JPH06325887A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置

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JPH06325887A
JPH06325887A JP5044736A JP4473693A JPH06325887A JP H06325887 A JPH06325887 A JP H06325887A JP 5044736 A JP5044736 A JP 5044736A JP 4473693 A JP4473693 A JP 4473693A JP H06325887 A JPH06325887 A JP H06325887A
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inductance element
capacitor
power supply
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和彦 伊藤
Kazushige Sugita
和繁 杉田
信久 ▲吉▼川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で小型、安価にでき、電源入力力
率を高く、電源入力電流の高調波を少ない状態で放電ラ
ンプを始動・点灯維持させる。 【構成】 蛍光ランプ80と共振コンデンサ72との直
列体と、この直列体の一端に接続された平滑コンデンサ
79と、直列体の他端に接続されたインダクタンス素子
73と、平滑コンデンサ79の他端に接続されたトラン
ジスタ70との閉回路を備える。そして、インダクタン
ス素子73とトランジスタ70との接続点と、平滑コン
デンサ79と直列体との接続点との間にダイオード71
aを接続し、平滑コンデンサ79とトランジスタ70と
の接続点と、直列体とインダクタンス素子73との接続
点に交流電源に接続されるべき整流回路3の出力端をそ
れぞれ接続した構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電ランプ点灯装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放電ランプの点灯装置としては、
図5に示すように、チョッパ回路4とインバータ回路5
とがスイッチング素子を共用した回路が知られており、
これによって放電ランプ6に入力される電圧の入力力率
を高く、高調波成分を少なくするようにしたものであ
る。
【0003】上記した従来の放電ランプの点灯装置の回
路構成について説明する。インバータ回路5は、直列に
接続したトランジスタ50,51と、トランジスタ5
0,51にそれぞれ逆並列接続されたダイオード50
a,51aと、コンデンサ52,53の直列回路と、ト
ランジスタ50,51を駆動する帰還巻線54ca,5
4cbと、放電ランプ6に接続された出力巻線54b
と、トランジスタ50,51の接続点とコンデンサ5
2,53の接続点との間に接続された1次巻線54aと
を有するトランス54と、抵抗55,56,57,58
とで構成される。チョッパ回路4は、交流電源1に対し
てノイズフィルタ2と整流回路3とを介して接続されて
おり、平滑コンデンサ41、トランジスタ50、このト
ランジスタ50と整流回路3の出力端との間に接続され
たインダクタンス素子42、および、インダクタンス素
子42とトランジスタ50との接続点から平滑コンデン
サ41へ充電電流を流すダイオード51aから構成され
る(特開平3−276598号公報)。
【0004】次に、上記した回路の動作を説明する。交
流電源1からノイズフィルタ2と整流回路3を介して全
波整流された直流の脈流電圧がチョッパ回路4に印加さ
れると、平滑コンデンサ41にインダクタンス素子42
とダイオード51aを介して充電される。例えば抵抗5
6を介して起動電流が流れてトランジスタ50がオンす
る。トランジスタ50がオンすると、平滑コンデンサ4
1からコンデンサ53とトランス54aを介して電流が
流れ、インバータ回路5のトランス54とコンデンサ5
2,53とからなる共振系が振動を始める。そのため、
