JPH06328984A - 車両の制御ゲイン変更装置 - Google Patents

車両の制御ゲイン変更装置

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JPH06328984A
JPH06328984A JP5141394A JP14139493A JPH06328984A JP H06328984 A JPH06328984 A JP H06328984A JP 5141394 A JP5141394 A JP 5141394A JP 14139493 A JP14139493 A JP 14139493A JP H06328984 A JPH06328984 A JP H06328984A
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JP
Japan
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control
gain
control gain
data
changing
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Application number
JP5141394A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Omura
博志 大村
Kiyoshi Sakamoto
清 坂本
Shin Takehara
伸 竹原
Tomomi Izumi
知示 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自宅等において制御ゲイン変更用のデータ入
力や設定操作を実行でき、テレビ受像機やパーソナルコ
ンピュータ等を活用して画像情報や音声情報を出力可能
な車両の制御ゲイン変更装置を提供する。 【構成】 自動車の各部制御装置(EGI,ACS,4WS,P/S)の
制御ゲインを変更用のゲイン係数を設定する為のゲイン
変更器は、自動車外で操作可能で構成され、この変更器
を介して複数の通りの制御特性を設定して液晶ディスプ
レイやTV受像機に表示して確認でき、TV受像機に表
示する際には、音声の説明情報も出力できる。図示のよ
うに、各部制御装置の変更前後の制御特性と、ベース特
性に相当する点線とがディスプレイに表示され、自動的
に総評コメイトも表示される。これら変更器への設定デ
ータは、ゲイン変更装置に転送されて各部制御装置(EG
I,ACS,4WS,P/S)の制御ゲインが変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制御ゲイン変更
装置に関し、特に車両の制御ゲイン変更のデータ入力や
設定操作を自宅等で実行して、変更後の制御特性を確認
できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両では、不特定多数のドライバ
ーが、どこを、どのような使用環境・状態で走行して
も、一定の満足度を得るように、車両の駆動系、懸架
系、操舵系の制御装置の制御ゲインが設定されている。
但し、各ドライバーの好みに応じて、パワーモードとノ
ーマルモードを選択したり、アクティブサスペンション
装置におけるコントロールモード、ハードモード、ソフ
トモードの所望の1つを選択したり、4輪操舵装置にお
けるスポーツモードとノーマルモードを選択したりする
等、特定の少数の制御装置の制御ゲインのみを選択設定
できるように構成したものも実用に供されている。
【0003】更に、ドライバーの運転上の特徴を学習し
て走行特性の制御ゲインを変更可能にした学習制御自動
車も提案されている。例えば、特公平3−44029号
公報には、操舵中における操舵角速度、操舵角、ヨーレ
イト、横加速度等をサンプリングし、所定時間内におけ
る平均値に基いてドライバーの操舵の特徴を抽出してス
テアリングホイールの操舵角に対する前輪及び/又は後
輪の転舵角の比率を変更するように学習制御する学習制
御自動車が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両の制御ゲイ
ン変更技術は、特定の1つの制御装置の制御ゲインをメ
ーカーが設定した複数通りに変更できるのみで、ドライ
バーの希望する特性に変更できるようには構成されてい
ないばかりか、車両の駆動系、懸架系、操舵系等の複数
の制御装置の制御ゲインを所望の特性に変更するように
は構成されていないので、車両の制御特性をドライバー
の希望する特性に設定することは到底不可能であること
から、車両の複数の制御装置の制御特性をオーナードラ
イバーの所望の特性に変更して設定可能に構成すること
が考えられる。
【0005】しかし、従来のように、制御ゲイン変更の
為の装置を車両に組み込む場合には、その装置を車両内
でしか操作できないため、自宅等において余暇を活用し
て楽しみつつ制御ゲイン変更の為のデータ入力や設定操
作を行うことができないこと、家庭用のテレビ受像機や
パーソナルコンピュータを活用してデータ入力や設定操
作を行うことができないこと、等の問題がある。また、
従来の制御ゲインの為の装置では、音声の説明情報を出
力する構成になっていないため、十分な説明情報を出力
することが難しいという問題もある。本発明の目的は、
自宅等において制御ゲイン変更用のデータ入力や設定操
作を実行でき、テレビ受像機やパーソナルコンピュータ
等を有効活用して十分な説明情報を提供できる車両の制
御ゲイン変更装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両の制御ゲ
イン変更装置は、車両の複数の制御装置の制御ゲイン
を、その車両を使用するドライバーに適合するように変
更する制御ゲイン変更装置であって、前記ドライバーの
運転に関連する入力情報に基いて複数の制御装置の制御
ゲインを夫々変更する複数の制御ゲイン変更値を演算し
て記憶するゲイン変更値設定手段であって車両の外部に
おいて作動可能なゲイン変更値設定手段と、前記ゲイン
変更値設定手段から複数の制御ゲイン変更値のデータを
受けて、前記複数の制御装置の制御ゲインを変更するゲ
イン変更手段とを備え、前記ゲイン変更値設定手段は、
前記入力情報を入力する為の入力手段と、画像を出力可
能な画像出力手段を有するものである。
【0007】請求項2の車両の制御ゲイン変更装置は、
車両の複数の制御装置の制御ゲインを、その車両を使用
するドライバーに適合するように変更する制御ゲイン変
更装置であって、前記ドライバーに適合するように複数
の制御装置の制御ゲインを夫々変更する複数の制御ゲイ
ン変更値を入力設定して記憶させるゲイン変更値設定手
段であって車両の外部において作動可能なゲイン変更値
設定手段と、前記ゲイン変更値設定手段から複数の制御
ゲイン変更値のデータを受けて、前記複数の制御装置の
制御ゲインを変更するゲイン変更手段とを備え、前記ゲ
イン変更値設定手段は、前記複数の制御ゲイン変更値を
入力する為の入力手段と、画像を出力可能な画像出力手
段を有するものである。
【0008】ここで、画像出力手段が、入力用の説明画
像と、変更された制御ゲインによる制御特性の説明画像
とを出力するようにした構成(請求項1又は請求項2に
従属の請求項3)、前記画像出力手段が、液晶ディスプ
レイと、このディスプレイを制御するディスプレイコン
トローラとからなる構成(請求項1又は請求項2に従属
の請求項4)、前記画像出力手段が、家庭用テレビ受像
機と、このテレビ受像機に画像信号を出力する画像信号
発生手段とからなる構成(請求項1又は請求項2に従属
の請求項5)、前記画像出力手段が、CRTを備えたコ
ンピュータと、このコンピュータに画像信号を出力する
画像信号発生手段とからなる構成(請求項1又は請求項
2に従属の請求項6)、
【0009】ゲイン変更値設定手段が、更に、音声を出
力可能な音声出力手段を有する構成(請求項1又は請求
項2に従属の請求項7)、音声出力手段が、ゲイン変更
値設定手段を操作する操作手順に関する音声情報を出力
する構成(請求項7に従属の請求項8)、音声出力手段
が、複数の制御ゲイン変更値で変更される制御特性に関
する音声情報を出力する構成(請求項7に従属の請求項
9)、音声出力手段が、不適切に変更された制御ゲイン
に関する音声情報を出力する構成(請求項7に従属の請
求項10)、等種々の態様に構成することができる。
【0010】
【発明の作用及び効果】請求項1の車両の制御ゲイン変
更装置においては、ゲイン変更値設定手段は、車両の外
部(例えば、自宅等)において作動可能であり、このゲ
イン変更値設定手段により、ドライバーの運転に関連す
る入力情報に基いて車両の複数の制御装置の制御ゲイン
を夫々変更する複数の制御ゲイン変更値が演算されて記
憶され、ゲイン変更手段は、複数の制御ゲイン変更値の
データを受けて複数の制御装置の制御ゲインを変更す
る。ここで、前記ゲイン変更値設定手段は、前記入力情
報を入力する為の入力手段と、画像を出力可能な画像出
力手段を有するので、自宅等において、余暇を活用して
楽しみつつ、画像出力手段に種々の画像を出力させなが
ら、入力情報を入力したり、変更された制御ゲインの制
御特性を確認する等が可能になる。
【0011】請求項2の車両の制御ゲイン変更装置にお
いては、ゲイン変更値設定手段の構成が、請求項1の場
合と異なっており、このゲイン変更値設定手段は、ドラ
イバーに適合するように複数の制御装置の制御ゲインを
夫々変更する複数の制御ゲイン変更値を入力設定して記
憶させるように構成してあるが、基本的に請求項1と同
様の作動・効果が得られる。つまり、自宅等において、
余暇を活用して楽しみつつ、画像出力手段に種々の画像
を出力させながら、入力設定したり、変更された制御ゲ
インの制御特性を確認する等が可能になる。
【0012】ここで、請求項3では、画像出力手段が、
入力用の説明画像と、変更された制御ゲインによる制御
特性の説明画像とを出力するので、入力情報や入力設定
に有利である。請求項4では、画像出力手段が、液晶デ
ィスプレイと、このディスプレイを制御するディスプレ
イコントローラとからなるため、この画像出力手段をゲ
イン変更値設定手段に一体的に装備するのに有利であ
る。請求項5では、画像出力手段が、家庭用テレビ受像
機と、このテレビ受像機に画像信号を出力する画像信号
発生手段とからなるため、家庭用テレビ受像機を有効活
用して、画像を出力させることができる。請求項6で
は、前記画像出力手段が、CRTを備えたコンピュータ
と、このこのコンピュータに画像信号を出力する画像信
号発生手段とからなるため、パーソナルコンピュータ等
を有効活用して画像を出力させることができる。
【0013】請求項7では、ゲイン変更値設定手段が、
更に、音声を出力可能な音声出力手段を有するため、種
々の説明の為の音声情報を出力できる。請求項8では、
音声出力手段が、ゲイン変更値設定手段を操作する操作
手順に関する音声情報を出力するため、操作手順の理解
を促進できる。請求項9では、音声出力手段が、複数の
制御ゲイン変更値で変更される制御特性に関する音声情
報を出力するため、制御特性の理解を促進できる。請求
項10では、音声出力手段が、不適切に変更された制御
ゲインに関する音声情報を出力するため、不適切に変更
された制御ゲインに関する理解を促進できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。最初に、本実施例に係る自動車の制御
装置の制御ゲイン変更システムの概要について説明す
る。この制御ゲイン変更システムは、自動車の駆動系、
懸架系、操舵系の制御特性を、オーナードライバーの希
望通りの特性に設定したり、その自動車を使用するその
他のドライバー(妻、息子、娘等)の希望通りの特性に
設定したりする為の装置であり、この制御ゲイン変更器
システムは、自動車を購入したオーナードライバーに提
供されるゲイン変更器20であって自動車から取り外し
て自宅等において操作可能なゲイン変更器20と、自動
車に設けられたゲイン変更装置70とで構成されてい
る。
【0015】オーナードライバーが自動車を購入したと
き、その自動車を販売した販社又は販社やその自動車の
メーカーと提携・協力関係にある企業(以下、特定事業
体という)が、オーナードライバーの運転技量を評価
し、その評価に基いてゲイン変更器20に対して、自動
車の駆動系、懸架系、操舵系の制御特性の変更を許容す
る変更許容幅を設定する。次に、オーナードライバー
は、購入した自動車の到着前または到着後、自宅等にお
いて、ゲイン変更器20を操作して、自動車の駆動系、
懸架系、操舵系の制御特性が所望の特性となるように、
それらの制御ゲイン補正係数(以下、制御ゲイン係数と
いう)を設定する。但し、この制御ゲイン係数は、特定
事業体において設定された変更許容幅の範囲内となるよ
うに自動的に規制される。
【0016】次に、自動車内において、ゲイン変更器2
0からゲイン変更装置70に、制御プログラム、制御特
性変更用の入力データや制御ゲイン係数のデータを無線
送信により転送して記憶させ、そのゲイン変更装置70
により、その受信した制御プログラムと入力データと制
御ゲイン係数のデータに基いて自動車の駆動系、懸架
系、操舵系の特性を変更する。但し、ゲイン変更器20
を自動車内の運転席の近くの装着部(インストルメント
パネルやセンターコンソールに設けられる)に装着し、
ゲイン変更器20を送信モードに設定した状態におい
て、ゲイン変更器20を操作して、自動車の駆動系、懸
架系、操舵系の制御特性を変更することもできるように
構成されている。
【0017】更に、自動車内において、ゲイン変更装置
70に対して、ゲイン変更器20と同様に、自動車の駆
動系、懸架系、操舵系の特性を設定することも可能に構
成してあり、その設定した特性の入力データや制御ゲイ
ン係数のデータを、ゲイン変更器20へ送信にて転送し
て、自宅等においてゲイン変更器20のディスプレイ2
1に自動車の駆動系、懸架系、操舵系の制御特性を表示
させて検討し、入力データを部分的に又は全面的に変更
後、ゲイン変更装置70に再転送することも可能に構成
されている。
【0018】ここで、制御ゲイン変更システムは、自動
車の駆動系、懸架系、操舵系の制御特性を変更するだけ
でなく、自動車の特定の作動状態(始動、始動点検、パ
ーキング、給油、トンネル走行、等々)において、複数
の機器の作動モードを予め設定しておき、その制御プロ
グラムや設定データをゲイン変更装置70に転送し、自
動車が特定の作動状態になったときに、簡単なスイッチ
操作で、複数の機器を設定した作動モードに駆動させる
こともできる自動車用機器制御装置を含むものである。
【0019】次に、以上の概要について、更に詳しく説
明する。前記特定事業体において、オーナードライバー
の運転技量を評価する場合、特定事業体の専属のスタッ
フ(以下、専業者という)の同乗の下に、オーナードラ
イバーが、購入した自動車を数時間に亙って試験運転
し、その試験運転を観察することにより、専業者がオー
ナードライバーの運転技量を評価し、その評価結果とオ
ーナードライバーの希望に基いて、ゲイン変更用設定器
65により、自動車の駆動系、懸架系、操舵系の制御特
性の変更を許容する変更許容幅と1次特性の制御ゲイン
係数とをゲイン変更器20に対して設定する。尚、この
変更許容幅は、オーナードライバーの運転技量の向上
(例えば、運転合計走行距離の増大)に応じて拡大修正
される。
【0020】この専業者による変更許容幅の設定入力
後、購入した自動車の到着前又は到着後、オーナードラ
イバーは、ゲイン変更器20を操作し、運転に関連する
特性(性別、年令、車歴、等々)と、オーナードライバ
ーが希望する自動車の性能(運転性、乗り心地、燃費)
と、自動車を使用する使用状態(使用環境、使用条件)
