JPH0633237B2 - 高純度炭化ケイ素ウイスカ−の製造方法 - Google Patents

高純度炭化ケイ素ウイスカ−の製造方法

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JPH0633237B2 JP61247115A JP24711586A JPH0633237B2 JP H0633237 B2 JPH0633237 B2 JP H0633237B2 JP 61247115 A JP61247115 A JP 61247115A JP 24711586 A JP24711586 A JP 24711586A JP H0633237 B2 JPH0633237 B2 JP H0633237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、炭化ケイ素ウイスカーの製造方法に関し、詳
しくは、不純物としての二酸化ケイ素の含有量を著しく
低減させた高純度炭化ケイ素ウイスカーの製造方法に関
する。
従来の技術 炭化ケイ素ウイスカーは、その大きい強度のために、例
えば、強化材として種々の用途が期待されている。
このような炭化ケイ素ウイスカーは、一般的には、ケイ
素含有原料と炭素含有原料とを非酸化性雰囲気下又は水
素ガス等の還元性雰囲気下で1200℃以上の温度に加
熱することによつて製造される。かかる方法によつて製
造される炭化ケイ素ウイスカーは、未反応炭素又は炭素
含有原料の分解によつて生じた炭素を不純物として含む
ので、ケイ素含有原料と炭素含有原料との加熱反応後、
例えば、特公昭52−28758号公報や特公昭53−
113300公報に記載されているように、通常、反応
生成物を加熱して、炭素を燃焼させることによつて、こ
れを除去している。
しかし、このように、反応生成物を加熱して、未反応炭
素を燃焼除去する方法によれば、反応生成物に混在する
未反応二酸化ケイ素や、反応途中で副生した金属ケイ素
の酸化に由来する二酸化ケイ素のほか、未反応炭素の燃
焼除去に際して、炭化ケイ素ウイスカー自体が一部酸化
されて二酸化ケイ素を生成し、これが反応生成物として
の炭化ケイ素ウイスカー中に含まれることとなるので、
不純物としての二酸化ケイ素量が増大する問題がある。
他方、本発明者らは、既に、粉末状のケイ素含有原料を
予め所定形状に成形し、これを水素雰囲気下に粉末状炭
素含有原料と共に高温に加熱することによつて、上記成
形体からケイ素化合物が選択的に気化し、炭素と反応し
て、屈曲のない直線状であつて、且つ、長い繊維長と高
いアスペクト比を有する炭化ケイ素ウイスカーを高収率
高生産性にて得ることができることを見出している。
この方法によれば、ケイ素含有原料として、上記のよう
に、所定形状に成形した原料を用いるために、未反応の
二酸化ケイ素は、生成する炭化ケイ素ウイスカーに混入
しない。しかしながら、上述したように、生成する炭化
ケイ素ウイスカーに混在する炭素を除去するために、反
応生成物を加熱し、未反応炭素を燃焼させるので、得ら
れる炭化ケイ素ウイスカーには、尚、炭化ケイ素の酸化
に基づく不純物としての二酸化ケイ素が少量含まれ、更
に、炭化ケイ素ウイスカー生成時における副反応によつ
て生成する金属ケイ素の酸化に由来する二酸化ケイ素も
含まれる。
発明が解決しようとする問題点 そこで、本発明者らは、未反応炭素の燃焼除去工程にお
ける炭化ケイ素ウイスカーの酸化について、更に研究し
た結果、未反応炭素の燃焼除去工程における炭化ケイ素
ウイスカーの酸化は、特に、炭化ケイ素ウイスカーに混
在する未反応炭素量による影響が大きいことを見出し
た。即ち、未反応炭素の燃焼時の発熱によつて、これに
近接する炭化ケイ素ウイスカーに局部的に高温を生ぜし
めるために、炭化ケイ素ウイスカーの酸化が促進される
のである。
そこで、本発明者らは、未反応炭素の燃焼に基づく炭化