トランジスタ50をオン、トランジスタ51をオフする
ようにトランス54の帰還巻線54ca,54cbに電
圧が発生し、トランジスタ50はオンを維持し、前記共
振系の振動に伴って、トランジスタ50,51はオンオ
フを交互に繰り返す。トランジスタ50がオンのとき、
インダクタンス素子42を介して交流電源1からインダ
クタンス素子42により制限された電流が流れ、この電
流は時間と共に増加する。さらに、この電流、および、
前記共振系を介して平滑コンデンサ41から流れる電流
とがトランジスタ50に同時に流れ、この電流は時間と
共に増加する。次いで、トランジスタ50がターンオフ
すると、ターンオフ直前にインダクタンス素子42に蓄
積されていたエネルギーが、ダイオード51aを介して
平滑コンデンサ41に放電される。同時に、トランジス
タ50がオフすると、トランジスタ51がオンし、共振
系は振動を続け、放電ランプ6に電圧およびエネルギー
を供給し続ける。共振系の振動により、トランジスタ5
1がオフ、トランジスタ50がオンすると、以後、チョ
ッパ回路4とインバータ回路5は上記動作を繰り返し、
放電ランプ6を点灯維持する。
【0005】この動作において、交流電源1の瞬時値が
低いときは、インダクタンス素子42に流れる電流の増
加率は低く、オン時間が常に同一なら、トランジスタ5
0のターンオフ時のインダクタンス素子42の蓄積エネ
ルギーは小さく、平滑コンデンサ41の充電電圧も低下
する。このとき、入力電流も交流電源1の瞬時値に応じ
て小さくなる。交流電源1の瞬時値が高いときは、上記
した瞬時値が低いときとは反対の動作を行う。すなわち
インダクタンス素子42に流れる電流の増加率は高く、
オン時間が常に同一なら、トランジスタ50のターンオ
フ時のインダクタンス素子42の蓄積エネルギーは大き
く、平滑コンデンサ41の充電電圧は増加する。入力電
流も交流電源1の瞬時値に応じて大きくなる。このた
め、交流電源1の波形とほぼ相似形状の入力電流が得ら
れ、電源入力力率を高く、電源入力電流の高調波成分を
少なくすることができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の放電ランプ点灯装置では、インバータ回路5のトラ
ンス54aの他にインダクタンス素子42も必要となる
ため回路全体が大きくなる。また、インダクタンス素子
42には交流電源1の電圧が全て印加され、かつ、所定
の入力電流に制限する必要があるため、インダクタンス
素子42自体も大型化し、さらに高価となる。また、イ
ンバータ回路5のトランス54として、平滑コンデンサ
41の電圧が交流電源1の電圧に比例的になるために、
電圧リプルが大きくなり、この電圧リプルの大きな瞬間
に対する大きな共振電圧を印加できる大きさのものが必
要となり、回路全体が大きくなるというような問題があ
った。
【0007】本発明は小型で簡単な構成で高入力力率
で、かつ、電源入力電流の高調波成分が少ない状態で放
電ランプを始動・点灯維持することのできる放電ランプ
点灯装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の放電ランプ点灯
装置は、放電ランプと共振コンデンサとの直列体と、こ
の直列体の一端に接続された平滑コンデンサと、前記直
列体の他端に接続されたインダクタンス素子と、前記平
滑コンデンサの他端に接続されたスイッチ素子との閉回
路を備え、前記インダクタンス素子と前記スイッチ素子
との接続点と、前記平滑コンデンサと前記直列体との接
続点との間に整流手段を接続し、前記平滑コンデンサと
前記スイッチ素子との接続点と、前記直列体と前記イン
ダクタンス素子との接続点に交流電源に接続されるべき
整流回路の出力端をそれぞれ接続した構成を有する。
【0009】
【作用】本発明によると、放電ランプと共振コンデンサ
と平滑コンデンサとインダクタンス素子とスイッチ素子
とで閉回路を構成し、整流回路とインバータ回路のイン
ダクタンス素子とスイッチ素子で閉回路を構成すること
によって、インダクタンス素子を一部時間的に一部電流
値的にチョッパ動作とインバータ動作に用いて、平滑コ
ンデンサの充電動作と放電ランプ点灯動作の両方が干渉
し合うようにさせることとなる。その際、インバータ動
