JPH0633396B2 - 甘蔗脂質成分の抽出法 - Google Patents

甘蔗脂質成分の抽出法

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JPH0633396B2
JPH0633396B2 JP9934288A JP9934288A JPH0633396B2 JP H0633396 B2 JPH0633396 B2 JP H0633396B2 JP 9934288 A JP9934288 A JP 9934288A JP 9934288 A JP9934288 A JP 9934288A JP H0633396 B2 JPH0633396 B2 JP H0633396B2
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    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B11/00Recovery or refining of other fatty substances, e.g. lanolin or waxes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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Description

【発明の詳細な説明】 (A)産業上の利用分野 本発明は甘蔗糖蜜などに含有されるケーンワックスを低
級アルコールを用いて抽出し、分離回収する方法に関す
るものである。
ケーンワックスは甘蔗茎皮表面に存在し茎皮の保護物質
と目される白色のロウ状物質であるが、近年これに含有
されるオクタコサナール、オクタコサノール等の高級ア
ルコール類や耐熱性葉緑素が生理活性物質として、健康
食品、医薬品、OA用潤滑剤製造などの各分野で注目さ
れている。
(B) 従来の技術 ケーンワックスは甘蔗茎皮に含有されるため、従来茎皮
そのもの(例えば特開昭59−53427の方法)又は
砂糖キビの搾り滓(以下「バガス」という)から抽出す
ることが試みられていた。
古くは、第一次大戦の頃、南アフリカ連邦やジャワ島で
バガスからベンゼンやトルエン等の溶剤を使用してケー
ンワックスを抽出する方法が行われたと言われるが、溶
剤の回収率が悪く、又、抽出後のバガスの再利用がしに
くいという欠点のため、同大戦後は全て撤退したと言わ
れている。
又、近年甘蔗汁清浄工程に於て、クラリファイアーの性
能向上から、甘蔗搾汁中のケーンワックスはその大部分
がフィルターケーキ中に付着移行し、清浄液にはほとん
ど残存しないであろうと考えられたため、1960年頃
からキューバやオーストラリアなどでフィルターケーキ
からケーンワックスを抽出する方法が工場規模で操業さ
れた。しかし、この方法もベンゼン、トルエン等の溶剤
の回収率が悪く、ワックス回収後のフィルターケーキの
利用価値が低いなど、バガスの場合と同様な欠点のほ
か、フィルターケーキは一日で腐敗してしまう程腐り易
いため、工場の稼動期間が限定されるなどの経済的欠点
もあって、1980年頃までには全て廃止された。
しかして、甘蔗汁清浄工程中の清浄液の後工程からケー
ンワックスを回収しようとする着想も試みも、過去、現
在に亘って、文献上からも実用化例からも全く報告され
ていない。
(C) 発明が解決しようとする問題点 甘蔗からケーンワックスを抽出する場合、上述のように
バガスやフィルターケーキを原料としたのでは、これら
が季節的なものであるから工場の稼動時間が限定され、
大規模な機械・設備を遊休化させて経済性に無理があ
る。そこで季節を問わず使用でき、保存し易く安価な原
料が求められなければならない。
また、ケーンワックスを抽出した後の原材料は、更に次
の用途に利用できて、出来得れば、商品価値が向上する
(ケーンワックスと言う不純物を除去したため)ことが
望ましい。
更に、甘蔗を対象とする工業技術は、常に食用の供し得
るような、人体に対する安全性と廃棄物の無公害性を有
