JP2001145346A - スイッチング電源装置のスナバ回路 - Google Patents

スイッチング電源装置のスナバ回路

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JP2001145346A
JP2001145346A JP32698999A JP32698999A JP2001145346A JP 2001145346 A JP2001145346 A JP 2001145346A JP 32698999 A JP32698999 A JP 32698999A JP 32698999 A JP32698999 A JP 32698999A JP 2001145346 A JP2001145346 A JP 2001145346A
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power supply
diode
capacitor
inductor
circuit
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JP32698999A
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Masato Sasaki
正人 佐々木
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング電源装置において発生するサー
ジエネルギーを再利用することが可能なスナバ回路を提
供する。 【解決手段】 スイッチング電源装置32は、スイッチ
ング素子35のON期間において1次巻線34aに蓄積
したエネルギーを、OFF期間において2次巻線34b
に伝達するものである。そして、スナバ回路31は、O
FF期間において発生する1次巻線34aのサージエネ
ルギーを吸収するコンデンサ42と、ON期間において
コンデンサ42から放出されるエネルギーを蓄積するイ
ンダクタ43とを備えている。このインダクタ43は、
OFF期間において直流電源33と閉回路を形成するた
め、蓄積したエネルギーを直流電源33に回生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるAC−D
Cコンバータや、DC−DCコンバータなどとして好適
に実施されるスイッチング電源装置に備えられ、スイッ
チング素子のOFF時に発生するノイズを除去するため
のスナバ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型の小型電子機器用の電源と
して、スイッチング電源装置が広く用いられている。ス
イッチング電源装置は、バッテリーから得られる直流電
圧や、商用交流を整流・平滑化して得られる直流電圧
を、例えば数百kHz程度の高周波でスイッチングし、
小型の変圧器で所望とする電圧に高効率に変換する機能
を有するものである。
【0003】一方で、電子機器から発生する電磁ノイズ
に対する規制が厳しくなってきている。このため、上述
のようなスイッチング電源装置には、ノイズとなるスイ
ッチングサージを吸収するためのスナバ回路が搭載され
ている。
【0004】図9は、従来のスイッチング電源装置2に
おける構成を示す電気回路図である。このスイッチング
電源装置2は、フライバック方式のスイッチング電源装
置であり、変圧器4の1次巻線4aおよびスイッチング
素子5からなる直列回路を、直流電源3に接続した構成
を有している。また、このスイッチング電源装置2に
は、典型的な従来技術のスナバ回路1が搭載されてい
る。
【0005】このスナバ回路1は、スイッチングサージ
吸収用のコンデンサ11,ダイオード12および抵抗1
3を有している。そして、図9に示すように、コンデン
サ11およびダイオード12は、変圧器4の1次巻線4
aに並列に接続される直列回路を構成しているととも
に、コンデンサ11は、抵抗13に並列に接続されてい
る。
【0006】このスイッチング電源装置2では、スイッ
チング素子5のON期間において、1次巻線4aに励磁
エネルギーを蓄積するようになっている。そして、スイ
ッチング素子5をOFF状態としたときに(ターンオフ
時に)、1次巻線4aに蓄積されている励磁エネルギー
が2次巻線4bに出力されて、ダイオード6および平滑
コンデンサ7を介して、出力端子8・9間に導出される
ように設定されている。
【0007】また、スイッチング素子5のON期間に変
圧器4の漏洩インダクタンスに蓄積され、ターンオフ時
に放出されるサージエネルギーは、ダイオード12を介
してコンデンサ11に吸収(蓄積)され、時間経過に伴
って、抵抗13で消費されてゆくようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のスナバ回路1では、漏洩インダクタンスに蓄積
されるサージエネルギーが抵抗13で消費されてしまう
ため、電力変換効率を低減できなかった。このため、ス
ナバ回路1には、近年の省エネルギー化の要求に対応で
きないという問題があった。
【0009】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するために成されたものである。そして、その目的
は、スイッチング電源装置において発生するサージエネ
ルギーを再利用することが可能なスナバ回路を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかるスイッチング電源装置のスナバ回
路(以下、本スナバ回路とする)は、電源およびスイッ
チング素子と直列に接続された1次巻線を有し、スイッ
チング素子のON期間において1次巻線に蓄積したエネ
ルギーを、OFF期間において2次巻線に伝達するスイ
ッチング電源装置に備えられ、OFF期間において上記
1次巻線と第1の閉回路を形成し、サージエネルギーを
吸収するコンデンサと、ON期間において上記コンデン
サと第2の閉回路を形成し、コンデンサから放出される
サージエネルギーを励磁エネルギーに変換して蓄積する
一方、OFF期間において上記電源と第3の閉回路を形
成し、この電源に対して励磁エネルギーを回生するイン
ダクタとを備えていることを特徴としている。
【0011】本スナバ回路の備えられるスイッチング電
源装置では、スイッチング素子がON期間となると、1
次巻線,電源およびスイッチング素子が互いに接続さ
れ、1次巻線に、電流量に応じた励磁エネルギーが発生
するようになっている。
【0012】また、このスイッチング電源装置は、1次
巻線と磁気的に結合しているとともに、所定の出力端子
に接続されている2次巻線を有している。そして、この
2次巻線は、OFF期間に限り、1次巻線による誘導起
電力を受けて電流を発生するように設定されている。こ
のため、ON期間においては、1次巻線のもつ励磁エネ
ルギーは、2次巻線に伝達されず、1次巻線に蓄積され
たままとなる。
【0013】一方、この状態でスイッチング素子がOF
F期間となると、1次巻線による誘導起電力が作用し
て、2次巻線に電流が流れ始める。これにより、1次巻
線に蓄積されていた励磁エネルギーが2次巻線に伝達さ
れ、外部に出力されるようになっている。
【0014】また、このとき、1次巻線からは、2次巻
線に伝達できなかった励磁エネルギー(サージエネルギ
ー)がスイッチング電源装置内に放出される。そして、
本スナバ回路は、このサージエネルギーを吸収し、再利
用するために備えられているものである。
【0015】すなわち、本スナバ回路は、サージエネル
ギーを吸収するために、OFF期間において1次巻線と
ともに第1の閉回路を形成するコンデンサを備えてい
る。そして、この第1の閉回路に電流を発生させること
によって、コンデンサに、サージエネルギーに応じた量
の電荷を保持させるように設定されている。
【0016】また、本スナバ回路は、コンデンサに蓄積
されたサージエネルギーを再利用するために、ON期間
において、コンデンサとともに第2の閉回路を形成する
インダクタを備えている。そして、この第2の閉回路上
において、コンデンサとインダクタとの間で共振を行わ
せて、インダクタに電流を流すように設定されている。
この共振により、本スナバ回路では、コンデンサに蓄積
されていたサージエネルギーをインダクタの励磁エネル
