JP4838445B2 - ガルバノミラー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、光磁気ディスクドライブ、追記型ディスクドライブ、相変化型ディスクドライブ、CD−ROM、DVD、光カード等の光記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置や、光スキャナー、光通信用の光偏向機等の光学装置に使用するガルバノミラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスクドライブ、追記型ディスクドライブ、相変化型ディスクドライブ、CD−ROM、DVD、光カード等の光記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置等の光学装置や、光スキャナー等の光学装置においては、光束を傾けるためにミラー等の光学素子を回動自在に支持するガルガノミラーが使用される。
【0003】
ガルバノミラーとしては、例えば、特開2000−275573においては図17に示すような装置が開示されている。
プレーナー型2軸ガルバノミラーは、シリコン基板からなる半導体素子70の対角外側に2つの永久磁石71が配置されている。半導体素子70には内側可動板72に、全反射ミラー73を囲むようにして、枠状に、内側可動板72を駆動するための駆動用薄膜コイル74が形成してある。
【0004】
内側可動板72と外側可動板75はシリコン基板で一体形成されたトーションバー72A、72Bで接続している。外側可動板75はシリコン基板の枠状部とトーションバー75A、75Bで接続している。
この外側可動板75の上面には、外側可動板75を駆動するための駆動用薄膜コイル76が形成されている。
【0005】
外側可動板75に形成された駆動用薄膜コイル76に電流を流すと第1のトーションバー75A、75Bを支点として外側可動板75が電流方向に応じて回転する。この際に内側可動板72も外側可動板75と一体に回転する。
一方、内側可動板72上面に形成された駆動用薄膜コイル74に電流を流すと第2のトーションバー72A、72Bを支点として内側可動板72が回転する。
外側可動板75の駆動用薄膜コイル76に電流を流すと共に、内側可動板72の駆動用薄膜コイル74にも電流を流せば外側可動板76を回転でき、かつその回転方向と直角方向に、内側可動板72が回転する。
【0006】
この場合には、全反射ミラー73でレーザー光を偏光走査すると二次元的な走査が行える。可動板75、72の周囲にはエッチングにより窓78A,78B,79A,79Bが形成されており、可動板75,72はトーションバー75A,75B、72A,72B,によってのみ保持されている。
【0007】
全反射ミラー73を支持するトーションバー72A,72B,75A,75Bおよび外側可動板75は全反射ミラー73の反射面に平行な面に沿って延在している。なお、半導体素子70は台座59に取り付けられている。また、半導体素子70には、電極パターン97A、97B、98A、98Bが設けてある。
【0008】
ガルバノミラーの場合、その反射面での反射光が安定していることが重要である。
このため、特開平11−211970には図18に示すように、プレス成型して形成されたベース部材81の底壁部82の中央部に孔を設け、その底壁部82の下面を球面状にして、ガルバノミラー80を取り付けて調整する取付面83にしている。
【0009】
このベース部材81内には、バネアセンブリ84が収納されている。このバネアセンブリ84は、片持梁状の固定部材85と、この固定部材85の前面側に回動自在に支持された可動部材86とから構成される。この可動部材86は、バネ87、88で図18のY軸と平行なミラー回転軸Rの周りで回動自在に支持されている。
【0010】
この可動部材86の前面にはミラー89が取り付けられており、このミラー89の周囲を囲むように可動コイル90が取り付けられており、これら可動部材86、ミラー89及び可動コイル90等で可動部を形成している。
なお、ミラー89の前面側のベース部材81は切り欠かれて開口し、光が通る開口部91が形成されている。
【0011】
上記可動コイル90はその上下部からそれぞれリード線92が導出されている。
また、バネアセンブリ84における両側の空隙部にはマグネット93を配置して固定している。なお、マグネット93が収納される部分は平面状の平面部94が形成されている。
上記バネ87、88はS字状にされたS字状バネ部95と、このS字状バネ部95に連続して形成された図示しない補強導電部と、端子部とを有する。
【0012】
このようにして、可動部材86にミラー89と可動コイル90を固定し、2本のS字状のバネ87、88で可動部材86の両端を固定部材85に連結し、ベース部材81側には2つのマグネット93を可動コイル90の2辺に対向させて配置し、ミラー89を1軸の周りに回動可能に支持し、可動コイル90に電流を流してミラー89を回動駆動できるようにしている。
【0013】
このようなバネ87,88をミラー89の反射面に対して垂直方向に延在させてミラー89の反射面に垂直方向の剛性を高めたガルバノミラー80が開示されている。しかし、このガルバノミラー80は回転軸が1つである1軸駆動のため、反射面に垂直方向の剛性の高い支持部材の構成が容易である。
【0014】
