JP3271749B2 - 外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法

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JP3271749B2 JP05910398A JP5910398A JP3271749B2 JP 3271749 B2 JP3271749 B2 JP 3271749B2 JP 05910398 A JP05910398 A JP 05910398A JP 5910398 A JP5910398 A JP 5910398A JP 3271749 B2 JP3271749 B2 JP 3271749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融亜鉛めっき鋼
板及びその製造方法に関し、特に、従来より外観性に優
れた溶融亜鉛めっき鋼板であり、且つ被めっき素材の熱
延原板に欠陥があっても、冷間圧延のタンデム・ミルの
少なくとも1つのスタンドに、粗度の大きなワーク・ロ
ールを用い、該溶融亜鉛めっき鋼板を製造する技術であ
る。なお、本願発明では、鋼板やロールの表面粗さ(又
は粗度)の尺度に、日本工業規格(JIS B060
1)に基づき、測定方法の異なる2種類のものを使用し
ている。すなわち、接触式表面粗さ計で測定する中心線
平均粗さ(Ra)及び走査型電子顕微鏡で表面を観察
し、得られた情報を3次元形状解析して求めた十点平均
粗さ(Rz)である。従って、以降の本文中にそれらを
記載する場合には特に断らない限り、簡略化して、単に
RaあるいはRzと表現することにしている。
【0002】
【従来の技術】近年、溶融亜鉛めっき鋼板の利用範囲が
益々高まっており、そのため、該鋼板表面の外観美麗・
均一性に対する要求は、厳しくなる一方である。ところ
で、連続めっきラインを走行させて、鋼帯に溶融亜鉛め
っきをした後、必要に応じて合金化処理をも施す溶融亜
鉛めっき鋼板の製造では、最終めっき製品の鋼板表面
に、使用する熱延原板の品質に起因する合金化ムラや欠
陥等が発生することが多い。これら欠陥を抑制するた
め、従来は、表面が美麗で凹凸欠陥や歪み、化学組成等
のムラがなく、外観の均一な熱延鋼板を、めっき素材に
用いることが不可避であった。例えば、該熱延原板に主
として熱間圧延時に生成する凹凸状の欠陥があれば、熱
延後に黒皮酸洗除去や冷間圧延を行っても、凹凸状の欠
陥が残存し、溶融亜鉛めっき時にも、その凹凸状欠陥に
起因するめっき付着ムラ、合金化ムラが生成するのであ
る。また、局所的な歪みが熱延原板に存在すれば、同様
にその後の黒皮酸洗除去や冷間圧延後にも残存し、溶融
亜鉛めっき時には、該歪みによる鉄の拡散量差、あるい
は合金化処理を施したときには合金化速度差により、合
金化ムラが生じる。さらに、熱延後の鋼表面に偏析等に
よる化学組成の差、特に易酸化性元素の化学組成の差が
むら状に存在していれば、その後の黒皮酸洗除去や冷間
圧延後にも残存し、溶融めっき、電気めっきなどめっき
手法を問わずに該化学組成の表面濃化差が生じ、該表面
濃化量が多いところで合金化遅延を起こすことになり、
やはり外観ムラが生じる。これは、熱延原板に起因する
欠陥が冷間圧延後でもそのまま原板に残り、また溶融亜
鉛めっき時には、亜鉛が該原板と直接合金化反応をする
ため、原板の表面状態の影響を著しく受けるためであ
る。従って、凹凸歪み、化学組成等の表面欠陥を持つ熱
延原板を利用したのでは、溶融亜鉛めっき、合金化溶融
亜鉛めっき、電気めっきを施しても外観性にすぐれた冷
延鋼板を製造することが不可能であった。
【0003】例えば、特開平8−277457号公報
は、鋼板表層部の金属組織を調整して外観性の良好な合
金化溶融亜鉛めっき鋼板を得る方法を開示している。し
かしながら、原板の表面に凹凸欠陥などがあれば、いか
に本方法を用いて金属組織を調整しても、その後の冷間
圧延で凹凸欠陥を鋼板から消すことはできない。そのた
め、その後に酸洗、焼鈍等の前処理を施してから、該鋼
板に溶融亜鉛めっきを施しても外観ムラが生じる。つま
り、熱延原板に凹凸欠陥がある場合には、溶融亜鉛めっ
