JPH0633392B2 - 水溶性金属加工油剤組成物 - Google Patents

水溶性金属加工油剤組成物

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JPH0633392B2
JPH0633392B2 JP24365387A JP24365387A JPH0633392B2 JP H0633392 B2 JPH0633392 B2 JP H0633392B2 JP 24365387 A JP24365387 A JP 24365387A JP 24365387 A JP24365387 A JP 24365387A JP H0633392 B2 JPH0633392 B2 JP H0633392B2
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water
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幸男 佐藤
弘道 富張
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Yushiro Chemical Industry Co Ltd
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Yushiro Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は金属加工、特に切削・研削加工に用いられる水
溶性金属加工油剤(これを以下の記述においては「水
切」という。)に関する。さらに詳しくいえば、本発明
は皮膚刺激性が少なく、かつ微生物劣化による腐敗臭の
発生が少ない水切に関するものである。
したがって本発明は、金属の切削・研削加工を行なう産
業分野および油剤を製造する産業分野において利用され
るものである。
従来の技術 金属の切削・研削加工等に用いる水切は鉱物油、油脂、
極圧添加剤、界面活性剤、消泡剤、金属防食剤、酸化防
止剤、防腐剤、防錆剤等を目的に応じて適宜混合して組
成されている。水切は通常は水で10〜100重量倍に
希釈して使用される。この希釈液をクーラントと呼んで
いる。クーラントには被削性をよくする性能(1次性
能)と、作業性その他に関する性能(2次性能)とが要
求される。このうち2次性能としては防錆性がよいこ
と、劣化しにくく管理しやすいこと、人体に無害である
こと、および泡立ちが少なく悪臭がないことが挙げられ
る。使用の目的や条件によって重点のおき方は異なるに
しても、水切は上記の諸性能をバランスよく具備しなけ
ればならない。
クーラントにおいて、その微生物劣化を防ぐことは非常
に重要な問題である。クーラントの腐敗が進行すると1
次性能や2次性能が低下するうえ、悪臭によって作業環
境もわるくなる。腐敗によるクーラントの更液の頻度が
高くなればコストの点で不利になる。またクーラントに
カビが発生すると、1次性能と2次性能がともに低下す
るだけでなく、循環系統のパイプ詰まりの原因となるこ
ともある。
クーラントの微生物劣化を防ぐために、水切に各種の抗
菌物質が添加されているが、この方法では長期間にわた
ってクーラントの劣化を防ぐことはできず、満足すべき
状態ではない。
また微生物の増殖に対するpHの影響は非常に大きく、
pHが7.0〜8.0では微生物の増殖が著しいが、p
Hが9.0を越える領域では微生物が増殖しにくくなる
ことが知られている。したがって、微生物劣化を防止す
るため、クーラントのpHを常に9.0を越える領域に
維持しようとして、アルカリ性物質、例えば水溶性アミ
ン、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を添加すること
が行なわれている。この方法は微生物の増殖防止に対し
て有効な手段であるが、クーラントが作業者の手、腕等
に付着すると、これが皮膚の脱脂あるいは皮膚刺激の原
因となって人体に悪影響を及ぼすことがしばしば発生す
る。そのため、pHを高く維持してクーラントの微生物
劣化を防止する方法は、無人化した加工ラインのような
作業環境があまり問題とならない場所以外では適用がむ
ずかしい。
上記のように、微生物劣化に対してすぐれた性能をも
ち、かつ皮膚刺激性の少ない水切を組成する有効な手段
が見当らないのが現状である。
発明が解決しようとする問題点 本発明はクーラントの微生物劣化による腐敗臭が発生し
にくく、かつ皮膚刺激性が少ない水切を提供することを
目的とするものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究の結果、パラオキシ安息香酸エス
テル化合物を水切の成分として用いると、クーラントの
pHを8.5以下にしても微生物劣化に伴なって発生す
る腐敗臭を抑制することが可能であり、クーラントのp
Hを9.0よりも高い領域に保つことによって微生物の
増殖を抑制するという従来の手法に従う必要が無いこと
を見出した。
すなわち、本発明は 一般式 (ただし、式中のRは炭素原子数が1から4までのアル
キル基およびベンジル基を示す。)で表わされるパラオ
キシ安息香酸エステル類からなる群から選ばれる1種ま
たは2種以上の化合物と界面活性剤を必須成分とし、か
つ、水によって10〜100重量倍に希釈された希釈液
のpHが7.0から8.5までであることを特徴とする
水溶性金属加工油剤組成物である。
以下に本発明の構成について詳説する。
(パラオキシ安息香酸エステル) パラオキシ安息香酸エステルを構成するアルコールとし
ては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、第3ブチルアルコール、あ
るいはベンジルアルコールを挙示することができる。
一般に、パラオキシ安息香酸エステルは界面活性剤で分
散して使用する。その添加量はpHが7.0からから
8.5までの範囲にある希釈液中において、界面活性剤
の濃度が100ppmから3.000ppmまでになる
ようにすることが必要である。そ濃度が100ppm未
満では腐敗臭の抑制力がとぼしく、また、3,000p
pmを越えても効果の顕著な向上が認められないから経
済的に不利である。
また、パラオキシ安息香酸エステルを添加した水切の希
釈液のpHと性能の関連では、pHが7.0から8.5