2軸回りにミラーを傾けるガルバノミラーが開示されている特開2000−275573においては、全反射ミラー73を支持するトーションバー72A,72B,75A,75Bおよび外側可動板75は全反射ミラー73の反射面に平行な面に沿って延在している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、反射面に垂直つまり、支持部材が延在する平面に垂直な方向の剛性が低く、外部の振動や、支持部材の共振のために、支持部材が延在する平面に垂直な方向に移動しやすく、全反射ミラーの反射する光も不要な振動をしてしまう欠点を有している。
【0016】
(発明の目的)
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、ミラーを傾き駆動するガルバノミラーにおいて、支持部材の延在する方向に垂直な方向の剛性を高くし、支持部材の延在する方向に垂直な方向の振動を小さくすることができるガルバノミラーを提供することを目的とする。
【0017】
本発明の第1のガルバノミラーは、固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持部材と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、前記支持部材は前記可動部が前記第1の軸回りに傾くときに変形する第1の変形部と、前記可動部が前記第2の軸回りに傾くときに変形する第2の変形部と、前記第1の変形部と前記第2の変形部を連結する連結部とを有すると共に、前記支持部材は前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して略平行な平面上に延在していると共に、前記連結部の前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を補強部材の付加により大きくした部分を設けたことを特徴とする。
本発明の第2のガルバノミラーは、固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持部材と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、前記支持部材は前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して略平行な平面上に延在していると共に、前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を大きくした部分を設けると共に、前記支持部材は薄板の加工により形成され、前記部分は折り曲げた折り曲げ部により形成されることを特徴とする。
本発明の第3のガルバノミラーは、固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持手段と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、前記支持手段は薄板状であると共に、少なくとも一部を折り曲げて、前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を大きくした部分を設けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図8は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は第2の実施の形態を備えた光路切り替え装置の概略の構成を示し、図2はガルバノミラーの構成を斜視図で示し、図3をガルバノミラーの構成を分解して示し、図4はガルバノミラーを正面から見た図で示し、図5は図4において、ミラー内側の構造を示し、図6は垂直方向からの断面構造を示し、図7は水平面で切り欠いて傾きセンサの光学系の構成を示し、図8は垂直面で切り欠いて傾きセンサの光学系の構成を示す。
【0019】
図1に示すように、光通信用の光路切り替え装置10には第1の実施の形態のガルバノミラー1が採用されている。
1本の光ファイバ3から出射される光通信用信号伝送用の光はレンズ4で平行光にしてその入射光5はガルバノミラー1を構成するミラー6の前面(表面)の反射面6aに投射され、この反射面6aで反射されて反射光7となる。
【0020】
ミラー6は、互いに直交する2つの方向の回転軸8と9とで回転自在に支持されており、後述する2つのコイルに駆動信号を印加することにより、ミラー6を回転軸8と9の回りで自由に回動変位させて、反射面6aの傾き方向を自由に設定できるよぅにしている。
【0021】
上記ミラー6の反射面6aでの反射光7はこの反射光7の方向に略垂直な平面上に、例えば3段(行)、3列に配置された合計9つのレンズ11−1,11−2,…,11−9の内の一つに選択的に入射され、各レンズ11−i(i=1,2,…,9)の光軸上にそれぞれ配置された9本の光ファイバー12−iの内の1本に選択的に入射される(ように駆動信号でミラー6の反射面6aの傾き方向が制御される)。
【0022】
例えばミラー6を回転軸8の周りに傾けることによりミラー6での反射光7を図1の左右方向であるX方向に偏向させ、ミラー6を回転軸9の周りに傾けることによりミラー6での反射光7を図1の上下方向であるY方向に偏向させ、9つのレンズ11−1から11−9に選択的に入射させて、光ファイバー12−1から12−9に選択的に入射させることができる。
【0023】
これにより入射側の一本の光ファイバ3からの光を出力する光ファイバを9本の光ファイバ12−iから選択して出力する光路切り替えを行うことができる。この入射光5と反射光7はガルバノミラー1のミラー6で偏向する主な光線である。以下、このガルバノミラー1の具体的な構成を図2ないし図8を参照して説明する。
【0024】
