JP3012072B2 - 精米装置 - Google Patents

精米装置

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JP3012072B2
JP3012072B2 JP4018479A JP1847992A JP3012072B2 JP 3012072 B2 JP3012072 B2 JP 3012072B2 JP 4018479 A JP4018479 A JP 4018479A JP 1847992 A JP1847992 A JP 1847992A JP 3012072 B2 JP3012072 B2 JP 3012072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精米装置に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】従来、縦回転主軸に固定した摩擦式精穀ロ
−ルの周囲を除糠筒で同心状に包囲して形成した流下式
摩擦精米室と、前記縦回転主軸の前記摩擦式精穀ロ−ル
の上部に固定した下方送り送穀螺旋の周囲を送穀筒で同
心状に包囲して形成した下方送り送穀室と、前記送穀筒
の外周部に設けた回転筒の外周に固定した研削式精穀ロ
−ルの周囲を除糠筒で同心状に包囲して形成した上昇式
の研削精米室と、該研削精米室と前記下方送り送穀室の
上方に形成された前記研削精米室から前記下方送り送穀
室に至る連通室とからなる精米装置は、同一出願人によ
り特願平2−214721号として出願されている。前
記先願発明は、研削精米室と摩擦精米室とを有するが、
両室は、同軸芯同心円に形成されているから、両室間を
移動するバケットコンベア等は不用であり、コストを低
くすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記先願は、研削精米
室で精米された穀物が研削精米室内を上昇すると、研削
式精穀ロールの回転が速いので、遠心力により外周部に
滞留して、研削精米室よりも内側の中心部に形成されて
いる下方送り送穀室に誘導されないという課題があっ
た。よって、本発明は、滞留しようとする穀物の動きを
利用して掻き出し、中心の送穀室に誘導するようにした
ものである。また、研削精米室の抵抗装置について工夫
したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、縦回
転主軸10に固定した摩擦式精穀ロ−ル15の周囲を除
糠筒17で同心状に包囲して前記ロール15と前記除糠
筒17との間に形成した流下式摩擦精米室18と、前記
縦回転主軸10の前記摩擦式精穀ロ−ル15の上部に固
定した下方送り送穀螺旋16の周囲を送穀筒33で同心
状に包囲して前記送穀螺旋16と前記送穀筒33の間に
形成した下方送り送穀室79と、前記送穀筒33の外周
部に設けた回転筒36の外周に固定した研削式精穀ロ−
ル38の周囲を除糠筒43で同心状に包囲して前記ロ−
ル38と前記除糠筒43の間に形成した上昇式の研削精
米室44と、該研削精米室44と前記下方送り送穀室7
9の上方に形成された前記研削精米室44から前記下方
送り送穀室79に至る連通室80とからなる精米装置に
おいて、前記連通室80内には、前記研削精米室44を
上昇して遠心力で外周部に滞留しようとする穀物が衝突
して中心部の前記下方送り送穀室79内に誘導しうる複
数の誘導板59を放射状に配設してなる精米装置、およ
び、前記誘導板59の内端は略90度内側に屈曲させて
屈曲部60とし、該屈曲部60は前記下方送り送穀室7
9の上部位置に重合するように臨ませた精米装置、およ
び、隣接する前記誘導板59の間に前記研削精米室44
から前記下方送り送穀室79に至る連絡路61を形成
し、該連絡路61内には負荷に応じて該連絡路61を開
閉する抵抗板63を設けた精米装置としたものである。
【0005】
【実施例】本発明の構造を、一実施例により説明する
と、1は床上に設置された一個のケース、2はケース1
の骨枠で、ケース1は、薄鉄板により全体は縦長四角箱
に形成されている。
【0006】ケース1内の下部位置には、横仕切台3を
設け、横仕切台3の下部に下部伝動室4を形成する。横
仕切台3の中心には上下方向の透孔5を形成し、横仕切
台3の透孔5の上部中央には縦固定筒6を載置し、縦固
定筒6は横仕切台3にネジ7により固定する。
【0007】縦固定筒6の上端には、鍔状の支持台8を
