JPH063312A - 湿度センサ - Google Patents

湿度センサ

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JPH063312A
JPH063312A JP16121292A JP16121292A JPH063312A JP H063312 A JPH063312 A JP H063312A JP 16121292 A JP16121292 A JP 16121292A JP 16121292 A JP16121292 A JP 16121292A JP H063312 A JPH063312 A JP H063312A
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temperature
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heating
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Hiroyuki Mita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、測定精度の高い、耐久性に優れた
湿度センサを提供することを目的とする。 【構成】 本発明の湿度センサでは、基板1表面に、湿
度を検出する湿度検出部4と、この湿度検出部4の周辺
温度を検出する第1の温度検出部3を配設するととも
に、さらに前記基板1表面に、これら湿度検出部4及び
第1の温度検出部3を囲むようにヒーター2を配設す
る。そして、検出すべき環境の湿度変化に応じて、前記
ヒーター2の加熱温度を制御する温度制御部6を配設す
ることにより、湿度検出部4及び第1の温度検出部3の
周辺の加熱温度を制御しながら測定し、湿度検出部4の
出力を第1の温度検出部3の出力及び環境温度を検出す
る第2の温度検出部5の出力とに基づいて換算し、測定
すべき環境の湿度を検出するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿度センサに係り、特
に結露の影響を防ぐとともに、高精度の湿度検出を行う
ことのできる湿度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、氷温高湿度環境と呼ばれる−5〜
0℃,80〜100%R.H.での食品保存技術が注目
されている。
【0003】食品保存環境では、湿度が大きな役割を果
たすため、湿度を高精度に検出し、その検出値に応じて
食品保存環境の湿度制御を行う必要がある。
【0004】この氷温高湿度環境と呼ばれる−5〜0
℃,80〜100%R.H.では、僅かな湿度上昇変化
によって、温度−5〜0℃の範囲であれば氷結が生じ、
温度が0℃より高い範囲であれば結露が生じる。尚、こ
のような状況は、氷温高湿度環境に高温の空気が侵入す
ることにより生じることが多い。
【0005】湿度センサが前記食品保存庫内で使用され
る場合、この食品保存庫のドアの開放時における外気導
入とともに結露することとなり、その後、数十分にわた
り湿度計測が不可能となるという問題が生じていた。さ
らに、このような結露の繰り返しによりセンサの検出特
性が劣化するという問題があった。このため、氷温保存
庫で高精度の湿度検出を行うことのできる湿度センサは
なく、庫内の湿度検出は不可能な状態であった。
【0006】このように従来の湿度センサは、氷温高湿
度環境に用いると結露により正確な湿度検出を行うこと
ができず、また、正確な湿度検出をしようとすると、ド
アの開閉による外気の導入に起因する結露が消失するま
で待たねばならない。
【0007】そこで、本発明者は、結露の影響を受ける
こと無く、氷温高湿度環境で湿度検出を高精度に連続し
て行うことを目的とし、湿度検出手段の周辺のみを局所
的に加熱する加熱手段を配設して、所定温度以上に加熱
しながら測定すべき環境の湿度を検出するとともに、こ
の湿度検出手段の周辺温度と、環境温度とを測定しこれ
らの値と検出湿度とから湿度を検出するようにした湿度
検出装置を提案している(特願平3−224371
号)。
【0008】この湿度検出装置は、例えば図8に示すよ
うに、熱的に絶縁性の高い石英からなる基板1と、この