するものでなければならない。
本願発明者は、以上を綜合的に検討研究した結果、甘蔗
廃糖蜜或いは精製糖工場廃糖蜜又はこれらを培養液に使
用した後の醗酵廃液などが高率にケーンワックスを含有
しており、特に甘蔗廃糖蜜は黒糖の約6倍もの高率でケ
ーンワックスを含有していること、そしてこれらはいづ
れも保存し易く、安価で極めて経済性の高いものである
ことを発見した。
しかし、これらはいづれも再利用し得べき糖質やアミノ
酸、有機酸などを含んでいるので、抽出に用いる溶剤と
して、ベンゼン、トルエン、クロロホルムの如くワック
ス類は溶解するが糖質は溶解しないと言う有利な溶剤も
その人体に対する毒性並びに処理後の再利用の困難さの
故に使用できない。そこで低級アルコール、特に食用に
供されるエタノールを溶剤に使用する方法が考えられる
が、低級アルコールは糖質もケーンワックスも共に溶解
するので、従来技術によっては、両物質を効率よく分離
回収することはほとんど不可能であった。
(D) 問題点を解決する手段 本発明者は上記の問題点を解決するべく研究を重ねた結
果、後に実施例IIに詳述する如く、糖蜜などのアルコー
ル処理溶液をアルカリ領域内で、該アルコールの濃度を
90VOL%から15VOL%の間の各段階に調整して
放冷し、これを一旦45±10℃に加温した後に20℃
±15℃の温度条件下に静置すると、(1)アルコール濃
度が90乃至60VOL%の段階では大量の色素類(活
性汚泥法では除去できないメラノイジン系黒色色素を含
む)がよく凝集沈澱すること、(2)同濃度が60乃至5
5VOL%の段階では大量の塩類(カルシュウム塩、ア
コニット酸塩など)が析出沈澱すること、(3)同濃度5
0乃至15VOL%の段階ではケーンワックスを効率よ
く析出沈澱させることができること、などの全く新しい
知見を得、この知見を利用して廃糖蜜などからケーンワ
ックスを能率良く抽出することに成功したのである。
(E) 本発明の構成 本発明は、次の工程によって構成されている。即ち、 次の工程よりなる、甘蔗糖蜜からの甘蔗脂質成分(以下
「ケーンワックス」という)の抽出法。
(a)甘蔗糖蜜にアルカリ剤を加えてPH8.0以上12.5以
下に調整する。
(b)これを60℃±10℃に加温しながらアルコール濃度が8
5乃至60VOL%の範囲になるよう低級アルコールを混合
し、生成した凝集沈殿物を濾別して、清浄液を得る。
(c)この清浄液からアルコールを減圧蒸留除去し、清浄
液のアルコール濃度を50乃至15VOL%に調整する。
(d)これを45±10℃に加温した後、20℃±15℃の温度条
件下に静置することによりケーンワックスを析出させ
る。
(e)析出したケーンワックスを常法により分離又は濾別
などして回収する。
(2)前項の(b) 工程と(c) 工程との間に、(b) 工程で得
られた清浄液からアルコールを減圧蒸留除去して該液の
アルコール濃度を65乃至55VOL%に調整し、これを45±10
℃に加温した後20℃±15℃の温度条件下に静置して、液
中のカルシウム塩、アコニット酸塩などの塩類を沈殿除
去する工程を附加挿入した特許請求の範囲第(1)項の方
法。
(3)原料として、甘蔗糖蜜に代えて、精製糖工場廃糖
蜜、甘蔗糖蜜などを原料とする発酵廃液又は甘蔗搾抽ジ
ュースを限外濾過して得られる濃縮残液を用いる特許請
求の範囲第(1)乃至第(2)項の方法 が本発明の構成である。
上記のうち、アルカリ剤としては、水酸化カルシウム、
苛性ソーダなどが適当であるが、これに限られるもので
はない。又低級アルコールとしては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノールなどが好ましいが、
これに限られるものではない。毒性の見地からはエタノ
ールが最適である。
また、(c)工程以降のアルコール濃度の調整方法として
は、対象液中のアルコールの一部を除去する方法でも良
いが、一旦アルコールの全量を除去し、適量のアルコー
ルを後に添加する方法でも良い。
(F) 発明の作用 本発明の(a)工程に於ては、対象糖蜜をアルカリ領域に