き、合金化溶融亜鉛めっき、電気めっきによって外観性
に優れた冷延鋼板を得ることはできない。
【0004】また、塗装後の外観鮮映性の良好な合金化
溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法として、特開平4−28
5149号公報は、冷間圧延の最終スタンドに表面の粗
度が1.0μm以下のショット・ダル加工したロールを
用い、日本工業規格(JISB0601)で規定する
「ろ波中心線うねり」Wcaを0.6μm以下とする方法
を開示している。しかしながら、原板に凹凸状欠陥があ
る場合には、粗度の小さいロールを使用すると、原板の
欠陥はかえって消え難く、目立つようになる。また、熱
延原板に局所的な歪みや化学組成の局所的な差がある場
合には、冷間圧延してもその差が消失せず、その後に酸
洗、焼鈍等の前処理を施してからめっきしても、外観ム
ラが生じ、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電
気めっきを施しても外観性に優れた冷延鋼板を得ること
はできない。
【0005】さらに、めっきは施さないが、表面性状に
優れたステンレス冷延鋼帯の製造方法として、特開平8
−257601号公報は、直径100〜200μm、深
さ4〜6μm、ピッチ200〜250μmの凹みを有し
たワーク・ロールを使用し、圧下率5〜25%で圧延し
てから酸洗し、熱延原板表面の凹凸を消滅させる方法を
開示している。しかしながら、所謂熱延起因の凹凸欠陥
は、直径100〜300μm、深さ5〜30μm程度と
かなり大きく、上記ワーク・ロールではまだ粗度が小さ
く、大きな凹凸欠陥を消滅させるには不十分であった。
【0006】加えて、高光沢ステンレス鋼帯の製造方法
として、特開昭63−112002号公報は、表面のR
aが0.5μm以上のワーク・ロールを、冷延の第1ス
タンドに使用することを開示した。しかしながら、ステ
ンレス鋼は極低炭素鋼や低炭素鋼などに比べて硬く、こ
れらの鋼種と同一の粗度をステンレス鋼に転写するに
は、圧下率及び圧下荷重をかなり高くしなければならな
いので、前記特開昭63−112002号公報に記載さ
れたロールの表面粗さ及び圧延圧下率では、十分な粗さ
を転写し、かつ十分なメタル・フローを引き起こすこと
が不可能であった。
【0007】さらに加えて、通常の工業生産工程では、
一部の熱延鋼帯の表面に、熱間圧延時、もしくは巻き取
り後や巻き戻し時に、温度ムラ、圧延ムラなどに起因す
る凹凸状欠陥や歪み・化学組成などのムラが生成してし
まうことは不可避である。このような鋼板をめっき素材
に用いれば、溶融亜鉛めっき鋼板もしくは必要に応じ合
金化処理を施す合金化溶融亜鉛めっき鋼板において、こ
の熱延原板の凹凸状欠陥に起因する斑点状や筋状の合金
化むらを引き起こすことは必須である。つまり、従来
は、工業生産された熱延鋼板に冷間圧延を施していた
が、その程度の処置では、表面欠陥が完全に抑制され、
美麗で且つ均一な外観を有する溶融亜鉛めっき鋼板もし
くは合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることは不可能であ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑み、従来より外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を
提供すると共に、表面に凹凸状欠陥や歪み・化学組成ム
ラのある熱延原板を使用しても、めっき後に外観性が優
れたものとする該溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法をも提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、鋼板表面に微小な凹凸を多数生成させるこ
とにより、熱延原板の凹凸状欠陥や歪み・化学組成ムラ
が存在していても、溶融亜鉛めっき、合金化処理時の外
観が美麗で、且つ均一な鋼板を得ることを鋭意研究し
た。そして、冷間圧延用タンデム・ミルのスタンドで、
表面粗さの大きいワーク・ロールを用いて、熱延鋼帯の
