JPH02228395A

JPH02228395A - 抗菌性水溶性切削油剤

Info

Publication number: JPH02228395A
Application number: JP4852989A
Authority: JP
Inventors: Masaharu Fuchigami; 淵上　正晴; Masahiro Noda; 昌宏野田
Original assignee: Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1989-03-02
Filing date: 1989-03-02
Publication date: 1990-09-11
Anticipated expiration: 2010-04-05
Also published as: JPH0730351B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、切削加工および研削加工に用いられる水溶性
切削油剤に関する。

従来の技術金属の切削あるいは研削加工に用いられる水溶性切削油
剤は、鉱物油、油脂、極圧添加剤、界面活性剤、消泡剤
、金属防食剤、酸化防止剤、防腐・防ばい剤等を組成成
分として含み、これらを目的に応じて適宜に混合して造
られる。水溶性切削油剤は通常は水でＩＯないし１００
倍に希釈して使用され、希釈液をクーラントと呼んでい
る。

クーラントには被削性をよくする性能（１次性能）と、
作業性その他に関する性能（２次性能）とが要求される
。このうち２次性能としては、防錆性がよいこと、劣化
しに（（管理しやすいこと、人体に無害であること、泡
立ちが少なく悪臭がないこと等が挙げられる。

水溜性切削油剤は、使用目的や条件によって重点の置き
方が異なるが、上記の諸性能をバランスよ（具備してい
る必要がある。

発明が解決しようとする問題点上記のように、クーラントには、微生物劣化すなわち腐
敗しやすいという問題点があり、その微生物劣化を防ぐ
ことは非富に重要な課題である。

クーラントの腐敗が進行すると、１次性能および２次性
能が低下するうえ、悪臭によって作業環境も悪くなる。

また、腐敗による油剤交換の頻度が高くなればコストの
うえでも不利となる。さらに、クーラントにカビが発生
すると、１次性能および２次性能がともに低下するだけ
でなく、循環系統のバイブ詰まりの原因となる。

クーラント劣化の原因としては、上記のほかに鉄イオン
の溶出がある。クーラントを用いて金属加工を続けると
、鉄イオンが徐々にクーラント中に滴出し、これが原因
でクーラントが赤褐色化するとともに、加工物表面に赤
褐色の物質が付着してその外観を損ねる。このため１作
業者が着色物質を除去するための作業をしなければなら
ないという問題点もあった。また、鉄の溶出は加工物の
錆の発生を促すという問題をも引き起こしていた。

従来、上記のようなり−ラントの微生物劣化を防ぐため
に、水溶性切削油剤に各種の抗菌性物質を添加していた
が、クーラントの劣化を長期間防ぐことは困難であり、
ｆ４足することができる状態ではなかった。

また、鉄イオンの溶出を防止するために、水溶性切削油
剤の組成について種々検討が加えられてきたが、有効な
手段は見出されていなかった。

本発明は上記のような問題点を解決するためになされた
ものであり、特に微生物劣化すなわち腐敗しに＜＜、カ
ビが発生しにくいこと、及び鉄イオンの溶出が少ないこ
とを特徴とする水溶性切削油剤を提供するものである。

問題点を解決するための手段本発明者らは鋭意研究の結果、水溶性切削油剤に特殊な
ジアミン誘導体を添加することにより、水溶性切削油剤
の具備すべき諸性能を損なうことなしに耐微生物劣化性
を向上させ、かつ鉄イオンの溶出を減少させることがで
きることを見出し、発明に到達した。

すなわち本発明は、水溶性切削油剤に、ジアミンのアミ
ノ基の水素原子をアルキル基で置換したアルキル置換ジ
アミンを添加したものである。

特に、以下に示すアルキル置換ジアミンは、いずれも顕
著な効果が認められる。

Ｎ、Ｎ’−ジメチル−１，２−プロパンジアミンＮ、Ｎ
−ジメチル−２−メチル−１，３−プロパンジアミンＮ−イソプロピル−２−メチル−１，２−プロパンジア
ミンＮ、Ｎ−ジエチル−１，４−ペンタンジアミンＮ。Ｎ−
ジメチル−２−ブテン−１，４−ジアミン。

また１本発明においてはアルキル置換ジアミンは、クー
ラント中にｏ、ｏｏｔないし１重量％の割合で存在する
ことが望ましい、アルキル置換ジアミンの濃度がｏ、ｏ
ｏｔ重量％未満の場合には１本発明の効果がほとんど得
られない、一方、アルキル置換ジアミンの濃度が１重量
％を超過する場合には、１重置％以下の場合と比較して
効果がほとんど向上せず、経済的に不利となる。