PH調整をするが、後に詳述するようにPH12前後が
最も望ましい。(b)工程で、これを加温しながら、アル
コール濃度を90〜60VOL%の範囲になるよう、大
量のアルコールを加えると、対象液に含まれる大量の色
素が凝集沈澱して、糖純度が高まり清澄化される。この
色素中には、活性汚泥法などの液体浄化法を用いては除
去できなかったメラノイジン系の色素も含まれ、これら
が主として除去される為、本願発明の実施は副効果とし
て公害防止にも役立ち、一石二鳥である。
(c)及び(d)工程が本願発明の中格をなす工程であるが、
アルコール濃度を50〜15VOL%に調整すると、含
有ケーンワックスの大部分が析出沈澱する。ケーンワッ
クスの一部は、液中に細かな粒子として浮遊するが、こ
れらは、パイプファイバーマットやポリプロピレン吸着
膜などを用いて回収する。
析出沈澱したケーンワックスは(e)工程において分液分
離または濾別回収するが、この点は常法に従って良い。
本願発明のバリエーションとして、アルコール濃度を9
0〜65VOL%及び65〜55VOL%の二段階に切
り替えて、脱色の後に脱塩する工程を加えることも有用
である。脱塩工程(b)工程と(c)工程との間に挿入するの
が効果的である。
更に(b)工程で生じた凝集沈澱物(スラッジ)中に含ま
れる少量のケーンワックスを回収する為、該スラッジを
アルコールに溶融して濾過し、得られた再処理液を原清
浄液と混合して使用することも有用である。その際これ
ら混合清浄液は、炭酸飽充してPHを中性または弱アル
カリに調整後濾過することが望ましい。
(G) 発明の効果 以上の記述のとおり、本発明は、従来工業化に難点の多
かった甘蔗よりのケーンワックス抽出法を廃糖蜜などを
原料としアルコールによる抽出法を採用することにより
工業規模で確立したばかりでなく、90VOL%以下の
安価なアルコールが使用できるため極めて経済性に優
れ、この方法の採用により糖蜜処理工場の排水による公
害を防止できるばかりでなく、原料として使用された糖
蜜などはケーンワックスと言う不純物を除去されて、更
に有用な再利用が可能となり、人体にも安全であると言
う極めて優れた発明である。
(H) 本発明の実施例 以下、実施例によって本発明を説明する。
(実施例I) 甘蔗糖工場の廃糖蜜580ml(824.5g)を採取
し、水511mlを加えて、ブリックス(以下「BX」と
略す)50の希釈調整液1,091mlを作成した、これ
より500ml(378g)を採取し、水酸化カルシウム
液を加えてPHを12.0に調整し、60℃に加温して
からこれに6倍量の80%、エタノール(3,000m
l)を混合撹拌し、生成する凝集沈澱物をNo.2瀘紙で減
圧濾過して清浄液を得、一方得られたスラッジ320g
には更に60VOL%のエタノールを2倍量加えて、撹
拌後減圧濾過して、スラッジ再処理液を得たので、これ
を先の瀘液と合し、これに炭酸ガスをPH8.0まで飽
充して更に生じた炭酸カルシウムをNo.2瀘紙で濾過
し、ここに得られた瀘液からロータリーエバポレーター
を用いて、一旦含有アルコールを除去してBX53.8
の全量、195.4gの脱色清浄シラップを得た、この
シラップを134ml(167.3g)採取し、これに8
0VOL%のエタノール250ml加え、更に水116ml
を加えて500mlとし正確に40VOL%のエタノール
・糖混合液を作成した。これを50℃に加温してから、
500ml溶メスシリンダーに入れてて室温下4時間静置
した所、シリンダーの下部に70ml沈澱が生じた。上澄
液400mlを慎重にゴム管にて吸引除去後、残100ml
の液及び沈澱物をNo.131瀘紙にて濾過し、減圧乾燥
秤量した所1.93gであった。これは全固形分当たり
2.1%、原蜜378g当たり0.51%に相当する。
この乾燥物をクロロホルムで溶解した所、容易に溶解
し、ケーンワックスであることが確認された。
又、クロロホルムを蒸溜除去してから100mlのアセト
ンを加えて溶解し、不溶解物をNo.2瀘紙で濾過して瀘
液を加温しつつ、アセトン除去した所、白色結晶が0.