ギーに変換し、インダクタに保持させるようになってい
る。
【0017】さらに、インダクタは、OFF期間におい
て、電源とともに第3の閉回路を形成するように設定さ
れている。そして、この回路において、励磁エネルギー
を有するインダクタから電源に向かう電流を発生させる
ことで、電源に対して励磁エネルギーを回生するように
なっている。
【0018】このように、本スナバ回路では、スイッチ
ング電源装置において発生するサージエネルギーを吸収
し、電源に回生して再利用することが可能となってい
る。これにより、スイッチング電源装置を駆動するため
のエネルギーを節約できるので、運転コストを低減する
ことが可能となる。
【0019】また、本スナバ回路では、第2の閉回路と
第3の閉回路とにおいてインダクタに流れる電流の方向
が、ともに、インダクタから電源を向いて流れるように
設定されていることが好ましい。このようにすれば、第
3の閉回路において、電源の電圧に抗する電流を簡単に
発生させられるので、エネルギーを回生することが容易
となる。
【0020】また、本スナバ回路では、第2の閉回路
に、コンデンサにおけるサージエネルギーの放出を補助
する(促進する)ための補助電源を設けることが好まし
い。このようにすれば、第2の閉回路におけるインダク
タ・コンデンサ間の共振動作を、円滑に行うことが可能
となる。
【0021】なお、このような補助電源としては、例え
ば、1次巻線と磁気的に結合された補助巻線を用いるこ
とができる。また、この場合、第3の閉回路に、OFF
期間において補助巻線に誘起される電圧の影響を回避す
るための第1のダイオードを設けることが好ましい。こ
れにより、第3の閉回路に対する補助巻線の影響を簡単
に回避できるので、電源に対するエネルギーの回生を円
滑に行うことが可能となる。
【0022】また、本スナバ回路には、電源からインダ
クタに向かう電流を遮断するための第2のダイオードを
設けることが好ましい。このようにすれば、電源のエネ
ルギーが、インダクタに直接的に蓄積されることを回避
できる。
【0023】また、本スナバ回路には、電源からコンデ
ンサに向かう電流を遮断するための第3のダイオードを
設けることが好ましい。このようにすれば、電源のコン
デンサに対する悪影響(電源からコンデンサに直接的に
電荷が流れ込むこと等)を回避することが可能となる。
【0024】また、上記した本スナバ回路は、以下のよ
うに構成することもできる。すなわち、本スナバ回路
を、上記コンデンサおよび第3のダイオードが、1次巻
線と並列に、上記電源とスイッチング素子との間に接続
されているとともに、上記インダクタおよび第2のダイ
オードが、上記コンデンサおよびスイッチング素子と並
列に、第3のダイオードと電源との間に接続されてお
り、さらに、上記補助巻線および第1のダイオードが、
第2のダイオードの両端に接続されている構成とするこ
ともできる。
【0025】また、本スナバ回路を、上記コンデンサ
が、上記スイッチング素子と並列に、上記電源と1次巻
線との間に接続されているとともに、上記インダクタを
2つの第2のダイオードの間に挟んで構成される直列回
路が、1次巻線およびスイッチング素子と並列に、上記
電源の両端に接続されており、さらに、第2のダイオー
ドの一方が、上記コンデンサの両端に接続されていると
ともに、この第2のダイオードと上記インダクタとから
なる直列回路の両端に、上記補助巻線および第1のダイ
オードが接続されている構成とすることもできる。本ス
ナバ回路をこれらのように構成すれば、本スナバ回路を
簡単かつ容易に形成することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の第1の
実施形態について以下に説明する。図1は、本実施の形
態にかかるスイッチング電源装置32の電気回路図であ
る。このスイッチング電源装置32は、直流あるいは交
流電圧に対し、高周波スイッチングおよび電圧変換を施
して所望の出力電圧を生成する、フライバック方式のス
イッチング電源装置である。
【0027】まず、スイッチング電源装置32の構成に
ついて説明する。図1に示すように、スイッチング電源
装置32は、スナバ回路31,直流電源33,変圧器3
4,スイッチング素子35,ダイオード36および平滑
コンデンサ37を備えた構成である。
【0028】直流電源33は、所定電圧の直流電流を出
力するバッテリーである。スイッチング素子35は、電
界効果型トランジスタからなるスイッチである。
【0029】変圧器34は、1次巻線34aと、この1
次巻線34aと磁気的に結合された2次巻線34bおよ
び補助巻線34cとから構成されている。1次巻線34
aは、直流電源33の電源電圧に応じた励磁エネルギー
を発生・蓄積するためのコイルであり、スイッチング素
子35とともに、直流電源33の両端子間に接続される
直列回路を形成している。
【0030】この1次巻線34aは、スイッチング素子
35がON状態となっている期間(ON期間)におい
て、直流電源33の電圧に応じた励磁エネルギーを蓄積
するように設定されている。そして、1次巻線34a
は、スイッチング素子35がOFF状態となっている期
間(OFF期間)において、励磁エネルギーを2次巻線
34bに伝達するようになっている。
【0031】2次巻線34bは、1次巻線34aとは逆
向きの極性を有するコイルであり、OFF期間におい
て、1次巻線34aから伝達された励磁エネルギーを外
部に出力する機能を有するものである。なお、1次巻線
34aから2次巻線34bに伝達された励磁エネルギー
は、ダイオード36を介して取り出された後、平滑コン
デンサ37によって平滑化され、出力端子38・39間
において、所定の2次側電圧Voとして出力されるよう
になっている。
【0032】補助巻線34cは、1次巻線34aと等し
い極性を有するコイルであり、後述するスナバ回路31
の一部を構成している。スナバ回路31は、1次巻線3
4aから2次巻線34bに伝達し損ねたエネルギー(サ
ージエネルギー)を吸収し、直流電源33に回生するた
めのものである。そして、図1に示すように、スナバ回
路31は、ダイオード41・44・45,コンデンサ4
2,インダクタ43,変圧器34の補助巻線34cから
構成されている。
【0033】コンデンサ42は、OFF期間において1
次巻線34aから放出されるサージエネルギーを吸収す
るものである。また、コンデンサ42は、ON期間にお
いて電荷を放電することによって、吸収したサージエネ
ルギーをインダクタ43に伝達する機能も有している。
【0034】インダクタ43は、ON期間においてコン
デンサ42と閉回路を形成するようになっている。そし
て、この閉回路に、コンデンサ42に蓄積されたサージ
エネルギーに応じた共振電流を発生させることで、サー
ジエネルギーを励磁エネルギーに変換し、蓄積する機能
を有している。また、インダクタ43は、OFF期間に
おいて、直流電源33とともに閉回路を形成するように
設定されている。そして、この閉回路を用いて、ON期
間に蓄積した励磁エネルギーを、直流電源33に回生す
るようになっている。
【0035】補助巻線(補助電源)34cは、1次巻線
34aからの磁界を受けて誘起電圧を発生させ、この電
圧によってコンデンサ42からの放電を補助する(促進
する)ためのものである。
【0036】ダイオード41・44・45は、ON期間
およびOFF期間において、スイッチング電源装置32
内の電流経路を適切に制限するためのものである。すな
わち、ダイオード(第3のダイオード)41は、ON期
間において、直流電源33からコンデンサ42に向かう
電流を遮断する機能を有している。
【0037】また、このダイオード(第3のダイオー
ド)41およびダイオード(第2のダイオード)45
は、直流電源33からインダクタ43に向かう電流を遮
断する機能を有している。また、ダイオード(第1のダ
イオード)44は、補助巻線34cに誘起される電圧に
よって発生する電流を制御する機能を有している。
【0038】また、図1に示すように、ダイオード41
およびコンデンサ42は、変圧器34の1次巻線34a
と並列となるように直流電源33に接続される、直列回
路を形成している。この直列回路では、ダイオード41
のアノード側にコンデンサ42が接続されている。ま
た、直流電源33の正極にダイオード41のカソード