作による電流は、チョッパ動作としてインダクタンス素
子に流れる電源電圧瞬時値に比例した電源入力電流を抑
制する方向に働く。同時に、チョッパ動作による電流
は、電源入力電圧瞬時値に比例しているので、インダク
タンス素子に流れる放電ランプ電流の低周波リプルを抑
制する方向に抑制するとともに、放電ランプ電流自体の
電流抑制要素として働く。したがって、平滑コンデンサ
の充電動作と放電ランプ点灯動作を、お互い助け合うこ
ととなり、インダクタンス素子に対する負担を軽減させ
ることができるとともに、電源入力力率を高く、電源入
力電流の高調波成分を少なくし、かつ、放電ランプ電流
リプルを改善することとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0011】図1に示すように、本発明実施例の放電ラ
ンプ点灯装置は、放電ランプである蛍光ランプ80と共
振コンデンサ72との直列体と、この直列体の一端に接
続された平滑コンデンサ79と、直列体の他端に接続さ
れたインダクタンス素子73と、平滑コンデンサ79の
他端に接続されたトランジスタ70との閉回路を備え、
インダクタンス素子73とトランジスタ70との接続点
と、平滑コンデンサ79と直列体との接続点との間にダ
イオード71aを接続し、平滑コンデンサ79とトラン
ジスタ70との接続点と、直列体とインダクタンス素子
73との接続点に交流電源に接続されるべき整流回路3
の出力端をそれぞれ接続されている。
【0012】交流電源1と、蛍光ランプ80と、平滑コ
ンデンサ79と蛍光ランプ80に直列的に接続した共振
コンデンサ72とスイッチ素子であるトランジスタ7
0,71とトランジスタ70に接続され蛍光ランプ80
に直列的に接続されたインダクタンス素子73とを含み
トランジスタ70,71のオンオフ動作によって生じる
LC共振、すなわち、インダクタンス素子とコンデンサ
によって発生する共振を用いて平滑コンデンサ79から
の直流入力を交流に変換し蛍光ランプ80に供給するイ
ンバータ回路7と、交流電源電圧を整流する整流回路3
と、トランジスタ70と平滑コンデンサ79との間に接
続された整流手段であるダイオード71aと、前記イン
バータ回路7のトランジスタ70との間に接続されたカ
レントトランス74を有しその出力によりトランジスタ
70,71を駆動制御する駆動制御手段9と、インバー
タ回路7と交流電源1との間に接続されたフィルタ回路
2とを備えている。整流回路3の出力端の一方は、イン
ダクタンス素子73の一端に接続され、また他方は抵抗
77を介してトランジスタ70のエミッタに接続されて
いる。インダクタンス素子73の他端はカレントトラン
スの1次巻線74aを介して、トランジスタ70のコレ
クタに接続されている。すなわち、整流回路3、インダ
クタンス素子73、カレントトランスの1次巻線74
a、トランジスタ70、抵抗77bとで閉回路を構成し
ている。インバータ回路7は、エミッタに抵抗77aを
接続したトランジスタ71とエミッタに抵抗77bを接
続したトランジスタ70とで直列回路が構成されてお
り、この直列回路と並列に平滑コンデンサ79が接続さ
れている。抵抗77a,77bとトランジスタ70,7
1とで構成された直列回路にダイオード70a,71a
をそれぞれ逆並列に接続され、ダイオード71aはコン
デンサ78と並列に接続されている。また、トランジス
タ71と抵抗77aとの直列回路に、共振コンデンサ7
2と蛍光ランプ80とインダクタンス素子73とカレン
トトランスの1次巻線74aとの直列回路を並列に接続
し、コンデンサ81は、蛍光ランプ80の予熱電極を介
して並列に接続されている。また、駆動制御手段9は、
カレントトランス74の2次巻線74bの出力端とエミ
ッタに抵抗77aを接続しているトランジスタ71のベ
ースとの間に抵抗75aを介して接続するとともに、2
次巻線74cの出力端とエミッタに抵抗77bを接続し
ているトランジスタ70のベースとの間に抵抗75bを
介して接続している。トランジスタ71のベースと抵抗
77aとの間にベースへ向かってダイオード76aを接
続し、トランジスタ70のベースと抵抗77bとの間に
ベースへ向かってダイオード76bを接続し、フィルタ
回路2のコンデンサ23に並列に抵抗82とコンデンサ