等について、ゲイン変更器20のディスプレイ21に表
示されるデータ入力項目リスト(図10参照)を介し
て、制御ゲイン特性の設定に用いる複数項目のデータを
ゲイン変更器20に入力して記憶させる。ゲイン変更器
20は、入力データに基いて制御ゲイン特性を演算して
ディスプレイに表示出力するので、オーナードライバー
は、その制御ゲイン特性について種々検討し、必要に応
じてデータの再入力や部分的変更等を行うことができ
る。但し、この制御ゲイン特性は、特定事業体の専業者
により設定された変更許容幅内に入るように規制される
ことになる。
【0021】更に、オーナードライバーは、渋滞用の制
御ゲイン特性、高速道用の制御ゲイン特性、悪路走行用
の制御ゲイン特性、その他種々の所望の走行状態(ドラ
イビング、ショッピング用走行、等々)について、前記
データ入力項目リストを介さずに、ゲイン変更器20の
ディスプレイへの表示を介して、駆動系、懸架系、操舵
系の制御ゲイン特性を直接入力設定することもできる。
但し、この場合、駆動系、懸架系、操舵系の制御ゲイン
特性が、全体としてバランスしているか否かを示す為の
特性評価画面がゲイン変更器20のディスプレイ21に
表示されるので、その特性評価画面に基いて再設定でき
る。尚、この場合の制御ゲイン特性の設定許容幅は、比
較的狭く設定してあるため、専業者による変更許容幅の
規制を受けない。
【0022】更に、オーナードライバー以外の複数のド
ライバーの各々が希望する制御ゲイン特性に関しては、
前記データ入力項目リストを介さずに、ディスプレイ2
1への表示を介して、駆動系、懸架系、操舵系の制御ゲ
イン特性を直接入力設定することができる。この場合、
駆動系、懸架系、操舵系の制御ゲイン特性が、全体とし
てバランスしているか否かを示す為の特性評価画面がゲ
イン変更器20のディスプレイ21に表示されるので、
その特性評価画面に基いて再設定できる。尚、オーナー
ドライバー以外の複数のドライバーは、前記専業者の観
察の下に試験運転していないため、また、この場合の制
御ゲイン特性の設定許容幅は比較的狭く設定してあるた
め、これらのドライバー用の制御ゲイン特性は、専業者
による変更許容幅の規制を受けない。
【0023】自動車の特定の作動状態(始動、始動点
検、パーキング、給油、トンネル走行、視界低下時、雨
天走行、等々)に関して説明する。始動時には、エンジ
ンをONにし、電動ミラーを開き、好ましくは、オーデ
ィオ機器をONにし、空調機器をONにする必要がある
ので、これら操作対象機器の作動モードをゲイン変更器
20に設定できる。始動点検時には、特定の操作対象機
器(ウインカやランプ類等)を所定時間作動させる必要
があるので、これら操作対象機器の作動モードをゲイン
変更器20に設定できる。パーキング時には、ウインド
やサンルーフを閉じ、ランプやワイパーをOFFとし、
ミラーを格納したりする必要があるので、これら操作対
象機器の作動モードをゲイン変更器20に設定できる。
【0024】給油時には、エンジンをOFFにしたり、
フューエルリッドを開き、運転席のウインドを開けた
り、ランプ類をOFFにしたりする必要があるので、こ
れら操作対象機器の作動モードをゲイン変更器20に設
定できる。その他、トンネル走行時や、視界低下時、雨
天走行時についても同様である。以上のように、自動車
の複数の特定作動状態の各々における操作対象機器につ
いてゲイン変更器20に設定した設定データを、ゲイン
変更器20からゲイン変更装置70に送信しながら、又
は、送信してから、各特定作動状態において、ワンタッ
チ操作的に操作対象機器の作動モードを実現できるよう
に構成してある。
【0025】このように、自動車の駆動系、懸架系、操
舵系の制御特性を、オーナードライバーに固有の諸条件
(運転に関する特性、所望の特性、使用状態等)に応じ
た特性に設定したり、特定の走行目的や走行態様に適す
る特性に設定したり、オーナードライバー以外のドライ
バーの所望の特性に設定したりすることにより、複数の
ドライバーの各々に対して、自動車のイージーオーダー
化を図ることができる。更に、自動車の複数の特定作動
状態の各々において、複数の操作対象機器を設定した作
動モードで作動させることができる。
【0026】次に、自動車の制御装置の全体構成、ゲイ
ン変更器20とその制御系、自動車に設けられたゲイン
変更装置70とその制御系、ゲイン変更器20における
制御、ゲイン変更装置70における制御について順々に
説明する。図1に示すように、自動車1には、少なくと
も、車体2、前輪3と後輪4、エンジン5、自動変速機
6、アクティブサスペンション装置7、操舵ハンドル8
に連結されたパワーステアリング装置9、後輪操舵装置
10、前後輪のブレーキ装置11、および通常の自動車
と同様の種々の装備機器(燃料供給装置、パワーウイン
ド装置、サンルーフ、シート装置、電動ミラー装置、空
調装置、インストルメントパネル)等々が設けられてい
る。更に、センターコンソール又はインストルメントパ
ネルには、ゲイン変更器20を着脱自在に装着する為の
装着部(図示略)が設けられ、自動車1のルーフの内面
にはゲイン変更器20から送信される信号を受信する受
信機12と、ゲイン変更器20に送信する為の送信機1
3が設けられている。
【0027】更に、自動車1には、その自動車用制御シ
ステムに含まれる各部制御装置として、少なくとも、エ
ンジン5の吸気量、点火時期、燃料噴射量を夫々制御す
るエンジン制御装置14(EGI )と、自動変速機6を制
御する自動変速機制御装置15(EAT )と、前輪3と後
輪4のアクティブサスペンション装置7を制御するアク
ティブサスペンション制御装置16(ACS )と、後輪4
を操舵する後輪操舵装置10を制御する4輪操舵制御装
置17(4WS )と、操舵ハンドル8をアシストするパワ
ーステアリング装置9を制御するパワーステアリング制
御装置18(P/S )とが設けられている。
【0028】ここで、各部制御装置14〜18には、自
動車メーカーにより、予めベース制御ゲインが夫々設定
されており、本願の制御ゲイン変更器システムにより、
各部制御装置毎に求める制御ゲイン係数をベース制御ゲ
インに乗算することで制御ゲインが変更される。尚、各
部制御装置14〜18により実行される制御は、一般的
な制御であるので、その説明は省略する。
【0029】次に、自動車の制御ゲイン変更システムの
詳細な構成と、その制御ゲイン変更方法について説明す
る。この制御ゲイン変更システムは、図2と図3に示す
ゲイン変更器20と、図23に示す自動車に設けられた
ゲイン変更装置70とで構成されている。このゲイン変
更器20とその制御系について、図2と図3を参照しつ
つ説明する。このゲイン変更器20は、その簡単な説明
書とともに、自動車を購入したオーナードライバーに、
販社から提供されるものである。
【0030】図2に示すように、ゲイン変更器20は、
偏平なボックス形状の変更器本体と、その前面に設けら
れた複数のキーやスイッチ類および液晶ディスプレイ2
1を有し、液晶ディスプレイ21には、約20行程度の
文字や図形を表示可能であり、ディスプレイ21の画面
には、マトリックス状に配置された約20の透明電極か
らなる画面スイッチが設けられ、ゲイン変更器20の内
部には、その制御系とバッテリ23が内蔵されている。
尚、本実施例において「SW」とは、スイッチの略称で
ある。
【0031】ゲイン変更器20には、電源をON/OF
Fする為のメインSW24、ゲイン変更SW25、自動
車1に装備されたAV機器を操作する為のAVSW2
8、ディスプレイ21に年月日時刻を表示させるクロッ
クSW28、ゲイン変更器20を家庭のTV受像機に接
続してテレビ画面に表示させ且つ必要な説明用の音声出
力をテレビのスピーカーから出力させる為のTV出力S
W29、ゲイン変更装置70に無線方式にて送信する送
信モードを設定する送信SW30、ゲイン変更装置70
から無線方式で送信される信号を受信する受信モードを
設定する受信SW31、及び以下のキーボードキー40
とが設けられている。尚、送信SW30には、送信モー
ドで点灯する発光ダイオードが、また、受信SW31に
は、受信モードで点灯する発光ダイオードが、夫々設け
られている。
【0032】前記キーボードキー40としては、データ
入力の開始と終了を夫々指示する為の開始キー41およ
び終了キー42、アルファベットキー44、数字キー4
3、クリアキー45、オールクリアキー46、データを
メモリに記憶させる為のメモリキー49、メモリに記憶
したデータを消去する為のデータ消去キー50、ローマ
字入力したデータをカタカナに変換する為のカタカナ変
換キー51、アルファベット入力文字を変換しない無変
換キー52、決定や実行を指示する為の実行キー48、
ディスプレイ21のカーソル21aを上下左右に移動さ
せる為のカーソル移動キー47、ディスプレイ21の画
面を前頁に戻す為の前頁キー54、ディスプレイ21の
画面を次頁に進める為の次頁キー55、ゲイン変更器2
0の現在の作動モードを解除する為のモード解除キー5
3等が設けられている。
【0033】ゲイン変更器20の制御系に関して、図3
に示すように、ゲイン変更器20の制御装置60(CU
0)は、マイクロコンピュータとI/Oポートとを備
え、この制御装置60には、前述の複数のスイッチ24
〜31と、複数のキー41〜55と、ゲイン変更装置7
0に送信信号を出力する送信機56と、ゲイン変更装置
70からの送信信号を受信する受信機57と、ディスプ
レイ21を制御するディスプレイコントローラ22と、
TV受像機64に出力するCRT画像信号を発生するC
RT画像信号発生装置58と、TV受像機64のスピー
カーに出力する音
【0034】声信号を発生する音声信号発生装置59
と、後述の種々の制御の制御プログラムやそれに付随す
るテーブルや画面表示データや音声出力データ等を予め
格納したROM61と、種々の制御プログラムの演算処
理用のデータを記憶するメモリや入力設定される種々の
データや演算結果のデータを記憶するRAM62と、バ
ッテリ23とが図示のように接続され、RAM62は適
宜バッテリ23から充電される2次バッテリ63でバッ
クアップされている。更に、制御装置60には、専業者
が制御ゲイン係数許容範囲のデータを入力する為に、コ
ンピュータ故障診断装置に相当するゲイン変更幅設定器
65を接続する為のアクセスポート66が設けられてい
る。
【0035】自動車1内において、ゲイン変更器20送
信モードにし、ゲイン変更装置70を受信モードにした
状態において、AVSW26をONにすると、ディスプ
レイ21には、図4に示すようなAV機器操作画面21
Aが表示され、ディスプレイ21の表示個所の画面スイ
ッチを操作すると、その操作に対応する制御信号が、ゲ
イン変更装置70に送信され、自動車1に設けられたA
V機器(テープレコーダ、CDプレヤー、ラジオ)を設
定操作できるように構成してある。但し、ゲイン変更器
20から制御プログラム及びテーブル、画面表示デー
タ、入力データ及び制御ゲイン係数データ、機器設定デ
ータをゲイン変更装置70の制御装置90(CUV)に
送信後には、ゲイン変更装置70のAVSW71を操作
することで、上記と全く同様の設定と操作が可能であ
る。
【0036】前記と同様に、空調SW27をONにする
と、ディスプレイ21には、図5に示すような空調系操
作画面21Bが表示され、ディスプレイ21の画面スイ
ッチを操作すると、その操作に対応する制御信号が、ゲ
イン変更装置70に送信され、自動車1に設けられた空
調機器が制御されるように構成してある。但し、前記と
同様に、制御プログラムやデータを送信後には、、ゲイ
ン変更装置70の空調SW72を操作することで、上記
と全く同様の制御及び操作が可能である。
【0037】前記ゲイン変更器20は、自宅や自動車内
において、時計として活用でき、クロックSW28をO
Nに操作すると、ディスプレイ21には、図6の時計画
面21Cに示すように、現在の年月日と時刻が表示され
る。この現在の年月日と時刻の表示の為に、ROM61
には、CPUからのクロック信号をカウントして絶対年
月日時刻を演算する制御プログラムが格納してある。
【0038】次に、ゲイン変更SW25をONにしてゲ
イン変更器20を作動させるときの制御モードの階層構
造について説明する。図7に示すように、「オーダーメ
イド」のモードでは、ディスプレイ21に表示されるデ
ータ入力項目画面21F(図10参照)のデータ入力項
目リストに、オーナードライバー固有の諸条件(運転に
関する特性、所望の特性、使用状態等)のデータを入力
設定して、各部制御装置(EGI,ACS,4WS,P/S )の制御ゲ
イン特性を設定したり、その入力データを変更したりす
ることができる。「システム」のモードでは、ディスプ
レイ21に表示される制御ゲイン特性画面21G(図1
1参照)にグラフ表示される各部制御装置(EGI,ACS,4W
S,P/S )の制御ゲイン特性(「オーダーメイド」のモー
ドにて設定、又は「システム」のモードにて変更設定さ
れる)を、カーソル21aを介して変更設定できる。
【0039】「ワンタッチSW」のモードでは、図13
のワンタッチSW画面21Iに図示のような、始動S
W、始動点検SW、パーキングSW、給油SW、トンネ
ルSW、視界改善SW、雨天SWなどの複数のワンタッ
チSWの為の各SWモードについて、複数の操作対象機
器の作動モードを設定し、その設定を変更し、その設定
を実行させることができる。更に、「ワンタッチSW」
のモードにおいては、図示のように、渋滞SW、高速道
SW、悪路SW、・・・SON SW等の複数のワンタッチ
SWの各SWモードについて、各部制御装置(EGI,EAT,
ACS,4WS,P/S )の制御ゲイン特性を設定し、その設定を
変更し、その設定を実行させることができる。
【0040】更に、「ワンタッチSW」のモードでは、
メーカー特性SWと1次特性SWとオーダーメイド特性
SWの各ワンタッチSWにより、各SWモードにおける
各部制御装置の制御ゲイン特性の設定を実行させること
ができる。前記メーカー特性SWにより、メーカー特性
を選択した場合には、各部制御装置(EGI,EAT,ACS,4WS,
P/S )に予め設定されたベース制御ゲインによる制御が
実行される。前記1次特性SWにより、前記専業者によ
り設定された1次特性を選択した場合には、各部制御装
置(EGI,ACS,4WS,P/S )に設定された1次特性の制御ゲ
インによる制御が実行される。
【0041】前記オーダーメイド特性SWにより、オー
ダーメイド特性を選択した場合には、基本的には「オー
ダーメイド」のモードにおいて設定又は変更設定された
各部制御装置(EGI,ACS,4WS,P/S )の制御ゲイン特性に
よる制御が実行されるが、この「オーダーメイド」のモ
ードにおいて設定された制御ゲイン特性が、「システ
ム」のモードにおいて変更設定された場合には、その変
更設定された制御ゲイン特性による制御が実行される。
更に、「ワンタッチSW」のモードにおける「設定実
行」のモードでは、リターンSWをONにすると、実行
中のワンタッチSWのSWモードを解除して直前のSW
モードに復帰することができる。例えば、高速道SWの
SWモードの次に設定されたトンネルSWのSWモード
において、リターンSWをONに操作すると、トンネル
SWのSWモードが解除され高速道SWのSWモードに
復帰する。
【0042】次に、前記ゲイン変更器20の機能の概要
について、ディスプレイ21への表示例を参照しつつ簡
単に説明する。ゲイン変更SW25をONにすると、図
8の第1メニュー画面21Dが表示され、カーソル21
aで「オーダーメイド」を指示して実行キー48を操作
することで、「オーダーメイド」のモードを選択する
と、図9の第2メニュー画面21Eが表示される。次
