JP2006175939A - 電動パワーステアリング装置用制御定数適合装置およびプログラム - Google Patents

電動パワーステアリング装置用制御定数適合装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】制御に反映されない制御定数の設定が試みられたときに、その制御定数の設定/変更が無効であることを報知することにより、適合作業の効率化に寄与する。
【解決手段】定数変更部32により制御定数が変更されるとき、その制御定数の有効/無効が制御定数有効性判定部35によって判定される。無効な制御定数のときは、警告発生部36により警告が発生される。制御定数有効性判定部35は、ECUモデルを参照して、定数変更部32によって取得された制御定数が関連する制御ロジックを検索する。たとえば、関連する制御ロジックに含まれる乗算器に零入力が設定されている場合、関連する制御ロジックに含まれる切換器において当該制御定数が非選択状態とされている場合、または関連する制御ロジックに含まれる除算器の除数に零が設定されることになる場合には、その制御定数の変更が無効と判定される。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置の制御定数の設計と調整を行うための電動パワーステアリング装置用制御定数適合装置および制御定数適合プログラムに関する。
従来より、電動パワーステアリング装置を車両に実装する際に、車両ごとの特性や車両メーカの要求する操舵フィーリング等に応じて、電動パワーステアリング装置で行われる各種制御(補償制御)の制御定数の調整が行われている。制御定数の調整は、電動パワーステアリング装置を実装する車両において所望の操舵フィーリングが得られるまで繰り返し行われる。このような制御定数の調整は、適合作業(広義の適合作業。チューニング)と呼ばれている。
適合作業に要する時間は作業者の経験に左右されるが、特に、個々の制御定数の調整(狭義の適合作業)に要する時間は、作業者の経験に大きく左右される。一般に、電動パワーステアリング装置の開発フェーズでは、適合作業の経験が豊富な開発者自身によって上記のような適合作業が行われるが、量産フェーズになると、経験の少ない作業者によって適合作業が行われることが多くなる。
特開2004−276822号公報
実際の適合作業では、極めて多くの種類の制御定数の調整が行われる。この制御定数の調整は、試行錯誤の連続であり、特に経験の少ない作業者にとっては、多数の工数が必要となり、長時間を要する。
一方、電動パワーステアリング装置における複数の制御は、互いに関連し合っており、補償制御の種類を切り換える切換ロジックや、複数種類の補償制御量を掛け合わせる乗算ロジックなどが存在している。したがって、切換ロジックや乗算ロジックの状態によっては、制御定数の一部が無効となる。
たとえば、切換ロジックにおいて非選択状態とされている補償制御に対応した制御定数をどのように変更しても、制御出力値を変化させることができず、操舵フィーリングを変更することができない。また、乗算ロジックに入力される制御量のいずれかのゲインが零に設定されていれば、当該乗算ロジックに入力される他の制御量に相当する制御定数をどのように変更しても無意味であり、制御出力は変動しない。
ところが、適合作業の現場では、多数の制御定数に対する操作が錯綜するため、作業者は、切換ロジックの存在や、零ゲインの存在を忘れがちであり、無駄な適合作業を繰り返すことになる。このことが、適合作業をより困難にし、かつ、経験の少ない適合作業者による工数増大の一因となっている。
そこで、この発明の目的は、制御に反映されない制御定数の設定が試みられたときに、その制御定数の設定/変更が無効であることを報知することにより、適合作業の効率化に寄与することができる電動パワーステアリング装置用の制御定数適合装置および制御定数適合プログラムを提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の操舵のための操作に応じて制御を行うことにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置における前記制御の制御定数を設定する制御定数適合処理を行うための電動パワーステアリング用制御定数適合装置(20)であって、使用者によって入力される制御定数を取得する制御定数取得手段(32)と、この制御定数取得手段によって取得された制御定数の変更が有効か無効かを判定する制御定数有効性判定手段(35)と、この制御定数有効性判定手段によって、当該制御定数の変更が無効であると判定されたことに応答して、使用者に向けて警告を発生する警告発生手段(36)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング用制御定数適合装置である。なお、括弧内の数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、使用者(適合作業の作業者)によって制御定数が入力されると、この制御定数が制御定数取得手段によって取得され、制御定数有効性判定手段によって、その制御定数の変更が有効か無効かが判定される。そして、当該制御定数の変更が無効である、すなわち、最終的な制御出力に対して影響を与えないと判定されると、使用者に向けて警告が発生される。この警告を受けて、使用者は、当該制御定数の設定変更が無意味であることを知り、速やかに他の制御定数へと変更対象の制御定数を切り換えることができる。こうして、無駄な作業を省き、適合作業の効率化を図ることができる。