85とからなる直列回路を接続するとともに直列回路の
接続点からトリガ素子84を介してトランジスタ70の
ベースへ接続している。フィルタ回路2は、交流電源1
に並列にコンデンサ21を接続するとともに、整流回路
3の出力端に直列にインダクタンス22が接続され、そ
の出力端にダイオード24を順方向に直列に接続し、イ
ンダクタンス22とダイオード24との接続点と整流回
路3の出力端の他端との間にコンデンサ23が接続され
ている。
【0013】次に、このような放電ランプ点灯装置の動
作について説明する。蛍光ランプ80の始動前に交流電
源1からフィルタ回路2の一方の出力端に脈流電圧が発
生する。この脈流電圧による電流は次の閉回路に流れ
る。すなわち、整流回路3の一方の出力端→インダクタ
ンス素子73→カレントトランス74→ダイオード71
a→平滑コンデンサ79→整流回路3の他方の出力端と
流れて、平滑コンデンサ79に電源電圧波高値まで充電
される。同時にその充電電流により、カレントトランス
74の2次巻線74cに出力が発生し、トランジスタ7
0のベース電流を供給する。同時に、抵抗82を介して
コンデンサ85が充電されその電圧がトリガ素子84の
ブレークダウン電圧に達すると、コンデンサ85の電荷
がトランジスタ70のベースに供給され、トランジスタ
70がオンする。トランジスタ70がオンすると、当初
の平滑コンデンサ79の電圧が交流電源1の電圧値より
も低いので、さらに交流電源1から整流回路3とフィル
タ回路2を介してインダクタンス素子73、カレントト
ランス74、および、トランジスタ70に電流が増加し
ながら流れる。次いでカレントトランス74の1次巻線
74aに流れる電流によってカレントトランス74のコ
アが磁気飽和すると、2次巻線74cの出力がなくな
り、トランジスタ70に供給していたベース電流を供給
できなくなるとともに、トランジスタ70のエミッタ電
流の流れる抵抗77bの電圧も上昇しており、この電圧
がトランジスタ70のベース・エミッタ間に逆方向に印
加されトランジスタ70がターンオフする。このトラン
ジスタ70のターンオフ直前にインダクタンス素子73
に蓄積されていたエネルギーは、カレントトランス74
とダイオード77aを介して平滑コンデンサ79へ放電
される。この昇圧チョッパ動作により、平滑コンデンサ
79は電圧が整流回路3の出力電圧よりも高くなる。同
時に、インダクタンス素子73の電流は時間とともに減
少する電流であるため、2次巻線74b,74cの出力
極性が反転しており、トランジスタ71をオン、トラン
ジスタ70をオフしている。そして、この電流が減少す
ると再びトリガ素子84の動作によりトランジスタ70
がオンする。
【0014】次いで再び、トランジスタ70がオンする
と、このとき、平滑コンデンサ79に充電されていた電
圧よりも整流回路3とフィルタ回路2の出力電圧の方が
当初は低いので、ダイオード24はオフであり、インダ
クタンス素子73に流れるのは、平滑コンデンサ79か
ら共振コンデンサ72と蛍光ランプ80の予熱電極とコ
ンデンサ81とインダクタンス素子73とカレントトラ
ンスの1次巻線74aとトランジスタ70と抵抗77b
を介して流れる電流である。この電流は、蛍光ランプ8
0の予熱電極を流れて電極を加熱する。この電流により
コンデンサ81が充電されるのにつれてダイオード24
のカソード電位が低下していき、ダイオード24のアノ
ード電位よりも低下すると、ダイオード24がオンし、
交流電源1から電流が流れ込む。このとき、インダクタ
ンス素子73に流れる電流が連続性を維持しようとする
働きと、コンデンサ81のインピーダンスがフィルタ回
路2を含む入力インピーダンスよりも充分大きいことに
より、インダクタンス素子73に流れる電流は、急速に
平滑コンデンサ79からの電流から、交流電源1からの
電流に置き替わることになる。すなわち、カレントトラ
ンス74がほぼ一定の電流値でスイッチングしてトラン
ジスタ70をターンオフするまでのトランジスタ70の
オン期間の間に、蛍光ランプ80の予熱電極を加熱する
とともに、トランジスタ70のターンオフ直前で、イン
ダクタンス素子73に流れる電流を、電極加熱用の電流
から、交流電源1からの電流I2にほとんどを置き換え
