JPH06322548A - 化学銅めっき液、化学銅めっき方法および配線基板の製造方法 - Google Patents

化学銅めっき液、化学銅めっき方法および配線基板の製造方法

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JPH06322548A
JPH06322548A JP3724294A JP3724294A JPH06322548A JP H06322548 A JPH06322548 A JP H06322548A JP 3724294 A JP3724294 A JP 3724294A JP 3724294 A JP3724294 A JP 3724294A JP H06322548 A JPH06322548 A JP H06322548A
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JP
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copper
plating
chemical
copper plating
reducing agent
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Application number
JP3724294A
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Inventor
Reiko Yano
玲子 矢野
Hitoshi Oka
齊 岡
Shinichiro Imabayashi
慎一郎 今林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ホルムアルデヒドを使用せずに、化学銅めっき
により良好な物性を備えるめっき皮膜を析出させるられ
るめっき液。中性領域で使用可能なめっき液。 【構成】水溶性の2価銅化合物、2価銅イオンの錯化
剤、およびpH調整剤を含み、さらに還元剤としてアミ
ンボランを含む。さらに、界面活性剤および/または1
価銅イオンの錯化剤を含むことが望ましい。2価銅イオ
ンの錯化剤としてはトリエチレンテトラミン6酢酸また
はその金属塩を、界面活性剤としてはポリオキシエチレ
ン系非イオン性界面活性剤を、1価銅イオンの錯化剤と
してはアミノアルキルスルホン酸を、それぞれ用いるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学銅めっき液および
これを用いた配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】交換器、ファクシミリ等の多くの電子機
器に配線基板が用いられているが、配線基板の製造にお
いて、スルーホール、ビアホール、回路用導体の形成に
化学銅めっき液が幅広く用いられている。現在実用化さ
れている一般的な化学銅めっき液として、水溶性の2価
の銅化合物、該2価の銅イオンの錯化剤、還元剤として
ホルムアルデヒド、pH調整剤、および、浴安定化、析
出銅の物性(ひっぱり強度、硬度、伸び等)の改善、銅
析出速度の高速化を目的とした種々の添加剤を含む化学
銅めっき液がある。この化学銅めっき液は広く使用され
ているにもかかわらず、以下の点については考慮がされ
ていなかった。
【0003】第1に、ホルムアルデヒドはpH11以上
の高アルカリにおいてのみ還元剤としての活性を有す
る。従って、ホルムアルデヒドを使用する化学銅めっき
液は必然的に高アルカリ性であり、アルカリに侵食され
るポリイミド、多くのポジ形レジスト、セラミック等の
基材上にめっきを行うことが出来ない。
【0004】第2に、ホルムアルデヒドは発癌性物質と
して最近その有毒性が問題視されている。従って、多量
のホルムアルデヒドの蒸気を発生する化学銅めっき液の
使用は、作業者の健康上避けることが望ましい。
【0005】このため、近年、ホルムアルデヒドの代替
物質として、次亜リン酸塩、水素化ホウ素ナトリウム、
ヒドラジン、アミンボランなどが報告されている。例え
ば、特開平1−180986号公報には、次亜リン酸塩
を還元剤とする化学銅めっき液が示されている。しか
し、次亜リン酸塩を還元剤とするめっき液は自己触媒性
がないため、一般に1μm以上の銅皮膜を析出できず、
プリント回路基板製造のような厚膜の銅析出が必要とさ
れる目的には使用できない。
【0006】また、水素化ホウ素ナトリウムおよびヒド
ラジンは、ホルムアルデヒドと同様に、その活性発揮の
ためには高アルカリ条件が必要であり、その使用は限定
される。特開平3−287780号公報には還元剤にヒ
ドラジンを用いpH9でのめっきが可能である旨の記載
があるが、このめっき液は90℃以上の高温であるため
作業性が著しく低下する。
【0007】一方、アミンボランは中性〜アルカリ性に
おいて化学銅めっきに使用できる還元剤である。特開平
1−242781号公報および特開平2−305971
号公報にはアミンボランを還元剤とする化学銅めっき液
が示されている。しかし、アミンボランは還元力が非常
に高く、めっき液が分解してしまうため、アミンボラン
を良好な浴安定性を有する実用性のあるめっき液はなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、還元剤
としてアミンボランを含有する化学銅めっき液が従来よ
り提案されているが、めっき液の液浴安定性、析出する
めっき皮膜の物性等については考慮されておらず、実用
に耐えうるものではなかった。
【0009】本発明は、有毒なホルムアルデヒドを使用
せず、良好な物性を備えるめっき皮膜を析出させること
ができる化学銅めっき液、めっき方法、および、該化学
銅めっき液を用いた配線基板の製造方法を提供すること
を第1の目的とする。また、本発明は、中性領域で使用
可能な化学銅めっき液、めっき方法、および、該化学銅
めっき液を用いた配線基板の製造方法を提供することを
第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、水溶性の2価銅化合物と、2価銅イオ
ンの錯化剤と、還元剤とを含む化学銅めっき液におい
て、上記還元剤は、ボラン化合物であり、上記2価銅イ
オンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン6酢酸および
トリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩のうちの少なく
ともいずれか一方を含むことを特徴とする化学銅めっき
液が提供される。
【0011】また、本発明では、水溶性の2価銅化合物
と、2価銅イオンの錯化剤と、還元剤とを含む化学銅め
っき液において、上記還元剤は、ボラン化合物であり、
さらに界面活性剤を含み、上記界面活性剤は、ポリオキ
シエチレン系非イオン性界面活性剤であることを特徴と
する化学銅めっき液が提供される。なお、界面活性剤の
濃度は、0.01〜10g/lであることが望ましい。
また、界面活性剤としては、ポリエチレングリコールモ
ノステアレートを用いることが好ましい。
【0012】さらに、本発明では、水溶性の2価銅化合
物と、2価銅イオンの錯化剤と、還元剤とを含む化学銅
めっき液において、上記還元剤は、ボラン化合物であ