図2に示すようにガルバノミラー1は、ハウジング13の前側開口部に取り付けたマグネットホルダ14の中央部に配置したミラー6を垂直方向及びこれに直交する水平方向の2軸8,9の周りで回動自在に支持する支持駆動機構と、またミラー6の2軸方向での回転変位をミラー6の裏面側のハウジング13内に配置した(2次元或いは2方向に対する光を利用した)位置検出装置とで構成されている。
【0025】
図2等に示すようにミラー6は正方形(ないしは長方形)の板形状であり、その表側の反射面6aは、例えば光通信に用いる主な光の波長1.5μmに対しての反射率が高いようにコーティング膜が施されている。また、このミラー6の裏面6b(図3参照)はセンサ用の光を発生するレーザ17(図3参照)の例えば波長780nmに対する反射率が高いようにコーティング膜が施されている。
【0026】
このミラー6は四角枠状のミラーホルダ18の中央部の取り付け凹部18aに収納され、位置決めして周囲が接着固定されている。
【0027】
このミラーホルダ18は、図6に示すように外側に四角枠状に形成された第1の成形部19とその内側にほぼ四角枠状に形成される第2の形成部20とからなり、第2の成形部20の前面内にミラー6が収納固定されている。第2の成形部20の外側における前後方向の略中央位置に第1の成形部19が段差状に形成され、この第1の成形部19(の段差部)とその前後に隣接する第2の成形部20の外周面とで第1のコイル21及び第2のコイル22を固定保持するコイルホルダの機能を持つ。
【0028】
また、この第1の成形部19の外周位置には略円弧形状にした4本のバネ23(図5参照)が配置され、このバネ23の一端はマグネットホルダ14に、他端はミラーホルダ18にインサート成形される。バネ23はマグネットホルダ14とミラーホルダ18内にインサート成形される。
【0029】
ミラーホルダ18の第1の成形部19とマグネットホルダ14とがプラスチックで成形される時に、(ベリリウム銅の20μmの箔をエッチング加工し表面に金メッキされた)4本のバネ23が、その内側部分はミラーホルダ18の第1の成形部19に、外側部分はマグネットホルダ14に最初にインサート成形され、その両端が保持される。
【0030】
その次にバネ23の前後両側に第1のコイル21と第2のコイル22とが第2の成形部20の成形時にインサート成形されて、ミラーホルダ18に固定される。このようにしてミラー6が取り付けられたミラーホルダ18、及びこのミラーホルダ18の外周面に取り付けられる第1のコイル21と第2のコイル22は可動部を構成し、この可動部は支持部材としてのバネ23により、回転軸8、9の周りに回動自在に支持されている。
【0031】
図5(A)に示すように4本のバネ23(なお、図5ではバネを符号23で示さないで、以下の説明のようにそのバネを構成する符号23a、23b、23cのみで示している)はミラーホルダ18の回転軸8に近い上面中央及び下面中央のそれぞれ2箇所に一端が固定されている。その固定端付近は回転軸8に平行となるようにされた第1の変形部23aを有する。
【0032】
このバネ23の他端はマグネットホルダ14の回転軸9に近い左右の側面壁でそれぞれ2箇所固定されている。その他端の固定端付近は回転軸9に平行となるようにされた第2の変形部23bを有する。なお、第2の変形部23bはマグネットホルダ14の左右の側面から突出する長方形状の突出部24内に通すようにしている。
【0033】
第1の変形部23aと第2の変形部23bを連結する連結部23cがミラーホルダ18の4角を取り囲む様に配置されている。この4本の変形部23a、連結部23c、変形部23bを有するバネ23が本実施の形態における支持部材となる。
【0034】
第1の変形部23a付近にはその第1の変形部23aにミラーホルダ18の内部で接続されている半田付け部25が配置され、合計4箇所の半田付け部25に第1コイル21及び第2のコイル22の両端の端末が導電性接着剤にて固定されている。
【0035】
第2の変形部23bの端部がマグネットホルダ14にインサートされているが、このインサート部はマグネットホルダ14の中を通り、マグネットホルダ14の外面に突出する4つの端子26に至っている。この4つの端子26にフレキシブルケーブルを半田付けすることによりフレキシブルケーブルを経て給電することにより4本のバネ23を介して2つのコイル21,22に駆動信号を供給し、可動部を回動させることができる。
【0036】
第1の変形部23aと半田付け部25、第2の変形部23bと突出部24には紫外線硬化の特性を持つシリコンゲルであるダンパ27,28が付着するように設けてあり、バネ23の両端部の振動に対するタイピングの機能を保持するようにしている。
【0037】
図3、図4、図6等に示すように水平方向に着磁された2つのマグネット31はその背面にヨーク32が接着されて、その内側に第1のコイル21が臨むようにしてその左右両側の位置でマグネットホルダ14に接着固定されている。
そして、マグネット31による磁界がその内側に対向配置された第1のコイル21に作用するような磁気回路を構成している。
【0038】
ミラーホルダ18とマグネットホルダ14は非導電性プラスチックである例えばチタン酸ウイスカ入りの液晶ポリマーで成形されている。
図3の様に上下方向に着磁された2つのマグネット33は背面にヨーク34が接着されて、その内側に第2のコイル22が臨むようにしてその上下両側の位置で、マグネットホルダ14に接着して固定されている。
略四角枠状のマグネットホルダ14は例えば亜鉛ダイキャストで成形されたハウジング13の開口する前面の取り付け面13aに接着されている。
【0039】