なお、添加するジアミン誘導体は、水溶性切削油剤の原
液又はクーラントのいずれに添加してもよい。

本発明の水溶性切削油剤の製造するには、上記ジアミン
誘導体の添加以外は従来の方法に従って各成分を混合す
ればよく、特に鉱物油、油脂、極圧添加剤、界面活性剤
、消泡剤、金属防食剤、酸化防止剤等の成分については
、従来用いられているもののなかから任意に選択して用
いることができる。

実　　施　　例次に、本発明の実施例について各表に従って説明する。

なお１本発明がこれらの実施例に限定されないことは言
うまでもない。

第１表はエマルションタイプの水溶性切削油剤、第２表
はソリュブルタイプの水溶性切削油剤のそれぞれの組成
を示すものである。なお、表中の組成に関する数の単位
は重量％である。

第１表（１）第１表（２）（注１）第１表に示した界面活性剤および防腐剤は次の
とおりのものである。

アニオン界面活性剤二石油スルホネートのナトリウム塩 −・・６０重量部ワシルイン酸のトリエタノールアミン塩　　　　　　　　　・・・４０重量部の混合物ノニオン界面活性剤：ノニルフェノール、エチレンオキサイド２モル附加物　　　　・・・３０重量部ソルビタンの
オレイン酸エステル（オレイン酸：ソルビタン＝１．５：ｌ）　　　　　　、：３ｏ重量部ヤシ油脂肪酸
ジェタノールアミド・・・４０重量部第２表（１）の混合物防腐剤：ヘキサヒド口−１，３，５−トリス（ヒドロキ
シエチル：ｌ−１，３，５−トリアジン（注２）比較例は、いずれも従来の水溶性切削油剤であ
る。

第２表（２）（注）第２表に示した界面活性剤および防腐剤は次のと
おりのものである。

アニオン界面活性剤：炭素原子数が８の直鎖脂肪酸（Ａ、）および炭素原子数
が９の直鎖脂肪酸（Ａ、）のアミン塩（Ａａ　　：Ａ−
＝ｌ：　ｌ）・・・６０重量部ワシルイン酸のトリエタノールアミン塩　　　　　　　　　・・・４０重量部の混合物ノニオン界面活性剤：ポリエチレングリコールＣ平均分子量１０００）のオレイン酸エステル（モノエステル）　　　　　・・・４０重量部ポリエチレン
グリコール（平均分子量４００）の牛脂脂肪酸エステル（ジエステル）　　　　　　　・・・３０重量部エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイドのブロックポリマー（エチレンオキサイドの含有量　４０ｗｔ％、平均分子量２０００）　　　・・・３０重量部の混合物防腐剤：へキサヒドロ−１，３，５−トリス（ヒドロキ
シエチル）　−１，３，５−トリアジン第１表及び第２表に示した組成を有する水溶性切削油剤
について、以下の実験を行い、それぞれの水溶性切削油
剤の性能を評価した。

ｉｌ＋試料液の調製第１表及び第２表に示す組成の実施例の水溶性切削油剤
、および比較例の水溶性切削油剤をそれぞれ滅菌水で希
釈し、第１表の水溶性切削油剤は滅菌水中で３重量％含
まれるように、第２表の水滴性切削油剤は滅菌水中で２
重量％含まれるようにそれぞれ希釈して試料液とした。

（２）耐微生物劣化性テスト各試料液４００ｍｆｆを滅菌した５００ｍＩ２容の平底
フラスコに入れる。これに１種菌として、腐敗したエマ
ルション（生国数２×ｌＯｓ個／ｍ２、真菌Ｆ［１ｘ　
ｌＯ４個／ｍＱ）１重量％を１日、２日、４日、８日、
１３日および１７日の間隔で接種し、３０℃で２１日日
間上う培！！（回転数は２０Ｏｒｐｍ）Ｉ、た、そして
、０日、３日、７日、１４日及び２１日目に各試料液の
一部を無菌的に採取し、生国数及び真菌数を測定すると
ともに、ｐＨの測定、外観変化及び臭気の有無の観察を
行った。また、同時に錆止め性能の観察をも行った。

なお、生菌数は普通寒天培地を用い、プレートカウント
法により測定した。また、真菌数は抗生物質（クロラム
フェニコール及びテトラサイイクリン）を添加したポテ
トデキストロース寒天培地を用い、プレートカウント法
により測定した。

また、錆止め性の駁察は、鋳鉄切屑法によって行った。

すなわち、約１５ｇのドライカットした鋳鉄切屑（ＦＣ
−２５，８ないし１２メツシユ）をペトリ皿（内径的６
０ｍｍ）に採取し、これに試料液約２５ｍεを添加し、
十分に振とうした後、約４分間静置した０次に、試料液
を傾斜法によって除去し、ベトリ皿上に発生する錆の状
態を経時的に観察した。

