JPH06330381A - 連続式電気錫めっきライン - Google Patents

連続式電気錫めっきライン

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JPH06330381A
JPH06330381A JP11997793A JP11997793A JPH06330381A JP H06330381 A JPH06330381 A JP H06330381A JP 11997793 A JP11997793 A JP 11997793A JP 11997793 A JP11997793 A JP 11997793A JP H06330381 A JPH06330381 A JP H06330381A
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tin
roll
rolls
conversion treatment
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JP11997793A
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Naoyuki Oba
直幸 大庭
Kazuo Shimazaki
一穂 島崎
Hideo Tomioka
英生 冨丘
Mitsunori Ota
充紀 太田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/36Manufacture of hydraulic cements in general
    • C04B7/38Preparing or treating the raw materials individually or as batches, e.g. mixing with fuel
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は錫めっき鋼板を製造する連続式電気
錫めっきラインに関する。 【構成】 化成処理装置と出側ブライドルロールの間に
配設された、ブライドルロール(改良型)22、ルーパ
ーロール(改良型)23、パスラインロール(改良型)
24は〜の条件を満たすロールで構成されている。
即ち:金属製ラジアルクラウン型、:そのクラウン
量が0.1mm以上15mm以下、:その表面粗さが
3.0μm≦Rz≦30.0μm。 【効果】 上記めっきラインを用いることにより、クロ
ム系化成処理を施しても、ぶりき表面に微細な疵を生成
することなく、表面性状の優れた薄錫めっき鋼板を製造
することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は錫めっき鋼板(以降ぶり
きと言う)を製造するための連続式電気錫めっきライン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ぶりきは美麗であることから、飲料缶、
食品缶、美術缶、おもちゃ等様々な用途で多量に使用さ
れ、古くから連続式電気錫めっきラインで製造されてい
る。図4は連続式電気錫めっきラインの一例を示す図で
ある。ここではペイオフリール2で巻戻された冷延鋼板
によるめっき原板1aがウェルダー3、入側ルーパー4
を通過し、アルカリタンク5、酸洗タンク6で脱脂、酸
洗の前処理を行い、めっき装置7で錫めっきされる。
【0003】錫めっきされた鋼板1bはX線検出装置8
により付着量が検出され、錫層溶融装置9を構成するリ
フロー処理装置9aでリフロー処理されて、クェンチタ
ンク9bで急冷される。
【0004】続いて化成処理装置11を構成する化成処
理タンク11aで化成処理し、塗油装置12で塗油した
後、出側ルーパー13、出側ブライドルロール14eを
得てテンションリール15で巻取られる。
【0005】錫めっきラインは上記のように、一連の長
い距離を鋼板が連続的に走行する。そのため、錫めっき
ラインではデフレクターロール10、ブライドルロール
14a〜14e、ルーパーロール4a、13a等の搬送
ロールが用いられている。搬送ロールは鋼板表面の軟ら
かい錫めっき層に対応させて、ネオプレン、ニトリルな
どのゴム系のテーパー型ロールが多く採用されている。
ストレート型ロールは鋼板の蛇行を生じやすいので、一
般には採用されていない。
【0006】近年、ぶりきのコスト削減を目的に錫めっ
き量の低減化が進められているが、低錫めっき量であっ
ても高耐食性や美麗さの性能を確保することが必要であ