上述のようにミラー6を取り付けたミラーホルダ18、第1及び第2のコイル21,22は可動部を構成し、図6に示すように、可動部の重心Gは回転軸8上で、かつ回転軸9上ともなるようにしている。また、可動部の慣性主軸は回転軸8と回転軸9に一致している。
【0040】
また、バネ23は回転軸8と回転軸9が構成する平面上に存在する様に配置されている。また、図5(A)に示す第1の変形部23aは回転軸8にほぼ一致する位置に配置され、第2の変形部23bは回転軸9にほぼ一致する位置に配置されている。
【0041】
図6に示すように前後に取り付けられた第1のコイル21と第2のコイル22との中央位置にバネ23を配置するのではなく、ミラー6が配置された第1のコイル21寄りの位置にバネ23を配置して、これによってミラー6を含めた重心位置をバランサ無しで、回転軸8,9に一致させることが出来るようにしている。
【0042】
また、第1のコイル21に発生する力は駆動点D1に、この図6の紙面内で上下方向に発生する。この結果、両駆動点D1、D1を結ぶ中点D1−1を中心とするトルクが発生する。なお、図6は回転軸9を含む水平面で切断した場合の断面を示す。そして、駆動点D1及びD1−1を中心とするトルクは、回転軸9を含む水平面上にある。
【0043】
また、第2のコイル22には図6に紙面裏表方向の辺に力が発生し、その力は図6の駆動点D2に図6の紙面垂直な上下の面に上下方向に発生する。この結果両駆動点D2、D2を結ぶ中点D2−1(図6上では2つの点D2、D2と点D2−1が一致する)を中心とするトルクが発生する。なお、図8ではより分かり易いように駆動点D2等を分離して示している。図8は、回転軸8を含む垂直面で切断した場合の斜視図を示し、駆動点D2及びD2−1を中心とするトルクは、回転軸8を含む垂直面上にあることを示している。
図6に示すようにD1−1を中心とするトルクと、D2−1を中心とするトルクは重心Gに近い距離となるように形成されている。
【0044】
また、ハウジング13には回転軸8,9での回転によるミラー6の傾き面を検出するセンサを取り付けている。
図3,図7に示すようにセンサ用の光源であるレーザ(ダイオード)17がハウジング13の後端の開口部30bに圧入して固着される。また、このレーザ17から出射されるレーザ光はその前方位置に、1/4λ板35が接合された偏光面36aを有するPBS(偏光ビームスプリッタ)36が、その一方の側面による接着面36bがハウジング13の(一方の)内壁面に接着固定される。
【0045】
また、このPBS36の前方位置にレンズ37がハウジング13に配置され、接着固定される。そして、レーザ17によるレーザ光はPBS36、1/4λ板35、レンズ37を経て集光され、レンズホルダ18に保持されたミラー6の裏面6bに入射されるようにしている。なお、レンズホルダ18の後面側に内壁形状は円形の開口18bが形成されるようにしている(図5(A)参照)。
【0046】
また、図7に示すようにPBS36における接着面36bと反対側の側面に対向するように、投射される光の2方向の光照射中心位置を検出する位置検出センサ(PSD)38がハウジング13の側面に設けた開口部に接着固定される。このPSD38はその受光部38aに投射された光の2方向(Y,Z方向)の中心位置を電圧で出力する2次元位置センサであり、例えば浜松ホトニクス(株)のS5990−01,S7848−01等を採用することができる。
【0047】
このような構成のガルバノミラー1の作用を説明する。
4本のバネ23の2本を介して第1のコイル22に電流を流すと、その左右両側に配置されたマグネット31から受ける磁界により回転軸8の周りに回転させるトルクを発生し、主に第1の変形部23aがねじり変形を受け、可動部を回転軸8の周りで傾ける(回動させる)。
【0048】
4本のバネ23の他の2本を介して第2のコイル21に電流を流すと、その上下両側に配置されたマグネット33から受ける磁界により回転軸9の周りに回転させるトルクを発生し、主に第2の変形部23bがねじり変形を受け、可動部を回転軸9の周りで傾ける(回動させる)。
【0049】
レーザ17で発生したレーザ光はP偏光にてPBS36に入射し、偏光面36aを殆ど100パーセント透過し、1/4λ板35を介して円偏光の光となり、レンズ37に入射し、このレンズ37で集光されてミラー6の裏面6bに入射する。この裏面6bにて反射された光は1/4λ板35を透過して、偏光面が90度回転させられたS偏光となり、このS偏光の光で偏光面32aに入射する為、ここで殆ど100パーセント反射されてPSD38の受光面38aにスポット状に入射する。
【0050】
ミラー6が回転軸8の周りで傾くと、受光面38a上の光は図3、図7のZ方向に移動し、ミラー6が回転軸9周りで傾くと受光面38a上の光はY方向に移動する為、PSD38の出力によりミラー6の2方向の傾きを検出できる。
従って、PSD38からの位置検出信号が所望の値になるように第1のコイル21と第2のコイル22に駆動信号を供給することにより、可動部と共に、ミラー6(の反射面6a)の傾き角を所望する値に制御することができる。
【0051】
次に図5を主に参照して本実施の形態の要部を説明する。
図5(A)に示すようにバネ23は全体がミラー6の反射面に平行な面であり、2つの回転軸8と回転軸9を含む平面に平行でもあるXY平面に平行な平面に延在している。
【0052】
また、図5(A)のA−A断面の図5(B)に示すように、第1の変形部23aは、その断面サイズは厚さt1が20ミクロン、幅w1が70ミクロンで、XY平面に対して平行方向の寸法が大きくなっており、この方向の剛性が高く、XY平面に対して垂直方向であるZ方向の剛性が低い。
【0053】