444g回収された、これは先に回収した全乾燥ケーン
ワックスの23%に当たることが確かめられた。
(比較例) 一方、もう一方のBx調整液500ml(378g)に水
酸化カルシウムを加えて、PHを9.0に調整し、60
℃に加温してからやはり6倍量の80VOL%エタノー
ルを加えて、生成するメラノイジン系黒褐色々素の沈澱
物をNo.2で濾別し、この場合は1NHSOにてP
H7.0に調整して更にNo.2瀘紙で濾別し、アルコー
ル含有糖液をロータリーエバポレーターでアルコールを
除去し、Bx50.4の全量の330gのシラップを得
た。
これより144.7mlを採取し250mlの80VOL%
エタノール及び水105.3mlを加えて全量500mlと
し、同じく、エタノール濃度40VOL%の調整液を作
成して50℃に加温後、500mlシリンダーで4時間室
温(23℃)静置した所、シリンダー下部に沈澱物が得
られたので、前記PH12の場合と同様にして回収、減
圧乾燥した所、1.7gであった。
これは固形分1.9%に相当し、原蜜378g当たり
0.45%に相当する。以上の外、別途にPH6.0、
PH7.5についても上記PH9.0の場合と同様の方
法にて実施した所、高アルカリ域に調整する程若干回収
率が高いことが確認された。
しかし、その差はわずかである。しかしながら、高アル
カリ域にPH調整する程、第1図の通り得られる清浄糖
液がより脱色されるので、高アルカリ域での抽出処理回
収が望ましいといえる。
(実施例II) エタノール・糖混合液中のエタノール濃度が何%の時に
ケーンワックスが最も速く析出凝集沈澱するかを確認す
る為に下記比較試験を行なった。まず、実施例Iに準じ
てPH12.5に水酸化カルシウムを加えて調整し、6
倍量の80VOL%エタノールをくわえて、沈澱濾過清
浄処理して得られる清浄処理済シラップ(Bx67.
0)をあらかじめ約1,000ml作成した。
これより134gずつの6サンプル採取(固形分=13
4×0.67=90g)、これにそれぞれ、エタノール
濃度が8VOL%、16VOL%、32VOL%、40
VOL%、50VOL%、64VOl%になるよう、エ
タノールと水を加えて作成した。これをそれぞれ50℃
に再加温してから500mlシリンダーに移し、室温下6
時間ずつ静置した所、第2図のような結果が得られた。
第2図に於いて、沈降速度は64%>50%>40%>
32%>16%>8%の順で速く、64VOL%のみは
15分以内で急速沈降して圧倒的に速く、8%の方は全
く沈澱しなかった。
しかし、メスシリンダーの100ml線より上の上澄液4
00mlについて、No.131瀘紙による濾過速度を比較
してみた所、32%>40%>16%>50%>64%
>8%の順となった。
尚、64VOL%の沈澱速度のみは他のそれに比べて、
圧倒的に速い所から、場合によっては50%以下の沈澱
物と異物の沈澱物であろうと言うこととなり、沈澱物を
クロロホルムに溶解した所、全く溶解しなかった。
更にその一部を灰化した所、75%が無機物であった、
又64VOL%シリンダー中の100mlより上の上澄液
中のエタノールをいったん完全に減圧蒸溜除去してか
ら、又、改めてエタノールと水を加えて、エタノール濃
度35VOL%にしてから50℃に加温し室温静置した
所、やはり又粥状の黄緑白色の析出物が凝集沈澱し、量
的にも他の40VOL%以下のそれに略匹敵することが
確かめられた。
そこで、40VOL%処理のみで得られた上澄液のエタ
ノール除去糖液と、64VOL%濃度と35VOL%濃
度の2段階濃度で析出沈降処理した、エタノール除去糖
液についてCaOmg/Bxを測定比較した所、前者が
6,100mg/Bxに対し後者が880mg/Bxと、残
留カルシウム量のレベルが違うことが確かめられ、60
VOL%と30〜40VOL%の2段階濃度で沈降回収
処理することが望ましいことが確かめられた。
(実施例III) 甘蔗糖蜜270ml(384、5)を採取し、これに水2
42.3mlを加えて512.3mlのBx50液を作成し
これにBx14の石灰乳を加えてPHを12.0に調整
した、これを55℃に加温後6倍量(3,073.8m
l)の80VOL%エタノールを混合撹拌した所直ちに
多量の凝集沈澱物が生成したので、No.2瀘紙で濾過し
た所、330gのスラッジが得られた、スラッジ中の残
存糖を洗い出す為にこれに500mlの60VOL%エタ
ノールを混合し、254gのスラッジが得られた。
先に得た瀘液とスラッジ再処理瀘液を合わして、これに