第３表及び第４表は、上記の結果を経日による測定結果
として示したものである。

まず、外観変化については、実施例がいずれも２１日経
過後でもほとんど変化が見られないのに対し、比較例は
いずれも２１日経過するまでに悪魔していることが分か
る。

次に、ｐＨについては、実施例のｐＨ数値の低下が比較
的少ないのに対し、比較例のｐ　ＨＲ値の低下が比較的
大きいことが分かる。

生国故については、実施例が２１日経過後で５ｘｔｏ’
ないし５ＸＩＯ’個／　ｍ　１２程度なのに対し、比較
例は１ｘｌＯａないし３Ｘ１０”個／ｍβと大幅に増加
していることが分かる。また、真菌数についても、実施
例が２１日経過後でもいずれもｌ　Ｏ個／　ｍ　９以下
なのに対し、比較例は２×１０４ないし３ＸＩＯ’個／
　ｍ　Ｑと大幅に増加していることが分かる。

臭気については、実施例がいずれも２１日経過後でもほ
とんど臭気を感じないのに対し、比較例はいずれも２１
日経過までに悪臭を生じている。

また、錆止め性能については、実施例が２１日経過後で
も一部僅かに錆を生じているものがあるに過ぎないのに
対し、比較例はいずれも明らかに錆を生じていることが
分かる。

上記のように、第３表及び第４表の結果から、実施例の
水溶性切削油剤が比較例の従来の水溶性切削油剤よりも
耐微生物劣化性において優れていることか分かる。

第３表第３表（２）第３表（３）第３表（５）第３表（４）第３表（６）第３表（７）第３表（８）第３表（１１）第３表（１２）第３表第３表（第３表（１３）第３表第３表（１５）第３表（１６）第３表（１９）第３表（２０）第３表第３表（１８）！Ｊ３表（２１）第４表（１）第４表（２）第４表第４表（６）第４表（３）第４表第４表（７）第４表（８）第４表第４表第４表（１３）第４表（ｌ　４）第４表（１１）第４表（ｌ　２）第４表（１５）第４表第４表（１７）第４表（１８）第４表（２１）（３）鉄イオン滴出防止能テストｉｉ？ｉ記（１）の方法により調製した試料液４００ｍ
Ｑ及びドライカットした鋳鉄切屑（ＦＣ−２５，８ない
し１２メツシユ）４０ｇを５００ｍＩ２容のエルレンマ
イヤーフラスコに入れ、綿栓をし、３７℃で２０日日間
上う（回転数は１５０ｒｐｍ）して試料液を劣化させた
。放冷後、Ｎｏ、５Ａの濾紙で濾過し、劣化液を得た。

この劣化液について外観変化を較察し、鉄イオン濃度を
測定した。

この結果を第５表に示す。

第４表（１９）第４表（２０）第５表（Ｌ）第５・表（２）第５表（３）（注１）○は変化なしを意味し。

×は赤褐色化したことを意味する。

（注２）吸光光度法により測定した。なお、新液の鉄イ
オン濃度は全試料ともｌｐｐｍであった。

第５表から、次のことがわかる。

（１）外観変化すべての実施例において外観変化が見られなかったのに
対し、比較例はいずれも赤褐色化した。

（２）鉄イオン濃度実施例においては２ないし４ｐｐｍ（すなわちごく僅か
）であるのに対し、比較例は１４５ないし２６０ｐｐｍ
と高１度を示した。

発明の詳細な説明したとおり、本発明は、微生物により劣化しにく
いこと、すなわち腐敗しにくく、カビが発生しにくいこ
と、及び鉄イオンの溶出が少ない水溶性切削油剤を与え
ることができるという効果を奏する。

出願人　　ユシ口化学工業株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

（１）鉱物油、油性剤および極圧添加剤からなる群から
選ばれた少なくとも１種の物質および界面活性剤を含有
する水溶性切削油剤または界面活性剤および防錆添加剤
からなる群から選ばれた少なくとも１種緒物質および水
を含有する水溶性切削油剤において、ジアミンの水素原
子を１個または２個以上のアルキル基で置換したアルキ
ル置換ジアミンの１種または２種以上を含有することを
特徴とする抗菌性水溶性切削油剤。
（２）アルキル置換ジアミンが以下に示すいずれかであ
る請求項（１）に記載の抗菌性水溶性切削油剤。ａ）Ｎ，Ｎ′−ジメチル−１，２−プロパンジアミンｂ）Ｎ，Ｎ−ジメチル−２−メチル−１，３−プロパン
ジアミンｃ）Ｎ−イソプロピル−２−メチル−１，２−プロパン
ジアミンｄ）Ｎ，Ｎ−ジエチル−１，４−ペンタンジアミンｅ）Ｎ，Ｎ−ジメチル−２−ブテン−１，４−ジアミン