JP2011024306A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を減らすことでコストを低減し、且つ、変換効率が向上する。
【解決手段】スイッチング電源装置1は、MOSFETQ2を含むフライバック方式のスイッチング回路13と、MOSFETQ1を含む共振フォワード方式のスイッチング回路17と、絶縁トランスT1と、2次側回路19と、制御部16とを有する。絶縁トランスT1の第2の1次側巻き線32の端子間には、直列にダイオードD2及び平滑コンデンサC2が接続されている。制御部16は、第2の1次側巻き線32に接続されており、平滑コンデンサC2間に発生した電圧により駆動する。また、フライバック方式のスイッチング回路13のグランド配線41と共振フォワード方式のスイッチング回路17のグランド配線42は短絡している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高電圧電力源及び低電圧電力源に接続可能な絶縁型のスイッチング電源装置に関する。
近年、鉛バッテリで使用する車載用の機器を家庭用の商用電源で利用したいなど、高電圧電力源である商用電源と低電圧電力源である鉛バッテリとの両方で利用可能な機器の需要が高まっている。そこで、高電圧電力源と低電圧電力源で機器を利用する方法として、以下の3通りの方法が挙げられる。
1.特定電圧の直流電源で動作するように機器を設計し、商用電源利用時にはACアダプタを使用し、バッテリ利用時にはDC−DCコンバータを使用する。
2.商用電源を含む交流電源で動作するように機器を設計し、バッテリ利用時にはDC−ACコンバータを使用する。
3.交流用と直流用の2つの1次側巻き線を有するトランスを有する電源回路を機器内部に内蔵する。
上記1及び2の方法では、機器とは別に外付けのアダプタやコンバータが必要となり、高コストである。また、アダプタやコンバータが機器内部の電源回路と直列に接続されることになり、変換効率が悪くなる。
上記3の方法に用いられる電源装置については、特許文献1及び2に開示されている。特許文献1及び2に記載された電源装置は、絶縁トランスを有するスイッチング電源となっている。絶縁トランスには、AC側入力巻き線Na、DC側入力巻き線Nd、出力巻き線Nc及び補助巻き線Ncが設けられている。そして、この電源装置は、AC電源及びDC電源ともにリンギングチョークコンバータ(フライバックコンバータ)によりDC出力可能となっており、AC電源及びDC電源のいずれか一方が接続されることで、負荷に対して電力供給可能となっている。
特開平5−159950号公報(図1) 特開平5−161351号公報(図1)
しかしながら、特許文献1及び2に記載された電源装置は、AC側とDC側どちらもフライバックコンバータであるため、互いに影響を及ぼさないように、AC側の1次回路とDC側の1次回路のそれぞれに逆流素子ダイオードが必要になる。すると、コストが増大し、ダイオードの損失分だけ変換効率が悪くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、部品点数を減らすことでコストを低減し、且つ、変換効率が向上したスイッチング電源装置を提供することである。
本発明のスイッチング電源装置は、高電圧電力源及び低電圧電力源に接続可能な絶縁型のスイッチング電源装置であって、前記高電圧電力源から電力供給される第1の1次側巻き線、前記低電圧電力源から電力供給される第2の1次側巻き線、及び、負荷へ電力を出力する2次側巻き線を有する絶縁トランスと、前記高電圧電力源と前記第1の1次側巻き線との間に接続される第1のスイッチング回路と、前記低電圧電力源と前記第2の1次側巻き線との間に接続される第2のスイッチング回路と、前記2次側巻き線と前記負荷との間に接続され、前記第1のスイッチング回路及び前記第2のスイッチング回路のいずれかの一方の回路動作に応じて、前記負荷に電力を出力する2次側回路と、を備えている。前記第1のスイッチング回路と前記2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路、及び、前記第2のスイッチング回路と前記2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路のいずれか一方の回路は、フライバックコンバータであり、他方の回路は、共振フォワードコンバータである。