が、スイッチング素子35のドレインDにコンデンサ4
2が、それぞれ接続されるようになっている。
【0039】インダクタ43およびダイオード45は、
スイッチング素子35およびコンデンサ42からなる直
列回路と並列となるように、ダイオード41と直流電源
33の負極との間に配置される、直列回路を形成してい
る。この直列回路では、インダクタ43の一端がダイオ
ード45のカソードに、同じく他端がダイオード41の
アノードとコンデンサ42とに接続されている。また、
ダイオード45のアノードは、直流電源33の負極とス
イッチング素子35のソースSとに接続されるようにな
っている。
【0040】補助巻線34cおよびダイオード44は、
ダイオード45の両端に接続される直列回路を形成して
いる。この直列回路では、ダイオード44のアノードが
補助巻線34cの一端に、同じくカソードがインダクタ
43とダイオード45のカソードとの間に接続されてい
る。また、補助巻線34cの他端は、ダイオード45の
アノード,スイッチング素子35のソースSおよび直流
電源33の負極に接続されている。
【0041】次に、スイッチング電源装置32の動作に
ついて説明する。図2は、スイッチング素子35のON
期間において、スイッチング電源装置32に形成される
閉回路S0 ・S1 、および、これらの閉回路S0 ・S1
に流れる電流I0 ・I1 を示す説明図である。
【0042】また、図3は、スイッチング素子35のO
FF期間において、スイッチング電源装置32に形成さ
れる閉回路S2 ・S3 、および、これらの閉回路S2
3に流れる電流I2 ・I3 を示す説明図である。さら
に、図4(a)〜(e)は、ON・OFF期間におけ
る、コンデンサ42の充電電圧VC42 ,電流I1 〜I3
およびスイッチング素子35の両端にかかる電圧(ソー
スS−ドレインD間電圧)VDSの波形を示すグラフであ
る。
【0043】図2に示すように、スイッチング素子35
のON期間においては、1次巻線34aおよびスイッチ
ング素子35が、直流電源33とともに閉回路S0 を形
成している。さらに、ON期間では、ダイオード44,
インダクタ43,コンデンサ42および補助巻線34c
が、スイッチング素子35とともに閉回路(第2の閉回
路)S1 を形成するように設定されている。
【0044】一方、図3に示すように、スイッチング素
子35のOFF期間においては、ダイオード41,イン
ダクタ43およびダイオード45は、直流電源33とと
もに閉回路(第3の閉回路)S2 を形成するようになっ
ている。また、OFF期間では、コンデンサ42,ダイ
オード41が、1次巻線34aとともに閉回路(第1の
閉回路)S3 を形成するように設定されている。
【0045】さて、コンデンサ42が、図2に示す極性
に充電されているとする。この状態で、スイッチング素
子35がONとなると(ターンオンすると)、直流電源
33,変圧器34の1次巻線34aおよびスイッチング
素子35からなる閉回路S0が形成され、1次巻線34
aに、『●』の向きに電流I0 が流れ始める。
【0046】また、このとき、電流I0 が流れることに
よって発生する磁束によって、2次巻線34b(図1参
照)に、『●』と反対方向の電圧が誘起される。しかし
ながら、ダイオード36がOFF(非導通)となるの
で、平滑コンデンサ37への充電電流は流れない。この
ため、1次巻線34aを流れる電流I0 の大きさは時間
経過とともに上昇し、1次巻線34aに励磁エネルギー
が蓄積されてゆくことになる。
【0047】また、スイッチング素子35のON期間で
は、補助巻線34c,ダイオード44,インダクタ4
3,コンデンサ42およびスイッチング素子35が、閉
回路S 1 を形成する。このため、図4(a)に示すよう
に、コンデンサ42の電荷が放電され、この閉回路S1
内において、コンデンサ42・インダクタ43による共
振動作が開始される。また、ON期間では、補助巻線3
4cに、『●』と反対方向の電圧が誘起される。このた
め、コンデンサ42の放電が補助されて、閉回路S1
における共振動作が促進される。また、ダイオード45
においては、カソード側の電圧がアノード側より高くな
る。
【0048】従って、コンデンサ42・インダクタ43
の共振動作においては、ダイオード45を流れる電流は
発生しない一方、ダイオード44および補助巻線34c
を含む閉回路S1 に、図2および図4(b)に示すよう
な電流I1 が発生するようになっている。そして、この
電流I1 により、コンデンサ42のエネルギーが放出さ
れ、インダクタ43によって励磁エネルギーに変換・蓄
積される。
【0049】この状態において、スイッチング素子35
がOFFとなると(ターンオフすると)、1次巻線34
aは、コンデンサ42およびダイオード41とともに閉
回路S3 を形成する。そして、この閉回路S3 に、図3
および図4(d)に示すような電流I3 が流れ始める。
【0050】このとき、1次巻線34aに印加される電
圧がなくなり、インダクタとして働くため、アンペアタ
ーンの法則で『●』の方向に電流が発生する。従って、
ダイオード36が導通となって、1次巻線34aに蓄積
されていた励磁エネルギーが2次巻線34b側に伝達さ
れ、出力端子38・39間において、所定の2次側電圧
Voとして出力される。
【0051】また、1次巻線34aの励磁エネルギーの
うち、2次巻線34bに伝達できなかった分(変圧器3
4の寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギー;サー
ジエネルギー)は、電流I3 によりコンデンサ42に伝
達される。このとき、コンデンサ42は、ON期間に電
荷を放電しているため、サージエネルギーに応じた電荷
を蓄積できるようになっている。
【0052】また、スイッチング素子35のOFF期間
では、ダイオード41,インダクタ43およびダイオー
ド45は、直流電源33とともに閉回路S2 を形成す
る。このとき、補助巻線34cには『●』の方向(下向
き)の起電力が誘起されるため、ダイオード44は非導
通となる一方、ダイオード45は導通となる。
【0053】また、インダクタ43には、OFF期間と
なるときまで、インダクタ43から直流電源33に向か
う方向を有する電流I1 (図2および図4(b)参照)
が流れている。このため、ダイオード41が導通とな
り、図3および図4(c)に示すように、閉回路S2
は、電流I1 の終値(OFF期間となる直前にインダク
タ43に流れていた電流I1 の値)を初期値とする電流
2 が発生する。そして、この電流I2 により、インダ
クタ43に蓄積されていた励磁エネルギーが、直流電源
33に回生される。
【0054】なお、この電流I2 は、直流電源33の電
圧値V33,インダクタ43のインダクタンスL43および
電流I2 の初期値Ip によって、以下のように求められ
る。すなわち、
【0055】
【数1】
【0056】この式(1)における(−V33/L43
が、図4(c)に示した電流I2 の傾きとなり、Ip
同じく初期値となる。また、電流I2 は、ダイオード4
1・45によって逆流しないように設定されているた
め、負となる(逆流する)ことはない。
【0057】以上のように、スイッチング電源装置32
は、スイッチング素子35のON期間において1次巻線
34aに蓄積したエネルギーを、OFF期間において2
次巻線34bに伝達することで、出力端子38・39間
に出力電圧Voを発生するように設定されている。
【0058】また、スイッチング電源装置32に含まれ
るスナバ回路31は、1次巻線34aと並列に直流電源
33に接続され、OFF期間において1次巻線34aと
閉回路S3 を形成するコンデンサ42を備えている。
【0059】そして、スナバ回路31では、この閉回路
3 を用いて、OFF期間において発生するサージエネ
ルギー、すなわち、1次巻線34aから2次巻線34b
に伝達できなかったエネルギーを1次巻線34aから放
出させて電流I3 を発生させ、サージエネルギー(サー
ジエネルギーに応じた電荷)をコンデンサ42に蓄積す
るようになっている。
【0060】また、スナバ回路31は、ON期間におい
てコンデンサ42とともに閉回路S 1 を形成するインダ
クタ43を有している。そして、スナバ回路31では、
