JPH06329955A - 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

粉体塗料用エポキシ樹脂組成物及びその製造方法

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JPH06329955A
JPH06329955A JP12160893A JP12160893A JPH06329955A JP H06329955 A JPH06329955 A JP H06329955A JP 12160893 A JP12160893 A JP 12160893A JP 12160893 A JP12160893 A JP 12160893A JP H06329955 A JPH06329955 A JP H06329955A
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恭幸 武田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、主として金属素材の防錆被覆およ
び電気・電子部品の絶縁保護被覆に用いられ、耐熱性、
機械的な耐衝撃性、熱的な衝撃性に対し優れて安定な塗
膜を形成させることができ、同時にエッジカバ−リング
性と耐ブロッキング性をも改善することができたエポキ
シ樹脂粉体塗料を提供する。 【構成】 軟化点が60℃〜150℃の常温で固体状の
エポキシ樹脂を必須の成分とし、該エポキシ樹脂成分重
量部中に(メタ)アクリル酸エステル系重合体微粒子成
分の2〜30重量部が均一に分散されていることを特徴
とする粉体塗料用エポキシ樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固形状エポキシ樹脂にエ
ラストマ−成分を配合させることによりエポキシ樹脂硬
化物の応力緩和特性を向上させた、密着性、塗膜強度、
機械的衝撃性、熱的衝撃性、塗膜老化性に優れたエポキ
シ樹脂粉体塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂粉体塗料は、鉄骨や鉄筋に
塗装される重防蝕被膜をはじめとして家電製品や鋼製家
具等の美装被膜、保護被膜さらには電気部品、電子部品
の絶縁被膜を目的とした用途に環境汚染の少ない塗装方
法として幅広く用いられている。これらは、エポキシ樹
脂の密着力、防錆力、電気特性に優れている事によるも
のであるが、これと同時にエポキシ樹脂硬化物は堅くて
脆く、機械的あるいは熱的な衝撃に弱く、高温でのエポ
キシ樹脂の硬化後の冷却による内部応力の発生するなど
の短所があり、これらの解決のためにエラストマ−を用
いることによってエポキシ樹脂を改質する手法が行われ
ている。
【0003】この改質方法としては、特開昭55−92
750号には、カルボキシ末端ブタジエン−アクリルニ
トリル共重合体による方法が開示されているが、この方
法により改質されたエポキシ樹脂の硬化物は、Tgが低
下することやエラストマ−として用いる成分に不飽和二
重結合を含むことから、機械的な衝撃性には効果をあた
えても高温耐熱性と耐候性に劣り、耐衝撃性と高温耐熱
性を両立して改良することが困難である欠点があった。
また、特願昭63−308027号に示されるカルボキ
シ変成ブタジエン−スチレンブロック共重合体による方
法では、改質されたエポキシ樹脂が長期間の常温貯蔵中
にエラストマ−成分と分離する場合のあることの短所が
あり、エポキシ樹脂硬化物に不均一性を与えるという欠
点を伴う事が判明した。
【0004】他の改質方法として、特公昭51−449
73号、特開昭62−60361、特開昭62−633
69号、特開昭64−85216号、特開平2−117
948号、特開平2−206656号には、未硬化のエ
ポキシ樹脂中にアクリル系重合体粒子を分散させる方法
が提案されている。しかし、これらの方法では低分子量
の液状エポキシ樹脂が得られているが粉体塗料用途には
制限されるものであった。更に特開昭63−23078
0号には、粉末ゴムを配合しエポキシ樹脂を改質するこ
とが開示されているが、この場合溶融エポキシ樹脂への
分散性をよくするためにゴム粉末は炭酸カルシウム等の