る。そのため、低錫めっき量に起因した、貯蔵時におけ
るぶりき表面の錫酸化皮膜の生成、塗膜の密着性の低
下、耐食性の劣化等を防止するために、ぶりき表面にク
ロム系の化成処理皮膜を付与している。
【0007】しかし、上記のようなクロム系の化成処理
皮膜を付与したぶりきは、錫めっきラインでの錫めっき
鋼板の走行中に、ぶりき表面に微細な疵が生じ易く、錫
めっき量の低減に伴い、その疵が更に多くなり、極端な
場には鉄を露出して耐食性の劣化を生じることがある。
【0008】また、低錫めっき量のぶりきでは表面の美
麗な光沢が得られないという欠陥を生じることがある。
例えば、ストリップのエッジから数十ないし数百mmの
部分の光沢が白っぽく、モヤがかかったような外観を呈
する場合がある。
【0009】また、その光沢の劣っている部分のぶりき
表面には、スマッジと称されている黒い異物が点状に付
着している場合がある。これが付着したままで、製缶会
社の塗装ラインで塗装がされた場合には、塗装はじき欠
陥を生じる。また、塗装はじき部分では塗膜が正常に被
覆されていないことから、缶に内容物を詰めた場合、耐
食性不良を生じて問題になる。
【0010】上記のようなぶりき表面欠陥の問題点につ
いては種々の対策が行われている。例えばスマッジ防止
については特開昭51−63328号公報に、クロムを
含まないリン酸系の処理液を使って、化成処理すること
が記載されている。
【0011】又、実開平04−25863号公報には錫
めっき装置とリフロー処理装置との間に配置したブライ
ドルロールであって、そのブライドルロールの表面粗さ
をピッチ1.0mm以下、深さ0.1mm以下のブラシ
目状にして、錫の密着性を向上させて、リフロー後の薄
錫めっき成品に起因した格落品を防止することが記載さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した対策はぶりき
表面の個々の欠陥防止について、それなりの効果が期待
される。しかしながら、ぶりきの錫めっき量の低減化は
益々厳しく進められており、ぶりき表面の全体の欠陥を
十分には防止することが出来ず、需要者が要求する高耐
食性や美麗さの性能を確保出来ない場合がある。
【0013】即ち、特開昭51−63328号公報に記
載のようなクロムを含まないリン酸系の処理液について
は一般に需要家が要望しない場合が多い。又、実開平0
4−25863号公報記載の錫めっき装置とリフロー処
理装置との間に配置したブライドルロールを採用して
も、ぶりき表面に微細な疵を生成し、それに起因した表
面欠陥を生じる場合がある。
【0014】本発明は上記のような問題点の解決を図っ
たものであり、クロム系化成処理を施しても、ぶりき表
面に微細な疵を生成することなく、表面性状の優れた薄
錫めっき鋼板を製造することの出来る連続式電気錫めっ
きラインを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明者等はぶりきの表面光沢の劣化、ス
マッジの発生、極端な場合の鉄の露出等の表面欠陥が特
に、鋼板エッジ近傍に生じることに着目して鋭意調査を
行い、次のことを得た。図4に示すような従来の連続式
電気錫めっきラインを用いて、ぶりきの製造を行い、そ
の製造の途中にラインを停止させ、リフロー後化成処理
前、重クロム酸ソーダ液中での化成処理後、ルーパー後
コイル巻き取り直前の3ヶ所でぶりきエッジ部のサンプ
ルを採取して、低加速電圧モードで走査電子顕微鏡(以
降SEM)観察を行った。コイル巻取り直前のサンプル
が白っぽい曇った外観を呈しており、光沢が劣化してい
たものについて、その結果を図5に示す。(a)はリフ
ロー後、(b)化成処理後、(c)巻取り前のぶりきサ
ンプルの表面状態のSEM像(700倍)を示す模式図
である。
【0016】図5から明らかなように、リフロー後、化
成処理直前のエッジ部ぶりき表面には微細な疵Aが存在
している。化成処理直後では、疵が生じている部分にオ
キサイトクロムBが多量に析出している(SEMでは黒
色に写っている)。このように、オキサイトクロムBが
多量に付着した部分は、サンプル自体が白っぽい曇った
外観を呈しており、光沢が劣化することが判る。
【0017】また、このような化成処理皮膜状態で以後
の塗油装置のロール、ルーパーロールなどを通過後のぶ
りき表面を同様にSEM観察すると、表面にはさらに微
細な疵Cが生じており、表面のクロムオキサイドの化成
処理皮膜層が削られていることが判る。又、エッジ部ぶ
りき表面の黒い塊状のスマッジDの成分はオキサイドク
ロムと錫(金属錫と酸化錫の混合)の混ざったものであ
