JPH06331795A - 放射能汚染機器の除染方法およびその装置 - Google Patents

放射能汚染機器の除染方法およびその装置

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JPH06331795A
JPH06331795A JP11941093A JP11941093A JPH06331795A JP H06331795 A JPH06331795 A JP H06331795A JP 11941093 A JP11941093 A JP 11941093A JP 11941093 A JP11941093 A JP 11941093A JP H06331795 A JPH06331795 A JP H06331795A
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water
radioactive contamination
dry ice
gas
ice
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JP11941093A
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Takeshi Kanezaki
健 金崎
Hiroaki Kato
裕明 加藤
Shiro Furumura
史朗 古村
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、従来のドライアイスブラス
ト法による洗浄効果を生かしつつ、遮蔽体である水中に
おいても、放射能汚染機器の除染に対処することにあ
る。 【構成】 本発明に係る放射能汚染機器の除染装置は、
水中において放射能汚染機器である被洗浄物22を収容す
る容器である水槽21と、水槽21内にあって被洗浄物22の
外表面にペレット状のドライアイス又は氷片を噴出させ
る内側噴出口35およびドライアイス又は氷片の噴出流と
水槽21内の水を遮断するカバーガスを噴出させる外側噴
出口36を有する多重管ノズル31とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電所において発
生する放射能汚染機器の除染方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】放射能に汚染された機器の除洗方法とし
ては粒子を噴射させて洗浄するブラスト法があり、この
ブラスト法はアイスブラスト法、サンドブラスト法、ド
ライアイスブラスト法などがよく知られている。特にド
ライアイスブラスト法は、ブラスト材が噴射後、昇華す
るため二次廃棄物がほとんど発生しないという利点があ
り、注目されている技術である。またアイスブラスト法
も発生する二次廃棄物が水となるので、処理が簡単な技
術として知られている。
【0003】従来用いられているドライアイスブラスト
法に係わる装置を図5に示す。高圧液体状の二酸化炭素
が保存タンク1より供給配管2、供給バルブ3を経てペ
レット化装置4に送られ、断熱膨張によって雪状のドラ
イアイスとなり、さらに圧縮成形されペレットとなる。
一方ガスタンク5から出たガスはバルブ6を経て低圧の
ペレット移送用配管7に行くものと、バルブ8を経て高
圧の配管9に行くものとに分かれ、フィーダ10で再び合
流する。ドライアイスペレットはペレット化装置4よ
り、低圧ガスによりペレット移送用配管7を通ってフィ
ーダ10に移送される。そこでペレットは高圧配管9から
の高圧ガスにより加速され、多重管ノズル11より放射能
汚染機器の外表面である被洗浄面12に噴射され洗浄を行
う。洗浄後のペレットは昇華して気体になるためガス処
理装置で簡単に処理できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述するド
ライアイスブラスト法やアイスブラスト法の利用は、現
在まで気中に限られていた。なぜならば水中で使用する
と、水の抵抗が邪魔をするため、ドライアイスペレット
や氷片が被洗浄面12に達する前に衝撃圧力を失ってしま
うため、ドライアイスペレットの場合は特に水と接触す
ることにより容易に気化してしまうためである。
【0005】したがって、これまでのドライアイスブラ
スト法やアイスブラスト法では、炉内構造物など供用中
機器の水中における除染は不可能であり、気中で行わざ
るを得ないために除染作業時の放射線被曝が大きな課題
となっていた。
【0006】本発明は上記の点を考慮してなされたもの
で、従来のドライアイスブラスト法やアイスブラスト法
による洗浄効果を生かしつつ、遮蔽体である水中におい
ても、供用中機器の除染に対処できる放射能汚染機器の
除染方法及びその装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、水中における放射能汚染機器の
外表面にガスにて水を遮断した状態でペレット状のドラ
イアイスに噴出圧力を与えて噴出させ、このドライアイ
スの衝突時の衝撃力で洗浄することを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、水中における放射能汚
染機器の外表面にガスにて水を遮断した状態で氷片に噴
出圧力を与えて噴出させ、この氷片の衝突時の衝撃力で
洗浄することを特徴とする放射能汚染機器の除染方法。
【0009】請求項3の発明は、放射能汚染機器を収容