り、さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、上記1価銅イ
オンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン酸であること
を特徴とする化学銅めっき液が提供される。なお、1価
銅イオンの錯化剤の濃度は、10-6〜10-3mol/l
であることが望ましい。また、1価銅イオンの錯化剤と
しては、アミノエタンスルホン酸を用いることが好まし
い。
【0013】また、本発明では、水溶性の2価銅化合物
と、2価銅イオンの錯化剤と、還元剤とを含む化学銅め
っき液において、界面活性剤と、1価銅イオンの錯化剤
とをさらに含み、上記還元剤は、ボラン化合物であり、
上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
うちの少なくともいずれか一方であり、上記界面活性剤
は、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤であ
り、上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスル
ホン酸であることを特徴とする化学銅めっき液が提供さ
れる。
【0014】なお、上記水溶性の2価銅化合物の濃度
は、いずれの化学銅めっき液においても、0.005〜
0.5mol/lであることが好ましい。また、上記2
価銅イオンの錯化剤の濃度は、いずれの化学銅めっき液
においても、銅イオン濃度の1.2〜6倍であることが
好ましい。さらに、還元剤の濃度は、いずれの化学銅め
っき液においても、銅イオン濃度の2〜10倍であるこ
とが好ましい。還元剤は、いずれの化学銅めっき液にお
いても、アミンボランであることが好ましく、ジメチル
アミンボランであることがとくに好ましい。
【0015】さらに、本発明では、少なくとも、水溶性
の2価銅化合物と、トリエチレンテトラミン6酢酸およ
びトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩のうちの少な
くともいずれか一方とを含む混合液を用意する混合液準
備工程と、上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を
添加して化学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製
工程と、上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっ
きを行なうめっき工程とを有する化学銅めっき方法が提
供される。
【0016】また、本発明では、少なくとも、水溶性の
2価銅化合物と、2価銅イオンの錯化剤と、ポリオキシ
エチレン系非イオン性界面活性剤とを含む混合液を用意
する混合液準備工程と、上記混合液に、還元剤としてボ
ラン化合物を添加して化学銅めっき液を調製する化学銅
めっき液調製工程と、上記化学銅めっき液に浸漬するこ
とによりめっきを行なうめっき工程とを有する化学銅め
っき方法が提供される。
【0017】さらに、本発明では、少なくとも、水溶性
の2価銅化合物と、2価銅イオンの錯化剤と、アミノア
ルキルスルホン酸とを含む混合液を用意する混合液準備
工程と、上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を添
加して化学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製工
程と、上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっき
を行なうめっき工程とを有する化学銅めっき方法が提供
される。
【0018】また、本発明では、少なくとも、水溶性の
2価銅化合物と、トリエチレンテトラミン6酢酸および
トリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩のうちの少なく
ともいずれか一方と、ポリオキシエチレン系非イオン性
界面活性剤と、アミノアルキルスルホン酸とを含む混合
液を用意する混合液準備工程と、上記混合液に、還元剤
としてボラン化合物を添加して化学銅めっき液を調製す
る化学銅めっき液調製工程と、上記化学銅めっき液に浸
漬することによりめっきを行なうめっき工程とを有する
化学銅めっき方法が提供される。
【0019】なお、混合液準備工程において用意される
混合液に界面活性剤を含まない場合のめっき工程は、4
5〜70℃の前記化学銅めっき液に浸漬することにより
行なわれることが望ましい。混合液準備工程において用
意される混合液に界面活性剤が含まれる場合のめっき工
程は、45〜90℃の前記化学銅めっき液に浸漬するこ
とにより行なわれることが望ましい。いずれの場合も、
混合液準備工程は、混合液をpH6〜10に調製する処
理を含むことが望ましい。
【0020】また、本発明の化学銅めっき液は、次の
(1)〜(4)のような配線基板の製造方法における銅
めっきに用いることができる。
【0021】(1)銅張積層板の所定位置に貫通孔をあ
け、穴あき銅張積層板とする工程、ランド部と配線回路
部を除く銅箔の不要部分をエッチングにより除去する工
程、上記回路板の貫通孔の内壁およびランド部以外の配
線回路部の表面に耐めっきソルダレジストを付着させる
工程、上記貫通孔の内壁およびランド部の銅箔表面に化
学銅めっきを施す工程を有する配線基板の製造方法。
【0022】(2)基板表面に接着剤を塗布し、基板の
所定位置に貫通孔をあけ、穴あき基板とする工程、上記
穴あき基板のランド部と配線回路部を除く部分に耐めっ
きレジストを付着させる工程、上記貫通孔の内壁、ラン
ド部および配線回路部の接着剤表面に化学銅めっきを施
す工程、および、上記回路板の貫通孔の内壁およびラン
ド部の銅めっき皮膜以外の基板の表面にソルダレジスト
を付着する工程を有する配線基板の製造方法。
【0023】(3)銅張積層板の所定位置に貫通孔をあ
け、穴あき銅張積層板とする工程、上記穴あき銅張積層
板の表面および貫通孔の内壁に化学銅めっきを施す工
程、貫通孔の内壁、ランド部および配線回路部を除く銅
めっき皮膜の不要部分をエッチングにより除去する工
程、および、上記回路板の貫通孔の内壁およびランド部
の銅めっき皮膜以外の基板の表面にソルダレジストを付
着する工程を有する配線基板の製造方法。
【0024】(4)基板の表面の所定の位置をめっきレ
ジストで覆う工程、該基板のめっきレジストで覆われて
いない部分に化学銅めっきを施し配線とし、配線層を形
成する工程、上記配線層上のあらかじめ定められた位置
をめっきレジストで覆う工程、および、該めっきレジス
トで覆われていない部分に化学銅めっきを施し、ビアホ
ールとし、ビアホール層を形成する工程を有する配線基
板の製造方法。
【0025】
【作用】本発明のめっき液は、水溶性の2価銅化合物、
2価銅イオンの錯化剤、およびpH調整剤を含む。さら
に、本発明のめっき液は、還元剤としてボラン化合物を
含む。また、本発明のめっき液は、界面活性剤、および
1価銅イオンの錯化剤のうちの少なくとも一方をさらに
含むことが望ましい。
【0026】水溶性の2価銅化合物としては、硫酸銅、
硝酸銅、酢酸銅等が挙げられ、主として経済的理由によ
って硫酸銅が用いられる。その好ましい濃度範囲は0.