に、カーソル移動キー47を操作してカーソル21aを
移動させ、カーソル21aで「新規設定」を指示して実
行キーを操作することで、「新規設定」モードを選択す
ると、図10に示すデータ入力項目画面21Fが表示さ
れる。
【0043】前記データ入力項目画面21Fのデータ入
力項目リストには、データ入力項目とデータ入力用の指
示が記載されており、データ入力項目には、入力項目A
項におけるオーナードライバーに関する5つの小項目
(性別、年令、車歴、保有台数、使用形態)の質問と回
答欄とデータ入力形式と、入力項目B項における使用環
境に関する3つの小項目(気温、場所、高度)の質問と
回答欄とデータ入力形式と、入力項目C項における使用
条件に関する2つの小項目(主な用途、主な同乗者)の
質問と回答欄とデータ入力形式と、入力項目D項におけ
る所望の性能に関する3つの小項目(運転性、乗り心
地、燃費)の質問と回答欄とデータ入力形式とが示され
ている。
【0044】次に、モード解除キー53を操作すると、
再度図8の第1メニュー画面21Dが表示される。そこ
で、カーソル21aを介して「システム」を選択する
と、図9の第2メニュー画面21Eが表示されるので、
カーソル21aを介して「新規設定」又は「設定変更」
を選択すると、図11に示す制御ゲイン特性画面21G
が表示される。この制御ゲイン特性画面21Gには、P
/T系(駆動系)のうちのEGIの制御ゲイン特性、AC
S の制御ゲイン特性、4WS の制御ゲイン特性、P/S の制
御ゲイン特性の各々について、前回の制御ゲイン特性
(「旧」の棒グラフ)と今回の制御ゲイン特性(「新」
の棒グラフ)とメーカー設定の制御ゲイン特性(制御ゲ
イン係数1.0 に相当し、点線で図示)が表示され、ま
た、総評のコメントが表示される。但し、前回の制御ゲ
イン特性がないときには、前回の制御ゲイン特性は表示
されない。
【0045】この制御ゲイン特性画面21Gを介して、
各部制御装置(EGI,ACS,4WS,P/S )の制御ゲイン特性を
設定(新規設定又は変更設定)できる。この場合、各部
制御装置の制御ゲイン特性毎に、「新」の棒グラフに対
して、カーソル21aを介して所望のレベルを指示した
状態において実行キー48を操作することにより、制御
ゲイン係数を設定することができる。次に、モード解除
キー53を操作すると、再度図8の第1メニュー画面2
1Dが表示される。そこで、カーソル21aを介して
「ワンタッチSW」を選択すると、図12の第3メニュ
ー画面21Hが表示されるので、カーソル21aを介し
て「新規設定」を選択すると、図13に示すワンタッチ
SW画面21Iが表示される。
【0046】このワンタッチSW画面21Iにおいて
は、画面スイッチを介して、所望のワンタッチSWを操
作することができ、操作されたワンタッチSWは、それ
を識別できるように高輝度表示又は点滅表示される。始
動SWをONにすると、図14の始動SW画面21Jが
表示される。この始動SW画面21Jは、自動車の始動
に関係する操作対象機器(エンジン、電動ミラー,空調
機器,AV機器等)の作動や作動停止の作動モードを設
定する為の画面であり、Doは各機器の作動の実行を示
し、Noは各機器の作動を実行しないことを示し、カー
ソル21aと実行キー48を介して、実行を指示すると
Doに下線が付され、非実行を指示するとNoに下線が
付される。尚、初期状態では、全部のDoに下線を付さ
れている。
【0047】次に、モード解除キー53を操作すると、
再度図13のワンタッチSW画面21Iに戻る。そこ
で、始動点検SWをONにすると、図15の始動点検S
W画面21Kが表示される。この始動点検SW画面21
Kは、始動点検に関係する操作対象機器(ウインカー,
ヘッドライト,スモールランプ,ブレーキランプ)の作
動や作動停止の作動モードを設定する為の画面であり、
前記と同様に、カーソル21aと実行キー48を介して
設定できる。
【0048】前記と同様に、パーキングSWをONにす
ると、図16のパーキングSW画面21Lが表示され
る。このパーキングSW画面21Lは、パーキングに関
係する操作対象機器(パワーウインド,サンルーフ,ラ
ンプ,ワイパー,ミラー,等)の作動や作動停止の作動
モードを設定する為の画面であり、前記と同様に、カー
ソル21aと実行キー48を介して設定できる。
【0049】以下、同様にして、図17に示す給油SW
画面21Mは、給油に関連する操作対象機器(フューエ
ルリッド,パワーウインド,エンジン,ランプとワイパ
ー,空調装置,AV機器)の作動や作動停止の作動モー
ドを設定する為の画面であり、前記と同様に、カーソル
21aと実行キー48を介して設定できる。更に、図1
8に示すトンネルSW画面21Nは、トンネル走行に関
連する操作対象機器(パワーウインド,サンルーフ,ワ
イパー,ヘッドライト,空調装置,4WS)の作動や作
動停止の作動モードを設定する為の画面であり、前記と
同様に、カーソル21aと実行キー48を介して設定で
きる。尚、4WSの特性変更は、4WSの制御ゲインを
10〜15%安定側へ変更する作動状態を示す。但し、
4WSの特性を変更する場合、その特性変更を指示する
制御信号が、4輪操舵制御装置17に出力される。
【0050】更に、図19に示す視界改善SW画面21
Oは、視界不良時に視界改善する為に関連する操作対象
機器(空調装置,デフロスタ,デフォッガ,ミラー熱
線,ミラー超音波発生器)の作動や作動停止の作動モー
ドを設定する為の画面であり、前記と同様に、カーソル
21aと実行キー48を介して設定できる。更に、同様
にして、図20に示す雨天SW画面21Pは、雨天走行
に関連する操作対象機器(パワーウインド,サンルー
フ,デフロスタ、デフォッガ,ミラー熱線,ワイパー,
4WS ,ABS/TCS )の作動や作動停止の作動モードを設定
する為の画面で、前記同様に、カーソル21aと実行キ
ー48を介して設定できる。
【0051】尚、4WSの特性変更は、4WSの制御ゲ
インを10〜15%安定側へ変更する作動状態を示す。
ABSはアンチスキッドブレーキング制御を示し、ま
た、TCSはトラクション制御(エンジントラクション
制御及び/又はブレーキトラクション制御)を示し、A
BS/TCSの特性変更は、アンチスキッドブレーキン
グ制御やトラクション制御の制御特性を10〜15%安
定側(つまり、スリップ抑制側)へ変更する作動状態を
示す。ABSの特性を変更する場合には、その特性変更
の制御信号が制動制御装置99へ出力され、また、TC
Sの特性を変更する場合には、その特性変更の制御信号
がエンジン制御装置14及び/又は制動制御装置99へ
出力される。
【0052】次に、図13に示す渋滞SW、高速道S
W、悪路SW、DRIVING SW、SHOPPINGSW、OWNER S
W、WIFESW、SON SWは、各部制御装置(EGI,EAT,AC
S,4WS,P/S )の制御ゲイン特性を個別に設定する為のS
Wであり、図13に鎖線で図示したDRIVING SW、SHOP
PINGSW、OWNER SW、WIFESW、SON SWの夫々のタ
イトルもオーナードライバーにより設定される。渋滞S
Wは渋滞道路走行用の制御ゲイン特性を、高速道SWは
高速道路走行用の制御ゲイン特性を、悪路SWは悪路走
行用の制御ゲイン特性を、DRIVING SWはDRIVING 用の
制御ゲイン特性を、SHOPPINGSWはSHOPPING走行用の制
御ゲイン特性を、OWNER SWはオーナードライバー用の
制御ゲイン特性を、WIFESWは妻用の制御ゲイン特性
を、SON SWは息子用の制御ゲイン特性を、夫々設定す
る為のものである。
【0053】前記の8つのSW画面は、タイトル以外は
同様の画面であるので、高速道SWを例として説明す
る。図13のワンタッチSW画面21Iにおいて、高速
道SWをONにすると、図21に示す高速道SW画面2
1Qが表示される。そこで、各部制御装置の制御ゲイン
係数(図の横軸に0.8 〜1.2 の範囲で図示)を、カーソ
ル21aを介して、0.8 〜1.2 の範囲の所望の値に指示
して実行キー48を操作して設定することができ、設定
された制御ゲイン係数の値は、三角マークで表示され
る。同様にして、カーソル21aを介して総合特性の制
御ゲイン係数を設定でき、その設定が三角マークで表示
される。尚、この画面において設定した各部制御装置
(EGI,EAT,ACS,4WS,P/S )の制御ゲイン係数は、総合特
性の制御ゲイン係数を乗算して補正されることになる。
これにより、各部制御装置の制御ゲイン係数の設定が全
体として調和していない場合にも、総合特性の制御ゲイ
ン係数で補正することで、アンバランスを緩和すること
ができる。
【0054】但し、「ワンタッチSW」のモードにおい
て、「設定変更」モードを選択した場合にも、「新規設
定」モードの場合と同様に、各SW画面における種々の
設定を変更することができる。尚、メーカー特性SWと
オーダーメイド特性SWは、これらのワンタッチSWを
ONしてもSW画面が表示されず、これらのワンタッチ
SWは、次の「設定実行」モードにおいてのみ有効とな
る。ここで、「設定実行」のモードは、ゲイン変更器2
0のみで実現できず、ゲイン変更器20からゲイン変更
装置70の制御装置90に、制御プログラムや画面表示
データや入力データや制御ゲイン係数のデータや機器設
定データを転送した後、又は、ゲイン変更器20を自動
車内において送信モードに設定し且つゲイン変更装置7
0を受信モードに設定した状態において実現されるモー
ドであって、「ワンタッチSW」のモードにおいて各ワ
ンタッチSW毎に設定した作動モードを実行するモード
である。この「設定実行」のモードにおいて、ワンタッ
チSW画面21Iを表示して、所望のワンタッチSWを
ONすることで、設定した作動モードを実行できるが、
その設定実行中にリターンSWをONにすることで、直
前のワンタッチSWの作動モードに復帰できる。
【0055】次に、ゲイン変更器20をTV受像機64
に接続した状態において、図8〜図13の画面と、ワン
タッチSWモードにおける各SW画面を、ディスプレイ
21に代えてTV受像機64に表示させ得るように構成
してあり、TV受像機64に表示させる場合には、設定
や設定変更の為の種々の説明情報を音声出力できる。そ
のため、ゲイン変更器20のROM61には、制御プロ
グラムに付随するデータとして、図22に示すような種
々の画面表示データと音声出力データとが格納してあ
る。
【0056】前記種々の画面表示データとしては、図2
2に示すもの以外に、始動点検SW画面、パーキングS
W画面、給油SW画面、トンネルSW画面、視界改善S
W画面、雨天SW画面、高速道SW画面、悪路SW画
面、及び、タイトルも含めて設定される複数のSW画
面、等のSWモードにおけるSW画面の画面表示データ
も、格納されている。
【0057】また、音声出力データとしては、図22に
示すもの以外に、前記画面表示データの場合と同様のS
W画面に対応する音声出力データも格納されている。画
面表示データは、液晶ディスプレイ21,71(図3,
図23参照)に表示する為のデータであり、TV出力S
W29がONのときには、この画面表示データがCRT
表示データに変換され、そのCRT表示データがCRT
画像信号発生器58へ出力される。音声出力データは、
TV出力SW29がONのときに、音声信号発生装置5
9に出力される。
【0058】従って、自宅等において、ゲイン変更器2
0を作動させるときには、ディスプレイ21に画像のみ
表示させたり、TV受像機64に画像を出力させ且つ音
声の説明情報を出力させることができる。また、自動車
内においては、ゲイン変更装置70の液晶ディスプレイ
71に画像のみ表示させることができる。但し、自動車
内にTV受像機を有する場合には、そのTV受像機に画
像を出力させ且つ音声の説明情報を出力できる。
【0059】前記ゲイン変更器20のRAM62には、
制御の演算処理上のデータを記憶するメモリ類に加え
て、図23に示す種々の入力データや設定データを記憶
する為のメモリm1〜m20,・・・と、専業者がアク
セスポート66にゲイン変更用設定器65を接続して入
力した制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe2 、FKa1,FKa
2 、FKw1,FKw2 、FKw1,FKw2 )及び1次特性の制御ゲイ
ン係数(DKe,DKa,DKw,DKp )の初期データを記憶する為
のメモリm30と、制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe
2 、FKa1,FKa2 、FKw1,FKw2 、FKw1,FKw2 )の更新デー
タを記憶する為のメモリm31など設けられている。
【0060】制御ゲイン係数(FKe,FKa,FKw,FKp )の初
期データとして、1.0 が予めメモリm3,m5に格納さ
れ、入力データがメモリm1に格納されると、その入力
データを用いて演算された制御ゲイン係数(FKe,FKa,FK
w,FKp )のデータがメモリm3に記憶され、メモリm1
の入力データを変更したときには、最新の制御ゲイン係
数(FKe,FKa,FKw,FKp )のデータがメモリm3に記憶さ
れ、前回の制御ゲイン係数(FKe,FKa,FKw,FKp )のデー
タがメモリm2に記憶される。ここで、「システム」の
モードを介して、制御ゲイン係数を変更しないうちは、
メモリm3のデータと同じデータが、メモリm5に記憶
される。「システム」のモードを介して、制御ゲイン係
数を変更したときには、メモリm5のデータが更新され
る。そして、メモリm5には、常に最新の制御ゲイン係
数(FKe,FKa,FKw,FKp )のデータが記憶され、このメモ
リm5の制御ゲイン係数のデータに基いて、制御ゲイン
が変更される。尚、メモリm5のデータが更新される
と、前回の制御ゲイン係数(FKe,FKa,FKw,FKp )のデー
タはメモリm4に記憶される。
【0061】図23の渋滞SW用のメモリm13と、高
速道SW用のメモリm14と、悪路SW用のメモリm1
5には、各ワンタッチSWのモードで設定された最新の
制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )のデータ(後
述のように、補正前のデータと補正後のデータ)が、夫
々記憶される。タイトルも含めて設定されるDRIVING S
Wとそれ以降のSWに関しては、各メモリm16〜m2
0に、各ワンタッチSWのモードで設定された最新のタ
イトルのデータと、最新の制御ゲイン係数(FKe,FKt,FK
a,FKw,FKp )のデータ(後述のように、補正前のデータ
と補正後のデータ)とが記憶される。
【0062】次に、自動車1に設けられたゲイン変更装
置70について説明する。前記ゲイン変更装置70のう
ちのキーやスイッチ類は、自動車のインストルメントパ
ネルに組み込まれるものである。図24に示すように、
ゲイン変更装置70の制御装置90(CUV)には、セ
ンサ類と、スイッチ類と、ゲイン変更器20のキーボー
ドキー40と同様のキーを含むキーボード89と、送信
機12と、受信機13と、ROM91と、RAM92
と、AVSW76と、空調SW77と、クロックSW7
8と、液晶ディスプレイ71を制御するディスプレイコ
ントローラ72とが接続されている。前記センサ類とし
ては、自動車1の車速を検出する車速センサ82、ハン
ドル舵角を検出する舵角センサ83、路面の摩擦状態を
検出する路面摩擦センサ84、自動車1に作用する横加
速度を検出する横加速度センサ85、自動車1に作用す
る上下加速度を検出する上下加速度センサ86、自動車
1のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ87、燃料
計88等が設けられている。