充填剤との混合物で用いなければならない欠点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エラストマ
−により効率的に改質された常温で固体状のエポキシ樹
脂を用いる事により、被覆用途に有用なエポキシ樹脂粉
体塗料被膜を形成するものであり、エポキシ樹脂硬化物
の持つ強度や耐熱性を犠牲とすることなしにエポキシ樹
脂硬化物の応力緩和を図ることにより、機械的および熱
的な衝撃性に優れ、なおかつ耐候性、耐老化性に優れた
エポキシ樹脂粉体塗料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、軟化点が60
℃〜150℃の常温で固体状のエポキシ樹脂を必須の成
分とし、該エポキシ樹脂成分100重量部中に(メタ)
アクリル酸エステル系重合体微粒子成分の2〜30重量
部が均一に分散されていることを特徴とする粉体塗料用
エポキシ樹脂組成物であり、液状エポキシ樹脂に(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体微粒子成分を分散せし
めた後に、鎖長延長剤と触媒の存在下に反応せしめて、
軟化点が60℃〜150℃の常温で固体状のエポキシ樹
脂とすることを特徴とする粉体塗料用エポキシ樹脂組成
物の製造方法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる(メタ)アクリル酸エステル系重合体微粒子
を均一に分散した液状エポキシ樹脂は公知の方法によっ
て製造することができる。例えば、乳化重合法、懸濁重
合法、溶液重合法等従来の各種の重合方法で製造した
(メタ)アクリル酸エステル系重合体と、液状エポキシ
樹脂とを剪断力下で強制撹拌した後、水または溶媒を除
去する方法、粉末の重合体微粒子をエポキシ樹脂中に加
熱混合する方法、エポキシ樹脂中でアクリル系モノマ−
を共重合させる方法等が挙げられるが、乳化重合によっ
て得られた(メタ)アクリル酸エステル系重合体の水分
散体をエポキシ樹脂中に添加して剪断力下で強制撹拌後
脱水させる方法が好ましく、工業的にも有利である。
【0008】本発明に用いられるエポキシ樹脂は、一分
子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能タイプが好
ましく、ビスフェノ−ルAおよびビスフェノ−ルFのビ
スフェノ−ル類等のジグリシジルエ−テル類、ポリエチ
レングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル等のアルコ
−ルのポリグリシジルエ−テル類、ヘキサヒドロフタル
酸、ダイマ−酸等のポリグリシジルエステル類、ジアミ
ノジフェニルメタン等のポリグリシジルアミン類、フェ
ノ−ルノボラック、オルソクレゾル−ルノボラック等の
ノボラック型ポリグリシジルエ−テル類および水添ビス
フェノ−ル等のジグリシジルエ−テル類、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3,4エポキシシクロヘキ
シルカルボキシレ−ト等の脂環式エポキシ化合物等の1
ないし数種類を混合させて用いても良い。
【0009】(メタ)アクリル酸エステル系重合体微粒
子の製造に使用されるモノマ−としては、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル等のアク
リル酸エステル類とこれらに対応する(メタ)アクリル
酸のアルキルエステル類、官能基を有するモノマ−とし
ては例えば(メタ)アクリル酸のようなカルボキシ基含
有モノマ−、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリ
ル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマ−、N
−メチロ−ルアクリルアミド、ジメチロ−ルアクリルア
ミドなどのメチロ−ル基含有モノマ−、N−ブトキシメ
チルアクリルアミドなどのアルコキシメチル含有モノマ
−、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリ
ルグリシジルエ−テルなどのエポキシ基を含有するモノ
マ−、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アゾビ
