JPH0632778A - カルバゾール系化合物 - Google Patents

カルバゾール系化合物

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JPH0632778A
JPH0632778A JP4186392A JP18639292A JPH0632778A JP H0632778 A JPH0632778 A JP H0632778A JP 4186392 A JP4186392 A JP 4186392A JP 18639292 A JP18639292 A JP 18639292A JP H0632778 A JPH0632778 A JP H0632778A
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JP
Japan
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compound
diseases
epsilon
soluble
chloroform
Prior art date
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JP4186392A
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English (en)
Inventor
Haruo Seto
治男 瀬戸
Yoichi Hayakawa
洋一 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】抗酸化作用を基調とする脳疾患、心疾患、肝疾
患及び動脈硬化疾患などに有効な薬物を得る。 【構成】Streptomyces exfoliat
us 2419−SVT2菌によって産生される、図示
構造式の化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗酸化作用を有するカ
ルバゾール系化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物と同様の作用をもち同一
の構造を有する化合物は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗酸
化作用を有する新しい構造の化合物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
の達成のために多数の菌株を土壌より分離し、その菌株
の培養物について種々検討した結果、ある種の菌株の生
産する化合物が強い抗酸化作用を有することを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、式
【0006】
【0007】で表わされる化合物である(以下、これを
CS−79Bと略称する。)。
【0008】CS−79Bを生産する菌株は、本発明者
らが長野県松本市で採取した土壌より新たに分離した菌
株であり、微生物の名称「Streptomyces exfoliatus2
419−SVT2」及び微生物寄託番号「微工研菌寄第
12707号(FERM P−1207)」として工業技術院微生
物工業技術研究所に寄託されている。
【0009】この菌株の菌学的性状を以下に示す。 1)形態 本菌株の基生菌糸は分断しない。
【0010】気菌糸は主軸を形成し、それにより不規則
に分岐した先端に、10〜50個またはそれ以上からな
る曲状またはループ状の胞子鎖を形成する。
【0011】胞子は非運動性で、円柱形あるいは長楕円
形を呈し、幅0.6〜0.8μm、長さ0.8〜1.0
μmで、胞子表面は平滑である。
【0012】菌核、胞子のう、その他の特殊形態は観察
されない。
【0013】細胞壁化学型はI型である。 2)培地上での生育状態 各種培地上で27℃、14日間培養したときの肉眼によ
る観察結果を表1に示す。
【0014】集落表面の菌叢色は灰色系列で裏面色は不
鮮明色を呈し、PHで僅かに変化する。
【0015】拡散性色素は明茶色が認められた。
【0016】
【表1】
【0017】( )内はカラー ハーモニー マニュア
ル(コンテナー コーポレイションオブ アメリカ、
1950)の色調コード。
【0018】3)生理的性質 生育温度範囲 本菌株は20〜45℃の範囲で生育し、最適生育温度は
20〜37℃である。 生化学的性質 a)好気性、嫌気性の区別:好気性 b)ゼラチンの液化:+ c)脱脂乳の凝固:− d)脱脂乳のペプトン化:− e)スターチの加水分解:+ f)メラニン様色素の生成:+ g)細胞壁の型:I型 炭素源の利用 (プリドハム・ゴドリーブ寒天培地上) 利用する:グルコース、アラビノース、キシロース、フ
ラクトース、ラムノース、ラフィノース、イノシトー
ル、マンニット 利用しない:シュクロース
【0019】以上の性状を基に「細菌名承認リスト 1
980」およびそれ以後の有効名リストに記載されたス
トレプトマイセス(Streptomyces 以後
S.と略す)属の種について検索し、近縁の2種を選出
した。
【0020】S.ナシビレンシス(S.nashvil
lensis)S.パーペオフスカス(S.perp
eofuscus)の診断的性状を比較すると本菌株と