この閉回路S1 を用いて、コンデンサ42に蓄積されて
いる電荷を放電させて電流I 1 を発生させることで、サ
ージエネルギーを励磁エネルギーに変換してインダクタ
43に蓄積させるようになっている。
【0061】さらに、このインダクタ43は、OFF期
間において、直流電源33とともに閉回路S2 を形成す
るように設定されている。そして、スナバ回路31で
は、この閉回路S2 を用いて、直流電源33の電圧値,
インダクタ43のインダクタンスおよびインダクタ43
を流れていた電流値(電流I2 の初期値)に応じた、電
流I2 を発生させるようになっている。
【0062】また、上記した電流I2 の初期値は、ON
期間において閉回路S1 に流れていた電流I1 の終値で
あり、インダクタ43の保持している励磁エネルギーに
応じた大きさを有している。また、その向きは、インダ
クタ43から直流電源33に向かう方向となっている。
従って、OFF期間では、この初期値によって、直流電
源33の電圧に抗して電流I2 を流すことが可能とな
り、インダクタ43のもつ励磁エネルギーを直流電源3
3に回生できるようになっている。
【0063】このように、スナバ回路31を用いれば、
スイッチング電源装置32において発生するサージエネ
ルギーを吸収し、直流電源33に回生して再利用するこ
とが可能となっている。これにより、スイッチング電源
装置32を駆動するためのエネルギーを節約できるの
で、運転コストを低減させることが可能となる。
【0064】また、スナバ回路31には、直流電源33
とコンデンサ42との間にダイオード41が設けられて
いる。これにより、ON期間およびOFF期間におい
て、直流電源33からコンデンサ42に向かう電流を遮
断できるようになっている。このため、直流電源33の
コンデンサ42に対する悪影響(直流電源33からコン
デンサ42に直接的に電荷が流れ込むこと等)を回避す
ることが可能となっている。
【0065】また、このダイオード41およびダイオー
ド45は、ON期間およびOFF期間において、直流電
源33からインダクタ43に向かう電流(例えば、OF
F期間における電流I2 の逆流)を遮断するようになっ
ている。従って、スナバ回路31では、直流電源33の
エネルギーが、インダクタ43内に直接的に蓄積される
ことを回避できるようになっている。
【0066】また、スナバ回路31では、図1に示すよ
うに、閉回路S1 内に補助巻線34cを含めるようにな
っている。そして、この補助巻線34cが、ON期間に
おいて誘起される電圧により、コンデンサ42の放電を
補助するように設定されている。これにより、インダク
タ43・コンデンサ42間の共振動作を円滑に行うこと
が可能となっている。
【0067】また、スナバ回路31では、OFF期間に
おいて、補助巻線34cの誘起電圧による電流をダイオ
ード44によって遮断するようになっている。さらに、
補助巻線34cを回避できるように、ダイオード45を
含む経路を設けるように設定されている。これにより、
閉回路S2 に対する補助巻線34cの影響を回避できる
ので、電流I2 によるエネルギーの回生をさらに円滑に
行うことが可能となっている。
【0068】なお、スナバ回路31では、電流I2 の初
期値となる電流I1 の終値の方向が、インダクタ43か
ら直流電源33に向かう方向となっている。このような
電流I1 の方向設定は、OFF期間において、コンデン
サ42のスイッチング素子35側に正電荷が蓄積される
ように、直流電源33の極性および1次巻線34aの極
性を適切に選択することで実現できる。また、ダイオー
ド41・45は、直流電源33からインダクタ43に向
かう電流を遮断する、第2のダイオードとしての機能を
有しているといえる。
【0069】〔実施の形態2〕本発明の第2の実施形態
について説明する。なお、本実施の形態では、実施の形
態1に示した部材と同一の機能を有する部材には同一の
符号を付し、その説明を省略する。
【0070】図5は、本実施の形態にかかるスイッチン
グ電源装置52の構成を示す電気回路図である。スイッ
チング電源装置52は、スイッチング電源装置32と同
様に、直流あるいは交流電圧に対し、高周波スイッチン
グおよび電圧変換を施して所望の出力電圧を生成する、
フライバック方式のスイッチング電源装置である。
【0071】まず、スイッチング電源装置52の構成に
ついて説明する。図5に示すように、スイッチング電源
装置52は、スイッチング電源装置32の構成におい
て、スナバ回路31に代えてスナバ回路51を備えると
ともに、補助巻線34cの極性を、1次巻線34aと逆
にした構成である。
【0072】以下に、スナバ回路51の構成について説
明する。図5に示すように、スナバ回路51は、ダイオ
ード61・63・65・66,コンデンサ62,インダ
クタ64,変圧器34の補助巻線34cから構成されて
いる。
【0073】コンデンサ62は、スイッチング素子35
のOFF期間において1次巻線34aから放出されるサ
ージエネルギーを吸収するものである。また、コンデン
サ62は、ON期間において電荷を放電することによっ
て、吸収したサージエネルギーをインダクタ64に伝達
する機能も有している。
【0074】インダクタ64は、ON期間においてコン
デンサ62と閉回路を形成するようになっている。そし
て、この閉回路に、コンデンサ62に蓄積されたサージ
エネルギーに応じた共振電流を発生させることで、サー
ジエネルギーを励磁エネルギーに変換し、蓄積する機能
を有している。また、インダクタ64は、OFF期間に
おいて、直流電源33とともに閉回路を形成するように
設定されている。そして、この閉回路を用いて、ON期
間に蓄積した励磁エネルギーを、直流電源33に回生す
るようになっている。
【0075】補助巻線(補助電源)34cは、1次巻線
34aからの磁界を受けて誘起電圧を発生させ、この電
圧によってコンデンサ62の放電を補助する(促進す
る)ためのものである。
【0076】ダイオード61・63・65・66は、O
N期間およびOFF期間において、スイッチング電源装
置52内の電流経路を適切に制限するためのものであ
る。すなわち、ダイオード(第2のダイオード)63・
66は、直流電源33からインダクタ64に向かう電流
を遮断する機能も有している。また、ダイオード(第1
のダイオード)65は、補助巻線34cに誘起される電
圧によって発生する電流の方向を制御するものである。
【0077】また、ダイオード61およびコンデンサ6
2は、スイッチング素子35と並列に、1次巻線34a
と直流電源33の負極とに接続される直列回路を形成し
ている。この直列回路では、ダイオード61のカソード
がコンデンサ62の一端に、同じくアノードがスイッチ
ング素子35のドレインDと1次巻線34aとに接続さ
れるようになっている。また、コンデンサ62の他端
は、スイッチング素子35のソースSおよび直流電源3
3の負極に接続されている。
【0078】ダイオード63,インダクタ64およびダ
イオード66は、1次巻線34aおよびスイッチング素
子35からなる直列回路と並列に、直流電源33の両極
に接続される、直列回路を形成している。この直列回路
では、インダクタ64が、ダイオード66のアノードと
ダイオード63のカソードとの間に配置されている。ま
た、ダイオード66のカソードは、直流電源33の正極
および1次巻線34aに接続されている。
【0079】また、ダイオード63は、ダイオード61
と直流電源33の負極との間において、コンデンサ62
と並列に接続されている。すなわち、ダイオード63の
カソードは、ダイオード61のアノード,インダクタ6
4,コンデンサ62の一端に接続されている。また、ダ
イオード63のアノードは、コンデンサ62の他端と直
流電源33の負極とに接続されるようになっている。
【0080】補助巻線34cおよびダイオード65は、
ダイオード63およびインダクタ64からなる直列回路
と並列となるように、ダイオード66と直流電源33と
の間に接続される直列回路を形成している。この直列回
路では、ダイオード65のカソードが補助巻線34cの
一端に、同じくアノードがインダクタ64とダイオード
66のアノードとに接続されている。また、補助巻線3
4cの他端は、直流電源33の負極,スイッチング素子
35のソースS,コンデンサ62およびダイオード63