005〜0.5mol/lである。これより低濃度では
めっき速度が低下して厚膜めっきが不可能となり、高濃
度ではめっき液が不安定となる。
【0027】還元剤は、中性〜アルカリ性において使用
可能なボラン化合物を用いる。ここで用いるボラン化合
物としては、アミンボランが好ましく、ジメチルアミン
ボランが適している。モルフォリノボラン等の他のアミ
ンボランも、本発明の実施に使用できる。これらのボラ
ン化合物の好ましい濃度範囲は、銅イオン濃度の2〜1
0倍である。これより低濃度ではめっき速度が低下して
厚膜めっきが困難となり、高濃度では液が不安定となる
と共に、めっき速度の高速化に伴い銅皮膜物性が著しく
低下する。なお、ジメチルアミンボランは、pH6以
上、温度45℃以上において銅表面上で酸化反応を示
し、そのピーク電位は−0.8Vvs.SCE付近であ
って、銅を還元する充分な能力を有する。
【0028】2価の銅化合物の錯化剤の選択はめっきの
浴安定性に本質的な問題である。2価の銅化合物の錯化
剤には、2価の銅イオンとの錯形成定数が高く、溶液中
において還元剤からの攻撃を保護しうる配位構造をとる
ものが適する。
【0029】一般的に用いられているエチレンジアミン
4酢酸は、logk=18.3と高い錯形成定数を持
ち、還元剤にホルムアルデヒドを用いる従来の化学銅め
っき液には有効であった。しかし、本発明の化学銅めっ
き液に用いたジメチルアミンボラン等のボラン化合物の
還元力は非常に強い。このため、錯化剤にエチレンジア
ミン4酢酸を用いると、化学銅めっき液は還元剤添加後
10分以内に分解した。
【0030】これに対し、トリエチレンテトラミン6酢
酸は1分子で2個の銅イオンに配位するという特殊な配
位構造を取り、錯形成定数が32.6と非常に高い。こ
のため、トリエチレンテトラミン6錯酸を用いると、還
元剤にジメチルアミンボランを用いた場合でも安定な化
学銅めっき液が得られる。トリエチレンテトラミン6酢
酸の好ましい濃度範囲は銅イオン濃度の1.2〜6倍で
あり、これより低濃度では浴が不安定となり、高濃度で
は浴安定性は向上するがめっき速度が低下して厚膜めっ
きが困難となる。なお、2価の銅化合物の錯化剤とし
て、トリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩を用いても
よい。
【0031】さらに、本発明のめっき液には、銅皮膜物
性を向上させる添加剤を添加してもよい。添加剤には、
例えば、界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、めっ
き皮膜表面に吸着して、還元剤の反応にともなって生じ
る亜酸化銅の結晶が、めっき皮膜内で成長するのを阻害
する。ゆえに、界面活性剤には、亜酸化銅のめっき皮膜
への混入を防ぐという効果がある。また、界面活性剤に
は、還元剤の反応に伴って発生する水素を、気泡として
速やかに系外へ脱離させるという効果もある。
【0032】界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
系非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。ポリオ
キシエチレン系非イオン界面活性剤としては、ポリエチ
レングリコールモノステアレート、リポノックスNC−
120(ライオン(株)製)等が挙げられる。好ましい
濃度範囲は10-6〜10-3mol/lであり、これより
低濃度では界面活性剤の添加効果が現われず、高濃度で
はめっき速度が著しく低下し、厚膜めっきが困難とな
る。
【0033】さらに、銅皮膜物性を向上させるための添
加剤として、1価銅イオンの錯化剤を挙げることができ
る。2価の銅イオンを還元により金属銅にする場合、1
価の銅イオンが生成する。1価の銅イオンがめっき液中
に蓄積されると、亜酸化銅が生成し、めっき液の分解を
起こす。さらに、亜酸化銅はめっき皮膜に進入して膜を
脆くする。そこで、本発明のめっき液には1価銅イオン
の錯化剤を添加することが望ましい。1価銅イオンの錯
化剤により錯化された1価銅イオンは、空気酸化により
2価の銅イオンに戻るからである。このように、1価銅
イオンの錯化剤は、還元剤の反応に伴って生成した亜酸
化銅を錯化させて溶媒中に溶解させるため、亜酸化銅の
結晶が析出、成長するのを阻害し、亜酸化銅の結晶がめ
っき皮膜内に混入するのを防ぐ効果がある。また、1価
銅イオンの錯化剤は、酸化銅によるめっき液の分解を阻
害するため、めっき液の安定化にも効果がある。
【0034】1価銅イオンの錯化剤としてはアミドスル
ホン酸系の化合物(アミノアルキルスルホン酸)が適
し、中でも2−アミノエタンスルホン酸は大きな効果を
示す。好ましい濃度範囲は10-6〜10-3mol/lで
あり、これより低濃度では1価銅イオンの錯化剤の添加
効果が現われない。また、高濃度では1価銅イオンが安
定化するため、めっき液中に1価銅イオンの高濃度の蓄
積が起こる。このため、空気酸化による2価銅イオンへ
の酸化がまにあわなくなり、かえって亜酸化銅が生成す
ることになる。
【0035】なお、上記添加剤の効果を最大限に発揮す
るため、2価銅化合物や該銅化合物の錯化剤に含まれる
不純物を取り除くことが望ましい。2価銅化合物中に含
まれる不純物は塩素イオンや窒素化合物であり、該銅化
合物の錯化剤であるトリエチレンテトラミン6酢酸およ
びその金属塩にはその製造工程においてエチレンジアミ
ンやトリエチレンテトラミンなどのポリアミンが混入す
る。
【0036】pH調整剤としては、アルカリ金属の水酸
化物である水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを用
いることができる。本発明のめっき液は、pH6〜10
に調整することが好ましい。これ以下のpHではめっき
が起こらず、これ以上のpHでは浴安定性が低下する。
【0037】本発明の化学銅めっき液は45〜90℃の
温度範囲で安定に使用できる。これ以下の温度域ではめ
っきが非常に遅く、これ以上の温度域では浴安定性が低
下する。
【0038】本発明のめっき液では、還元剤としてアミ
ンボラン、とくにジメチルアミンボランを安定に使用す
ることができ、pH6〜10において銅めっきが行え
る。このため、アルカリに侵食されるポリイミド、多く
のポジ形フォトレジスト、セラミック等の基材上にめっ
きを行うことができる。このため、本発明の化学銅めっ
き液および化学銅めっき方法は、各種の配線基板の製造
に用いるのに適している。
【0039】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して、さらに詳細
に説明する。
【0040】(実施例1〜4、比較例1〜18)まず、
錯化剤の選択、およびその好ましい濃度範囲について検
討する。
【0041】本実施例および比較例では、下記組成の化
学銅めっき液を作成し、SUS板(ステンレススチール
板)上にめっきを行って、めっき液の浴安定性、めっき
速度などを測定した。
【0042】 硫酸銅 :0.05mol/l 錯化剤 :表1に示す量 ジメチルアミンボラン:0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 蒸留水 :液量を1リットルとする量 還元剤を除くめっき液1リットルをビーカーにいれ、孔
眼寸法5μmのフィルタを通した空気によって撹拌しな
がら、ウォーターバス中で液温を60℃に上げた後、所
定量の還元剤(本実施例1〜4および比較例1〜18で
はジメチルアミンボラン(日曹ベントロン(株)製))
を添加した。通常のパラジウム−スズ活性化によって表
面を処理したSUS板をこの60℃に保っためっき液中
に浸漬し、めっきを行った。この時のめっき電位、分解
時間を測定し、さらに、SUS板の重量変化からめっき
速度を求めた。
【0043】各種錯化剤についての測定結果を、表1に
示す。
【0044】
【表1】