基板1上に並設された第1の温度センサ3及び湿度検出
部4と、これら第1の温度センサ3及び湿度検出部4を
囲むように形成されたヒーター2と、このヒーター2の
熱影響を受けない程度に離間して、基板1上に配設され
た第2の温度センサ5とにより構成される。
【0009】ここで、ヒーター2は、プラチナ(Pt)
薄膜を用いた抵抗加熱ヒーターである。
【0010】第1の温度センサ3は、プラチナ薄膜から
なるミアンダ状の抵抗パターンからなり、温度変化に基
づく抵抗値の変化から温度を検出するものである。
【0011】湿度検出部4は、石英基板1上に、プラチ
ナ薄膜で構成された2つの下部電極41a,41bと、
ポリイミド膜からなる感湿膜42と、金薄膜で構成され
た上部電極43とが順次積層されて構成されており、感
湿膜42の水分吸収による容量変化を湿度変化として取
り出すものである。
【0012】第2の温度センサ5は、基板1上に直接形
成されたプラチナ(Pt)パターンからなるミアンダ状
の抵抗パターンからなり、前記第1の温度センサ3と同
様、温度変化に基づく抵抗値の変化から温度を検出する
ものである。
【0013】この構成によれば、食品保存庫のドアが閉
鎖された状態(以下、定常状態という)の時に、湿度検
出部4の周辺のみを局所的に所定温度以上に加熱した状
態で湿度検出を行うようにしているため、外気が入って
きた場合、即時に結露のない状態で湿度を測定すること
が可能となる上、結露のない状態で湿度を測定している
ため、センサ自体の劣化を防止することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、この
従来の湿度センサによれば、結露の発生は防止可能であ
るが、環境湿度を低湿度に圧縮して測定していることに
なる為、加熱することなく測定した場合に比較すると精
度が著しく低下してしまうという問題があった。すなわ
ち、図9に飽和水蒸気量曲線を示す通り、−5℃での飽
和水蒸気量は、3.41(g/m3 )である。また、3
5℃での飽和水蒸気量は、39.6(g/m3 )であ
る。飽和水蒸気量3.41(g/m3 )は、飽和水蒸気
量39.6(g/m3 )の8.6%R.H.である。か
りに湿度検出部周辺を35℃に加熱しているとする。こ
のとき、湿度検出部4は、35℃の時には0%R.H.
から8.6%R.H.の間でしか変化していないことに
なる。湿度検出部4周辺が35℃の時には、測定環境の
相対湿度が0%R.H.から100%R.H.に変化し
ても、湿度検出部4では0%R.H.から8.6%R.
H.しか変化しないことから、湿度検出部4において、
湿度検出部4周辺が−5℃の時の湿度分解能に比べて、
湿度検出部4周辺が35℃の時の湿度分解能は1/0.
086=11.6倍となる。
【0015】よって、非加熱の場合の湿度精度を0.1
%R.H.と仮定すると、上記のように加熱した場合の
湿度精度は約1.2%R.H.となり、よって、非加熱
の場合の湿度精度が良いことは、明らかである。
【0016】このように、従来の加熱温度の設定方式を
用いると結露の発生を防止することはできるが、測定精
度が良くないという問題があった。
【0017】したがって、氷温高湿度環境で、耐久性が
良く、継続して高精度の湿度検出を行うことのできる湿
度センサの開発が望まれている。
【0018】そこで、この発明は、前記実情に鑑みてな
されたもので、高精度の湿度検出を行うとともに、耐久
性が良好で、継続した湿度測定のできる湿度センサを提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明によれば、基板表面に形成され湿度を検出
する湿度検出手段と、前記湿度検出手段に近接して前記
基板表面上に配設され、前記湿度検出手段の周辺温度を
検出する第1の温度検出手段と、前記湿度検出手段の周
辺を局所的に所定温度に加熱する加熱手段と、環境温度
を検出する第2の温度検出手段と、検出すべき環境の湿
度変化に応じて、前記加熱手段の加熱温度を制御するよ
うに構成される温度制御手段とを具備し、湿度検出手段
の出力を、第1の温度検出手段の出力と、第2の温度検
出手段の出力とに基づいて換算し、測定すべき環境の湿
度を測定することを特徴とする。
【0020】
【作用】すなわち、この発明は、検出すべき環境の湿度
変化に応じて、加熱手段の加熱温度を制御し、環境状態
