JP2016043982A - 包装材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料を提供する。【解決手段】少なくとも、金属層3と、前記金属層の表面上に形成された耐食性皮膜4a、4bと、シーラント層5とが順次積層された積層体からなり、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下である、包装材料。式1:A/B?100【選択図】図1

Description

本発明は、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料に関する。
従来、薬品、化粧品、食品、電解液などの酸性またはアルカリ性の内容物を収容する包装材料として、表面に化成処理が施された金属層とシーラント層(熱融着樹脂層)とが積層されたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
金属層の化成処理としては、例えば、金属層の表面にクロメート処理などを施して、耐食性皮膜を形成する方法が知られている。このような耐食性皮膜が、金属層とシーラント層との間に存在することによって、包装材料に収容される酸性またはアルカリ性の内容物がシーラント層側から金属層側に浸透することによって生じる、金属層の腐食や金属層とシーラント層との剥離などの包装材料の劣化が抑制されている。
特開2008−287971号公報
上記のように、耐食性皮膜が金属層とシーラント層との間に形成された包装材料においては、酸性またはアルカリ性の内容物による包装材料の劣化が抑制されている。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、金属層の表面に耐食性皮膜が設けられた包装材料において、酸性またはアルカリ性の内容物を包装材料に収容した場合に、酸性またはアルカリ性の内容物による包装材料の劣化が生じる場合があることを見出した。具体的には、当該包装材料において、酸性またはアルカリ性の内容物を収容すると、金属層表面の耐食性皮膜とシーラント層との接着強度が低下して、耐食性皮膜とシーラント層とが剥離しやすくなる場合があることが見出された。
このような状況下、本発明は、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料、及び当該包装材料の製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、次のような知見を得た。従来、上記のような金属層表面の化成処理は、耐食性皮膜を形成する処理液を、ロールを用いて金属層表面に均一に塗布する方法などにより行われている。しかしながら、本発明者らが、包装材料の幅方向(処理液を塗布するロールの軸方向)の複数の箇所において、耐食性皮膜に含まれる金属元素の量を蛍光X線分析装置(XRF)により測定したところ、耐食性皮膜に含まれる当該金属元素の量にはムラがあり、金属元素の量が少ない箇所において、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が生じやすくなっていることが明らかとなった。
このような知見に基づき、さらに本発明者らが検討したところ、耐食性皮膜を塗布するロールとして、軸方向における外径が同一である一般に使用されている円柱状のロール代わりに、外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロールを用いたところ、包装材料の幅方向において、耐食性皮膜に含まれる当該金属元素の量の均一性が高められ、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、金属層と、前記金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなり、
前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下である、包装材料。
式1 : A/B×100
項2. 前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値Bが、2.0〜5.0mg/m2の範囲にある、項1に記載の包装材料。
項3. 前記金属層の前記シーラント層とは反対側の表面に耐食性皮膜がさらに形成されている、項1または2に記載の包装材料。
項4. 前記金属元素が、クロム、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、またはバリウムである、項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
項5. 前記シーラント層の厚みが、10〜100μmの範囲にある、項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
項6. 前記金属層の前記シーラント層とは反対側に、基材層が積層されてなる、項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
項7. 少なくとも、金属層と、前記金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなる包装材料の製造方法であって、
外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロールを用いて、前記金属層の表面の少なくとも一方に、前記積層体の幅方向において塗布量が均一となるように前記耐食性皮膜を形成する処理液を塗布し、当該表面上に前記耐食性皮膜を形成する耐食性皮膜形成工程と、
前記耐食性皮膜の上に前記シーラント層を積層する工程と、
を備える、包装材料の製造方法。
項8. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記耐食性皮膜を形成する処理液に前記金属層を浸漬した後、前記クラウン形状を有するロールを用い、前記金属層の少なくとも一方の表面上の前記処理液の塗布量が前記積層体の幅方向において均一になるように調整して、当該表面上に前記耐食性皮膜を形成する、項7に記載の包装材料の製造方法。
項9. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記クラウン形状を有するロールを用い、
前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下となるようにして、前記耐食性皮膜を形成する、項7または8に記載の包装材料の製造方法。
式1 : A/B×100