【0045】この結果から、還元剤にジメチルアミンボ
ランを用いる本発明のめっき液では、錯形成定数が3
2.6と高いトリエチレンテトラミン6酢酸(実施例1
〜4)のみが20μm以上の厚膜のめっきに使用できる
ことが判った。なお、分解時間は長いほど望ましく、1
時間未満では実用に耐えない。めっき電位は−0.9〜
−0.75VvsSCEが望ましい。また、めっき速度
は1μm/h以上であることが実用上望ましい。また、
得られるめっき皮膜の膜厚は、20μm、より好ましく
は30μm以上であることが望ましい。得られるめっき
皮膜の膜厚の最大値は、めっき速度に分解時間を掛けあ
わせればほぼ予測できる。
【0046】錯形成定数が18以下の錯化剤(イミノ二
酢酸、ニトリロ三酢酸・二ナトリウム、クエン酸・三ナ
トリウム、グリシン、およびヒドロキシエチルエチレン
ジアミン三酢酸)の場合は、還元剤添加直後にめっき液
が分解した(比較例1〜10)。また、錯形成定数18
〜22の錯化剤(エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウ
ム、シクロヘキサンジアミン四酢酸、およびジエチレン
トリアミン五酢酸)の場合は、めっき液が錯化剤添加後
30分以内に分解し、実用に耐えない。
【0047】また、錯化剤としてトリエチレンテトラミ
ン6酢酸を用いる場合の好ましい濃度範囲は、銅イオン
濃度の1.2〜6倍であり、これより低濃度(比較例1
7)では浴が不安定となり、高濃度(比較例18)では
浴安定性は向上するがめっき速度が低下して厚膜のめっ
きが不可能となることが判った。
【0048】(実施例5〜12、比較例19〜20)つ
ぎに、還元剤の選択、およびその濃度範囲について検討
する。
【0049】本実施例および比較例では、下記組成の化
学銅めっき液を作成し、実施例1と同様の方法でSUS
板上にめっきを行って、そのめっき液の浴安定性、めっ
き速度などを測定した。
【0050】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l 還元剤 :表2に示す量 水酸化ナトリウム :pH8とする量 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 各種還元剤についての測定結果を、表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】実施例5〜9(還元剤濃度0.01〜1.
0mol/l)では、安定に厚膜のめっきが行えた。こ
れより低濃度(比較例19)では、めっき速度が低下し
て厚膜のめっきが困難となり、高濃度(比較例20)で
は液が不安定となった。また、ジメチルアミンボラン以
外のモルフォリノボラン、t−ブチルアミンボラン、イ
ソプロピルアミンボラン等の還元剤を用いた場合(実施
例10〜12)も、良好な浴安定性、めっき電位、めっ
き速度が得られることが判った。なお、ジメチルアミン
ボラン、モルフォリノボラン、t−ブチルアミンボラ
ン、イソプロピルアミンボランの化学式を(化1)に示
す。
【0053】
【化1】
【0054】(実施例13〜19、比較例21〜22)
つぎに、銅イオン源およびその濃度範囲について検討す
る。
【0055】本実施例および比較例では、下記組成の化
学銅めっき液を作成し、実施例1と同様の方法でSUS
板上にめっきを行って、各めっき液の浴安定性、めっき
速度などを測定した。
【0056】 銅イオン源 :表3に示す量 トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 各種銅イオン源についての測定結果を、表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】実施例13〜17(銅濃度0.005〜
0.5mol/l)では、安定に厚膜のめっきが行え
た。これより低濃度(比較例21)ではめっき速度が低
下して厚膜めっきが困難となり、高濃度(比較例22)
では液が不安定となった。また、硝酸銅を用いた実施例
18や、酢酸銅を用いた実施例19のように、硫酸銅以
外の銅イオン源を使用することも可能であることが判っ
た。
【0059】(実施例20〜29、比較例23〜31)
さらに、界面活性剤を添加する場合の、好ましい界面活
性剤の種類、およびその好ましい濃度範囲を検討する。
【0060】本実施例および比較例では、硫酸銅、トリ
エチレンテトラミン6酢酸、ジメチルアミンボランの基
本組成に界面活性剤を添加し、その効果を調べた。すな
わち、下記組成の化学銅めっき液を作成し、実施例1と
同様の方法でSUS板上にめっきを行って、各めっき液
の浴安定性、めっき速度などを測定した。
【0061】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 界面活性剤 :表4に示す量 水酸化ナトリウム :pH8とする量 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 界面活性剤としては、ポリオキシエチレン系のポリエチ
レングリコールモノステアレート、リポノックスNC−
120(ライオン(株)製)、レオコン1020H(ラ
イオン(株)製)、および、陰イオン系のドデシル硫酸
ナトリウム、陽イオン系のセチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、両性のN−ラウロイルサルコシンナトリ
ウムの合計6種類について検討した。なお、リポノック
スNC−120およびレオコン1020Hの分子式を
(化2)に示す。
【0062】
【化2】
【0063】上記各種界面活性剤について浴安定性等を
測定した結果を、表4に示す。
【0064】
【表4】
【0065】実施例20〜29からわかるように、ポリ
オキシエチレン系の界面活性剤を添加しためっき液は、
浴安定性が添加しない場合(比較例23)より著しく向
上する。また、ポリオキシエチレン系の界面活性剤の、
厚膜のめっきのために好ましい濃度範囲は0.01〜1
0g/lであった。この濃度範囲のポリオキシエチレン
系界面活性剤を添加しためっき液では、測定した時間範
囲内では分解が起こらず、また、めっき速度も十分高い
ため、厚膜のめっきを得るのに適している。
【0066】これより低濃度(比較例24、27)では
界面活性剤を添加した効果が現われず、8時間で分解が
起こった。また、膜の形成が速すぎるため、生成しため
っき膜には、多数のピンホールが観測された。これより
高濃度(比較例26、28)ではめっき速度が低下する
ため、厚膜のめっきには不向きである。
【0067】比較例25からわかるように、錯化剤にエ
チレンジアミン4酢酸2ナトリウムを用いためっき液で
は、ポリオキシエチレン系の界面活性剤を添加しても浴
安定性はまったく改善されなかった。なお、比較例25
では、還元剤の添加直後にめっき液が分解したため、め
っき電位、めっき速度は測定しなかった。また、比較例
29〜31からわかるように、ポリオキシエチレン系以
外の界面活性剤を添加すると、浴安定性は逆に低下す
る。なお、比較例26、28、29〜31では、厚いめ
っき膜が得られなかったため、ピンホールの計測は行な
わなかった。
【0068】(実施例30〜43、比較例32〜41)
つぎに、めっき液のpHの好ましい範囲および好ましい
pH調整剤について検討する。
【0069】本実施例および比較例では、下記組成の化
学銅めっき液を作成し、実施例1と同様の方法でSUS
板上にめっきを行って、各めっき液の浴安定性、めっき
速度などを測定した。
【0070】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l pH調整剤 :表5に示すpHとする
量 界面活性剤 :0.1g/l 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 次の表5に各pHおよび各pH調整剤についての測定結