炭酸ガスをPHが7.5になるまで飽充してから濾過
し、ここに得られた清浄液をロータリーエバポレーター
を用いて2,800ml(エタノール濃度75VOL%)
を除去して、残留エタノール濃度35VOL%に調整し
てから、2,000mlビーカーに移し、50℃に加温
後、20℃に水冷静置した所、ケーンワックスが析出凝
集沈降し始め4時間程度でビーカー底部に沈澱した、上
済澄液の方をゴム管にて静かに吸引除去後底部の沈澱物
をNo.131瀘紙にて濾過し、減圧乾燥した所2.11
gの乾燥物が回収された、これは原蜜当たりでは0.5
5%に相当する。
(実施例IV) 精製糖工場の廃糖蜜1.010gを採取し、これを1,
000mlのBx50に希釈するために水を280.5ml
加えた。これに石灰乳を加えてPHを12.0に調整し
55℃に加温してから80VOL%エタノールを6,0
00ml混合撹拌し、直ちに生じて来る凝集物をNo.2瀘
紙で濾別し、一方得られた852mlのスラッジに60V
OL%エタノールを2倍量混合撹拌濾過して得られる瀘
液と先に得た濾液と合わした清澄液に炭酸ガスをPH
7.5まで飽充してから、No.2瀘紙で濾過して清澄液
を得た。これをロータリーエバポレーターを用いて含有
アルコールの一部4,000ml(エタノール濃度75
%)を蒸溜除去して、残留エタノールを60VOL%に
調整し放冷してから、いったん50℃に加温し、室温下
30分間静置した所、白色の結晶が析出凝集沈澱した。
これを分液分離後、No.131瀘紙で濾過して減圧乾燥
した所5.89gの乾燥物がえられた、これは固形分当
たり3.36%に相当する。又上澄液及び瀘液の方は更
にローターリーエバポレーターを用いて2,940mlの
エタノールを除去し、エタノール濃度を35VOL%に
調整し放冷後、50℃に加温してから5時間室温静置し
た所、ケーンワックスが析出凝集沈澱したので、これを
濾過回収して、減圧乾燥秤量した所1.82gであっ
た。これは固形分当たりに換算すると2.02%とな
り、又分析用に供したのを換算すると原蜜当たり0.5
%となる。
唯、60VOL%で得られた白色沈澱物について調べた
所、当該精製糖廃蜜のものはカルシウム塩ではなく、ア
コニット酸塩であることが確かめられた。
(実施例V) 酵母工場の発酵廃液(Bx6)3,083mlをBx50
まで濃縮して全量を310ml(381.3g)とした、
これに石灰乳を加えて、PHを12.0に調整し60℃
に加温後、これに1,860mlの80VOL%エタノー
ルを混合撹拌し、形成される凝集沈澱物をNo.2瀘紙で
濾過した。
以下「実施例III」に準じて炭酸飽充濾過処理して得た
清澄液をロータリーエバポレーターで蒸溜してエタノー
ルを除去し、Bx48.4に濃縮し計量した所、全量で
76.7ml(93.8g)あった。これに189.2ml
の80VOL%エタノールを加えて全量を265.9ml
としてエタノール濃度を90VOL%に調整し、これを
50℃に加温後室温静置した所、この場合沈澱物は生ぜ
ず、液表面にスカムとして浮上したので、これをNo.1
31瀘紙にて濾過し、減圧乾燥した所3.93gの乾燥
物が得られた。これは固形分当たりに換算すると8.6
6%なる。
更に瀘液をBx62.8に濃縮した所40.6ml(5
3.7g)となったので、これに水51.9mlと80V
OL%エタノール92.5mlを加えて、全量を185ml
としてエタノール濃度を40VOL%とし、これを50
℃に加温してから室温静置した所今度も又沈澱はせず、
液表面にスカムとして浮上した(下層液は黒色透明)、
この浮遊物をNo.131瀘紙で濾過し減圧乾燥秤量した
所1.57gであった。これは固形分当たりに換算する
と4.71%となり、Bx6の原液全量3,083ml当
たりに換算すると0.051%のケーンワックスが含ま
れていたことになる。
(実施例VI) 甘蔗糖工場のミル搾出混合汁を25採取し、混入ガバ
シロを金網で濾過した後、更に濾布で濾過して懸濁物質
を除去して20をサンプルとして、日東電工製NTU
−3,000膜(MW20,000)(ポリ・スルフォ
ン酸膜)を用いて4倍濃縮し、透過液13.8と濃縮
液5.2を得た。
ここに得た濃縮液(Bx14.84)をBx50に濃縮
した調整液を900ml採取し、石灰乳にてPH12.0
に調整後5,400mlの80VOL%エタノールを混合
撹拌し、その後の処理は「実施例III」に準じて処理
し、エタノールを全く含まない清浄濃縮液(Bx59)
を得た(処理サンプル液)、このサンプル液より97.
