JPH0737632B2 - 水溶性研削油剤組成物 - Google Patents

水溶性研削油剤組成物

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JPH0737632B2
JPH0737632B2 JP12657687A JP12657687A JPH0737632B2 JP H0737632 B2 JPH0737632 B2 JP H0737632B2 JP 12657687 A JP12657687 A JP 12657687A JP 12657687 A JP12657687 A JP 12657687A JP H0737632 B2 JPH0737632 B2 JP H0737632B2
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弘道 富張
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Yushiro Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水溶性研削油剤組成物に関するものである。さ
らに詳しくいえば、本発明は皮膚刺激性が少なく、腐敗
臭の発生がなく、かつ耐劣化性にすぐれた水溶性研削油
剤に関する。
[従来の技術] 近年、研削油剤中の亜硝酸塩とアルカノールアミンとが
反応してニトロソアミンを生成することが確認され、こ
れに基づく発癌作用の懸念により、亜硝酸塩を含む研削
液の使用が自粛された。これにともなって亜硝酸塩を含
まない研削液がいろいろと開発されているが、亜硝酸塩
とアルカノールアミンの組合せによる研削液に比較し
て、さび止め性、耐劣化性および消泡性等の諸性能にお
いて同等またはそれ以上にすぐれたものが上市されてい
ないのが現状である。例えば、亜硝酸塩の代りにリン酸
塩、ホウ酸塩等を無機系インヒビターとして用いた研削
液は、さび止め性および研削性において亜硝酸塩を用い
たものと比較して劣る。
また、無機塩の代りにカルボン酸のアルカリ金属塩、ア
ルカノールアミン塩およびその他の有機系インヒビター
を組成した研削液は、実用研削加工ラインに使用すると
無機系インヒビターのみで組成した研削液に比べ、消泡
性において劣り、かつ、1〜3ヶ月程度の循環使用によ
って悪臭を発生したり、研削性の低下などの現象がしば
しば認められるので、研削液の交換周期が短くなり、し
たがって研削のコストも高くなる。
そのため、研削液のさび止め性および耐腐敗性を向上す
る目的で、アルカリ金属及びアルカノールアミン等を添
加し、pHを高くする場合があるが、pHを高くすると研削
加工時に研削液が作業者の手、腕などに付着して皮膚炎
を起すことがしばしば発生する。
このように、亜硝酸塩−アルカノールアミン型の水溶性
研削油剤に比較して諸性能にバランスのとれたものは未
だ得られていない。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のような現状であるから、ニトロソアミンを生成す
る懸念がなく、しかも、研削性、さび止め性および消泡
性において十分実用に供することができ、かつ、皮膚刺
激性が少なく、長期の循環使用で腐敗臭の発生がなく、
また、耐劣化性においてもすぐれた水溶性研削油剤を提
供することが本発明の目的である。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、 (イ)ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾールおよび4−メチルベンゾトリアゾールからなる
ベンゾトリアゾール系化合物の群から選ばれた1種又は
2種以上と (ロ)一般式(II) (ただし、式中のRはベンジル基または炭素原子数が1
から9までのアルキル基を示す。) で表わされるパラオキシ安息香酸エステル化合物の群か
ら選ばれた1種または2種以上 を含有する組成物が、研削油剤として極めてすぐれた性
能を発揮することを見い出して本発明を完成した。
すなわち、本発明はベンゾトリアゾール系化合物とパラ
オキシ安息香酸エステルとを必須成分とする水溶性研削
油剤組成物である。
本発明の水溶性研削油剤組成物は、上記の必須成分と、
一般に任意成分である無機系インヒビターおよび/また
は有機系インヒビターといっしょに組成される。
(ベンゾトリアゾール系化合物) 本発明において使用することができるベンゾトリアゾー
ル系化合物の例を示せば、ベンゾトリアゾール、4−メ
チルベゾトリアゾールおよび1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾールである。
(パラオキシ安息香酸エステル) 本発明において使用することができるパラオキシ安息香
酸エステルの具体例は、下記のアルコールのエステルで
ある。
メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルヘキ
シルアルコール、n−オクチルアルコール、ノルマルデ
カノールおよびベンジルアルコール。
(インヒビター) 無機系インヒビターとして、ホウ酸、リン酸、ケイ酸、
モリブデン酸およびタングステン酸等のアルカリ金属塩
あるいはアルカノールアミン塩等を用いることができ
る。有機系インヒビターとしては、炭素原子数が6から
10までの直鎖状の脂肪酸、炭素原子数が6から10までで
あって側鎖をもつ脂肪酸、炭素原子数が8から22までの
脂肪族二塩基性カルボン酸、あるいはアルキル安息香酸
など種々の酸のアルカリ金属塩あるいはアルカノールア
ミン塩等を用いることができる。
(製造方法と使用方法) 本発明の水溶性研削油剤組成物の製造方法および使用方
法は、従来の水溶性研削油剤の製造方法および使用方法
に準ずることができる。すなわち、本発明の水溶性研削
油剤組成物は総量40ないし80重量部の必須成分および任
意成分を20ないし60重量部の水に溶解して水溶液をつく
ることによって製造され、使用に当ってはこれを水で希
釈する。