果を示す。
【0071】
【表5】
【0072】なお、比較例32、34、36、および3
8のめっき速度は判定できなかった。これは、めっき反
応がほぼ進行しなかったためである。また、比較例33
では、還元剤添加直後にめっき液が分解したため、めっ
き電位、めっき速度は測定できなかった。比較例40、
および41では、浴安定性、めっき速度ともに判定でき
なかった。めっき反応がほぼ進行せず、分解も進行しな
かったためである。
【0073】実施例30〜43からわかるように、pH
6〜10の範囲では、安定に厚膜のめっきが行える。p
H5(比較例32、34、36、および38)ではめっ
き速度が遅すぎてめっきが困難であり、逆に、pH11
(比較例33、35、37、および39)では液が不安
定で速やかに分解した。なお、界面活性剤を添加する効
果は、各pHにおいて確認できた。
【0074】実施例42、43からわかるように、pH
調整剤として、水酸化カリウムのような水酸化ナトリウ
ム以外の水酸化アルカリも使用できる。しかし、pH調
整剤にアンモニアを用いる(比較例40、41)と、中
性領域でのめっきが困難であることが判った。
【0075】(実施例44〜57、比較例42〜47)
ここでは、めっき液の液温について検討する。
【0076】下記組成の化学銅めっき液を調整し、表6
に示した各液温として、これを用いて、SUS板上にめ
っきを行い、浴安定性などを測定した。
【0077】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 次の表6に各液温についての測定結果を示す。なお、実
施例45、47〜49、51〜53、55、56、5
7、比較例43、47には、さらに、表6に示す界面活
性剤を0.1g/l添加した。
【0078】
【表6】
【0079】なお、比較例42、43のめっき速度およ
び浴安定性は判定できなかった。これは、めっき反応が
ほぼ進行せず、分解も進行しなかったためである。ま
た、比較例44〜47では、めっき液は還元剤添加直後
に分解したため、めっき電位、めっき速度の測定は行な
わなかった。
【0080】実施例44〜55からわかるように、45
〜70℃の温度範囲でめっきが可能であった。これより
低温(比較例42、43)ではめっき速度が遅すぎてめ
っきが困難であり、高温(比較例46、47)では液が
不安定となり速やかに分解したため、めっきができなか
った。
【0081】ただし、界面活性剤を添加すれば(実施例
56、57)、70〜90℃の温度範囲でもめっきを行
なうことができる。また、実施例45、47〜49、5
1〜53、55から、界面活性剤の浴安定性に対する効
果が確認された。なお、95℃以上(比較例46、4
7)では、界面活性剤の有無にかかわらず、液が不安定
となり速やかな分解が起こった。
【0082】(実施例58〜63、比較例48〜50)
つぎに、添加剤として1価銅イオンの錯化剤を加える場
合の、錯化剤の選択、およびその好ましい濃度範囲につ
いて検討する。
【0083】本実施例および比較例では、下記組成の化
学銅めっき液を用いて、SUS板上にめっきを行い、め
っき速度、生成しためっき皮膜の物性などを測定した。
【0084】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸 :0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 ポリエチレングリコール・モノステアレート:0.1g/l 1価銅イオンの錯化剤 :表7に示す量 蒸留水 :液量を1リットルとする量 まず、めっき液を調整した。還元剤を除く組成を混合し
て得られるめっき液1リットルをビーカーにいれ、孔眼
寸法5μmのフィルタを通した空気によって撹拌しなが
らウォーターバス中で液温を60℃に上げた後、所定量
の還元剤を添加してめっき液を得た(比較例48のみ還
元剤を添加せず)。このめっき液中に、通常のパラジウ
ム−スズ活性化によって表面を処理したSUS板を浸漬
し、めっきを行い、SUS板の重量を30分ごとに測定
することにより、めっき速度、および、総めっき量を求
めた。めっき膜厚が20μmになった時点で皮膜をSU
S板から剥がし、皮膜強度と伸びを測定した。表7に測
定結果を示す。
【0085】
【表7】
【0086】実施例58〜61からわかるように、1価
銅イオンの錯化剤を10-6〜10−3mol/l添加す
ると、得られる皮膜の物性が良好である。なお、めっき
皮膜の伸びは、3%以上が望ましい。これより低濃度
(比較例49)、または、1価銅イオンの錯化剤無添加
の場合(比較例48)は、皮膜物性の改善がみられず、
得られるめっき皮膜の伸びが3%未満であった。また、
高濃度(比較例50)ではやはり皮膜が脆くなり、皮膜
の伸びは3%未満であった。
【0087】また、実施例62、63からわかるよう
に、アミノメタンスルホン酸、N,N−ジメチルアミノ
エタンスルホン酸等、2−アミノメタンスルホン酸以外
の1価銅イオンの錯化剤も皮膜物性改善効果がある。さ
らに、実施例58〜63により得られた皮膜中のホウ素
含有量を分析したところ、0.01%以下であった。こ
のことから、本実施例58〜63のめっき液を用いれ
ば、高純度の銅によるめっき皮膜が得られることが確認
された。
【0088】(実施例64)さらに、1価銅イオンの錯
化剤を添加しない場合の皮膜中の銅純度を測定した。本
実施例では、下記組成の化学銅めっき液を用いて、SU
S板上にめっきを行い、めっき速度、および、得られた
皮膜中のホウ素含有量を測定した。
【0089】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸:0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 リポノックスNC−120 :0.1g/l 蒸留水 :液量を1リットルとす
る量 まず、めっき液を調整した。還元剤(ジメチルアミンボ
ラン)を除く組成を混合して得られるめっき液1リット
ルをビーカーにいれ、孔眼寸法5μmのフィルタを通し
た空気によって撹拌しながらウォーターバス中で液温を
60℃に上げた後、所定量の還元剤を添加してめっき液
を得た。このめっき液中に、通常のパラジウム−スズ活
性化によって表面を処理したSUS板を浸漬し、めっき
を行い、SUS板の重量を30分ごとに測定することに
より、めっき速度を求めた。めっき速度は、3.6μm
/hであり、測定中、液の分解は起こらなかった。ま
た、得られた皮膜中のホウ素含有量を分析したところ、
0.01%以下であった。このことから、本実施例のめ
っき液を用いれば、高純度の銅によるめっき皮膜が得ら
れることが確認された。
【0090】(実施例65)本実施例65では、下記組
成の化学銅めっき液を用いて、図1に示すパートリアデ
ィティブ法によりプリント回路板を作成した。
【0091】 硫酸銅 :0.05mol/l トリエチレンテトラミン6酢酸 :0.2mol/l ジメチルアミンボラン :0.3mol/l 水酸化ナトリウム :pH8とする量 ポリエチレングリコール・モノステアレート:0.1g/l 2−アミノエタンスルホン酸 :10−5mol/l 蒸留水 :液量を1リットルとする量 (1)まず、図1(a)に示すように、エポキシ樹脂より
なる基板1の表裏に銅箔2を張って銅張積層板を作製し
た。なお、基板は、フェノール樹脂等、他の材質のもの
であってもよい。 (2)つぎに、図1(b)に示すように、銅張積層板の
所定位置に貫通孔9をあけ、穴あき銅張積層板とした。 (3)図1(c)に示すように、ランド部と配線回路部
とにエッチングレジスト3を形成した。 (4)図1(d)に示すように、エッチングレジストに
より保護されていない、銅箔2の不要部分をエッチング
により除去したのち、エッチングレジストを除去した。 (5)さらに、図1(e)に示すように、貫通孔9の内
壁およびランド部以外の配線回路部の表面に、耐めっき