が多湿になったとき加熱温度を高めて、湿度検出部周辺
の温度を高めるようにしたことによって、湿度検出部周
辺を必要最低限の加熱にとどめて、測定環境温度と湿度
検出領域温度との温度差を不必要に広げないようにする
ことにより、湿度分解能を高めて、高精度の湿度検出を
継続して行うことができ、湿度センサの劣化を防止する
ことができる。
【0021】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の湿度セ
ンサの一実施例について詳細に説明する。
【0022】この発明の湿度センサに係る第1の実施例
について説明する。
【0023】この湿度センサは、図1(a) および(b) に
示すように検出すべき環境の湿度変化に応じて、加熱手
段としてのヒーター2の加熱温度を制御し、環境状態が
多湿になったとき加熱温度を高めるように構成された温
度制御部6と外気の温度を検出する第3の温度センサ9
とを具備したことを特徴とする。
【0024】ここでは、定常状態時にはヒーター2を全
く加熱させず、環境状態が多湿になったとき、ヒーター
2の加熱により湿度検出部4周辺の温度を外気温まで高
めるものとした。
【0025】尚、他部については、図8に示した従来例
の湿度センサと同様に形成されている。
【0026】すなわち、この湿度センサは、熱的に絶縁
性の高い石英からなる基板1と、この基板1上に並設さ
れた第1の温度センサ3及び湿度検出部4と、これら第
1の温度センサ3及び湿度検出部4を囲むように形成さ
れたヒーター2と、このヒーター2の熱影響を受けない
程度に離間して、基板1上に配設された第2の温度セン
サ5と、基板1上に配設された温度制御部6と、氷温保
存庫外部に配設された第3の温度センサ9により構成さ
れる。
【0027】ヒーター2は、プラチナ薄膜を用いた抵抗
加熱ヒーターである。
【0028】第1の温度センサ3は、プラチナ薄膜から
なるミアンダ状の抵抗パターンからなり、温度変化に基
づく抵抗値の変化から温度を検出するものである。
【0029】湿度検出部4は、石英基板1上に、プラチ
ナ薄膜で構成された2つの下部電極41a,41bと、
ポリイミド膜からなる感湿膜42と、金薄膜で構成され
た上部電極43とが順次積層されて構成されており、感
湿膜42の水分吸収による容量変化を湿度変化として取
り出すものである。
【0030】第2の温度センサ5は、基板1上に直接形
成されたプラチナ(Pt)パターンからなるミアンダ状
の抵抗パターンからなり、前記第1の温度センサ3と同
様、温度変化に基づく抵抗値の変化から温度を検出する
ものである。
【0031】第3の温度センサ9は、氷温保存庫外部の
温度を検知するものであればよく、前もって使用されて
いる温度センサがあれば、特別新たに湿度センサ7のた
めに設置せずに、その温度センサを利用しても良い。
【0032】次に、この実施例の湿度センサの動作を図
2のフローチャートを参照して説明する。
【0033】ここでは、湿度センサ7本体に配設されて
いるヒーター2を定常状態では加熱させず、氷温保存庫
内の環境状態が多湿になって、湿度検出部4の出力が1
00%R.H.となった時、温度制御部6が第3の温度
センサ9の出力を読み取り、この出力によってヒータ2
の加熱温度を設定している。
【0034】この湿度センサ7本体は、氷温高湿度環境
と呼ばれる−5〜0℃,およそ80〜100%R.H.
の氷温保存庫内の湿度検出のため庫内に設置されている
ものとする。
【0035】氷温保存庫が定常状態である時、ヒーター
2は加熱されていない。この状態で湿度センサは庫内の
湿度測定を行う(ステップ100)。ここで湿度検出部
4は常時湿度を検出するとともに第1および第2の温度
センサも温度を検出する。そして、湿度検出部4の出力
が100%R.H.であるか否かを判断する(判断ステ
ップ101)。そして湿度検出部4の出力が100%
R.H.に満たない(ステップ101NO)場合はその
まま測定を続行する(ステップ100)。一方、例えば
オペレータによって、氷温保存庫のドアが開けられ、庫
内よりも高い温度の外気が入ってくると、氷温高湿度環
境と呼ばれる−5〜0℃、およそ80〜100%R.
H.に保たれていた庫内の湿度は瞬時に上昇する。この
ようにして、湿度検出部4の出力が上昇し100%R.