項10. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記クラウン形状を有する2つのロールの間に、前記処理液が両面に塗布された前記金属層を通過させながら、前記積層体の幅方向において前記処理液の塗布量が均一となるように調整し、前記金属層の両面に耐食性皮膜を形成する、項7〜9のいずれかに記載の包装材料の製造方法。
項11. 前記金属元素が、クロム、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、またはバリウムである、項7〜10のいずれかに記載の包装材料の製造方法。
本発明によれば、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料を提供することができる。さらに、本発明によれば、当該包装材料の製造方法を提供することもできる。
本発明の包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の製造方法において使用するクラウン形状を有するロールの模式図である。 本発明の製造方法における、耐食性皮膜形成工程を説明するための模式図である。 耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差の算出方法を説明するための包装材料の略図的平面図である。 試験例1、試験例2、及び比較試験例1における耐食性皮膜(シーラント層側)のクロム元素含有量の測定結果である。 試験例1、試験例2、及び比較試験例1における耐食性皮膜(基材層側)のクロム元素含有量の測定結果である。
本発明の包装材料は、少なくとも、金属層と、金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなり、積層体の幅方向における耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下であることを特徴とする。
式1 : A/B×100
また、本発明の包装材料の製造方法は、少なくとも、金属層と、金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなる包装材料の製造方法であって、外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロールを用いて、金属層の表面の少なくとも一方に、積層体の幅方向において塗布量が均一となるように耐食性皮膜を形成する処理液を塗布し、当該表面上に耐食性皮膜を形成する耐食性皮膜形成工程と、耐食性皮膜の上にシーラント層を積層する工程とを備えることを特徴とする。
以下、本発明の包装材料、及び包装材料の製造方法について詳述する。
1.包装材料の積層構造
本発明の包装材料は、少なくとも、金属層3と、金属層3の表面上に形成された耐食性皮膜4aと、シーラント層5とが順次積層された積層体からなる。本発明の包装材料において、シーラント層5が最内層になる。即ち、本発明の包装材料によって内容物を収容する際に、包装材料の周縁に位置するシーラント層5同士が熱融着させることにより、袋状となり、内容物を収容することができる。
本発明の包装材料においては、図1に示すように、金属層3のシーラント層5とは反対側の表面に、耐食性皮膜4bがさらに形成されていてもよい。また、図1に示すように、金属層3のシーラント層5とは反対側に基材層1が積層されていてもよい。本発明の包装材料が基材層1を有する場合、図2に示すように、基材層1と金属層3との間(または基材層1と耐食性皮膜4bとの間)に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着層2が設けられていてもよい。また、図3に示すように、耐食性皮膜4aとシーラント層5との間に、これらの接着性を高める目的で、必要に応じて接着層6が設けられていてもよい。
2.包装材料を形成する各層の組成
[基材層1]
本発明の包装材料において、基材層1は、包装材料の保形性を向上させることなどを目的として、必要に応じて設けられる層である。図1〜3において、基材層1は、最外層に位置している。基材層1を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されるものではない。基材層1を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル−ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、酸またはアルカリに対する耐性に優れ、酸またはアルカリの付着に対して白化等が発生し難いという利点があり、最外層に位置することのある基材層1の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体等の脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)等の脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’−ジフェニルメタン−ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層1の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層1の形成素材として好適に使用される。
基材層1は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層1として好適に使用される。また、基材層1は、上記の素材を金属層3または耐食性皮膜4b上にコーティングして形成されていてもよい。
これらの中でも、基材層1を形成する樹脂フィルムとしては、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層1は、耐ピンホール性を向上させることなどを目的として、異なる素材の樹脂フィルム及びコーティングの少なくとも一方を積層化することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造や、2軸延伸ポリエステルと2軸延伸ナイロンとを積層させた多層構造等が挙げられる。基材層1を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドラミ法、サーマルラミネート法等の熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、UVやEBなどの電子線硬化型等のいずれであってもよい。接着剤の成分としてポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ樹脂、ゴム、シリコン系樹脂が挙げられる。
基材層1の厚さとしては、例えば、10〜50μm程度、好ましくは15〜30μm程度が挙げられる。
[接着層2]