ることができる。そのため、トランジスタ70のターン
オフに応じて、インダクタンス素子73に蓄積されたエ
ネルギーで平滑コンデンサ79を充分大きな電圧まで昇
圧できる。同時に、つぎのトランジスタ71のオン期間
には、インダクタンス素子73のエネルギー放電の減少
に伴うダイオード24のターンオフ直後に発生する、コ
ンデンサ72,81に蓄積されていたエネルギーによる
インダクタンス素子73とコンデンサ72,81との共
振によって、蛍光ランプ80には大きな電圧が印加さ
れ、かつ、予熱電極にも大きな予熱電流が流れる。この
ような動作を繰り返すことにより、蛍光ランプ80は電
極温度が上昇し点灯する。
【0015】次に、蛍光ランプ80が点灯している時の
回路動作を説明する。トランジスタ70がオンすると、
このとき、平滑コンデンサ79に充電されていた電圧よ
りも、整流回路3およびフィルタ回路2の出力電圧の方
が当初は充分低く、インダクタンス素子73の電圧は平
滑コンデンサ79から流れる電流により高い電圧となっ
ているので、ダイオード24はオフである。すなわち、
インダクタンス素子73に流れるのは、平滑コンデンサ
79から共振コンデンサ72と蛍光ランプ80の予熱電
極とコンデンサ81および蛍光ランプ80の予熱電極と
インダクタンス素子73とカレントトランスの1次巻線
74aとトランジスタ70と抵抗77bを介して流れる
電流I1だけである(図2(b)における、電源電圧V1
インダクタンス素子73の電圧V2の期間の電流I1)。
この電流I1は、共振コンデンサ72とインダクタンス
素子73との共振電流を構成する。この電流I1により
共振コンデンサ72が充電されるのにつれてダイオード
24のカソード電位が低下していき、ダイオード24の
アノード電位である交流電源1の瞬時値よりも低下する
と、ダイオード24がオンし、交流電源1からインダク
タンス素子73へ電流I2が流れ込む。このとき、この
電流I2は、インダクタンス素子73に流れる電流が連
続性を維持しようとする働きと、共振コンデンサ72と
蛍光ランプ80とコンデンサ81のインピーダンスおよ
び平滑コンデンサ79の電圧値に対する、フィルタ回路
2を含む電源側入力インピーダンスおよび電源電圧瞬時
値との比によって決まる値にまで、急速に変化し、平滑
コンデンサ79からの電流I1から、交流電源1からの
電流I2に置き替わることになる(図2(b)における、電
源電圧V1>インダクタンス素子73の電圧V2の期間の
電流I2)。すなわち、カレントトランス74が磁気飽
和により、ほぼ一定の電流値でスイッチングしてトラン
ジスタ70をターンオフするまでのトランジスタ70の
オン期間の間に、蛍光ランプ80の電流を供給するとと
もに、トランジスタ70のターンオフ前に、インダクタ
ンス素子73に流れる電流を、交流電源1からの電流I
2に一部を電流値的に置き替えることができる。そのた
め、トランジスタ70のターンオフに応じて、インダク
タンス素子73に蓄積されたエネルギーのうち、電流I
2成分で平滑コンデンサ79のエネルギーを補給でき
る。また、同時に流れていた電流I1成分で、蛍光ラン
プ80の放電を一定のレベルで維持できる。トランジス
タ70のオフ、トランジスタ71のオンの期間には、イ
ンダクタンス素子73のエネルギー放電の減少に伴い、
平滑コンデンサ79への充電電流が減少するとともに、
コンデンサ72とインダクタンス素子73との共振を維
持し、一定レベルの蛍光ランプ80の放電維持を行うこ
とができる。そして、このような動作を繰り返すことに
より、蛍光ランプ80は点灯維持できるとともに、平滑
コンデンサ79の電圧維持を行うことができる。
【0016】そして、このような始動・点灯動作におい
て、交流電源1の瞬時値が低い場合(図2(a)の斜線
部分)は、図2(b)に示すように、電源電圧V1<イ
ンダクタンス素子73の電圧V2である期間は長くな
り、インダクタンス素子73に交流電源1から流れ込む
電流I2の期間は短く、かつ、この電流I2は電源入力電
圧瞬時値に比例するので電流I2も小さくなる。すなわ
ち、インバータ動作による蛍光ランプ80を介する電流
1は、チョッパ動作として交流電源1からインダクタ
ンス素子73に流れる電流I2を時間的に電流値的に抑
