらに、前述した実施例においては、定量
給水手段を直接溶解タンクに接続した場合を示したが、
この定量給水手段は流路手段のいずれの位置に接続配置
してもよい。また、流路手段はポンプ装置を除去して循
環系とせずに、定量給水手段を直接容器に接続し、この
容器から溶解タンクへ一方的に固形透析薬剤の溶解液を
回収する構成とすることもできる。さらに、容器移送手
段としてのターンテーブル上において、容器はそれぞれ
口部を上向きにして載置した場合を示したが、これら容
器は口部を下向きにして載置する構成とすることもでき
る。
【0045】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明によれば、固形透析薬剤を封入した容器を容器移送
手段の所定個所にセットするだけで、その後自動的に容
器内の固形透析薬剤を溶解して所定の溶解タンクに貯留
し、所定濃度の所定成分からなる透析液を簡便に調製す
ることができる。従って、従来のような容器の開封や薬
剤の投入等の人手による作業を省略することができると
共に、透析薬剤が外気と接触する時間も短時間であり、
極めて衛生的に固形透析薬剤の溶解並びにその混合操作
を達成することができる。また、固形透析薬剤が消費さ
れた空の容器は、空容器取出し手段により適正に取出
し、これら空容器の処理を簡単かつ容易に達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置の基本原
理を示す概略系統図である。
【図2】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置の一実施
例を示す概略系統図である。
【図3】図2に示す固形透析薬剤の溶解装置の容器と容
器接続手段および溶解タンクとの関係についての構成配
置とその概略系統を示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器 2 溶解タンク 3 給水手段 10,12 容器 14 ターンテーブル 16 容器移送手段 18 回転駆動装置 20 制御装置 22,24 センサ 26 開封手段 28,30 容器接続手段 32,34 溶解タンク 36,38 流路手段 40,42 ポンプ装置 44,46 定量給水手段 48,50 開閉弁 52,54 排出パイプ 56,58 開閉弁 60 混合溶解タンク 62,64 延長パイプ 66 開閉弁 68 フロートスイッチ 70 開閉弁 72 ベンチュリ管 74 連通パイプ 76 開閉弁 78 戻しパイプ 80 連通パイプ 90 空容器取出し手段 P1 溶解液等の循環系との接続位置 P2 薬剤封入容器の検出位置 P3 空容器取出し位置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末ないし顆粒状からなる固形透析薬剤
    をそれぞれ定量封入したプラスチック製容器に対し、固
    形透析薬剤を溶解するための希釈水を供給し、前記容器
    内の固形透析薬剤を希釈水と混合してこの混合液を溶解
    タンクに貯留するよう構成した固形透析薬剤の溶解装置
    において、 2種類の固形透析薬剤をそれぞれ定量封入してなる2種
    の容器を、半径方向に所定距離離間する同心円上に配置
    してこれを順次同心軸の回転方向に移送するように設定
    した容器移送手段と、 前記容器移送手段の所定位置において前記2種の容器に
    対しそれぞれ希釈水を定量給水するための定量給水手段
    と、 前記定量給水手段により希釈水と混合された固形透析薬
    剤を溶解タンクに送る送液手段と、 空になった容器を前記容器移送手段から取出してこの空
    容器を処理する手段へ移送する空容器移送手段とを設け
    ることを特徴とする固形透析薬剤の溶解装置。
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