する容器と、この容器内にあって前記放射能汚染機器の
外表面にペレット状のドライアイスを噴出させる内側噴
出口およびこのドライアイスの噴出流と前記水槽内の水
を遮断するガスを噴出させる外側噴出口を有する多重管
ノズルとを具備することを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、放射能汚染機器を収容
する容器と、この容器内にあって前記放射能汚染機器の
外表面に氷片を噴出させる内側噴出口およびこの氷片の
噴出流と前記容器内の水を遮断するガスを噴出させる外
側噴出口を有する多重管ノズルとを具備することを特徴
とする。
【0011】
【作用】このように構成することにより、請求項1また
は請求項3の発明によれば、水中に於ける放射能汚染機
器の外表面である被洗浄面にガスにて水を遮断した状態
でペレット状のドライアイスを噴出させ、このドライア
イスの衝突時の衝撃力で洗浄することができる。
【0012】また、請求項2または請求項4の発明によ
れば、水中に於ける放射能汚染機器の外表面である被洗
浄面にガスにて水を遮断した状態でペレット状のドライ
アイスを噴出させ、このドライアイスの衝突時の衝撃力
で洗浄することができる。
【0013】
【実施例】以下本案の実施例を図1乃至図4を参照して
説明する。図1には本発明の概略系統図を示す。図2に
多重管ノズル31の一例として二重管ノズルの詳細断面図
を示す。
【0014】容器である専用の水槽21の中に放射能汚染
機器である被洗浄物22を入れて洗浄しているため、除染
対象物を系統から外す必要があるが、機器の取付中では
除染できない接続部分や内部を洗浄できるという利点が
ある。この専用の水槽21は気中に設置されても、水中に
設置されてもよい。また被洗浄物22を系統から取外すこ
となく被洗浄物22が設置されている容器内で洗浄するこ
とも可能である。
【0015】高圧液体状の二酸化炭素が保存タンク23よ
り専用の供給バルブ24、配管25を経てペレット化装置26
に送られ、減圧膨張によってドライアイスとなり、さら
に加工成形されペレットとなる。
【0016】一方ガスタンク37から出たガスはバルバ27
を通って低圧のペレット移送用配管28に行きペレットを
移送するものと、バルブ29を通って高圧配管30へ行くも
のに分岐する。
【0017】作成されたペレットとガスはフィーダ38で
合流して、水中に設置された多重管ノズル31内部の図2
に示す噴出口35より目標物である被洗浄物22に向かって
噴出される。一方、高圧カバーガスタンク32よりでたカ
バーガスはカバーガス用のバルブ33、配管34を経由して
多重管ノズル31の外周部の噴出口36より、高圧で噴出さ
れる。
【0018】二重管ノズル31にはキャリアガスおよびペ
レットとカバーガスが供給されている。キャリアガスお
よびペレットは中央の噴出口35より噴出し、カバーガス
はその外周の噴出口36より噴出して被洗浄物22に到達す
る。
【0019】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。ペレット化装置26で作成されたペ
レットは、水中にそのまま噴出させると、被洗浄物に達
する前に衝撃力をなくしてしまうが、多重管ノズル31の
外側噴出口からカバーガスを噴出しているため、ペレッ
トは噴出時の力を失うことなく直接、被洗浄物22に接触
する。
【0020】このように本実施例によれば、噴出したペ
レットが水の抵抗により勢いを弱めることなく被洗浄物
22に衝撃力を与えることが可能となり、被洗浄物22の表
面に付着しているクラッドなどを剥離させ、除染でき
る。
【0021】また通常、気中でブラスト除染作業を行う
と一部のクラッドはダストとなって、雰囲気線量を増加
させるが、本発明は除染作業を水中で行っているため発
生したダストの大部分が水に捕捉されるため問題となら
ない。
【0022】さらに本装置で使用したペレット化装置
を、氷片発生装置に変えるとアイスブラスト装置にな
る。図3に本発明である放射能汚染機器の除染装置を供
用中機器に適用する第2の実施例を示す。
【0023】ペレット化装置26から出てきたペレット
と、カバーガスタンク32から出てきたカバーガスが水中
で多重管ノズル31の内側、外側からそれぞれ噴出し、供
用中機器の被洗浄物22に衝突し、除染を行う。
【0024】このとき被洗浄物22に衝突したペレットは
気化して二酸化炭素に戻るためガスが発生するが、この
ガスは作業ケース39上部39aに集まり、ポンプ40により
吸引され、排ガス用配管41を通ってガス処理系42へと送
られる。
【0025】剥離したクラッドなどの固体は作業ケース
39の下部に配置されたポンプ43より吸引され排出用の配
管44を通ってフィルタ45で補集される。ポンプ吸引によ
り作業ケース39の内部から減少した水は水取り入れ口46
より補給される。
【0026】本装置でペレット化装置26を、氷片発生装
置に変えるとアイスブラスト装置になる。第2の実施例
の作用、効果について述べる。
【0027】本実施例では水中にある放射能汚染機器の
除染を、被洗浄面22に密着させた作業ケース39を用い
て、その作業ケース39の内部で第一の実施例で述べた多
重管ノズル31を用いてドライアイスブラストを行ってい
るが、このとき作業ケース39に設置したガスの処理機構
によって、ドライアイスブラストを行う際に発生する二
酸化炭素の回収が可能となり、ドライアイスブラストに
