JPH06333241A - 2次元光ビーム偏向装置 - Google Patents

2次元光ビーム偏向装置

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JPH06333241A
JPH06333241A JP12006593A JP12006593A JPH06333241A JP H06333241 A JPH06333241 A JP H06333241A JP 12006593 A JP12006593 A JP 12006593A JP 12006593 A JP12006593 A JP 12006593A JP H06333241 A JPH06333241 A JP H06333241A
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JP
Japan
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mirror
light beam
axis
coils
mirror plate
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Pending
Application number
JP12006593A
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English (en)
Inventor
Kazuya Minamino
和也 南野
Takanori Imayado
孝則 今宿
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Keyence Corp
Original Assignee
Keyence Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度よく光ビームを偏向することができ、高
速動作の可能な2次元光ビーム偏向装置を提供すること
を目的とする。 【構成】 回転可能に保持された球状体60に、ミラー
56が固定されている。したがって、球状体60の中心
を通るX軸とY軸の双方を中心としてミラー56を傾け
ることができる。コイル66a,66b,66c,66
dに電流を流すことにより、永久磁石62a,62b,
62c,62dとの作用により、ミラー56の傾きを変
えることができる。この傾きは、磁気センサ70によっ
て検出される。また、コイル66a,66b,66c,
66dに電流を供給するためのフレキシブル基板68
a,68b,68c,68dによって、バネ性がもたら
されている。可動側に、コイル66a,66b,66
c,66dを設けるようにしているので、高速動作が可
能である。また、コイル66a,66b,66c,66
dに与える制御信号の立上がりを緩やかにし、素子とコ
イル66a,66b,66c,66dの発熱を防いでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は2次元光ビーム偏向装
置に関し、特にその偏向性能の向上に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、特開昭64ー5
8271号公報に図13に示すようなものが開示されてい
る。レーザ照射ヘッド2から照射されたレーザ光4は、
ミラー6において反射され、対象物10の照射点8に照
射される。ミラー6は、支点12を中心として揺動可能
に支持された揺動支軸14の先端部に固定されている。
揺動支軸14の中央部には電磁石16が設けられ、これ
に対向して偏向駆動コイル18、20が設けられてい
る。したがって、偏向駆動コイル18、20に電流を流
すことにより、揺動支軸14に固定されたミラー6の角
度を変えて、レーザ光4の照射点8を移動することがで
きる。
【0003】また、特開昭59ー191148号公報には、図1
4に示すような光ビーム偏向装置が開示されている。ホ
ルダ22には、支持棒30が固定されている。支持棒3
0の先端部には、弾性部材32を介してコイルホルダ2
7が固定されている。コイルホルダ27の前面にはミラ
ー28が固定され、側面にはコイル26が固定されてい
る。コイル26に対向して、ホルダ22に永久磁石24
が固定されている。したがって、コイル26に流す電流
を制御することにより、弾性部材32を変形させてミラ
ー28の角度を変化させることができる。
【0004】また、特開平2ー298908号公報には、図15
に示すような光ビーム偏向装置が開示されている。ミラ