スイソブチルニトリルなどのシアノ基含有モノマ−、更
に架橋用モノマ−としてジビニルベンゼン、アリルメタ
クリレ−ト、エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト等を
使用することができる。
【0010】モノマ−の乳化重合としては従来より知ら
れた方法が適用できる。例えば、乳化剤、水、重合触媒
およびモノマ−とを一括混合して重合する方法、モノマ
−を後で添加する方法、予めモノマ−を乳化させるプレ
エマルジョン法、分解性あるいは重合性の界面活性剤を
用いるソ−プフリ−エマルジョン重合法および多層構造
を形成する多段重合法等が挙げられる。
【0011】乳化重合に用いられる触媒としては例え
ば、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の
乳化重合に一般的に用いられるものを使用することがで
きる。また乳化剤としてはアニオン系、ノニオン系、カ
チオン系および両性のものを単独または併用して使用す
ることができる。重合は通常30〜90℃の温度で、反
応時間は2〜10時間で行われる。
【0012】乳化重合によって得られた(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体の水分散体を、液状エポキシ樹脂
中に剪断力下で混合させた後、80〜200℃の温度で
200torr以下の減圧下で脱水することにより該重
合体が均一に分散された液状エポキシ樹脂を製造するこ
とができる。得られた(メタ)アクリル酸エステル系重
合体粒子分散の液状エポキシ樹脂(単にアクリルゴム分
散エポキシ樹脂という)とフェノ−ル類および/または
アルコ−ル類、カルボキシ含有化合物とを重付加反応す
ることにより所望の分子量の常温で固体のエポキシ樹脂
とすることができる。フェノ−ル類としては、ノニルフ
ェノ−ル、ブチルフェノ−ル等の1価のフェノ−ル類、
レゾルシン、ハイドルキノン、カテコ−ル、ピロガロ−
ル等の2価および3価の単核のフェノ−ル類、ビフェノ
−ル、ビスフェノ−ル等の2価のフェノ−ル類、フェノ
−ルノボラック樹脂等のフェノ−ル類−アルデヒドノボ
ラック樹脂等が挙げられ、アルコ−ル類としてはポリオ
−ル類、ポリエステルポリオ−ル類、ポリエ−テルポリ
オ−ル類等を挙げることができ、カルボキシ化合物とし
ては水添ビスフェノ−ルAとヘキサヒドロ無水フタル酸
の付加物、酸性ポリエステル類等を上げることができ
る。これらは1種類または数種類を混合して用いること
ができる。
【0013】重付加反応に用いられる触媒としては、ベ
ンジルジメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルア
ミン、等の第3アミン、2−メチルイミダゾ−ル、2エ
チル4メチルイミダゾ−ル等のイミダゾ−ル類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラア
ンモニウムクロリド等の第4アンモニウム化合物、トリ
フェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等のホスフ
ィン類、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイ
ド等のホスホニウム塩が挙げられる。触媒はアクリルゴ
ム分散液状エポキシ樹脂に対して10ppm〜0.5%
の量を用い、60〜200℃好ましくは120〜180
℃で1〜10時間反応させる。
【0014】本発明のエポキシ樹脂組成物中の(メタ)
アクリル酸エステル系重合体微粒子の含有量は2重量部
〜30重量部とするのが好ましい。2重量部以下では目
的とする耐衝撃性、応力緩和性にすぐれた塗膜が得られ
ず、30重量部以上では樹脂の溶融粘度が上昇する等の
問題点がある。また、該重合体微粒子の直径は、エポキ
シ樹脂中に分散相として均一、かつ、安定に存在させる
ために、2μm以下、好ましくは0.5μm以下であ
る。また、該重合体のガラス転移温度が室温以上の場合
には、本発明の目的とする塗膜の特性が改善されないた
め室温以下、好ましくは0℃以下とするのが好ましい。
このため、該重合体の製造に当たっては前述したモノマ
−の種類と組み合わせを考慮する必要がある。