S.ナシビレンシスの性状はよく一致しており、炭素源
の同化のみことなっている。
【0021】
【表2】
【0022】S.パーペオフスカスは形態、裏面色、拡
散性色素のPH感受性、炭素源の同化が異なっている。
従って本菌株はS.ナシビレンシス最も近似であるが
「バージェイ氏細菌系統分類学便覧4巻」、(Berg
ey’s Mannualof Systematic
Bacteriology Vol.4)のS.属に
関するウィリアムス等(Williams、et.a
l.)の記載によれば、S.ナシビレンシスS.イク
スホリエタス(S.exfoliatus)のシノニム
(異名)となっている。
【0023】従って本菌株2419−SVT2はS.イ
クスホリエタスに含まれる一菌株と同定し、ストレプト
マイセス イクスホリエタス(Streptomyce
sexfoliatus)2419−SVT2株と称す
る。
【0024】CS−79Bの生産は大略一般の発酵生産
物を生産する場合に準じ、各種の栄養物を含む培地で本
菌株を好気的条件下で培養することにより行なう。
【0025】培地は主として液体培地を用い、炭素源と
してはグルコース、廃糖密、スターチなどを単独または
混合して用いる。窒素源としては肉エキス、オートミー
ル、酵母エキス、大豆粉、ポリペプトンなどを単独また
は混合して用いる。その他、本菌株の生育を助けCS−
79Bの生産を促進する有機物及び無機塩を必要により
添加することができる。消泡剤としては、アデカノー
ル、シリコンなどを用いることができる。
【0026】培養方法は振盪培養、通気攪拌培養などの
好気的培養が適しており、pH4〜8、24〜30℃で
2〜6日間、望ましくはpH6〜7、24〜27℃で2
〜3日間培養する。
【0027】この培養により生産されたCS−79Bを
単離するには発酵生産物を採取する一般的な方法に準じ
て行えばよい。CS−79Bは菌体中に蓄積されるの
で、例えば次の方法が効果的である。
【0028】すなわち、培養終了後、遠心分離または濾
過により菌体を得、アセトンなどの有機溶媒で溶出す
る。
【0029】次いでこの菌体抽出液を濃縮後、酢酸エチ
ル、ベンゼン、クロロホルムなどの非水溶性有機溶媒に
転溶し、これを濃縮してシロップ状とする。
【0030】このシロップを再度ベンゼン、酢酸エチ
ル、アセトン、メタノール、クロロホルムなどの有機溶
媒に溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲ
ル濾過カラムクロマトグラフィー及び高速液体カラムク
ロマトグラフィーに付すことにより本発明化合物を精製
単離することができる。
【0031】以上の精製法によって得られたCS−79
Bの理化学的性質を以下に示す。 (a)元素分析値: 実測値(%) C 71.28,H 6.39,N
4.01 理論値(%) C 71.39,H 6.52,N
3.97 (C2123NO4として計算) (b)質量分析値: 高分解能FAB−MS m/z 354.1695
(M+H)+ 理論値 354.1705 (c)分子量:353 (d)融点:152〜154℃ (e)比旋光度: 測定不能 (f)紫外線吸収スペクトル: MeOH中 λMax 234nm(ε=29800) 270nm(ε=27100) 430nm(ε=4900) 0.01N NaOH−MeOH中 λMax 245nm(ε=28100) 287nm(ε=25700) 470nm(ε=7000) (g)赤外線吸収スペクトル:KBr錠中で測定した結
果を図1に示す。 (h)1H−NMRスペクトル:d6−DMSO中、40
0MHzで測定した結果を図2に示す。 (i)13C−NMRスペクトル:d6−DMSO中、1
00MHzで測定した結果を図3に示す。 (j)溶剤に対する溶解性: DMSO、DMFに易溶 MeOH、EtOH、CHCl3、EtOAcに可溶 n−ヘキサン、H2Oに難溶 (k)呈色反応: 陽性:H2SO4、ヨード (l)塩基性、酸性、中性の区別: 弱塩基性
【0032】
【発明の効果】本発明の化合物は、抗酸化作用を有する
ので脳疾患、心疾患、肝疾患及び動脈硬化疾患などに有
用である。
【0033】
【実施例】以下、実施例および試験例を挙げて本発明を
具体的に説明する。 実施例 (1)100ml当り、デキストリン2.5g、大豆粉
2.1g、乾燥酵母0.2g炭酸カルシウム0.4gを
含む液体培地を500mlの三角フラスコに100ml
入れ滅菌したのちストレプトマイセス イクスホリエタ
ス(Streptomycesexfoliatus)
2419SVT2株を接種し、27℃、48時間回転培
養した。
【0034】次に種培地と同じ組成の無菌培地30lを
入れた50l容のジャーファーメンターに、前培養の終
了した上記種培養液500mlを接種し27℃、48時
間通気攪拌培養した。
【0035】培養終了後、培養液30lを上清と菌体に
分離した後、菌体に15lのアセトンを加え抽出した。
アセトン抽出液を、アセトン溜去後、3lの酢酸エチル
で2回抽出した。この酢酸エチル画分を無水硫酸ナトリ
ウムで脱水後、濃縮したのち濃縮液に100mlのn−
ヘキサン加え5.5gの黄色の沈澱を得た。
【0036】(2)前項1で得られた沈澱をクロロホル
ム15mlに溶解し、シリカゲルを充填したカラム(容
量500ml,溶媒;クロロホルム)に吸着させた。ク