本発明の包装材料において、接着層2は、上記の基材層1を設ける場合において、基材層1と金属層3または耐食性皮膜4bとの接着性を高めるために、必要に応じて設けられる層である。
接着層2は、基材層1と金属層3または耐食性皮膜4bとを接着可能である接着剤によって形成される。接着層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着層2の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着層2の形成に使用できる接着剤の樹脂成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂;フッ化エチレンプロピレン共重合体等が挙げられる。これらの接着剤成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の接着剤成分の組み合わせ態様については、特に制限されないが、例えば、その接着剤成分として、ポリアミドと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドとポリエステル、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリエステルと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、展延性、高湿度条件下における耐久性や応変抑制作用、ヒートシール時の熱劣化抑制作用等が優れ、基材層1と金属層3または耐食性皮膜4bとの間のラミネーション強度の低下を抑えてデラミネーションの発生を効果的に抑制するという観点から、好ましくはポリウレタン系2液硬化型接着剤;ポリアミド、ポリエステル、又はこれらと変性ポリオレフィンとのブレンド樹脂が挙げられる。
また、接着層2は異なる接着剤成分で多層化してもよい。接着層2を異なる接着剤成分で多層化する場合、基材層1と金属層3または耐食性皮膜4bとのラミネーション強度を向上させるという観点から、基材層1側に配される接着剤成分を基材層1との接着性に優れる樹脂を選択し、金属層3側に配される接着剤成分を金属層3または耐食性皮膜4bとの接着性に優れる接着剤成分を選択することが好ましい。接着層2は異なる接着剤成分で多層化する場合、具体的には、金属層3側に配置される接着剤成分としては、好ましくは、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、共重合ポリエステルを含む樹脂等が挙げられる。
接着層2の厚さについては、例えば、2〜30μm程度、好ましくは3〜15μm程度が挙げられる。
[金属層3]
本発明の包装材料において、金属層3は、包装材料の強度向上の他、内部に水蒸気、酸素、光等が侵入するのを防止するためのバリア層として機能する層である。金属層3を形成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス、チタン等の金属箔が挙げられる。これらの中でも、アルミニウム箔が好適に使用される。包装材料の製造時にしわやピンホールを防止するために、本発明において金属層3として、軟質アルミニウム、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS A8021P−O)又は(JIS A8079P−O)等を用いることが好ましい。
金属層3の厚さについては、例えば、10〜200μm程度、好ましくは20〜100μm程度が挙げられる。
[耐食性皮膜4a,4b]
耐食性皮膜4a,4bは、それぞれ、金属層3とこれに隣り合う層(シーラント層5、接着層6、接着層2、基材層1など)との接着の安定化、溶解や腐食の防止等のために、金属層3の表面上に形成される層である。本発明において、耐食性皮膜4aは、金属層3とシーラント層5または後述の接着層6との間に設けられる。一方、耐食性皮膜4bは、金属層3のシーラント層5とは反対側の表面上に、必要に応じて設けられる。
耐食性皮膜4a,4bは、それぞれ、金属層3の表面を、金属元素を含む処理液で化成処理することにより形成することができる。すなわち、化成処理により、処理液によって金属層3の表面に形成された膜が、耐食性皮膜4a,4bとなる。化成処理は、例えば、耐食性皮膜4a,4bを形成する処理液を金属層3の表面に塗布することにより行うことができる。
本発明において、好ましい化成処理としては、クロメート処理が挙げられる。クロメート処理により、金属元素としてクロムを含む耐食性皮膜4a,4bが形成される。クロメート処理の具体例としては、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロム等のクロム酸化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸等のリン酸化合物を用いたリン酸クロメート処理;下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位からなるアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理等が挙げられる。
一般式(1)〜(4)中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基又はベンジル基を示す。また、R1及びR2は、同一又は異なって、ヒドロキシル基、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)〜(4)において、X、R1、R2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1、R2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)〜(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、及び、ドロキシアルキル基のいずれかであることが好ましい。一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位からなるアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、約500〜約100万、好ましくは約1000〜約2万が挙げられる。
また、化成処理の具体例としては、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズ等の金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、金属層3の表面に耐食性皮膜を形成する方法も挙げられる。これらの化成処理によって、金属元素として、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、バリウムなどが含まれる耐食性皮膜4a,4bが形成される。
