JPH0633447B2 - 形状記憶合金板の成形方法 - Google Patents
形状記憶合金板の成形方法Info
- Publication number
- JPH0633447B2 JPH0633447B2 JP19896286A JP19896286A JPH0633447B2 JP H0633447 B2 JPH0633447 B2 JP H0633447B2 JP 19896286 A JP19896286 A JP 19896286A JP 19896286 A JP19896286 A JP 19896286A JP H0633447 B2 JPH0633447 B2 JP H0633447B2
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- JP
- Japan
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- shape memory
- memory alloy
- bending
- shape
- alloy plate
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、形状記憶合金板を曲げ加工した後、曲げ加工
後の形状を記憶させる熱処理を行う方法に関するもので
ある。
後の形状を記憶させる熱処理を行う方法に関するもので
ある。
Ni−Ti合金などの形状記憶合金は通常の金属を比
べ、曲げ加工後のスプリングバックがきわめて大きいと
いう性質がある。例えば冷間圧延鋼板に90゜曲げ試験を
行うとスプリングバックは約1゜程度であるが、Ni−
Ti合金板では90゜曲げ試験で20〜45゜程度のスプリン
グバックが生じる。このため形状記憶合金板を通常の方
法で曲げ加工しても、曲げ加工のための荷重を取り除く
と、スプリングバックでほぼ元の形状に戻ってしまうと
いう現象がおきる。またスプリングバックする分を見越
して大きく曲げ加工すると、形状記憶合金板が破断する
おそれがある。
べ、曲げ加工後のスプリングバックがきわめて大きいと
いう性質がある。例えば冷間圧延鋼板に90゜曲げ試験を
行うとスプリングバックは約1゜程度であるが、Ni−
Ti合金板では90゜曲げ試験で20〜45゜程度のスプリン
グバックが生じる。このため形状記憶合金板を通常の方
法で曲げ加工しても、曲げ加工のための荷重を取り除く
と、スプリングバックでほぼ元の形状に戻ってしまうと
いう現象がおきる。またスプリングバックする分を見越
して大きく曲げ加工すると、形状記憶合金板が破断する
おそれがある。
また曲げ加工により所望の形状が得られたとしても、そ
の後で形状を記憶させるための熱処理が必要であり、そ
の熱処理の際には、曲げ加工後の形状が元に戻らないよ
うに形状記憶合金板を保持具に入れて、その形状を拘束
する必要がある。このため、保持具の製作あるいは保持
具の取付け、取外しが必要となり、これがコストアップ
の要因となっている。
の後で形状を記憶させるための熱処理が必要であり、そ
の熱処理の際には、曲げ加工後の形状が元に戻らないよ
うに形状記憶合金板を保持具に入れて、その形状を拘束
する必要がある。このため、保持具の製作あるいは保持
具の取付け、取外しが必要となり、これがコストアップ
の要因となっている。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決した形
状記憶合金板の成形方法を提供するもので、その方法
は、形状記憶合金板を、曲げ加工後のスプリングバック
が小さい二枚の金属板で挟み、これらの板を隣接する板
の相対的なずれを許容した状態で一緒に曲げ加工し、曲
げ加工後の形状が元に戻らないように上記両金属板を固
定した後、形状記憶のための熱処理を行い、その後上記
両金属板を取り外すことを特徴とするものである。
状記憶合金板の成形方法を提供するもので、その方法
は、形状記憶合金板を、曲げ加工後のスプリングバック
が小さい二枚の金属板で挟み、これらの板を隣接する板
の相対的なずれを許容した状態で一緒に曲げ加工し、曲
げ加工後の形状が元に戻らないように上記両金属板を固
定した後、形状記憶のための熱処理を行い、その後上記
両金属板を取り外すことを特徴とするものである。
上記のように形状記憶合金板をスプリングバックの小さ
い二枚の金属板で挟んで曲げ加工および熱処理を行う
と、形状記憶合金板のスプリングバックが抑制され、曲
げ加工後の形状が確実に保持できると共に、熱処理の際
に形状記憶合金板が元の形状に戻ることがなくなり、正
確な形状を記憶させられる。
い二枚の金属板で挟んで曲げ加工および熱処理を行う
と、形状記憶合金板のスプリングバックが抑制され、曲
げ加工後の形状が確実に保持できると共に、熱処理の際