る。センター部ぶりき表面にはこのようなスマッジの付
着はほとんど無く、またSEMで観察しても微細な疵は
無く正常な化成処理皮膜であり、光沢も良い。
【0018】この結果から、エッジ付近の曇った光沢と
スマッジの発生は、化成処理皮膜の不均一付着に起因し
たものであり、その後のロール通過後の傷つきによる化
成処理皮膜層、錫層の剥がれを引き起こしていると推測
される。ぶりき表面の疵による鉄露出も、同様に化成処
理以前の疵あるいは化成処理後での疵つきが原因と考え
られ、錫めっき量が薄い場合に鉄露出が多くなる傾向が
ある。
【0019】以上のことからぶりき表面の微細な疵は、
ロールと接触するときに生じることの知見を得て、本発
明に到達したものである。即ち、請求項1にかかる発明
は、めっき装置の後に錫層溶融装置、化成処理装置が順
に配設された連続式電気錫めっきラインにおいて、前記
錫層溶融装置と化成処理装置の間に配設されたロールが
下記〜の条件を満たすロールで構成されたことを特
徴とする連続式電気錫めっきライン。
【0020】 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さRz(JIS B0601による)が
1.0μm≦Rz≦30.0μm であり、請求項2にかかる発明は、めっき装置の後に錫
層溶融装置、化成処理装置、塗油装置、出側ブライドル
ロールが順に配設された連続式電気錫めっきラインにお
いて、前記錫層溶融装置と化成処理装置の間に配設され
たロールが下記〜の条件を満たすロールで構成さ
れ、化成処理装置と出側ブライドルロールとの間に配設
されたロールが下記、、の条件を満たすロールで
構成されたことを特徴とする連続式電気錫めっきライン
である。
【0021】 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さRzが1.0μm≦Rz≦30.0μ
m その表面粗さRzが3.0μm≦Rz≦30.0μ
【0022】本発明では上述したように、錫層溶融装置
と化成処理装置の間に配設されたロール、またはそれに
加えて化成処理装置と出側ブライドルロールとの間に配
設されたロールが上記条件を同時に満たすロールで構成
することが必要である。
【0023】金属製ラジアルクラウン型ロールにしたの
は、金属製の場合は、経時によって、表面性状が変化し
にくく、又、ラジアルクラウン型であるので、テーパー
型のロールと異なり、テーパーが始まる肩の部分がない
ので、肩の部分によるぶりき表面の疵を発生することが
無いためである。金属製ロールとしてはクロム、ステン
レスめっき等が施された金属ロールが挙げられる。
【0024】金属製ラジアルクラウン型ロールのクラウ
ン量(ロールの中央部断面直径と端部断面直径の差)を
0.1mm以上にしたのは、0.1mm未満ではストリ
ップの蛇行防止効果が得られないためである。クラウン
量を15mm以下としたのは、15mmを超えた場合に
は蛇行防止には効果が大きいものの、鋼板センター部へ
の面圧が過大になり、微小疵が発生し、光沢も低下する
のみならず、センター部の板の伸びによる欠陥、通称中
伸び欠陥も出易いことを考慮したためである。
【0025】金属製ラジアルクラウン型ロールの表面粗
さRzを1.0μm以上にしたのは、リフロー後クエン
チタンクで水冷されたぶりきの表面は半乾きの状態であ
り、スリップし易いことから、Rz≧1.0μmが必要
であるからである。Rzを30.0μm以下にしたの
は、30.0μmを超えた場合ではスリップ防止効果が
飽和することと、これ以上粗い場合、ロール表面粗さの
凹凸の凸部によって、マーク(疵)が付きやすくなるこ
とを考慮したためである。
【0026】又、化成処理後、オイラーによってぶりき
表面に綿実油、ジオクチルセパゲート(DOS)などの
油が塗られる場合には、鋼板はスリップして疵を付けや
すいことから、化成処理装置から出側ブライドルロール
までの間のロールは表面粗さRzが3.0μm以上であ
ることが必要である。
【0027】重クロム酸ソーダでの化成処理の場合、皮
膜はオキサイドクロムが主体であり、またその付着量も
少なく、微細な疵が生じるとその後の耐酸化性を劣化さ
せたり、塗膜密着性や耐食性を劣化させ易いのである
が、上記のような条件を満たしたロール構成にすること
によって、微細な疵が生じない。又、クロム酸系の液中
で化成処理の場合には、金属クロムとオキサイドクロム
の2層構造となり、下層の金属クロムが硬い皮膜である
ことと、トータルの皮膜量が重クロム酸ソーダの場合よ
りも多いことから微小な疵は生じ難いが、上記のような