表面に、前記欠陥、歪み等を消失させる程度のメタル・
フローを起こさせると共に、最終冷延までの間に該鋼帯
の表面を平滑化することを着想し、本発明を完成させ
た。
【0010】すなわち、本発明は、0.01mm2 以上
の鋼板表面積を走査型電子顕微鏡で観察して得た反射電
子情報を3次元形状解析装置を用いて解析した十点平均
粗さ(Rz)が1〜5μmであり、且つ接触式表面粗さ
計で測定した中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm以
上、1.5μm未満である冷延鋼板に、溶融亜鉛めっき
を施してなることを特徴とする外観性に優れた溶融亜鉛
めっき鋼板である。また、本発明は、前記溶融亜鉛めっ
きを施した後、めっき層に合金化処理をしてなることを
特徴とする外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板である。
【0011】さらに、本発明は、熱間圧延された鋼帯
を、複数のスタンドからなるタンデム・ミルで冷間圧延
し、該冷間圧延後の鋼帯に前処理、溶融亜鉛めっきを施
し、溶融亜鉛めっき鋼板を製造するに際して、前記タン
デム・ミルの第1スタンドから、最後から数えて3番目
までのスタンドのうち、少なくても1つのスタンドで、
表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以上、10
μm以下のワーク・ロールを使用して2%以上、70%
以下の圧下率で前記鋼帯を圧下し、該鋼帯表面の中心線
平均粗さ(Ra)を0.2μm以上、10μm以下とす
ると共に、最終スタンド以外の他のスタンドでは、表面
の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以下のワーク・
ロールを使用して冷間圧延することを特徴とする外観性
に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0012】加えて、本発明は、前記タンデム・ミルの
最終スタンドに、ダル加工したワーク・ロールを使用
し、鋼帯表面を目標粗さにすることを特徴とする外観性
に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であり、さらに
加えて、前記溶融亜鉛めっきを施した後、めっき層に合
金化処理をすることを特徴とする外観性に優れた溶融亜
鉛めっき鋼板の製造方法でもある。本発明によれば、鋼
帯表面に極めて微小な凹凸が多数存在する冷延鋼板にめ
っきするので、鋼板表面の実効表面積が大きく、めっき
時の反応速度やめっき層の合金化速度が非常に早くな
る。そのため、原板表面に化学組成、歪みの入り方によ
る外観のムラがあっても、全体的に反応性が高いので、
局部的な反応性の差が縮まり、合金化ムラが解消する。
また、表面の凹凸が極めて微小であるため、光沢・色調
・鮮映性などに及ぼす影響はなく、接触式粗さ計で測定
した表面の中心線平均粗さ(Ra)にも影響せず、この
ような凹凸が全く存在しない冷延鋼板を用いた場合の表
面粗さとほぼ同程度の0.1μm以上、0.5μm未満
の従来より外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得られ
るようになる。
【0013】また、熱延原板の、例えば面荒れ等の表面
歪み、形状むら等は、高粗度のワークロールを用いて鋼
板表層に大きい歪みを全体に付与することになるので、
全面の歪み量が増加し、結果的に歪みの局所差が小さく
なり、表面歪みのむらの少ない均一な冷間圧延板が得ら
れ、外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜
鉛めっき鋼板が得られるようになる。さらに、熱延原板
の組成むら等は、冷間圧延後の焼鈍時に易酸化性の元素
の表面濃化ムラを起し、結果的に合金化遅延・ムラを引
き起こす。しかし、本発明では、高粗度ロールで表層に
大きい歪みを全体的に付与し、全面の表面濃化量を増加
させて、結果的に表面濃化量の局所差を小さくしたの
で、合金化遅延・ムラが起きず、外観性に優れた溶融亜
鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られるよ
うになる。
【0014】同時に、歪みの導入により表面の反応性が
増加するようになるので、表面濃化むらに起因する所謂
「さざ波」、「不めっき」等のめっき欠陥も解消される
ようになるばかりでなく、合金化処理を施す際には、合
金化速度が高速化するという利点も生じるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、発明をなすに至った経緯も
まじえ、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明に
係る溶融亜鉛めっき鋼板を得るために使用した冷延鋼板
の表面状態を図3に示す。これは、冷延鋼板の同一表面
個所を倍率500倍(図3(a))及び1500倍(図
3(b))の走査型電子顕微鏡で観察、撮影したもので
ある。また、該冷延鋼板としては、タンデム・ミルの第
1スタンドで、表面の中心線平均粗さ(Ra)が3μm
のショット・ダル加工したワーク・ロールを使用して、
前記熱延鋼板を15%圧下した後、さらに第2〜5スタ
ンドで、表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.2μmの
ブライト・ワーク・ロールを用い、最終圧下率を78%
にしたものである。写真1より、本発明に係る溶融亜鉛
めっき鋼板は、微小な凹凸が多数存在する冷延鋼板の表
面にめっきを施すものであることが明らかであろう。
【0016】この表面の微小な凹凸は、前記電子顕微鏡
の走査観察によって得た反射電子情報を、3次元形状解
析装置で解析したところ、前記十点平均粗さ(Rz)が
1〜5μmの範囲にあった。この十点平均粗さ(Rz)
の測定は、鋼板表面の0.01mm2 の面積を前記電子
顕微鏡で観察し、得られた反射電子情報を3次元形状解
析装置で解析した値を用いることが好ましい。0.01
mm2 未満では、平滑な部分だけの測定になって、粗い
部分が測定できない恐れがあるからである。なお、この
場合、鋼板表面のRzは、1〜5μmの範囲に限定する
ことが必要であった。該Rzが5μmを超えると、前記
表面の中心線平均粗さ(Ra)が1.5μmより大きく
なり、光沢が落ちて外観性が悪くなり、1μm未満であ
ると、表面積が小さ過ぎて該Raが0.1μmより低下
し、表面でのめっき反応性が不十分となり、外観性を損
ねるからである。
【0017】また、該鋼板表面のRaを接触式粗さ計で
測定したところ、0.3μmであった。そして、かかる
表面状態の冷延鋼板に通常実施されている方法で、溶融
亜鉛めっき及び合金化処理を施したところ、従来より非
常に外観の美麗な新規なめっき鋼板が得られたので、発
明者は、かかるめっき鋼板を本発明に係る溶融亜鉛めっ
き鋼板としたのである。次に、本発明に係る溶融亜鉛め
っき鋼板の製造方法を、詳細に説明する。冷間圧延に
は、図1及び図2に示すような複数スタンドからなるタ
ンデム・ミルを使用する。図1の装置例は、全部で5ス
タンドで、第1スタンドに高粗度のワーク・ロール3
を、第2〜4スタンドにブライト・ワーク・ロール4
を、最終スタンドにブライト・ワーク・ロールもしくは
ダル加工ワーク・ロール5を配置している。また、図2
の装置例は、全部で6スタンドで、第1スタンドに高粗
度のワーク・ロール3を、第2〜5スタンドにブライト
・ワーク・ロール4を、最終スタンドにブライト・ワー
ク・ロールもしくはダル加工ワーク・ロール5を配置し
ている。
【0018】しかしながら、本発明では、ワーク・ロー
ル(以下、単にロールという)配置は図1及び図2の例
に限らない。つまり、最終スタンドに配置するロールは
全てのケースで上記図1及び図2の場合と同様である
が、高粗度のロール3は、最終スタンドから3番目まで
に少なくとも1ケ所配置すること以外は自由である。例
えば、全部で5スタンドのタンデム・ミルの場合、所謂
高張力鋼板など、鋼種によって第1スタンドのみでは充
分に粗度を転写できないようであれば、第2スタンド
や、必要に応じて第3スタンドまで高粗度のショット・
ダル加工・ロールを用いて圧延し、次いで、第3、第4
スタンド、もしくは第4スタンドでブライト・ロール4