また、第2の変形部23bに関しても第1の変形部23aと同様である。つまり、その断面サイズは厚さt1が20ミクロン、幅w1が70ミクロンで、XY平面に対して平行方向の寸法が大きくなっており、この方向の剛性が高く、XY平面に対して垂直方向であるZ方向の剛性が低い。
【0054】
また、図5(A)のB−B断面の図5(C)に示すように、(第1の変形部23aと第2の変形部23bとを連結する中間部としての)連結部23cは中央部分がベリリウム銅ででき、第1の変形部23a、第2の変形部23bと一体でエッチング成形されている内周部23c−1と、その周りにプラスチックで成型された外周部23c−2とを有する。
外周部23c−2はバネ23がマグネットホルダ14にインサート成形される時に同時に成形される。
【0055】
また、この図5(C)に示すように、連結部23cの断面サイズは厚さt3が400ミクロン、幅w3が200ミクロンで、XY平面に対してそれに垂直な方向であるZ方向の寸法が大きくなっており、このZ方向の剛性の方が、XY平面に対して平行方向な方向の剛性に比べて高い。
【0056】
又、連結部23cの断面サイズは、内周部23c−1の断面サイズでXY平面に対して水平方向及び垂直方向の両方が大となっている為、両方向の剛性が高くされている。特に、w3/w2<t3/t2とされている為、XY平面に対して垂直方向の剛性が特に高くされている。
【0057】
この連結部23cにおける内周部23c−1は、その厚さt2が20ミクロン、幅w2が100ミクロンであり、第1の変形部23aと同様に、XY平面に対して平行方向の寸法が大きくなっており、この方向の剛性が高く、XY平面に対して垂直方向であるZ方向の剛性が低い。
【0058】
外周部23c−2が無い場合にはバネ23のミラーホルダ18側の固定端から、マグネットホルダ14側の固定端までの全てにおいて、XY平面に対して平行方向の寸法が大きくなっており、この方向の剛性が高く、XY平面に対して垂直方向であるZ方向の剛性が低くなってしまう。
【0059】
このバネ23は厚さ20ミクロンのベリリウム銅をエッチング加工するので、エッチング方向の厚さに対する幅は2倍程度にしか小さくできないため、エッチングでバネ23の延在方向であるXY平面に対して垂直方向であるZ方向の寸法を幅に比べて大きくする事は困難である。
【0060】
このため、本実施の形態ではバネ23の連結部23cにおいて、プラスチック成形による外周部23c−2を付加する事によって、バネ23の厚さ方向の剛性を高くする事ができるようにしている。
また、バネ23の延在する平面に垂直方向に剛性の高い部分と平行方向に剛性の高い部分の両方を形成したので、バネ23の延在する平面に平行方向と垂直方向の両方にバランス良く剛性を高くできる。
【0061】
上記の様に構成したため、Z方向の振動、共振がある場合においても、バネ23の中間部である連結部23cの剛性が高いため振動を小さくでき、ミラー6の振動を少なくする事ができ、ミラー6の反射光の変動を小さく、速やかに安定させることができる。
【0062】
本実施の形態は以下の効果を有する。
【0063】
光学素子であるミラー6を2軸の周りに傾けるガルバノミラーにおいて、そのミラー6と一体に構成された2軸方向に傾ける2種類のコイル21,22を支持部材であり、2方向の回転中心を含むバネ23をミラー6の反射面に垂直な方向に挟む様に配置した。そのため、コイル21,22の駆動トルクの中心が支持部材、回転中心と大きくずれないように設定できる。
【0064】
また、2種類のコイル21,22を含む可動部の重心位置を回転中心に容易に一致させることができる。そのため、ミラー6の傾きの駆動特性において、共振の発生を抑制でき、サーボ特性を向上できる。
【0065】
また、2方向に傾けるコイル21,22を支持部材の両側に配置し、またミラー6の反射面6aに垂直方向に離間させた。そのため、2つのコイル21,22及び、それぞれの磁気回路であるマグネット31,33が各々干渉せずに容易に配置できる。また、この様な配置により、2つのコイル21,22をミラー6の反射面6aに垂直方向に離間させても、支持点とのずれを小さくできる。
そのため、2方向回転用のマグネット31,33を容易に配置できると共に、2方向の回転用マグネット31,33の相互の磁気干渉を小さくでき、2つのコイル21、22に作用する磁界の乱れを小さくできる。
【0066】
バネ23を4本としたため、2方向に駆動するコイル21,22のそれぞれ+/−の合計4本の給電ライン(駆動ライン)を兼ねることができる。そのため可動部への給電用のフレキシブルケーブル等が不要となり、ミラー6の支持駆動動作に影響を及ぼさない。
【0067】
また、バネ23の両端にダンピング部材部材を配置したので、バネ23をねじり変形させた場合に発生する振動を有効に抑制できる。
さらにミラー6の傾きセンサを主な光線に対する反射面6aとは裏側の方向に配置した。そのため、傾きセンサが主な光線と干渉しないようにできる。
【0068】
また、本実施の形態では、回転軸8、9付近の第1変形部23a及び第2変形部23bを連結する連結部23cに外周部23c−2を設けて、この連結部23cの剛性を回転軸8、9を含む平面に対して垂直な方向の剛性を(前記平面と平行な方向の剛性の値より)大きくした支持部材にしているので、この支持部材が延在する前記平面に垂直な方向への不要な振動を抑制することができる。
【0069】
従って、この平面に垂直な方向の力が作用した場合に、ミラー6の振動を速やかに小さくでき、ミラー6での反射光を安定させることができる。