金属層3の表面には、1種の化成処理を単独で行ってもよく、2種以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。更に、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。すなわち、耐食性皮膜4a,4bは、それぞれ、1層により形成されていてもよいし、同一または異なる種類の複数の層により形成されていてもよい。また、耐食性皮膜4a,4bの組成は、同一であってもよいし、異なってもよい。
耐食性皮膜4a,4bとしては、これらの中でも、好ましくはクロム酸クロメート処理、更に好ましくはクロム酸化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせたクロメート処理により形成されたものが挙げられる。
本発明は、包装材料を構成する積層体の幅方向(積層方向とは垂直方向)において、耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、積層体の幅方向における耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、式1:A/B×100で算出される値が20%以下であることを特徴とする。本発明の包装材料における酸性またはアルカリ性の内容物による劣化をより効果的に抑制する観点からは、上記式1で算出される値は、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下が挙げられる。また、同様の観点から、上記式1で算出される値は、最も好ましくは0%であるが、常に0%とすることは容易ではなく、通常は2%以上となる。
本発明の包装材料における酸性またはアルカリ性の内容物による劣化をより効果的に抑制する観点からは、積層体の幅方向における耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差Aとしては、好ましくは0.3mg/m2以下、より好ましくは0.2mg/m2以下が挙げられる。耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差が0mg/m2であることが最も好ましいが、常に0mg/m2とすることは容易ではなく、本発明の包装材料における当該差は、通常0.1mg/m2以上である。なお、例えば図5に示される模式図のように、金属層3が長さ方向に移動しながら、耐食性皮膜4a,4bが長さ方向に順に形成される場合には、積層体の幅方向は、耐食性皮膜4a,4bが形成される際の長さ方向zとは垂直方向yとなる。この垂直方向yは、耐食性皮膜4a,4bを形成する処理液の塗布に用いられる後述のロール11の軸方向yと一致する。
本発明の包装材料における酸性またはアルカリ性の内容物による劣化をより効果的に抑制する観点からは、積層体の幅方向における耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の平均値Bとしては、好ましくは2.0〜5.0mg/m2程度、より好ましくは2.5〜3.5mg/m2程度、さらに好ましくは2.0〜3.0mg/m2程度が挙げられる。
本発明において、上記の耐食性皮膜4aに含まれる金属元素(例えば、クロム元素など)の含有量の最大値と最小値との差A、及び耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の含有量の平均値Bとの比A/Bは、それぞれ、次のようにして算出することができる。例えば図6に示されるように、金属層3の表面に耐食性皮膜4aが積層された包装材料の長さ方向zの中央部において、幅方向yの一方側端部から他方側端部への距離が、それぞれ、6%、25%、50%、75%、94%となる5箇所(a1〜a5)において、所定の幅で耐食性皮膜4aと金属層3とが積層された状態で切り出し、各箇所の耐食性皮膜4aに含まれる測定対象の金属元素の含有量(分布強度)を、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定して、比A/Bを金属元素の分布強度から算出する。なお、蛍光X線分析装置による耐食性皮膜4aに含まれる当該金属元素の含有量の測定においては、まず、金属層3上の耐食性皮膜4a側について、当該金属元素の含有量X(強度)を測定する。次に、金属層3上の耐食性皮膜4aが形成されていない部分(例えば、耐食性皮膜4aを削り落として金属層3が露出した部分や、耐食性皮膜4a,4bの何れも形成されていない金属層3の部分)について、同様に当該金属元素の含有量Y(強度)を測定する。XとYとの差分が、耐食性皮膜4aに含まれる当該金属元素の含有量(強度)となる。
蛍光X線分析装置によって測定される金属元素の含有量は、質量の実測値ではなく、強度分布として測定されるため、上記5箇所について測定した強度を比較することにより、上記比A/Bが求められる。蛍光X線分析装置としては、例えば、島津製作所社製の蛍光X線分析装置XRF−1800を用いることができる。なお、耐食性皮膜4aに含まれる金属元素の質量(mg/m2)の実測値を測定する場合には、当該金属元素量が既知の耐食性被膜について、蛍光X線分析装置で当該金属元素の強度を測定して、質量と強度との関係について検量線を作成し、当該検量線から算出することができる。
また、本発明の包装材料においては、包装材料を構成する積層体の幅方向において、金属層3のシーラント層5とは反対側に必要に応じて設けられる耐食性皮膜4bの上記式1’で算出される値は、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下、さらに好ましくは5%以下が挙げられる。また、同様の観点から、上記式1’で算出される値は、最も好ましくは0%であるが、常に0%とすることは容易ではなく、通常は2%以上となる。
なお、積層体の幅方向における耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA’とし、積層体の幅方向における耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の平均値B’とした際に、式1’:A’/B’×100とする。なお、耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A’、及び積層体の幅方向における耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の平均値B’の比A’/B’及び質量の実測値の算出方法は、それぞれ、上記の耐食性皮膜4aと同様である。