本発明のスイッチング電源装置によると、負荷に電力を供給する高電圧側と低電圧側の回路をフライバックコンバータと共振フォワードコンバータの組み合わせとすることで、2次側回路の構成が同じになるとともに、第1のスイッチング回路と2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路、及び、第2のスイッチング回路と2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路の極性が逆になる。これにより、逆流防止ダイオードが不要となり、部品点数が減り、コストを低減することができる。また、逆流防止ダイオードによる損失がなくなり、変換効率が向上する。
また、前記第1のスイッチング回路は、第1のスイッチング手段を含み、前記第2のスイッチング回路は、第2のスイッチング手段を含み、前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段のスイッチング動作を制御する制御手段と、前記制御手段を駆動する駆動回路と、をさらに備えており、前記第1のスイッチング回路の第1の基準電圧配線及び前記第2のスイッチング回路の第2の基準電圧配線は短絡しており、前記駆動回路は、前記第2の1次側巻き線のプラス側端子と前記第2の基準電圧配線との間に直列に接続された整流器及び平滑コンデンサからなり、前記平滑コンデンサ間に発生した電圧により前記制御手段を駆動することが好ましい。高電圧電力を変圧して負荷に電力を供給する場合には、スイッチング電源装置は、第1のスイッチング回路の第1のスイッチング手段によるスイッチング動作に応じて第1の1次側巻き線に断続的に電流を流すことで、2次側巻き線に電流を流し、2次側回路を介して負荷に電力を供給する。また、第1の1次側巻き線に断続的に電流を流すことで、第2の1次側巻き線に電流を流し、駆動回路を介して制御手段に電力を供給する。一方、低電圧電力を変圧して負荷に電力を供給する場合には、スイッチング電源装置は、第2のスイッチング回路の第2のスイッチング手段によるスイッチング動作に応じて第2の1次側巻き線に断続的に電流を流すことで、2次側巻き線に電流を流し、2次側回路を介して負荷に電力を供給する。また、低電圧電力源から巻き線を介さずに制御手段に電力を供給する。これにより、高電圧電力源を接続しているときに制御手段を駆動するための巻き線を、低電圧電力源を接続したときに利用する第2の1次側巻き線と兼用しており、巻き線の数が増大することがなく、装置を小型化することができる。
さらに、前記第1のスイッチング回路と前記2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路構成は、フライバックコンバータであり、前記第2のスイッチング回路と前記2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路構成は、共振フォワードコンバータであることが好ましい。共振フォワードコンバータは、入力電圧を中心に出力電圧が共振する。このとき、出力電圧の共振振幅と入力電圧が同じため、スイッチング手段としては、耐圧が入力電圧の2倍にマージンを加えたものが要求される。MOSFETなどのスイッチング手段は、耐圧の高いものになると高価である。そこで、低電圧電力源に対して、共振フォワードコンバータを用いることで、耐圧が低くて済み、安価なスイッチング手段を用いることができる。
加えて、前記高電圧電力源が接続され、前記低電圧電力源が未接続のときには、前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段を導通状態とすることが好ましい。これによると、第2のスイッチング手段のボディダイオード通過による損失を防止することができる。
また、前記第2の1次側巻き線の端子間電圧の極性を検知する極性検知手段をさらに備えており、前記制御手段は、前記極性検知手段によって検知された極性に応じて、前記第1のスイッチング手段のスイッチング動作を制御することが好ましい。これによると、制御手段が第2の1次側巻き線に接続されているため、装置の小型化を実現しつつ、第2の1次側巻き線をフライバックコンバータの擬似共振動作におけるタイミングの決定に利用することができ、第1のスイッチング手段のスイッチング損失が小さくなるような擬似共振フライバックコンバータを実現することができる。
さらに、前記低電圧電力源は、鉛バッテリであることが好ましい。共振フォワードコンバータでは、低電圧電力源の電圧と負荷に供給される電圧が比例する。そこで、低電圧電力源を電圧変化が少ない鉛バッテリとすることで、負荷に供給される電圧の変動を防止することができる。また、低電圧電力源が接続される第2のスイッチング回路に逆流防止ダイオードが設けられていないため、鉛バッテリを充電することができる。