【0015】本発明のエポキシ樹脂組成物は、塗膜の形
成に際して樹脂に硬化剤を配合する。使用する硬化剤に
ついては、特に限定するものではなく、一般的に使用さ
れる硬化剤、例えば、脂肪族アミン類、芳香族アミン
類、酸無水物類、イミダゾ−ル類、ヒドラジッド類、ジ
シアンジアミド類、フェノ−ル性水酸基含有化合物等を
用いることができる。脂肪族アミン類としては、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエトレンテト
ラミン。テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジ
アミン,N,N−ジメチルプロピレンジアミン、N,N
−ジエチルプロピレンヂアミン等が挙げられる。芳香族
アミン類としては、m−キシリレンジアミン、m−フェ
ニレンヂアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(4−
アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)
スルホン等が挙げられる。その他にアミン系硬化剤とし
ては、前記アミン類とのモノエポキシ化合物の付加物、
ビスフェノ−ルAおよび/またはビスフェノ−ルF型エ
ポキシ樹脂の付加物、脂環式エポキシ樹脂の付加物、ダ
イマ−酸の付加縮重合物等も使用することができる。酸
無水物としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、無水コハク酸等が挙げられ
る。イミダゾ−ル類としては、2−メチルイミダゾ−
ル、2−メチル−4−エチルイミダゾ−ル等が挙げられ
る。ヒドラジッド類としては、アジピン酸ヒドラジッ
ド、セバシン酸ヒドラジッド、フタル酸ヒドラジッド等
が挙げられる。さらには、フェノ−ル性水酸基含有化合
物(東都化成(株)製TH−4000,TH−4100
等の両末端フェノ−ル性水酸基含有のエポキシ樹脂硬化
剤)および酸末端のポリエステル樹脂(日本エステル
(株)製ER−8100,ER−8101等の末端カル
ボキシ基タイプ飽和ポリエステル)を用いることができ
る。
【0016】本発明の組成物には、シリカ、石英粉、炭
酸カルシウム、タルク、アルミナ、酸化チタン、ケイ酸
化合物、マイカ、モリブテン化合物、アンチモン化合物
等の充填剤、老化防止剤等の種々の添加剤、アクリル酸
エステルオリゴマ−等のレベリング剤等を配合すること
ができる。本発明のエポキシ樹脂粉体塗料を調整するに
は、通常の方法を用いれば良く、所定の組成比とした原
料成分をミキサ−により十分混合した後、2軸スクリュ
−のエクストル−ダ−等で溶融混練し、次いで粉砕機に
て粉砕した後にふるい等で粗粒を除去する方法が例示さ
れる。本発明の粉体塗料組成物により塗装素材に塗布す
る方法としては、流動浸漬法、静電流動浸漬法、ホット
スプレ−法、静電スプレ−法、摩擦静電スプレ−法等一
般の粉体塗装のいずれでも容易に被覆層を形成すること
ができる。以下に実施例によって本発明を具体的に説明
するが、勿論この例のみに限定さるものではない。尚、
「部」は特に断らない限り重量部をあらわすものであ
る。
【0017】
【実施例および比較例】
参考例 モノマ−成分として、メタクリル酸6部、ブタジエン6
7部、アクリルニトリル25部およびジビニルベンゼン
2部を用い、これらに、水250部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム1部、第3級ドデシルメルカプタ
ン0.45部、過硫酸カリウム0.27部、シアノエチ
ル化ジエタノ−ルアミン0.15部、水酸化カリウム
0.1部を加え、常法によりオ−トクレ−ブ中で20℃
にて共重合を行った。重合転化率が70%以上になった
時点で0.2部のヒドロキシアミン硫酸塩を添加して重
合を停止させた後、水蒸気蒸留により残存する未反応モ
ノマ−を除去してアクリルゴム水分散体を得た。
【0018】次に、撹拌機、温度計、コンデンサ−およ
び窒素ガス供給装置を備えた反応容器内に液状エポキシ
樹脂YD−128(東都化成(株)製、エポキシ当量1
86.5g/eq)300gを仕込み、前記の方法で得
たアクリルゴム水分散体300gを加えて徐々に加熱を
行い脱水しながら150℃に加温させた。次に100t