請求項2記載の発明は、前記電動パワーステアリング装置における前記制御に対応した複数の制御ロジックをさらに含み、前記制御定数有効性判定手段は、前記複数の制御ロジックのうち、前記制御定数取得手段によって取得された制御定数が関係する制御ロジックを検索する関連ロジック検索手段(50)と、この関連ロジック検索手段によって検索された制御ロジックのなかに、前記制御定数取得手段によって取得された制御定数を無効とする制御ロジックが含まれているかどうかを判定するロジック判定手段(60)とを含むことを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング用制御定数適合装置である。前記複数の制御ロジックは、たとえば、電動パワーステアリング装置のコントローラのモデルを形成するものであってもよい。
この請求項2の構成では、適合装置には、電動パワーステアリング装置における制御に対応した複数の制御ロジックが備えられている。そして、この複数の制御ロジックのうち、取得された制御定数が関係する制御ロジックが検索されるとともに、この検索された制御ロジックの中に、前記取得された制御定数を無効とする制御ロジックが含まれているかどうかが判定される。こうして、当該制御定数を無効とする制御ロジックが含まれていれば、警告が発生されることになる。
より具体的には、前記関連ロジック検索手段は、乗算器(55)を含む制御ロジックを検索する手段(51)を含むことが好ましい。この場合に、前記ロジック判定手段は、当該乗算器に零ゲインの入力(零入力)が与えられているか否かを判定する零入力判定手段(61)を含むことが好ましい。この場合、零入力が与えられている乗算器があれば、制御定数をどのように変更しても最終制御出力を変更させることができない。したがって、制御定数取得手段によって取得された制御定数に関連する乗算器ロジックが存在し、この乗算器ロジックに対して零入力が与えられていれば、使用者に対して警告が発生されることになる。
また、前記関連ロジック検索手段は、切換器(58)を含む制御ロジックを検索する手段(52)を含むことが好ましい。この場合に、前記ロジック判定手段は、当該切換器が前記制御定数取得手段によって取得された制御定数が関係する制御ロジックを非選択状態としているか否かを判定する非選択判定手段(62)を含むことが好ましい。この構成により、取得された制御定数が関係する制御ロジックが非選択状態であれば、最終制御出力に対して影響を及ぼすことができないので、警告が発生されることになる。
さらに、前記関連ロジック検索手段は、除算器(59)を含む制御ロジックを検索する手段(53)を含むことが好ましい。この場合に、前記ロジック判定手段は、前記制御定数取得手段によって取得された制御定数が前記除算器の除数を零とする値かどうかを判定する零除数判定手段(63)を含むことが好ましい。この構成によれば、除算器ロジックの除数に対して零を設定することによりコンピュータが暴走してしまうことを防止することができ、結果として、無効な制御定数の設定に対する警告を発生することができる。
請求項3記載の発明は、車両の操舵のための操作に応じて制御を行うことにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置における前記制御の制御定数を設定する制御定数適合処理を行うための電動パワーステアリング用制御定数適合装置としてコンピュータ(20)を動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、使用者によって入力される制御定数を取得する制御定数取得手段(32)、この制御定数取得手段によって取得された制御定数の変更が有効か無効かを判定する制御定数有効性判定手段(35)、およびこの制御定数有効性判定手段によって、当該制御定数の変更が無効であると判定されたことに応答して、使用者に向けて警告を発生する警告発生手段(36)として機能させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
このコンピュータプログラムをコンピュータ上で実行することによって、当該コンピュータを請求項1の発明の電動パワーステアリング用制御定数適合装置として機能させることができる。
前記コンピュータプログラムは、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクおよび半導体メモリに代表される記録媒体に記録された形態で提供されてもよく、また、通信回線を介して伝送されるデータ信号の形態で提供されてもよい。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置(適合装置)のハードウェア構成を示すブロック図である。この適合装置は、ノートパソコンやデスクトップパソコンなどのコンピュータ20で構成されており、このコンピュータ20を、ケーブル21を介して電動パワーステアリング用ECU(電子制御ユニット)25に接続することにより、コンピュータ20からECU25に対して、調整された制御定数を転送できる構成となっている。電動パワーステアリング用ECU25は、車両に搭載されて用いられ、ステアリング機構に操舵補助力を与える動力を発生する電動モータを制御するためのものである。