ロロホルム1lで洗浄後、クロロホルム−メタノール
(50:1)の混合溶媒で溶出される区分を除いた。次
いで、クロロホルム−メタノール(20:1)の混合溶
媒で溶出を行い、濃縮乾固することにより2.2gの黄
色物質を得た。
【0037】また、さらにクロロホルム−メタノール
(50:1)の混合溶媒で溶出を行い、濃縮乾固するこ
とにより1.2gの黄色物質を得た。
【0038】得られた試料をクロロホルム−メタノール
(1:1)で調製したセファデックスLH−20(商品
名,ファルマシア社製)にてゲル濾過を行い、活性区分
を集めて濃縮乾固し、クロロホルム−メタノール(5:
1)の溶出画分より黄色粉末としてCS−79Bを30
mgを得た。
【0039】試験例 (抗酸化作用) (1)ミクロソームの調製法 10週令のウィスター系雄性ラットの肝臓をとり、ホモ
ジナイズ後、4℃、3000rpmで10分間遠心分離
しその上清をとった。 この上清を4℃、10000r
pmで10分間遠心分離し、上清をとった。 これをさ
らに4℃、30000rpmで60分間遠心分離し、沈
澱画分をとり、緩衝液(0.025mol/lトリス−
塩酸、 0.174mol/l塩化カリウムよりなる。
PH7.4)70mlを加え、ミクロソーム液とし
た。
【0040】(2)抗酸化作用測定 ミクロソーム液0.5ml、上記の緩衝液0.75ml
及びサンプル(本発明化合物の1%メタノール溶液)
0.05mlを混和した後、L−アスコルビン酸(0.
0015mol/l)を0.5ml加え、30℃にて1
時間反応させた。
【0041】20%トリクロロ酢酸0.5mlを添加し
反応を止め、3000rpmで10分間遠心分離し、そ
の上清をとった。 これに0.67%チオバルビツール
酸0.5mlを加えた。
【0042】100℃で20分間反応させたのち、53
0nmでの吸光度を測定し、抗酸化作用の指標とした。
CS−79BのIC50値は0.20μMであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】KBr錠中で測定したCS−79Bの赤外線吸
収スペクトルを示す。
【図2】d6−DMSO中、400MHzで測定したC
S−79Bの1H−NMRスペクトルを示す。
【図3】d6−DMSO中、100MHzで測定したC
S−79Bの13C−NMRスペクトルを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】CS−79Bを生産する菌株は、本発明者
らが長野県松本市で採取した土壌より新たに分離した菌
株であり、微生物の名称「Streptomyces
exfoliatus2419−SVT2」及び微生物
寄託番号「微工研菌寄第12707号 (FERM P
1207)」として工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/40 AED 9360−4C (C12P 17/10 C12R 1:465) 7804−4B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 で表される化合物。
JP4186392A 1992-07-14 1992-07-14 カルバゾール系化合物 Pending JPH0632778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4186392A JPH0632778A (ja) 1992-07-14 1992-07-14 カルバゾール系化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4186392A JPH0632778A (ja) 1992-07-14 1992-07-14 カルバゾール系化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0632778A true JPH0632778A (ja) 1994-02-08

Family

ID=16187598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4186392A Pending JPH0632778A (ja) 1992-07-14 1992-07-14 カルバゾール系化合物

Country Status (1)

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JP (1) JPH0632778A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996032381A1 (fr) * 1995-04-11 1996-10-17 Nippon Chemiphar Co., Ltd. Derive de carbazole

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996032381A1 (fr) * 1995-04-11 1996-10-17 Nippon Chemiphar Co., Ltd. Derive de carbazole

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