ー34はミラー支持体36に固定されており、ミラー支
持体36は可撓性を有するスタンドオフ44によってベ
ース42に固定されている。ミラー支持体36の裏面に
は永久磁石38が固定され、これに対向してベース42
にはコイル40が固定されている。したがって、コイル
40に流す電流を制御することにより、スタンドオフ4
4を撓ませて、ミラー34の角度を変化させることがで
きる。
【0005】ところで、光ビームの偏向位置を正確に決
定するためには、ミラーの傾きを正確に計測しなければ
ならない。1次元の光ビーム偏向装置における傾き検出
を、図16に示す。ミラー100は、軸102の一端に
固定され、軸102の他端には貫通穴を有するボス10
4が設けられている。このボス104の貫通穴には、シ
ャフト106が貫通されており、ミラー100はこのシ
ャフト106の中心軸を中心として、矢印Dの方向に回
転駆動可能になっている。なお、このミラー100は、
図示しない駆動手段によって駆動される。ミラー100
の傾きを検出するため、光センサ108、110を設け
ている。これにより、光センサ108、110からミラ
ー100までの距離を検出して、ミラー100の傾きを
得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の光ビーム偏向装置には、次のような問題点
があった。
【0007】図13に示すものでは、ミラー6における
反射点が振れ角度によって大きく移動するため、振れ角
度を余り大きくできないという問題点があった。また、
支点12とミラー6とが離れているため、慣性モーメン
トが大きく、高速動作ができないという問題点もあっ
た。
【0008】また、図14や図15に示すものにおいて
は、弾性部材32や可撓性のあるスタンドオフ44を用
いているので、揺動中心が定まっておらず、光ビームを
正確に偏向できないという問題点があった。さらに、弾
性部材32やスタンドオフ44の温度による膨張・収縮
によっても揺動中心が変化するので、なおさらであっ
た。
【0009】また、図13や図15に示すものは、可動
する側に重量のある鉄心16や永久磁石38を有してい
るので、高速動作が困難であるという問題もあった。
【0010】一方、図14に示すもののように、可動す
る側にコイル26を設けると高速動作は可能となるが、
可動側と固定側に配線(図示せず)を設けなければなら
なかった。このため、ミラー28を駆動する際に、配線
によって予測困難な応力が発生し、安定した駆動を行う
ことが困難であるという問題もあった。
【0011】さらに、図16に示すように、1次元光ビ
ーム駆動装置においてはミラーの傾きを検出することが
行われていたが、2次元光ビーム駆動装置において、2
次元双方向についてミラーの傾きを検出する装置は開示
されていなかった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、精度よく光ビームを偏向することができ、高速動作
の可能な光ビーム偏向装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】光ビームを所望の方向に
反射させる2次元光ビーム偏向装置において、表面に光
ビームを反射するミラーを有するミラー板、回転可能に
保持されミラー板に近接して配置された球状体を介し
て、ミラー板を保持するベース部材、ミラー板を第1の
軸を中心として駆動する第1駆動手段、ミラー板を第2
の軸を中心として駆動する第2駆動手段、を備えたこと
を特徴とする2次元光ビーム偏向装置。
【0014】
【作用】請求項1の2次元光ビーム偏向装置は、回転可
能に保持されるた球状体を介して、ミラー板をベース部
材に保持している。したがって、ミラー板を、第1の軸
および第2の軸の両軸を中心として傾けることができ
る。また、両軸を中心とした傾きを組合わせた傾きを得
ることができる。つまり、球状体の中心を中心点として
ミラー板を全方向に傾けることができ、その中心点がず
れない。さらに、ミラー板に近接して球状体が配置され
ているので、高速駆動を行うことができる。
【0015】
【実施例】図1に、この発明の一実施例による2次元光
ビーム偏向装置を示す。図1Aが平面図であり、図1B
が断面図である。ベース部材50の中央部には、保持部
材52が固定されている。ミラー板54の表面にはミラ
ー56が貼りつけられており、裏面にはブラケット58
を介して球状体60が固定されている。
【0016】図3に、閉塞部材55、球状体60、保持
部材本体57、ブラケット58の分解斜視図を示す。保