までの範囲においては、腐敗臭の抑制効果とさび止め効
果があり、かつ、皮膚刺激性が少ない。一方、pHが
7.0未満では腐敗臭の抑制効果は認められるが、さび
止性能が著しく低下するので好ましくない。また、pH
が8.5を越えると皮膚刺激性が大きくなるから好まし
くない。
(界面活性剤) 従来から水溶性金属加工油剤に用いられているアニオン
系、ノニオン系などの界面活性剤の中から任意に選択し
て適用することができる。
(その他の成分) 本発明において、鉱物油、油脂、極圧添加剤、界面活性
剤、金属防食剤、酸化防止剤等は、従来の水溶性切削油
剤に用いられるものの中から任意に選択して用いること
ができる。
(水溶性切削油剤の製造方法) 本発明の水溶性油剤を製造するには、従来の方法にした
がって各成分を混合すればよい。
実施例 次に、本発明の実施例および比較例を記載して、本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
よってなんら制限されるものではない。なお、以下の記
述において、組成は重量%で示し、希釈倍率の値は重量
倍率を表わすものである。
第1表に本発明の組成物および比較例の組成を掲げる。
第1表の水溶性切削油剤について、以下の実験を行なっ
て性能を評価した。
(1)試料液の調製 第1表に掲げた実施例および比較例の水溶性切削油剤
を、滅菌水で30倍希釈液に調整して試料液とした。
(2)微生物による耐劣化試験 各試料液300mlを容積500mlの滅菌した三角フ
ラスコに入れ、これに種菌として腐敗した切削油エマル
ション(生菌数1×108/ml)3重量%、乾切削した
鋳鉄切屑10重量%および潤滑油3重量%を入れ、37
℃で28日間振とう培養(回転数2.5S-1)した。そ
して、試験開始の日、7日目、14日目および28日目
に各試験料の一部を採取し、臭気の有無を観察した。さ
らにpHの測定、液外観の変化の観察およびさび止め性
能を評価した。
また、各測定日ごとに種菌(生菌数7×10ないし1
×10個/ml)1重量%を追加接触した。
なお、さび止め性能の観察は鋳鉄切屑法によって行なっ
た。すなわち、約15gの乾切削した鋳鉄(FC−2
5)の切屑(8ないし12メッシュのもの)をペトリ皿
(内径約60mm)に採取し、これに試料液約25ml
を添加し、じゅうぶんに浸漬したのち、約4分間静置し
た。つぎに試料液をデカンテーションによって除去し、
ふたをして、ペトリ皿上に発生するさびの状態を経時的
に調べた。試験結果を第2表に示す。
第2表の結果から、本発明の水溶液金属加工油剤から耐
微生物劣化性にすぐれていることは明らかである。
(3)実用機によるラインテスト 自動車部品(材質:鋳鉄)のドリル、リーマおよびタッ
プ専用機(タンク容量3,000)に実施例1および
比較例1の水溶性切削油剤を、それぞれ希釈倍率30倍
に希釈した液を適用し、液外観、臭気、pHおよびさび
止め性能を経時的に観察あるいは測定した。
第3表に経時的に測定した結果を示す。
第3表の結果から、本発明の水溶性金属加工油剤は耐微
生物劣化性にすぐれていることが明らかである。
(4)皮膚刺激性試験 各実施例と各比較例の金属加工油剤の30倍希釈液を試
料液として、ウサギの背部皮膚に一定量塗布し、開放状
態のまま放置し、24時間後の皮膚変化を観察し、一次
刺激性の程度を評点法により判定した。その結果を第4
表に示す。
実験動物 体重2.5kg前後の日本白色種、銀ウサギ10匹を使
用した。
塗布方法 ウサギ背部被毛を電気バリカンで刈り取り、1匹あたり
16カ所の塗布部位を第1図のように配列し、ウサギ1
0匹を使用して、計160カ所の塗布部位を設けた。1
試験の塗布部位は10ヶ所とし、それを無作為に選ん
だ。試料はガラス棒の端につけ、それを直径4mmの円
形となるように押し当てて塗布した。
なお、ウサギが塗布部位をなめたり、ひっかいたりしな
いように実験期間中は首かせを装着し続けた。
評 価 一次刺激性の強弱を各々の試験で比較しやすくするため
に、試料塗布後24時間での発赤所見に対し、下記に示
す評点を与えた。
すなわち、(−)に0点、(±)に1点、(+)に2
点、(++)に4点、(+++)に8点の評点を与え、
各試料10ヶ所の評点を加え、その総和が10点未満の
試料を「弱い刺激性」、10点以上30未満の試料を
「中程度の刺激性」、30点以上を「強い刺激性」とし
た。
なお、発赤判定基準は以下のとおりである。
−:変化なし。
±:発赤が不明瞭である。
+:発赤を認めるもの。
++:強く発赤を認めるもの。
+++:強く発赤を認め、中心に白変部のあるもの。
評価試験結果 発明の効果 本発明の水溶性金属加工油剤は、微生物によって悪臭が
発生しにくいので、長期間にわたって使用することがで
き、かつ皮膚刺激性も少ない。
したがって、パラオキシ安息香酸エステル化合物を含有
する水切は人体の皮膚に対する影響の少ないpH領域で
組成することが可能であり、微生物劣化に伴なう腐敗臭
の発生の少ない油剤、皮膚刺激の少ない油剤として提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は皮膚刺激性試験に用いたウサギ背部の塗布部位
の概略説明図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 135:10 133:16 159:04) C10N 30:16 40:22 40:24 Z 8217−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (ただし、式中のRは炭素原子数が1から4までのアル
    キル基およびベンジル基を示す。) で表わされるパラオキシ安息香酸エステル類からなる群
    から選ばれる1種または2種以上の化合物と界面活性剤
    を必須成分とし、かつ、水によって10〜100重量倍
    に希釈された希釈液のpHが7.0から8.5までであ
    ることを特徴とする水溶性金属加工油剤組成物。
JP24365387A 1987-09-30 1987-09-30 水溶性金属加工油剤組成物 Expired - Lifetime JPH0633392B2 (ja)

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