を用いて圧延して、第5スタンドで粗度調整を行うよう
にしても良い。また、ダル加工ロールで充分な圧下率が
得られない熱延原板1には、第1スタンドでは、Raが
0.5μ以下のブライト・ロール4を使用し、第2スタ
ンドで高粗度のロール3を使用する、もしくは第1スタ
ンドに引き続いて第2スタンドでもRaが0.5μm以
下のブライト・ロール4を使用し、第3スタンドで初め
て高粗度のロール3を使用した上で、第4スタンドでR
aが0.5μm以下のブライト・ロール4を使用して表
面を充分に均してから、最終スタンドで最終製品の粗度
を整えて冷間圧延しても良い。さらに、第1〜3スタン
ドを全て高粗度のロール3とし、第4スタンドでRaが
0.5μ以下のブライト・ロール4で表面をならす、も
しくは第2、第3スタンドで高粗度のロール3を使用し
て、第1、第4スタンドはRaが0.5μm以下のブラ
イト・ロール4を使用しても良い。
【0019】なお、本発明では、高粗度のロール3の種
類は、ショット・ダル加工ロールでもスクラッチ・ダル
加工ロールのいずれでも良い。これは、冷延後の鋼板表
面に適切なメタル・フローを付与するには、該ロールの
表面粗度が大きいことのみが必要十分条件だからであ
る。それ以外のスタンドで使用するロールのRaは、
0.5μm以下が好ましい。0.5μmを超えて大きい
と、せっかく高粗度のロール3で鋼帯面に転写した粗度
を、一旦平滑にしてならす効果が得られないからであ
る。これらのタンデム・ミルを用い、本発明に係る製造
方法では、どのように冷延鋼板を製造するかを、図1に
示した5スタンドのタンデム・ミルでの例で、以下に説
明する。
【0020】まず、最初の第1スタンドに表面のRaが
3μmと高いショット・ダル加工・ロール3を配置し
て、熱延原板1を圧延し、該原板表面のRaを1.5μ
m程度とする。その原板1を、引き続き、第2〜4スタ
ンドでRaが0.2μmのブライト・ロール4を用いて
圧延し、第1スタンドで転写した粗度を一旦ならして平
滑にする。そして、第5スタンドで、必要に応じてダル
仕上げもしくはブライト仕上げロール5で表面粗さの最
終調整を行い、所望の溶融亜鉛めっき用の冷延原板2を
得る。
【0021】本発明は、このようにして得られた冷延原
板2に、その後に酸洗、焼鈍等の前処理を施し、公知の
溶融亜鉛めっきラインにて溶融亜鉛めっきを施し、外観
性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を製造するものである。
なお、該めっき鋼板は、必要に応じて合金化処理され、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板としても良い。本発明で、高
粗度ロール3のRaを0.5μm以上、10μm以下と
した理由は、以下の通りである。
【0022】すなわち、ロールのRaが0.5μm未満
だと転写後の鋼帯表面の粗度が低く、欠陥の低減効果が
小さいだけでなく、歪みの入り方も不十分であるため、
歪みや表面濃化量の局所差を縮めることができず、溶融
亜鉛めっき後に充分な外観性を得ることができないから
である。一方、Raが10μmを超えると、それ以外の
スタンドで、Raが0.5μm以下のブライト・ロール
4を使用して圧延した時に、高粗度ロール3で転写した
粗さを低減できず、最終の冷延原板に表面粗さの荒れが
残存してしまい、溶融亜鉛めっき後に美麗な外観性を得
ることができないからである。なお、このロールのRa
は、実操業では、2μm以上、5μm以下が好ましいよ
うだ。
【0023】また、本発明で、前記高粗度ロール3によ
る圧下率を2%以上、70%以下とする理由は、以下の
通りである。圧下率が2%未満だと、ロールの表面粗度
の鋼帯への転写が不十分で、欠陥の低減効果が低いだけ
でなく、歪みの入り方が不十分であり、歪みや表面濃化
量の局所差を縮めることができず、溶融亜鉛めっき後に
充分な外観性を得ることができないからである。一方、
70%超えだと、それ以外のRaが0.5μm以下のブ
ライト・ロール4による圧延で初期転写した粗度が消え
ず、最終の冷延原板2に表面粗度の荒れが残存してしま