【0063】前記スイッチ類としては、ゲイン変更器2
0のスイッチ類と同様に、電源を投入する為のメインS
W74、送信機94を作動させる送信モードを設定する
送信SW80、受信機95を作動させる受信モードを設
定する受信SW81、ゲイン変更SW75、AVSW7
6、空調SW77、クロックSW78等が設けられてい
る。前記キーボード89は、ゲイン変更器20と同様
に、開始キー、終了キー、数字キー、アルファベットキ
ー、クリアキー、オールクリアキー、カーソル移動キ
ー、実行キー、メモリキー、データ消去キー、カタカナ
変換キー、無変換キー、モード解除キー、前頁キー、次
頁キーを含む。
【0064】前記制御装置90は、図示の如く、エンジ
ン制御装置14、自動変速機制御装置15、アクティブ
サスペンション制御装置16、パワーステアリング制御
装置18、4輪操舵制御装置17、IgSW電気回路9
7、ライトやランプやウンイカやデフォッガを制御する
ランプ制御装置98、ブレーキ装置11を制御する制動
制御装置99、燃料供給系を制御する燃料系制御装置1
00、電動ミラーやパワーウンイド装置やその他の装備
機器を制御する装備機器制御装置101、空調装置やデ
フロスタ等を制御する空調系制御装置102、AV機器
(ラジオ、テープレコーダー、CDプレイヤー等)を制
御するAV機器制御装置103に接続されている。
【0065】前記制御装置90は、マイクロコンピュー
タとI/Oポートとを含み、前記ROM91には、後述
のような制御の為の種々の制御プログラムが格納され、
また、RAM92には、ROM91の制御プログラムに
よる演算処理上のデータを記憶するメモリと、ゲイン変
更器20から受信した制御プログラムやテーブルやマッ
プを格納する制御プログラムメモリと、同じく受信した
種々の画面表示データを格納する画面表示データメモリ
と、同じく受信した種々の入力データや制御ゲイン特性
データや機器設定データを格納するデータメモリとが設
けられている。制御装置90は、自動車のバッテリ73
から給電され、RAM92はバッテリ73から給電され
る2次バッテリ93でバックアップされている。尚、制
御装置90には、特定事業体の専業者がゲイン変更用設
定器65を接続する為のアクセスポート96が設けられ
ている。
【0066】以上により、ゲイン変更器20、ゲイン変
更装置70の構成について説明したので、以下、ゲイン
変更器20の制御装置60において実行される制御ゲイ
ン変更及び特定作動状態の為の機器設定の為の制御の制
御ルーチンついて説明し、その後、ゲイン変更装置70
の制御装置90において実行される制御信号出力制御等
の制御ルーチンについて説明する。
【0067】前述のように、特定事業体の専業者は、オ
ーナードライバーの試験走行に同乗し、その試験走行の
結果から判るオーナードライバーの運転技量とオーナー
ドライバーの希望等に基いて、各部制御装置14,16
〜18についての制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe
2、FKa1,FKa2、FKw1,FKw2、FKep,FKp2)及び1次特
性の制御ゲイン係数(DKe,DKa,DKw,DKp )を決定する。
次に、専業者は、ゲイン変更用設定器65を、ゲイン変
更器20の制御装置60のアクセスポート66に接続し
て、制御ゲイン係数と制御ゲイン係数許容範囲のデータ
を制御装置60に入力し、RAM62のメモリm30に
記憶させる。図25は、この制御ルーチンを示すもの
で、図中Si(i=1,2,・・・)は各ステップを示
す。
【0068】図25に示すように、所定の指令を入力し
て制御プログラムを読込み後、メインSW24がONの
状態において、アクセスポート66がONか否か(ゲイ
ン変更用設定器65がアクセスポート66に接続された
か否か)判定し、Yes のときは、開始キー41の操作
後、数字キー43を操作して、EGI の制御ゲイン係数DK
e とEGI の制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe2)のデ
ータが入力され(S2)、次にACS の制御ゲイン係数DK
a とACS の制御ゲイン係数許容範囲(FKa1,FKa2)のデ
ータが入力され(S3)、次に4WS の制御ゲイン係数DK
w と4WS の制御ゲイン係数許容範囲(FKw1,FKw2)のデ
ータが入力され(S4)、次にP/S の制御ゲイン係数DK
p とP/S の制御ゲイン係数許容範囲(FKp1,FKp2)のデ
ータが入力され(S5)、次にメモリキー49の操作に
応じて入力した制御ゲイン係数と許容範囲のデータがR
AM62のメモリm30に格納され(S6)、終了キー
42の操作に応じてこの演算処理が終了する。
【0069】ここで、各部制御装置14,16〜18について
の制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe2、FKa1,FKa2、
FKw1,FKw2、FKp1,FKp2)について説明する。制御ゲイ
ン係数は、各部制御装置14〜18にメーカーにより予
め設定されたベース制御ゲインを補正する係数である
が、ゲイン変更器20を介して自動車1の各部制御装置
の制御ゲイン特性を変更できるようにした場合に、オー
ナードライバーの運転技量から許容される範囲内で、制
御ゲイン特性の変更を許容することが必要となる。そこ
で、専業者により、オーナードライバーの運転技量や希
望を加味して、各部制御装置14,16〜18の制御ゲイン係
数の下限値と上限値とを設定することとした。前記FKe
1、FKa1、FKw1、FKp1は、各部制御装置14,16〜18の制
御ゲイン係数の下限値を夫々設定するデータであり、ま
た、前記FKe2、FKt2、FKa2、FKw2、FKp2は、各部制御装
置14,16〜18の制御ゲイン係数の上限値を夫々設定する
データである。
【0070】図26に示すように、制御ゲイン係数最大
許容範囲は、0.4 〜1.6 の範囲に設定してあり、オーナ
ードライバーの運転技量が比較的低い場合には、各部制
御装置14,16〜18の制御ゲイン係数許容範囲及び制御ゲ
イン係数( DKe,DKa,DKw,DKp)が、例えば、図示のよう
に設定される。
【0071】ところで、オーナードライバーがゲイン変
更器20を介して設定する制御ゲイン特性が、各部制御
装置14,16〜18の制御ゲイン係数許容範囲で規制される
ことから、制御ゲイン係数許容範囲を固定しておくと、
オーナードライバーの運転技量が向上しても、オーナー
ドライバーが設定する制御特性は、自動車購入時に設定
した制御ゲイン係数許容範囲の制約を受ける。そこで、
次に説明するように、オーナードライバーの自動車購入
後の合計走行距離Dに応じて、制御ゲイン係数許容範囲
を拡大変更できるように構成した。
【0072】図29に示すように、オーナードライバー
が所定距離(例えば、約5000Km)走行する毎に、
所定の指令を入力して制御プログラムを読込み後、開始
キー41が操作され、自動車購入後のオーナードライバ
ーの概略合計走行距離Dのデータを入力して終了キー4
2を操作すると(S10)、メモリm30から制御ゲイ
ン係数許容範囲(FKe1,FKe2、FKa1,FKa2、FKw1,FKw
2、FKp1,FKp2)のデータが読み込まれ(S11)、次
に、i=e,a,w,pとして、走行距離Dとメモリm
30に記憶している制御ゲイン係数許容範囲FKi1とを図
27のマップに適用して、制御ゲイン係数許容範囲の下
限値がFKi1=M1(D,FKi1)として演算され、また、走行
距離Dとメモリm30に記憶している制御ゲイン係数許
容範囲FKi2とを図28のマップに適用して、制御ゲイン
係数許容範囲の上限値がFKi2=M2(D,FKi2)として演算
され(S12)、次に、S13においてメモリキー49
の操作に基いて制御ゲイン係数許容範囲の更新データが
メモリm31に更新して記憶され、その後終了する。図
27のマップに示すように、マップM1(D,FKi1)には、
メモリm30から読み出す制御ゲイン係数許容範囲の下
限値FKi1の初期値が加味され、また、図28に示すよう
に、マップM2(D,FKi2)には、メモリm30から読み出
す制御ゲイン係数許容範囲の上限値FKi2の初期値が加味
されるように構成されている。
【0073】次に、ゲイン変更器20に、制御ゲイン変
更の為のデータ及び機器設定データを入力設定する制御
について説明する。図30に示すように、所定の指令を
入力して制御プログラムを読込み後、SW及びキーから
の入力信号が読み込まれ(S20)、クロックSW28
がONのときは、ディスプレイ21に図6の年月日時刻
を表示する時計画面21Cが表示され、その後リターン
する(S21、S22)。AVSW26がONのとき
は、ディスプレイ21に図4に示したAV機器操作画面
21Aが表示され、次に画面SWで設定されたモードで
AV機器が作動するように指令する制御信号が自動車1
のAV機器制御装置103に出力される(S23〜S2
5)。尚、S24とS25は、自動車1内において、ゲ
イン変更器20を送信モードにし且つゲイン変更装置7
0を受信モードにした状態において有効である。次に、
空調SW27がONのときは、ディスプレイ21に図5
の空調系操作画面21Bが表示され、次に画面SWで設
定したモードで空調装置が作動するように指令する制御
信号が自動車1の空調系制御装置102に出力される
(S26〜S28)。尚、S27とS28は、自動車1
内において、ゲイン変更器20を送信モードにし且つゲ
イン変更装置70を受信モードにした状態で有効であ
る。
【0074】次に、ゲイン変更SW25がONのとき
は、S29からS30に移行し、ディスプレイ21に図
8の第1メニュー画面21Dが表示され(S30)、そ
の画面において「オーダーメイド」のモードが選択され
ると(S31:Yes )、図31のS34へ移行する。S
34では、ディスプレイ21に図9に示す第2メニュー
画面21Eが表示され、「新規設定」が選択される(S
35:Yes )と、S36において図10に示すデータ入
力項目画面21Fがディスプレイ21に表示される。そ
こで、S37では、開始キー41を操作後、カーソル移
動キー47を操作してカーソル21aをデータ入力位置
にセットしてから、数字キー43を操作して、画面に表
示されたデータ入力項目リストに必要なデータを入力し
て実行キー48をONにする操作を繰り返して、データ
入力が実行され、データ入力終了時には、終了キー42
を操作する。
【0075】ここで、前記データ入力項目リストと制御
ゲイン係数について説明する。
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】前記データ入力項目リストにおけるA項の
5小項目に対応する制御ゲイン係数は、表1に示す通り
であり、また、B項の3小項目、C項の2小項目、D項
の3小項目に対応する制御ゲイン補正係数は、表2に示
す通りであり、表1と表2の内容は、ROM61の制御
プログラムに付随するテーブルとして、ROM61に予
め格納されている。基本的に、自動車の特性の大幅な変
更を防止する観点から、制御ゲイン係数は、表2からも
判るように0.8〜1.2の範囲に設定されている。
【0078】ここで、EGI とEAT の制御ゲインに関し
て、制御ゲイン「小」は低燃費方向、制御ゲイン「大」
はパワー増大方向である。ACS の制御ゲインに関して、
制御ゲイン「小」は乗り心地アップ方向(ソフト方
向)、制御ゲイン「大」は操縦安定性アップ方向(ハー
ド方向)である。4WS の制御ゲインに関して、制御ゲイ
ン「小」は小回り性アップ方向(逆相ゲイン増大方
向)、制御ゲイン「大」は操縦安定性アップ方向(同相
ゲイン増大方向)である。P/S の制御ゲインに関して、
制御ゲイン「小」は操舵力が軽くなる方向、制御ゲイン
「大」は操舵力が重くなる方向である。
【0079】表1のA項の5小項目の制御ゲイン係数
は、各部制御装置14,16〜18に共通に設定される補正係
数であって、表2の制御ゲイン補正係数(制御ゲイン係
数)で決まる補正成分を補正する共通制御ゲイン係数に
相当し、表2のB項、C項、D項の制御ゲイン係数は、
各部制御装置14,16〜18に夫々独立に設定される補正係
数であるため、個別制御ゲイン補正係数に相当する。
【0080】次に、表1に例示する制御ゲイン係数に関
して、概略の傾向として、ゲイン係数「小」は制御ゲイ
ン補正量減少方向つまりベース制御ゲインに近づける方
向、ゲイン係数「大」は制御ゲイン補正量増加方向つま
りベース制御ゲインから遠のく方向であり、女性、若年
者、高齢者、車歴1.5年未満の者などは、運転が余り
上手でないことに鑑みて、制御ゲイン係数が小さく設定
され、また、21〜30才の者や車歴5年以上の者は、
運転が上手であることに鑑みて、制御ゲイン係数が大き
く設定され、また、保有台数1台の場合やオーナー以外
も使用する場合には、複数の者が使用することに鑑み制
御ゲイン係数が小さく設定されている。次に、表2に例
示した制御ゲイン係数に関して、寒冷地における低μと
オイルの粘性増大に鑑み、また、通勤用のものではサル
ーンカー感覚を高め、レジャー用のものでは操縦安定性
を高めスポーツカー志向を高め、買物用や営業用のもの
では低燃費と小回り性を高める等の観点から制御ゲイン
係数が設定されている。
【0081】ここで、図10データ入力項目リストにお
いて「0」、「1」で入力する欄、つまり、表1のA項
および表2のB項の第1小項目とD項については、制御
ゲイン係数が、表1と表2からa1〜a5、b1、d1〜d3のよ
うに、夫々1つ決まることになるが、「順位」を入力す
る欄、つまり、表2のB項の第2小項目と第3小項目と
C項については、表2の制御ゲイン係数の値を用いて、
次のように順位の重みを加味して、制御ゲイン係数が演
算により決定される。この場合、1位のものに40%の
重み、2位のものに30%の重み、3位のものに20%
の重み、4位のものに10%の重みが付与して、制御ゲ
イン係数が演算される。
【0082】例えば、B項の第2小項目において、都市
部(1位)、近郊部(2位)、田園部(3位)、山間部
(4位)の順位とすると、B項の第2小項目の制御ゲイ
ン係数b2は、b21 〜b24 に重み付けを付加して次のよ
うに、各部制御装置14,16〜18の各制御ゲイン係数毎
に、演算される。 b2=0.4 ×b21 +0.3 ×b22 +0.2 ×b23 +0.1 ×b24 B項の第3小項目の制御ゲイン係数b3も前記同様に順位
の重み付けを付加して、EGI,ACS,4WS,P/S の各制御ゲイ
ン係数毎に演算され、また、C項の第1小項目の制御ゲ
イン係数c1も、係数c11 〜c14 を用いて前記同様に順位
の重み付けを付加して、EGI,ACS,4WS,P/S の各制御ゲイ
ン係数毎に演算され、また、C項の第2小項目の制御ゲ
イン係数c2も、補正係数c21 〜c24 を用いて前記同様に
順位の重み付けを付加して、EGI,ACS,4WS,P/S の各制御
ゲイン係数毎に演算される。
【0083】次に、図31のS38において、前記入力
されメモリm1に格納されたデータを用いて、EGI,ACS,
4WS,P/S の為の、制御ゲイン係数b2e ,b2a ,b2w ,b2
p と、制御ゲイン係数b3e ,b3a ,b3w ,b3p と、制御
ゲイン係数c1e ,c1a ,c1w,c1p と、制御ゲイン係数c
2e ,c2a ,c2w ,c2p とが、前述のように順位の重み
付けを付加して演算される。尚、末尾の添字e,a,
w,pは、夫々、EGI,ACS,4WS,P/S に対応する。こうし
て、入力データとS38の演算結果から、EGI,ACS,4WS,
P/S に関する表2の全項目の制御ゲイン係数が決まる。