に形状記憶合金板が元の形状に戻ることがなくなり、正
確な形状を記憶させられる。
第1図ないし第5図は本発明の一実施例を示す。まず第
1図に示すように形状記憶合金板1を、曲げ加工後のス
プリングバックが小さい金属板2A・2Bで挟む。金属
板2A・2Bとしては例えば冷間圧延鋼板が用いられ
る。
1図に示すように形状記憶合金板1を、曲げ加工後のス
プリングバックが小さい金属板2A・2Bで挟む。金属
板2A・2Bとしては例えば冷間圧延鋼板が用いられ
る。
次にそのままの状態で、つまり曲げ加工の際の各板間の
相対的なずれを許容した状態で、第2図に示すように公
知のプレス加工手段3により、曲げ加工を行う。その後
第3図に示すように曲げ加工された金属板2A・2Bの
両端をクランプ4により固定する。この状態でプレス加
工手段3から取り出すと第4図のようになり、形状記憶
合金板1の形状は金属板2A・2Bにより拘束され、ス
プリングバックが抑制される。次いで第4図の状態のま
ま形状記憶のための熱処理を行う。熱処理条件は加工硬
化したNi−Ti合金の場合、 400〜500 ℃で1時間程
度である。この熱処理の際にも形状記憶合金板1は両金
属板2A・2Bによりその形状を拘束されているので、
元の形状にもどることがない。
相対的なずれを許容した状態で、第2図に示すように公
知のプレス加工手段3により、曲げ加工を行う。その後
第3図に示すように曲げ加工された金属板2A・2Bの
両端をクランプ4により固定する。この状態でプレス加
工手段3から取り出すと第4図のようになり、形状記憶
合金板1の形状は金属板2A・2Bにより拘束され、ス
プリングバックが抑制される。次いで第4図の状態のま
ま形状記憶のための熱処理を行う。熱処理条件は加工硬
化したNi−Ti合金の場合、 400〜500 ℃で1時間程
度である。この熱処理の際にも形状記憶合金板1は両金
属板2A・2Bによりその形状を拘束されているので、
元の形状にもどることがない。
熱処理後、上記のクランプ4を外し、両金属板2A・2
Bを取り外せば、第5図に示すような形状を記憶した形
状記憶合金板1aが得られる。この形状記憶合金板1a
は例えば、ある設定温度で記憶形状に戻る板ばねとして
使用されるものである。
Bを取り外せば、第5図に示すような形状を記憶した形
状記憶合金板1aが得られる。この形状記憶合金板1a
は例えば、ある設定温度で記憶形状に戻る板ばねとして
使用されるものである。
第6図ないし第9図は本発明の他の実施例を示す。この
実施例では曲げ加工を2回行う場合を示す。
実施例では曲げ加工を2回行う場合を示す。
まず第6図(a)(b)に示すように形状記憶合金板1を、そ
れより広幅の金属板2A・2Bで挟み、両金属板2A・
2Bの一端側を形状記憶合金板1の両側において第一の
ボルト・ナット5Aで締めつける。金属板2A・2Bと
しては上記実施例と同様、曲げ加工後のスプリングバッ
クが小さい冷間圧延鋼板などを用いる。
れより広幅の金属板2A・2Bで挟み、両金属板2A・
2Bの一端側を形状記憶合金板1の両側において第一の
ボルト・ナット5Aで締めつける。金属板2A・2Bと
しては上記実施例と同様、曲げ加工後のスプリングバッ
クが小さい冷間圧延鋼板などを用いる。
次に三枚の板2A・1・2Bを第7図に示すように一緒
に曲げ加工した後、両金属板2A・2Bの中間部を形状
記憶合金板1の両側において第二のボルト・ナット5B
で締めつける。この曲げ加工の際には三枚の板2A・1
・2Bが一端側で第一のボルト・ナット5Aにより締め
つけられているだけであるから、曲げ加工部では各板間
の相対的なずれが可能であり、曲げ加工は容易に行え
る。また曲げ加工後、第二のボルト・ナット5Bで締め
つけることにより曲げ形状が固定される。
に曲げ加工した後、両金属板2A・2Bの中間部を形状
記憶合金板1の両側において第二のボルト・ナット5B
で締めつける。この曲げ加工の際には三枚の板2A・1
・2Bが一端側で第一のボルト・ナット5Aにより締め
つけられているだけであるから、曲げ加工部では各板間
の相対的なずれが可能であり、曲げ加工は容易に行え
る。また曲げ加工後、第二のボルト・ナット5Bで締め
つけることにより曲げ形状が固定される。
次に第8図に示すように、三枚の板2A・1・2Bを1
回目とは反対方向に一緒に曲げ加工し、その後両金属板
2A・2Bの他端側を形状記憶合金板1の両側において
第三のボルト・ナット5Cにより締めつける。
回目とは反対方向に一緒に曲げ加工し、その後両金属板
2A・2Bの他端側を形状記憶合金板1の両側において
第三のボルト・ナット5Cにより締めつける。
次にこの状態のまま、形状記憶のための熱処理を行い、
熱処理後、ボルト・ナット5A〜5Cを外して、両金属
板2A・2Bを取り除くと、第9図のような形状を記憶