のアノードに接続されるようになっている。
【0081】次に、スイッチング電源装置52の動作に
ついて説明する。図6は、スイッチング素子35のON
期間において、スイッチング電源装置52に形成される
閉回路S4 ・S5 、および、これらの閉回路S4 ・S5
に流れる電流I4 ・I5 を示す説明図である。
【0082】また、図7は、スイッチング素子35のO
FF期間において、スイッチング電源装置52に形成さ
れる閉回路S6 ・S7 、および、これらの閉回路S6
7に流れる電流I6 ・I7 を示す説明図である。さら
に、図8(a)〜(e)は、コンデンサ62の充電電圧
C62 ,電流I5 〜I7 およびスイッチング素子35の
両端にかかる電圧(ソースS−ドレインD間電圧)VDS
の波形を示すグラフである。
【0083】図6に示すように、スイッチング電源装置
52では、スイッチング素子35のON期間において、
1次巻線34aおよびスイッチング素子35が、直流電
源33とともに閉回路S4 を形成している。さらに、O
N期間では、コンデンサ62,インダクタ64,ダイオ
ード65および補助巻線34cが、閉回路(第2の閉回
路)S5 を形成するように設定されている。
【0084】一方、図7に示すように、スイッチング素
子35のOFF期間では、ダイオード63,インダクタ
64,ダイオード66および直流電源33が閉回路(第
3の閉回路)S6 を形成している。また、OFF期間に
おいては、直流電源33,1次巻線34a,ダイオード
61およびコンデンサ62が、閉回路(第1の閉回路)
7 形成するように設定されている。
【0085】さて、コンデンサ62が図6に示す極性に
充電されているとする。この状態でスイッチング素子3
5がターンオンすると、直流電源33,1次巻線34a
およびスイッチング素子35からなる閉回路S4 が形成
され、1次巻線34aに、『●』の方向に電流I4 が流
れ始める。
【0086】また、このとき、電流I4 が流れることに
よって発生する磁束によって、2次巻線34b(図5参
照)に、『●』と反対方向の電圧が誘起される。しかし
ながら、ダイオード36がOFFとなるため、平滑コン
デンサ37への充電電流は流れない。このため、1次巻
線34aを流れる電流I4 の大きさは時間経過とともに
上昇し、1次巻線34aに励磁エネルギーが蓄積されて
ゆくことになる。
【0087】また、このときには、コンデンサ62の充
電状態に従って、ダイオード63が非導通となってい
る。従って、ON期間では、ダイオード65,補助巻線
34c,コンデンサ62およびインダクタ64が閉回路
5 を形成する。このため、図8(a)に示すように、
コンデンサ62の電荷が放電され、閉回路S5 内におい
てコンデンサ62・インダクタ64による共振動作が開
始される。また、ON期間では、補助巻線34cに
『●』と反対方向(下向き)の電圧が誘起される。この
ため、コンデンサ62の放電が補助され、閉回路S5
における共振動作が促進されるようになっている。
【0088】そして、この共振動作よって、閉回路S5
に、図6および図8(b)に示すような電流I5 が発生
し、コンデンサ62のエネルギーが放出され、インダク
タ64によって励磁エネルギーに変換・蓄積される。
【0089】この状態において、スイッチング素子35
がターンオフすると、1次巻線34aは、直流電源3
3,ダイオード61およびコンデンサ62とともに閉回
路S7を形成する。そして、この閉回路S7 に、図7お
よび図8(d)に示すような電流I7 が流れ始める。
【0090】このとき、1次巻線34aに印加される電
圧がなくなり、インダクタとして働くため、アンペアタ
ーンの法則で『●』の方向に電流が発生する。従って、
ダイオード36が導通となって、1次巻線34aに蓄積
されていた励磁エネルギーが2次巻線34b側に伝達さ
れ、出力端子38・39間において、所定の2次側電圧
Voとして出力される。
【0091】また、1次巻線34aの励磁エネルギーの
うち、2次巻線34bに伝達できなかった分(変圧器3
4の寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギー;サー
ジエネルギー)は、電流I7 によりコンデンサ62に伝
達される。このとき、コンデンサ62は、ON期間に電
荷を放電しているため、サージエネルギーに応じた電荷
を蓄積できるようになっている。
【0092】また、スイッチング素子35のOFF期間
では、ダイオード63,インダクタ64およびダイオー
ド66は、直流電源33とともに閉回路S6 を形成す
る。このとき、補助巻線34cには『●』の方向(上向
き)の起電力が誘起されるため、ダイオード65は非導
通となる一方、ダイオード63は導通となる。
【0093】また、インダクタ64には、OFF期間と
なるときまで、図6および図8(b)に示した電流I5
が流れている。このため、ダイオード66が導通とな
り、図7および図8(c)に示すように、閉回路S6
は、電流I5 の終値(OFF期間となる直前にインダク
タ64に流れている電流I5 の値)を初期値とする電流
6 が発生する。そして、この電流I6 により、インダ
クタ64に蓄積されていた励磁エネルギーが、直流電源
33に回生される。
【0094】なお、この電流I6 は、直流電源33の電
圧値V33,インダクタ64のインダクタンスL64および
電流I6 の初期値Ip によって、以下のように求められ
る。すなわち、
【0095】
【数2】
【0096】この式(2)における(−V33/L64
が、図8(c)に示した電流I6 の傾きとなり、Ip
同じく初期値となる。また、電流I6 は、ダイオード6
3・66によって逆流しないように設定されているた
め、負となる(逆流する)ことはない。
【0097】以上のように、スイッチング電源装置52
は、スイッチング素子35のON期間において1次巻線
34aに蓄積したエネルギーを、OFF期間において2
次巻線34bに伝達することで、出力端子38・39間
に出力電圧Voを発生するように設定されている。
【0098】また、スイッチング電源装置52に含まれ
るスナバ回路51は、1次巻線34aと並列に直流電源
33に接続され、OFF期間において1次巻線34aと
閉回路S7 を形成するコンデンサ62を備えている。
【0099】そして、スナバ回路51では、この閉回路
7 を用いて、OFF期間において発生するサージエネ
ルギー、すなわち、1次巻線34aから2次巻線34b
に伝達できなかったエネルギーを1次巻線34aから放
出させて電流I7 を発生させ、サージエネルギー(サー
ジエネルギーに応じた電荷)をコンデンサ62に蓄積す
るようになっている。
【0100】また、スナバ回路51は、ON期間におい
てコンデンサ62とともに閉回路S 5 を形成するインダ
クタ64を有している。そして、スナバ回路51では、
この閉回路S5 を用いて、コンデンサ62に蓄積されて
いる電荷を放電させて電流I 5 を発生させることで、サ
ージエネルギーを励磁エネルギーに変換してインダクタ
64に蓄積させるようになっている。
【0101】さらに、このインダクタ64は、OFF期
間において、直流電源33とともに閉回路S6 を形成す
るように設定されている。そして、スナバ回路51で
は、この閉回路S6 を用いて、直流電源33の電圧値,
インダクタ64のインダクタンスおよびインダクタ64
を流れていた電流値(電流I6 の初期値)に応じた、電
流I6 を発生させるようになっている。
【0102】また、上記した電流I6 の初期値は、ON
期間において閉回路S5 に流れていた電流I5 の終値で
あり、インダクタ64の保持している励磁エネルギーに
応じた大きさを有している。また、その向きは、インダ
クタ64から直流電源33に向かう方向となっている。
従って、OFF期間では、この初期値によって、直流電
源33の電圧に抗して電流I6 を流すことが可能とな
り、インダクタ64のもつ励磁エネルギーを直流電源3
3に回生できるようになっている。
【0103】このように、スナバ回路51を用いれば、
スイッチング電源装置52において発生するサージエネ
ルギーを吸収し、直流電源33に回生して再利用するこ
とが可能となっている。これにより、スイッチング電源
装置52を駆動するためのエネルギーを節約できるの
で、運転コストを低減させることが可能となる。