本発明の包装材料における酸性またはアルカリ性の内容物による劣化をより効果的に抑制する観点からは、積層体の幅方向における耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A’としては、好ましくは0.3mg/m2以下、より好ましくは0.2mg/m2以下が挙げられる。耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差が0mg/m2であることが最も好ましいが、常に0mg/m2とすることは容易ではなく、本発明の包装材料における当該差は、通常0.1mg/m2以上である。
本発明の包装材料における酸性またはアルカリ性の内容物による劣化をより効果的に抑制する観点からは、積層体の幅方向における耐食性皮膜4bに含まれる金属元素の含有量の平均値B’としては、好ましくは2.0〜5.0mg/m2程度、より好ましくは2.5〜3.5mg/m2程度、さらに好ましくは2.0〜3.0mg/m2程度が挙げられる。
本発明の包装材料において、上記式1,1' で算出される値を20%以下に設定する方法(さらには、耐食性皮膜4a,4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A,A’及び耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をB、B’を上記の値に設定する方法)としては、後述の本発明の製造方法における耐食性皮膜形成工程を用いることが好ましい。後述の通り、従来の方法では、上記式1,1' で算出される値を20%以下に設定することは困難であったが、後述の本発明の製造方法を採用することにより、上記式1,1' で算出される値を20%以下、さらには、耐食性皮膜4a,4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A,A’及び耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をB、B’を上記の値に設定することが可能となる。
耐食性皮膜4a,4bの少なくとも一方の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層を形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノフェノール等が挙げられる。これらのカチオン性ポリマーは1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤等が挙げられる。これらの架橋剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[シーラント層5]
本発明の包装材料において、シーラント層5は、最内層となる。シーラント層5の周縁部同士を熱溶着させることによって、包装材料が袋状の包装袋となり、包装袋の内側に内容物を収容することができる。
シーラント層5は、ポリオレフィン樹脂により形成されていることが好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、熱溶着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどが挙げられる。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマー等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられ、より好ましくはポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、等が挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネン等の環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン等の環状ジエン等が挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、更に好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記カルボン酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
前記カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β―不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β―不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記酸変性シクロオレフィンコポリマーの変性に使用されるものと同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィンが挙げられ、より好ましくはポリプロピレン、カルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
シーラント層5は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。更に、シーラント層5は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。シーラント層5が2層以上で形成されている場合の好ましい層構成としては、例えば、最外層がポリプロピレンにより形成されており、金属層3側の層がカルボン酸変性ポリプロピレンにより形成されている層構成などが挙げられる。
また、シーラント層5の厚さとしては、適宜選定することができるが、10〜100μm程度、好ましくは15〜50μm程度が挙げられる。
[接着層6]
本発明の包装材料において、接着層6は、耐食性皮膜4aとシーラント層5を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層6は、耐食性皮膜4aとシーラント層5とを接着可能である接着剤によって形成される。接着層6の形成に使用される接着剤について、その接着機構、接着剤成分の種類等は、前記接着層2の場合と同様である。接着層6に使用される接着剤成分として、好ましくはポリオレフィン系樹脂、更に好ましくはカルボン酸変性ポリオレフィン、特に好ましくはカルボン酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
接着層6の厚さについては、例えば、2〜50μm程度、好ましくは15〜30μm程度が挙げられる。
3.包装材料の用途
本発明の包装材料は、内容物を収容するための包装材料として使用される。具体的には、本発明の包装材料の周縁部のシーラント層同士をヒートシールして袋状の包装袋とし、当該包装袋に内容物を収容することができる。本発明の包装材料を用いて内容物を収容する場合、本発明の包装材料のシーラント層が内側(内容物と接する面)になるようにして用いられる。