orrの減圧下で十分に脱水してから100メッシュの
金網で濾過してアクリルゴムが均一に分散された白色の
液状エポキシ樹脂を得た。このもののエポキシ当量は2
33g/eq、25℃における粘度は2000ps,ア
クリルゴム含有量はエポキシ樹脂組成物(エポキシ樹脂
+アクリルゴム)に対し20%、微粒子アクリルゴムの
粒径は0.3±0.1μであり、アクリルゴムのガラス
転移温度は−30℃であった。
【0019】実施例1 撹拌装置、窒素ガス供給装置、コンデンサ−、温度計、
加熱・冷却装置を備えた重合試験機に設置された4ツ口
セパラブルフラスコに参考例で得られたアクリルゴム分
散液状エポキシ樹脂1000gと、ビスフェノ−ルAの
240.6gを仕込み120℃まで徐々に加熱して均一
となるように撹拌を続け、2−エチル4メチルイミダゾ
−ルの0.004gを加えて更に撹拌を続け温度を12
0℃に保持して全体を均一にした。この後に徐々に加熱
を行い170℃まで昇温し、170℃±1℃で4時間反
応した。得られた生成物はエポキシ当量が552g/e
q、軟化点77.5℃、エポキシ樹脂組成物(エポキシ
樹脂+アクリルゴム)に対しアクリルゴム成分は16%
を含む乳白色の常温で固体状であった。
【0020】実施例2 実施例1と同様に参考例で得られたアクリルゴム分散エ
ポキシ樹脂1000gとビスフェノ−ルAの305.5
gを仕込み実施例1で用いた触媒を0.014gを加え
て170℃±1℃で4時間反応させた。得られた生成物
はエポキシ当量791g/eq、軟化点102℃、エポ
キシ樹脂組成物(エポキシ樹脂+アクリルゴム)に対し
アクリルゴム成分は15.3%を含む乳白色の常温で固
体状であった。
【0021】実施例3 実施例1と同様に参考例で得られたアクリルゴム分散エ
ポキシ樹脂1000gとビスフェノ−ルAの337.1
gを仕込み実施例1で用いた触媒を0.017gを加え
て170℃±1℃で4時間反応させた。得られた生成物
はエポキシ当量951g/eq、軟化点105℃、エポ
キシ樹脂組成物(エポキシ樹脂+アクリルゴム)に対し
アクリルゴム成分は14.9%を含む乳白色の常温で固
体状であった。
【0022】実施例4 実施例1で得られたアクリルゴム分散エポキシ樹脂10
0部、ジシアンジアミド3.8部、2−メチルイミダゾ
−ル0.2部、酸化チタン40部、流れ調整剤としてモ
ダフロ−(モンサント社製)0.5部をドライブレンド
後にエクストル−ダ−(池貝鉄工社製PCM−30)で
溶融混練を行い冷却後に微粉砕して100メッシュの金
網でふるいにかけ粉体塗料を得た。エクストルダ−の溶
融混練は次の条件で行った。 シリンダ−1:冷却,シリンダ−2:80℃,シリンダ
−3:90℃ ヘッド:110℃,メインスクリュ−:200rpm,
フィ−ドスクリュ−:20rpm 得られた粉体塗料をサンドブラスト処理を行った軟鋼板
(150×70×1.2mm)に静電粉体塗装を行い、
200℃の熱風循環オ−ブン中で20分の焼き付けを行
い膜厚100μの塗装試験板を得た。塗装試験板の塗膜
について物性を測定、その結果を表1に示す。
【0023】実施例5 実施例2で得られたアクリルゴム分散エポキシ樹脂10
0部、ジシアンジアミド2.7部、2−エチルイミダゾ
−ル0.2部、酸化チタン40部、モダフロ−0.5部
を用いて実施例4と同様にして粉体塗料を調整して塗装
試験板を得た。
【0024】実施例6 実施例3で得られたアクリルゴム分散エポキシ樹脂10
0部、ジシアンジアミド2.2部、2−エチルイミダゾ
−ル0.2部、酸化チタン40部、モダフロ−0.5部
を用いて実施例4と同様にして粉体塗料を調整して塗装
試験板を得た。
【0025】比較例1 YD−902(東都化成(株)製ビスフェノ−ルA型エ
ポキシ樹脂、エポキシ当量665g/eq)100部と
ジシアンジアミド3.2部、2−エチルイミダゾ−ル
0.2部、酸化チタン40部、モダフロ−0.5部を用
いて実施例4と同様にして粉体塗料を調整して塗装試験
板を得た。
【0026】比較例2 YD−904(東都化成(株)製ビスフェノ−ルA型エ
ポキシ樹脂、エポキシ当量950g/eq)100部と
ジシアンジアミド2.2部、2−エチルイミダゾ−ル
0.2部、酸化チタン40部、モダフロ−0.5部を用
いて実施例4と同様にして粉体塗料を調整して塗装試験
板を得た。