ケイ素ウイスカーの酸化を防ぐために鋭意研究した結
果、未反応炭素を燃焼除去するための炉内に二酸化炭素
ガスのみを、又は二酸化炭素を所定量以上含む二酸化炭
素−空気混合気体を強制的に吹き込むことによつて、未
反応炭素の燃焼時の発熱を低減して、その近傍の炭化ケ
イ素ウイスカーの酸化を効果的に抑制し、かくして、不
純物としての二酸化ケイ素量を著しく低減した高純度炭
化ケイ素ウイスカーを製造し得ることを見出して、本発
明に至つたものである。
従つて、本発明は、不純物としての二酸化ケイ素量を著
しく低減した高純度炭化ケイ素ウイスカーの製造方法を
提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明による高純度炭化ケイ素ウイスカーの製造方法
は、固体状のケイ素含有原料と炭素含有原料とを加熱反
応させて、炭化ケイ素ウイスカーを製造する方法におい
て、上記ケイ素含有原料を予め所定形状に成形してなる
成形体と粉末状炭素原料とを水素ガス雰囲気下に所定の
反応温度に加熱して、未反応炭素を含む炭化ケイ素ウイ
スカーを生成させ、次いで、炉温600〜1050℃に
おいて二酸化炭素ガス又は二酸化炭素を10容量%以上
含む二酸化炭素−空気混合気体を炉内に供給して、上記
未反応炭素をガス化させて除去することを特徴とする。
以下に本発明による方法を詳細に説明する。
本発明において用いるケイ素含有成形体は、二酸化ケイ
素を含有する任意の材料を必要に応じて有機質バインダ
ーと共に混練し、適宜の手段、例えば、押出成形、プレ
ス成形、造粒等の手段にて成形し、焼成して、板、棒、
管、筒、球、線状及びこれらの組み合わせとしての形状
を有する成形体に成形し、焼成することによつて得るこ
とができる。ここに、ケイ素含有材料としては、特に制
限されるものではないが、低廉なケイ石、銀砂、ロウ
石、粘土等を用いることが有利である。
特に、本発明においては、上記ケイ素含有成形体の形状
は、管状や箱型等の容器状であるとき、反応容器として
用いることができるので好ましい。即ち、一般に、固体
のケイ素含有原料と粉末状炭素含有原料とを加熱反応さ
せて、炭化ケイ素ウイスカーを製造する方法において
は、これら原料を反応容器内に充填し、加熱手段を備え
た反応管内、例えば、電気炉内に挿入して、所定の温度
に加熱するが、上記ケイ素含有成形体が容器状であると
きは、成形体は反応混合物を収容する反応容器であると
同時に、反応原料でもあるので、反応炉における加熱に
よつて、成形体からケイ素化合物が選択的に気化し、炭
素単体又は炭素含有原料から気化した炭素化合物と反応
して、炭化ケイ素ウイスカーが生成し、析出するので、
炭化ケイ素ウイスカーを成形体から容易に分離すること
ができる。
しかし、二酸化ケイ素含有成形体は、例えば、任意形状
の断面を有する板状や棒状であつてもよい。かかる成形
体を用いる場合は、成形体はその他の所要の反応原料と
共に適宜の反応容器、例えば、アルミナや黒鉛からなる
容器に充填されて、反応炉内で加熱される。
本発明においては、特に良好な収率にて炭化ケイ素ウイ
スカーを得るためには、ケイ素含有成形体は、二酸化ケ
イ素を30重量%以上含有することが好ましい。
このように、本発明の方法によれば、ケイ素含有原料を
その成形体として用いるとき、この成形体から選択的に
ケイ素化合物が気化し、炭素と反応して、炭化ケイ素ウ
イスカーを生成するので、不純物が数%以下の高純度の
炭化ケイ素ウイスカーを得ることができる。しかも、生
成する炭化ケイ素ウイスカーは、成形体から分離するこ
とが非常に容易であるので、生産性が高い。
粉末状炭素含有原料としては、カーボンブラツクや粉末
活性炭等を用いることができるが、これら炭素原料は、
微粉であつて、嵩高いほど反応性が高いので、特にカー
ボンブラツクが好ましい。
本発明の方法においては、反応触媒を用いることが好ま
しい。反応触媒としては、鉄、ニツケル、コバルト、又