加えて、前記第2のスイッチング回路の前記低電圧電力源と接続されるプラス側端子と前記第2の基準電圧配線との間に接続されたコンデンサと、前記コンデンサと前記第2のスイッチング回路との間の配線を開閉する開閉手段と、をさらに備えており、前記高電圧電力源が接続されているときには、前記開閉手段を開にすることが好ましい。コンデンサは、低電圧電力源の出力インピーダンスを下げるために設けられている。これによると、高電圧電力源が接続されているときに第2の1次側巻き線の電圧が変化しても、コンデンサが充放電を繰り返すことがないため、コンデンサのESRによる損失を防止し、コンデンサの寿命を長くすることができる。
負荷に電力を供給する高電圧側と低電圧側の回路をフライバックコンバータと共振フォワードコンバータの組み合わせとすることで、2次側回路の構成が同じになるとともに、第1のスイッチング回路と2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路、及び、第2のスイッチング回路と2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路の極性が逆になる。これにより、逆流防止ダイオードが不要となり、部品点数が減り、コストを低減することができる。また、逆流防止ダイオードによる損失がなくなり、変換効率が向上する。
本発明に係るスイッチング電源装置の回路図である。 図1の一部を概略化したスイッチング電源装置の概略回路図である。 変形例1におけるスイッチング電源装置の概略回路図である。 変形例2におけるスイッチング電源装置の概略回路図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、220V商用電源及び車載などに利用される12V鉛バッテリのいずれか一方の電源と接続されることで、24Vの出力電圧を負荷に対して供給するスイッチング電源装置に本発明を適用した一例である。本実施形態では、まず、スイッチング電源装置の各回路の構成及び機能について説明した後に、スイッチング電源装置の動作について説明する。
スイッチング電源装置は、接続される負荷を最大50Wとし、以下の表1を基本仕様としている。なお、表1に示されている仕様は、設計内容に応じて適宜変更可能である。
Figure 2011024306
図1に示すように、スイッチング電源装置1は、220V商用電源(高電圧電力源)に接続される端子L、Nと、12V鉛バッテリ(低電圧電力源)に接続される端子V2+、V2−とを有している。また、スイッチング電源装置1は、2つの1次側巻き線31、32と2次側巻き線33の計3つの巻き線がコアに巻きつけられた絶縁トランスT1を有している。なお、1次側巻き線31を第1の1次側巻き線31とし、1次側巻き線32を第2の1次側巻き線32とする。
絶縁トランスT1は、以下の表2を基本仕様としている。なお、表2に示されている仕様は、設計内容に応じて適宜変更可能である。
Figure 2011024306
表2に示すように、第2の1次側巻き線32と2次側巻き線33の比が1:2であることから、2次側回路19の電圧出力が24Vで、且つ、ダイオードD1が導通状態の時には、第2の1次巻き線32に12V程度の電圧が発生することがわかる。
また、スイッチング電源装置1は、端子L、Nと第1の1次側巻き線31との間に、フィルタ回路10と、整流回路11と、スナバ回路12と、フライバック方式のスイッチング回路13とを有している。さらに、スイッチング電源装置1は、端子V2+、V2−と第2の1次側巻き線32との間に、コンデンサC6と、スイッチSW1(開閉手段)と、駆動回路14と、極性検知回路15と、制御部16と、共振フォワード方式のスイッチング回路17とを有している。加えて、スイッチング電源装置1は、2次側巻き線33と負荷R1との間に、スナバ回路18と、2次側回路19とを有している。
フィルタ回路10は、コンデンサCX、CY1、CY2、コイルL1からなり、フライバック方式のスイッチング回路13によるスイッチングノイズが漏洩しないようにするフィルタである。整流回路11は、ブリッジダイオード3と平滑コンデンサC5からなり、220V商用電源から出力された交流電力を直流電力に変換する。スナバ回路12は、ダイオードD4とコンデンサC8と抵抗R6からなり、後述するMOSFETQ2がオフになる際のサージ電圧を吸収する。
フライバック方式のスイッチング回路13は、ドレイン端子が第1の1次側巻き線31の巻き始め側(グランド側)の端子に接続され、ソース端子がグランド配線41(第1の基準電圧配線)に接続され、ゲート端子が制御部16のGD1端子に接続されたMOSFETQ2からなる。このフライバック方式のスイッチング回路13は、第1の1次側巻き線31と2次側巻き線33と2次側回路19とで第1のフライバックコンバータを構成する。