した形状記憶合金板1aを得ることができる。
熱処理後、ボルト・ナット5A〜5Cを外して、両金属
板2A・2Bを取り除くと、第9図のような形状を記憶
した形状記憶合金板1aを得ることができる。
以上説明したように本発明によれば、形状記憶合金板の
曲げ加工後のスプリングバックがそれを挟みつける二枚
の金属板によって抑制されるため、形状記憶合金板を容
易に所望の形状に曲げ加工することができる。また曲げ
加工後はそのまま熱処理を行えばよいので、従来のよう
な保持具の製作あるいはその取付けが不要となり、大幅
なコストダウンが図れるという利点がある。
曲げ加工後のスプリングバックがそれを挟みつける二枚
の金属板によって抑制されるため、形状記憶合金板を容
易に所望の形状に曲げ加工することができる。また曲げ
加工後はそのまま熱処理を行えばよいので、従来のよう
な保持具の製作あるいはその取付けが不要となり、大幅
なコストダウンが図れるという利点がある。
第1図ないし第5図は本発明の一実施例に係る形状記憶
合金板の成形方法を工程順に示す正面図、第6図ないし
第9図は本発明の他の実施例を示すもので、第6図(a)
(b)は曲げ加工前の形状記憶合金板と金属板の積層状態
を示す一部省略平面図および正面図、第7図ないし第9
図はその後の成形過程を工程順に示す正面図である。 1〜形状記憶合金板、1a〜成形後の形状記憶合金板、
2A・2B〜金属板、4〜クランプ、5A・5B・5C
〜ボルト・ナット。
合金板の成形方法を工程順に示す正面図、第6図ないし
第9図は本発明の他の実施例を示すもので、第6図(a)
(b)は曲げ加工前の形状記憶合金板と金属板の積層状態
を示す一部省略平面図および正面図、第7図ないし第9
図はその後の成形過程を工程順に示す正面図である。 1〜形状記憶合金板、1a〜成形後の形状記憶合金板、
2A・2B〜金属板、4〜クランプ、5A・5B・5C
〜ボルト・ナット。
Claims (1)
- 【請求項1】形状記憶合金板を、曲げ加工後のスプリン
グバックが小さい二枚の金属板で挟み、これらの板を隣
接する板の相対的なずれを許容した状態で一緒に曲げ加
工し、曲げ加工後の形状が元に戻らないように上記両金
属板を固定した後、形状記憶のための熱処理を行い、そ
の後上記両金属板を取り外すことを特徴とする形状記憶
合金板の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19896286A JPH0633447B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | 形状記憶合金板の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19896286A JPH0633447B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | 形状記憶合金板の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6357752A JPS6357752A (ja) | 1988-03-12 |
JPH0633447B2 true JPH0633447B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=16399826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19896286A Expired - Lifetime JPH0633447B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | 形状記憶合金板の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633447B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07103457B2 (ja) * | 1989-02-10 | 1995-11-08 | トミー株式会社 | 形状記憶合金製矯正ワイヤーの形態付与方法 |
JPH03146223A (ja) * | 1989-10-31 | 1991-06-21 | Asahi Seiki Kogyo Kk | 形状記憶合金のような超弾性材の成形曲げ加工方法 |
-
1986
- 1986-08-27 JP JP19896286A patent/JPH0633447B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6357752A (ja) | 1988-03-12 |
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