い、溶融亜鉛めっき後に美麗な外観を得ることができな
いからである。なお、この場合も、実用上では、10%
以上、50%以下の圧下率が好ましいようだ。
【0024】さらに、本発明で、高粗度ロール3で圧延
した後の原板表面のRaを0.2μm以上、10μm以
下とした理由は、以下の通りである。原板表面のRaが
0.2μm未満だと、ロール粗度の転写が充分とはいえ
ず、欠陥の低減効果が低いだけでなく、歪みの入り方が
不十分であり、歪みや表面濃化量の局所差を縮めること
ができず、溶融亜鉛めっき後に充分な外観性を得ること
ができないからである。一方、10μm超えだと、低粗
度ロールによる圧延で、高粗度ロール3で転写した粗さ
が消えず、最終原板に表面粗さの荒れが残存してしま
い、溶融亜鉛めっき後に美麗な外観を得ることができな
いからである。なお、実用上では、0.5μm以上、5
μm以下であることが望ましい。
【0025】
【実施例】最初に、本発明に係る溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法に関する実施例を述べる。表1に示す化学組成
の連鋳片(スラブ)をいずれも1250℃で加熱した
後、熱間圧延を行った。その後、900℃にて熱間仕上
圧延し、600℃で巻き取り熱延鋼帯とした。それらの
中から、凹凸状欠陥、熱間圧延時に生成した表面歪みむ
ら、化学組成むらがある鋼帯を試料として選び出し、該
試料を酸洗で黒皮を除去し、図1に示したタンデム・ミ
ルで冷間圧延を行った。なお、熱間圧延後の鋼板の凹凸
状欠陥は、深さ30μm、直径300μm程度であっ
た。
【0026】
【表1】
【0027】引き続き、かかる冷間圧延後の試料には、
溶融亜鉛めっきが施された。溶融亜鉛めっき浴は、Al
を0.15重量%添加したもので、該めっき浴の温度は
480℃とした。また、合金化処理をする場合には、合
金化温度を490℃とした。そして、めっきの外観性
は、目視観察で、凹凸欠陥に起因する白斑点や、残存歪
み、化学成分のムラに起因する筋状のムラが見えるか否
か、さらにはさざ波、不めっきが発生しているか否かを
確認することで評価した。 上記の実施結果を表2〜4
(表が大きくなり過ぎるため、実施例に関する1枚の表
を3枚に分割してある)及び表〜6(前記と同じ理由
で、比較例を2枚に分割してある)に一括して示す。こ
れらの表より明らかなように、第1〜3スタンドの少な
くても1つのスタンドで表面のRaが0.5〜10μm
のロールを使用し、圧下率2〜70%で圧延し、圧延後
の鋼板表面のRaが0.5〜5μmの冷延鋼板は、めっ
きした後の外観性も概ね良好であり、白斑点、筋状欠陥
が見えなくなるだけでなく、さざ波、不めっき発生も抑
制されていた。一方、表面粗度、圧下率、圧延後の鋼板
の表面粗度が、本発明で規定した範囲外である試料は、
凹凸状欠陥や筋状ムラを抑制することができないばかり
でなく、さざ波、不めっきの発生も抑制されていなかっ
た。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】次に、本発明に係る溶融亜鉛めっき鋼板の
実施例を説明する。前記と同様に、表1に示す化学組成
の連鋳片(スラブ)をいずれも1250℃で加熱した
後、熱間圧延を行った。その後、900℃にて熱間仕上
圧延し、600℃で巻き取り熱延鋼帯とした。この熱延
鋼帯から黒皮を除去し、図1で示したタンデム・ミルで
冷間圧延を行った。また、かかる熱延鋼帯の中から、必
要に応じて凹凸状欠陥、熱間圧延時に生成した表面歪み
むら、化学組成むらがある鋼帯を試料として選び出し、
該試料を酸洗で黒皮を除去し、同様に図1のタンデム・
ミルで冷間圧延を行った。
【0034】引き続き、この冷間圧延後の試料表面を、
走査型電子顕微鏡で観察し、得られた反射電子情報を付
帯の3次元形状解析装置(RD500,電子光学研究所
(株)製)にて解析し、その十点平均粗さ(Rz)を算
出した。また、同じ表面を接触式表面粗さ計(SE−3
AK,小坂製作所製)にて測定し、該表面の中心線平均
粗さ(Ra)を得た。そして、Rzが1〜5μmで、且
つRaが0.1μm以上、1.5μmのものに、溶融亜
鉛めっきが施された。溶融亜鉛めっき浴は、Alを0.
