JPH06329831A - 導電性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

導電性樹脂組成物およびその成形品

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JPH06329831A
JPH06329831A JP13910393A JP13910393A JPH06329831A JP H06329831 A JPH06329831 A JP H06329831A JP 13910393 A JP13910393 A JP 13910393A JP 13910393 A JP13910393 A JP 13910393A JP H06329831 A JPH06329831 A JP H06329831A
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JP
Japan
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metal
melting point
wire drawing
resin composition
fiber
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JP13910393A
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English (en)
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Jun Furuhashi
潤 古橋
Hidehiro Iwase
英裕 岩瀬
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、(A)金属繊維及び(B)低融点
金属からなる導電性充填材の表面に、(C)熱可塑性樹
脂層を被覆形成して一体化し、これをペレット状に切断
してなる導電性樹脂組成物において、前記(A)の金属
繊維が伸線法による塑性加工でつくられ、伸線加工時の
減面積率が80%以上のものであることを特徴とする導電
性樹脂組成物である。また、この導電性樹脂組成物を、
低融点金属の融点以上の温度で射出成形してなることを
特徴とする導電性樹脂成形品である。 【効果】 本発明によれば、金属繊維の分散がよく、導
電性、成形性に優れたものであり、電子機器の成形部品
や導電性を必要とする成形品等として好適なものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属繊維の分散がよ
く、導電性、成形性に優れた導電性樹脂組成物およびそ
の成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から熱可塑性樹脂に金属繊維を配合
して導電性樹脂組成物とし、それを所望の形状に成形
し、各種機器の成形部品に使用されてきた。また、高い
導電性を得るためには、金属繊維として伸線加工された
長繊維が使用されてきた。
【0003】しかしながら、伸線加工された金属繊維は
冷間加工によって加工硬化されているが、その加工硬化
の程度は低く、加工硬化の程度が低いと樹脂と混練成形
した場合に折れ曲がり易く、繊維の分散が悪く、成形性
が低下し、導電性が安定しないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、金属繊維が樹脂と混
練成形した場合に折れ曲がりがなく良く分散し、導電
性、成形性に優れた導電性樹脂組成物およびその成形品
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を進めた結果、金属繊維の伸
線加工に減面積率を限定し、一定の加工硬化度を保持さ
せることにより、上記の目的が達成できることを見いだ
し、本発明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明は、(A)金属繊維及び
(B)低融点金属からなる導電性充填材の表面に、
(C)熱可塑性樹脂層を被覆形成して一体化し、これを
ペレット状に切断してなる導電性樹脂組成物において、
前記(A)の金属繊維が伸線法による塑性加工でつくら
れ、伸線加工時の減面積率が80%以上のものであること
を特徴とする導電性樹脂組成物である。また、この導電
性樹脂組成物を、低融点金属の融点以上の温度で射出成
形してなることを特徴とする導電性樹脂成形品である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に用いる(A)金属繊維は冷間加工
によって加工され加工硬度の大きい長繊維状の金属繊維
であることが望ましい。そのため、この金属繊維が伸線
法による塑性加工でつくられ、伸線加工時の減面積率が
80%以上である必要がある。減面積率が80%未満では、
繊維の分散が悪く、成形性、導電性に劣り好ましくな
い。また、金属繊維の直径が8 〜70μm 程度であること
が望ましい。この範囲を外れると取扱い上好ましくな
い。金属繊維の配合割合は、要求される導電性によって
異なるが、導電性樹脂組成物に対して10〜80重量%含有
するように配合することが望ましい。配合割合が10重量
%未満では導電性に劣り、また80重量%を超えると流動
性が低下し、成形性が悪くなり好ましくない。この金属
繊維としては、銅繊維、銅−亜鉛合金繊維、鉄繊維、鉄
−ニッケル合金繊維、アルミニウム繊維等が挙げられ
る。これらの中でも、銅繊維が導電性、加工性、低融点
金属との濡れ性等に優れており、最も好ましい。
【0009】金属繊維の伸線加工方法は、冷間において
多段のダイスを引き抜くことにより線径を小さくして行
く方法であり、通常伸線機が使用される。この際に投入
した線の面積によって、伸線後の線の面積を除した百分
率の余数を減面積率とし、減面積率が80%以上の金属繊
維を使用する。減面積率と固さの関係(ビッカース硬
度、引張降伏応力)は、減面積率が増加するにつれて固
さは上昇し、特にオーステナイト系ステンレス鋼線、ア
ルミニウム線で減面積率約80%、銅線で減面積率約93%
でクリティカルに固さが上昇することが知られている
(昭和60年7月1日発行、稲数直次著「金属引抜加工
と繊維組織」参照)。本発明者らはこのような金属繊維
の中で減面積率80%以上となると、成形品のウエルドラ
イン、狭いリブ、ボスなどの箇所において金属繊維の分
散が格段に向上し、良好な分散性と成形性を示し、80%