換言すると、可動部を回転駆動した場合にも、速やかに初期状態に復帰させることができ、応答特性も改善できる。或いは可動部が不必要に振動することを抑制でき、高精度の光偏向制御が可能になる効果を有する。
【0070】
なお、ミラー6の代わりにプリズム、レンズあるいはこれらの複合光学素子等や他の光学素子でも良い。
また、PSD38の代わりに図3のYZ方向に、4分割された光検出器(PD)を使用しても良い。或いは他の傾きセンサでも良い。
また、本実施の形態では、光通信用として説明したが、測定器や光記録用のピックアップ等に使用される光偏向器に適用することもできる。
【0071】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態を図9を参照して説明する。図9は第2の実施の形態における内側の支持部材周辺の構造を示す。
本実施の形態は第1の実施の形態とバネ23の構成のみが異なる。従って、以下の説明では異なる構成部分を説明する。その他は第1の実施の形態と同じである。
【0072】
本実施の形態における第1の変形部23a、第2の変形部23bに関しては第1の実施の形態と同じ構成である。つまり、図9(A)のA′−A′断面の図9(B)に示すように、第1の変形部23aは厚さt1が20ミクロン、幅w1が70ミクロンでその断面形状が形成され、この第1の変形部23aは図5(B)と同様である。
【0073】
本実施の形態では、図9(A)及び(図9(A)のB′−B′断面の)図9(C)に示すように連結部23cには、例えば第2の変形部23b寄りの部分に折り曲げ部23c−3を形成している。
【0074】
この折り曲げ部23c−3を設けたことにより、このバネ23の(XY平面からその平面に垂直なZ方向の寸法となる)厚さt3を厚くでき、この場合には400ミクロンとしてある。なお、図9(B)に示す厚さt2,幅w2は第1の実施の形態と同じである(具体的には厚さt2は20ミクロン、幅w2は100ミクロン)。
【0075】
このように、連結部23cに折り曲げ部23c−3(或いは曲げ加工部、或いはXY平面からZ方向への立設部)を設けることにより、Z方向の寸法を部分的に大きくし、その方向の剛性を高くできる。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0076】
本実施の形態における折り曲げ部23c−3は薄い金属であるため、第1の実施の形態に比べて連結部23cの質量を小さくできる。
本実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様の効果を有すると共に、連結部23cの(予め幅広にエッチング等で形成した部分)を単に折り曲げることで形成できるので、第1の実施の形態よりも簡単かつ低コストでZ方向の剛性を高くできる。
【0077】
なお、図9(A)では折り曲げ部23c−3は連結部23cの一部に設けたが、これに限定されるものでなく連結部23cの全長に渡って形成しても良い。
また、上述の場合には、連結部23cの一方の端部から90度で折り曲げたような折り曲げ部23c−3を形成したが、30度等他の折り曲げ角度でも良いし、これを設ける代わりに、図9(C)に示すように中央部に例えば円弧状に張り出すよな張り出し部23c−4を形成しても同様の効果を得ることが出来る。
【0078】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態を図10及び図11を参照して説明する。図10は第3の実施の形態におけるバネの構成を正面図で示し、図11は図10の一部を斜視図で示す。
本実施の形態におけるバネ41は、例えば厚さ20ミクロンのベリリウム銅をエッチング加工し、折り曲げ加工して形成される。
【0079】
図10に示すように、このバネ41には中央部にミラーをその表面に固定する可動部41dが形成され、この可動部41dの回りには四角い枠状に配置される連結部41cが配置され、可動部41dと連結部41cとは回転軸8の方向に沿って上下2箇所に設けた第1の変形部41aで連結されている。
【0080】
この第1の変形部41aは図11に示すように可動部41dと連結部41cとを連結する部分を90度折り曲げて形成され、XY平面からこの平面に垂直なZ方向に立設され、Z方向における剛性を大きくしている。
また同様に連結部41cと、その周囲に配置される固定部41eとは回転軸9の方向に沿った左右の2箇所に設けられた第2の変形部41bで連結され、この第2の変形部41bも90度折り曲げて形成され、XY平面からこの平面に垂直なZ方向に立設され、Z方向における剛性を大きくしている。
【0081】
上述のように第1の変形部41aと第2の変形部41bとはそれぞれ回転軸8,9上に沿って形成されており、ミラーを回転軸8,9の周りに回転自在に保持するようになっている。
可動部41dにはその両面にコイルを第1の実施の形態と同様に配置している。また、バネ41の表面にはポリイミドの薄膜を形成し、この上に銅のパターンを形成し、固定部41eから可動部41dへの給電を行っている。
【0082】
第1の変形部41a、第2の変形部41bを90度折り曲げ形成したのでこの部分の断面積のZ方向の寸法をXY方向に比べて大きくする事ができ、Z方向の剛性を高くする事ができる。
従って、本実施の形態は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0083】
(第4の実施の形態)
次に図12ないし図16を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。図12は第4の実施の形態におけるガルバノミラーの主要部の構成を分解して示し、図13はその前面側から見た状態を示し、図14は図13の水平な面での断面構造を示し、図15は垂直な面での断面構造を示し、図16は第1の変形部と連結部の断面構造を示す。