H.を検知する(ステップ101YES)と、温度制御
部6は第3の温度センサ9から出力を読み取り、この出
力が示す外気の温度にヒーター2の加熱温度を設定する
(ステップ102)。そして、この設定した加熱温度に
ヒーター2を加熱させる(ステップ103)。湿度検出
部4の出力が100%R.H.を検知してから、ヒータ
ー2の加熱温度が設定された温度に到達するまでの僅か
な間に生じた湿度検出部4上の結露は、瞬時にして取り
除かれる。但し、ヒーター2の加熱温度が設定された温
度に到達するまでと、結露が取り除かれるまでとの僅か
な間の湿度検出部4上に結露が生じている状態つまり湿
度検出部4から相対湿度100%R.H.以下となる出
力がない(ステップ104NO)間は、ヒーター2の加
熱を継続するようにする(ステップ103)。水滴が湿
度検出部4から取り除かれて、湿度検出部4の出力が1
00%R.H.より低下したことを検知する(ステップ
104YES)と、温度制御部6は、ヒーター2に加熱
することを中止する指令を送り、加熱していたヒーター
2は加熱を中止する(ステップ105)。そして再びス
テップ100に戻る……という動作を繰り返す。
【0036】上記のように、湿度センサ7本体内部で
は、部分的に温度制御部6によって、温度制御を行って
いる。湿度検出部4は常に湿度変化に基づく容量変化を
湿度変化として検出している。第1の温度センサ3及び
第2の温度センサ5は常に温度変化に基づく抵抗値の変
化から温度を検出している。
【0037】そして、この発明の湿度センサから、湿度
検出部4の出力する相対湿度を、第1の温度センサ3の
出力する湿度検出部4周辺の温度と、第2の温度センサ
5の出力する測定環境温度とを基に換算することによ
り、検出すべき測定環境湿度を求める。
【0038】但し、湿度センサには、予め測定環境の温
度に対する飽和水蒸気量の関係を表す飽和水蒸気量曲線
(図3参照)が記憶されている。ここで、縦軸は飽和水
蒸気量(g/m3 )、横軸は温度(℃)である。
【0039】湿度検出部4において、出力した湿度検出
部4周辺の相対湿度を読み取る。そして、この時の湿度
検出部4周辺の温度を検出する第1の温度センサ3の検
出する温度値(第1の温度センサ3の出力)と、測定す
べき環境の温度を検出する第2の温度センサ5の検出す
る温度値(第2の温度センサ5の出力)を読み取る。読
み取った湿度検出部4、第1の温度センサ3及び第2の
温度センサ5の出力をそれぞれa(%R.H.),b
(℃),c(℃)とする。
【0040】温度b(℃),c(℃)の時の飽和水蒸気
量を飽和水蒸気量曲線から求め、それぞれB(g/
3 ),C(g/m3 )とすると、第1の温度センサ3
及び湿度検出部4が置かれ、ヒーター2によって囲まれ
ている内部の水蒸気量x(g/m3 )は、次式(1)で
求められる。
【0041】x=a×B/100・・(1) この後、庫内温度すなわち第2の温度センサ5の出力c
(℃)における飽和水蒸気量C(g/m3 )との比を求
めることにより湿度y(%R.H.)を求めることがで
きる。
【0042】y=x/C×100 =a×B/C・・・(2) このようにして、この発明の湿度センサから環境湿度が
測定された。
【0043】但し、定常状態では、湿度検出部4の周辺
温度は測定環境温度と等しいので上述した湿度検出部4
により出力された相対湿度の換算は必要なくなり、湿度
検出部4の出力が環境湿度として測定される。
【0044】次に、この発明の湿度センサに係る第2の
実施例について説明する。
【0045】装置構成は、図4に示すように前記第1の
実施例から第3の温度センサ9を除くと同様である。
【0046】この実施例では、図5にフローチャートを
示すように、定常状態時には、湿度検出部4周辺を測定
環境温度より少し高めの温度に加熱し、環境状態が多湿
になった時には、湿度検出部4周辺を予め定めておいた
外気温より少し高めの温度に加熱するようにしたことを
特徴とする。
【0047】このフローチャートを参照して、この湿度
センサの動作を説明する。
【0048】まず、温度制御部6に、予め氷温保存庫定
常状態時に、ヒーター2の加熱温度として設定する温度
1 と氷温保存庫内の環境状態が多湿になった時、ヒー
ター2の加熱温度として設定する温度T2 とを入力する
(ステップ200)。この温度T1 は、測定環境温度よ
り少し高めの温度とし、温度T2 は、外気温より少し高
めの温度とする。温度制御部6により温度T1 に設定さ