はこれらの化合物、例えば、酸化物、硝酸塩、塩化物、
硫酸塩、炭酸塩等が粉末又は水溶液として炭素原料に混
合されて用いられる。酸化鉄及び塩化鉄は、本発明にお
いて特に好ましく用いることができる触媒である。
更に、本発明においては、反応を促進すると共に、高純
度で且つアスペクト比が高く、更に、嵩密度の小さい炭
化ケイ素ウイスカーを得るために、反応促進剤が用いら
れる。このような反応促進剤としては、アルカリ金属又
はアルカリ土類金属のハロゲン化物、特に、塩化物又は
フツ化物を好適に用いることができる。従つて、具体例
として、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、フツ化リチウ
ム、フツ化ナトリウム、フツ化カリウム等を挙げること
ができる。これらのなかでも特に好ましい反応促進剤
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、フツ化ナトリウム
及びフツ化カリウムである。
本発明の方法においては、上記ケイ素含有成形体と粉末
状炭素原料とを水素ガス雰囲気下に所定の反応温度に加
熱することによつて、炭化ケイ素ウイスカーを得る。こ
こに、水素ガス雰囲気とは、水素ガスのみの場合だけで
なく、20容量%以上の水素を含有し、残部が非酸化性
不活性ガスである雰囲気をも含むものとする。
本発明の方法において、反応温度は少なくとも1400
℃以上であり、通常、好ましくは1500〜1700℃
の範囲である。反応温度が1400℃よりも低いとき
は、炭化ケイ素ウイスカーの生成が不十分であり、未反
応のケイ素含有原料の残留が多い。一方、余りに高温と
しても、収率の向上や不純物の低減の効果が飽和すると
共に、製造費用の上昇を招く。従つて、反応温度の上限
は、通常、1700℃程度が好ましい。加熱手段は任意
であるが、電気加熱が使用しやすい。
反応時間は30分乃至10時間であり、通常、2〜6時
間程度で十分である。反応時間が余りに短いときは、未
反応原料が多量に残留し、一方、余りに長時間反応させ
ても、炭化ケイ素ウイスカーの収量の増加が僅かである
ので、生産性及び熱エネルギー費用の観点からみて、何
ら利点がない。
本発明の方法においては、前記したように、所定の温度
で炭化ケイ素ウイスカーを生成させた後、加熱を停止
し、反応生成物を反応管から取り出し、次いで、この反
応生成物をマツフル炉内に装入し、炉温600〜105
0℃にて、二酸化炭素ガスのみの雰囲気、又は二酸化炭
素を10容量%以上含む二酸化炭素−空気混合気体雰囲
気下に上記未反応炭素を燃焼焼却することによつて、不
純物としての二酸化ケイ素量を著しく低減した炭化ケイ
素ウイスカーを得ることができる。
以下、この未反応炭素の燃焼除去について詳細に説明す
る。
先ず、フツ酸処理によつて完全に二酸化ケイ素を除去し
た炭化ケイ素ウイスカーを電気炉(炉心管はムライト製
で内径43mm、長さ1000mm)に充填し、空気雰囲気
下(送風量300ml/分)、種々の温度にて加熱焼成し
たときの炭化ケイ素ウイスカーの酸化率を第1図に示
す。この結果から炉温が700℃以下であるとき、炭素
の不存在下、炭化ケイ素ウイスカー単独では殆ど酸化が
起こらない。しかし、炉内温度が約1000℃以上の場
合は、炭素が存在しなくとも、空気酸化によつて、二酸
化ケイ素が多量に生成する。
次に、フツ酸処理によつて完全に二酸化ケイ素を除去し
た炭化ケイ素ウイスカーを炭素(カーボンブラツク)の
存在下に上記と同じ条件下に焼成した。炭化ケイ素ウイ
スカーに対する共存炭素の重量比と炭化ケイ素ウイスカ
ーの酸化率との関係を第2図に示す。この結果から、共
存炭素量が多いとき、特に、高温加熱によつて、炭化ケ
イ素ウイスカーの酸化が著しく促進されることが明らか
である。即ち、共存炭素量が多いときは、その燃焼時の
著しい発熱のために、局部的な温度上昇が生じて、その