ソルダレジストを付着させた。 (6)最後に、図1(f)に示すように、貫通孔9の内
壁およびランド部の銅箔2表面に上記の組成の化学銅め
っき液を用いて化学銅めっきを施して銅めっき皮膜5を
形成した。 得られたプリント回路板は、スルーホール内への銅の析
出の均一性に優れ、かつ、非触媒面上への銅析出の無い
良好な基板であった。
【0092】(実施例66)本実施例66では、実施例
65に示す組成の化学銅めっき液を用いて、図2に示す
ように、フルアディティブ法によりプリント回路板を作
製した。 (1)まず、図2(a)に示す基板1の表裏両面に接着
剤を塗布し、図2(b)に示す接着剤層10を備えた基
板1とした。 (2)この接着剤層10を備えた基板1の所定位置に、
図2(c)に示すように貫通孔9をあけ、穴あき基板と
した。 (3)つぎに、図2(d)に示すように、この穴あき基
板のランド部と配線回路部とを除く部分に、耐めっきレ
ジスト6を付着させ、図2(e)に示すように、耐めっ
きレジスト6の付着していない部分、すなわち、貫通孔
9の内壁、ランド部および配線回路部の、接着剤層10
の表面に、実施例65と同様の化学銅めっき液を用いて
化学銅めっきを施し、銅めっき皮膜5を形成た。 (4)最後に、図2(f)に示すように、貫通孔9の内
壁およびランド部の銅めっき皮膜以外の部分の表面に、
ソルダレジスト7を付着させた。得られたプリント回路
板は、スルーホール内への銅の析出の均一性に優れ、か
つ、非触媒面上への銅析出の無い良好な基板であった。
【0093】(実施例67)本実施例67では、実施例
65に示す組成の化学銅めっき液を用いて、図3に示す
ように、サブトラクト法によりプリント回路板を作成し
た。 (1)まず、図3(a)に示すように表裏両面に銅箔2
を張った基板1の所定位置に、図3(b)に示すように
貫通孔9をあけ、穴あき銅張積層板とした。 (2)この穴あき銅張積層板の表面および貫通孔の内壁
に、図3(c)に示すように、実施例65と同様の化学
銅めっき液を用いて化学銅めっきを施して銅めっき皮膜
5を形成した。 (3)つぎに、図3(d)に示すように、ランド部と配
線回路部とをエッチングレジスト3で覆い、図3(e)
に示すように、エッチングレジストにより保護されてい
ない、銅箔2および銅めっき皮膜5の不要部分をエッチ
ングにより除去したのち、エッチングレジストを除去し
た。 (4)最後に、図1(f)に示すように、貫通孔9の内
壁およびランド部以外の基板および配線回路部の表面
に、耐めっきソルダレジスト7を付着させた。得られた
プリント回路板は、スルーホール内への銅の析出の均一
性に優れ、かつ、非触媒面上への銅析出の無い良好な基
板であった。
【0094】(実施例68)本実施例68では、実施例
65に示す組成の化学銅めっき液を用いて、図4に示す
ように、セラミック基板を用いた多層板プロセスにより
プリント回路板を作製した。 (1)まず、図4(a)に示すセラミック基板8の表面
を、図4(b)に示すようにめっきレジスト6で覆い、
図4(c)に示すように、所定の位置のレジスト6を取
り除くことにより、レジストパターンを形成した。 (2)このレジスト6を取り除いた部分に、実施例65
と同様の化学銅めっき液を用いて化学銅めっきを施し、
図4(d)に示すように銅めっき皮膜による配線11を
有する配線層を形成した。 (3)さらに、(2)において形成した配線層の上に、
図4(e)に示すように、めっきレジスト層6を形成
し、ビアホールとするべき所定の位置のレジスト6を取
り除いて、図4(f)に示すようにビアパターンを形成
した。 (4)このビアホールの部分に、実施例65と同様の化
学銅めっき液を用いて化学銅めっきを施し、めっき皮膜
によるビアホール12を有するビアホール層を形成し
た。 得られたプリント回路板は、配線、ビアホール内への銅
の析出の均一性に優れ、かつ、非触媒面上への銅析出の
無い良好な基板であった。また、めっき後セラミック基
板の損傷は全く見られなかった。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、有毒なホルムアルデヒ
ドを使用せずに、化学銅めっきにより良好な物性を備え
るめっき皮膜を析出させる。
【0096】また、本発明の化学銅めっき液は中性領域
で使用可能なため、アルカリに侵食されるポリイミド、
多くのポジ形フォトレジスト、セラミック等の基材上に
めっきを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パートリーアディティブ法によるプリント回路
板の製造工程を示す説明図である。
【図2】フルアディティブ法によるプリント回路板の製
造工程を示す説明図である。
【図3】サブトラクト法によるプリント回路板の製造工
程を示す説明図である。
【図4】セラミック基板を用いた多層基板の製造工程を
示す説明図である。
【符号の説明】
1…基材、2…銅箔、3…エッチングレジスト、4…耐
めっきソルダレジスト、5…銅めっき皮膜、6…耐めっ
きレジスト、7…ソルダレジスト、8…セラミック基
板、9…貫通孔、10…接着剤、11…配線、12…ス
ルーホール。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性の2価銅化合物と、2価銅イオンの
    錯化剤と、還元剤とを含む化学銅めっき液において、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    化学銅めっき液。
  2. 【請求項2】水溶性の2価銅化合物と、2価銅イオンの
    錯化剤と、還元剤とを含む化学銅めっき液において、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに界面活性剤を含み、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であることを特徴とする化学銅めっき液。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記界面活性剤の濃度は、0.01〜10g/lである
    ことを特徴とする化学銅めっき液。
  4. 【請求項4】請求項2において、 前記ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤は、ポ
    リエチレングリコールモノステアレートであることを特
    徴とする化学銅めっき液。
  5. 【請求項5】水溶性の2価銅化合物と、2価銅イオンの
    錯化剤と、還元剤とを含む化学銅めっき液において、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
    酸であることを特徴とする化学銅めっき液。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記1価銅イオンの錯化剤の濃度は、10-6〜10-3
    ol/lであることを特徴とする化学銅めっき液。
  7. 【請求項7】請求項5において、 前記1価銅イオンの錯化剤は、アミノエタンスルホン酸
    であることを特徴とする化学銅めっき液。
  8. 【請求項8】水溶性の2価銅化合物と、2価銅イオンの
    錯化剤と、還元剤とを含む化学銅めっき液において、 界面活性剤と、1価銅イオンの錯化剤とをさらに含み、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方であり、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であり、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
    酸であることを特徴とする化学銅めっき液。
  9. 【請求項9】請求項1、2、5または8において、 前記水溶性の2価銅化合物の濃度は、0.005〜0.