本発明の包装材料に収容される内容物としては、特に制限されないが、上記のとおり、本発明の包装材料は酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が効果的に抑制されているため、内容物としては、酸性またはアルカリ性のものが挙げられる。内容物としては、常温で、固体、液体、気体の何れでもよいが、通常は液体を含む。内容物の具体例としては、薬品、化粧品、食品、電解液などが挙げられる。
4.包装材料の製造方法
本発明の包装材料の製造方法は、少なくとも、金属層と、金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなる包装材料の製造方法であって、外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロールを用いて、金属層の表面の少なくとも一方に、積層体の幅方向において塗布量が均一となるように耐食性皮膜を形成する処理液を塗布し、当該表面上に耐食性皮膜を形成する耐食性皮膜形成工程と、耐食性皮膜の上に前記シーラント層を積層する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法を採用することにより、従来の方法では困難であった、上記式1で算出される値が20%以下となるようにして、耐食性皮膜4aを形成することが可能となり、これにより、上記の本発明の包装材料のように、酸性またはアルカリ性の内容物に対する劣化が効果的に抑制された包装材料が得られる。また、本発明の製造方法を採用することにより、同様に、上記式1' で算出される値が20%以下となるようにして、耐食性皮膜4bを形成することも可能である。さらには、耐食性皮膜4a,4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A,A’及び耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をB、B’を上記の値に設定することも可能となる。
従来、金属層が積層された包装材料の当該金属層表面の化成処理は、耐食性皮膜を形成する処理液を、ロールを用いて金属層表面に均一に塗布する方法などにより行われている。しかしながら、包装材料の幅方向(処理液を塗布するロールの軸方向)の複数の箇所において、耐食性皮膜に含まれる金属元素の量を蛍光X線分析装置(XRF)により測定したところ、耐食性皮膜に含まれる当該金属元素の量にはムラがあり、金属元素の量が少ない箇所において、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が生じやすくなっていることが明らかとなった。これは、ロールによって、処理液の厚みはほぼ均一に形成されていると考えられていたが、実際には、わずかな厚みムラが生じており、このムラによって、耐食性皮膜に含まれる金属元素の量に差が生じているものと考えられる。
これに対して、本発明の製造方法においては、上記の耐食性皮膜形成工程において、耐食性皮膜を塗布するロールとして、軸方向における外径が同一である一般に使用されている円柱状のロール代わりに、図4に示されるような外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロール11を用いる。本発明においては、これにより、包装材料の幅方向において、耐食性皮膜4aに含まれる当該金属元素の量の均一性が高められ、酸性またはアルカリ性の内容物による劣化が抑制された包装材料が得られる。
本発明の製造方法において、耐食性皮膜形成工程で耐食性皮膜4aの形成に使用されるロール11は、例えば図4に示されるように、クラウン形状を有しており、外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となる。すなわち、当該ロール11は、「軸方向の中央部における円断面の直径X1」>「両端部における円断面の直径X2」という関係を充足している。
ロール11のクラウン量(軸方向における中央部の外径と両端部における外径との差)としては、耐食性皮膜4aを形成する金属層3の幅の大きさに応じて適宜設定される。例えば、金属層3の幅が600〜900mm程度である場合には、当該クラウン量としては、好ましくは0.1〜0.15mm程度、より好ましくは0.1〜0.12mm程度が挙げられる。
耐食性皮膜形成工程において、クラウン形状を有するロール11は、耐食性皮膜4aを形成する処理液の塗布量が均一となるように調整する役割を果たす。ロール11を用いて処理液を均一な塗布量で塗布する際には、例えば、ロール11の表面に処理液を供給し、金属層3の表面に対して当該ロール11を回転させながら金属層3を押圧することによって、金属層3の表面に処理液の塗布量を均一に調整してもよい。また、例えば、予め金属層3の表面に処理液を供給し、その後に金属層3の表面に対して当該ロール11を回転させながら押圧することによって、金属層3の表面に処理液を均一な塗布量で塗布してもよい。耐食性皮膜4bについても、同様である。
予め金属層3の表面に処理液を供給する方法としては、例えば、金属層3を処理液中に浸漬する方法などが挙げられる。具体的には、耐食性皮膜形成工程において、耐食性皮膜4aを形成する処理液に金属層3を浸漬した後、クラウン形状を有するロールを用い、金属層3の少なくとも一方の表面上の処理液の塗布量が積層体の幅方向において均一になるように調整して、当該表面上に耐食性皮膜4aを形成することができる。耐食性皮膜4bについても、同様に形成することができる。
また、ロール11で金属層3の表面を押圧する際の圧力としては、特に制限されないが、処理液の塗布量の均一性を高める観点からは、好ましくは0.2〜0.5MPa程度が挙げられる。
処理液の膜を形成した後に、必要に応じて、金属層3の温度が70〜200℃程度になるように加熱してもよい。例えば、図5の模式図に示されるように、処理液10に浸漬された金属層3を、ロール11を用いて処理液の塗布量を調整した後、加熱手段11を用いて処理液を加熱してもよい。加熱手段12としては、特に制限されず、公知のヒーターなどを使用することができる。また、金属層3に化成処理を施す前に、予め金属層3を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法等による脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、金属層3の表面の化成処理を一層効率的に行うことが可能になる。
処理液としては、酸またはアルカリに対して耐食性を有する耐食性皮膜を形成できるものであれば特に制限されず、例えば、本発明の包装材料において記載した、上記の化成処理に使用されるものと同じものが挙げられる。
