JPH0749491B2 - 導電性樹脂組成物 - Google Patents

導電性樹脂組成物

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JPH0749491B2
JPH0749491B2 JP62083917A JP8391787A JPH0749491B2 JP H0749491 B2 JPH0749491 B2 JP H0749491B2 JP 62083917 A JP62083917 A JP 62083917A JP 8391787 A JP8391787 A JP 8391787A JP H0749491 B2 JPH0749491 B2 JP H0749491B2
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英裕 岩瀬
圭一 幅田
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東芝ケミカル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、導電性、特に高温における導電性の経時安定
性に優れた、信頼性の高い導電性樹脂組成物に関する。
(従来の技術) 従来より、熱可塑性樹脂に導電性繊維を配合して導電性
樹脂組成物とし、該組成物は導電性樹脂成形品に利用さ
れてきた。これらには多くの場合炭素系の導電性繊維が
配合されてきたが、その用途は静電気防止が主で、近年
問題となっている電磁波シールドに対しては導電性が低
くあまり有効でない。そこで電磁波シールド用には金属
系の導電性繊維を使用して導電性を向上させることが行
われてきた。
しかし、金属系の導電性繊維(以下金属繊維という)を
配合すると比重が大きくなり、樹脂がもつ本来の特性を
大きく損なうという問題があって、その配合量を最小限
にすることが要求されている。ところが金属繊維の配合
量を減少させると、導電性が低下し、また使用環境に大
きな制約を受ける。すなわち、使用する樹脂と金属繊維
とに熱膨脹の差があるため、高温になると導電性が劣化
する問題が生ずる。そのため、現状では金属繊維の配合
量を多くして導電性の低下・劣化を防止し、かつ使用環
境を限定することによって実用化されている。そのよう
に、従来の金属繊維の導電性樹脂組成物は用途に制約が
あり、かつ特性も不安定で信頼性も低いという問題があ
った。
また、低融点金属を樹脂と混合して導電性樹脂組成物と
することは従来から公知であるが、低融点金属は樹脂と
の密着性が悪くて分離するので、樹脂の物性を低下さ
せ、また射出成形機で材料の色替えの際の空打では、低
融点金属のみが飛散する等成形加工の作業上極めて危険
であるという問題があった。さらに、金属繊維は成形前
の乾燥等によって、その表面に酸化膜が発生し、金属繊
維が腐食し、その結果導電性が劣化するという問題もあ
った。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもの
で、導電性繊維と導電性繊維とを低融点金属を介して強
固に結合させ、高温においても成形品の導電性を劣化さ
せずに経時安定に優れ、成形加工時においても樹脂と低
融点金属とが分離、飛散することがなく、また樹脂の物
性が低下することのない、信頼性の高い導電性樹脂組成
物を提供しようとするものである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の目的を達成しようと鋭意研究を重ねた
結果、導電性繊維と低融点金属とを併用することによっ
て、高温においても導電性が低下せずに導電性の経時安
定性に優れ、成形加工時においても樹脂と低融点金属と
の分離、飛散などがなくて成形作業性が向上した、信頼
性の高い導電性樹脂組成物が得られることを見いだし、
本発明を完成したものである。すなわち、本発明は、
(A)導電性繊維と(B)該導電性繊維に対して5〜30
重量%の低融点金属とからなる導電性充填材の表面に、
(C)熱可塑性樹脂を被覆形成一体化し、ペレット状に
切断してなり、成形した状態で該低融点金属が導電性繊
維間を結合して網目構造を形成することを特徴とする導
電性樹脂組成物である。
本発明でいう(C)熱可塑性樹脂は、リン系酸化防止剤
を含まない熱可塑性樹脂であると定義する。