制し、かつ、蛍光ランプ80の電流I1の減少を少なく
できる。
【0017】一方、交流電源1の瞬時値が高い場合(図
3(a)の斜線部分)は、図3(b)に示すように、電
源電圧V1>インダクタンス素子73の電圧V2である期
間は長く、インダクタンス素子73に交流電源1から流
れ込む電流I2の期間は長く、かつ、この電流は電源入
力電圧瞬時値に比例するので電流I2は大きくなる。す
なわち、この場合、インバータ動作による蛍光ランプ8
0を介する電流I1は、チョッパ動作として交流電源1
からインダクタンス素子73に流れる電流I2を時間的
に電流値的に抑制する割合が小さい。
【0018】そして、このような動作において、交流電
源1の1周期について見ると、図4(a)に示すよう
に、入力電流Isは、交流電源1の波形Vsとほぼ相似形
状となり、電源入力力率を高く、電源入力電流の高調波
成分を少なくできる。
【0019】また、蛍光ランプ80の電流I1について
見ると、交流電源1の電圧瞬時値が低いときには、共振
電流I1は大きいまま維持しており、交流電源1の電圧
瞬時値が高いときには、共振電流I1は入力電流I2によ
り抑制され、蛍光ランプ80の電流I1は交流電源1の
1周期で図3(b)に示すようにほぼ一定化されることに
なる。そのため、ランプ電流のリプルは小さくなり、蛍
光ランプ80において、常にほぼ一定の管壁負荷にでき
るため、蛍光体・電極・管壁の瞬間的な過負荷を軽減で
き、ランプ寿命を改善できる。また、ランプ電流リプル
が小さいので平滑コンデンサ79の静電容量を小さくで
きるとともに、インバータ回路7の電源電圧および負荷
に対する安定性を良くできる。さらに、インダクタンス
素子73に流れる電流は、図4(c)に示すように、交
流電源1からの電流I2(図4(a))と平滑コンデン
サ79からの電流I1(図4(b))とを加えた形とな
る。インダクタンス素子73に流れる電流は、交流電源
1からの電流I2と平滑コンデンサ79からの電流I1
を一部時間的に、および一部電流値的に抑制し合うよう
に分割して動作させることにより、従来チョッパ回路用
とインバータ回路用の2つのインダクタンス素子が必要
であったものを、1つのインダクタンス素子でもって従
来と同様の性能をもたせることができ、さらに、交流電
源1からの電流制限を単独のインダクタンス成分で制限
する必要がないため、インダクタンス素子73のインダ
クタンス値を従来よりも小さく設定できるのでインダク
タンス素子73が大型化することがなく、回路構成を簡
単・安価・小型に実現できる。
【0020】また、交流電源1からカレントトランス7
4を介して最初に平滑コンデンサ79を充電できるの
で、最初のトランジスタ70のターンオンが容易にで
き、とくに、低温時の回路起動性能を向上できる。
【0021】以上のように、本発明実施例の放電ランプ
点灯装置は、蛍光ランプ80と共振コンデンサ72と平
滑コンデンサ79とインダクタンス素子73とトランジ
スタ70とで閉回路を構成し、整流回路3とインバータ
回路7のインダクタンス素子73とトランジスタ70と
で閉回路を構成することにより、インダクタンス素子7
3を一部時間的に一部電流値的にチョッパ動作とインバ
ータ動作に用いて、平滑コンデンサ79の充電動作と蛍
光ランプ点灯動作の両方が干渉し合うようにさせること
となる。その際、インバータ動作による電流は、チョッ
パ動作としてインダクタンス素子73に流れる電源電圧
瞬時値に比例した電源入力電流を抑制する方向に働く。
同時に、チョッパ動作による電流は電源入力電圧瞬時値
に比例しているので、インダクタンス素子73に流れる
放電ランプ電流の低周波リプルを抑制する方向に抑制す
るとともに、放電ランプ電流自体の電流抑制要素として
働くことになる。
【0022】以上により、平滑コンデンサ73の充電動
作と放電ランプ点灯動作を、お互い助け合うこととな
り、インダクタンス素子73に対する負担を軽減させる
とともに、電源入力力率を高く、電源入力電流の高調波
成分を少ない状態に改善し、かつ、放電ランプ80の電
流リプルを改善することができる。
【0023】一例を示せば、図1に示す回路構成におい
て、インダクタンス素子73が1.2mH、共振コンデ
ンサ72が0.022μF、コンデンサ81が2200