【0084】
図12に分解して示す(センサ部分を除く)ガルバノミラー50は、例えば厚さ0.1mm(100ミクロン)のシリコン基板をエッチングしてフレーム51,ミラー52,バネ53(このミラー53は第1の変形部53a、第2の変形部53b、連結部53cからなる)を同時に形成している。なお、ミラー52の大きさ(サイズ)は例えば1mm×1mmである。
【0085】
フレーム51の中央に形成される正方形ないし長方形の板状のミラー52の両面にはそれぞれ2個の第1のマグネット54と第2のマグネット55とが上下方向と左右方向とに平行に固着される。
【0086】
また、フレーム51の両面にはそれぞれ2個の第1のコイル56と第2のコイル57とがそれぞれスペーサ58,59を介して固定される。バネ53は中央のミラー52に接続され、回転軸8に沿って上下方向の2箇所に形成された第1の変形部53aと、フレーム51に接続され、回転軸9に沿って水平方向の2箇所に形成された第2の変形部53bと、これらを連結する正方形ないしは長方形の枠状の連結部53cを有する。
【0087】
そして、第1の変形部53aは回転軸8の周りでマグネット54,55を両面に取り付けたミラー52を回転自在に支持し、また第2の変形部53bは回転軸9の周りでマグネット54,55を両面に取り付けたミラー52を回転自在に支持する。
そして、図13に示すように入射光5をミラー52の前面で反射し、その反射光7をファイバー12−i(図1参照)側に導く。
【0088】
本実施の形態では第1の実施の形態とは違い、可動部にマグネット54,55を配置し、固定部側にコイル56,57を配置する構成であるため、可動部から固定部に給電ラインを引き回す必要がない。そのため、4本のバネ53は連結された形状になっており、第1の変形部53a、第2の変形部53bはそれぞれ1本がミラー52の上下、左右の各側面に配置されている。
【0089】
図14,図15に示すように、第1のマグネット54は第1のコイル56の(左右方向の)内側の1辺と対向し、第2のマグネット55は第2のコイル57の(上下方向の)内側の1辺と対向している。
第1のコイル56に電流を流すと、第1のマグネット54が力を受け、回転軸8の周りに可動部が回転する。また、第2のコイル57に電流を流すと、第2のマグネット55が力を受け、回転軸9の周りに可動部が回転する。
【0090】
また、本実施の形態では、第1の変形部53aと第2の変形部53bとを連結する連結部53cにはその両面に複数の凹部53dが形成されている。
図16(A)に示すように第1の変形部53aの断面形状は長方形であり、X方向の幅w1は10ミクロンであり、Z方向の厚さt1は100ミクロンにして、厚さを幅に比べて大きくし、アスペクト比を大きくしている。これは、ポリシリコンの基板を異方性エッチングにより形成できる。
【0091】
また、図16(B)に示すように連結部53cはその両面からの複数の凹部53dを設けることにより、その断面形状はH字型に形成され、連結部53cの断面外形を大きくしてもその質量を軽量化して、剛性も高くしている。この連結部53cの断面サイズは、厚さt2が上記厚さt1と同じ100ミクロンで、幅w2は150ミクロンとして厚さt2より大きくしている。なお、凹部53dの深さを数10ミクロンにして、その凹部53dでの厚さt4も数10ミクロン程度にしている。
【0092】
この為、連結部53cも回転軸9の周りで可動部と共に同時に回転する場合における回転方向の慣性モーメントが小さくでき、この方向の駆動感度を高くする事ができる。
その他は第1の実施の形態と同様の構成である。
【0093】
本実施の形態では、第1の実施の形態の場合に比較して、厚みが大きいシリコン基板を採用してエッチングすることにより、第1の変形部53a及び第2の変形部53bの断面形状は、回転軸8、9を含むXY平面方向のサイズがこの平面に垂直なZ方向のサイズより大きくし、XY平面での剛性を大きくしている。
【0094】
このため、連結部53cではそのXY平面での幅を調整することにより、その平面に垂直な方向の剛性を十分に高くできる。このため、本実施の形態では連結部53cには凹部53dを設けて薄肉にし、軽量で必要とされる剛性も確保している。
【0095】
本実施の形態は以下の効果を有する。
ミラー52を2方向に傾き駆動する2種類の磁性部材であるマグネット54、55をミラー52の左右方向と、上下方向との両側にそれぞれ配置し、ミラー52および可動部の重心を挟むように構成し、また支持部材であるバネ53a、53bを2種類の磁性部材で挟むように構成したので、可動部の重心と支持点を容易に一致させることができ、2方向の駆動点と支持点のズレを小さくできる。
【0096】
従って、可動部を駆動した場合における共振の発生を抑制でき、サーボ特性を向上できる。また、支持点に対して完全な対称形状に構成したため、バランサが不必要となる効果もある。
また、可動部に2方向に駆動するマグネットを配置したので、可動部への給電が不要となる。
【0097】
また、固定部側に配置した2種類のコイル56同士、57同士の間隔を確保できるため、2種類のコイル56、57の配置が容易となる。
また、肉厚の基板をエッチングすることにより、回転軸8、9を含む平面と垂直な方向に対する剛性を大きくし、不要な振動を抑制することができる。
【0098】
[付記]