使用時の必須成分の濃度としては、ベンゾトリアゾール
系化合物が研削液中に少なくとも30ppm以上必要であ
り、パラオキシ安息香酸エステル化合物は研削液中に10
0ppm以上必要である。
ベンゾトリアゾール系化合物が希釈液中に30ppm未満で
は十分な耐劣化性およびさび止め性が得られない。ま
た、パラオキシ安息香酸エステル化合物が希釈液中に10
0ppm未満では耐腐敗性において劣り、臭気の発生を抑制
することも困難である。
両者の配合比率は研削条件、被削材の種類によって適宜
調節するが、たいていの場合に最適な組成は、希釈液中
のベンゾトリアゾール系化合物が100から200ppmまでで
あって、パラオキシ安息香酸エステル化合物は500から6
000ppmまでである。
[実施例] 下記の実施例は、本発明をさらに具体的に説明するため
のものであって、本発明を何ら制限しようとするもので
ない。
(1)試料の調製 実施例および比較例に係わる試料の組成を表1に示す。
(2)性能試験 本発明の組成物の性能を明らかにするため以下の性能試
験を行った。
さび止め性 鋳鉄切屑法によって行った。すなわち、約25gの乾切削
した鋳鉄(FC−25)の切屑(8ないし12メッシュ)をペ
トリ皿(内径約60mm)に採取し、これに試料液約25mgを
添加し、十分に浸漬した後、約4分間静置した。次い
で、試料液をデカンテーションによって除去し、ペトリ
皿上に発生するさびの状態を経時的に調べた。試験の結
果を表2に示す。なお、さび止め性の評価の表示は、
◎:さび発生なし、○:1〜数点さび発生、△:数点〜1/
3面さび発生、×:1/3〜1/2面さび発生、××:1/2面以上
さび発生、を表す。
研削性 研削比によって研削性を評価した。表3は試験条件であ
り、表4は研削比の測定結果である。なお、研削比は下
記の式より算出した。
研削比=研削量(重量)/砥石摩耗減量 なお、表3中の比較例2は、亜硝酸塩の代わりに無機塩
をインヒビターとした亜硝酸塩−アルカノールアミン型
の市販研削油剤であり、比較例3および4は、亜硝酸塩
の代わりにカルボン酸塩をインヒビターとして含有する
市販研削油剤である。
消泡性 18容の石油缶に各研削油剤の50倍希釈液10を採取
し、流量10/分で試料液を強制循環し、経日毎に泡高
さを測定して評価した。表5に泡立ち試験の結果を示
す。
評価の表示は、○:泡立ちなし、△:泡の高さが5cm未
満、×:泡の高さが5cm以上、××:泡が石油缶から溢
れ出た、を表す。
耐劣化性および耐腐敗性試験 各研削油剤の50倍希釈液400mlを500ml容の滅菌した三角
フラスコに入れ、これに種菌として腐敗臭が著しく認め
られる研削液5重量%、およびヘキサンとエタノールで
洗浄して乾燥した鋳鉄切屑10重量%を入れ、密栓後30℃
で3週間振盪培養(回転数2.5S-1)した。試験後、各試
料液をNo.5Aのろ紙でろ過し、液の外観、pH、臭気およ
びさび止め性(鋳鉄切屑浸漬法)を評価した。表6に結
果を示す。
なお、さび止め性の評価の表示は表2と同じである。
皮膚刺激性試験 各研削油剤の50倍希釈液を試料液として、ウサギの背部
皮膚に一定量塗布し、開放状態のまま放置し、24時間後
の皮膚変化を観察し、一次刺激性の程度を評点法により
判定した。その結果を表7に示す。
(i)動物実験 体重2.5Kg前後の日本白色種、雄ウサギ10匹を使用し
た。
(ii)塗布方法 ウサギ背部被毛を電気バリカンで刈り取り、1匹あたり
16ケ所の塗布部位を第1図のように配列し、ウサギ10匹
を使用して、計160ケ所の塗布部位を設けた。1試験の
塗布部位は10ケ所とし、それを無作為に選んだ。試料は
ガラス棒の端につけ、それを直径4mmの円形となるよう
に押し当てて塗布した。
なお、ウサギが塗布部位を嘗めたり、引っ掻いたりしな
いように実験期間中は首かせを装着し続けた。
(iii)評価 一次刺激性の強弱を各々の試料で比較し易くするため
に、試料塗布部後24時間での発赤所見に対し、下記に示
す評価を与えた。
すなわち、(−)に0点、(±)に1点、(+)に2
点、(++)に4点、(+++)に8点の評価を与え、
各試料10ケ所の評点を加え、その総和が10点未満の資料
を[弱い刺激性]、10点以上30点未満の試料を「中程度
の刺激性」、30程度以上を「弱い刺激性」とした。
なお、発赤判定基準は以下の通りである。
−:変化なし ±:発赤が不明瞭である +:発赤を認めるもの ++:強く発赤を認めるもの +++:強く発赤を認め、中心に白変部のあるもの [発明の効果] 本発明の水溶性研削油剤組成物は、亜硝酸塩−アルカノ
ールアミン型研削油剤と同等またはそれ以上の研削性、
さび止め性、消泡性等の諸性能を有し、かつpHが8.5以
下でもその性能を阻害されず、皮膚刺激性が少なく、腐
敗臭が発生せず、耐劣化性において優れているから、作
業環境を著しく向上させる。
また、本発明の水溶性研削油剤組成物はニトロソアミン
を全く生成しないから、発癌の懸念もない。
【図面の簡単な説明】
第1図は皮膚刺激性試験に用いたウサギ背部の塗布部位
の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:70) C10N 30:00 Z 30:16 40:22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキ
    シベンゾトリアゾール及び4−メチルベンゾトリアゾー
    ルからなるベンゾール系化合物の群から選ばれた1種又
    は2種以上と (ロ)一般式(II) (ただし、式中のRはベンジル基または炭素原子数が1
    から9までのアルキル基を示す。) で表わされるパラオキシ安息香酸エステル化合物の群か
    ら選ばれた1種または2種以上 を含有することを特徴とする水溶性研削油剤組成物。
JP12657687A 1987-05-23 1987-05-23 水溶性研削油剤組成物 Expired - Fee Related JPH0737632B2 (ja)

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