持部材本体57の中央部には、貫通穴53が設けられて
いる。貫通穴53の内径は、球状体60の外径よりやや
大きく形成されている。ただし、先端部53aの内径
は、球状体60の外形より小さく形成されている。球状
体60は貫通穴53の後端部から内部に導入され、閉塞
部材55によって貫通穴53が閉塞される。これによ
り、球状体60が回転可能に支持される。すなわち、こ
の実施例においては、保持部材本体57と閉塞部材55
によって保持部材52が構成されている。このようにし
て回転可能に支持された球状体60の穴61に、ブラケ
ット58の裏面に設けられた突起59が挿入されて固定
される。これにより、球状体60の回転可能な範囲は狭
められるが、ミラー板54がベース部材50あるいは保
持部材本体57と干渉しない所定の範囲内においては依
然として回転可能である。
【0017】図1において、ミラー56は、ミラー板5
4を介してブラケット58に固定されている。したがっ
て、ミラー板54およびミラー56は、球状体60の中
心を通る第1の軸であるY軸および第2の軸であるX軸
を中心として、傾けることができる。また、両軸を中心
とする傾きを組合わせて傾けることもできる。
【0018】ミラー板54には、4つの貫通穴57a,
57b,57c,57dが設けられている。一方、ベー
ス部材50には、永久磁石62a,62b,62c,6
2dを固定したU字状の金属片64a,64b,64
c,64dが固定されている。つまり、この実施例で
は、永久磁石62a,62b,62c,62dとU字状
の金属片64a,64b,64c,64dによって磁気
回路(磁石部材)が構成されている。金属片64a,6
4b,64c,64dの一端は、それぞれ、ミラー板5
4の貫通穴57a,57b,57c,57dに挿入され
ている。また、ミラー板54の裏面の貫通穴57a,5
7b,57c,57dの周囲には、それぞれ、図4に示
すようなコイル66a,66b,66c,66dが貼り
つけられている。その際、コイル66a,66b,66
c,66dの中央部の穴の中心軸と、貫通穴57a,5
7b,57c,57dの中心軸とがほぼ合致するような
位置で貼りつけられている。
【0019】図1において、入射した光ビームαはミラ
ー56によって反射される。ここで、コイル66bに電
流を流すと、これによって発生した磁束により、金属片
64bとの間で矢印A方向に駆動力が生じる。すなわ
ち、球状体60の中心を中心としてミラー56を矢印A
方向に駆動することができる。これにより、光ビームα
の軌跡を変えることができる。また、この際、同時にコ
イル66aに、矢印C方向に駆動するような電流を流せ
ば、高速に駆動することができる。なお、電流の向きを
逆にすることにより、矢印E方向、F方向に駆動するこ
とができる。このようにして、Y軸を中心として、ミラ
ー56を傾けることができる。すなわち、この実施例で
は、永久磁石62a,62b、金属片64a,64bお
よびコイル66a,66bによって第1の駆動手段が構
成されている。
【0020】同様に、図2に示すように、永久磁石62
c,62d、金属片64c,64dおよびコイル66
c,66dによって、第2の駆動手段が構成されてお
り、X軸を中心としてミラー56を傾けることができ
る。したがって、コイル66a,66b,66c,66
dの電流を制御することにより、図1のX軸およびY軸
を中心としてミラー56を傾けることができる。また両
軸を中心とする傾きを組合せることにより、ミラー56
を任意の方向に傾けることができる。したがって、光ビ
ームαを任意の方向に偏向することができる。
【0021】特に、この実施例では、駆動するミラー板
54の側に、永久磁石よりも軽量なコイル66a,66
b,66c,66dを設けているので軽量化を図ること
ができ、さらに高速駆動が可能である。
【0022】この実施例においては、ミラー56と球状
体60とが近接しているので次のような効果を生じる。
第一に、慣性モーメントが小さくて済み、高速駆動が可
能である。第二に、ミラー56を大きく傾けることが可
能となる。第三に、ミラー56の傾きが変化しても、ミ
ラー56上における光ビームのスポット位置があまり変
化しない。
【0023】また、球状体60の中心を中心としてミラ
ー56を傾けており、この中心点が変化することはな
い。したがって、高精度に偏向を制御することができ
る。
【0024】なお、コイル66a,66b,66c,6
6dへの電流の供給を制御する制御回路は、別途設けら
れている。これらコイル66a,66b,66c,66
dに電流を供給するためにリード線等を用いると、ミラ
