JPH06327987A - 精穀機の精白スクリ−ン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 破砕率を減少させムラ搗きがなく能率のよい
精穀機にする。 【構成】 精穀ロ−ルの周りに精穀室を構成する精白ス
クリ−ン（３）の周面に穿設する多数の除糠孔（４）を
精穀室の入口側から出口側に向け列設し、その除糠孔列
と除糠孔列との間の精白スクリ−ン（３）の内面に穀粒
を出口側に誘導案内するためのリ−ド角（α）を有する
突起（５）を隆起せしめ、該突起（５）を長手状に斜設
形成するとともに突起（５）の角部に丸味をもたせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、精穀ロ−ルの周りを囲
繞して精穀室を構成する精白スクリ−ンに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、精穀室を構成する精白スクリ−ン
の周面には除糠孔が多数穿設され、また、その内面に突
起が配設されていて、精穀室内に送り込まれた穀粒は精
穀ロ−ルの回転による攪拌反転作用と精穀ロ−ルの外周
面と精白スクリ−ン内面との摩擦および穀粒相互の摩擦
によって精白されるのであるが、その精白スクリ−ンの
内面に設けられた突起は単純な形状のもので前記のよう
に攪拌反転作用と摩擦によって精白されるとき、穀粒が
突起の角部に激突して破砕粒が生じるようになり、か
つ、精穀室内の穀粒に対して出口側に向け誘導案内する
作用も有しないのである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
に従来の精白スクリ−ンの内面に設ける突起が単純な形
状で破砕粒を生じたり穀粒を出口側に向け誘導案内する
作用も有しないものでることから、この欠点を解消して
破砕率を減少させながらムラ搗きがなく能率のよい精穀
機を提供するを目的として発明に至ったものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、この発明は前項
記載の目的を達成するために、精穀ロ−ルの周りを囲繞
して精穀室を構成する精白スクリ−ンにおいて、該精白
スクリ−ンの周面に穿設する多数の除糠孔を精穀室の入
口側から出口側に向け列設し、その除糠孔列と除糠孔列
との間の精白スクリ−ンの内面に穀粒を出口側に誘導案
内するためのリ−ド角を有する突起を隆起せしめ、該突
起を長手状に斜設形成するとともに突起の角部に丸味を
もたせたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】これによって、例えば玄米が精穀室内に、その
入口側から送り込まれると玄米は精穀ロ−ルの回転によ
る攪拌反転作用と精穀ロ−ルの外周面と精白スクリ−ン
内面との摩擦および玄米相互の摩擦によって精白作用を
受け、この精白作用により生ずる糠は精白スクリ−ンに
穿設する多数の除糠孔から室外に排出されながら精白作
用が進行して精白された白米は出口側から取出されるの
である。

【０００６】この場合、精穀室内の玄米は除糠孔列と除
糠孔列の間に設けられた長手状に斜設形成したリ−ド角
を有する突起により出口側に向け誘導案内されながら精
白され、また、玄米が精白スクリ−ン内面との摩擦の際
に突起の角部が丸味をもっていて玄米の受ける衝撃力は
緩和されこの衝撃力は摩擦力に変換されるようになり、
破砕粒が生じることなく精白歩留りよく精白されるので
ある。

【０００７】

【実施例】以下、本発明による精白スクリ−ンについて
実施例図を参照し説明すると、この例図に示す精穀機は
噴風式の精穀機であって、送穀室（６）内と精穀室
（２）内に貫通横架する中空軸（７）に送穀ロ−ル
（８）と精穀ロ−ル（１）がそれぞれ取着され、機枠
（９）内に載設された電動モ−タ（Ｍ）からベルト（１
０）により前記の中空軸（７）に回転動力を供給し、ま
た、中空軸（７）からベルト（１１）によって圧風ファ
ン（１２）を駆動して、送穀ロ−ル（８）と精穀ロ−ル
（１）を矢印（イ）方向に回転させるとともに、圧風フ
ァン（１２）により起生する風が中空軸（７）内を通り
精穀ロ−ル（１）の取着部に設ける数個の吐風口（１
３）から精穀ロ−ル（１）内を経て幅広く開口する噴風
口（１４）から精穀室（２）内に除糠風として噴風させ
ている。

【０００８】そして、前記精穀室（２）は精穀ロ−ル
（１）の周りを囲繞する精白スクリ−ン（３）によって
構成され、この精白スクリ−ン（３）は断面台形をした
相似形のものを合体させることにより６角形の精穀室
（２）壁にし、精穀室（２）の入口側から出口側に向け
多数の除糠孔（４）を列設している。また、その除糠孔
（４）は穀粒を出口側から入口側に向かわせて案内する
ように斜設され各除糠孔列と除糠孔列の間における精白
スクリ−ン（３）の内面にはこの除糠孔（４）とは逆に
入口側から出口側に穀粒を誘導案内するためのリ−ド角
（α）を有する長手状の突起（５）を隆起して列状に斜
設形成し、その突起（５）の角部（５ａ）は「図２」と
「図３」に示すように丸味をもたせてある。

【０００９】また、（１５）は前記精白スクリ−ン
（３）の所定位置への取付用円筒状枠金であって、この
枠金（１５）を下部に排糠口（１６ａ）を有する集糠受
体（１６）で覆っている。

【００１０】なお、（１７）は前記送穀室（６）に穀粒
を供給する穀粒タンク、（１８）は精穀室（２）の出口
側に連設する白米取出筒体であり、（１９）はスプリン
グ（２０）の弾性力によって白米取出筒体（１８）の取
出口（１８ａ）に圧接するように取付けた精穀圧力調整
用の押え蓋である。