コンデンサC6は、端子V2+、V2−の間に設けられており、端子V2+、V2−に接続された電源の出力インピーダンスを下げるためのデカップリングコンデンサである。スイッチSW1は、ジャックにプラグを抜き差しすることで、コンデンサC6と第2の1次側巻き線32のプラス側端子との間の配線を開閉し、コンデンサC6を第2の1次側巻き線32から切り離し可能としている。
駆動回路14は、第2の1次側巻き線32のプラス側端子とグランド配線42(第2の基準電圧配線)との間に直列に接続された、ダイオードD2(整流器)と平滑コンデンサC2とからなり、フライバック方式のスイッチング回路13と2つの1次側巻き線31、32とで第2のフライバックコンバータを構成する。この駆動回路14は、平滑コンデンサC2間に発生した電圧により制御部16に電力を供給し、制御部16を駆動する。極性検知回路15は、第2の1次側巻き線32のプラス側端子とグランド配線42(第2の基準電圧配線)との間に直列に接続された、抵抗R2とコンデンサC4からなり、第2の1次側巻き線32の端子間電圧のローパスフィルタを構成しており、フライバックコンバータの擬似共振動作に利用される。
共振フォワード方式のスイッチング回路17は、ドレイン端子が第2の1次側巻き線32の巻き始め側の端子に接続され、ソース端子がグランド配線42に接続され、ゲート端子が制御部16のGD2端子に接続されたMOSFETQ1とコンデンサC3とからなる。この共振フォワード方式のスイッチング回路17は、第2の1次側巻き線32と2次側巻き線33と2次側回路19とで共振フォワードコンバータを構成する。なお、MOSFETQ1がオフのとき、絶縁トランスT1の励磁インダクタンスとコンデンサC3は共振回路を構成する。また、フライバック方式のスイッチング回路13のグランド配線41と共振フォワード方式のスイッチング回路17のグランド配線42は、短絡しており同電位となっている。
スナバ回路18は、コンデンサC8と抵抗R4からなり、絶縁トランスT1の2次側漏れインダクタンスによるサージを防ぐ。2次側回路19は、ダイオードD1とコンデンサC1、C9とコイルL2とからなる。コイルL2とコンデンサC1は、LC回路を構成しており、負荷R1に対する出力電圧を安定させるためのローパスフィルタである。
次に、スイッチング電源装置1の動作について説明する。簡単のため、図2に示すように、220V商用電源と接続され、端子L、Nから出力された交流電力をフィルタ回路10及び整流回路11を介して直流電力に変換した後である、整流回路11の出力端子を端子V1+、V1−とする。
まず、220V商用電源からフライバックコンバータを介して負荷R1に対して電力を供給する場合について説明する。図1及び図2に示すように、スイッチSW1のジャックからプラグを外して開として、端子V1+、V1−及び端子V2+、V2−に電力源が接続されていない状態から、端子V1+、V1−に308Vdc(220V商用電源から出力される220Vacを整流したもの)が接続されると、図示しないスタートアップ用電力供給手段から制御部16のVDD端子に電力が供給され、制御部16が駆動する。駆動した制御部16は、共振フォワード方式のスイッチング回路17のMOSFETQ1のゲートを駆動し、MOSFETQ1を導通(ON)状態にする。
次に、制御部16は、フィードバック制御により図示しない出力電圧フィードバック回路から検出される、負荷R1に供給される出力電圧が常に24Vに一定となるように、MOSFETQ2のゲートを駆動制御することで、MOSFETQ2をスイッチングする。ここで、フライバックコンバータで出力電圧を一定にする方法について説明する。MOSFETQ2が導通しているときには、第1の1次側巻き線31に電流が流れる。この電流はリニアに増加し、絶縁トランスT1の励磁インダクタンスにエネルギーが蓄えられていく。このとき、ダイオードD1の向きにより2次側巻き線33には電流は流れない。
MOSFETQ2が不通(OFF)になると、絶縁トランスT1の励磁インダクタンスに蓄えられたエネルギーが放出される。すると、誘起される逆起電力によりダイオードD1を通じて2次側巻き線33に電流が流れる。また、誘起される逆起電力によりダイオードD2を通じて第2の1次側巻き線32に電流が流れ、図示しない整流回路で直流化することにより、制御部16のVDD端子に電力が供給される。