近傍の炭化ケイ素ウイスカーの酸化が促進される。
上記した結果から、高純度炭化ケイ素ウイスカーを製造
するためには、反応生成物から未反応炭素を燃焼除去す
る工程において、未反応炭素の燃焼時の発熱をできる限
り低い温度に抑えることが望ましいことが理解される。
一般に、炭化ケイ素ウイスカー中の未反応炭素の燃焼
は、主として(1)式の反応によるほか、(2)式の反応も寄
与する。
C+O2→CO2+94.1Kcal/mol(1) C+1/2O2→CO+26.4Kcal/mol(2) 上記(1)式による未反応炭素の燃焼は大量の発熱を伴う
のに対して、上記(2)式によれば、発熱量は、(1)式の場
合に比べて著しく少ない。(2)式による未反応炭素の不
完全燃焼は、炉内雰囲気の酸素量が不十分であるときに
起こる。
他方、温度が高いほど、二酸化炭素よりも一酸化炭素が
安定であることは、熱力学的に知られている。本発明者
らは、未反応炭素を燃焼除去する温度、例えば、700
℃程度の温度においては、炭素と二酸化炭素が共存する
ときは、二酸化炭素は速やかに一酸化炭素に変換される
ことを見出した。この反応は、吸熱反応であつて、次式
で表わされる。
C+CO2→2CO-41.3Kcal/mol(3) 本発明の方法は、以上の知見に基づいて、炭化ケイ素ウ
イスカーに混在する未反応炭素を炉内で加熱燃焼させる
に際して、炉内に二酸化炭素を所定量以上含む空気を強
制的に供給して、前記式(1)及び(2)による発熱を上記式
(3)の反応にて相殺し、全体として、未反応炭素のガス
化除去時の発熱を低減し、局部的な高温が発生するのを
防ぎ、かくして、炭化ケイ素ウイスカーの酸化を抑える
ものである。
本発明に従つて、未反応炭素の除去後の炭化ケイ素ウイ
スカー中の二酸化ケイ素含有量を5%以下に抑えるに
は、炉温を600〜1050℃、好ましくは700〜1
000℃とすると共に、二酸化炭素ガス又は二酸化炭素
を10容量%以上含む二酸化炭素−空気混合気体を炉内
に強制的に供給しつつ、未反応炭素を燃焼させることが
必要である。上記混合気体において、二酸化炭素含有量
が10容量%よりも少ないときは、前記式(3)による反
応が十分に起こらないので、未反応炭素の燃焼の際の局
部的な高温の発生を避けることができない。他方、炉温
を1100℃以上の高温とすることは、熱エネルギー費
用が嵩むのみならず、前述したように、炭化ケイ素ウイ
スカーの酸化が著しく助長されるので好ましくない。
尚、炉内温度を高温にするほど、炭化ケイ素ウイスカー
の空気酸化が著しくなるので、本発明においては、炉内
温度が高いほど、これに供給する二酸化炭素−空気混合
気体中の二酸化炭素量を多くすることが好ましい。従つ
て、前述したように、本発明においては、二酸化炭素の
みを供給することもできる。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、固体状のケイ素
含有原料と炭素含有原料とを加熱反応させて、炭化ケイ
素ウイスカーを製造する方法において、上記ケイ素含有
原料を予め所定形状に成形してなる成形体と粉末状炭素
原料とを水素ガス雰囲気下に所定の反応温度に加熱し
て、未反応炭素を含む炭化ケイ素ウイスカーを生成させ
た後、この炭化ケイ素ウイスカーに混在する未反応炭素
を炉内において燃焼除去するに際して、炉内温度を60
0〜1050℃とすると共に、炉内に二酸化炭素ガス又
は所定量の二酸化炭素を含む二酸化炭素−空気混合気体
を強制的に供給して、未反応炭素の燃焼による発熱量を
低く抑えるので、その結果、不純物としての二酸化ケイ
素量の著しく低減された高純度の炭化ケイ素ウイスカー
を製造することができる。
以下に実施例と共に比較例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例によつて何ら制限されるもの
ではない。
実施例 反応容器を兼ねるケイ素含有成形体として二酸化ケイ素