【００１１】これによって、電動モ−タ（Ｍ）が起動す
ると、ベルト（１０）を介して送穀ロ−ル（８）と精穀
ロ−ル（１）及び中空軸（７）は一体となって矢印
（イ）方向に回転し、また、ベルト（１１）により圧風
ファン（１２）は除糠風を起生して中空軸（７）内を通
り吐風口（１３）から吹出して精穀室（２）内に噴風す
るようになる。

【００１２】そこで、穀粒タンク（１７）内に供給され
た玄米が順次送穀室（６）内に落入し送穀ロ−ル（８）
の回転によって精穀室（２）内に送り込まれるとその精
穀室（２）内の玄米は送穀ロ−ル（８）による送り込み
と出口側の押え蓋（１９）の弾性的な取出口（１８ａ）
の閉塞状態維持作用とにより適度の精穀圧力が保持され
て、精穀ロ−ル（１）の回転による攪拌反転作用と精穀
ロ−ル（１）の外周面と精白スクリ−ン（３）内面との
摩擦および玄米相互の摩擦によって精白作用を受け、こ
の精白作用により生ずる糠は噴風口（１４）からの噴風
によって強制的に精白スクリ−ン（３）に穿設する多数
の除糠孔（４）から室外に排出され集糠受体（１６）に
より集合されて排糠口（１６ａ）から落下しながら精白
作用が進行し精白された白米は取出口（１８ａ）から取
出されるのである。

【００１３】この場合、精穀室（２）内の玄米は除糠孔
列間に長手状に斜設形成したリ−ド角（α）を有する突
起（５）により出口側に向け誘導案内されながら精白さ
れ、また、玄米が精白スクリ−ン（３）内面との摩擦の
際に突起（５）の角部（５ａ）が丸味をもっていて玄米
の受ける衝撃力は緩和されこの衝撃力は摩擦力となって
破砕粒が生じることなく精白歩留りよく精白されるので
ある。

【００１４】そして、白米取出筒体（１８）の取出口
（１８ａ）から取出される白米は自動計量器によって計
量されて所定の量に袋詰めされていくのであるが、この
計量器は「図６」〜「図８」に示したように、その計量
ホッパ−（２１）の下端落下口（２１ａ）の周りにゴム
板（２２）が垂設され、このゴム板（２２）の下端に摺
接して「図７」に示すような切欠部（２３ａ）を有する
小出しシャッタ−（２３）が軸（２４）を支点にし揺動
して落下口（２１ａ）の開口面積を大小に切換え、ま
た、この小出しシャッタ−（２３）の下側にそって大出
しシャッタ−（２５）が同じく軸（２４）を支点にし揺
動可能に構成されているのであって、小出しシャッタ−
（２３）と大出しシャッタ−（２５）はそれぞれ各ソレ
ノイド（２６）（２７）の作動によりリンク機構を介し
て揺動するようになり、計量開始時は小出しシャッタ−
（２３）と大出しシャッタ−（２５）が共に矢印方向に
揺動して落下口（２１ａ）全体を解放し、計量値が所定
量に近づくと小出し用ソレノイド（２６）により小出し
シャッタ−（２３）を逆に揺動させて落下口（２１ａ）
から落下するところの白米を切欠部（２３ａ）のみから
落下させるようにし、計量値が所定量に達すると大出し
用ソレノイド（２７）によって大出しシャッタ−（２
５）を同様に揺動させて小出しシャッタ−（２３）の切
欠部（２３ａ）を塞ぎ白米の落下を停止させるものにし
ている。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように、精穀ロ
−ル（１）の周りを囲繞して精穀室（２）を構成する精
白スクリ−ン（３）において、該精白スクリ−ン（３）
の周面に穿設する多数の除糠孔（４）を精穀室（２）の
入口側から出口側に向け列設し、その除糠孔列と除糠孔
列との間の精白スクリ−ン（３）の内面に穀粒を出口側
に誘導案内するためのリ−ド角（α）を有する突起
（５）を隆起せしめ、該突起（５）を長手状に斜設形成
するとともに突起（５）の角部（５ａ）に丸味をもたせ
たことを特徴とする構成であるから、精穀室（２）内の
玄米は精白スクリ−ン（３）の内面に設ける突起（５）
により出口側に向け誘導案内されながら精白され、ま
た、その突起（５）の角部（５ａ）が丸味をもっている
ので玄米の受ける衝撃力は緩和されて摩擦力に変換され
るようになり、破砕粒を減少させて歩留りをよくしムラ
搗きのない能率のよい精穀機を提供できたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による精白スクリ−ンの内部側から見た
展開図である。

【図２】「図１」のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】同図のＢ−Ｂ線における断面図である。

【図４】精穀機の全体図である。

【図５】精穀室部分の縦断面図である。

【図６】自動計量器の計量ホッパ−部分の側面図であ
る。

【図７】同計量器の小出しシャッタ−の斜視図である。

【図８】同じく計量器の大出しシャッタ−の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 精穀ロ−ル ２ 精穀室 ３ 精白スクリ−ン ４ 除糠孔 ５ 突起 α リ−ド角 ５ａ 角部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 精穀ロ−ル（１）の周りを囲繞して精穀
   室（２）を構成する精白スクリ−ン（３）において、該
   精白スクリ−ン（３）の周面に穿設する多数の除糠孔
   （４）を精穀室（２）の入口側から出口側に向け列設
   し、その除糠孔列と除糠孔列との間の精白スクリ−ン
   （３）の内面に穀粒を出口側に誘導案内するためのリ−
   ド角（α）を有する突起（５）を隆起せしめ、該突起
   （５）を長手状に斜設形成するとともに突起（５）の角
   部（５ａ）に丸味をもたせたことを特徴とする精穀機の
   精白スクリ−ン。