1.少なくとも反射面を有する可動部と、この可動部を固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持手段と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、
前記支持手段は前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して略平行な平面上に延在していると共に、前記支持手段の断面は前記平面に対して略平行方向に細長い第1の断面部と、前記平面に対して略垂直方向に細長い第2の断面部とを有することを特徴とするガルバノミラー。
【0099】
2.付記1において、
前記第2の断面部には減肉してあることを特徴とするガルバノミラー。
3.付記1において、
前記第2の断面部には第1の断面部に対して、補強部材を付着させたことを特徴とするガルバノミラー。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ミラーを傾き駆動するガルバノミラーにおいて、支持部材が延在する方向に垂直な方向の剛性を高くしたので、支持部材の延在する方向に垂直な方向に力が加わった時に発生するミラーの振動を抑制でき、ミラーでの反射光を安定させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた光路切り替え装置の概略の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のガルバノミラーの構成を示す斜視図。
【図3】ガルバノミラーの構成を分解して示す図。
【図4】ガルバノミラーを正面から見た図。
【図5】図4において、ミラー内側の構造を示す図。
【図6】垂直方向からの断面構造を示す平面断面図。
【図7】水平面で切り欠いて傾きセンサの光学系の構成を示す斜視図。
【図8】垂直面で切り欠いて傾きセンサの光学系の構成を示す斜視図。
【図9】本発明の第2の実施の形態における支持部材周辺部等の構成を示す図。
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるバネの構成を示す正面図。
【図11】図10における一部を拡大して示す斜視図。
【図12】本発明の第4の実施の形態のガルバノミラーの主要部の構成を分解して示す斜視図。
【図13】図12におけるミラー前面側の構造を示す斜視図。
【図14】ガルバノミラーの主要部の構成を示す平面断面図。
【図15】ガルバノミラーの主要部の構成を示す側面断面図。
【図16】第1変形部と連結部の断面構造を示す断面図。
【図17】従来例のガルバノミラーを示す斜視図。
【図18】他の従来例の構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1…ガルバノミラー
6…ミラー
8,9…回転軸
13…ハウジング
14…マグネットホルダ
17…レーザ
18…ミラーホルダ
19…第1成形部
20…第2成形部
21…第1のコイル
22…第2のコイル
23…バネ
23a…第1変形部
23b…第2変形部
23c…連結部
23c−1…内周部
23c−2…外周部
25…半田付け部
26…端子
27,28…ダンパ
31,33…マグネット
32,34…ヨーク
36…PBS
38…PSD

Claims (3)

  1. 固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持部材と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、
    前記支持部材は前記可動部が前記第1の軸回りに傾くときに変形する第1の変形部と、前記可動部が前記第2の軸回りに傾くときに変形する第2の変形部と、前記第1の変形部と前記第2の変形部を連結する連結部とを有すると共に、
    前記支持部材は前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して略平行な平面上に延在していると共に、前記連結部の前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を補強部材の付加により大きくした部分を設けたことを特徴とするガルバノミラー。
  2. 固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持部材と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、
    前記支持部材は前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して略平行な平面上に延在していると共に、前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を大きくした部分を設けると共に、
    前記支持部材は薄板の加工により形成され、前記部分は折り曲げた折り曲げ部により形成されることを特徴とするガルバノミラー。
  3. 固定部材と、少なくとも反射面を有する可動部と、前記可動部と前記固定部材とを連結し前記可動部前記固定部材に対して第1の軸及び第2の軸回りに傾き可能に支持する支持手段と、前記可動部を前記第1の軸回りに駆動する第1の駆動手段と、前記第2の軸回りに駆動する第2の駆動手段を有するガルバノミラーにおいて、
    前記支持手段は薄板状であると共に、少なくとも一部を折り曲げて、前記第1の軸と前記第2の軸を含む平面に対して垂直な方向の剛性を大きくした部分を設けたことを特徴とするガルバノミラー。
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