即ち、EGI の全項目の制御ゲイン係数として、b1e ,b2
e ,b3e ,c1e ,c2e ,d1e ,d2e ,d3eが決まり、AC
S,4WS,P/S の制御ゲイン係数についても同様である。
【0084】次に、S39において、表2の全項目の制
御ゲイン係数を用いて、EGI,ACS,4WS,P/S の複合制御ゲ
イン係数Ke,Ka,Kw,Kpが次式により演算される。 Ke=b1e ×b2e ×b3e ×c1e ×c2e ×d1e ×d2e ×d3e Ka=b1a ×b2a ×b3a ×c1a ×c2a ×d1a ×d2a ×d3a Kw=b1w ×b2w ×b3w ×c1w ×c2w ×d1w ×d2w ×d3w Kp=b1p ×b2p ×b3p ×c1p ×c2p ×d1p ×d2p ×d3p
【0085】次に、S40において、複合制御ゲイン係
数Ke,Ka,Kw,Kpの補正量成分に、表1の制御ゲイン係
数a1〜a5を、夫々乗算することにより、EGI,ACS,4WS,P/
S の最終制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp が次式
により演算される。 FKe =1.0 +(Ke−1.0 )×a1×a2×a3×a4×a5 FKa =1.0 +(Ka−1.0 )×a1×a2×a3×a4×a5 FKw =1.0 +(Kw−1.0 )×a1×a2×a3×a4×a5 FKp =1.0 +(Kp−1.0 )×a1×a2×a3×a4×a5
【0086】次に、S41において、最終の制御ゲイン
係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp が、メモリm31に記憶し
た制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,FKe2 、FKa1,FKa2 、
FKw1,FKw2 、FKp1,FKp2 )で夫々規制される。次に、S
42において、データ入力項目リストの入力データがメ
モリm1に記憶され、制御ゲイン係数許容範囲で規制さ
れた制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw,FKp のデータが
メモリm3に記憶される。但し、メモリm3に前回のデ
ータがあるときには、その前回のデータがメモリm2に
転送される。今回の制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,
FKp のデータがメモリm5にも記憶されるが、メモリm
5に前回のデータがあるときには、そのデータがメモリ
m4へ転送される。
【0087】次に、S43において、メモリm4に格納
している前回の制御ゲイン係数FKe,FKa ,FKw ,FKp
のデータと、メモリm5に格納している最新の制御ゲイ
ン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp のデータに基いて、ディ
スプレイ21に図11の制御ゲイン特性画面21Gが表
示され、その後演算処理はリターンする。この制御ゲイ
ン特性画面には、各部制御装置14,16〜18について、前
回と今回の最終制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp
と、総評のコメントとが、表示される。尚、最終制御ゲ
イン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp は、夫々棒グラフにて
表示され、点線はメーカーにて設定されたベース制御ゲ
インに相当する「1.0」のレベルであり、「旧」は前
回の制御ゲイン係数、「新」は今回の制御ゲイン係数を
示す。
【0088】前記総評コメントを表示する技術に関し
て、EGI の制御ゲイン係数の小中大に対応して「低燃
費」、「普通」、「高出力」、ACS の制御ゲイン係数の
小中大に対応して「乗り心地向上」、「普通」、「操安
性向上」、4WS の制御ゲイン係数の小中大に対応して
「小回り性向上」、「普通」、「操安性向上」、P/S の
制御ゲイン係数の小中大に対応して「操舵力軽」、「普
通」、「操舵力重」等の表示用データ及び常に表示され
るメッセージの表示用データが、ROM61の表示制御
プログラムに付随させて予め記憶してあり、制御ゲイン
係数に応じて、前記の各種の表示メッセージが選択され
て表示されることになる。この制御特性判別制御につい
て説明する。
【0089】図46に示すように、最初に制御ゲイン係
数(FKe,FKa,FKw,FKp)のデータがメモリm5から読み込
まれ(S230)、次に制御ゲイン係数FKe が小,中,
大のどれに該当するか判定される(S231)。次に、
制御ゲイン係数FKe の小,中,大に夫々対応させて、EG
I の特性の表示内容が、係数FKe が小のときは「低燃
費」、係数FKe が中のときは「普通」、係数FKe が大の
ときは「高出力」に決定され(S232〜S234)、
この決定に応じてディスプレイ21に表示させる為の表
示制御信号がディスプレイコントローラ22に出力され
る。次に、制御ゲイン係数FKe が小,中,大のどれに該
当するか判定される(S235)。次に、制御ゲイン係
数FKa の小,中,大に夫々対応させて、ACS特性の表
示内容が、係数FKa が小のときは「乗り心地向上」、係
数FKa が中のときは「普通」、係数FKa が大のときは
「操安性向上」に決定され(S236〜S238)、こ
の決定に応じてディスプレイ21に表示させる為の表示
制御信号がディスプレイコントローラ22に出力され
る。
【0090】次に、制御ゲイン係数FKp が小,中,大の
どれに該当するか判定される(S239)。次に、制御
ゲイン係数FKp の小,中,大に夫々対応させて、P/S
特性の表示内容が、係数FKp が小のときは「操舵力
軽」、係数FKp が中のときは「普通」、係数FKp が大の
ときは「操舵力重」に決定される(S240〜S24
2)。 次に、制御ゲイン係数FKw が小,中,大のどれ
に該当するか判定される(S243)。次に、制御ゲイ
ン係数FKw の小,中,大に夫々対応させて、4WS特性
の表示内容が、係数FKw が小のときは「小回り性向
上」、係数FKw が中のときは「普通」、係数FKw が大の
ときは「操安性向上」に決定され(S244〜S24
6)、この決定に応じてディスプレイ21に表示させる
為の表示制御信号がディスプレイコントローラ22に出
力される。
【0091】次に、次に制御ゲイン係数FKe が小,中,
大のどれに該当するか判定される(S247)。次に、
制御ゲイン係数FKe の小,中,大に夫々対応させて、総
合特性の表示内容が、係数FKe が小のときは「ゆっくり
走って下さい」、係数FKe が中のときは「普通に走って
下さい」、係数FKe が大のときは「軽快に走って下さ
い」に決定され(S232〜S234)、この決定に応
じてディスプレイ21に表示させる為の表示制御信号が
ディスプレイコントローラ22に出力される。更に、T
V出力SW29がONで、TV受像機64に画像を出力
する場合には、音声にて説明情報を出力できるように、
前記制御特性判別制御による判別結果を用いて、所定の
音声出力データ作成制御プログラム(図示略)により、
今回変更設定された制御特性に関する音声情報に相当す
る音声出力データが作成され、その音声出力データが、
音声信号発生装置59へ出力される。但し、この音声出
力データは、ROM61からの音声出力データの出力後
に出力される。
【0092】以上説明したように、「オーダーメイド」
のモードを選択して、オーナードライバーが希望する制
御ゲイン特性を設定し、その制御ゲイン特性をディスプ
レイ21に表示させて確認することができる。
【0093】ここで、「オーダーメイド」のモードにお
いては、データ入力項目リストに入力したデータに基い
て、各部制御装置14,16〜18の制御ゲイン特性が間接的
に設定されることから、これら各部制御装置の制御ゲイ
ン特性を直接設定できるように構成する必要もある。そ
こで、「システム」のモードでは、制御ゲイン特性画面
21Gに直接入力することにより、「オーダーメイド」
のモードにおいて設定された制御ゲイン特性を変更する
ことができ、また、その変更した制御ゲイン特性を再変
更することができる。図30に示すように、第1メニュ
ー画面21Dにおいて、「システム」のモードを選択す
ると(S32:Yes )、図32のS47へ移行し、S4
7以降の制御が実行される。 S47では、メモリm5
のデータに基づく制御ゲイン特性画面21Gが表示され
る。
【0094】次に、S48においては、開始キー41の
操作後、EGI の「新」の棒グラフの所望のレベルの位置
にカーソル21aを移動後、実行キー48を操作するこ
とで、EGI 制御ゲイン係数FKe が画面入力され、次に、
S49においてACS の「新」の棒グラフの所望のレベル
の位置にカーソル21aを移動後、実行キー48を操作
することで、ACS 制御ゲイン係数FKa が画面入力され、
次に、S50において4WS の「新」の棒グラフの所望の
レベルの位置にカーソル21aを移動後、実行キー48
を操作することで、4WS の制御ゲイン係数FKw が画面入
力され、次に、S51においてP/S の「新」の棒グラフ
の所望のレベルの位置にカーソル21aを移動後、実行
キー48を操作することで、P/S の制御ゲイン係数FKp
が画面入力され、入力終了時に終了キー42が操作され
る。
【0095】次に、S52において、画面入力された制
御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp が、メモリm31
に格納してある最新の制御ゲイン係数許容範囲(FKe1,F
Ke2、FKa1,FKa2 、FKw1,FKw2 、FKp1,FKp2 )で夫々規
制される。尚、制御ゲイン係数許容範囲を更新する前に
は、メモリm31には、メモリm30と同じデータが格
納され、制御ゲイン係数許容範囲を更新後は、メモリm
31には最新の制御ゲイン係数許容範囲のデータが格納
される。
【0096】次に、S53において、S43の場合と同
様に、制御特性判別制御により、総評コメントが演算さ
れると、S54において、制御ゲイン特性画面21Gに
変更前後の制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,FKp が、
棒グラフ表示され、総評コメントが文字表示される。こ
の場合にも、TV出力SW29がONのときには、S4
3の場合と同様に、変更設定された制御特性に関する音
声情報に相当する音声出力データが作成され、音声出力
発生装置59へ出力される。次に、S55において、今
回変更設定された制御ゲイン係数FKe ,FKa ,FKw ,FK
p のデータが、メモリm5に格納され、前回のデータが
メモリm4に転送される。以上のようにして、「システ
ム」のモードにおいて、各部制御装置14,16〜18の制御
ゲイン特性を直接変更設定することができる。
【0097】次に、「ワンタッチSW」のモードにおい
て、各部制御装置14〜18の制御特性を設定したり、変更
したりする制御について説明する。図30に示すよう
に、第1メニュー画面21Dにおいて、「ワンタッチS
W」のモードを選択すると(S33:Yes )、図33の
S56へ移行して第3メニュー画面21Hが表示され、
その画面において「新規設定」を選択すると(S57:
No、S61: Yes ) 、S62に移行する。S62では、タ
イトル及びデータ(三角印)が未記入の、図21に示す
ようなSW画面21Qが表示されるので、S63では、
開始キー41を操作後、カーソル21aをタイトル記入
欄へ移動後、アルファベットキー44を操作して、タイ
トルのデータが入力され、実行キー48が操作される。
次に、S64では、EGIの制御ゲイン特性の欄の所望の
位置にカーソル21aを移動後実行キー48を操作する
ことで、EGI の制御ゲイン係数FKe が画面入力される。
尚、渋滞SW、高速道SW、悪路SWの場合には、タイ
トルのデータは予め設定されている。
【0098】次に、S65〜S68においては、S64
と同様にして、EAT,ACS,4WS,P/S の制御ゲイン係数FKt
,FKa ,FKw ,FKp が、順次画面入力され、次に、S
69において、総合制御ゲイン係数FKg が、S64と同
様にして画面入力され、その後終了キー42が操作され
る。次に、S70において、前記のように設定した制御
ゲイン特性を評価する為に、図37に示す制御ゲイン特
性評価画面21Rがディスプレイ21に表示される。こ
の制御ゲイン特性評価画面21Rには、EGI,EAT,ACS,4W
S,P/S を5頂点とする5角形の4 本の特性図と、誤設定
システムのリストとが表示される。図示の例の場合、EG
I の制御ゲイン特性が誤設定であり、全体的に調和の採
れた制御ゲイン特性としては、EGI の制御ゲイン係数を
1.0 〜1.2 の範囲の値に設定すべきことを示している。
【0099】次に、S71において、制御ゲイン係数FK
e ,FKt ,FKa ,FKw ,FKp を、総合制御ゲイン係数FK
g で以て補正する補正演算が実行される。この補正演算
においては、FKe =FKe ×FKg 、FKt =FKt ×FKg 、FK
a =FKa ×FKg 、FKw =FKw×FKg 、FKp =FKp ×FKg
の演算処理が実行され、最終制御ゲイン係数FKe ,FKt
,FKa ,FKw ,FKp が決定される。この補正演算は、
各部制御装置14〜18の制御ゲイン係数に、総合制御ゲイ
ン係数FKg を加味することで、制御特性全体の調和を図
る為に行なう。次に、S72においては、タイトルのデ
ータと、補正前の制御ゲイン係数FKe,FKt ,FKa ,FKw
,FKp のデータと、補正後の制御ゲイン係数FKe ,FKt
,FKa ,FKw ,FKp のデータとが、RAM62のメモ
リm13〜m20のうちの該当するメモリに格納され
る。尚、補正前のデータは、各SW画面に表示する為に
使用され、また、補正後のデータは、各部制御装置14〜
18に出力される制御信号を発生させる為に使用されるこ
とになる。尚、S70において表示される評価画面を参
照して再設定しようとする場合には、モード解除キー5
3を操作すると、S33へ戻ることができる。また、図
36の制御ゲイン特性評価画面21Rの代わりに、図3
8に示すような制御ゲイン特性評価画面21Sを採用し
てもよい。
【0100】次に、第3メニュー画面21Hにおいて、
「設定変更」を選択したときには、図34のS73に移
行し、次にS74においてワンタッチSW画面21Iが
表示され、次にS75において所望のワンタッチSWを
選択する。次に、ワンタッチSW画面21Iにおいてリ
ターンSWを操作した場合(S76:Yes )には、S6
1へ移行し、また、メーカー特性SWや1次特性SWや
オーダーメイド特性SWを選択した場合(S77:Yes
、S78:Yes )には、S80において、ディスプレ
イ21にエラーメッセージが表示される。即ち、メーカ
ー特性SWや1次特性SWやオーダーメイド特性SW
は、「設定実行」のモードにおいて使用されるもので、
「ワンタッチSW」のモードにおいて、メーカー特性や
1次特性やオーダーメイド特性を変更できないからであ
る。次に、S79では、選択されたワンタッチSWのS
W画面がディスプレイ21に表示され、S79からS6
4へ移行する。
【0101】図32のS56において、第3メニュー画
面21Hが表示された状態において、「設定実行」が選
択される(S57:Yes )と、S58へ移行するが、S
58〜S60は、自動車1内においてゲイン変更器20
を送信モードにしたときにのみ有効である。S58で
は、ワンタッチSW画面21Iが表示され、次にS59