形成する。縦固定筒6内には軸受9を介して中空の縦回
転主軸10を軸装する。11は縦回転主軸10と縦固定
筒6との間に形成される吹込室、12は縦固定筒6の外
周に取付けた吹込筒、13は縦回転主軸10に形成した
吹込穴である。
【0008】縦回転主軸10の下端は透孔5を通って横
仕切台3よりも下方に突き出して下部伝動室4内に至
り、下端に下部受動プ−リ14を固定する。縦回転主軸
10の上端は支持台8より上方に突き出し、摩擦式精穀
ロ−ル15を上方から嵌合して取付け、その上方に下方
送り送穀螺旋16を上方から嵌合して取付ける。
【0009】摩擦式精穀ロ−ル15の周囲は多角の除糠
筒17で包囲し、摩擦式精穀ロ−ル15と除糠筒17の
間に摩擦精米室18を形成する。摩擦精米室18は上部
仕切枠19と下部仕切枠20の間に形成される。除糠筒
17は装着後開閉自在枠21によって外側より押さえ付
けられている。開閉自在枠21は、左右2組で構成さ
れ、左自在枠22と右自在枠23の一端が縦軸24と縦
軸25によりそれぞれ軸着され、左自在枠22と右自在
枠23の他端は固定ボルト26で締め付けられ、除糠筒
17を交換するときは、開閉自在枠21を左右に開いて
交換する。
【0010】27は開閉自在枠21の外側を略同心状に
包囲する中間壁で、中間壁27の内側が吸引室28とな
り、任意の位置に設けたブロアに連結する。中間壁27
は除糠筒17の交換作業のとき邪魔であるから、開閉自
在構成であり、固定ボルト29をゆるめると左右に分解
する。前記ケース1の摩擦精米室18のある部分の外壁
30は下部を嵌めた後上部をネジ31で締めることによ
って着脱自在にする。
【0011】縦回転主軸10は上部仕切枠19に設けた
透孔32より上方に突出し、そこに下方送り送穀螺旋1
6を取付け、下方送り送穀螺旋16の周囲に送穀筒33
を嵌合し、ネジで止着する。
【0012】送穀筒33は下方送り送穀螺旋16よりも
背丈は低く、送穀筒33の上部に上端に至るに従って開
く環状漏斗34を嵌合させる。前記送穀筒33の外周に
はベアリング35を介して回転筒36を取付け、回転筒
36の下端外周には上部受動プーリ37を取付け、回転
筒36の上端外周には研削式精米ロール38を嵌合させ
る。研削式精米ロール38は図のように上下幅の小さい
環状構造であり、その上縁39は下方送り送穀螺旋16
の上縁40より稍々高く、下縁41は下方送り送穀螺旋
16の上下中間位置あたりである。
【0013】研削式精米ロール38の上縁40は斜めに
削った傾斜部42としてあり、研削式精米ロール38の
外周を除糠筒43で包囲する。研削式精米ロール38と
除糠筒43の間が研削精米室44となる。除糠筒43の
下部の一隅には流入口45を形成し、流入口45の外部
に強制供給筒46を設ける。強制供給筒46は縦筒であ
って底壁47に縦軸48が軸装され、縦軸48の外周に
下方送り螺旋翼49が取付けられる。下方送り螺旋翼4
9は前記流入口45の上部付近まで設けられていて、流
入口45の臨むところには、押込羽根50が取付けられ
る。51は押込羽根50のボスで山形である。縦軸48
と下方送り螺旋翼49の上端は自由端である。
【0014】前記除糠筒43の内面には、その下縁52
から上縁53に達する螺旋54が設けられるが、螺旋5
4は多条螺旋であって実施例では9本が等間隔を置いて
設けられている。前記除糠筒43と研削式精米ロール3
8と下方送り送穀螺旋16の上部には開閉自在の蓋55
がされ、蓋55は一端のヒンジ機構56によって開閉自
在である。蓋55は平面形状正円形であって、中心には
送穀筒33と略等しい丸穴57が穿けてあり丸穴57に
回転板58を嵌合してある。蓋55の内側下面は研削精
米室44から下方送り送穀室79に至る連通室80とな
り、連通室80には、周囲から中心に向かう放射状の誘
導板59が約6個程取付けてある。誘導板59は全体と
して放射状であり、外端は除糠筒43か除糠筒43の近
傍に位置して遠心力で外端に滞留しようとする穀物を掻
き出すように作用し、内端の丸穴57の近傍部分ではカ
ギ状に屈曲した屈曲部60となり、流入口45より流入
し研削精米室44内を上昇した穀物は誘導板59と誘導
板59の間の連絡路61を通って環状漏斗34に供給さ
れるようにする。
【0015】前記連絡路61の中途には縦軸62に軸着
して連絡路61を閉塞する抵抗板63がそれぞれ設けら
れ、抵抗板63より突出したアーム64は回転板58に
設けた突起65に当接し、抵抗板63が負荷を感じて開
くとアーム64により突起65を押して回転板58を負