れたヒーター2(ステップ201)によって、加熱しな
がら湿度検出部4は湿度を測定する(ステップ20
2)。そして湿度検出部4の出力が100%R.H.で
ある否かを判断し(判断ステップ203)、100%
R.H.でない(判断ステップ203NO)とすると、
ステップ202に戻り、そのまま測定を続行する。
【0049】一方、検出する測定環境状態が多湿になり
湿度検出部4の出力が100%R.H.になる(ステッ
プ203YES)と、温度制御部6により温度T2 に設
定される(ステップ204)。そして、湿度検出部4の
出力は100%R.H.より小さくなる(ステップ20
5YES)と、再び温度制御部6によりヒーター2は温
度T1 に設定される(ステップ201)。以下、湿度検
出部4の出力から測定すべき環境湿度を求めるための換
算法は、第1の実施例と同じである。
【0050】以上のように、湿度検出部に結露が生じる
と湿度センサは測定不能になることから、この結露を取
り除くために従来の湿度センサの場合は、ヒーター2に
よる加熱によって、湿度検出手段周辺を常に外気より高
い温度に設定していたが、この例では、定常状態の時
は、湿度検出手段周辺を測定環境温度より少し高い温度
まで加熱し、結露発生した時は、瞬時に加熱温度を上昇
し、結露除去した時は、加熱を停止するようにしている
ため、湿度検出手段周辺の加熱を必要最低限にとどめ
て、測定すべき環境の温度と、湿度検出手段周辺の温度
との温度差を不必要に広げないようにすることにより、
湿度検出手段の精度性能を最大限に利用し、高精度の湿
度検出をすることができる。
【0051】このように、ヒーター2を配設しない従来
方式の湿度センサを用いた場合、ドアを開閉した後50
分程度経過しないと結露が消えなかったが、本発明で
は、瞬時に結露を解消することができるため、結露から
湿度検出部4の劣化を防止することができる上、結露が
生じてから短時間のうちに高精度の湿度測定を再開する
ことができるため常に高精度の検出を行うことが可能と
なる。
【0052】さらに、前記第1の実施例では、氷温保存
庫が定常状態の時、ヒーター2による加熱を行うことな
く、湿度検出部4周辺温度と氷温保存庫内温度とを同じ
温度としていたが、第2の実施例では、定常状態の時も
湿度検出部4周辺温度を氷温保存庫内温度よりも僅かに
高めておくようにしているため、湿度検出部4の結露を
防ぐことができる。
【0053】例えば、第1の実施例では氷温保存庫内を
98%R.H.に設定するが、98%R.H.になるま
で加湿していき98%R.H.になった時、加湿を中止
してもオーバーシュートにより部分的に100%R.
H.を越えてしまう状態となってしまうが、この例によ
ればこのようなこともない。ところが、さらに、氷温保
存庫内の環境を−3℃,99%R.H.に設定したが、
温度が低下して−4℃となることもある。すると、相対
湿度は高くなり、100%R.H.を越えて結露するこ
とも考えられる。しかし、湿度検出部4周辺を少し加熱
しておくことによって、このような時にでも湿度検出部
4の結露を防ぐことができる。従って、センサの劣化を
防ぐことができ、寿命を延ばすことができる。
【0054】このように、氷温保存庫定常状態の時、湿
度検出部周辺温度を氷温保存庫内温度よりも僅かに高め
ておくようにすることにより、僅かに測定精度は下がる
が、結露の発生防止がより確実となる。
【0055】この発明の湿度センサの第3の実施例につ
いて説明する。
【0056】第1の実施例及び第2の実施例では、温度
制御部6においてヒーター2の加熱温度を上げる情報の
入手手段として湿度検出部4を用いたが、この実施例で
は、この入手手段として氷温保存庫のドアの開閉を検知
する開閉検知センサ8を用いる。この開閉検知センサ8
は、ドアの開閉を検知するものであればよく、前もって
使用されている開閉検知センサがあれば、特別新たに湿
度センサのために設置せずに、その開閉検知センサを利
用しても良い。
【0057】この第3の実施例の湿度センサは、図6に
示すように、第1の実施例と同じ内部構造をした湿度セ
ンサ7本体と開閉検知センサ8とから構成される。この
開閉検知センサ8は、氷温保存庫のドアに設置されてい
る。
【0058】上述した第3の実施例の湿度センサの動作
を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0059】この湿度センサ7本体は、氷温高湿度環境
と呼ばれる−5〜0℃,およそ80〜100%R.H.