これにより、スタートアップ用電力供給手段は以降必要なくなる。スタートアップ用電力供給手段は、一般的に、商用電源を抵抗分割して所望の電圧に電圧変換した上で、この電圧を制御部16のVDD端子に供給している。仮に、商用電源の入力電圧を整流した電圧が300V、制御部16の動作電圧が10V、制御部16の消費電流が10mAであるとすると、制御部16の消費電力は、10V×10mA=100mWになるが、抵抗分割の部分も含めると、300V×10mA=3Wになる。しかしながら、絶縁トランスT1を用いて電圧変換を行うと、抵抗分割と異なり、損失がほとんど発生しないので、消費電力が10mWで済む。したがって、制御部16にスタートアップ用電力供給手段で駆動開始時のみ電力を供給し、駆動後は絶縁トランスT1を用いて電力を供給することで、電力損失が低減する。
ここで、MOSFETQ2をオンするタイミングの決定方法について説明する。抵抗R2とコンデンサC4が第2の1次側巻き線32の端子間電圧のローパスフィルタとなっており、制御部16のZC端子が一定閾値以下になった時、絶縁トランスT1の第1の1次側巻き線31の端子間電圧も減少していることから、制御部16はソフトスイッチングによりスイッチング損失の小さなタイミングでMOSFETQ2をオンすることができる。このように、制御部16が第2の1次側巻き線32に接続されているため、装置の小型化を実現しつつ、第2の1次側巻き線32をフライバックコンバータの擬似共振動作におけるタイミングの決定に利用することができ、MOSFETQ2のスイッチング損失が小さくなるような擬似共振フライバックコンバータを実現することができる。
また、第2の1次側巻き線32を流れ、図示しない整流回路で直流化されて平滑コンデンサC2に流れる電荷は、MOSFETQ1を流れる。このとき、MOSFETQ1を上述したように導通させていることで、MOSFETQ1のボディダイオード通過による損失を防止することができる。
また、スイッチSW1を開として、コンデンサC6を第2の1次側巻き線32から切り離していることで、第2の1次側巻き線32の電圧が変化しても、コンデンサC6が充放電を繰り返すことがないため、コンデンサC6のESRによる損失を防止し、コンデンサC6の寿命を長くすることができる。
次に、12V鉛バッテリから負荷R1に対して電力を供給する場合について説明する。端子V1+、V1−及び端子V2+、V2−に電力源が接続されていない状態から、端子V2+、V2−に12Vdcが接続されると、ダイオードD2を通じて制御部16のVDD端子に10V程度の電圧が供給され、制御部16が駆動する。この場合、スタートアップ用電力供給手段は必要としない。駆動した制御部16は、MOSFETQ1のゲートを駆動制御することで、MOSFETQ1をスイッチングさせる。MOSFETQ1がオンの時には、2次側巻き線33に端子V2+、V2−にかかる電圧の2倍(絶縁トランスT1の巻き数比)の電圧が発生する。そして、2次側回路19により整流され、入力電圧である12Vの2倍の24Vの出力電圧を出力する。
MOSFETQ1がオフすると、オン時に蓄えられた絶縁トランスT1の励磁エネルギーにより、励磁インダクタンスとコンデンサC3とで共振が起こる。フォワードコンバータでは、コアが片方向のみに磁化されたまま(直流偏磁)となり、磁気飽和により、少ない電流でMOSFETQ1の耐圧を越えてしまい、MOSFETQ1が壊れてしまうことがある。そこで、この共振により、コアが消磁され、フォワードコンバータ特有の課題であるトランスのリセットが可能になる。
ここで、コンデンサC3の決定方法については、例えば、コンデンサC3を0.7μFとすると、共振周波数は66kHzとなり、同じ周波数、デューティ比0.5でMOSFETQ1をスイッチングすると、オン時間には第2の1次側巻き線32の飽和最大電流は約17Aとなる。オフ時間にはゼロボルトスイッチングすることで、高効率に定格電力を2次側に送ることができる。なお、共振フォワードコンバータは、入力電圧を中心に電圧が共振する。このとき、出力電圧の共振振幅と入力電圧が同じため、MOSFETQ1としては、耐圧が入力電圧の2倍にマージンを加えたものが要求される。MOSFETQ1は、耐圧の高いものになると高価である。そこで、低電圧電力源である鉛バッテリからの変圧に対して、共振フォワードコンバータを用いることで、耐圧が低くて済み、安価なMOSFETを用いることができる。
また、共振フォワードコンバータでは、MOSFETQ1のドレイン電圧が低くなったところで再度オンにするゼロボルトスイッチングを達成するので、高効率電圧変換が可能となる。
なお、共振フォワード動作では、端子V2+、V2−に印加される電圧と負荷R1に供給される2次側出力電圧は比例する。そこで、端子V2+、V2−に印加される電圧を、電圧変化が少ない鉛バッテリとすることで、負荷R1に供給される電圧の変動を防止することができる。