条件を満たしたロール構成にすることによって、微細な
疵が生じない。よって、いずれの場合でもより健全な錫
めっき皮膜が得られる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を図によって説明す
る。図1は本発明の一実施例の要部を示す図である。図
4で説明したようなペイオフリール2、めっき装置7、
錫層溶融装置9、化成処理装置11、塗油装置12、出
側ブライドルロール14eを具備した連続式電気錫めっ
きラインにおいて、図1では錫層溶融装置9と化成処理
装置11の間に配設されたデフレクターロールを下記
〜の条件を満たすロールで構成したものである。この
デフレクターロールをデフレクターロール(改良型)2
1とする。
【0029】 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さが1.0μm≦Rz≦30.0μm
【0030】図2は本発明ラインで用いる金属製ラジア
ルクラウン型ロールの形状を示す図であり、(a)は本
発明ラインで用いる金属製ラジアルクラウン型ロールを
示す図、(b)は比較として従来ラインで用いているテ
ーパー型のゴム系ロールを示す図である。
【0031】(a)は表面性状が変化しにくいクロム、
ステンレスめっき等の金属めっき等を施したクラウン型
24の金属ロール25を用いている。(b)はネオプレ
イン、ニトリルなどのゴム系ロール16で、テーパー1
7を設けている。17aはテーパーの肩の部分を示す。
26はロール軸である。
【0032】上記のようなゴム系ロールは経時によっ
て、表面性状が変化することから本発明では用いない。
また、上記のようなテーパー型のロールではテーパーが
始まる肩の部分でぶりき表面に疵をつけやすいで本発明
では用いない。また、ストレートタイプのロールではス
トリップの蛇行が生じ易いので本発明では用いない。
【0033】図3は本発明の他の実施例の要部を示す図
である。図3において、化成処理装置と出側ブライドル
ロールまでの間に配設された、ブライドルロール、ルー
パーロール等が下記〜の条件を満たすロールで構成
されたものである。ここでは従来のものと区別するため
に、ブライドルロール(改良型)22、ルーパーロール
(改良型)23、パスラインロール(改良型)24とす
る。
【0034】 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さが3.0μm≦Rz≦30.0μm
【0035】上記図1に示す本発明のラインを用いて、
ぶりきを製造する場合は、ペイオフリール2で巻戻され
た冷延鋼板によるめっき原板1aをウェルダー3、入側
ルーパー4を通過し、アルカリタンク5、酸洗タンク6
で脱脂、酸洗の前処理を行い、めっき装置7で錫めっき
される。
【0036】錫めっきされた鋼板1bはX線検出装置8
により付着量が検出され、錫層溶融装置9を構成するリ
フロー処理装置9aでリフロー処理されて、クェンチタ
ンク9bで急冷される。
【0037】続いて錫めっきされた鋼板1bは上記〜
の条件を満たしたデフレクターロール21で方向変換
して化成処理装置11を構成する化成処理タンク11a
で化成処理し、塗油装置12で塗油した後、出側ルーパ
ー13、出側ブライドルロール14eを得てテンション
リール15で巻取られる。上記ラインにより製造された
ぶりきはデフレクターロール(改良型)21での疵の発
生がないので、表面外観のすぐれた成品が得られる。
【0038】又、図3に示す本発明のラインを用いて、
ぶりきを製造する場合は、図1に示す錫層溶融装置9と
化成処理装置11の間に配設されたデフレクターロール
(改良型)21を用い、更に化成処理装置11と出側ブ
ライドルロールまでの間に配設された、ブライドルロー
ル、ルーパーロール、パスラインロールが下記〜の
条件を満たすブライドルロール(改良型)22、ルーパ
ーロール23(改良型)パスラインロール(改良型)2
4のロールで構成されたものであるので、上記ラインに
より製造されたぶりきは上記ロールでの疵の発生がない
ので、表面外観のよりすぐれた成品が得られる。
【0039】上記実施例ではテンションリール15でコ
イルに巻取る場合について説明したが、出側ブライドル
ロールに続いてシャーラインを接続し、切り板を製造す
る場合にも適用出来ることは云うまでもない。
【0040】次に本発明による図1、図3に示す連続式
電気錫めっきラインを用いてぶりきを製造した場合の具
体的な実施例を述べる。
【0041】(実施例)板厚0.2mm、板幅880m
