JPH0632431B2 - 電子部品自動插入機の修正方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子部品自動挿入機において、部品の挿入ミ
スを起こした際の電子部品自動挿入機の修正方法に関す
るものである。

従来例の構成とその問題点 従来一般に用いられている電子部品自動挿入機の部品挿
入機構部分の一例を第１図に示す。この働きは次のよう
なものである。

まず、電子部品は種類ごとに揃えられて部品供給部１に
納められている。これらの部品を定められた挿入順序に
したがって、１個１個部品中継部２がつかみ取り、部品
挿入部３に渡す。部品挿入部３は、しけ取った部品をプ
リント基板の定められた位置へ挿入する。このような動
作を挿入部品１個１個について繰返し行なう。

この挿入動作の過程で何らかの障害が起きると、挿入ミ
スとなる。第２図は部品挿入部４が挿入ミスを起こした
直後の様子を模式的に表わした図である。挿入ミスが発
生するとまず装置はこれを検知して、稼動を自動的に停
止する。

こうした挿入ミスよ対し、従来は次のような修正方法を
とっていた。

挿入ミス部品５（以下、部品Ａと呼ぶ）をプリント基
板６から手で取り除く。

部品中継部７が既につかんでいる。次に挿入予定の部
品８（以下、部品Ｂと呼ぶ）を受け皿９に落とす。

部品Ａと同種の部品を部品中継部７がつかむ。

この部品を部品挿入部４が受け取り措入する。

これで挿入ミスは修正できた。以下、 部品Ｂを部品中継部７がつかむ。

この品を部品挿入図示４が受け取り挿入する。

このようにして再び正常に稼動し始めていた。

この方式の問題としてはまず、挿入ミスを修正する時
に、部品Ａのみならず、部品Ａの挿入ミスとは何ら関係
のない次の部品Ｂを廃棄してしまうため、その部品を挿
入する時には再び、作業者が手動で部品供給部に収納す
る必要があった。また正常稼動に入った後、部品中継部
７が再び部品Ｂをつかむという手間をとらねばならなか
った。

発明の目的 本発明は、前記問題を解消するために、挿入ミス発生時
点で既に部品中継部がつかんでいる部品を先に挿入し、
その後挿入ミス部品を再入することにより、挿入ミス修
正時の無駄をなくし、電子部品自動挿入機の機能を著し
く向上させることを目的とする。

発明の構成 本発明は上記目的を達成するために、電子部品を種類ご
とに揃えて保持している部品供給部よりあらかじめ決め
られた挿入順序にしたがって電子部品を一旦中継把持可
能な部品中継部が部品供給部より電子部品を把持する部
品供給工程と、前記部品中継部が把持した電子部品を部
品を挿入する部品挿入部へ渡す部品中継工程と、部品挿
入部が受け取った部品をプリント基板上の決められた位
置へ挿入する部品挿入工程とを備え、部品の挿入ミスが
起こった際、既に前記部品中継部が保持している次に挿
入予定の部品が挿入ミス部品と同種でない場合、まず部
品中継部が保持している部品を前記部品挿入部に渡す第
１の工程と、前記部品挿入部が受け取った部品を前記プ
リント基板へ挿入する第２の工程と、次に挿入ミスした
部品と同種の部品を前記部品中継部が把持できるように
部品供給部が移動する第３の工程と、移動してきた前記
部品供給部より部品中継部が挿入ミスした部品と同種の
部品を把持して前記部品挿入部へ渡す第４の工程と、部
品挿入部が受け取った部品を前記プリント基板へ挿入し
て挿入ミスを修正する第５の工程とからなる電子部品自
動挿入機の修正方法である。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例である電子部品自動挿入機につ
いて、その一例を第３図にあげ、説明する。この機種
は、集積回路のように二列に並んだ多くリード線をもつ
部品（以下、ＤＩＰ部品と呼ぶ）専用の挿入機である。

１０はローダで、部品挿入前のプリント基板送入路、１
１はＸ−Ｙテーブルで、ここにプリント基板を固定し、
ＮＣ制御で角部品の挿入位置決めを行うなう。一方、挿
入用の部品は種類ごとに揃えられて、部品供給部１２に
納められている。これらの部品を定められた順序に従っ
て１個ずつ部品中継部１３がつかみ、部品挿入部１４が
受け取ってはプリント基板に挿入していく。挿入された
部品は、部品挿入部１４と連動しているアンビル１５に
よってリード線を曲げられ、プリント基板上に仮止めさ
れる。全部品が挿入完了したプリント基板は、Ｘ−Ｙテ
ーブル１１からはずされ、アンローダー１６によって送
出される。以上の装置の動きを制御するのがマイクロコ
ンピューター17で、本体フレーム１８の下部に納められ
ている。また、装置の起動・停止などの手動操作やプロ
グラムの進行状況表示は、主操作盤１９と副操作盤２０
で行わわれる。