pF平滑コンデンサ79が10μF、交流電源電圧12
0Vでそれぞれ用いて、実験したところ、正常に15W
蛍光ランプを始動・点灯維持でき、入力力率99%、基
本波に対する高調波の合計であるTOTAL HARM
ONIC DISTORTIONが10%以下という良
好な結果が得られた。
【0024】上記実施例では、駆動制御手段9として回
路を最も小さくできることからカレントトランス74に
よる自励方式としたが、他の方式を用いてもよい。ま
た、スイッチ素子70,71としてバイポーラトランジ
スタとしたが、FET等を用いてもよい。この場合、ダ
イオード71a,70aとしてFET内蔵のものを用い
ることができる。また、本実施例の場合でも、トランジ
スタ71,70のベース・コレクタ間PN接合をダイオ
ード71a,70aとしてもよい。また、フィルタ回路
2は、チョッパ動作電流を平滑し、かつノイズを低減す
るものであれば他の構成でもよい。また、本実施例では
インバータ回路構成としてシリーズインバータとした
が、共振を用いたインバータ回路であれば他のものでも
同様の効果が得られ、1石インバータ回路でも同様の効
果が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電ラン
プ点灯装置は、小型、安価で、かつ簡単な構成で、電源
入力力率が高く、電源入力電流の高調波成分が少ない状
態で放電ランプを始動・点灯維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である放電ランプ点灯装置の
回路図
【図2】(a)電源電圧の波形図 (b)交流電源電圧の瞬時値の低い時のインダクタンス
素子の電流および電圧波形図
【図3】(a)電源電圧の波形図 (b)交流電源電圧の瞬時値の高い時のインダクタンス
素子の電流および電圧波形図
【図4】交流電源の1周期の入力電流・ランプ電流・イ
ンダクタンス素子の電流波形図
【図5】従来の放電ランプ点灯装置の回路図
【符号の説明】
1 交流電源 3 整流回路 50,51,70,71 トランジスタ 41,79 平滑コンデンサ 72 共振コンデンサ 73 インダクタンス素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ランプと共振コンデンサとの直列体
    と、この直列体の一端に接続された平滑コンデンサと、
    前記直列体の他端に接続されたインダクタンス素子と、
    前記平滑コンデンサの他端に接続されたスイッチ素子と
    の閉回路を備え、前記インダクタンス素子と前記スイッ
    チ素子との接続点と、前記平滑コンデンサと前記直列体
    との接続点との間に整流手段を接続し、前記平滑コンデ
    ンサと前記スイッチ素子との接続点と、前記直列体と前
    記インダクタンス素子との接続点に交流電源に接続され
    るべき整流回路の出力端をそれぞれ接続したことを特徴
    とする放電ランプ点灯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2156742A1 (es) * 1999-06-21 2001-07-01 Univ Oviedo Balasto electronico de bajo coste y correccion activa del factor de potencia.
KR100335990B1 (ko) * 1999-08-27 2002-05-10 윤덕용 형광등용 전자식 안정기의 역률 개선회로

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ES2156742A1 (es) * 1999-06-21 2001-07-01 Univ Oviedo Balasto electronico de bajo coste y correccion activa del factor de potencia.
KR100335990B1 (ko) * 1999-08-27 2002-05-10 윤덕용 형광등용 전자식 안정기의 역률 개선회로

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