本発明に用いる(A)導電性繊維としては、長繊維状の
ものが好ましく、銅繊維、銅合金繊維、ステンレス繊
維、アルミニウム繊維、ニッケル繊維等の金属繊維、ま
た銅、アルミニウム、ニッケル等の金属層を有する有機
繊維、又は無機繊維等が挙げられる。導電性繊維は、直
径が8〜100μm程度のものが良く、また100〜10,000本
収束したものを用いる。導電性繊維の配合割合は、全体
の組成物に対して5〜80重量%であることが望ましい。
5重量%未満では導電性が低く、また80重量%を超える
と組成物の流動性、樹脂の特性が低下し好ましくないか
らである。
本発明に用いる(B)低融点金属としては、Sn又はSn−
Pbを主成分とする一般半田合金、Sn−Pb−Agを主成分と
する高温半田合金、さらにはSn−Pb−Biを主成分とする
低温半田合金等が挙げられる。これらの低融点金属は、
繊維状、粒状、棒状、線状のいずれでもよく、特に形状
に限定されるものではない。また低融点金属の使用形態
としては、導電性繊維の束の中に繊維状の低融点金属を
収束させる、表面を低融点金属で被覆した導電性繊維を
収束させる、また導電性繊維の束全体を低融点金属で被
覆収束させる、導電性繊維の表面に粒状の低融点金属を
まぶして付着させる等が挙げられ、要するに導電性繊維
が低融点金属と一緒に収束されておればよい。低融点金
属は、導電性充填材を被覆する熱可塑性樹脂の成形加工
温度によって選定することが望ましい。低融点金属の配
合量は、導電性繊維を結合、被覆するに充分な量、すな
わち、導電性繊維に対して5〜30重量%の割合で含有す
ることが望ましい。含有量が5重量%未満では、導電性
繊維を結合、被覆することが不十分となり、また、30重
量%を超えると低融点金属のみが遊離して樹脂の物性を
低下させ、好ましくないからである。
本発明に用いる(C)熱可塑性樹脂としては、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、変性ポリ
フェニレンオキサイド樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂等が挙げられ、これらは1種又は2
種以上混合して使用する。
本発明の導電性樹脂組成物は、通常次のようにして製造
する。以下図面を用いて説明する。
第1図(a)〜(d)は導電性繊維と低融点金属を集合
させた導電性充填材の見取図である。すなわち第1図
(a)に示すように導電性繊維2を収束させた中に繊維
状の低融点金属3を一定数加えて収束させ、導電性充填
とする。そのほか、導電性繊維と低融点金属との集
合は、第1図(b)のように導電性繊維2の表面に低融
点金属3を被覆したものを集合させたり、第1図(c)
のように集合させた導電性繊維2全体を低融点金属3で
被覆したり、また第1図(d)のように導電性繊維2の
表面に粒状の低融点金属3を付着集合させたりして、導
電性充填材とする。この導電性充填材の表面に、熱
可塑性樹脂4を被覆形成一体化し、切断して導電性樹脂
組成物のペレットとする。ペレット10の断面図を示す第
1図(e)〜(h)は、導電性充填材を示す第1図
(a)〜(d)にそれぞれ対応させてある。すなわち導
電性繊維と低融点金属とを集合させた導電性充填材
表面に熱可塑性樹脂4を被覆形成一体化する。ペレット
10は通常その断面が円形であるが、偏平、その他のもの
でも良く、特に形状に制限されるものではない。ペレッ
トは、例えば第2図に示したように、第1図(a)〜
(d)に集合させた導電性充填材11を押出機12のダイス
13を通して導電性充填材11の表面に熱可塑性樹脂14を被
覆形成一体化し、次いでカッティング15を行って、ペレ
ット16とする。ペレットの製造工程は連続的に行うこと
が経済的に有利であるが、必ずしも連続的でなくバッチ
方式で製造してもよい。こうして得られた導電性樹脂組
成物は低融点金属の融点以上の温度で射出成形して、電
磁波シールドを必要とする電子機器、測定機器、通信機
器等のハウジングや部品の形成品とすることができる。
(作用) 本発明によれば、導電性繊維、低融点金属および熱可塑
性樹脂は、次のように作用し、優れた導電性が得られ
る。
すなわち、導電性樹脂組成物は、射出成形機の加熱シリ
ンダー内において導電性繊維が熱可塑性樹脂に分散する
とともに、低融点金属が熱可塑性樹脂と同様に融け、導