    5mol/lであることを特徴とする化学銅めっき液。
  10. 【請求項10】請求項1、2、5または8において、 前記2価銅イオンの錯化剤の濃度は、銅イオン濃度の
    1.2〜6倍であることを特徴とする化学銅めっき液。
  11. 【請求項11】請求項1、2、5または8において、 前記還元剤の濃度は、銅イオン濃度の2〜10倍である
    ことを特徴とする化学銅めっき液。
  12. 【請求項12】請求項1、2、5または8において、 前記還元剤は、アミンボランであることを特徴とする化
    学銅めっき液。
  13. 【請求項13】請求項12において、 前記還元剤は、ジメチルアミンボランであることを特徴
    とする化学銅めっき液。
  14. 【請求項14】少なくとも、水溶性の2価銅化合物と、
    トリエチレンテトラミン6酢酸およびトリエチレンテト
    ラミン6酢酸の金属塩のうちの少なくともいずれか一方
    とを含む混合液を用意する混合液準備工程と、 上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を添加して化
    学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製工程と、 上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっきを行な
    うめっき工程とを有する化学銅めっき方法。
  15. 【請求項15】少なくとも、水溶性の2価銅化合物と、
    2価銅イオンの錯化剤と、ポリオキシエチレン系非イオ
    ン性界面活性剤とを含む混合液を用意する混合液準備工
    程と、 上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を添加して化
    学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製工程と、 上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっきを行な
    うめっき工程とを有する化学銅めっき方法。
  16. 【請求項16】少なくとも、水溶性の2価銅化合物と、
    2価銅イオンの錯化剤と、アミノアルキルスルホン酸と
    を含む混合液を用意する混合液準備工程と、 上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を添加して化
    学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製工程と、 上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっきを行な
    うめっき工程とを有する化学銅めっき方法。
  17. 【請求項17】少なくとも、水溶性の2価銅化合物と、
    トリエチレンテトラミン6酢酸およびトリエチレンテト
    ラミン6酢酸の金属塩のうちの少なくともいずれか一方
    と、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤と、ア
    ミノアルキルスルホン酸とを含む混合液を用意する混合
    液準備工程と、 上記混合液に、還元剤としてボラン化合物を添加して化
    学銅めっき液を調製する化学銅めっき液調製工程と、 上記化学銅めっき液に浸漬することによりめっきを行な
    うめっき工程とを有する化学銅めっき方法。
  18. 【請求項18】請求項14または16において、 前記めっき工程は、45〜70℃の前記化学銅めっき液
    に浸漬することによりめっきを行なう工程であることを
    特徴とする化学銅めっき方法。
  19. 【請求項19】請求項15または18において、 前記めっき工程は、45〜90℃の前記化学銅めっき液
    に浸漬することによりめっきを行なう工程であることを
    特徴とする化学銅めっき方法。
  20. 【請求項20】請求項14〜18において、 前記混合液準備工程は、混合液をpH6〜10に調製す
    る処理を含むことを特徴とする化学銅めっき方法。
  21. 【請求項21】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記銅張積層板の表面の銅箔の、あらかじめ定められた
    部分をエッチングにより除去する工程と、 上記銅張積層板の表面のあらかじめ定められた部分に耐
    めっきソルダレジストを付着させる工程と、 上記銅箔表面に、水溶性の2価銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて
    化学銅めっきを施す工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    配線基板の製造方法。
  22. 【請求項22】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記銅張積層板の表面の銅箔の、あらかじめ定められた
    部分をエッチングにより除去する工程と、 上記銅張積層板の表面のあらかじめ定められた部分に耐
    めっきソルダレジストを付着させる工程と、 上記銅箔表面に、水溶性の2価銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて
    化学銅めっきを施す工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに界面活性剤を含み、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  23. 【請求項23】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記銅張積層板の表面の銅箔の、あらかじめ定められた
    部分をエッチングにより除去する工程と、 上記銅張積層板の表面のあらかじめ定められた部分に耐
    めっきソルダレジストを付着させる工程と、 上記銅箔表面に、水溶性の2価銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて
    化学銅めっきを施す工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
    酸であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  24. 【請求項24】基板表面に接着剤を塗布し、基板の所定
    位置に貫通孔をあける工程と、 上記接着剤を塗布した基板の表面のあらかじめ定められ
    た部分に耐めっきレジストを付着させる工程と、 上記基板表面の耐めっきレジストに覆われていない部分
    に、水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、
    および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて化学銅めっ
    きを施す工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    配線基板の製造方法。
  25. 【請求項25】基板表面に接着剤を塗布し、基板の所定
    位置に貫通孔をあける工程と、 上記接着剤を塗布した基板の表面のあらかじめ定められ
    た部分に耐めっきレジストを付着させる工程と、 上記基板表面の耐めっきレジストに覆われていない部分
    に、水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、
    および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて化学銅めっ