ー56を駆動する際に、リード線によって予測不可能な
応力が発生し、正確かつ迅速な駆動ができないという問
題がある。
【0025】この実施例では、制御回路からコイル66
a,66b,66c,66dへ電流を供給するために、
フレキシブル基板68a,68b,68c,68dを用
いている。すなわち、図5に示すように、ミラー板54
の四隅にフレキシブル基板68a,68b,68c,6
8dが撓んだ状態で固定されている。なお、フレキシブ
ル基板68aはコイル66aに接続され、フレキシブル
基板68bはコイル66bに接続され、フレキシブル基
板68cはコイル66cに接続され、フレキシブル基板
68dはコイル66dに接続されている。
【0026】フレキシブル基板68a,68b,68
c,68dは、撓んだ状態で固定され、可撓性を有して
いるので、これにより二次の振動系におけるバネの要素
(図1のA方向やE方向のバネ要素)を実現することが
できる。つまり、ミラー56の挙動を計算することが可
能となり、的確かつ高速な駆動が可能となる。
【0027】また、2次元方向に駆動する場合には、図
5の矢印B方向に示す回転力が生じてしまい、これによ
って正確な制御が困難となっていたが、フレキシブル基
板68a,68b,68c,68dを用いることによ
り、矢印B方向への回転を抑制することができる。
【0028】次に、この光ビーム偏向装置の駆動制御に
ついて説明する。この実施例では、駆動制御を精度よく
行うために、図1Bに示すような磁気センサ70を設け
ている。この磁気センサ70近傍の拡大図を、図6に示
す。ミラー板54の貫通穴57b近傍の裏面に、金属片
74が設けられている。その下部74aの形状は、図6
Bに示すように、球状体60の中心を中心とする球面の
一部となっている。また、正面から見ると、図6Aに示
すように、金属片74の先端部74bは円弧となってい
る。これに対向するように、ベース部材50には、セン
サ支柱72の先端に磁気センサ70が設けられている。
したがって、ミラー56のX軸に関する傾きに応じて、
磁気センサ70の出力が変化する。
【0029】また、図2に示すように、Y軸上の貫通穴
57cの近傍にもY軸に関する傾きを検出するための金
属片75、磁気センサ71が設けられている。金属片7
5、磁気センサ71の構成は、上記の金属片74、磁気
センサ70と同様である。したがって、ミラー56のY
軸に関する傾きに応じて、磁気センサ71の出力が変化
する。
【0030】なお、この実施例では、図6Aに示すよう
に、金属片74先端部74bの形状を、点111を中心
とした円弧としている。なお、この点111は、球状体
60の中心からミラー板54に並行に延長した直線が、
金属片74の幅の中央部に交わる点である。したがっ
て、図6Cに示すように、Y軸を中心とする傾きが変ら
ず、X軸を中心とする傾きだけが変ったとしても、Y軸
に関する磁気センサ70の出力は変化しない。また、図
6Aの矢印K方向に示す検出ストロークを大きくとれる
という利点もある。さらに、図6Bに示すように、金属
片74下部74aの形状を、球状体60の中心を中心と
した球面の一部としている。したがって、図1の矢印B
方向にミラー板54が回転しても、磁気センサ70の出
力は変化しないという利点がある。これらの点は、X軸
に関する磁気センサ71に関しても同様である。したが
って、Y軸に関する傾きを磁気センサ70により、X軸
に関する傾きを磁気センサ71によって、分離して計測
することができ、精度よくミラー56の傾きを検出する
ことができる。
【0031】図7に、制御手段である制御回路のブロッ
ク図を示す。図では、コイル66a,66bについての
制御回路を示したが、コイル66c,66dについての
制御回路も同様の構成である。センサ70の出力は検出
回路69を介して取り出され、、ミラー板54の現在の
傾きを得ることができる。この検出回路69の出力と、
傾き目標である目標信号とを比較して、その差分に対応
した制御値を減算器74によって得ている。この制御値
を補償回路76を介して駆動回路78に与え、制御信号
を生成して、コイル66a,66bに与えている。これ
により、ミラー板54が駆動される。駆動により、目標
信号と検出回路69の出力とが等しくなれば(目標の傾
きに到達すれば)、ミラー板54が停止する。
【0032】ところで、目標信号として図8Aに示すよ
うな波形を与えると、制御信号である駆動回路出力は図
8Bのようになり、β,γに示すように飽和してしま
う。また、駆動回路78およびコイル66a,66bに