mの冷延鋼板のコイルをライン速度300m/分で連続
的に払出しながら、化成ソーダによるアルカリ脱脂処
理、硫酸酸洗等の前処理を施した後、フェロスタンタイ
プの錫めっき浴の中で、1.2g/m2 から5 .6 g/
2 の錫めっきを行い、商用の50Hzの電源を用い
て、鋼板への直接通電によって、抵抗加熱処理(リフロ
ー)を行い、ストリップ温度を錫の融点以上300℃以
下に加熱水冷した後、リフローの通電用出側コンダクタ
ロール通過後、化成処理までのロールを通過させ、通常
の重クロム酸ソーダ溶液中で化成処理した後、DOSの
塗油を行い、その後、出側ルーパーのロールを通過させ
て、ぶりきをコイルに巻き取った。化成処理は通常の重
クロム酸ソーダ溶液中で錫めっき鋼板をカソードとした
電解によるものであり、その付着量は約4.5mg/m
2 で一定とした。
【0042】ここで、リフロー出側コンダクターロール
後化成処理までの各ロール及び化成処理後出側ルーパー
までの各ロールの材質、形状、表面仕上げをそれぞれ本
発明の条件を持たすロールを使用した。
【0043】本発明のラインを用いた実施例によって得
られたぶりき表面をSEM観察して微小な疵があるかど
うか、又ぶりきの光沢の良否、スマッジの発生の有無、
耐酸化性、鉄の露出度等の評価した結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】ここでは比較例としてラジアルクラウン型
の金属ロールを使用しているが、クラウン量、表面粗さ
が本発明の範囲を外れた条件のロールを使用した以外は
本発明例と同じ条件でぶりきを製造したものを示した。
【0046】又、従来例として、リフロー出側コンダク
タロールから化成処理までの各ロール、及び化成処理後
出側ルーパーまでのロールをネオプレンゴム製テーパー
クラウン型のものを使用している以外は、本発明例と同
じ条件でぶりきを製造したものを示した。
【0047】尚、評価は次ようにした。 微小疵の有無:SEMでぶりき表面を観察し評価。 疵が無い場合:○、 やや有り:△、 疵が有る場
合:×、 ぶりきの光沢:目視でぶりき表面が白く曇っていないか
どうかを観察し評価。 白く曇りがなく美麗な光沢のある場合:○、 少し曇っているが光沢のある場合:△ 、 曇りがあり光沢が無い場合:× スマッジの有無:ルーパー出側でぶりき表面を目視観察
し、表面の黒いスマッジを評価。 無い:○、やや有り:△、 ひどい:×、
【0048】耐酸化性:25℃湿度60%の状態で30
日間保存後、表面に生成した錫酸化膜量をN2 で脱気し
た臭化水素(HBr) 溶液中で陰極電解剥離を行い、剥離に
要した電気量(C/m2)を求め比較した。基準として30(C
/m2)以下を良好とした。 鉄の露出度:チオシアン酸溶液中に予定面積を残して他
をテープシールしたぶりきサンプルを15分浸漬後、溶
液中の鉄量を原子吸光法により測定し、単位面積あたり
の溶出鉄量(mg/dm2)を求め、鉄の露出度として比較評
価した。基準として10(mg/dm2)以下を良好とした。
【0049】表1から明らかなように、本発明の実施例
NO.1〜NO.11 では、化成処理前、化成処理後のロールの
両方に本発明の条件を満たしたロールを使用しているの
で、ぶりき表面の光沢、耐酸化性が優れ、スマッジ、鉄
露出度が少なかった。
【0050】又、本発明の実施例NO.12 〜NO.14 では、
化成処理前のロールに本発明のロールを使用し、化成処
理後のロールに金属ラジアル型であるが、本発明のロー
ルの条件の範囲を外れているロールを使用するか、金属
ラジアル型でない従来のロールを使用したものであり、
スマッジがやや生じたが、ぶりき表面の光沢、耐酸化
性、鉄露出度が何れも良好としている基準以下に入っ
た。
【0051】これに対して、比較例NO.1、NO.2ではリフ
ロー後化成処理までのロールが金属ラジアル型である
が、本発明のロールの条件の範囲を外れているので、化
成処理後のロールに本発明のロールを使用しても、化成
処理後の光沢がやや劣り、化成処理後のスマッジの防止
が劣り、耐酸化性が劣っていた。又、鉄露出度も高い。
【0052】比較例NO.3ではリフロー後化成処理までの
ロールと、化成処理後のロールが金属ラジアル型である
が、本発明のロールの条件の範囲を外れているので、化
成処理後の光沢がやや劣り、化成処理後のスマッジの防
止が劣り、耐酸化性が劣っていた。又、鉄露出度も高
い。
【0053】比較例NO.4、NO.6では化成処理前のロール
が本発明のロールでないので、化成処理後のロールに、
本発明ロールを使用しても、光沢、耐酸化性、鉄露出度