【0027】比較例3 YD−904の50部とYR−450(東都化成(株)
製ブタジエン−アクリロニトリル液状ゴム変性ビスフェ
ノ−ルA型エポキシ樹脂)50部とジシアンジアミド
3.4部、2−エチルイミダゾ−ル0.2部、酸化チタ
ン40部、モダフロ−0.5部を用いて実施例4と同様
にして粉体塗料を調整して塗装試験板を得た。実施例4
〜6および比較例1〜3の塗装試験板の塗膜の物性を測
定した結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】塗膜の物性の測定は次の方法で行った。 [耐衝撃性]JIS K 5400に従いデュポン式衝
撃試験機により1/4インチの撃心とこれに対応する台
を用いて1Kgのおもりを落下させて、塗膜に割れ、は
がれの認められないおもりの高さを測定した。 [碁盤目密着性]JIS K 5400に準拠した。評
価点10が碁盤目密着性の最も良い事を表す。 [エリクセン試験]JIS K 5400に従いエリク
セン試験機により塗膜に割れが生じるまでの押し込み距
離を測定した。
【0030】[ガラス転移点 Tg]塗膜のDSC測定
によるガラス転移の中点値とした。 [接着性]脱脂したテストピ−ス(軟鋼版SPCC−S
D 1.6t×25×100mm)2枚を約200℃に
加熱し、このテストピ−スそれぞれの先端上面部(幅2
5mm,長さ12.5mm)に粉体塗料をふりかけて付
着溶融させ、2枚のそれぞれの先端部を重ね合わせてク
リップで固定し200℃の熱風循環オ−ブン中で20分
間硬化させ室温に24時間放置した後、JIS K 6
850に従って剪断接着強さを測定した。 [耐熱保持性]上記の接着性で得られる接着力試験片を
200℃の雰囲気中に30日放置し、その後に室温まで
冷却して剪断接着強さを測定した。耐熱保持性は次の数
式1により求めた。
【0031】
【数1】
【0032】[流れ性]粉体塗料0.50gを秤量し常
温で20kg/cm2の圧力でプレスを行い直系13m
mのタブレットを作成した。このタブレットを水平との
傾斜角が45°に調節された軟鋼板(SPCC−SB
0.6mmt)にセットして180℃の熱風循環オ−ブ
ン中に放置して塗料の流れた距離(Fmm)を測定し、
次の数式2により流れ性を求めた。
【0033】
【数2】
【0034】[耐ブロッキング性]粉体塗料50gをガ
ラスのシャ−レにとり40℃,80%RHにセットした
恒温恒湿槽に7日 間放置して塊の形成状態を目視によ
り調べた。 a:塊状態にはなず流動性がある b:大きな塊状態とはならないが流動性はない c:塊状態となり流動性がない
【0035】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂粉体塗料を用いる
ことにより接着性、耐衝撃性に優れ耐熱性の大きく改善
された塗膜を得ることができ、エポキシ樹脂粉体塗料と
しても貯蔵中の耐ブロッキング性を大幅に改善されたも
のである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化点が60℃〜150℃の常温で固体
    状のエポキシ樹脂を必須の成分とし、該エポキシ樹脂成
    分100重量部中に(メタ)アクリル酸エステル系重合
    体微粒子成分の2〜30重量部が均一に分散されている
    ことを特徴とする粉体塗料用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸エステル系重合体微
    粒子成分が2μm以下の架橋重合体であって、ガラス転
    移温度が室温以下であることを特徴とする請求項1記載
    の粉体塗料用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 液状エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸
    エステル系重合体微粒子成分を分散せしめた後に、鎖長
    延長剤と触媒の存在下に反応せしめて、軟化点が60℃
    〜150℃の常温で固体状のエポキシ樹脂とすることを
    特徴とする粉体塗料用エポキシ樹脂組成物の製造方法。
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