【0104】また、スナバ回路51では、図5に示すよ
うに、閉回路S5 内に補助巻線34cを含めるようにな
っている。そして、この補助巻線34cが、ON期間に
おいて誘起される電圧により、コンデンサ62の放電を
補助するように設定されている。これにより、コンデン
サ62・インダクタ64間の共振動作を円滑に行うこと
が可能となっている。
【0105】また、スナバ回路51では、OFF期間に
発生する補助巻線34cの誘起電圧による電流を、ダイ
オード65によって遮断するようになっている。さら
に、コンデンサ62を回避するために、ダイオード63
を含む経路を設けるように設定されている。これによ
り、閉回路S6 に対する補助巻線34cおよびコンデン
サ62の影響を回避できるので、電流I6 によるエネル
ギーの回生を円滑に行うことが可能となっている。
【0106】また、スナバ回路51では、ON期間およ
びOFF期間において、直流電源33からインダクタ6
4に向かう電流(例えば、OFF期間における電流I6
の逆流)を、ダイオード63・66によって遮断するよ
うになっている。従って、スナバ回路51では、直流電
源33のエネルギーが、インダクタ64内に直接的に蓄
積されることを回避できるようになっている。
【0107】また、スナバ回路51では、電流I6 の初
期値となる電流I5 の終値の方向が、インダクタ64か
ら直流電源33に向かう方向となっている。このような
電流I5 の方向設定は、OFF期間において、コンデン
サ62の1次巻線34a側に正電荷が蓄積されるよう
に、直流電源33の極性および1次巻線34aの極性を
適切に選択することで実現できる。
【0108】なお、実施の形態1・2に示したスイッチ
ング電源装置32・52には、スイッチング素子35の
ゲートGに制御信号を出力するための制御回路(図示せ
ず)を設けることが好ましい。この制御回路は、出力端
子38・39間の出力電圧Voが低くなるほど、スイッ
チング素子35のON期間を長くするように設定されて
いる。これにより、スイッチング電源装置32では、負
荷の変動によらず、出力電圧Voを所定値に安定させる
ことが可能となっている。
【0109】また、実施の形態1・2では、直流電源3
3が、所定電圧の直流電流を出力するバッテリーである
としている。しかしながら、これに限らず、直流電源3
3を、商用交流を整流して得られた電圧を平滑化して出
力する平滑コンデンサから構成することもできる。
【0110】また、実施の形態1・2では、スイッチン
グ素子35を電界効果型トランジスタから構成するとし
ている。しかしながら、これに限らず、バイポーラトラ
ンジスタからスイッチング素子35を構成してもよい。
【0111】また、実施の形態1・2では、スナバ回路
31・51に補助巻線34cを設け、これにより、コン
デンサ42・62の放電を補助するとしている。しかし
ながら、コンデンサ42・62の放電を補助して閉回路
1 ・S5 における共振動作を円滑化できるものであれ
ば、補助巻線34cに限らず、他の補助電源(バッテリ
ー等)を用いることも可能である。また、閉回路S1
5 においては、補助巻線34cの補助がなくともコン
デンサ42・62を放電させることは可能である。この
ため、スナバ回路31・51を、補助巻線34cおよび
ダイオード44・65を設けない構成とすることもでき
る。
【0112】また、スイッチング電源装置32・52に
おける1次巻線34a,2次巻線34bおよび補助巻線
34cのインダクタンスは、スイッチング電源装置32
・52において効率よく出力電圧Voを発生させられれ
ば(DC−DC変換AあるいはC−DC変換を効率よく
行えれば)、どのような値でもかまわない。また、コン
デンサ42・62の容量は、従来のスナバ回路に用いら
れているコンデンサの容量と同様に設定すればよい。
【0113】また、スナバ回路31・51では、ON期
間での共振動作において発生する電流I1 ・I5 の周波
数は、コンデンサ42・62の容量と、インダクタ43
・64のインダクタンスによって設定される。また、こ
れらとともに補助巻線34cのインダクタンスを考慮す
ることで、電流I1 ・I5 の振幅を設定することが可能
となる。
【0114】また、スナバ回路31・51では、補助巻
線34cのインダクタンスを大きくすることが好まし
い。このようにすれば、適切な電流I1 ・I5 を得るた
めのインダクタ43・64のインダクタンスを小さくで
きるので、インダクタ43・64におけるエネルギー損
失を減少させられる。
【0115】しかしながら、補助巻線34cのインダク
タンスを大きくするためには、補助巻線34cの巻数を
増加させる必要があるものの、補助巻線34cを変圧器
34内に設ける構成では、巻数を極端に多くすることは
不可能である。このため、補助巻線34cにおけるイン
ダクタンスの増加には限界がある。
【0116】ところで、RCC(リンギングチョークコ
ンバータ)方式のスイッチング電源においては、補助巻
線34cと同極性の巻線を用いてスイッチング素子を駆
動するようになっている。従って、スナバ回路31・5
1においても、スイッチング素子35の制御回路内に補
助巻線34cを設けるとともに、補助巻線34cによっ
てスイッチング素子35を駆動するように構成すること
が好ましい。このようにすれば、補助巻線34cを変圧
器34内に設ける構成に比して、補助巻線34cの巻数
を増加させることが可能となる。
【0117】また、実施の形態1に示したスイッチング
電源装置32は、直流電源33の両端子間に変圧器34
の1次巻線34aとスイッチング素子35との直列回路
が接続され、スイッチング素子35のON期間に前記1
次巻線34aに蓄積された励磁エネルギーを、OFF期
間に2次巻線34bからダイオード36を介して取り出
し、平滑コンデンサ37で平滑化して、出力端子38・
39間に所定の2次側電圧Voとして出力するようにし
たフライバック方式のスイッチング電源装置である、と
表現することもできる。
【0118】また、図1に示したスナバ回路31は、ダ
イオード41とコンデンサ42とからなり、1次巻線3
4aに並列に、かつ直流電源33側にダイオード41
が、スイッチング素子35側にコンデンサ42が接続さ
れる直列回路と、スイッチング素子35のON期間に、
前記コンデンサ42とスイッチング素子35と閉回路を
形成する変圧器34の補助巻線34cと、インダクタ4
3とダイオード44と、スイッチング素子35のOFF
期間に直流電源33とダイオード41とインダクタ43
と閉回路を形成するダイオード45とを備えて構成され
ている、と表現することもできる。
【0119】また、図1に示したスナバ回路31は、コ
ンデンサ42が図2に示すような極性に充電されている
場合、スイッチング素子35がターンオンすると、変圧
器34の補助巻線34cの電圧によりコンデンサ42・
インダクタ43による共振動作が行われ、コンデンサ4
2は逆方向に充電(放電;電流I1 )され、コンデンサ
42の放電電流(電流I1 )によりインダクタ43にエ
ネルギーが蓄積されるように設定されていてもよい。
【0120】この設定では、スナバ回路31は、スイッ
チング素子35がターンオフすると、図3に示すよう
に、変圧器34の補助巻線34cに発生する電圧の方向
が反転しダイオード44が非導通となり、ダイオード4
1・45が導通となり、インダクタ43に蓄積されたエ
ネルギーは直流電源33に回生される(電流I2 )。ま
た、コンデンサ42は、スイッチング素子35のON期
間に放電されているので、変圧器34の寄生インダクタ
ンスに蓄積されたエネルギー充電(電流I3 )すること
ができる。
【0121】従って、この設定では、スナバ回路31
は、スイッチング素子35のON期間に、LC共振によ
りコンデンサ42を放電し、そのエネルギーをスイッチ
ング素子35のOFF期間に入力側に回生することがで
きる。
【0122】また、図5に示したスナバ回路51は、ダ
イオード61とコンデンサ62とからなり、スイッチン
グ素子35のアノード・カソード間に、かつ変圧器34
の1次巻線34a側にダイオード61のアノードが接続
される直列回路と、スイッチング素子35のON期間
に、前記コンデンサ62と閉回路を形成する変圧器34
の補助巻線34cと、インダクタ64とダイオード65