より被洗浄物22より剥離したクラッドはフィルタ45に回
収される。
【0028】これによって本実施例では、二次廃棄物と
して発生する二酸化炭素の一括回収が可能となり、同時
に二酸化炭素に含まれる微量のダストも処理できる。ま
た、作業ケース39を用いているため、剥離したクラッド
が供用中機器の回りに散逸するのを防止でき、まとめて
回収・処理することができる。
【0029】図4に作業ケースの調整機構について示
す。水中でのドライアイスブラスト作業において発生し
た大部分の二酸化炭素はガスとなり系外に運び去られる
が、一部の二酸化炭素は水中に溶け込み水を弱酸性にす
る。
【0030】液の酸性度をPHメータ50および測定器51
で監視し、供用中機器に悪影響を及ぼさぬように、適宜
アルカリ溶液をアルカリ溶液タンク52から供給バルブ5
3、供給配管54を経て供給することで、液の性質を調整
できる。
【0031】また温度の低いドライアイスペレットを連
続的に被洗浄物22に噴出することにより被洗浄物22や作
業ケース39内部の温度が降下し場合によっては凍結する
ことも考えられるが、熱電対55と電圧計56を用いて水温
を監視し、ヒーター57によって作業ケース39内部の水温
を適宜調節することによって、水温の低下による悪影響
を防止できる。
【0032】
【発明の効果】このように本発明によれば、通常ドライ
アイスのペレットや氷片を噴出するためのノズルを多重
管のノズルとし、内側のノズルからペレットや氷片を噴
出させ、外側のノズルから周囲をカバーするガスを同時
に噴き出す機構を設けることによって、これまでドライ
アイスブラスト法やアイスブラスト法では、不可能であ
った供用中機器の水中での除染が可能となり、また被曝
低減を図ることができる。これにより、作業環境の向
上、除染作業の短縮、2次廃棄物の低減、経済性の向上
などが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である放射能汚染機器の
除染装置の概略構成を示す系統図。
【図2】図1に示した放射能汚染機器の除染装置に適用
した多重管ノズルを拡大して示す縦断面図。
【図3】本発明の第2の実施例である放射能汚染機器の
除染装置の概略構成を示す系統図。
【図4】図3に示した放射能汚染機器の除染装置に適用
した作業ケースを拡大して示す縦断面図。
【図5】従来の放射能汚染機器の除染装置の概略構成を
示す系統図。
【符号の説明】
21…水槽 22…被洗浄物 23…保存タンク 26…ペレット化装置 31…多重管ノズル 32…カバーガスタンク 35…内側噴出口 36…外側噴出口 37…ガスタンク 39…作業用ケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中における放射能汚染機器の外表面
    に、ガスにて水を遮断した状態でペレット状のドライア
    イスに噴出圧力を与えて噴射させ、このドライアイスの
    衝突時の衝撃力で洗浄することを特徴とする放射能汚染
    機器の除染方法。
  2. 【請求項2】 水中における放射能汚染機器の外表面
    に、ガスにて水を遮断した状態で氷片に噴出圧力を与え
    て噴射させ、この氷片の衝突時の衝撃力で洗浄すること
    を特徴とする放射能汚染機器の除染方法。
  3. 【請求項3】 水中において放射能汚染機器を収容する
    容器と、この容器内にあって前記放射能汚染機器の外表
    面にペレット状のドライアイスを噴出させる内側噴出口
    およびこのドライアイスの噴出流と前記容器内の水を遮
    断するガスを噴出させる外側噴出口を有する多重管ノズ
    ルとを具備することを特徴とする放射能汚染機器の除染
    装置。
  4. 【請求項4】 水中において放射能汚染機器を収容する
    容器と、この容器内にあって前記放射能汚染機器の外表
    面に氷片を噴出させる内側噴出口およびこの氷片の噴出
    流と前記容器内の水を遮断するガスを噴出させる外側噴
    出口を有する多重管ノズルとを具備することを特徴とす
    る放射能汚染機器の除染装置。
JP11941093A 1993-05-21 1993-05-21 放射能汚染機器の除染方法およびその装置 Pending JPH06331795A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5327768A (en) * 1988-10-20 1994-07-12 Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho Apparatus for mounting finger for transfer feeder
KR20040021174A (ko) * 2002-09-03 2004-03-10 권대영 드라이아이스를 이용한 고압 세척기
KR100436540B1 (ko) * 2001-11-23 2004-06-19 한국수력원자력 주식회사 Co₂ 분사제염 발생 오염입자 포집방법 및 장치
JP2013145121A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Kan Tekkusu Kk 放射性物質や有害物質が付着した除染対象物の除染処理方法

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