が劣る。比較例NO.5ではリフロー後化成処理までのロー
ルが金属ラジアル型であるが、本発明のロールの条件の
範囲を外れており、化成処理後のロールが、本発明ロー
ルでないので、化成処理後の光沢がやや劣り、耐酸化
性、鉄露出度が劣る。
【0054】従来例では本発明のロールが全く使用され
ていないので、光沢、スマッジ防止、耐酸化性、鉄露出
度が酷く劣っている。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明の連続式電気錫め
っきラインを用いることにより、クロム系化成処理を施
しても、ぶりき表面に微細な疵を生成することなく、表
面性状の優れた薄錫めっき鋼板を製造することが出来、
ぶりきの品質向上に極めて優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例の要部を示す図である。
【図3】(a)は本発明のラインに用いる金属製ラジア
ルクラウン型ロールの形状を示す図であり、(b)は従
来のラインに用いるゴム系のテーパー型ロールの形状を
示す図である。
【図4】従来の電気錫めっきラインの一例を示す図であ
る。
【図5】従来の連続式電気錫めっきラインで得られたぶ
りき表面の走査型電子顕微鏡(SEM)の像を示す模式
図である。
【符号の説明】
1a 冷延鋼板によるめっき原板 1b 錫めっきされた鋼板 2 ペイオフリール 3 ウェルダー 4 入側ルーパー 5 アルカリタン 6 酸洗タンク 7 めっき装置 8 X線検出装置 9 錫層溶融装置 9a リフロー処理装置 9b クェンチタンク 10 デフレクターロール 11 化成処理装置 11a 化成処理タンク 12 塗油装置 13 出側ーパー 14a〜14d ブライドルロール 14e 出側ブライドルロール 15 テンションリール 21 デフレクターロール(改良型) 22 ブライドルロール (改良型) 23 ルーパーロール (改良型) 24 パスラインロール (改良型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 充紀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき装置の後に錫層溶融装置、化成処
    理装置が順に配設された連続式電気錫めっきラインにお
    いて、前記錫層溶融装置と化成処理装置の間に配設され
    たロールが下記〜の条件を満たすロールで構成され
    たことを特徴とする連続式電気錫めっきライン。 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さRzが1.0μm≦Rz≦30.0μ
  2. 【請求項2】 めっき装置の後に錫層溶融装置、化成処
    理装置、塗油装置、出側ブライドルロールが順に配設さ
    れた連続式電気錫めっきラインにおいて、前記錫層溶融
    装置と化成処理装置の間に配設されたロールが下記〜
    の条件を満たすロールで構成され、化成処理装置と出
    側ブライドルロールとの間に配設されたロールが下記
    、、の条件を満たすロールで構成されたことを特
    徴とする連続式電気錫めっきライン。 金属製ラジアルクラウン型 そのクラウン量が0.1mm以上15mm以下 その表面粗さRzが1.0μm≦Rz≦30.0μ
    m その表面粗さRzが3.0μm≦Rz≦30.0μ
JP11997793A 1993-05-21 1993-05-21 連続式電気錫めっきライン Pending JPH06330381A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266713A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Nippon Steel Corp 鮮麗錫めっき鋼板の製造方法
JP2016043982A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 大日本印刷株式会社 包装材料及びその製造方法

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JP2008266713A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Nippon Steel Corp 鮮麗錫めっき鋼板の製造方法
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