本実施形態におけるスイッチング電源装置1によると、負荷R1に対して電力を供給するための2つの回路がフライバックコンバータと共振フォワードコンバータであることで、2次側回路19の構成が同じとなる。さらに、仮に、2つの回路をともにフライバックコンバータとすると、極性が同じになってしまい、互いに影響を及ぼさないように、2つの回路内に逆流防止ダイオードが必要になる。すると、コスト増大につながり、且つ、ダイオードの損失により効率が悪くなる。そこで、2つの回路をフライバックコンバータと共振フォワードコンバータの組み合わせとすることで、極性が逆になり、逆流防止ダイオードが不要となり、コストを低減することができる。さらに、逆流防止ダイオードによる損失も解消されるので、高効率となる。
また、MOSFETQ1、Q2のゲート駆動のためには、一般的に、10V前後の電圧が必要であることから、制御部16は10V前後の電圧が必要となる。ここで、フライバックコンバータにより降圧された電圧は、ダイオードD2により容易に10V前後に変圧可能なことから、共振フォワードコンバータに用いる第2の1次側巻き線32と制御部16を駆動するための巻き線を兼用することができ、巻き線の数が増大することなく、装置を小型化することができる。
さらに、高電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路をフライバックコンバータとし、低電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路を共振フォワードコンバータとすることで、高電圧電力源接続時の制御部16の駆動には、各巻き線の極性によりフライバックコンバータを用いている。したがって、高電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する際に一定の出力電圧となるように制御されるのに伴い、高電圧電力源から制御部16への出力電圧も一定となるように制御される。したがって、制御部16へ一定電圧を供給することができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
本実施形態においては、共振フォワードコンバータを構成する共振フォワード方式のスイッチング回路17に設けられたコンデンサC3は、MOSFETQ1に並列に配置されていたが、図3に示すように、端子V2+と第2の1次側巻き線32の巻き終わり側(グランド側)の端子との間に設けられてもよい(変形例1)。このとき、コンデンサC3と直列にスイッチSW2を配置する。そして、フライバックコンバータ動作時には、スイッチSW2をオフにすることで、コンデンサC3が切り離されるので、出力電圧の不要な波形歪を防ぐことができる。また、共振フォワードコンバータ動作時には、スイッチSW2はオンにする。
また、本実施形態においては、共振フォワードコンバータに用いる第2の1次側巻き線32と制御部16を駆動するための巻き線を兼用していたが、それぞれ別の巻き線を用いてもよい(変形例2)。これを実現するためには、例えば、図4に示すような回路構成が考えられる。図4に示すように、220V商用電源及び12V鉛バッテリのそれぞれに制御部50、51を設け、それそれの巻き線のGND端子を絶縁させればよい。このとき、12V鉛バッテリ(V2+、V2−)から負荷に対して電力供給する場合には、フォトカプラにより220V商用電源から負荷R1に対して電力を供給するときに用いられる回路の動作を停止させている。
さらに、本実施形態においては、高電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路をフライバックコンバータとし、低電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路を共振フォワードコンバータとしたが、高電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路を共振フォワードコンバータとし、低電圧電力源から負荷R1に対して電力供給する回路をフライバックコンバータとしてもよい。
さらに、本実施形態においては、高電圧電力源は220V商用電源であり、低電圧電力源は12V鉛バッテリであったが、各巻き線の巻き線比などを適宜設計することで、適宜所望の電力源を接続可能である。また、高圧電力源は220V商用電源のような交流電源に限らず、フィルタ回路10及び整流回路11がなく、フライバック方式のスイッチング回路13の端子に直接接続する直流電源であってもよい。