    きを施す工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに界面活性剤を含み、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  26. 【請求項26】基板表面に接着剤を塗布し、基板の所定
    位置に貫通孔をあける工程と、 上記接着剤を塗布した基板の表面のあらかじめ定められ
    た部分に耐めっきレジストを付着させる工程と、 上記基板表面の耐めっきレジストに覆われていない部分
    に、水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、
    および還元剤を含む化学銅めっき液を用いて化学銅めっ
    きを施す工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
    酸であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  27. 【請求項27】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記積層板の表面および貫通孔の内壁に水溶性の2価の
    銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、および還元剤を含有
    する化学銅めっき液を用いて化学銅めっきを施し、銅め
    っき皮膜を形成する工程と、 上記銅めっき皮膜のあらかじめ定められた部分をエッチ
    ングにより除去する工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    配線基板の製造方法。
  28. 【請求項28】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記積層板の表面および貫通孔の内壁に水溶性の2価の
    銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、および還元剤を含有
    する化学銅めっき液を用いて化学銅めっきを施し、銅め
    っき皮膜を形成する工程と、 上記銅めっき皮膜のあらかじめ定められた部分をエッチ
    ングにより除去する工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに界面活性剤を含み、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  29. 【請求項29】基板表面に銅箔を備える銅張積層板の所
    定位置に貫通孔をあける工程と、 上記積層板の表面および貫通孔の内壁に水溶性の2価の
    銅化合物、2価銅イオンの錯化剤、および還元剤を含有
    する化学銅めっき液を用いて化学銅めっきを施し、銅め
    っき皮膜を形成する工程と、 上記銅めっき皮膜のあらかじめ定められた部分をエッチ
    ングにより除去する工程と、 上記基板表面のあらかじめ定められた部分にソルダレジ
    ストを付着させる工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
    酸であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  30. 【請求項30】基板の表面のあらかじめ定められた位置
    をめっきレジストで被覆し、該めっきレジストに覆われ
    ていない部分を水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用
    いて化学銅めっきを施し、銅めっき皮膜による配線を形
    成する配線層形成工程と、 上記配線層の表面のあらかじめ定められた位置をめっき
    レジストで被覆し、該めっきレジストに覆われていない
    部分に水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化
    剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用いて化
    学銅めっきを施し、銅めっき皮膜によるビアホールを形
    成するビアホール層形成工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 上記2価銅イオンの錯化剤は、トリエチレンテトラミン
    6酢酸およびトリエチレンテトラミン6酢酸の金属塩の
    うちの少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする
    配線基板の製造方法。
  31. 【請求項31】基板の表面のあらかじめ定められた位置
    をめっきレジストで被覆し、該めっきレジストに覆われ
    ていない部分を水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用
    いて化学銅めっきを施し、銅めっき皮膜による配線を形
    成する配線層形成工程と、 上記配線層の表面のあらかじめ定められた位置をめっき
    レジストで被覆し、該めっきレジストに覆われていない
    部分に水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化
    剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用いて化
    学銅めっきを施し、銅めっき皮膜によるビアホールを形
    成するビアホール層形成工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに界面活性剤を含み、 上記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系非イオン性界
    面活性剤であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  32. 【請求項32】基板の表面のあらかじめ定められた位置
    をめっきレジストで被覆し、該めっきレジストに覆われ
    ていない部分を水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオン
    の錯化剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用
    いて化学銅めっきを施し、銅めっき皮膜による配線を形
    成する配線層形成工程と、 上記配線層の表面のあらかじめ定められた位置をめっき
    レジストで被覆し、該めっきレジストに覆われていない
    部分に水溶性の2価の銅化合物、2価銅イオンの錯化
    剤、および還元剤を含有する化学銅めっき液を用いて化
    学銅めっきを施し、銅めっき皮膜によるビアホールを形
    成するビアホール層形成工程とをこの順に有し、 上記還元剤は、ボラン化合物であり、 さらに1価銅イオンの錯化剤を含み、 上記1価銅イオンの錯化剤は、アミノアルキルスルホン
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013508538A (ja) * 2009-07-03 2013-03-07 エンソン インコーポレイテッド β−アミノ酸含有電解質および金属層の堆積方法
KR20210075319A (ko) * 2019-12-13 2021-06-23 주식회사 티엘비 3d 프린팅을 이용한 인쇄회로기판의 제조 방법
CN115522237A (zh) * 2022-10-11 2022-12-27 广东利尔化学有限公司 一种可提高电镀铜液稳定性的添加剂

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