さて、このような装置において、部品Ａの挿入ミスが起
きると、まず装置の稼動が停止し、主操作盤１９の「Ｉ
ＮＳＥＲＴ ＥＲＲ」ランプが点灯する。ここで第４図
にフローチャートで示したような修正方法を用いるわけ
であるが、この方法は部品Ａの次に挿入する部品Ｂがど
ういう種類の部品かによって、次の二つの方法に分かれ
る。

以下、第２図および第４図を用いてその動作を説明す
る。

(1)部品Ａの異種の部品の場合 部品Ａをプリント基板６から手で取り除く。

部品Ｂを部品挿入部４が受け取り挿入する。

部品Ａと同種部品を部品中継部７がつかむ。

この部品を部品挿入部４が受け取り挿入する。

これで挿入ミスが修正できたのみならず、部品Ｂも有効
に挿入できた。

(2)部品Ａと同種の部品の場合 部品Ａをプリント基板６から手で取り除く。

部品中継部７が部品Ａと同種の部品をつかんでいるの
で、その部品を部品挿入部４が受け取り挿入する。

これで挿入ミスは修正できた。

以下、正常な自動運転に戻る。

どちらの場合でも、挿入ミスで装置の稼動が停止した時
点で、部品中継部７がつかんでいる部品を廃棄せず使う
ことができる。なお、つかんでいる部品がどちらの種類
の部品かは、本機においてはマイクロコンピュータを使
ったＮＣ制御を行なっているため、容易に判断できる。

以上、ＤＩＰ部品について挿入ミスの修正方法を説明し
てきたが、この方法は２本足の抵抗やコンデンサ、ダイ
オードから多数足の各種部品までのさまざまな挿入機に
ついても適用できることは言うまでもない。

発明の効果 このように部品中継部がつかんでいる正常部品まで廃棄
する無駄がなくなる。特に、ＤＩＰ部品は単価が高いた
め、この効果は大きい。また、従来の方法だと、挿入ミ
スした部品を修正挿入後、再び廃棄した部品と同種の部
品をつかむ必要があり、二度手間となっていた。それが
本発明では不要になったので、挿入ミスに伴う修正時間
の削減にもつながっている。こうして電子部品自動挿入
機の機能向上に大きく寄与している。

【図面の簡単な説明】

第１図は電子部品自動挿入機の部品挿入機構部分の斜視
図、第２図は挿入ミスを起こした時の部品挿入機構部分
の側面図、第３図は電子部品自動挿入機の斜視図、第４
図は本発明の一実施例におけるフローチャート図であ
る。 １……部品供給部、２……部品中継部、３……部品挿入
部、６……プリント基板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電子部品を種類ごとに揃えて保持している
   部品供給部よりあらかじめ決められた挿入順序にしたが
   って電子部品を一旦中継把持可能な部品中継部が前記部
   品供給部より電子部品を把持する部品供給工程と、前記
   部品中継部が把持した電子部品を部品を挿入する部品挿
   入部へ渡す部品中継工程と、前記部品挿入部が受け取っ
   た部品をプリント基板上の決められた位置へ挿入する部
   品挿入工程とを備え、部品の挿入ミスが起こった際、既
   に前記部品中継部が保持している次に挿入予定の部品が
   挿入ミス部品と同種でない場合、まず前記部品中継部が
   保持している部品を前記部品挿入部に渡す第１の工程
   と、前記部品挿入部が受け取った部品を前記プリント基
   板へ挿入する第２の工程と、次に挿入ミスした部品と同
   種の部品を前記部品中継部が把持できるように前記部品
   供給部が移動する第３の工程と、移動してきた前記部品
   供給部より前記部品中継部が挿入ミスした部品と同種の
   部品を把持して前記部品挿入部へ渡す第４の工程と、前
   記部品挿入部が受け取った部品を前記プリント基板へ挿
   入して挿入ミスを修正する第５の工程とからなる電子部
   品自動挿入機の修正方法。