において所望のワンタッチSWを選択すると、S60に
おいて、選択されたワンタッチSWに対応する制御ゲイ
ン係数(DKe ,DKa ,DKw ,DKp )のデータ(メモリ3
0のデータ)又は制御ゲイン係数FKe ,FKt ,FKa ,FK
w ,FKp のデータ(メモリm13〜m20の補正後のデ
ータ)に基づく制御信号(制御ゲイン変更信号)が各部
制御装置14〜18に出力され、又は、メモリm6〜m12
の何れかのメモリの機器設定データに基づく制御信号
が、対応する制御装置97〜103の何れかに出力され
る。尚、第3メニュー画面21Hにおいて何も選択せず
に、所定時間経過すると(S82:Yes )と、S30へ
移行する。
【0102】次に、図30のフローチャートにおいて、
ゲイン変更SW25を操作しない場合には、S29から
図35のS83へ移行する。TV出力SW29をONに
する(S83:Yes )と、S84においてフラグFtvを
セットしてからリターンし、また、送信SW30をON
にする(S85:Yes )と、S86においてフラグFse
をセットしてからリターンし、また、受信SW31をO
Nにする(S87:Yes )と、S88においてフラグF
reをセットしてからリターンし、その他のキーが操作さ
れると、その操作されたキーに対応する処理を実行して
からリターンし、また、SWやキーを操作せずに所定時
間経過する(S91:Yes )と、操作を促すメッセージ
がディスプレイ21に表示されてからリターンする。
【0103】前記図33のS70において、制御特性評
価画面21Rに表示する評価判別制御について、図4
7、図48に基いて補足説明する。最初に、補正後の制
御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )のデータがメモ
リm13〜m20から読み込まれ(S260)、次に、
係数FKe,FKt,FKa,FKw,FKpに対応する偏差Δe,Δt,Δa,
Δw,Δp 、及びこれら偏差Δe,Δt,Δa,Δw,Δp の平均
偏差Δm が、図示の式にて夫々演算され(S261)、
次に平均偏差Δm が0以上か否か判定される(S26
2)。
【0104】以下、平均偏差Δm が0以上の場合、S2
63〜S272のステップにおいて、偏差Δe,Δt,Δa,
Δw,Δp が負の値となる制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,
FKw,FKp )が誤設定と判別され、誤設定と判別された各
制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )の望ましい範
囲が、例えば、1.0 〜(1.0 +Δm )に設定され、以上
の判別の結果を制御特性評価画面21Rに表示する表示
用制御信号がディスプレイコントローラ22に出力され
る。一方、平均偏差Δm が負の場合、図48のS274
〜S284のステップにおいて、偏差Δe,Δt,Δa,Δw,
Δp が0以上の値となる制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,
FKw,FKp )が誤設定と判別され、誤設定と判別された各
制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )の望ましい範
囲が、例えば、(1.0 +Δm )〜1.0 に設定され、以上
の判別の結果を制御特性評価画面21Rに表示する表示
用制御信号がディスプレイコントローラ22に出力され
る。
【0105】更に、TV出力SW29がONで、TV受
像機64に画像を出力する場合には、前記評価判別制御
の判別結果を用いて、所定の音声出力データ作成プログ
ラム(図示略)により、設定された制御特性に関する説
明用音声情報と誤設定された制御ゲイン係数に関する説
明用音声情報とに相当する音声出力データが作成され、
その音声出力データが音声信号発生装置59へ出力され
る。但し、この音声出力データは、ROM61からの音
声出力データの出力後に出力される。
【0106】次に、ディスプレイ21の代わりにTV受
像機64に画像を出力する場合の制御について説明す
る。図36のフローチャートにおいて、TV出力SW2
9がONで、フラグFtvが1のとき(S100:Yes )
には、ディスプレイコントローラ22へ出力される画面
表示データが読み込まれ(S101、S102)、次に
その画面表示データがCRT表示データに変換され(S
103)、次にそのCRT表示データがCRT画像信号
発生装置58に出力され(S104)、次に画面表示デ
ータに対応する音声出力データが読み込まれ(S10
5)、次にその音声出力データがTV受像機64の音声
信号発生装置59へ出力される(S106)。こうし
て、TV受像機64に画像と音声とを出力することがで
きる。
【0107】次に、ゲイン変更器20からゲイン変更装
置70の制御装置90に、ROM61の制御プログラム
とそれに付随するテーブルのデータと、ROM61の画
面表示データと、RAM62の種々の記憶データとを無
線送信する送信・受信制御について説明する。最初に、
ゲイン変更器20の制御装置60による送信制御につい
て説明する。図39に示すように、送信SW30,80
と受信SW31,81とがONで、フラグFseとフラ
グFreとが共にセット状態のとき(S110,S11
1:Yes )に開始キー41をONにする(S112)こ
とで実質的に開始される。
【0108】最初に、送信開始コマンドが送信出力され
(S113)、次に制御装置90から送信許可コマンド
を受信(S114:Yes )後、全部の制御プログラムと
それに付随するテーブルのデータを読み込んで、それら
のコードデータとアドレスデータとを送信出力し(S1
15)、次に受信コマンドを受信(S116:Yes )
後、図22に示す全部の画面表示データを読み込んで、
それらのコードデータとアドレスデータとを送信出力し
(S117)、次に制御装置90から受信コマンドを受
信(S118:Yes )後、RAM62のメモリm1〜m
20、m30、m31の全部の記憶データを読み込ん
で、それらのコードデータとアドレスデータとを送信出
力し(S119)、次に制御装置90から受信コマンド
を受信(S120:Yes )後、送信完了コマンドが出力
され(S121)、次にディスプレイ21に送信完了の
メッセージが表示され、その後送信が終了する。
【0109】次に、ゲイン変更装置70の制御装置90
で実行される受信制御について説明する。図40に示す
ように、送信SW30,80と受信SW31,81とが
ONであるとき(S130:Yes )に、送信開始コマン
ドを受信したときには(S131:Yes )、送信許可コ
マンドを送信し(S132)、次に制御プログラムとそ
れに付随するテーブルのコードデータとアドレスデータ
とを受信して、RAM92に格納し(S133)、次に
受信コマンドを送信(S134)後、画面表示データの
コードデータとアドレスデータとを受信して、RAM9
2に格納し(S135)、次に受信コマンドを送信(S
136)後、RAM62の記憶データのコードデータと
アドレスデータとを受信して、RAM92に格納し(S
137)、次に受信コマンドを送信し(S138)、且
つ送信完了コマンドを受信し(S139)、これによ
り、受信制御が完了する。
【0110】次に、ゲイン変更装置70の制御装置90
において実行される制御ゲイン特性等の設定制御につい
て説明する。図41に示すように、IgSWがONでエ
ンジンがOFFのアクセサリモードか否か判定され(S
150)、その判定結果がYes のときは、必要に応じ
て、S151において、オーダーメイド特性の設定、及
び/又は、システム特性の設定、及び/又はワンタッチ
SW用機器設定が、前記図30〜図34のS29〜S8
2と同様に実行され、その後終了する。一方、S150
の判定の結果、アクセサリモードでないときには、S1
52において、オーダーメイド特性の設定と、システム
特性の設定と、ワンタッチSW用機器設定とが禁止さ
れ、次にS153において設定禁止のメッセージがディ
スプレイ71に表示され、その後終了する。
【0111】ここで、ゲイン変更器20において設定し
た全てのデータを制御装置90に送信して移植するの
で、ゲイン変更器20において設定した特性のみを活用
する場合には、制御装置90においてS151の設定を
実行する必要がない。しかし、制御装置90にデータを
移植後、実際に走行してみてから制御ゲイン特性を変更
したい場合には、このS151の制御ゲイン特性等の設
定制御を介して、制御ゲイン特性等を変更できる。ま
た、ゲイン変更器20から受信したデータを、データ消
去キーを操作することで消去できるが、この場合にも、
この制御ゲイン特性等の設定制御を介して、制御ゲイン
特性等を設定することができる。尚、販社が自動車を下
取りした場合に、元のオーナードライバーが設定したデ
ータを、データ消去キーを操作することで消去すること
ができ、ゲイン変更器20においても同様である。
【0112】次に、ゲイン変更装置70の制御装置90
で実行する制御特性選択制御について説明する。図42
に示すように、最初に以下の制御において必要な各種信
号が読み込まれると(S160)、車速Vが所定値V0
以上か否かの判定(S161)と、横加速度Gが所定値
以上か否かの判定(S162)と、路面摩擦が低摩擦
(低μ)か否かの判定(S163)と、上下加速度セン
サ86からの検出信号に基づく悪路か否かの判定(S1
64)と、システムフェイルか否かの判定(S165)
と、燃料残量が少ないか否かの判定(S166)とがな
される。尚、システムフェイルとは、ゲイン変更装置7
0に異状が発生したことであり、所定のシステム診断制
御により、自動車の走行中には常時システムフェイル発
生の有無が判定され、その判定結果に基いて、S165
の判定がなされる。
【0113】車速V<V0であること、横加速度G<G
0であること、低μ路でないこと、悪路でないこと、シ
ステムフェイルでないこと、燃料残量が少なくないこ
と、の全ての条件が充足された場合には、S167にお
いて、1次制御特性とオーダーメイド制御特性適用許可
と決定され、S168においてフラグFMが0にリセッ
トされる。次に、S169において、ワンタッチSWモ
ードの設定実行のモードになった場合には、ワンタッチ
SW画面に全部のワンタッチSWの表示が許可され、そ
の後リターンする。また、前記全ての条件が充足された
場合以外の場合には、S170において1次制御特性と
オーダーメイド制御特性適用禁止(メーカー設定による
制御特性を適用)と決定され、S171においてフラグ
FMが1にセットされ、次に、S172において、ワン
タッチSWモードの設定実行のモードになった場合に
は、ワンタッチSW画面に1次制御特性とオーダーメイ
ド制御特性に係るワンタッチSWの表示が禁止され、そ
の後リターンする。尚、この制御特性選択制御は、自動
車の作動中には、常時実行され、フラグFMは、前記の
ような判定に応じて常時変更されることになる。
【0114】このように、S161〜S166の判定に
おいてYes となるような特殊走行状態下において、1次
制御特性やオーダーメイド制御特性を適用することは不
可能ではないが、オーダーメイド制御特性には不適切な
設定等が含まれる可能性があるため、操縦安定性等の観
点から、前記特殊走行状態下においては、1次制御特性
とオーダーメイド制御特性の適用を禁止するように構成
してある。
【0115】次に、ゲイン変更装置70の制御装置90
で実行される制御信号出力制御について説明する。図4
3に示すように、自動車の作動開始に伴って制御の開始
後、以下の制御に必要な各種信号が読み込まれ(S18
0)、次に車速Vが0か否かの判定がなされ(S18
1)、そのS181の判定の結果、車速Vが0でないと
きには、前記ゲイン変更器20の場合と同様に、ワンタ
ッチSWモードの設定実行のモードにおいて、ワンタッ
チSW画面におけるスイッチ操作に応じたフラグの設定
が実行される。
【0116】この場合、トンネルSWがONになるとフ
ラグFtが1にセットされ、視界改善SWがONになる
とフラグFsが1にセットされ、雨天SWがONになる
とフラグFrが1にセットされ、渋滞SWがONになる
とフラグFcが1にセットされ、高速道SWがONにな
るとフラグFhが1にセットされ、悪路SWがONにな
るとフラグFbが1にセットされ、メーカー特性SWが
ONになるとフラグFmが1にセットされ、1次特性S
WがONになるとフラグFfcが1にセットされ、オーダ
ーメイドSWがONになるとフラグFoが1にセットさ
れ、DRIVING SWがONになるとフラグFdが1にセッ
トされ、また、SHOPPINGSWがONになるとフラグFsh
が1にセットされ、OWNER SWがONになるとフラグF
wnが1にセットされ、WIFESWがONになるとフラグF
wfが1にセットされ、SON SWがONになるとフラグF
snが1にセットされる。尚、前記各種フラグは、複数セ
ットされることもあるが、複数のフラグは時系列的にメ
モリに記憶され、最新にセットされたフラグに基づく制
御が実行される。そして、リターンSWの操作により最
新のフラグがリセットされると、その最新のフラグの直
前のフラグが最新のフラグに更新される。但し、モード
解除キーを操作すると、セットされている全てのフラグ
がリセットされる。
【0117】S182の後のS183において、各種フ
ラグに対応する制御信号を出力する制御信号出力処理が
実行され、その後リターンする。一方、S181の判定
の結果、車速Vが0のときには、S184において、ワ
ンタッチSW画面21Iにおけるスイッチ操作に応じた
フラグの設定が実行される。この場合、始動SWがON
になると、フラグFisが1にセットされ、始動点検SW
がONになると、フラグFstが1にセットされ、パーキ
ングSWがONになると、フラグFpkが1にセットさ
れ、給油SWがONになると、フラグFfsが1にセット
される。そして、S184の次に、各種フラグFis,F
st,Fpk,Ffsに対応する制御信号を出力する制御信号
出力処理が実行され、その後リターンする。尚、前記各
種フラグFis,Fst,Fpk,Ffsは、前記同様に、必要
に応じてリターンSWやモード解除キーの操作により、
夫々0にリセットされる。
【0118】次に、前記S183の制御信号出力処理に
ついて説明する。図44に示すように、前記フラグFM
が1のとき(S190:Yes )、また、フラグFMが0
であっても、フラグFmが1のとき(S191:Yes )
には、S192において、メーカーが設定した制御ゲイ
ンを適用するように決定され、この場合、各部制御装置
14〜18へ制御ゲインを変更する制御信号が出力されない
ため、各部制御装置14〜18では、予めメーカーにて夫々
設定されベース制御ゲインによる制御が実行される。
【0119】次に、フラグFcが1のとき(S193:
Yes )には、S194において、メモリm13に記憶さ
れている渋滞用の制御ゲイン係数(FKe ,FKt ,FKa ,
FKw,FKp ) のデータが読み込まれ、その後S203へ
移行する。フラグFhが1のとき(S195:Yes )に
は、S196において、メモリm14に記憶されている
高速道用の制御ゲイン係数(FKe ,FKt ,FKa ,FKw ,
FKp ) のデータが読み込まれ、その後S203へ移行す
る。フラグFbが1のとき(S197:Yes )には、S
198において、メモリm15に記憶されている悪路用
制御ゲイン係数(FKe ,FKt ,FKa ,FKw ,FKp )のデ
ータが読み込まれ、その後S203へ移行する。
【0120】フラグFoが1のとき(S199:Yes )
には、S200において、メモリm5に記憶されている