49重量%を含有する外径25mm、内径20mm及び長さ
100mmのムライト質管状反応容器を用いた。
カーボンブラツク粉末50部、反応触媒としての微粉状
酸化鉄0.2部及び反応促進剤としての塩化ナトリウム粉
末(試薬1級)17部をボールミルにて1時間攪拌して
均一な混合物となし、この混合物を上記反応容器内に充
填し、これを電気炉に挿入した。
この電気炉内に窒素ガスを炉心管単位断面積(cm2)当り
5ml/分の流量にて1時間導入した後、5℃/分の昇温
速度にて炉の中心部温度が1530℃になるまで加熱し
た。この昇温過程において、内温が1000℃に達して
後、電気炉への窒素ガスの導入を停止し、次いで、水素
ガスを5ml/分の流量にて電気炉内に導入しつつ、炉内
温度を1530℃に高め、この温度に4時間保持した。
この後、徐々に炉内温度を降温させながら、水素ガスの
導入を停止し、次いで、炉内雰囲気を窒素ガスに切り換
えてから、内容物を取り出して、黒緑色で軽量の嵩高い
塊を反応生成物として得た。
このようにして得られた未反応炭素を含む炭化ケイ素ウ
イスカーを石英ガラス製ボートに入れ、電気炉(炉心管
はムライト製で、内径43mm、長さ1000mm)に充填
し、表に示す二酸化炭素含有量の二酸化炭素−空気混合
気体を炉内に流しつつ、未反応炭素を所定時間燃焼させ
て、炭化ケイ素ウイスカーを得た。
この炭化ケイ素ウイスカーはβ型であつて、分岐や折れ
曲がりのない形状を有しており、これに含まれる二酸化
ケイ素の量は表に示すとおりであ つた。また、繊維径、繊維長及びアスペクト比は、それ
ぞれ約0.5μm、50〜400μm及び500〜800
であつた。
比較例 二酸化炭素−空気混合気体における二酸化炭素量を変え
た以外は、実施例と同様にして、炭化ケイ素ウイスカー
を製造した後、未反応炭素を燃焼除去した。結果を表に
示す。
比較例1は、混合気体中の二酸化炭素量が少なすぎるた
めに、また、比較例2は、炉内温度が高すぎるために、
炭化ケイ素ウイスカー中の二酸化炭素量がそれぞれ5重
量%を越えている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、二酸化ケイ素を含まない炭化ケイ素ウイスカ
ーを空気雰囲気下で3時間加熱したときの加熱温度と炭
化ケイ素ウイスカーの酸化率との関係を示すグラフ、第
2図は、二酸化ケイ素を含まない炭素を含む炭化ケイ素
ウイスカーを炭素の存在下に空気雰囲気下で700℃又
は1000℃に加熱したときの上記炭素量と炭化ケイ素
ウイスカーの酸化率との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 公三 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町2−3− 1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体状のケイ素含有原料と炭素含有原料と
    を加熱反応させて、炭化ケイ素ウイスカーを製造する方
    法において、上記ケイ素含有原料を予め所定形状に成形
    してなる成形体と粉末状炭素原料とを水素ガス雰囲気下
    に所定の反応温度に加熱して、未反応炭素を含む炭化ケ
    イ素ウイスカーを生成させ、次いで、炉温600〜10
    50℃において二酸化炭素ガス又は二酸化炭素を10容
    量%以上含む二酸化炭素−空気混合気体を炉内に供給し
    て、上記未反応炭素をガス化させて除去することを特徴
    とする高純度炭化ケイ素ウイスカーの製造方法。
JP61247115A 1986-10-17 1986-10-17 高純度炭化ケイ素ウイスカ−の製造方法 Expired - Lifetime JPH0633237B2 (ja)

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