金属層3の両面に耐食性皮膜4a,4bを形成する場合には、耐食性皮膜形成工程において、クラウン形状を有する2つのロール11の間に、処理液が両面に塗布された金属層3を通過させながら、積層体の幅方向において処理液の塗布量が均一となるように調整し、金属層3の両面に耐食性皮膜4a,4bを形成することが好ましい。これにより、耐食性皮膜4aのみならず、耐食性皮膜4bについても、上記式1,1’で算出される値を20%以下とすることができ、さらには、耐食性皮膜4a,4bに含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差A,A’及び耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をB、B’を上記で算出される値となるようにして、耐食性皮膜4a,4bを形成することが可能となり、これにより、金属層3と基材層1や接着層2との接着性をより一層安定化させることができる。
次に、耐食性皮膜4aを形成した金属層3の上に、シーラント層5を積層させる。耐食性皮膜4a上にシーラント層5を直接積層させる場合には、耐食性皮膜4a上に、シーラント層5を構成する樹脂成分をグラビアコート法、ロールコート法等の方法により塗布すればよい。また、耐食性皮膜4aとシーラント層5の間に接着層6を設ける場合には、例えば、(1) 耐食性皮膜4a上に、接着層6及びシーラント層5を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネーション法)、(2)別途、接着層6とシーラント層5が積層した積層体を形成し、これを耐食性皮膜4a上に熱ラミネーション法により積層する方法、(3) 耐食性皮膜4a上に、接着層6を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングした高温で乾燥さらには焼き付ける方法等により積層させ、この接着層6上に予めシート状に製膜したシーラント層5をサーマルラミネーション法により積層する方法、(4) 耐食性皮膜4aと、予めシート状に製膜したシーラント層5との間に、溶融させた接着層6を流し込みながら、接着層6を介して耐食性皮膜4aとシーラント層5を貼り合せる方法(サンドラミネーション法)等が挙げられる。なお、各層の接着性を強固にするために、更に、熱ロール接触式、熱風式、近又は遠赤外線式等の加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150〜250℃で1〜5分間が挙げられる。
本発明の製造方法において、金属層3のシーラント層5とは反対側に基材層1、接着層2などを設ける場合には、耐食性皮膜4a、必要に応じて耐食性皮膜4bを形成した金属層3を上記のように作製した後、これを用いて、基材層1、接着層2、金属層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1上又は必要に応じて耐食性皮膜4bが形成された金属層3に接着層2の形成に使用される接着剤を、押出し法、グラビアコート法、ロールコート法等の塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該金属層3又は基材層1を積層させて接着層2を硬化させるドライラミネーション法によって行うことができる。得られた積層体Aの耐食性皮膜4aの上に、上記のようにしてシーラント層5を積層させることにより、包装材料を製造することができる。
本発明の包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性等を向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性化処理を施していてもよい。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し本発明は実施例に限定されるものではない。
試験例1
図5の模式図に示されるようにして、金属層としてのアルミニウム箔(長さ3,000m、幅840mm、厚み40μm)を、耐食性皮膜を形成する下記の処理液に浸漬した後、アルミニウム箔を2つの下記ロール間を通過させて、アルミニウム箔に形成される処理液の塗布量を調整することにより、アルミニウム箔の両面に処理液を幅方向に均一に塗布した。次に、処理液の皮膜を、皮膜温度が約180℃となる条件において焼付けて、耐食性皮膜を形成した。
処理液としては、フェノール樹脂(12.5質量%)、フッ化クロム化合物(30.0質量%)、リン酸(12.5質量%)の水溶液を用いた。2つのロール間を通過させる際に金属層に加えるロールの圧力は、それぞれ、0.3MPaとした。なお、処理液の濃度とロールの圧力は、クロムの塗布量が、3.2〜4.0mg/m2(乾燥重量)となるように設定した。
ロールとしては、表面がゴムにより形成されており、軸方向の長さ950mm、中央部の外径φ120.12mm、両端部の外径φ120mmであり、外径が軸方向の中央部で最大となり、両端部で最小となるクラウン形状を有するロール(クラウン量が0.12mm)を用いた。
次に、金属層の両面に形成された耐食性皮膜において、それぞれ、耐食性皮膜に含まれるクロム元素の量を、幅方向において均等間隔で5箇所測定した(測定箇所は、包装材料の長さ方向の中央部において、幅方向の一方側端部から他方側端部への間隔が、順に50mm、210mm、420mm、630mm、790mmである)。耐食性皮膜中のクロム元素量は、各測定箇所について、耐食性皮膜が形成された状態の金属層について、上記の方法により、島津製作所社製の蛍光X線分析装置XRF−1800を用いて測定した。また、金属層に含まれるクロム元素の含有量は、金属層として使用したアルミニウム箔について測定した。シーラント層側の耐食性皮膜の結果を表1及び図7のグラフ、基材層側の耐食性皮膜の結果を表2及び図8のグラフに示す。なお、各試験例におけるクロム量の質量(mg/m2)の実測値は、クロム量が既知の耐食性被膜について、蛍光X線分析装置でクロム元素の強度を測定して、質量と強度との関係について検量線を作成し、当該検量線から算出した値である。
試験例2
金属層への耐食性皮膜の形成を試験例1と同じ条件で繰り返し、40回目に形成した耐食性皮膜について、試験例1と同様にして、耐食性皮膜に含まれるクロム元素量を測定した。シーラント層側の耐食性皮膜の結果を表1及び図7のグラフ、基材層側の耐食性皮膜の結果を表2及び図8のグラフに示す。
比較試験例1
ロールとして、表面がゴムにより形成されており、軸方向の長さ950mm、軸方向における外径が同一のφ120mmである円柱状のロールを用い、金属層に加える圧力を0.5MPaとしたこと以外は、試験例1と同様にして耐食性皮膜を形成し、耐食性皮膜に含まれるクロム元素量を測定した。シーラント層側の耐食性皮膜の結果を表1及び図7のグラフ、基材層側の耐食性皮膜の結果を表2及び図8のグラフに示す。