オーダーメイド制御ゲイン係数(FKe ,FKa ,FKw ,FK
p )のデータが読み込まれ、その後S204へ移行す
る。フラグFd、Fsh、Fwn、Fwf、Fsnのうちの何れ
か1つが1にセットされているとき(S201:Yes )
には、そのセットされている該当のフラグに対応する制
御ゲイン係数(FKe ,FKt ,FKa ,FKw ,FKp ) のデー
タが、メモリm16〜m20から読み込まれ、その後S
203へ移行する。フラグFfcが1 にセットさていると
き( S205:Yes )には、制御ゲイン係数(DKe ,DK
a ,DKw ,DKp )のデータがメモリm30から読み込ま
れ(S206)、その後S204へ移行する。
【0121】次に、S203においては、制御ゲイン係
数(FKe ,FKt ,FKa ,FKw ,FKp) に相当する制御ゲ
イン変更信号が、各部制御装置14〜18(EGI,EAT,ACS,4W
S,P/S )に出力され、その後リターンする。次に、S2
04においては、1次制御特性の制御ゲイン係数DKe ,
DKa ,DKw,DKp )又はオーダーメイドの制御ゲイン係
数(FKe ,FKa ,FKw ,FKp ) に相当する制御ゲイン変
更信号が、各部制御装置14,16〜18(EGI,,ACS,4WS,P/
S)に出力され、その後リターンする。尚、この制御信
号出力処理は、自動車1の作動中には常時実行される。
【0122】次に、前記S184の制御信号出力処理に
ついて説明する。図45に示すように、S210におい
て、フラグFisが1か否か判定し、YesのときはS21
1において始動用機器設定データがメモリm6から読み
込まれ、S212においてその設定データに基づく制御
信号が該当する制御装置に出力され、その後リターンす
る。次に、S210の判定の結果 No のときは、S21
3においてフラグFstが1か否か判定し、Yes のときは
S214において、始動点検用機器設定データがメモリ
m7から読み込まれ、S215においてその設定データ
に基づく制御信号が該当する制御装置に出力され、その
後リターンする。S213の判定の結果 Noのときは、
S216においてフラグFpkが1か否か判定し、Yes の
ときはS217において、パーキング用機器設定データ
がメモリm8から読み込まれ、S218においてその設
定データに基づく制御信号が該当する制御装置に出力さ
れ、その後リターンする。
【0123】S216の判定の結果 No のときは、S2
19においてフラグFfsが1か否か判定し、Yes のとき
はS220において、給油用機器設定データがメモリm
9から読み込まれ、S221においてその設定データに
基づく制御信号が該当する制御装置に出力され、その後
リターンする。また、S219の判定結果が No のとき
は、S222において、Ft,Fs,Fr の何れか1つが1
か否か判定し、Yes のときは該当するフラグに対応する
機器設定データがメモリm10〜12から読み込まれ、
S224においてその設定データに基づく制御信号が該
当する制御装置に出力され、その後リターンする。一
方、フラグFt,Fs,Fr,Fis,Fst,Fpk,Ffsが何れ
も1でないときは、制御信号を出力することなくそのま
まリターンする。
【0124】以上説明した自動車の制御装置の制御ゲイ
ン変更システムにおいては、オーナードライバーの運転
に関連する特性や使用状態に関する複数項目のドライバ
ー固有のデータに基いて、EGI、ACS、4WS、P
/Sのベース制御ゲインを変更して、自動車の制御特性
をオーナードライバーにマッチするように変更すること
ができるため、オーナードライバーが希望するイージー
オーダー的な特性にすることができる。しかも、オーナ
ードライバーは、自宅等において、ディスプレイ22の
画面を見ながら、ゲイン変更器20に、ドライバーの運
転に関連するデータを入力し、その入力データに基いて
演算された制御ゲイン係数のデータを自動車のゲイン変
更装置70に無線送信にて移植できるため、学習制御方
式と比較して格段に簡単な装置でもって低コストで、略
同等の技術的効果が得られる。
【0125】また、この制御ゲイン変更システムでは、
設定した各部制御装置の制御ゲイン特性を、ディスプレ
イ21に表示させて確認できるし、その制御ゲイン特性
を変更したい場合には適宜変更できるので、実用性に優
れる。しかも、オーナードライバー用に設定した制御ゲ
イン特性については、自動車購入時の試験運転を観察し
て専業者が設定する制御ゲイン変更許容範囲で規制する
ように構成したので、オーナードライバーが制御ゲイン
特性を不適切に設定した場合にも、オーナードライバー
の運転技量に適合した制御ゲイン特性が得られる。前記
専業者により、オーナードライバーの運転技量や希望に
基いて、1次特性の制御ゲイン係数を設定し、この制御
ゲイン係数をも選択して適用可能に構成したので、オー
ナードライバーの特性に適合した制御ゲインの変更幅が
大きな1次特性を採用可能となる。
【0126】更に、この制御ゲイン変更システムでは、
「ワンタッチSW」のモードを設け、オーナードライバ
ーやそれ以外のドライバーの各々が希望する制御ゲイン
特性や自動車の使用状態に適した制御ゲイン特性を適宜
複数通り設定できるため、汎用性に優れる。更に、この
制御ゲイン変更システムでは、「ワンタッチSW」のモ
ードを設け、自動車の複数の特定作動状態(始動、始動
点検、パーキング、・・等々)の各々における複数の機
器の作動モードを設定して記憶させ、ワンタッチSWを
操作することで、複数の機器を同時に夫々に設定された
作動モードで作動させることができるため、操作性に優
れ使い易いものとなる。
【0127】更に、ゲイン変更器20から無線送信方式
にて制御装置90へデータを送信できるため、ゲイン変
更器20を自動車の内部や自動車の近くで操作すること
で、ゲイン変更器20からの機器操作信号等の指令信号
を制御装置90へ供給することができる。また、制御装
置90において設定したデータを、ゲイン変更器20へ
送信できるため、自動車の運転終了後に、制御ゲイン特
性のデータをゲイン変更器20へ転送し、自宅等におい
てゲイン変更器20を介して、制御ゲイン特性を適宜変
更することも可能になる。しかも、ゲイン変更器20か
らTV受像機に表示出力できるため、余暇を活用してテ
レビ画面を見ながら、楽しみつつ、制御ゲイン特性の設
定や変更が可能になるし、この場合、音声にて説明情報
を出力できるため、データ入力、制御ゲイン変更の為の
操作設定や設定の変更、制御特性の理解等が容易にな
る。前記実施例において、ゲイン変更器20がゲイン変
更値設定手段に相当し、ゲイン変更装置70がゲイン変
更手段に相当するものである。
【0128】次に、前記実施例の一部を変更した種々の
変更例について説明する。 1〕 前記制御ゲイン評価画面21Rに表示する評価判
別制御(図47、図48)に代えて、次のような評価判
別制御を適用してもよい(図49、図50参照)。図49に
示すように、この評価判別制御が開始されると、最初に
補正後の制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )のデ
ータが読み込まれ(S300)、次にS301におい
て、これら制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )
の、ベース制御ゲインに対応する1.0 に対する各偏差Δ
e,Δt,Δa,Δw,Δp と、これら偏差の平均偏差Δmと
が、図示の演算式により演算される。次に、S302に
おいて、偏差Δe,Δt,Δa,Δw,Δp の平均偏差Δmに対
する偏差の、平均偏差Δmに対する百分率(これを、偏
差度という)が、図示の演算式で演算される。
【0129】前記偏差Δe,Δt,Δa,Δw,Δp は、ベース
制御ゲインに対する制御ゲイン変更の度合いを示し、ま
た、前記偏差度は、各偏差Δe,Δt,Δa,Δw,Δp の平均
偏差Δmに対する変更の度合いを示すものである。次
に、S303〜S312において、偏差度の絶対値が10
0 よりも大きくなる場合に、その制御ゲイン係数(FKe,
FKt,FKa,FKw,FKp )が、誤設定されたものと判定する。
つまり、各制御ゲイン係数(FKe,FKt,FKa,FKw,FKp )に
関して、偏差度が100よりも大きくなったり、−100 よ
りも小さくなったりする場合には、その制御ゲイン係数
の変更幅がその他の制御ゲイン係数の変更幅に対して、
著しく大きく又は小さく設定されていて、全体としてア
ンバランスな制御ゲイン変更となる。
【0130】そこで、S313において、制御ゲイン係
数の望ましい値範囲として、各制御ゲイン係数の偏差
が、平均偏差の100%以内の値となるように、制御ゲイ
ン係数の望ましい値範囲が設定される。この場合、平均
偏差Δmが負のときには、制御ゲイン係数の望ましい値
範囲が、例えは、(2Δm+1.0 )〜1.0 に演算され、
また、平均偏差Δmが正のときには、制御ゲイン係数の
望ましい値範囲が、例えは、1.0 〜(2Δm+1.0 )に
演算される。次に、S314において、図50のよう
に、現在設定されている制御ゲイン係数の偏差度と、誤
設定された制御ゲイン係数に対応する制御装置の名称
と、誤設定された制御ゲイン係数の望ましい値範囲をデ
ィスプレイ21に表示する為の表示用制御信号がディス
プレイコントローラ22に出力され、その後この演算処
理が終了する。従って、この評価画面を参照すると、誤
設定の制御ゲイン係数と、その望ましい値範囲が判るの
で、設定変更を行うことができる。
【0131】2〕 図10のデータ入力項目画面に示す
データ入力項目リストの代わりに、図51に図示のデー
タ入力項目画面21Tに示すデータ入力項目リストを採
用することもできる。このデータ入力項目リストは、制
御ゲイン係数を直接入力設定する方式のもので、自動車
に関してかなりの知識を有するドライバーに適したもの
であり、図示のように、エンジン特性(吸気量、燃料噴
射量、点火時期)、自動変速機の変速特性、ブレーキ特
性、トラクション制御のTCS制御特性、アンチロック
ブレーキ制御のABS特性、パワーステアリング特性、
後輪操舵特性、空調特性、等の項目の夫々には、0.8 、
0.9 、1.0 、1.1 、1.2 の全部又は一部の制御ゲイン係
数が列挙してあり、各項目毎に1つの制御ゲイン係数を
選択的に入力するようになっている。
【0132】ディスプレイに表示した状態においてデー
タを入力する場合には、所望の制御ゲイン係数をカーソ
ルで指示し、実行キーを操作して入力するものとする。
そして、A項〜H項のデータ入力完了後には、設定され
た制御ゲイン係数が、RAM62に記憶され、そのデー
タが制御装置90に送信出力され、制御装置90のRA
M92に格納される。制御装置90は、前記制御ゲイン
係数に相当する制御ゲイン変更信号を夫々各部制御装置
14〜18、制動制御装置99、空調系制御装置103 へ供給
することになる。
【0133】このデータ入力項目リストを適用する場合
には、制御ゲイン特性画面21Gの表示内容も変更さ
れ、前記エンジン特性、自動変速機の変速特性、ブレー
キ特性、トラクション制御のTCS制御特性、アンチロ
ックブレーキ制御のABS特性、パワーステアリング特
性、後輪操舵特性、空調特性、等をグラフ表示するよう
に構成されるものとする。そして、図10のデータ入力
項目リスト及び図11の制御ゲイン特性画面と、図51
のデータ入力項目リスト及びこれに対応する制御ゲイン
特性画面とを選択的に活用できるように構成してもよ
い。
【0134】3〕 前記ゲイン変更器20から、ゲイン
変更装置70へデータ送信可能に構成してあるので、ゲ
イン変更装置70に、必ずしも、ゲイン変更器20と同
じ機能を付与する必要はないことから、ゲイン変更装置
70におけるSWやキー類の一部(キーボード89、A
VSW76、空調SW77、クロックSW78、ゲイン
変更SW75等)を省略してもよい。
【0135】4〕 前記ゲイン変更器20からゲイン変
更装置70に種々のデータを送信する方式に代えて、ゲ
イン変更器29と自動車の装着部にコネクタを設け、ゲ
イン変更器20を装着部に装着した状態においてゲイン
変更器20と制御装置90とがコネクタを介してケーブ
ル接続されるように構成してもよい。この場合、ゲイン
変更器20の送信機及び受信機と、ゲイン変更装置70
の送信機及び受信機とを省略することが可能になる。更
に、また、ゲイン変更器20からゲイン変更装置70へ
転送する全てのデータを、ICカード、半導体集積回
路、磁気カード、フロッピーディスク、光ディスク又は
その他の種々の記憶媒体に記憶させ、その記憶媒体をゲ
イン変更装置70の制御装置90に接続された記憶媒体
ドライブ装置に装着して、ゲイン変更器20から制御装
置0へデータを移植するように構成してもよい。
【0136】5〕 前記ゲイン変更用設定器65から制
御ゲイン係数許容範囲のデータを入力して制御ゲイン係
数の下限値と上限値とを規制する方式において、前記自
動車の使用目的に基いて各部制御装置の制御ゲイン係数
の下限値と上限値とを設定したり、また、オーナードラ
イバーの運転経歴に基いて各部制御装置の制御ゲイン係
数の下限値と上限値とを設定したり、また、オーナード
ライバーの運転経歴や運転技量に、オーナードライバー
の所望の特性を加味して各部制御装置の制御ゲイン係数
の下限値と上限値とを設定したりする等の方式も採用可
能である。
【0137】6〕 前記ゲイン変更用設定器65から制
御ゲイン係数許容範囲のデータを入力して制御ゲイン係
数の下限値と上限値とを規制する方式に代えて、オーナ
ードライバーの運転経歴や運転技量を加味して、各部制
御装置の制御ゲイン係数を補正する為の補正係数αe,α
a,αw,αp をゲイン変更器20に入力設定し、オーダー
メイドのモードやシステムのモードで設定された制御ゲ
イン係数(FKe,FKa,FKw,FKp)の補正成分に補正係数αを
乗算することで制御ゲイン係数(FKe,FKa,FKw,FKp)を決
定する。
【0138】即ち、制御ゲイン係数FKe を例として説明
すると、次式のように設定する。 制御ゲイン係数FKe =1.0 +(FKe −1.0 )×αe 更に、特定事業帯の専業者により、オーナードライバー
以外のドライバーの運転経歴や運転技量に基いて、これ
らのドライバーの補正係数をもゲイン変更器20に入力
設定し、ワンタッチSWのモードにおいて、これらのド
ライバー用に設定する制御特性についても、その補正係
数で以て補正することもできる。
【0139】7〕 前記ゲイン変更用設定器65から制
御ゲイン係数許容範囲のデータを入力して制御ゲイン係
数の下限値と上限値とを規制する方式に代えて、特定事
業体において比較的大きな制御ゲイン係数を設定する為
に、前記最終制御ゲイン係数FKi (但し、i=e,a,
w,p)を、次式のように設定する。 FKi =1.0 + (Ki-1.0)×3 ×a1×a2×a3×a4×a5×β×
γ 前式において、a1〜a5は、表1に示す制御ゲイン補正係
数であり、βは図52のマップに示す係数、γは図53
のマップに示す係数である。
【0140】ここで、係数a1〜a5と、Kiには、前述の如
くデータ入力項目リストに記載の種々の情報が加味され
ているが、各オーナードライバーの運転技量や性格につ
いては、十分に加味されていない。そこで、特定事業体
の専業者が、オーナードライバーの数時間にわたる試験
運転に同乗して、そのドライバーの運転技量をA〜Eの
5段階にランク付けし、そのランクを図52のマップに
適用して係数βを決定するとともに、前記試験運転とオ
ーナードライバーからの聴き取り情報に基いて、そのド
ライバーの性格をA1〜E1の5段階にランク付けし、
そのランクを図53のマップに適用して係数γを決定す