15重量%添加したもので、該めっき浴の温度は480
℃とした。また、合金化処理をする場合には、合金化温
度を490℃とした。さらに、めっき後の外観性は、目
視観察で、凹凸欠陥に起因する白斑点や、残存歪み、化
学成分のムラに起因する筋状のムラが見えるか否か、さ
らにはさざ波、不めっきが発生しているか否かを確認す
ることで評価した。
【0035】これらの評価結果を、一括して表7に示
す。表7より明らかなように、本発明に係る溶融亜鉛め
っき鋼板に相当するものは、めっきした後の外観性が極
めて良好であり、白斑点、筋状欠陥が見えなくなるだけ
でなく、さざ波、不めっき発生も抑制されていた。一
方、表面粗さ、圧下率、圧延後の鋼板の表面粗度が、本
発明で規定した範囲外である試料は、凹凸状欠陥や筋状
ムラを抑制することができないばかりでなく、表面のめ
っき反応性が低いため、さざ波、不めっきの発生も抑制
されておらず、外観が不良であった。
【0036】
【表7】
【0037】なお、上記実施例は、溶融亜鉛めっき鋼板
及び合金化溶融亜鉛めっき鋼板の場合であるが、本発明
は、溶融亜鉛めっき鋼板−5%アルミニウムめっき、溶
融亜鉛めっき鋼板−55%アルミニウムめっき、溶融ア
ルミニウムめっき鋼板の製造にもそのまま適用できる。
また、めっき原板だけでなく、化成処理、ボンデ処理、
クロメート処理など、各種表面処理後の外観性の向上に
対しても、本発明はそのまま適用できる。それらの熱延
原板に起因した欠陥も、溶融亜鉛めっき鋼板の場合と同
様な機構で発生するので、その抑制方法も同一で良いか
らである。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、従来
より外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が安定して提供
できるようになる。また、めっき素材の熱延原板に欠陥
があっても、外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を製造
することができるようになる。その結果、めっき製品の
格落ち率が低下し、従来より表面処理鋼板の製造コスト
を大幅に引き下げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】5スタンドからなるタンデム・ミルで本発明に
係る冷延を実施する場合のロール配置例を示す模式図で
ある。
【図2】6スタンドからなるタンデム・ミルで本発明に
係る冷延を実施する場合のロール配置例を示す模式図で
ある。
【図3】本発明に係る溶融亜鉛めっき鋼板を得るために
使用した冷延鋼板の表面状態を示す図であり、(a)は
電子顕微鏡の倍率が500倍、(b)は1500倍のも
のである。
【符号の説明】
1 熱延原板(鋼帯) 2 最終冷延板 3 高粗度ロール 4 ブライト・ロール 5 最終のダル仕上用ロール(又は、ブライト仕上用
ロール)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40 B21B 1/28 B21B 27/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.01mm2 以上の鋼板表面積を走査
    型電子顕微鏡で観察して得た反射電子情報を3次元形状
    解析装置を用いて解析した十点平均粗さ(Rz)が1〜
    5μmであり、且つ接触式表面粗さ計で測定した中心線
    平均粗さ(Ra)が0.1μm以上、1.5μm未満で
    ある冷延鋼板に、溶融亜鉛めっきを施してなることを特
    徴とする外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 前記溶融亜鉛めっきを施した後、めっき
    層に合金化処理をしてなることを特徴とする請求項1記
    載の外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 【請求項3】 熱間圧延された鋼帯を、複数のスタンド
    からなるタンデム・ミルで冷間圧延し、該冷間圧延後の
    鋼帯に前処理、溶融亜鉛めっきを施し、溶融亜鉛めっき
    鋼板を製造するに際して、 前記タンデム・ミルの第1スタンドから、最後から数え
    て3番目までのスタンドのうち、少なくても1つのスタ
    ンドで、中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以上、1
    0μm以下のワーク・ロールを使用して2%以上、70
    %以下の圧下率で前記鋼帯を圧下し、該鋼帯の中心線平
    均粗さ(Ra)を0.2μm以上、10μm以下とする
    と共に、最終スタンド以外の他のスタンドでは、中心線
    平均粗さ(Ra)が0.5μm以下のワーク・ロールを
    使用して冷間圧延することを特徴とする外観性に優れた
    溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記タンデム・ミルの最終スタンドに、
    ダル加工したワーク・ロールを使用し、鋼帯表面を目標
    粗さにすることを特徴とする請求項3記載の外観性に優
    れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記溶融亜鉛めっきを施した後、めっき
    層に合金化処理をすることを特徴とする請求項3又は4
    記載の外観性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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