荷によって回転する。
【0016】66はその回転に抵抗を与えるバネであっ
て、モータ67に接続されて強弱調節される。前記摩擦
式精穀ロ−ル15の下部には環状の流出口68を形成
し、流出口68には上下動して開閉する開閉弁69を設
ける。70は支持アーム、71はバネ、72はモータで
ある。前記強制供給筒46の上部には流量調節弁73が
設けられる。74は流量調節弁73を開閉するモータ、
75は残米吹送口、76は主モータ、77は副モータ、
78はボルトである。
【0017】
【作用】主モータ76により下部受動プーリ14を回転
させると摩擦式精穀ロ−ル15と下方送り送穀螺旋16
が回転し、副モータ76により上部受動プーリ37を回
転させると研削式精米ロール38が回転する。
【0018】この状態で縦軸48を回転させて下方送り
螺旋翼49を回転させると、強制供給筒46内の玄米は
下方送り螺旋翼49により下降し、押込羽根50により
流入口45内に送られ、流入口45より研削精米室44
内に流入する。流入口45より研削精米室44内に流入
した玄米は、後続玄米が下方送り螺旋翼49により強制
的に送られてくることと、除糠筒43の内面には下縁5
2から上縁53に至る多条螺旋54が約9本も形成され
ていることから、研削精米室44内を上昇して初期搗精
される。この初期搗精は、研削式精米ロール38の上下
幅が小さいことから円滑に行なわれる。初期搗精がすん
だ玄米は、所謂1分搗きか2分搗きであり上昇するが、
研削式精米ロール38の回転が速いので、遠心力で外側
に滞留して中心の送穀室79内にはなかなか誘導されな
いが、本発明では、放射状の誘導板59があるので、誘
導板59によって掻き出され、誘導板59と誘導板59
の間の連絡路61内に貯留される。連絡路61内に貯留
した穀物は、次第に圧力を増して連絡路61内に設けた
抵抗板63を押して開放し、屈曲部60で少しずつ落下
して送穀筒33内に流入し、下方送り送穀螺旋16によ
り下方に送られ、摩擦精米室18内で精米されるもので
ある。
【0019】前記の作業中、除糠筒17は、短時間で摩
耗するので、交換しなくてはならないが、本発明の除糠
筒17は、上部仕切枠19と下部仕切枠20の間に取付
られており、装着後開閉自在枠21によって外側より押
さえ付けられており、開閉自在枠21は、左右2組で構
成され、左自在枠22と右自在枠23の一端が縦軸24
と縦軸25によりそれぞれ軸着され、左自在枠22と右
自在枠23の他端は固定ボルト26で締め付けられ、開
閉自在枠21の外側を略同心状に包囲する中間壁27も
開閉自在構成で、固定ボルト29をゆるめると左右に分
解し、ケース1の摩擦精米室18のある部分の外壁30
も下部を嵌めた後上部をネジ31で締めることによって
着脱自在であるから、除糠筒17を交換するときは、容
易に交換できる。
【0020】
【発明の効果】本願に対する同一出願人の先願発明のも
のは、研削精米室で精米された穀物が研削精米室内を上
昇すると、研削式精穀ロールの回転が速いので、遠心力
により外周部に滞留して、研削精米室よりも内側の中心
部に形成されている下方送り送穀室に誘導されないとい
う課題があった。しかるに、本発明は、縦回転主軸10
に固定した摩擦式精穀ロ−ル15の周囲を除糠筒17で
同心状に包囲して前記ロール15と前記除糠筒17との
間に形成した流下式摩擦精米室18と、前記縦回転主軸
10の前記摩擦式精穀ロ−ル15の上部に固定した下方
送り送穀螺旋16の周囲を送穀筒33で同心状に包囲し
前記送穀螺旋16と前記送穀筒33の間に形成した下
方送り送穀室79と、前記送穀筒33の外周部に設けた
回転筒36の外周に固定した研削式精穀ロ−ル38の周
囲を除糠筒43で同心状に包囲して前記ロ−ル38と前
記除糠筒43の間に形成した上昇式の研削精米室44
と、該研削精米室44と前記下方送り送穀室79の上方
に形成された前記研削精米室44から前記下方送り送穀
室79に至る連通室80とからなる精米装置において、
前記連通室80内には、前記研削精米室44を上昇して
遠心力で外周部に滞留しようとする穀物が衝突して中心
部の前記下方送り送穀室79内に誘導しうる複数の誘導
板59を放射状に配設してなる精米装置としたから、研
削式精穀ロ−ル38の回転を早くして良好に精米でき、
遠心力で滞留しようとする穀物は複数の誘導板59で円
滑に掻き出して中心の下方送り送穀室79内に誘導でき
る。また、前記誘導板59の内端は略90度内側に屈曲