コンピュータ20は、補助記憶装置14(たとえばハードディスク装置)からメインメモリ(RAM:ランダムアクセスメモリ)4にロードされたプログラムをCPU3が実行することによって、電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置として機能する。
コンピュータ20は、本体10と、表示装置12と、補助記憶装置14と、キーボード16やマウス18等の入力装置とを備えている。本体10には、CPU3と、メインメモリ4と、LAN(ローカルエリアネットワーク)用I/O(入出力)インタフェース部5と、表示制御部6と、ディスク用I/Oインタフェース部7と、入力インタフェース部8と、出力インタフェース部9とが備えられており、これらが、内部のバス11を介して互いに接続されている。
表示制御部6には、表示装置12が接続されており、ディスク用I/Oインタフェース部7には補助記憶装置14が接続されている。また、入力インタフェース部8には、キーボード16およびマウス18が接続されており、出力インタフェース部9には、専用ケーブル21を介してECU25が接続できるようになっている。また、本体10は、必要に応じて、LAN用I/Oインタフェース部5によってLAN22に接続することもできる。
この適合装置は、上述のメインメモリ4や表示装置12等のハードウェアの存在を前提として、CPU3によって実行される所定のプログラムに基づいて実現されるようになっている。
図2は、この実施形態に係る適合装置の機能ブロック図である。この適合装置は、データベース30と、初期設計部31と、定数変更部32と、適合結果出力部33と、適合ヘルプ部34と、使用者(適合作業の作業者)によって変更される制御定数が有効か無効かを判定する制御定数有効性判定部35と、その判定結果に基づいて警告を発生する警告発生部36とを備えている。データベース30には、車両情報格納部41と、機構系モデル格納部42と、ECUモデル格納部43とが含まれている。適合結果出力部33には、ECU出力部45と、制御データ一時保存部46とが備えられている。制御データ一時保存部46に保存された制御定数は、ECU出力部45から、ECU25へと書き込むことができる。
車両情報格納部41には、ECU25を備えた電動パワーステアリング装置が搭載される車両の車両諸元およびシステム諸元が格納される。機構系モデル格納部42には、電動パワーステアリング装置の機構部分の特性を表わす数学モデルが格納されている。電動パワーステアリング装置の機構部分とは、たとえば、ステアリングシャフト、ステアリングシャフトからの駆動力を車輪軸に伝達するラックアンドピニオン機構、ステアリングシャフトに対して電動モータの駆動力を伝達するギヤ機構等を含む。ECUモデル格納部43には、ECU25が実行する各種の補償制御を表わす制御ロジックの数学モデルが格納されている。ECU25が実行する補償制御には、たとえば、操舵トルクに応じたアシストトルクを算出する基本アシスト制御、操舵トルクの微分値に応じた補償制御値を演算するトルク微分制御、ハンドル戻し制御、ダンピング制御およびモータ角加速度制御などがある。
初期設計部31は、車両情報格納部41に格納された車両諸元やシステム諸元に基づき、車両に応じた各種制御の制御定数の初期設定を行う。より具体的には、車両諸元に応じてアシストトルクが算出される。
定数変更部32は、初期設計部31で行われた初期設計に対して、操舵フィーリングの調整を行う。具体的には、所望の操舵フィーリングが実現されるように、初期設計部31で設定された各種の補償制御のための制御定数の変更(調整)が行われる。定数変更部32による制御定数の変更は、キーボード16やマウス18等の入力装置からの入力に応じて行われる。すなわち、定数変更部32は、前記入力装置から入力される制御定数を取得する。
定数変更部32が制御定数を取得すると、制御定数有効性判定部35は、ECUモデル格納部43に格納されたECUモデルを参照して、当該制御定数の変更が有効であるか無効であるかを判定する。そして、この制御定数有効性判定部35が、当該制御定数の変更が無効であると判定すると、これに応答して、警告発生部36が、当該制御定数の変更が無効である旨を使用者に報知するための警告を発生する。警告発生部36は、表示装置12に警告メッセージ等を表示させるための表示指令を表示制御部6に与えるものであってもよく、また、コンピュータ20に備えられたスピーカ等の音響化装置から警報音を発生させるための制御指令を発生するものであってもよい。
定数変更部32によって変更された制御定数群は、制御データ一時保存部46に書き込まれる。そして、ECU出力部45は、適合作業の結果をECU25に反映させるために、制御データ一時保存部46内の制御定数群をECU25に書き込む働きを有する。
適合ヘルプ部34は、適合作業の熟練者の知見に基づいた官能用語翻訳機能を提供する官能用語翻訳部47と、制御定数の変更の効果をシミュレーションするための簡易シミュレーション部48とを有している。
たとえば、「粘性感」、「ビルドアップ感」といった操舵フィーリングを表現する際に用いられる用語は官能用語と呼ばれている。官能用語翻訳機能とは、前述の官能用語が示す操舵フィーリングを調整するために有効な対策制御を作業者に示す機能のことである。この官能用語翻訳機能により、適合作業の経験の少ない作業者であっても、容易に適切な対策制御を見出すことができ、その対策制御に対応した制御定数を調整することができる。