とするべき氷温保存庫内の湿度検出のため庫内に設置さ
れているものとする。
【0060】氷温保存庫のドアが閉鎖状態では、ヒータ
ー2は加熱されていない。この状態で湿度センサは、庫
内の湿度測定を行う(ステップ300)。ここで、湿度
検出部4は常時湿度を検出するとともに、第1および第
2の温度センサも温度を検出する。そして、氷温保存庫
のドアに取り付けられた開閉検知センサ8がドアが開閉
されたか否かを判断する(判断ステップ301)。そし
て開閉検知センサ8がオペレータによってドアが開けら
れたことを検知しない(ステップ301NO)間はその
まま測定を続行する。
【0061】オペレータによって氷温保存庫のドアが開
けられると、氷温保存庫のドアに取り付けられた開閉検
知センサ8がこれを検知して、出力する(ステップ30
1YES)。この出力により、温度制御部6は、第3の
温度センサ9の出力を読み取り、この出力が示す外気の
温度にヒーター2の加熱温度を設定する(ステップ30
2)。ヒーター2は、設定された加熱温度まで加熱する
(ステップ303)。そして、温度制御部6は、湿度検
出部4に生じた結露がすべて除去されずに相対湿度10
0%R.H.以下となる出力がされない(ステップ30
4NO)間は、ヒーター2の加熱を継続するようにする
(ステップ303)。湿度検出部4に発生した結露が除
去されて、湿度検出部4が相対湿度100%R.H.以
下となる出力がされる(ステップ304YES)と、温
度制御部6は、ヒーター2の加熱を中止させる(ステッ
プ305)。以下、湿度検出部4の出力から測定すべき
環境湿度を求めるための換算法は、第1の実施例と同じ
である。
【0062】上述した第3の実施例では、第1の実施例
の効果に加えて、ヒーター2の加熱温度を上げる情報の
入手手段として氷温保存庫のドアの開閉を検知する開閉
検知センサ8を用いたことにより、環境状態が多湿にな
りうる瞬間をとらえることができるため、より速く湿度
検出部4の結露除去の対応ができ、湿度検出部4の結露
の影響を防ぐことができるという効果がある。
【0063】さらに、第2の実施例のように定常状態時
には、ヒーター2を少し加熱させ、環境状態が多湿にな
った時、予め設定した温度までヒーター2を加熱させる
加熱制御方法を第3の実施例に用いるようにしても良
い。
【0064】また、前記実施例では、すべてのセンサを
薄膜で形成し、モノリシックに形成したが、第2の温度
センサ5については、適宜チップ化し、ハイブリッドに
形成するようにしてもよい。
【0065】さらにヒーター2の形状としては実施例に
限定されることなく、適宜変更可能である。ただし、湿
度検出部4と第1の温度センサとが等しい温度に加熱さ
れるように形成する必要がある。
【0066】尚、温度制御部6は基板1上に配設されな
くても良い。
【0067】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
検出すべき環境の湿度変化に応じて、加熱手段の加熱温
度を制御し、環境湿度が多湿になったとき加熱温度を高
めて、湿度検出手段周辺の加熱を行う構成とし、湿度検
出手段周辺の加熱を必要最低限にとどめて、測定すべき
環境の温度と、湿度検出手段周辺の温度との温度差を不
必要に広げないようにすることにより、氷結,結露の影
響を防ぐと共に、湿度検出手段の性能を最大限に引き出
して高精度の湿度検出ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施例の湿度センサを示す図
【図2】同湿度センサの動作を示すフローチャート図
【図3】温度−飽和水蒸気量との関係を示す図
【図4】本発明第2の実施例の湿度センサを示す図
【図5】本発明第2の実施例の湿度センサ動作を示すフ
ローチャート図
【図6】本発明第3の実施例の湿度センサを示す図
【図7】同湿度センサの動作を示すフローチャート図
【図8】従来例の湿度センサを示す図
【図9】飽和水蒸気量曲線を示す図
【符号の説明】
1 基板 2 ヒーター 3 第1の温度センサ 4 湿度検出部 5 第2の温度センサ 6 温度制御部 7 湿度センサ本体 8 開閉検知センサ 9 第3の温度センサ 41a,41b 下部電極 42 感湿膜 43 上部電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に配設され、湿度を検出する湿
    度検出手段と、 前記湿度検出手段に近接して前記基板表面上に配設さ
    れ、前記湿度検出手段の周辺温度を検出する第1の温度
    検出手段と、 前記湿度検出手段の周辺を局所的に所定温度に加熱する
    加熱手段と、 環境温度を検出する第2の温度検出手段と、 検出すべき環境の湿度変化に応じて、前記加熱手段の加
    熱温度を制御し、環境状態が多湿になったとき加熱温度
    を高めるように構成された温度制御手段とを具備し、 前記湿度検出手段の出力を前記第1の温度検出手段の出
    力と、前記第2の温度検出手段の出力とに基づいて換算
    し、測定すべき環境の湿度を測定するようにしたことを
    特徴とする湿度センサ。
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