と、スイッチング素子35のOFF期間に直流電源33
とインダクタ64と閉回路を形成するダイオード63、
66とを備えて構成されている、と表現することもでき
る。
【0123】また、図5に示したスナバ回路51は、コ
ンデンサ62が図6に示すような極性に充電されている
場合、スイッチング素子35がターンオンすると、変圧
器34の補助巻線34cの電圧によりダイオード65が
導通するのでコンデンサ62、インダクタ64による共
振動作が行われ、コンデンサ42は逆方向に放電されて
(電流I5 )、この放電の電流により、インダクタ64
にエネルギーが蓄積されるように設定されていてもよ
い。
【0124】この設定では、スイッチング素子35がタ
ーンオフすると、変圧器34の補助巻線34cに発生す
る電圧の方向が反転しダイオード65が非導通となり、
代わってダイオード63・66が導通となり、インダク
タ64に蓄積されたエネルギーは直流電源33に回生さ
れる(電流I6 )。また、コンデンサ62はスイッチン
グ素子35のON期間に放電されているので、変圧器3
4の寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギーを充電
(電流I7 )することができる。
【0125】従って、この設定では、スナバ回路51
は、スイッチング素子35のON期間にLC共振によ
り、コンデンサ62を放電し、そのエネルギーをスイッ
チング素子35のOFF期間に入力側に回生することが
できる。
【0126】また、図1に示したスイッチング電源装置
32の構成において、ON期間にダイオード45を通過
する電流が発生しない理由を、以下のように表現するこ
ともできる。すなわち、ダイオード44におけるカソー
ドの電圧は(補助巻線34cの誘起電圧)−(ダイオー
ド44のVf(電圧損失))である一方、ダイオード4
5におけるカソードの電圧は0−(ダイオード45のV
f)である。従って、前者の方が高く、ダイオード45
に関してはカソード側が高くなって電流は流れない。
【0127】また、スイッチング電源装置32・52を
作成する際には、1次巻線34aおよび補助巻線34c
のインダクタンスを、AC−DC変換あるいはDC−D
C変換を効率よく行える値に設定することが好ましい。
【0128】また、図1に示したスナバ回路31では、
ON期間に適切な電荷を放電するために、補助巻線34
cのインダクタンスは大きいほど、インダクタ43のL
値が小さくて済み、インダクタ43における損失を減ら
せる。しかしながら、補助巻線34cのインダクタン
ス、すなわち、巻数を多くするといえども、変圧器34
には巻けるターン数に限界がある。そこで、例えば、R
CC方式のスイッチング電源においては補助巻線34c
と同じ極性の巻線によってスイッチング素子を駆動して
いるので、これを流用することが好ましいと考えられ
る。
【0129】また、本発明にかかるスイッチング電源装
置のスナバ回路は、以下に示す第1〜9のスナバ回路と
して表現することもできる。すなわち、第1のスナバ回
路は、スイッチングサージ吸収用の第1のコンデンサお
よび第1のダイオードから成り、変圧器の1次巻線と並
列に、かつスイッチング素子側が第1のコンデンサとな
るように接続される直列回路と、前記スイッチング素子
のON期間に、前記第1のコンデンサおよび該スイッチ
ング素子と閉回路を形成する補助電源および第2のダイ
オード、第1のインダクタを含む構成である。
【0130】また、第2のスナバ回路は、第1のスナバ
回路の構成において、前記補助電源が変圧器の補助巻線
からなる構成である。また、第3のスナバ回路は、第1
のスナバ回路の構成において、前記閉回路が前記スイッ
チング素子のオン期間に第1のコンデンサに蓄えられた
電荷を放電するようにLC共振するように設定されてい
る構成である。
【0131】また、第4のスナバ回路は、第1のスナバ
回路の構成において、前記スイッチング素子のOFF期
間に、前記第1のダイオード、第1のインダクタ、直流
電源と閉回路を形成する第3のダイオードを含む構成で
ある。また、第5のスナバ回路は、第4のスナバ回路の
構成において、前記閉回路が前記スイッチング素子のO
FF期間に第1のインダクタに蓄えられたエネルギーを
直流電源に回生するように設定されている構成である。
【0132】また、第6のスナバ回路は、スイッチング
サージ吸収用の第2のコンデンサおよび第4のダイオー
ドから成り、該スイッチング素子と並列に、かつ第4の
ダイオードのアノードが前記スイッチング素子と変圧器
の1次巻線に接続される直列回路と、前記スイッチング
素子のON時に、前記第2のコンデンサと閉回路を形成
する変圧器の補助巻線および第5のダイオード、第2の
インダクタを含む構成である。また、第7のスナバ回路
は、第6のスナバ回路の構成において、前記閉回路が、
該スイッチング素子のON時に前記第2のコンデンサの
電荷を放電するようにLC共振するように設定されてい
る構成である。
【0133】また、第8のスナバ回路は、第6のスナバ
回路の構成において、前記スイッチング素子のOFF時
に、前記第2のインダクタおよび直流電源と閉回路を形
成する第6および第7のダイオードを含む構成である。
また第9のスナバ回路は、第8のスナバ回路の構成にお
いて、前記閉回路が、前記スイッチング素子のOFF期
間に第2のインダクタに蓄えられたエネルギーを直流電
源に回生するように設定されている構成である。これら
第1〜第9のスナバ回路の構成によれば、スイッチング
サージ吸収用のコンデンサの電荷をLC共振によって放
電し、入力側に回生することによって、スナバ回路にお
ける損失を低減することができる。
【0134】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかるスイッチ
ング電源装置のスナバ回路(本スナバ回路)は、電源お
よびスイッチング素子と直列に接続された1次巻線を有
し、スイッチング素子のON期間において1次巻線に蓄
積したエネルギーを、OFF期間において2次巻線に伝
達するスイッチング電源装置に備えられ、OFF期間に
おいて上記1次巻線と第1の閉回路を形成し、サージエ
ネルギーを吸収するコンデンサと、ON期間において上
記コンデンサと第2の閉回路を形成し、コンデンサから
放出されるサージエネルギーを励磁エネルギーに変換し
て蓄積する一方、OFF期間において上記電源と第3の
閉回路を形成し、この電源に対して励磁エネルギーを回
生するインダクタとを備えている構成である。
【0135】これにより、本スナバ回路では、スイッチ
ング電源装置において発生するサージエネルギーを吸収
し、電源に回生して再利用することが可能となってい
る。従って、スイッチング電源装置を駆動するためのエ
ネルギーを節約できるので、運転コストを低減すること
ができる。
【0136】また、本スナバ回路では、第2の閉回路と
第3の閉回路とにおいてインダクタに流れる電流の方向
が、ともに、インダクタから電源を向いて流れるように
設定されていることが好ましい。このようにすれば、第
3の閉回路において、電源の電圧に抗する電流を簡単に
発生させられるので、エネルギーを回生することが容易
となる。
【0137】また、本スナバ回路では、第2の閉回路
に、コンデンサにおけるサージエネルギーの放出を補助
するための補助電源を設けることが好ましい。このよう
にすれば、インダクタ・コンデンサ間の共振動作を円滑
に行うことが可能となる。
【0138】なお、このような補助電源としては、例え
ば、1次巻線と磁気的に結合された補助巻線を用いるこ
とができる。また、この場合、第3の閉回路に、OFF
期間において補助巻線に誘起される電圧の影響を回避す
るための第1のダイオードを設けることが好ましい。こ
れにより、第3の閉回路に対する補助巻線の影響を簡単
に回避できるので、電源に対するエネルギーの回生を円
滑に行うことが可能となる。
【0139】また、本スナバ回路には、電源からインダ
クタに向かう電流を遮断するための第2のダイオードを
設けることが好ましい。このようにすれば、電源のエネ
ルギーが、インダクタに直接的に蓄積されることを回避
できる。
【0140】また、本スナバ回路には、電源からコンデ
ンサに向かう電流を遮断するための第3のダイオードを
設けることが好ましい。このようにすれば、電源のコン