1 スイッチング電源装置
13 第1のスイッチング回路
15 駆動回路
16 制御部
17 第2のスイッチング回路
19 2次側回路
31 第1の1次側巻き線
32 第2の1次側巻き線
33 2次側巻き線
41、42 グランド配線
C2 コンデンサ
D2 ダイオード
Q1、Q2 MOSFET
R1 負荷

Claims (7)

  1. 高電圧電力源及び低電圧電力源に接続可能な絶縁型のスイッチング電源装置であって、
    前記高電圧電力源から電力供給される第1の1次側巻き線、前記低電圧電力源から電力供給される第2の1次側巻き線、及び、負荷へ電力を出力する2次側巻き線を有する絶縁トランスと、
    前記高電圧電力源と前記第1の1次側巻き線との間に接続される第1のスイッチング回路と、
    前記低電圧電力源と前記第2の1次側巻き線との間に接続される第2のスイッチング回路と、
    前記2次側巻き線と前記負荷との間に接続され、前記第1のスイッチング回路及び前記第2のスイッチング回路のいずれかの一方の回路動作に応じて、前記負荷に電力を出力する2次側回路と、を備えており、
    前記第1のスイッチング回路と前記2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路、及び、前記第2のスイッチング回路と前記2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路のいずれか一方の回路は、フライバックコンバータであり、他方の回路は、共振フォワードコンバータであることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記第1のスイッチング回路は、第1のスイッチング手段を含み、
    前記第2のスイッチング回路は、第2のスイッチング手段を含み、
    前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段のスイッチング動作を制御する制御手段と、
    前記制御手段を駆動する駆動回路と、をさらに備えており、
    前記第1のスイッチング回路の第1の基準電圧配線及び前記第2のスイッチング回路の第2の基準電圧配線は短絡しており、
    前記駆動回路は、前記第2の1次側巻き線のプラス側端子と前記第2の基準電圧配線との間に直列に接続された整流器及び平滑コンデンサからなり、前記平滑コンデンサ間に発生した電圧により前記制御手段を駆動することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記第1のスイッチング回路と前記2次側回路と第1の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路構成は、フライバックコンバータであり、
    前記第2のスイッチング回路と前記2次側回路と第2の1次側巻き線と2次側巻き線からなる回路構成は、共振フォワードコンバータであることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記高電圧電力源が接続され、前記低電圧電力源が未接続のときには、
    前記制御手段は、前記第2のスイッチング手段を導通状態とすることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記第2の1次側巻き線の端子間電圧の極性を検知する極性検知手段をさらに備えており、
    前記制御手段は、前記極性検知手段によって検知された極性に応じて、前記第1のスイッチング手段のスイッチング動作を制御することを特徴とする請求項3または4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記低電圧電力源は、鉛バッテリであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記第2のスイッチング回路の前記低電圧電力源と接続されるプラス側端子と前記第2の基準電圧配線との間に接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサと前記第2のスイッチング回路との間の配線を開閉する開閉手段と、をさらに備えており、
    前記高電圧電力源が接続されているときには、前記開閉手段を開にすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
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