させて屈曲部60とし、該屈曲部60は前記下方送り送
穀室79の上部位置に重合するように臨ませた精米装置
としたから、屈曲部60で、下方送り送穀室79の中心
に落下できる。また、隣接する前記誘導板59の間に前
記研削精米室44から前記下方送り送穀室79に至る連
絡路61を形成し、該連絡路61内には負荷に応じて該
連絡路61を開閉する抵抗板63を設けた精米装置とし
たものであるから、抵抗機構を容易に設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体側面図。
【図2】 全体縦断側面図。
【図3】 一部切欠き平面図。
【図4】 一部拡大縦断側面図。
【図5】 摩擦精米室横断平面図。
【図6】 除糠筒斜視図。
【図7】 連絡路斜視図。
【符号の説明】
1…ケース、2…骨枠、3…横仕切台、4…下部伝動
室、5…透孔、6…縦固定筒、7…ネジ、8…鍔状の支
持台、9…軸受、10…縦回転主軸、11…吹込室、1
2…吹込筒、13…吹込穴、14…下部受動プ−リ、1
5…摩擦式精穀ロ−ル、16…下方送り送穀螺旋、17
…除糠筒、18…摩擦精米室、19…上部仕切枠、20
…下部仕切枠、21…開閉自在枠、22…左自在枠、2
3…右自在枠、24…縦軸、25…縦軸、26…固定ボ
ルト、27…中間壁、28…吸引室、29…固定ボル
ト、30…外壁、31…ネジ、32…透孔、33…送穀
筒、34…環状漏斗、35…ベアリング、36…回転
筒、37…上部受動プーリ、38…研削式精米ロール、
39…上縁、40…上縁、41…下縁、42…傾斜部、
43…除糠筒、44…研削精米室、45…流入口、46
…強制供給筒、47…底壁、48…縦軸、49…下方送
り螺旋翼、50…押込羽根、51…ボス、52…下縁、
53…上縁、54…多条螺旋、55…蓋、56…ヒンジ
機構、57…丸穴、58…回転板、59…誘導板、60
…屈曲部、61…連絡路、62…縦軸、63…抵抗板、
64…アーム、65…突起、66…バネ、67…モー
タ、68…流出口、69…開閉弁、70…支持アーム、
71…バネ、72…モータ、73…流量調節弁、74…
モータ、75…残米吹送口、76…主モータ、77…副
モータ、78…着脱ボルト、79…送穀室、80…連通
室。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02B 1/00 - 7/02 109

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦回転主軸10に固定した摩擦式精穀ロ
    −ル15の周囲を除糠筒17で同心状に包囲して前記ロ
    ール15と前記除糠筒17との間に形成した流下式摩擦
    精米室18と、前記縦回転主軸10の前記摩擦式精穀ロ
    −ル15の上部に固定した下方送り送穀螺旋16の周囲
    を送穀筒33で同心状に包囲して前記送穀螺旋16と前
    記送穀筒33の間に形成した下方送り送穀室79と、前
    記送穀筒33の外周部に設けた回転筒36の外周に固定
    した研削式精穀ロ−ル38の周囲を除糠筒43で同心状
    に包囲して前記ロ−ル38と前記除糠筒43の間に形成
    した上昇式の研削精米室44と、該研削精米室44と前
    記下方送り送穀室79の上方に形成された前記研削精米
    室44から前記下方送り送穀室79に至る連通室80と
    からなる精米装置において、前記連通室80内には、前
    記研削精米室44を上昇して遠心力で外周部に滞留しよ
    うとする穀物が衝突して中心部の前記下方送り送穀室7
    9内に誘導しうる複数の誘導板59を放射状に配設して
    なる精米装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記誘導板59の内
    端は略90度内側に屈曲させて屈曲部60とし、該屈曲
    部60は前記下方送り送穀室79の上部位置に重合する
    ように臨ませた精米装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、隣接する前記誘導板
    59の間に前記研削精米室44から前記下方送り送穀室
    79に至る連絡路61を形成し、該連絡路61内には負
    荷に応じて該連絡路61を開閉する抵抗板63を設けた
    精米装置。
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