大電流が流れ、大きな電力を消費するばかりでなく、素
子とコイルが発熱するおそれもあった。また、図8Cの
センサ出力からも明らかなように、ミラー板54に無駄
な振動が生じるという問題もあった。そこで、この実施
例では、目標信号を波形変換回路72によって図8Dに
示すように鈍化させ、鈍化目標信号をもとに、制御信号
を生成するようにしている。このような鈍化目標信号を
用いることにより、図8Eに示すように、制御信号が過
大になるのを防止することができる。したがって、回路
に大きな電流が流れず、電力消費が少なくて済み、素子
とコイルの発熱量も小さくすることができる。さらに、
図8Fに示すように、ミラー板54に無駄な振動が生じ
ない。
【0033】なお、波形変換回路72は、ディジタルデ
ータの段階で鈍化させ、その後、アナログ信号に変換し
てもよく、また、フィルタ回路などによってアナログ的
に鈍化させるようにしてもよい。
【0034】上記実施例では、図6に示すように磁気セ
ンサ70(磁気センサ71)を配置したが、図9Aに示
すように配置してもよい。この実施例においては、ミラ
ー板54の裏面に磁気センサ70よりも十分大きい面積
を有する円盤状の金属片74を貼り付けている。磁気セ
ンサ70は、これに対向するように設けられている。図
6に示すような磁気センサ70の配置では、図1のB方
向にミラー板54が回転した場合にセンサ出力が変化し
てしまうという問題があった。これに対し、図9の実施
例によれば、図9B、図9Cに示すように、ミラー板5
4がB方向に回転しても、センサ出力は変化しない。た
だし、図9D、図9Eに示すように、Y軸を中心とする
傾きが変らなくとも、X軸を中心とする傾きが変るとセ
ンサ出力が変化してしまう問題がある。つまり、他軸の
傾きによって、センサ出力が変化してしまうという問題
がある。また、金属片74と磁気センサ70とを離しす
ぎると検出出力が得られなくなるので、図6の実施例に
比べて、検出ストロークKを余り大きくとれないという
問題もある。したがって、図9の実施例は、矢印B方向
の回転に対する検出誤差が大きく問題となる場合に有効
である。
【0035】また、図10Aに示すように、磁気センサ
70(磁気センサ71)を配置してもよい。この実施例
においては、ミラー板54の裏面に板状の金属片74を
固定している。磁気センサ70は、これの側面に対向す
るように設けられている。この実施例では、図9の実施
例に比べ検出ストロークKを大きくすることができる。
ただし、図10B、図10Cに示すように、ミラー板5
4がB方向に回転すると、センサ出力が変化するという
問題がある。また、図9の実施例と同様、図10D、図
10Eに示すように、Y軸を中心とした傾きが変らなく
とも、X軸を中心とした傾きが変るとセンサ出力が変化
してしまう問題がある。
【0036】また、磁気センサ70に代えて、図11A
に示すように光センサとして発光素子90、受光素子9
2を用いてもよい。すなわち、発光素子90からの光を
ミラー板54の裏面にて反射させ、これを受光素子92
で受けるようにしてもよい。これにより、X軸に関する
傾きを検出することができる。また、Y軸方向の傾きに
ついても、図11Bに示すように、発光素子91、受光
素子93を設けることにより検出することができる。こ
のように、光センサを用いれば、検出ストロークKを大
きくとることができ、ミラー板54がB方向に回転して
もセンサ出力が変化しない。さらに、他軸の傾きによっ
てセンサ出力が変化することがない。したがって、精度
よくミラー56の傾きを検出することができる。
【0037】なお、ミラー56の傾きを検出できるセン
サであればどのようなものを用いてもよい。ただし、外
乱光、汚れ、素子の劣化等に対しては、光センサを用い
るものより、磁気センサを用いるものの方が、影響を受
けにくい点で有利である。
【0038】上記実施例では、球状体60をミラー板5
4の側に固定し、ベース部材50の側で球状体60を回
転可能に保持している。しかし、図12Aに示すよう
に、球状体60をベース部材50の側に固定し、ミラー
板54の側で球状体60を回転可能に保持してもよい。
この実施例における保持部材98には、中央部に球状体
60の外径よりやや大きい内径を有する貫通穴98aが
形成されている。また、貫通穴98aの下端部の内径
は、球状体60の外径よりも小さく形成されている。一
方、球状体60からは棒状部材61が突出しており、そ
の先端部にはネジ61aが形成されている。組立の際に
は、貫通穴98aの上部から、球状体60を導入し閉塞
部材99によって閉塞する。次に、ネジ61aをベース