未満のものは分散性と成形性および導電性が悪いことを
見出だしたものである。
【0010】本発明に用いる(B)低融点金属として
は、金属繊維と良好な濡れ性を示すものであればよく、
成形加工時の温度によって溶融するものが望ましい。例
えば、Sn −Pb を主成分とする一般半田合金、Sn −
Pb −Ag を主成分とする高温半田合金、さらにSn −
Pb −Bi を主成分とする低温半田合金等が挙げられ
る。これらの低融点金属は、繊維状、粒状、棒状、線状
のいずれでもよく、また上述した金属繊維の表面にメッ
キを施して低融点金属層を設けたものでもよく、特に形
状に限定されるものではない。低融点金属は、導電性充
填材を被覆形成する熱可塑性樹脂や、さらに任意に配合
するナチュラルペレットである熱可塑性樹脂の成形加工
温度によって選定することが望ましい。
【0011】上述した(A)金属繊維と(B)低融点金
属とを集合させて導電性充填材とするが、金属繊維と低
融点金属とを収束させて導電性充填材としてもよく、ま
た予め金属繊維表面に低融点金属層を形成したものを導
電性充填材としてもよい。低融点金属層を形成したもの
を導電性充填材として用いると取扱い上有利で、生産性
も向上する利点がある。
【0012】本発明で用いる(C)熱可塑性樹脂として
は、導電性充填材の表面を被覆形成する熱可塑性樹脂層
とするものであり、その樹脂としてはポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、変性ポリフェニ
レンオキサイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等が
挙げられ、これらは単独または混合して使用することが
できる。
【0013】本発明の導電性樹脂組成物は、以上の各成
分、即ち(A)金属繊維と(B)低融点金属とを集合さ
せた導電性充填材を、熱可塑性樹脂で被覆形成一体にし
た後、切断して導電性樹脂組成物とする。この導電性樹
脂組成物にさらに必要に応じてナチュラルペレットを配
合することができる。配合するナチュラルペレットは成
形品に要求される特性に応じて、ナチュラルペレットの
種類およびその量を適切に選択することができる。また
必要に応じて、本発明の目的に反しない範囲において酸
化防止剤やフラックスなどその他の添加物を、熱可塑性
樹脂やナチュラルペレットに配合しておくこともでき
る。
【0014】こうして製造した導電性樹脂組成物は、低
融点金属の融点以上の温度で射出成形して電磁波シール
ドや導電性を必要とする機器のハウジングや成形部品と
することができる。
【0015】
【作用】本発明によれば、伸線加工方法で得られた減面
積率が80%以上の金属繊維を使用することによって、加
工硬度が高く熱可塑性樹脂と混練した場合においても、
折れ曲がり等がなく分散性、成形性を向上させることが
でき、また、金属繊維同士が低融点金属によって融着結
合して、網目構造となり導電性に優れかつ安定させるこ
とができたものである。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0017】実施例 直径0.35mmの銅繊維を伸線加工機により冷間で直径0.05
mmの銅繊維を得た。この銅繊維の減面積率は98%であっ
た。この銅繊維の表面に厚さ2 μm の半田メッキを施し
たものを300 本収束して、これにポリプロピレン樹脂を
押出し機のダイスを通して被覆形成した。冷却後5mm の
長さに切断して導電性樹脂組成物(マスターペレット)
を得た。この組成物は銅繊維の充填率は60%であった。
さらに、ナチュラルペレットを、マスターペレット:ナ
チュラルペレット=1 :2 の割合に混合して導電性樹脂
組成物を製造した。
【0018】比較例1 実施例において、直径0.35mmの銅繊維を伸線加工機によ
り冷間で直径0.05mmの銅繊維を得た後、加熱処理(アニ
ール)したものを使用した以外は実施例と同様にして、
導電性樹脂組成物を製造した。
【0019】比較例2 実施例において、直径0.35mmの銅繊維を伸線加工機によ
り冷間で加工した直径0.05mmの銅繊維の替りに、直径0.
1mm の銅繊維を伸線加工機により冷間で直径0.05mmの銅
繊維とした減面積率75%の銅繊維を使用した以外は実施
例と同様にして、導電性樹脂組成物を製造した。
【0020】実施例および比較例1〜2で製造した導電
性樹脂組成物を使用して、射出成形して成形品を得た。
この成形品について導電性(体積抵抗率)、X線写真に
よる銅繊維の分散性を評価した。その結果を表1に示し
たがいずれも本発明の特性が優れており、本発明の効果
を確認することができた。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の導電性樹脂組成物およびその成形品は、金
属繊維の分散がよく、導電性、成形性に優れたものであ
り、電子機器の成形部品や導電性を必要とする成形品等
として好適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:20 B29L 31:34 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)金属繊維及び(B)低融点金属か
    らなる導電性充填材の表面に、(C)熱可塑性樹脂層を
    被覆形成して一体化し、これをペレット状に切断してな
    る導電性樹脂組成物において、前記(A)の金属繊維が
    伸線法による塑性加工でつくられ、伸線加工時の減面積
    率が80%以上のものであることを特徴とする導電性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 (A)金属繊維及び(B)低融点金属か
    らなる導電性充填材の表面に、(C)熱可塑性樹脂層を
    被覆形成して一体化し、これをペレット状に切断してな
    る導電性樹脂組成物において、前記(A)の金属繊維が
    伸線法による塑性加工でつくられ、伸線加工時の減面積
    率が80%以上のものである導電性樹脂組成物を、低融点
    金属の融点以上の温度で射出成形してなることを特徴と
    する導電性樹脂成形品。
JP13910393A 1993-05-17 1993-05-17 導電性樹脂組成物およびその成形品 Pending JPH06329831A (ja)

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