表1、表2、図7及び図8から明らかなように、クラウン形状を有するロールを用いて耐食性皮膜を形成した試験例1においては、耐食性皮膜の幅方向におけるクロム元素の含有量の均一性が高いことが分かる。また、試験例1と同条件で耐食性皮膜を40回形成し、40回目に形成した耐食性皮膜のクロム元素量を測定した試験例2においても、耐食性皮膜の幅方向におけるクロム元素の含有量の高い均一性が高く、耐食性皮膜を連続して形成した場合にも、高い均一性が維持されていることが分かる。一方、従来と同じく、軸方向における外径が同一の円柱状のロールを用いて耐食性皮膜を形成した比較試験例1においては、耐食性皮膜の幅方向におけるクロム元素の含有量の均一性が、試験例1及び試験例2に比して低いことが分かる。
実施例1
<包装材料の製造>
金属層としてのアルミニウム箔(厚さ40μm)の両面に、試験例1と同様にして化成処理を施し、耐食性皮膜を形成した。次に、一方の化成処理面に、基材層としてナイロンフィルム(厚さ25μm)を接着剤層の厚さが約3μmとなるようにポリエステル系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせた。次に、他方のアルミニウム箔の化成処理面に、シーラント層(厚み46μm)を形成するポリオレフィン樹脂を押出して、基材層/接着層/耐食性皮膜/アルミニウム箔/耐食性皮膜/シーラント層から構成される積層体を得た。
比較例1
<包装材料の製造>
比較試験例1と同様にして金属層に化成処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして、基材層/接着層/耐食性皮膜/アルミニウム箔/耐食性皮膜/シーラント層から構成される積層体を得た。
<耐食性評価>
実施例1及び比較例1で得られた包装材料を長さ100mm×幅15mmの短冊状に断裁して試験片を得た。この試験片を電解液(1MのLiPFと、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート及びジメチルカーボネート(容量比1:1:1)との混合液)に浸漬し、85℃で1日間保存した後、金属層とシーラント層との間のラミネート強度を測定した(n=5)。ラミネート強度の測定は、25℃、相対湿度50%の環境下において、それぞれ、電解液に浸漬後の試験片を、引張り試験機(島津製作所製、AGS−50D(商品名))で金属層とシーラント層とを50mm/分の速度で10mm剥離させ、剥離時の最大強度をラミネート強度とした。結果を表3示す。
1 基材層
2 接着層
3 金属層
4 耐食性皮膜
5 シーラント層
6 接着層
10 処理液
11 ローラー
12 ヒーター

Claims (11)

  1. 少なくとも、金属層と、前記金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなり、
    前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下である、包装材料。
    式1 : A/B×100
  2. 前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値Bが、2.0〜5.0mg/m2の範囲にある、請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記金属層の前記シーラント層とは反対側の表面に耐食性皮膜がさらに形成されている、請求項1または2に記載の包装材料。
  4. 前記金属元素が、クロム、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、またはバリウムである、請求項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
  5. 前記シーラント層の厚みが、10〜100μmの範囲にある、請求項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
  6. 前記金属層の前記シーラント層とは反対側に、基材層が積層されてなる、請求項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
  7. 少なくとも、金属層と、前記金属層の表面上に形成された耐食性皮膜と、シーラント層とが順次積層された積層体からなる包装材料の製造方法であって、
    外径が軸方向の中央部で最大となり両端部で最小となるクラウン形状を有するロールを用いて、前記金属層の表面の少なくとも一方に、前記積層体の幅方向において塗布量が均一となるように前記耐食性皮膜を形成する処理液を塗布し、当該表面上に前記耐食性皮膜を形成する耐食性皮膜形成工程と、
    前記耐食性皮膜の上に前記シーラント層を積層する工程と、
    を備える、包装材料の製造方法。
  8. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記耐食性皮膜を形成する処理液に前記金属層を浸漬した後、前記クラウン形状を有するロールを用い、前記金属層の少なくとも一方の表面上の前記処理液の塗布量が前記積層体の幅方向において均一になるように調整して、当該表面上に前記耐食性皮膜を形成する、請求項7に記載の包装材料の製造方法。
  9. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記クラウン形状を有するロールを用い、
    前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の最大値と最小値との差をA、前記積層体の幅方向における前記耐食性皮膜に含まれる金属元素の含有量の平均値をBとしたとき、下記式1で算出される値が20%以下となるようにして、前記耐食性皮膜を形成する、請求項7または8に記載の包装材料の製造方法。
    式1 : A/B×100
  10. 前記耐食性皮膜形成工程において、前記クラウン形状を有する2つのロールの間に、前記処理液が両面に塗布された前記金属層を通過させながら、前記積層体の幅方向において前記処理液の塗布量が均一となるように調整し、前記金属層の両面に耐食性皮膜を形成する、請求項7〜9のいずれかに記載の包装材料の製造方法。
  11. 前記金属元素が、クロム、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、またはバリウムである、請求項7〜10のいずれかに記載の包装材料の製造方法。
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