部材50のネジ穴50aに螺入して固定する。このよう
にして、X軸およびY軸(図1参照)の双方を中心とし
てミラー板54を傾けることができるように、ミラー板
54が保持される。なお、棒状部材61のベース部材5
0への固定方法は、接着、圧入等であってもよい。
【0039】また、上記実施例では、球状体60と棒状
部材61とが一体として形成されていたが、図12Bに
示すように、球状体60と棒状部材103とをピン10
5によって固定してもよい。すなわち、球状体60に設
けた穴と棒状部材103に設けた穴にピン105を挿入
することによって、両者を固定している。ミラー板54
の裏面に設けられたブラケット101は、球面状の穴を
有しており、これに球状体60がはめ込まれている。し
たがって、X軸およびY軸(図1参照)の双方を中心と
してミラー板54を傾けることができるように、ミラー
板54が保持される。
【0040】上記実施例では、4つのコイル66a,6
6b,66c,66dと4つの永久磁石62a,62
b,62c,62dを設けているが、コイル66a,6
6c(66b,66d)と永久磁石62a,62c(6
2b,62d)だけでもよい。なお、上記実施例では、
球状体60にブラケット58を固定し、さらにこのブラ
ケットにミラー板54を固定したが、直接、ミラー板5
4を球状体60に固定してもよい。
【0041】さらに、上記実施例では、ミラー板54に
ミラー56を貼りつけているが、ミラー板54の表面を
直接ミラーとして形成するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】請求項1の2次元光ビーム偏向装置は、
回転可能に保持された球状体を介して、ミラー板をベー
ス部材に保持している。したがって、ミラー板を、第1
の軸および第2の軸の両軸を中心として傾けることがで
きる。また、両軸を中心とした傾きを組合わせた傾きを
得ることができる。つまり、球状体の中心を中心点とし
てミラー板を全方向に傾けることができ、その中心点が
ずれない。さらに、ミラー板に近接して球状体が配置さ
れているので、高速駆動を行うことができる。
【0043】すなわち、この発明によれば、精度よく光
ビームを偏向することができ、高速動作の可能な2次元
光ビーム偏向装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による2次元光ビーム偏向
装置を示す図である。
【図2】図1AのY軸方向に関する断面図である。
【図3】閉塞部材55、球状体60、保持部材本体5
3、ブラケット58の分解斜視図である。
【図4】コイル66の詳細を示す図である。
【図5】光ビーム偏向装置を示す斜視図である。
【図6】磁気センサ70の配置を示す詳細図である。
【図7】制御回路のブロック図で表した図である。
【図8】制御回路の動作を示す波形図である。
【図9】他の実施例による磁気センサ70の配置を示す
図である。
【図10】他の実施例による磁気センサ70の配置を示
す図である。
【図11】他の実施例による光センサの配置を示す図で
ある。
【図12】他の実施例による、球状体60の保持状態を
示す図である。
【図13】従来の光ビーム偏向装置を示す図である。
【図14】従来の光ビーム偏向装置を示す図である。
【図15】従来の光ビーム偏向装置を示す図である。
【図16】従来の光ビーム偏向装置の傾き検出を示す図
である。
【符号の説明】
50・・・ベース部材 52・・・保持部材 54・・・ミラー板 56・・・ミラー 60・・・球状体 62a,62b,62c,62d・・・永久磁石 64a,64b,64c,64d・・・鉄片 66a,66b,66c,66d・・・コイル 70・・・磁気センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを所望の方向に反射させる2次元
    光ビーム偏向装置において、 表面に光ビームを反射するミラーを有するミラー板、 回転可能に保持されミラー板に近接して配置された球状
    体を介して、ミラー板を保持するベース部材、 ミラー板を第1の軸を中心として駆動する第1駆動手
    段、 ミラー板を第2の軸を中心として駆動する第2駆動手
    段、 を備えたことを特徴とする2次元光ビーム偏向装置。
JP12006593A 1993-05-21 1993-05-21 2次元光ビーム偏向装置 Pending JPH06333241A (ja)

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