デンサに対する悪影響(電源からコンデンサに直接的に
電荷が流れ込むこと等)を回避することが可能となる。
【0141】また、上記した本スナバ回路は、以下のよ
うに構成することもできる。すなわち、本スナバ回路
を、上記コンデンサおよび第3のダイオードが、1次巻
線と並列に、上記電源とスイッチング素子との間に接続
されているとともに、上記インダクタおよび第2のダイ
オードが、上記コンデンサおよびスイッチング素子と並
列に、第3のダイオードと電源との間に接続されてお
り、さらに、上記補助巻線および第1のダイオードが、
第2のダイオードの両端に接続されている構成とするこ
ともできる。
【0142】また、本スナバ回路を、上記コンデンサ
が、上記スイッチング素子と並列に、上記電源と1次巻
線との間に接続されているとともに、上記インダクタを
2つの第2のダイオードの間に挟んで構成される直列回
路が、1次巻線およびスイッチング素子と並列に、上記
電源の両端に接続されており、さらに、第2のダイオー
ドの一方が、上記コンデンサの両端に接続されていると
ともに、この第2のダイオードと上記インダクタとから
なる直列回路の両端に、上記補助巻線および第1のダイ
オードが接続されている構成とすることもできる。本ス
ナバ回路をこれらのように構成すれば、本スナバ回路を
簡単かつ容易に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるスナバ回路を
含む、スイッチング電源装置の構成を示す説明図であ
る。
【図2】図1に示したスイッチング電源装置において、
ON期間に発生する電流経路を示す説明図である。
【図3】図1に示したスイッチング電源装置において、
OFF期間に発生する電流経路を示す説明図である。
【図4】図1に示したスイッチング電源装置におけるコ
ンデンサの充電電圧、この装置に流れる電流、および、
スイッチング素子の両端にかかる電圧(ソース−ドレイ
ン間電圧)の波形を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかるスナバ回路を
含む、スイッチング電源装置の構成を示す説明図であ
る。
【図6】図5に示したスイッチング電源装置において、
ON期間に発生する電流経路を示す説明図である。
【図7】図5に示したスイッチング電源装置において、
OFF期間に発生する電流経路を示す説明図である。
【図8】図5に示したスイッチング電源装置におけるコ
ンデンサの充電電圧、この装置に流れる電流、および、
スイッチング素子の両端にかかる電圧(ソース−ドレイ
ン間電圧)の波形を示すグラフである。
【図9】従来のスイッチング電源装置の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
31,51 スナバ回路 32,52 スイッチング電源装置 33 直流電源 34 変圧器 34a 1次巻線 34b 2次巻線 34c 補助巻線(補助電源) 35 スイッチング素子 36 ダイオード 37 平滑コンデンサ 38,39 出力端子 42,62 コンデンサ 43,64 インダクタ 44,65 ダイオード(第1のダイオード) 41 ダイオード(第2・第3のダイオー
ド) 45,63,66 ダイオード(第2のダイオード) S3 ,S7 閉回路(第1の閉回路) S1 ,S5 閉回路(第2の閉回路) S2 ,S6 閉回路(第3の閉回路) I0 〜I7 電流

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源およびスイッチング素子と直列に接続
    された1次巻線を有し、スイッチング素子のON期間に
    おいて1次巻線に蓄積したエネルギーを、OFF期間に
    おいて2次巻線に伝達するスイッチング電源装置に備え
    られ、 OFF期間において上記1次巻線と第1の閉回路を形成
    し、サージエネルギーを吸収するコンデンサと、 ON期間において上記コンデンサと第2の閉回路を形成
    し、コンデンサから放出されるサージエネルギーを励磁
    エネルギーに変換して蓄積する一方、 OFF期間において上記電源と第3の閉回路を形成し、
    この電源に対して励磁エネルギーを回生するインダクタ
    とを備えていることを特徴とするスイッチング電源装置
    のスナバ回路。
  2. 【請求項2】上記第2の閉回路と第3の閉回路とにおい
    て上記インダクタに流れる電流が、ともに、インダクタ
    から電源を向いて流れるように設定されていることを特
    徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置のスナ
    バ回路。
  3. 【請求項3】上記第2の閉回路に、コンデンサにおける
    サージエネルギーの放出を補助するための補助電源が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載のスイッ
    チング電源装置のスナバ回路。
  4. 【請求項4】上記補助電源が、上記1次巻線と磁気的に
    結合された補助巻線からなることを特徴とする請求項3
    に記載のスイッチング電源装置のスナバ回路。
  5. 【請求項5】上記第3の閉回路が、OFF期間において
    上記補助巻線に誘起される電圧の影響を回避するための
    第1のダイオードを備えていることを特徴とする請求項
    4に記載のスイッチング電源装置のスナバ回路。
  6. 【請求項6】上記電源から上記インダクタに向かう電流
    を遮断するための第2のダイオードを備えていることを
    特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源装置のス
    ナバ回路。
  7. 【請求項7】上記電源から上記コンデンサに向かう電流
    を遮断するための第3のダイオードを備えていることを
    特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源装置のス
    ナバ回路。
  8. 【請求項8】上記コンデンサおよび第3のダイオード
    が、1次巻線と並列に、上記電源とスイッチング素子と
    の間に接続されているとともに、上記インダクタおよび
    第2のダイオードが、上記コンデンサおよびスイッチン
    グ素子と並列に、第3のダイオードと電源との間に接続
    されており、 さらに、上記補助巻線および第1のダイオードが、第2
    のダイオードの両端に接続されていることを特徴とする
    請求項7に記載のスイッチング電源装置のスナバ回路。
  9. 【請求項9】上記コンデンサが、スイッチング素子と並
    列に、上記電源と1次巻線との間に接続されているとと
    もに、 上記インダクタを2つの第2のダイオードの間に挟んで
    構成される直列回路が、1次巻線およびスイッチング素
    子と並列に、上記電源の両端に接続されており、 さらに、第2のダイオードの一方が、上記コンデンサの
    両端に接続されているとともに、この第2のダイオード
    と上記インダクタとからなる直列回路の両端に、上記補
    助巻線および第1のダイオードが接続されていることを
    特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源装置のス
    ナバ回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014066358A (ja) * 2012-09-05 2014-04-17 Nabtesco Corp 電磁弁の駆動回路
EP3748830A1 (en) * 2019-06-06 2020-12-09 Hamilton Sundstrand Corporation Power converter with snubber circuit

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JP2014066358A (ja) * 2012-09-05 2014-04-17 Nabtesco Corp 電磁弁の駆動回路
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