図3は、制御定数有効性判定部35のより詳しい機能的な構成を説明するためのブロック図である。制御定数有効性判定部35は、定数変更部32において取得された制御定数に基づき、ECUモデル格納部43に格納されているECUモデルを構成する複数の制御ロジックを検索する関連ロジック検索部50と、この関連ロジック検索部50によって検索された制御ロジックの中に、定数変更部32において取得された制御定数を無効とする制御ロジックが含まれているかどうかを判定するロジック判定部60とを備えている。
関連ロジック検索部50は、定数変更部32において取得された制御定数が関係する制御ロジックを検索するものであって、乗算演算(乗算器ロジック)を含む制御ロジックを検索する乗算器検索部51と、切換演算(切換器ロジック)を含む制御ロジックを検索する切換器検索部52と、除算演算(除算器ロジック)を含む制御ロジックを検索する除算器検索部53とを備えている。
一方、ロジック判定部60は、乗算器検索部51によって検索された制御ロジックの乗算演算のいずれかの入力が零かどうかを判定する零入力判定部61と、切換器検索部52によって検索された切換演算において当該制御定数が関係する制御ロジックが非選択状態とされているかどうかを判定する非選択判定部62と、除算器検索部53によって検索された制御ロジックにおける除算演算の除数が零となるかどうかを判定する零除数判定部63とを備えている。
零入力判定部61が零入力ありと判定するか、非選択判定部62が非選択状態であると判定するか、または零除数判定部63が零除数ありと判定するかのいずれかの条件が成立すれば、定数変更部32によって取得された制御定数が、最終的な制御出力値に対して有効でないかまたは不正な値であると判定して、その判定結果が、警告発生部36に与えられることになる。これに応答して、警告発生部36が前述のような警告を発生する。
図4は、乗算演算を含む制御ロジックの一例を示すブロック図である。この制御ロジックは、車両のステアリングホイールの操作角速度である操舵角速度ωに対してゲインg1(g1>0)を乗じて乗算器55に入力する一方で、ステアリングホイールに加えられる操作トルクである操舵トルクTに対して零ゲイン「0」を乗じて乗算器55に与えて、乗算器55においてそれらの2つの入力の乗算を行って出力y1を得る構成となっている。この場合、制御定数であるゲインg1を変更しても、出力y1は零のまま不変であり、ゲインg1の変更は無効である。このような場合に、零入力判定部61が、零入力ありと判定することになる。
図5は、切換演算を含む制御ロジックの例を示すブロック図である。この例では、車速データが制御マップ56および57に与えられていて、これらの制御マップ56,57のうちのいずれか一方の出力が、切換器58によって選択されて、出力y2が得られるようになっている。この場合に、制御定数として制御マップ57を変更するための定数を設定しても、切換器58が制御マップ56を選択している限りにおいて、出力y2に変化はない。このような場合に、非選択判定部62は、変更の対象とされている制御マップ57に対応する制御定数の変更が無効であると判定することになる。
図6は、除算演算を含む制御ロジックの例を示すブロック図である。この例では、除算器59に対して、操舵角速度ωにゲインg2を乗じた値が被除数として入力され、操舵トルクTに対してゲインg3を乗じた値が除数として入力されていて、出力y3=(ω・g2)/(T・g3)が得られるようになっている。
定数変更部32によって取得された定数がゲインg3であって、このゲインg3が零に設定されると、零除数判定部63は、零除数ありとの判定を下すことになる。ゲインg3に対して零を設定すれば、零による除算演算が行われることになって、ECU25内のCPUが暴走するおそれがある。すなわち、ゲインg3に対して零という値は不正な値であって、制御に対して無効な値である。このような場合に、警告発生部36から警告が発生されることになる。
一方、簡易シミュレーション部48(図2参照)は、定数変更部32による制御定数の変更の効果を、簡易なシミュレーションにより見積もる。より具体的には、簡易シミュレーション部48は、図7に示すように、機構系モデル格納部42に格納された機構系モデル71と、ECUモデル格納部43に格納されたECUモデル72とに基づいて、代表入力特性に対する代表出力特性を生成する。
代表出力特性は、たとえば、グラフ等の図表の形式で出力され、コンピュータ20の表示装置12に表示される。これにより、適合作業者は、代表的な操舵特性のシミュレーション結果をコンピュータ20上で確認することができ、試行錯誤の繰り返し回数を少なくすることができるので、適合作業完了までの期間を短縮することができる。
具体的には、代表入力特性として、複数の操舵角の値を入力することとし、これに対して、各操舵角の値に対応する操舵トルクが出力されるようにしてもよい。これにより、操舵角と操舵トルクとの関係をシミュレーションすることができる。操舵角と操舵トルクとの関係は、種々の車速および種々の操舵速度に応じてシミュレーションできるようになっていることが好ましい。