4mlを採取し、水5.1ml80VOL%エタノール30
7.5mlを混合してエタノール濃度を60VOL%に調
整し50℃に加温後、室温静置した所、緑黄色の析出物
が沈澱した、これをNo.131瀘紙で濾過、減圧乾燥秤
量した所6.24gの乾燥物が得られた。
これは固形分当たり8.46%に当たり、原液当たりで
は1.38%に相当する。又一方、先に得たBx59の
サンプル液より99.2mlを採取し、これに水109.
4ml、80VOL%エタノール208.6mlを加えて、
全量を417.2mlとしてエタノール濃度を40VOL
%に調整し、これを50℃に加温後室温静置、沈澱物を
PTFEメンブレンド(ポリテトラフルオエチレン膜)
で以て濾過し、減圧乾燥秤量した所0.8gのケーンワ
ックスが得られた。これは固形分当たり1.07%に相
当し、メンブレン濃縮原液当たりでは0.17%に相当
することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例Iに示した廃糖蜜のアルカリ処理時のP
H別脱色率及び純糖率アップ率に関する折線グラフであ
る。図表上、点線で表示された折線は脱色率を、実線の
表示は純糖率アップをそれぞれ表す。 第2図は実施例IIに示したエタノールと糖の混合液にお
けるエタノール濃度別の析出・凝集・沈澱の模様を示す
状況図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の工程よりなる、甘蔗糖蜜からの甘蔗脂
    質成分(以下「ケーンワックス」という)の抽出法。 (a)甘蔗糖蜜にアルカリ剤を加えてPH8.0以上12.5以
    下に調整する。 (b)これを60℃±10℃に加温しながらアルコール濃度が8
    5乃至60VOL%の範囲になるよう低級アルコールを混合
    し、生成した凝集沈殿物を濾別して、清浄液を得る。 (c)この清浄液からアルコールを減圧蒸留除去し、清浄
    液のアルコール濃度を50乃至15VOL%に調整する。 (d)これを45±10℃に加温した後、20℃±15℃の温度条
    件下に静置することによりケーンワックスを析出させ
    る。 (e)析出したケーンワックスを常法により分離又は濾別
    などして回収する。
  2. 【請求項2】前項の(b) 工程と(c) 工程との間に、(b)
    工程で得られた清浄液からアルコールを減圧蒸留除去し
    て該液のアルコール濃度を65乃至55VOL%に調整し、これ
    を45±10℃に加温した後20℃±15℃の温度条件下に静置
    して、液中のカルシウム塩、アコニット酸塩などの塩類
    を沈殿除去する工程を附加挿入した特許請求の範囲第
    (1)項の方法。
  3. 【請求項3】原料として、甘蔗糖蜜に代えて、精製糖工
    場廃糖蜜、甘蔗糖蜜などを原料とする発酵廃液又は甘蔗
    搾抽ジュースを限外濾過して得られる濃縮残液を用いる
    特許請求の範囲第(1)乃至第(2)項の方法。
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