る。尚、オーナードライバーの運転技量の向上に応じ
て、係数βを大きく修正することが望ましいことから、
所定期間毎に、又は、オーナードライバーの所定走行距
離(例えば、5000Km)毎に、係数βを所定の演算式
やマップに基いて変更するように構成することが望まし
い。
【0141】ドライバーの運転技量が最低ランクEで
は、β=1/3 であり、最高ランクAではβ=1.0である。
つまり、運転技量の高いドライバー程、最終制御ゲイン
係数の補正成分が拡大されるようになっている。また、
ドライバーの性格(通常の性格だけでなく、精神的な情
緒や生理的な要因による情緒も含むものとする)が最も
不安定のランクE1ではγ=1/3 であり、最も安定なラ
ンクA1ではγ=1.0 である。つまり、性格が安定して
いるドライバー程、最終制御ゲイン係数の補正成分が拡
大されるようになっている。前記専業者により、ゲイン
変更用設定器65を制御装置60のアクセスポートに接
続して前記係数βとγとが入力され、RAM62のメモ
リに記憶される。
【0142】更に、ゲイン変更器20の前記ワンタッチ
SW画面21Iには、前記の式で決定される制御ゲイン
係数(これを1次制御特性とする)を選択する為の1次
特性SWが設けられ、この1次特性SWで1次制御特性
を選択して各部制御装置(EGI,ACS,4WS,ACS )の制御ゲ
インを変更できるように構成する。従って、オーナード
ライバーは、制御ゲインを大きく変更したい場合には、
1次特性SWで1次制御特性を選択し、また、制御ゲイ
ンを比較小さく変更したい場合には、オーダーメイド特
性SWでオーダーメイドの制御特性を選択できる。尚、
前記係数βとγは、ゲイン変更用設定器65を、ゲイン
変更装置70の制御装置90のアクセスポートに接続し
て入力記憶させることも可能である。このように、1次
制御特性は、オーナードライバーの運転技量を加味した
係数βと、性格を加味した係数γとで補正されているた
め、操縦安定性を損なうことなく、制御ゲインの変更幅
を大きく設定することができる。
【0143】8〕 前記ゲイン変更器20には、データ
入力項目リストのデータ入力項目に対応するキーを設け
ることも可能であり、その場合データの入力が簡単にな
る。但し、タイトル等の入力の為に、数字キーや文字キ
ーを設けることが望ましい。ゲイン変更器20として
は、種々の態様のものを採用可能であるが、表示機能
と、データ入力機能と、演算処理機能と、データ記憶機
能と、無線送信・受信機能、等を具備していればよく、
TV受像機に限らず、液晶ディスプレイ又はCRTディ
スプレイを備えたパーソナルコンピュータ等に接続可能
に構成することも有り得る。
【0144】9〕 前記ワンタッチSW画面に例示した
ワンタッチSWは、例示に過ぎず、例えば、自動車が走
行する市街地、市外地、山道、低μ路、雪道、等の道路
の種類に対応するワンタッチSW、種々の使用目的や使
用時間帯に対応するワンタッチSW、運転するドライバ
ーに対応するワンタッチSW、等も適宜設けることもで
きる。更に、複数のワンタッチSWを、(a)特定作動
状態(始動、始動点検、パーキング、給油、トンネル、
視界改善、雨天、・・等々)、(b)走行する道路の種
類(渋滞、高速道、一般道、市街地、市外地、山道、低
μ路、雪道、・・等々)、(c)運転するドライバー
(オーナードライバー、妻、息子、娘、・・等々)等に
分類し、(a)〜(c)の各群毎に1つのSWを設け、
各SWを操作する毎に、SW名称をディスプレイにサイ
クリックに表示するように構成することもあり得る。例
えば、(a)群では、a群SWを操作する毎に、始動点
検、パーキング、給油、トンネル、視界改善、雨天、・
・等々の順にサイクリックに表示するように構成する。
【0145】10〕 前記ワンタッチSWは、必ずしも
ディスプレイの画面SWで構成する必要はなく、ゲイン
変更器20及び/又は自動車のインストルメントパネル
に付設される複数のSWで構成することも有り得る。そ
して、ゲイン変更器20と制御装置90とをケーブル接
続可能の場合には、それらの複数のSWをゲイン変更器
20のみに設けてもよい。更に、また、ワンタッチSW
のうちの、始動SW、始動点検SW、パーキングSW、
給油SW、トンネルSW、視界改善SW、雨天SW等の
機器設定用SWについては、専業者がオーナードライバ
ーの希望に基いて、これらの各SWモードにおける操作
対象機器の作動モードを設定するように構成することも
できる。
【0146】11〕 前記実施例では、オーダーメイド
特性においては、EATの制御ゲイン特性を変更するよ
うに構成するように構成してないが、EGI,ACS,4WS,P/S
の制御ゲイン特性と同様に、EAT の制御ゲイン特性を変
更するように構成してもよい。 12〕 前記実施例では、アンチロックブレーキング装
置を制御するABS制御装置及びトラクションコントロ
ール装置を制御するTCS制御装置の制御ゲイン特性を
格別に設定するようには構成していないが、これらの制
御ゲイン特性についても、各部制御装置14〜18の制
御ゲイン特性と同様に設定するように構成してもよい。
更に、自動車のシート装置の前後方向位置、高さ位置、
シートバックの傾き、等を自動調節可能なシート調節装
置を設け、ワンタッチSWを介して、各ドライバーの設
定に応じてシート装置を調節可能に構成することもでき
る。 13〕 本発明の技術的思想を逸脱しない範囲におい
て、既存の技術や当業者にとり自明の技術に基いて、本
発明の制御ゲイン変更システムに種々の変更を付加する
こともある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る自動車の制御装置の構成図であ
る。
【図2】図1の自動車の制御ゲイン変更システムのゲイ
ン変更器の斜視図である。
【図3】図2のゲイン変更器の制御系のブロック図であ
る。
【図4】ゲイン変更器のディスプレイに表示されたAV
機器操作画面の説明図である。
【図5】前記ディスプレイに表示された空調系操作画面
の説明図である。
【図6】前記ディスプレイに表示された時計画面の説明
図である。
【図7】ゲイン変更器の作動モードの階層構造の説明図
である。
【図8】前記ディスプレイに表示された第1メニュー画
面の説明図である。
【図9】前記ディスプレイに表示された第2メニュー画
面の説明図である。
【図10】前記ディスプレイに表示されたデータ入力項
目画面の説明図である。
【図11】前記ディスプレイに表示された制御ゲイン特
性画面の説明図である。
【図12】前記ディスプレイに表示された第3メニュー
画面の説明図である。
【図13】前記ディスプレイに表示されたワンタッチS
W画面の説明図である。
【図14】前記ディスプレイに表示された始動SW画面
の説明図である。
【図15】前記ディスプレイに表示された始動点検SW
画面の説明図である。
【図16】前記ディスプレイに表示されたパーキングS
W画面の説明図である。
【図17】前記ディスプレイに表示された給油SW画面
の説明図である。
【図18】前記ディスプレイに表示されたトンネルSW
画面の説明図である。
【図19】前記ディスプレイに表示された視界改善SW
画面の説明図である。
【図20】前記ディスプレイに表示された雨天SW画面
の説明図である。
【図21】前記ディスプレイに表示された高速道SW画
面の説明図である。
【図22】ゲイン変更器のROMの画面表示データと音
声出力データを示す図表である。
【図23】ゲイン変更器のRAMに記憶されるデータを
示す図表である。
【図24】図1の自動車のゲイン変更装置の構成を示す
ブロック図である。
【図25】1次特性の制御ゲイン係数と制御ゲイン変更
許容範囲のデータ入力制御のフローチャートである。
【図26】1次特性の制御ゲイン係数と制御ゲイン変更
許容範囲の設定例の説明図である。
【図27】制御ゲイン変更許容範囲の下限値のマップを
示す線図である。
【図28】制御ゲイン変更許容範囲の上限値のマップを
示す線図である。
【図29】制御ゲイン変更許容範囲変更制御のフローチ
ャートである。
【図30】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの一部である。
【図31】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの一部(オーダーメイドのモード)
である。
【図32】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの一部(システムのモード)であ
る。
【図33】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの一部(ワンタッチSWのモード)
の一部である。
【図34】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの一部(ワンタッチSWのモード)
の一部である。
【図35】ゲイン変更器における制御ゲイン係数変更制
御のフローチャートの残部である。
【図36】TV受像機への画像音声出力制御のフローチ
ャートである。
【図37】前記ディスプレイに表示された制御ゲイン特
性評価画面の説明図である。
【図38】前記ディスプレイに表示された制御ゲイン特
性評価画面の説明図である。
【図39】ゲイン変更器からゲイン変更装置への制御プ
ログラム及び記憶データ送信制御のフローチャートであ
る。
【図40】ゲイン変更装置における制御プログラム及び
記憶データ受信制御のフローチャートである。
【図41】ゲイン変更装置における制御特性等の設定制
御のフローチャートである。
【図42】ゲイン変更装置における制御特性選択制御の
フローチャートである。
【図43】ゲイン変更装置における制御信号出力制御の
フローチャートである。
【図44】図42のS183の制御信号出力処理のフロ
ーチャートである。
【図45】図42のS184の制御信号出力処理のフロ
ーチャートである。
【図46】制御特性判別制御のフローチャートである。
【図47】制御特性評価判別制御のフローチャートであ
る。
【図48】制御特性評価判別制御のフローチャートであ
る。
【図49】変形例に係る制御特性評価判別制御のフロー
チャートである。
【図50】図49の演算結果の制御ゲイン特性評価画面
の説明図である。
【図51】変形例に係るデータ入力項目リストを表示し
たデータ入力項目画面の説明図である。
【図52】変形例に係る1次制御特性における係数βの
マップの説明図である。
【図53】変形例に係る1次制御特性における係数γの
マップの説明図である。
【符号の説明】
1 自動車 14 エンジン制御装置(EGI) 15 自動変速機制御装置(EAT) 16 アクティブサスペンション制御装置(A
CS) 17 4輪操舵制御装置(4WS) 18 パワーステアリング制御装置(P/S) 20 ゲイン変更器 21 ディスプレイ 22 ディスプレイコントローラ 25 ゲイン変更SW 58 CRT 画像信号発生装置 59 音声信号発生装置 60 制御装置 61 ROM 62 RAM 64 TV受像機 65 ゲイン変更用設定器 70 ゲイン変更装置 71 ディスプレイ 72 ディスプレイコントローラ 90 制御装置 91 ROM 92 RAM
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 111:00 113:00 131:00 137:00 (72)発明者 和泉 知示 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の複数の制御装置の制御ゲインを、
    その車両を使用するドライバーに適合するように変更す
    る制御ゲイン変更装置であって、 前記ドライバーの運転に関連する入力情報に基いて複数
    の制御装置の制御ゲインを夫々変更する複数の制御ゲイ
    ン変更値を演算して記憶するゲイン変更値設定手段であ
    って、車両の外部において作動可能なゲイン変更値設定
    手段と、 前記ゲイン変更値設定手段から複数の制御ゲイン変更値
    のデータを受けて、前記複数の制御装置の制御ゲインを
    変更するゲイン変更手段とを備え、 前記ゲイン変更値設定手段は、 前記入力情報を入力する為の入力手段と、 画像を出力可能な画像出力手段を有することを特徴とす
    る車両の制御ゲイン変更装置。
  2. 【請求項2】 車両の複数の制御装置の制御ゲインを、
    その車両を使用するドライバーに適合するように変更す
    る制御ゲイン変更装置であって、 前記ドライバーに適合するように複数の制御装置の制御
    ゲインを夫々変更する複数の制御ゲイン変更値を入力設
    定して記憶させるゲイン変更値設定手段であって、車両
    の外部において作動可能なゲイン変更値設定手段と、 前記ゲイン変更値設定手段から複数の制御ゲイン変更値
    のデータを受けて、前記複数の制御装置の制御ゲインを
    変更するゲイン変更手段とを備え、 前記ゲイン変更値設定手段は、 前記複数の制御ゲイン変更値を入力する為の入力手段
    と、 画像を出力可能な画像出力手段を有することを特徴とす
    る車両の制御ゲイン変更装置。
  3. 【請求項3】 前記画像出力手段は、入力用の説明画像
    と、変更された制御ゲインによる制御特性の説明画像と
    を出力するように構成されたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の車両の制御ゲイン変更装置。
  4. 【請求項4】 前記画像出力手段が、液晶ディスプレイ
    と、このディスプレイを制御するディスプレイコントロ
    ーラとからなることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の車両の制御ゲイン変更装置。
  5. 【請求項5】 前記画像出力手段が、家庭用テレビ受像
    機と、このテレビ受像機に画像信号を出力する画像信号
    発生手段とからなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の車両の制御ゲイン変更装置。
  6. 【請求項6】 前記画像出力手段が、CRTを備えたコ
    ンピュータと、このこのコンピュータに画像信号を出力
    する画像信号発生手段とからなることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の車両の制御ゲイン変更装置。
  7. 【請求項7】 前記ゲイン変更値設定手段が、更に、音
    声を出力可能な音声出力手段を有することを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の車両の制御ゲイン変更装
    置。
  8. 【請求項8】 前記音声出力手段が、前記ゲイン変更値
    設定手段を操作する操作手順に関する音声情報を出力す
    るように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の
    車両の制御ゲイン変更装置。
  9. 【請求項9】 前記音声出力手段が、複数の制御ゲイン
    変更値で変更される制御特性に関する音声情報を出力す
    るように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の
    車両の制御ゲイン変更装置。
  10. 【請求項10】 前記音声出力手段が、不適切に変更さ
    れた制御ゲインに関する音声情報を出力するように構成
    されたことを特徴とする請求項7に記載の車両の制御ゲ
    イン変更装置。
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