以上のように、この実施形態によれば、適合作業者が制御定数を変更しようとすると、その制御定数の変更が最終制御出力に対して有効であるかどうかが判定されて、無効である場合にはその旨が作業者に対して報知されるようになっている。これにより、適合作業者による無駄な制御定数の変更が防がれ、適合作業者は、速やかに別の有効な制御定数の調整へと作業内容を切り換えることができる。こうして、適合作業の効率化を図ることができる。
なお、上記の電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置は、メインメモリ4や表示装置12等のハードウェアの存在を前提として、CPU3によって実行される所定のプログラムに基づき実現される。このようなプログラムの一部または全部は、たとえば、そのプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供することができる。すなわち、使用者は、上記プログラムの記録媒体としてのCD−ROMを、CD−ROM駆動装置に装着し、そのCD−ROMからそのプログラムを読み出して、電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置の補助記憶装置14にインストールする。また、これに代えて、LAN22またはWAN(ワイドエリアネットワーク)等の通信ネットワークを介して送られてくるプログラムを受信して補助記憶装置14にインストールするようにしてもよい。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもでき、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング用制御定数設計適合装置(適合装置)を構成するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。 前記適合装置の機能ブロック図である。 制御定数有効性判定部のより詳しい機能的な構成を説明するためのブロック図である。 乗算演算を含む制御ロジックの一例を示すブロック図である。 切換演算を含む制御ロジックの例を示すブロック図である。 除算演算を含む制御ロジックの例を示すブロック図である。 簡易シミュレーション部の機能を説明するためのブロック図である。
符号の説明
50…関連ロジック検索部、55…乗算器、56,57…制御マップ、58…切換器、59…除算器、60…ロジック判定部

Claims (3)

  1. 車両の操舵のための操作に応じて制御を行うことにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置における前記制御の制御定数を設定する制御定数適合処理を行うための電動パワーステアリング用制御定数適合装置であって、
    使用者によって入力される制御定数を取得する制御定数取得手段と、
    この制御定数取得手段によって取得された制御定数の変更が有効か無効かを判定する制御定数有効性判定手段と、
    この制御定数有効性判定手段によって、当該制御定数の変更が無効であると判定されたことに応答して、使用者に向けて警告を発生する警告発生手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング用制御定数適合装置。
  2. 前記電動パワーステアリング装置における前記制御に対応した複数の制御ロジックをさらに含み、
    前記制御定数有効性判定手段は、前記複数の制御ロジックのうち、前記制御定数取得手段によって取得された制御定数が関係する制御ロジックを検索する関連ロジック検索手段と、
    この関連ロジック検索手段によって検索された制御ロジックのなかに、前記制御定数取得手段によって取得された制御定数を無効とする制御ロジックが含まれているかどうかを判定するロジック判定手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング用制御定数適合装置。
  3. 車両の操舵のための操作に応じて制御を行うことにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置における前記制御の制御定数を設定する制御定数適合処理を行うための電動パワーステアリング用制御定数適合装置としてコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、
    使用者によって入力される制御定数を取得する制御定数取得手段、
    この制御定数取得手段によって取得された制御定数の変更が有効か無効かを判定する制御定数有効性判定手段、および
    この制御定数有効性判定手段によって、当該制御定数の変更が無効であると判定されたことに応答して、使用者に向けて警告を発生する警告発生手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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DE102010015857A1 (de) 2009-03-09 2010-12-02 Denso Corporation, Kariya-City Elektrisches Servolenksystem für die Erzeugung eines Drehmoments zum Unterstützen des Fahrers beim Lenken

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