電性繊維を融着結合して網目状態となり、そのまま金型
内に注入冷却固化する。もし従来技術のように熱可塑性
樹脂中に低融点金属のみ存在すると、前記の網目状態を
形成することができず、低融点金属が遊離し、熱可塑性
樹脂の物性を低下させ、導電性も低下する。これに対し
本発明では、上記したように導電性繊維と低融点金属が
強固に結合網目状態となることによって、導電性が著し
く向上し、かつ樹脂の物性を損なうことがなくなる。こ
のことは成形品の樹脂分を溶剤で溶かしてみると導電性
繊維の結合した網目状態を確認することができる。この
ような導電性の向上によって導電性繊維の配合量を低減
できるし、また低融点金属の分離や飛散がなくなり、作
業上安全となる。
(実施例) 次に本発明を実施例によって説明する。
実施例 直径約50μmの長尺の銅繊維を300本と、直径約300μm
の長尺の低融点金属(Sn60%、Pb40%)を集合、収束さ
せて導電性充填材とした。導電性充填材の表面にタフレ
ックス410(三菱モンサント化成社製ABS樹脂、商品名)
を押出機のダイスを通して被覆形成一体化し、冷却後、
切断して直径3mm、長さ6mm導電性樹脂組成物を製造し
た。この組成物を用いて射出成形をして成形品を得、こ
の成形品の体積抵抗率、電磁波シールド効果、および機
械的強度を試験をしたのでその結果を第1表に示した。
成形品は80℃で3000時間の環境試験後においても、シー
ルド効果は全く低下せず、また機械的強度も初期値の80
%以上保持しており、本発明の極めて顕著な効果が確認
された。
比較例 実施例において、低融点金属を除いた以外すべて実施例
と同一にして直径3mm、長さ6mmの導電性樹脂組成物を製
造した。この導電性樹脂組成物を用いて実施例と同様に
して成形品を得て、同様な特性試験をしたので、その結
果を第1表に示した。
[発明の効果] 以上の説明および第1表からも明らかなように、本発明
の導電性樹脂組成物は、導電性繊維と低融点金属を併用
したことによって、導電性繊維と導電性繊維の結合を低
融点金属を介して強固にさせるため、高温においても導
電性が劣化せずにシールド効果の経時安定性に優れ、成
形加工時において樹脂と低融点金属との分離、飛散がな
く、また樹脂の物性を低下させることのない、信頼性の
高い導電性樹脂組成物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)ないし(d)は本発明における導電性充填
材を示す斜視図、第1図(e)ないし(h)は本発明に
おけるペレットの断面図、第2図は本発明におけるペレ
ットの製造工程を説明するための概念図である。 1,11……導電性充填材、2……導電性繊維、3……低融
点金属、4,14……熱可塑性樹脂層、10,16……ペレッ
ト。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)導電性繊維と(B)該導電性繊維に
    対して5〜30重量%の低融点金属とからなる導電性充填
    材の表面に、(C)熱可塑性樹脂を被覆形成一体化し、
    ペレット状に切断してなり、成形した状態で該低融点金
    属が導電性繊維間を結合して網目構造を形成することを
    特徴とする導電性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】導電性繊維が、長繊維状の銅繊維、銅合金
    繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維、ニッケル繊
    維、又は表面に金属層を有する有機若しくは無機の繊維
    である特許請求の範囲第1項記載の導電性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】低融点金属が、Sn若しくはSn−Pbを主成分
    とする半田合金である特許請求の範囲第1項又は第2項
    記載の導電性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】導電性繊維が、組成物全体に対して1.0〜8
    0重量%の割合で含有する特許請求の範囲第1項ないし
    第3項のいずれか記載の導電性樹脂組成物。
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